私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ僧侶「ひのきのぼう……?」
SS スレッド一覧へ / SS とは? / 携帯版 / dat(gz)で取得 / トップメニューみんなの評価 : ★★★×4
レスフィルター : (試験中)
勇者「魔王の城まではかなり離れてるけど……本当にそうならすごいね」
賢者「これだけの距離を繋ぐのでしたら、完全に呪文の枠を超えていますね」
商人「ふうむ、虹の橋……確かに、古い書物にもあったような……」
戦士「ふん、魔王の元へ辿り行けるなら何でもいい。先を急ぐぞ」
村長「では、オーブを」
勇者「うん」
勇者は オーブを 台座にささげた!
オーブから まばゆいひかりが はなたれた! ▼
勇者「うわっ!」
村長「……時は満ちた。まもなく朝日が上る。さぁ、オーブよ」
村長「今こそ魔の城へのしるべを示せ――!」
オーブは 七色に かがやいた――! ▼
賢者「これだけの距離を繋ぐのでしたら、完全に呪文の枠を超えていますね」
商人「ふうむ、虹の橋……確かに、古い書物にもあったような……」
戦士「ふん、魔王の元へ辿り行けるなら何でもいい。先を急ぐぞ」
村長「では、オーブを」
勇者「うん」
勇者は オーブを 台座にささげた!
オーブから まばゆいひかりが はなたれた! ▼
勇者「うわっ!」
村長「……時は満ちた。まもなく朝日が上る。さぁ、オーブよ」
村長「今こそ魔の城へのしるべを示せ――!」
オーブは 七色に かがやいた――! ▼
>>848
勇者まで死んだらいよいよ僧侶が魔王になるな
勇者まで死んだらいよいよ僧侶が魔王になるな
勇/戦/商/賢 「!!」
商人「は、橋だ! 橋がかかった! 上に伸びておりますぞ!」
戦士「こ、これが……魔王の城へ続く道……」
勇者「! 村長!」
村長『大丈夫です。オーブに魔力を注いでいるだけです』
賢者「魔力? やはりオーブだけでは作動しない仕掛けだったのですね」
村長『その通り。ここで魔力を供給するものがいなければ、橋は架けられませぬ』
勇者「村長さんって一体……」
村長『……この虹を通して、しばらく会話ができます。後ほどお話し致しましょう』
村長『さぁ、橋をお渡りくだされ』
戦士「うむ」
商人「おっほ、すごい。不思議な感触ですな!」
賢者「さ、参りましょう勇者様」
勇者「う、うん」
商人「は、橋だ! 橋がかかった! 上に伸びておりますぞ!」
戦士「こ、これが……魔王の城へ続く道……」
勇者「! 村長!」
村長『大丈夫です。オーブに魔力を注いでいるだけです』
賢者「魔力? やはりオーブだけでは作動しない仕掛けだったのですね」
村長『その通り。ここで魔力を供給するものがいなければ、橋は架けられませぬ』
勇者「村長さんって一体……」
村長『……この虹を通して、しばらく会話ができます。後ほどお話し致しましょう』
村長『さぁ、橋をお渡りくだされ』
戦士「うむ」
商人「おっほ、すごい。不思議な感触ですな!」
賢者「さ、参りましょう勇者様」
勇者「う、うん」
次すれでやってくれるとありがたい、眠くて眠くてとても・・・自動更新すら今は信用できん。次すれで安心したい
俺「俺は・・・」
俺「俺は・・・」
【虹の橋】
――
商人「うひょーどこまで登っていくのやら! もう眼下に海が広がっておりますぞ!」
戦士「【渓谷】のときのように柵はないのだ、あまりはしゃぐな」
賢者「いま私の足元にある橋が、伝説……今まさに、伝説を踏みしめているというのか……」
勇者「村長さん、村長さん聞こえる?」
村長『はい。聞こえております』
商人「おお! 何やら声が響きましたぞ!」
戦士「ふむ。魔力を持たない我々でも聞こえるな」
賢者「……オーブやほこらの力があるとはいえ、これだけの魔力を扱えるとは……」
勇者「ねえ村長さん。村長さんの正体って、結局何者なの?」
戦士「おい勇者よ、仮にも魔王との決戦前だぞ。下らない雑談をするのは――」
勇者「ごめん、ちょっと気になっちゃって」
勇者「だってこんなに凄いこと、どうして一番最初に会ったとき隠してたの?」
村長『……それは……』
――
商人「うひょーどこまで登っていくのやら! もう眼下に海が広がっておりますぞ!」
戦士「【渓谷】のときのように柵はないのだ、あまりはしゃぐな」
賢者「いま私の足元にある橋が、伝説……今まさに、伝説を踏みしめているというのか……」
勇者「村長さん、村長さん聞こえる?」
村長『はい。聞こえております』
商人「おお! 何やら声が響きましたぞ!」
戦士「ふむ。魔力を持たない我々でも聞こえるな」
賢者「……オーブやほこらの力があるとはいえ、これだけの魔力を扱えるとは……」
勇者「ねえ村長さん。村長さんの正体って、結局何者なの?」
戦士「おい勇者よ、仮にも魔王との決戦前だぞ。下らない雑談をするのは――」
勇者「ごめん、ちょっと気になっちゃって」
勇者「だってこんなに凄いこと、どうして一番最初に会ったとき隠してたの?」
村長『……それは……』
村長『しがない身の上話になりますが……順を追ってお話ししましょう』
村長『私は元「追放者」です。その昔、王都で近衛級の魔法使いを務めておりました』
勇者「えっ?」
戦士「な、なんだと? しかし、額にその印が付いてなかったではないか」
村長『はい。北の国王により酌量が認められ、のちに印を取り除いて頂いたのです』
商人「い、一体何をやらかしたのですかな?」
村長『魔王軍と内通していたという罪に問われたのです』
村長『私は若気の至りで、国の機密を外部に漏らしてしまったことがあります』
村長『それが原因の一つとなり、魔王軍に狙い撃ちをされ、ある中隊を全滅させてしまいました』
戦士「ふむ……確かにそんな話は聞いたことがある」
村長『私はすぐに国王の元へ――当時は先代でしたが――自らの過ちを申し出ました』
賢者「それで追放罪になったと」
村長『はい。【東の村】に追放されて間もなく、先刻の事件が私だけの非ではなかったことが判明し』
村長『罪は軽減され、王都に戻る許可を得たのですが……』
村長『私は負い目が拭いきれず、帰郷を拒みました』
村長『私は元「追放者」です。その昔、王都で近衛級の魔法使いを務めておりました』
勇者「えっ?」
戦士「な、なんだと? しかし、額にその印が付いてなかったではないか」
村長『はい。北の国王により酌量が認められ、のちに印を取り除いて頂いたのです』
商人「い、一体何をやらかしたのですかな?」
村長『魔王軍と内通していたという罪に問われたのです』
村長『私は若気の至りで、国の機密を外部に漏らしてしまったことがあります』
村長『それが原因の一つとなり、魔王軍に狙い撃ちをされ、ある中隊を全滅させてしまいました』
戦士「ふむ……確かにそんな話は聞いたことがある」
村長『私はすぐに国王の元へ――当時は先代でしたが――自らの過ちを申し出ました』
賢者「それで追放罪になったと」
村長『はい。【東の村】に追放されて間もなく、先刻の事件が私だけの非ではなかったことが判明し』
村長『罪は軽減され、王都に戻る許可を得たのですが……』
村長『私は負い目が拭いきれず、帰郷を拒みました』
村長『そこで先代の国王が、極秘裏に別の命を与えてくださったのです』
村長『「ならば彼の村にて、オーブのほこらを守護せよ。来るその時、橋を架けよ」と』
村長『先の事件で、過失を名乗り出たのは私一人だけでした』
村長『きっと先代国王はその律儀な形を汲んで、私に大命を託したのでしょう』
勇者「そうだったんだ……」
戦士「待て。何が律儀だ。ならばなぜ最初に出会ったとき、その大命を果たさなかった」
戦士「最初からオーブが必要だと話していれば、この旅の目的の半分は、早い段階で消化できた」
商人「そうですぞ! まったく非効率な!」
村長『申し訳ございません……私は最初に勇者様にお目通りした際、全てを話すつもりでした』
村長『が……』
賢者「……恐れていたのですね。村が魔王軍に襲われることを」
勇者「えっ?」
村長『はい……。むかし王都で起きた出来事は、私の軽はずみな情報漏洩が発端でした』
村長『いざ勇者様方にお伝えしようとした段で、そのことが頭を過ぎり……』
勇者「……なるほど。それで、村を守る方を選んだんですね」
村長『「ならば彼の村にて、オーブのほこらを守護せよ。来るその時、橋を架けよ」と』
村長『先の事件で、過失を名乗り出たのは私一人だけでした』
村長『きっと先代国王はその律儀な形を汲んで、私に大命を託したのでしょう』
勇者「そうだったんだ……」
戦士「待て。何が律儀だ。ならばなぜ最初に出会ったとき、その大命を果たさなかった」
戦士「最初からオーブが必要だと話していれば、この旅の目的の半分は、早い段階で消化できた」
商人「そうですぞ! まったく非効率な!」
村長『申し訳ございません……私は最初に勇者様にお目通りした際、全てを話すつもりでした』
村長『が……』
賢者「……恐れていたのですね。村が魔王軍に襲われることを」
勇者「えっ?」
村長『はい……。むかし王都で起きた出来事は、私の軽はずみな情報漏洩が発端でした』
村長『いざ勇者様方にお伝えしようとした段で、そのことが頭を過ぎり……』
勇者「……なるほど。それで、村を守る方を選んだんですね」
>>863
この世界の僧侶以外の住人の心の中にいるよ
この世界の僧侶以外の住人の心の中にいるよ
追いついた。流石1ヶ月かかってるだけあって面白いわ
何より僧侶が♂なのが素晴らしい
何より僧侶が♂なのが素晴らしい
村長『元より私は病床に伏せておりましたが、勇者様が去った直後、容態は悪化しました』
村長『一気に高熱が出、呼吸は苦しくなり、布団から起き上がれないほどに』
村長『今から思えば笑い話ですが、私はあのとき「死」を覚悟したものです』
勇者「い、今は? 何ともないの?」
村長『はい。妻を始めとした、村の多くの者たちが介抱してくれたおかげです』
村長『私は死よりも、「使命」を果たしそびれることを恐れておりました』
村長『しかし今……私の身体は快方を極め、こうして無事に来るべき日に使命を果たせている』
村長『勇者様たちがこの瞬間に橋を渡れるのも、すべて村の者達の功でもあるのです』
村長『異郷の生まれである私の命を救ってくれた、村人たちの……』
勇者「優しい人たちに恵まれたんですね」
村長『勇者様……私はあの村を守るためならば、この老いた魔力尽きようとも構いませぬ』
村長『どうか魔王を倒し、村を……この世の人々を救ってくだされ……』
村長『なにとぞ、なにとぞお願い申し上げまする……』
戦士「ふん、聞くに値せん懇願よ。このいよいよという段階で何をいまさら」
勇者「もう、戦士さんは素直じゃないなぁ。大丈夫だよ村長さん、ボクたちに任せて!」
村長『一気に高熱が出、呼吸は苦しくなり、布団から起き上がれないほどに』
村長『今から思えば笑い話ですが、私はあのとき「死」を覚悟したものです』
勇者「い、今は? 何ともないの?」
村長『はい。妻を始めとした、村の多くの者たちが介抱してくれたおかげです』
村長『私は死よりも、「使命」を果たしそびれることを恐れておりました』
村長『しかし今……私の身体は快方を極め、こうして無事に来るべき日に使命を果たせている』
村長『勇者様たちがこの瞬間に橋を渡れるのも、すべて村の者達の功でもあるのです』
村長『異郷の生まれである私の命を救ってくれた、村人たちの……』
勇者「優しい人たちに恵まれたんですね」
村長『勇者様……私はあの村を守るためならば、この老いた魔力尽きようとも構いませぬ』
村長『どうか魔王を倒し、村を……この世の人々を救ってくだされ……』
村長『なにとぞ、なにとぞお願い申し上げまする……』
戦士「ふん、聞くに値せん懇願よ。このいよいよという段階で何をいまさら」
勇者「もう、戦士さんは素直じゃないなぁ。大丈夫だよ村長さん、ボクたちに任せて!」
――
商人「……だいぶ城に近付いてきましたな。なんという禍々しい空気」
賢者「空模様も怪しくなってきましたが……この薄暗さは天候によるものではありませんね」
戦士「魔の地へと踏み入るときは近いな」
勇者「村長さん、『虹の橋』が薄くなってきたけど、大丈夫?」
村長『距離が遠く――さすがに、限界が――何とか城までは――』
戦士「おい、さっぱり聞き取れんぞ!」
賢者「限界が近付いていますが、何とか城までは届かせるそうです」
商人「そ、そんな! ちゃんと送り届けてもらわねば困りますぞ!!」
勇者「もう城は目の前だけど……この橋の行き着く先は……」
賢者「ええ、魔王城の中腹あたり……あのテラスになりそうですね」
勇者「この橋、さっきより薄くなってる……万が一のことがあっちゃあ大変だね」
勇者「よし、みんな急ごう!」
勇者たちは かけだした! ▼
村長『――ご武運を――――』――
商人「……だいぶ城に近付いてきましたな。なんという禍々しい空気」
賢者「空模様も怪しくなってきましたが……この薄暗さは天候によるものではありませんね」
戦士「魔の地へと踏み入るときは近いな」
勇者「村長さん、『虹の橋』が薄くなってきたけど、大丈夫?」
村長『距離が遠く――さすがに、限界が――何とか城までは――』
戦士「おい、さっぱり聞き取れんぞ!」
賢者「限界が近付いていますが、何とか城までは届かせるそうです」
商人「そ、そんな! ちゃんと送り届けてもらわねば困りますぞ!!」
勇者「もう城は目の前だけど……この橋の行き着く先は……」
賢者「ええ、魔王城の中腹あたり……あのテラスになりそうですね」
勇者「この橋、さっきより薄くなってる……万が一のことがあっちゃあ大変だね」
勇者「よし、みんな急ごう!」
勇者たちは かけだした! ▼
村長『――ご武運を――――』――
>>868
ビンビン?
ビンビン?
――――――――――――――――――――
【南の港町】
僧侶「ハァ……ハァ……」
僧侶(何とか逃げられた)
僧侶(……)
僧侶(あの副長さんの御霊に、安らかな冥福あらんことを……)
僧侶(……)
*「あの棒持った小僧はどこ行った?」
僧侶「!」
*「くそ。今度見つけたらタダじゃおかねえ」
僧侶「……」
僧侶(……行ったかな)ホッ
僧侶(ああ)
僧侶(この町にも居づらくなっちゃったな)
【南の港町】
僧侶「ハァ……ハァ……」
僧侶(何とか逃げられた)
僧侶(……)
僧侶(あの副長さんの御霊に、安らかな冥福あらんことを……)
僧侶(……)
*「あの棒持った小僧はどこ行った?」
僧侶「!」
*「くそ。今度見つけたらタダじゃおかねえ」
僧侶「……」
僧侶(……行ったかな)ホッ
僧侶(ああ)
僧侶(この町にも居づらくなっちゃったな)
>>867だった...
*「ハイハイ、異国行きの船、まもなく出港するよぉ!」
僧侶「ん?」
*「チケットは200ゴールド! 無くなったら終わりの早いもん勝ちだよ!」
*「異国行きの船、片道200ゴールド! さぁさぁ、もうすぐ碇が上がるよぉ!」
僧侶「異国……」
僧侶(僕の全財産は290ゴールド。あのチケット、買えちゃうな)
僧侶(そっか。他の国なら、もう帽子を深く被らなくても済むかもしれない)
僧侶(僕の居場所も、探しやすいかもしれない)
*「はい売ったァ! あと2枚、2枚っきりだよぉ!!」
僧侶(これはきっと、チャンスなんだ)
僧侶(あのチケットを買って、船に乗れば……)
*「はい200ゴールド確かに! あと1枚だよぉ!」
僧侶(船に乗れば……)
僧侶(でもそれじゃ、『ひのきのぼう』らしくないかな)
僧侶「ん?」
*「チケットは200ゴールド! 無くなったら終わりの早いもん勝ちだよ!」
*「異国行きの船、片道200ゴールド! さぁさぁ、もうすぐ碇が上がるよぉ!」
僧侶「異国……」
僧侶(僕の全財産は290ゴールド。あのチケット、買えちゃうな)
僧侶(そっか。他の国なら、もう帽子を深く被らなくても済むかもしれない)
僧侶(僕の居場所も、探しやすいかもしれない)
*「はい売ったァ! あと2枚、2枚っきりだよぉ!!」
僧侶(これはきっと、チャンスなんだ)
僧侶(あのチケットを買って、船に乗れば……)
*「はい200ゴールド確かに! あと1枚だよぉ!」
僧侶(船に乗れば……)
僧侶(でもそれじゃ、『ひのきのぼう』らしくないかな)
僧侶(僕はさっき、人が死ぬのを見て、悲しかった)
僧侶(あのとき、何かできることがあれば、何でもやりたかった)
僧侶(でも、何もできなかった)
僧侶(あの人だけじゃなく、この大陸には魔物に襲われて命を落とした人がたくさんいる)
僧侶(そんな人たちを無くすために、いま勇者は戦ってる)
僧侶「……」
僧侶(……僕は以前、その勇者のパーティーに居た)
僧侶(のに、僕はそれを放っておいて、今まさに逃げ出そうとしている)
僧侶(逃げ出そうとしている。そんなのは、まっすぐな『ひのきのぼう』らしくない)
僧侶(僕は元勇者パーティーの一員だ。それを誇っていいし、勇気も分けてもらってるんだ)
僧侶(勇者を手伝わなきゃ)
僧侶(足手まといだなんて、勝手に決め付けちゃいけない)
僧侶(回復役でも弾除けでもいい、僕にできることは必ずあるはず)
僧侶(行こう)
僧侶(仮にそれが叶わなくてもいい、行動することに意味があるんだ。行こう――!)
僧侶(あのとき、何かできることがあれば、何でもやりたかった)
僧侶(でも、何もできなかった)
僧侶(あの人だけじゃなく、この大陸には魔物に襲われて命を落とした人がたくさんいる)
僧侶(そんな人たちを無くすために、いま勇者は戦ってる)
僧侶「……」
僧侶(……僕は以前、その勇者のパーティーに居た)
僧侶(のに、僕はそれを放っておいて、今まさに逃げ出そうとしている)
僧侶(逃げ出そうとしている。そんなのは、まっすぐな『ひのきのぼう』らしくない)
僧侶(僕は元勇者パーティーの一員だ。それを誇っていいし、勇気も分けてもらってるんだ)
僧侶(勇者を手伝わなきゃ)
僧侶(足手まといだなんて、勝手に決め付けちゃいけない)
僧侶(回復役でも弾除けでもいい、僕にできることは必ずあるはず)
僧侶(行こう)
僧侶(仮にそれが叶わなくてもいい、行動することに意味があるんだ。行こう――!)
勇者PTどころか全世界の業を背負ってるレベルだな
D4Cの逆バーションというか
D4Cの逆バーションというか
僧侶(……その前に、この290ゴールドで何か買って行こう)
僧侶(できれば、勇者の助けになるようなアイテムがあれば……)
僧侶(装備品はダメだ。この金額じゃ消耗品しか買えない)
僧侶(かといって『やくそう』程度じゃ何の足しにもならないし)
僧侶(例えば、魔力を少しだけ回復させるような――)
僧侶「『まほうのせいすい』とか」
露天商「いらっしゃい」
僧侶「!」
露天商「『まほうのせいすい』だって? 金はあるんだろうな?」
僧侶「ええっと」
僧侶「290ゴールドです。これで全部です」
露天商「はっ、冷やかしなら帰っ……」
露天商「……ん。ちょっと待て」
露天商「ああ、あるぞ。『まほうのせいすい』なら」
僧侶「本当ですかっ?」
僧侶(できれば、勇者の助けになるようなアイテムがあれば……)
僧侶(装備品はダメだ。この金額じゃ消耗品しか買えない)
僧侶(かといって『やくそう』程度じゃ何の足しにもならないし)
僧侶(例えば、魔力を少しだけ回復させるような――)
僧侶「『まほうのせいすい』とか」
露天商「いらっしゃい」
僧侶「!」
露天商「『まほうのせいすい』だって? 金はあるんだろうな?」
僧侶「ええっと」
僧侶「290ゴールドです。これで全部です」
露天商「はっ、冷やかしなら帰っ……」
露天商「……ん。ちょっと待て」
露天商「ああ、あるぞ。『まほうのせいすい』なら」
僧侶「本当ですかっ?」
>>884
な
な
露天商「この木箱の中にあるのが、『まほうのせいすい』だ」 ガシャン
露天商「一本300Gだが、特別に10Gまけてやろう!」
僧侶「本当に? やった、ついてる!」
露天商「くく……」
露天商(『ひのきのぼう』なんぞを携えてる時点で、思った通りよ)
露天商(まるでアイテムを見る目がねえ、ただの馬鹿ガキだ)
露天商(こりゃ全部売れ残りのただの『せいすい』)
露天商(原価はせいぜい38ゴールド。100ゴールドで売っても大もうけだぜ)
僧侶「……これ」
僧侶「全部『せいすい』に似てますね」
露天商「!!」
露天商「あ、ああ、ビンのを適当に突っ込んでるから、何か混じってるかもしれねえな」
露天商(くそっ、さすがにそこまでアホじゃなかったか……?)
僧侶「でも、『まほうのせいすい』もありますね」
露天商「!? あ、当たりめえだ!」
露天商「一本300Gだが、特別に10Gまけてやろう!」
僧侶「本当に? やった、ついてる!」
露天商「くく……」
露天商(『ひのきのぼう』なんぞを携えてる時点で、思った通りよ)
露天商(まるでアイテムを見る目がねえ、ただの馬鹿ガキだ)
露天商(こりゃ全部売れ残りのただの『せいすい』)
露天商(原価はせいぜい38ゴールド。100ゴールドで売っても大もうけだぜ)
僧侶「……これ」
僧侶「全部『せいすい』に似てますね」
露天商「!!」
露天商「あ、ああ、ビンのを適当に突っ込んでるから、何か混じってるかもしれねえな」
露天商(くそっ、さすがにそこまでアホじゃなかったか……?)
僧侶「でも、『まほうのせいすい』もありますね」
露天商「!? あ、当たりめえだ!」
露天商(ククク、こいつやっぱただの馬鹿だったぜ!)
僧侶「これを下さい」
露天商(どれも同じだ、笑いが止まらねえ)
露天商「あいよ、290ゴールドな! まいどあり!」
僧侶「……でもこれ」
僧侶「『まほうのせいすい』じゃない気もする」
露天商「へっ、もう返品はきかねえからな!!」
僧侶「なんだか『まほうのせいすい』より、すごく魔力が詰まってるようにみえる」
露天商「あ?」
僧侶「きっと上物なんですね」
僧侶「お金が足りないのに売ってくれて、本当にありがとうございました。では――」
露天商「お。おい」
露天商「おい、まさかそれ……」
露天商「いや、あんな馬鹿そうなガキに……そんなはずはねえ……」
僧侶「これを下さい」
露天商(どれも同じだ、笑いが止まらねえ)
露天商「あいよ、290ゴールドな! まいどあり!」
僧侶「……でもこれ」
僧侶「『まほうのせいすい』じゃない気もする」
露天商「へっ、もう返品はきかねえからな!!」
僧侶「なんだか『まほうのせいすい』より、すごく魔力が詰まってるようにみえる」
露天商「あ?」
僧侶「きっと上物なんですね」
僧侶「お金が足りないのに売ってくれて、本当にありがとうございました。では――」
露天商「お。おい」
露天商「おい、まさかそれ……」
露天商「いや、あんな馬鹿そうなガキに……そんなはずはねえ……」
これは俺にひのきの棒と皮の帽子縛りで3僧侶一人旅をやれってことか?つべにあげようかな
前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 次へ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS スレッド一覧へ
みんなの評価 : ★★★×4類似してるかもしれないスレッド
- 僧侶「ひのきのぼう……?」 (1001) - [100%] - 2012/11/26 10:30 ★★★×6
- 佐天「ですのート……?」 (747) - [62%] - 2010/4/9 23:01 ★★★
- 杏子「どこにも無い……!」 (240) - [58%] - 2011/11/11 17:15 ★
- 響「ひとりぼっち……」 (149) - [58%] - 2012/3/25 9:00 ☆
- 小鳥「私しってます……」 (193) - [57%] - 2012/5/29 4:30 ★
- 結衣「ご…ごがつあめ…?」 (348) - [56%] - 2011/12/21 10:00 ☆
- 苗木「すごろくだって!?」 (194) - [56%] - 2013/10/26 17:30 ☆
- 恒一「きのこたけのこ戦争?」 (176) - [55%] - 2012/5/29 4:15 ★
- 撫子「え、どうして……円高?」 (220) - [54%] - 2012/7/22 10:45 ☆
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について