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    元スレ佐天「ベクトルを操る能力?」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 一方通行 + - 佐天涙子 + - 佐天通行 + - 御坂美琴 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    201 :

    年取って頭の回転鈍ると…

    202 :

    やって追いついた、これは面白すぎ!!早く続き!!

    203 = 193 :

    >>199
    セロリ先生はレベル5だけども基本的に触れたモンのベクトルしか操作出来なかったはず……

    204 :

    >>203
    掌で、て言いたかったんじゃないか
    一方さんは全身OKだし

    205 :

    >>197
    ベクトル操作は一方さん以外に例が無さそうだしなあ
    しかし演算方法さえ身につけば、レベル低くても軽い反射なら身につきそうだけど
    一方さんも通常モードで軽い反射使ってるし

    206 = 193 :

    >>204
    一理あるな……
    指摘どうもです

    仮に触れずにベクトル操作可能だったら凄い事に……
    あれっ!?佐天さんはまだその可能性残してるぞ!!

    207 :

    一理あなる…

    208 = 200 :

    >>206
    遠隔操作Okだとすると、とんでもないチート能力になる気がする

    209 :

    何にせよベクトル操作という一方通行と同じ能力を持った以上は最低限身を守れないとな

    210 :

    佐天さんはスカラーは操作出来ないのかな?

    211 = 196 :

    できないけど空気の振動は操作できるから熱余裕らしい

    212 = 193 :

    以前別のSSで初春がスカラー操作してた
    悲惨な事になったけど……

    初春がこのSSでもスカラー操作使えるんならコンビ組ませんのもありかも
    あれっ!?ある意味最強じゃね!?このコンビ

    213 :

    スカラー操作って具体的に何ぞ?
    守備力操作できるとか?

    214 :

    >>213
    ベクトルは大きさと向きを持つが
    スカラーは向きがない

    わかりやすい例だと時間、物の長さだろうか

    ベクトル操作の能力でこのスカラーを操作できるのかどうかってことだと思う

    215 = 199 :

    触れずにベクトル操作ってのは黒翼や天使化のことだろ

    216 = 193 :

    >>213
    ベクトル:大きさと向きをもつ量(力、速度等)
    スカラー:大きさだけの量(長さ、温度等)

    初春の場合は熱量のスカラーを操作して絶対零度とかやってた

    217 = 214 :

    >>215
    あれはAIM拡散力場を操作してるはず

    218 :

    ここでいくら考察してもかまちーだからだな

    219 = 193 :

    ですよねー。

    220 = 1 :

    白熱した議論をしているようですが、自分の中ではもう大体決まってます。

    続きを更新。

    221 = 1 :



    佐天「いやいや! よろしくじゃないですよ! ちゃんと説明してくださいってば!」


    いきなり目の前に第一位が現れ、能力開発担当になると言われたので、正常な判断能力を失っていた佐天であったが、なんとか正気に戻ったようである。
    ノリツッコミみたいな形になってしまったが、仕方もない。
    一方で、きわめて冷静な態度の一方通行は、1枚の書類を差し出した。


    一方「こいつを見ろ」

    佐天「え?」


    そこには、「一方通行を佐天涙子の能力開発担当に推薦する」という簡潔な一文が書かれている。


    佐天「これは一体?」

    一方「統括理事の推薦状だ」

    佐天「統括理事からの!?」


    統括理事といえば、学園都市を動かしている12人のお偉いさんである。
    確かに、書類の下部には“統括理事 親船最中”との署名もある。
    なぜ自分のことを知っているのだろうか? という疑問が佐天の中で渦巻くが、その答えは簡単。
    推薦状を出す依頼をしたのが一方通行だからだ。
    当然、そんなことまで佐天には説明しない。


    佐天「あれ? でも、推薦ってことは……」

    一方「そォだ。断る権利もある」


    強制する権限は、この書類にはないらしい。
    だが、これは実質的には強制じゃないだろうか?
    この状況は、ヤクザより怖い人間が学校まで来て、脅しをかけているようにも見えなくもない。

    222 :



    佐天「あ、あの」

    一方「なンだ?」


    確かに、第一位から直に能力開発を受けられれば、普通に学校で勉強する何倍も効果があるだろう。
    この人が怖いからと言って、断る理由にはならない。
    高レベルの能力者になるということは、ほとんどの学園都市に住む学生たちの夢。
    プロ野球選手を目指している少年が、球界トップレベルの選手からの指導を断ったりするだろうか?
    それと似たようなものである。
    ただ、「はい、お願いします」とすぐに了承する訳にもいかない。
    佐天には1つだけ確認しておかなければならないことがあった。


    佐天「一方通行さんは、それでいいんですか?」


    上からの命令で、嫌々やらされているのではないかと、勘ぐった訳だ。
    さすがに、これほど怖い人物とギスギスした関係のままで手ほどきを受けるのは、普通の中学生である佐天涙子には厳しすぎる。


    一方「オマエが気にするようなことじゃねェよ」

    佐天「そ、そうですか」


    いろいろ事情があるのかもしれない、と佐天は勝手に自己解釈することにした。
    気分を悪くさせてしまったらどうしよう?
    でも、こんなチャンスは……。
    そんな気持ちが佐天涙子の中で渦巻き、心の天秤が右に左にと傾いている。
    もっとも、一方通行が仕掛け人なので、そんな心配をする必要はないのだが。


    佐天「そ、それじゃあ、お願いします!」


    結局、最終的には、恐怖心を殺して話を受けることにした。
    一方通行の事情は分からないが、少なくとも佐天の側に不利益はない。

    223 = 1 :



    一方「それじゃあ、明日、ここに来い」


    話がまとまったところで、一方通行は、1枚のメモを佐天に手渡す。
    そこには、第7学区のとある住所が記載されていた。


    佐天「はぁ……。それで何時ごろ行けばいいんですか?」


    学校が終わるのが午後4時くらいだから、時間によっては、走って行かなければならないかもしれない。
    この住所の場所は、学校からだと20分くらいの距離だろうか?
    夕飯はどうすればいいのかも聞いておいたほうがいいだろう。


    一方「9時だ」

    佐天「はい? そんな遅くに?」


    9時ということは、夕飯を食べて来いということだろうか?
    それに、そんな時間からでは、あまり長く能力の開発もできない。
    やはり、この人は乗り気ではないのだろうか?
    場合によっては、この話も考え直した方がいいかもしれない。
    だって、この人怖いし。
    そんな考えが佐天の脳裏をよぎった。


    一方「午前9時だ」

    佐天「え?」


    だが、そんな心配が的外れだったことに気付かされる。
    この人、すげーやる気まんまんだわ。
    つい、そう言ってしまいそうになった佐天であった。

    224 = 1 :



    佐天「ご、午前9時って、学校はどうすればいいんですか?」


    学校より効果があると思ってはいたが、さすがに学校を休んでまで行くのはどうかと思う。
    そんなことをすれば、進学にも影響が出てくるかもしれない。
    だが、実は、ステータス的には一方通行の能力開発を受けることの方が、学校を卒業することより上だったりする。
    実に恐ろしき第一位の影響力である。
    もちろん、一方通行はそんなことをイチイチ説明したりはしない。


    一方「なンの為の推薦状だと思ってやがる。ンなもン免除に決まってンじゃねェか」

    佐天「マジで?」


    佐天は思わずタメ口をきいてしまったが、つい、そう言ってしまうほど衝撃を受けた。
    もう一度、統括理事の推薦状を手にとって見る。
    どうやら、この書類には、合法的に学校を休む権限があるらしい。
    大した文も書かれていないのに……。


    佐天「学校の授業についていけるかな……?」


    次は、そんな素朴な疑問が浮かんでくる。
    能力開発を受ける期間がいつまでになるかは分からないが、とても自習で授業についていける自信はない。
    「能力開発」や「記録術」の科目はいいかもしれないが、数学や英語などが不安だ。


    一方「あー、そォだな……。ついでにそっちも面倒見てやる」


    と、なんでもないことのように一方通行が言う。
    おおぅ。
    降って湧いた幸運に、思わずそんな音が佐天の口から漏れてしまった。
    もしかして、これは、最高の家庭教師なんじゃないか?
    面倒見も良さそうで、意外といい人っぽいし。

    ただ、そんな風に丸くなったのは最近だということを、佐天が知るのは、もう少し経ってからのことである。

    225 = 1 :


    パッと思いつく疑問が尽きたところで、今日は解散という流れになった。
    なんとも急な話ではあったが、佐天にとっては実にいい話である。
    浮かれた足取りでカバンを取りに戻ると、教室では初春が待っていた。


    初春「結局、なんだったんですか?」

    佐天「あー、実はねえ」


    特に隠すことでもないので、話の内容をかいつまんで話すことにする。
    第一位から能力開発を受けると言ったときの初春の反応はすごかった。
    大げさなリアクションだな、と思う佐天だったが、自分も似たような反応だったか、と苦笑する。


    初春「それで、明日から学校はお休みですかー」


    大体のことを話し終えると、そんなことを初春がつぶやく。
    少しの間、学校に来れなくなるのは寂しいが、別に初春たちに会えなくなる訳ではない。
    それに、自分のあまりの才能のなさに見限られるという可能性もあるし。


    佐天「でもまあ、第一位から何か吸収できれば凄いプラスだよね?」

    初春「ですねえ」

    佐天「もしかしたら、帰ってくるときにはレベル4くらいになってるかもよ?」

    初春「うわ、ずるいですよ! 佐天さん!」

    佐天「そしたら、初春のスカートめくり放題だねー!」

    初春「や、やめてくださいよ?」


    と、冗談を話しながら、今日は別れることにした。
    明日はいよいよ能力開発の初日だ。

    226 = 1 :


    翌日。
    佐天が目を覚ますと、時刻は7時半を指していた。


    佐天「やばっ。遅刻……じゃないのか」


    今日から学校ではなかったことを思い出す。
    約束の時間は9時。
    ここからは15分程度の距離なので、まだゆっくりできるくらいだ。
    しかし、初日から時間ギリギリに着くという訳にもいかないので、早めに準備をすることにしよう。


    佐天「そういえば、持って行くものとか聞いてなかったけど、どうするんだろ?」


    朝食を取り終えると、そんな当たり前の疑問が浮かんできた。
    実は、開発に承諾はしたものの、詳細な内容についてはほとんど聞かされていない。
    何をするのか、何を持っていけばいいのか、何時までかかるのか、などといったことをまったく知らない。


    佐天「うわー。私もだけど、あの人も相当抜けてるよね」


    いろいろと不安を覚えたが、ぶつぶつ言っていても仕方ないので、カバンに適当に教科書を詰め込んで出発の準備を整える。
    服は制服がいいかと思い、サッと着替えると、時間は8時半。
    思った以上に時間がかかってしまったが、そろそろ家を出ることにしよう。


    佐天「行ってきまーす」


    元気良く家を出る。
    いつもとは違う1日がこれから始まる。

    ―――加速し始めた佐天涙子の日常の1日目が。

    227 = 1 :



    佐天「わー。立派なマンション~」


    目的地に到着。
    時刻は8時45分。
    なんとか迷わずに着けた。


    佐天「え~っと……」


    マンションのエントランスに入り、メモに書かれた部屋番号をコールする。
    数秒も経たないうちに、向こうから反応があった。


    ???『はーい、どちらさまー? ってミサk』

    一方『オマエは勝手に出るンじゃねェ、クソガキがァ!!』


    なんだか愉快な声が聞こえてくる。
    一方通行のセリフも、昨日のクールなテンションとは大違いだ。
    これが、素なのだろうか?


    佐天「昨日話をもらった佐天ですけど……」

    一方『あァ。オマエか。勝手に部屋まで入って来い』


    おや?
    子供の声が聞こえなくなった?


    佐天(だ、大丈夫だよね?)


    と、若干不安になりつつも、自動ドアをくぐることにした。

    228 = 1 :



    佐天「お、お邪魔しま~す」


    部屋にカギがかかっていなかったので、言われた通り、勝手に上がることにした。
    ドアを開けると、部屋の中も外装に違わぬほど立派なものであることに気が付かされる。
    それで、どこに行けばいいのだろう?


    佐天「一方通行さ~ん?」


    なんだか心細くなってきた。
    簡単に信用したのは間違いだったか?


    一方「待たせたか?」

    佐天「うわっ!?」


    ガチャリと左後方のドアが開き、そこから一方通行が現れた。
    いきなりの不意打ちで驚かされてしまい、すごく心臓がドキドキしている。
    ん?
    この人も若干息が切れてる?


    佐天「あの、さっきの子供の声は……」

    一方「それについては聞くンじゃねェ」


    あまりにドスの聞いた声が返ってきたので、つい言葉に窮してしまう。
    子供を拉致監禁してる訳じゃないよね?
    すごく怖くなってきたんですけど。

    もちろん監禁している訳ではない。
    一方通行は、佐天が御坂美琴の知り合いだということを知っていたので、打ち止めと番外個体を部屋に押し込んでいたのだ。
    いや、これは、監禁になるのだろうか?

    229 = 1 :



    一方「こっちだ」


    一方通行に案内された部屋は、見晴らしのいい広い部屋だった。
    どうやら、ここで能力開発を行うらしい。
    しかし、薬品や電極といった「記録術」で使われるようなものは一切見当たらない。


    佐天「持ってくるものとか言われなかったんで、学校の教科書とか持ってきたんですけど」


    おずおずと申し出る。
    ギッシリと教科書が詰められたカバンは意外と重い。
    もう降ろしてもいいだろうか?
    一方通行は、チラッと佐天の持っているカバンを一瞥すると、


    一方「あァ。座学の方は、能力が打ち止めになってから見てやる」


    と言って、ソファーに腰を下ろした。
    まずは、能力開発優先ということなのだろう。
    ……そういえば、この男はどうやって能力開発をするつもりなのだろうか?


    一方「まずは座れ。簡単にこれからのことを説明する」

    佐天「あ、はい」


    そんな佐天の不安を察したのか、一方通行はこれからの予定を話すことにしたようだ。
    カバンを下ろし、空いている方のソファーに腰掛けると、一方通行は説明を始めた。
    空気を和ませるために、改めて自己紹介をしないあたりは、彼の人間関係を察して欲しい。

    230 = 1 :



    一方「まずは、オマエに反射の使い方を教える」

    佐天「反射ですか?」


    一方通行の説明によると、反射が完全に使えるようになると、核戦争をも生き残れるという。
    一部の例外を除けば、物理現象はもちろんのこと、能力による干渉もすべて反射することが可能らしい。
    つまり、完全な防御ができるということだ。
    だが、いきなりそんなことを言われても、実感が湧くはずもない。
    果たして、そんな能力を使いこなせるのだろうか?


    一方「別に、完全に使いこなす必要はねェ。これから教えンのは、そォいうもンだってことを憶えておけってことだ」

    佐天「はぁ……」


    こういうのも『自分だけの現実』を構築するヒントになるとのこと。
    できると信じていないことをやれと言われても、無理なのだそうだ。


    一方「まずは簡単なところからだな」


    そう言って、一方通行が用意したのはなんの変哲もない懐中電灯。
    カチッとスイッチを入れて、光を発生させる。


    一方「鏡が光を反射してるってことくれェは知ってンだろ?」

    佐天「はい」

    一方「だったら、話は早ェ。まずは、手の甲の一部分だけでいい。そこだけに鏡みてェな薄い膜を張るイメージだ」


    やばい。
    最初から着いていけなさそうなんですけど。

    231 = 1 :



    一方「まずは手本を見せてやる」


    そう言うと、一方通行は首筋にあるチョーカーに手を当て、電極のスイッチを入れる。
    事情を知らない佐天は、不思議に思うばかりだ。


    佐天「それって、何かの儀式ですか?」

    一方「いいから、オマエは黙って見てろ」


    ピシャリと言われる。
    怒らせても仕方ないので、黙って見ていることにした。
    実際に、第一位の力を見るのはこれが初めてになる訳だし。
    だが、その第一位のやったことはシンプルだった。
    懐中電灯を自分の体に向けただけだ。
    すると、確かに光が屈折しているのが見て取れる。
    なんとも地味な光景だ。
    一方通行が電極のスイッチを切ると、懐中電灯を佐天に手渡してきた。


    一方「こンぐれェなら、レベル1でもすぐできるはずだ」

    佐天「す、すぐに?」


    すごく不安です……。
    ええと、手の甲に鏡みたいな薄い膜を張るイメージ、だっけ?
    さきほどの一方通行の姿を思い出し、光を反射するイメージを頭の中に強く思い描く。


    佐天「あ、あれ?」

    一方「上出来だ」


    意外と簡単にできた。
    実は、私ってば、才能あったりする?

    232 = 1 :



    一方「調子には乗ンなよ?」


    と思っていたら、釘を刺された。
    思考を読めるのだろうか?
    ま、まさか、次は、調子付かせないために、あんなことやこんなことをさせるつもりじゃ……


    一方「ま、こンなもンだろ」

    佐天「え?」


    どんな無理難題が来るのかと身構えていたので、このセリフには拍子抜けだった。
    今日は光を反射させただけで終了?
    ちょっと早すぎではないだろうか?
    だって、まだお昼にもなっていない。


    一方「あァ。勘違いすンな。今日はまだ終了って訳じゃねェ」

    佐天「ですよねー」


    ちょっと安心する。
    だって、まだまだ能力も十分に使えそうなのだ。
    ここで終了してしまってはもったいない。
    などと考えていると、一方通行が、佐天に次の指示を出した。


    一方「次は、その状態を限界まで続けろ」


    うわ。
    さらっとそんなセリフがでてくる辺り、絶対ドSだよ。この人。

    一方通行的には、佐天の現在の力を見るために言ったのだが、酷い誤解をされてしまったようである。
    ドSには間違いないが。

    233 = 1 :



    佐天「だーっ。もう限界……」


    わずか10分後の話である。
    いや、でも、頑張ったと褒めてくれてもいいだろう。
    何しろ10分も持ったのだ。


    一方「まァ、レベル1ならこンなもンか」

    佐天「ぐはっ」


    容赦のない言葉が佐天の胸に突き刺さる。
    改心の一撃というやつだ。
    これだからレベル5の天才は……。


    一方「昼飯食ったら、午後は座学の時間だ」

    佐天「あ、はい」


    そういえば、お昼はどうするのだろう?
    こんなことなら、お弁当でも用意してくればよかったか。
    ん? 今、隣の部屋から物音が……。


    一方「チッ。ちょっと待ってろ。オマエの分も用意してきてやる」


    そういい残すと、一方通行は隣の部屋に消えていった。
    まさか監禁してる少女のご飯の時間とか言わないよね?
    未だに、その不安がぬぐえないでいる佐天であった。

    234 = 1 :


    昼食を取ると、午後は座学を学ぶ。
    教科は、数学、英語、国語の3つを1時間ずつ。
    そして、ここで初めて第一位の凄さを実感することとなった。
    なんと、教科書をパラパラとめくっただけで、完璧に暗記してしまったのだ。
    チョーカーを触っていたようだが、あのチョーカーはそんなに凄いのだろうか?
    どこのメーカーの製品だというのだ。
    ちょっと欲しい。

    話を戻そう。
    授業の内容はと言うと、学校の先生とは比べ物にならないほど教えるのがうまかった、とだけ言っておく。
    まあ、第一位に2次関数を教えさせる方が間違っているのかもしれない。
    とにかく、佐天の頭でも授業についていけるというのに、進行速度が学校の数倍という有様である。
    「要点をプリントでまとめりゃもっと効率いいンだけどなァ」とか言ってたのが、本気で恐ろしい。

    そんな感じで、あっという間に午後3時となり、3教科を無事終了した。
    佐天の人生で、これほど勉学において充実した3時間があっただろうか? いやない。


    一方「まァ、今日は初日だし、こンなもンだろ」

    佐天「あ、ありがとうございました!」


    第一位は凄いんだろうなーと思ってはいたが、ここまで次元が違うとは知らなかった。
    今日だけでも、能力の使える幅が少し拡がったし、学校の勉強の方は何倍も進んだ。


    佐天「なんとお礼を言っていいのやら」

    一方「オイオイ。まだ初日だろォが」

    確かにその通りだ。
    明日も同じ時間に来いと言われ、その日の授業は終了した。
    このまま1週間も通いつめれば、レベルもアップし、中学1年で学ぶことは終わってしまうのではないだろうか。
    そう確信できるほどの成果だった。

    こうして、大きな変化もなく、ゆっくりとした前進を続けていたはずの日常が変質を始めたのであった。

    235 = 1 :

    ここら辺で。二章一話目をお送りしました。

    今回は一方さん無双でしたが、次回からは座学の部分はカットしてお送りする予定。

    そうそう。芳川はまだ寝てます。

    236 :

    ベクトル操作レベル5っつってもなりたてだったらブラックリスト的な反射が限界だと思うけどなぁ。
    原作でも言ってるが5段階評価だからレベル5におさまってるだけで、超えられないレベルの壁があるんだろうし。

    237 :

    乙!

    なンかすっげェなァ!ワクワクすンなァ!!

    238 :

    乙!

    この二人のこういう微妙な絡み、いいねー
    佐天さんも順調に能力が上がるのでしょうか?
    期待期待。

    にしても、一通さん、パラパラで全部記憶とか……
    羨ましい……

    239 :

    乙です

    >>178 >>181 >>193 >>207

    変態個体を始めとするお前らまとめて学園都市に帰れww

    240 :



    やっぱり学園都市第一位はアッチでも第一位なんだな

    241 :

    芳川ェ…

    242 :

    なんか好きだこの雰囲気
    打ち止めや番外個体にひょっこり登場してもらいたい
    大丈夫、バレないバレない

    第二単元はプラズマ作りですね

    243 :

    修行編は正義ですよね。期待待機。

    244 :

    乙!

    芳川は平常運行だな

    245 :



    待機ついでに寝堕ちる

    246 :

    >>242
    最終的に佐天さんマジ天使ですねわかります

    247 :

    これで佐天さんは福島原発からばらまかれた放射性物質からのγ線被曝を反射する能力取得か・・・

    ところで、打ち止めや番外個体とバッタリ出会った時の佐天さんの反応が楽しみww
    あと、佐天さんがよりによってあの憎き一方通行と接触しているという事を美琴が知った時、どんな反応するのかも・・・

    248 :

    いつオリジナルや妹たちと邂逅するのか
    そして上条さんそげぶタイムがあるのか
    それを期待

    249 :

    なんか見ていて↓を思い出した。このスレの一方さんは巨乳好きなのか?やはりロリコンなのだろうか?
    http://blog.livedoor.jp/crown24/archives/51007246.html

    250 = 245 :

    >>245っす
    起きたけど進展せずですか……

    >>242 >>246
    ですよねー

    >>247
    美琴相手に戦闘する事になってもなんとかなりそうだ
    そんな事にはなって欲しくないが……

    >>248
    『イマジンブレイカー』を脳内再生ですねわかります


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