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    元スレP「安価でアイドルプロデュースしてIA大賞獲得を目指す」

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    53 = 1 :


    P「大切なのは、人数じゃないんだ」

    真美「え~。でもでも、いっぱいの人に見てもらった方が、真美も嬉しいし、兄ちゃんも嬉しいっしょ?」

    P「もちろんそうだよ。真美達の歌う姿を、多くの人に生で見てもらいたい……その気持ちは俺にだってある」

    P「でも、思い出してもみてくれ。俺達が初めて、ライブをしたときのことを」

    真美「初めてのライブ……」

    P「……」

    真美「……えへへ。あんまり、人多くなかったよね」

    P「そうだな……あの頃はまだ、こんなに大きな場所、確保できなかったから」

    真美「ドームは、あのライブハウスの10個分くらいはあるっぽいよね」

    P「もっと、もっともっと大きいぞ。比べ物にならないくらいさ」

    真美「そっかぁ……でっかいんだね」

    P「……真美。あのときのライブ、楽しくなかったか?」

    真美「……」

    真美「……ううん、そんなことない」

    54 = 1 :


    真美「ファンの兄ちゃんや姉ちゃんの顔、すぐ近くで見れて……」

    真美「真美達が歌うと、一緒に歌ってくれて……みんな口の動きまで、ステージの上からばっちり見えちゃったりしてさ」

    真美「すっごい、すっごーい、楽しかったよっ!」

    P「……たしか真美はあのとき、ファンの女の子のひとりと友達になった、って言ってたよな?」

    真美「うん! 今でもメールしたりしてるよ~」

    P「もうたぶん、そんなことは出来ないだろう。今の真美達がそんなことしたら、大騒ぎになっちゃうから」

    真美「……ちょっと、寂しいね」

    P「そうかもしれない。でもそれだけ、お前達が全国のみんなに知られるようになったっていうことさ」

    真美「……兄ちゃん。真美、なんか自信なくなってきちゃったよ」

    P「自信? なんでまた急に……」

    真美「だってさ、真美は……、ライブに来てくれた人のこと、みんなみんな覚えていたいもん」

    真美「でも、こんなに大きいと、それも難しいっぽいっしょ?」

    P「……」

    55 = 1 :


    真美「やっぱりこんなこと、諦めるしかない?」

    P「……そんなことはないさ」

    真美「でも兄ちゃん、真美、どうしたらいいかわかんないよ……」

    P「……」

    真美「兄ちゃんなら、わかる?」

    真美「4万人も来てくれるファンのみんなのこと、どうやったら覚えていられるかって」

    P(……ここは、こう言ってやることにしよう)

    1 真美の好きなようにやればいい
    2 さすがに、諦めるしかないよ
    3 その他

    >>57

    59 = 1 :


    P「……ごめんな、真美。俺にはその方法、わからないよ」

    真美「そっかー……さすがの兄ちゃんもお手上げか~」

    P「だからな……真美の好きなようにやればいい」

    真美「え?」

    P「真美が、真美のやりたいやり方で、ファンのみんなと交流すればいいんだ」

    真美「真美のやり方って……」

    P「ステージ上でのパフォーマンスの途中で、ファンの人達にマイク渡したりしてもいい」

    P「変装して、こっそりグッズ販売の売り子になったりしてもいい」

    真美「ええ!? 兄ちゃん、いつもだったらそんなことしたら怒るのにっ!」

    P「……まぁ、騒ぎにならない程度になら、な? それにもちろん、本番で気を抜かないこと」

    真美「……ホントに、なにやってもいいの?」

    P「ああ。きっとこれが……、俺達の、最後のライブになるから」

    真美「……」

    P「だから……真美の、真美らしさを、全力でファンのみんなに届けられたら……俺も嬉しいよ」

    60 = 1 :


    真美「兄ちゃん、なんかいつもより優しいっぽいね!」

    P「俺はいつだって、基本的に優しいだろ?」

    真美「そーかな~? いっつもいっつも、真美にゲンコツしてるじゃんっ」

    P「それは真美自身に原因がある! スーツの後ろに蛇を入れられた日には、そりゃ手も出るさ!」

    真美「んっふっふ~……やっぱり真美、兄ちゃんが真美のプロデューサーで良かったよ~」

    P「……どうしたんだ、いきなり?」

    真美「だってだって、毎日楽しいもん!」

    真美「ゆきぴょんとあずさお姉ちゃん……、それにね……」

    ポロ……

    真美「兄ちゃんと……一緒で……」

    P「!?」

    P(な、なんだ……? なんで急に、泣き出して)

    61 = 1 :


    P「ま、真美? どうしたんだよ、急に泣いて……お腹でも痛いのか?」

    真美「え? あ、あれ? なんでだろ……なんか……お腹じゃなくて……」

    ポロポロ……

    真美「お腹の、ちょっと上あたりが、痛くて……。どうしよう……止まんない……!」

    P「真美……」

    真美「……ね、ねえ、兄ちゃん?」

    P「あ、ああ……どうした?」

    真美「これが最後のライブ、ってのは……言いすぎっしょ?」

    真美「そりゃ、IA大賞はもうすぐ終わりだけど……それが終わったって、真美達はずっと一緒なんだよね?」

    P「……っ」

    真美「だってここまでちょー有名になったんだもん! だから、これでもう解散! ってことは……ないよね……?」

    P「……」

    P(……真美が、何を考えているのか、何を知っているのはわからない。だけど……)

    P(もういい加減に、話す頃合がきたみたいだ……)

    【活動45週目 おわり】

    63 = 1 :


    【ある日の風景10】

    P「……とにかく、涙を拭いてくれ。ほら、ハンカチ……」スッ

    真美「うん……ありがと、兄ちゃん。ズビビー!」

    P「oh……」

    真美「……兄ちゃん。真美は……兄ちゃんじゃなくちゃ、やだよ?」

    P「……真美、お前……知ってたのか?」

    真美「し、知らない……なんにも知らない、けど……!」

    P「……知らないなら、話しておく必要があるな」

    真美「! やっ、やだっ! 聞きたくない!」

    P「真美……俺は、IA大賞グランドファイナルが終わったらな……」

    真美「やだって言ってるっしょ!? も、もう、何にも喋らないで~……!」

    P「真美……!」

    1 いいから聞くんだっ!
    2 落ち着くのを待とう……

    >>66

    68 = 1 :


    P(……真美が落ち着くのを待とう)

    P(ここで無理矢理言ったところで……、いまの真美には、きっと聞こえないから)


    真美「う、うぅ……、うぇぇええ……!」ポロポロ

    P「……」

    ギュッ

    真美「!」

    P「……落ち着くまで、こうしていていいか?」

    真美「……うん」


    P(震える真美の肩は、いつもよりずっとずっと小さく感じられた)

    P(真美は……いつだって素直すぎる子どもで、わがままばかり言っていたような気がするけど……)

    P(……もしかしたら、俺は、何か勘違いをしていたのかもしれないな)

    69 = 66 :

    真美「真美・・・もう大人だよ・・・?///」スカートたくし上げ

    70 = 1 :


    ―――

    真美「……ごめんね、兄ちゃん。もうだいじょぶ……」

    P「そうか……」

    真美「えへへ……なんか、かっこ悪いね。真美はもう、子どもじゃないのに」

    P「俺にとっては、真美はいつまで経っても……、手のかかる子どもだよ」

    真美「あっ、バカにしてるっしょ~?」

    P「そんなことないさ。そこが……真美の好きなところでもあるんだから」

    真美「……おやおや~? 兄ちゃんもしかしてそれって、愛のコクハクってやつ~?」

    真美「でも兄ちゃん、中学生に手を出したら、犯罪なんだよ~? んっふっふー!」

    P「……」

    ポコッ

    真美「あいたっ! うう、殴ることないっしょー!」

    P「ったく……、どうしてそういう発想になるんだよ」

    71 = 5 :

    真美は合法

    72 = 1 :


    P「……まあ、俺が真美に惚れてるってのは、確かに本当のことだけどな」

    真美「ええっ!?」

    P「真美だけじゃない。雪歩やあずささん……俺がプロデュースするアイドルは、みんな世界で一番かわいいと思ってるよ」

    真美「あ、そーいうこと……」

    真美「兄ちゃん……、カンチガイされちゃうから、そういうことあんま言わないほうがいいっぽいよ~?」

    P「か、カンチガイ?」

    真美「うんっ! あ、でもそういえば、兄ちゃんは真美の可愛いとこ、百個言えるんだもんね」

    P「よく覚えてるな、そんなこと……」

    真美「もしかしたら気付かないうちに、真美にメロメロになってたりして~! んっふっふ~♪」

    P「ははは……そうかも、な」

    真美「……えへへ……」

    P「……」

    P「……なあ、真美。聞いてくれるか?」

    真美「……」

    真美「……うん、聞く。今度はちゃんと……逃げないで聞くよ」

    73 = 1 :


    P「俺、IA大賞のグランドファイナルが終わったらな……」

    真美「……」

    P「……ハリウッドに、行くんだ」

    真美「……っ……ハリウッド……?」

    P「ああ。あっちで、プロデュース業の勉強をしてくる」

    真美「……そうなんだ……ね、ねえ、兄ちゃん?」

    P「……なんだ?」

    真美「……ハリウッドって……どこ? 電車でどれくらいかかんの?」

    P「……」

    真美「もしかしたら、新幹線とか使わなくちゃいけないくらい、遠いの? お小遣い、足りるかな……」

    P「……真美。ハリウッドは……日本にはないんだよ」

    真美「っ! そ、それって……!」

    P「海の向こうの、海外だ」

    真美「海外……ガイコク?」

    P「ああ。……だからもう、俺達は……簡単には、会えないんだよ」

    76 = 1 :


    真美「……やっぱ、聞き間違いじゃなかったんだ」

    P「……」

    真美「前にさ……、ゆきぴょんがお休みしちゃった日の夜……」

    真美「真美、泣きつかれて寝ちゃってたっしょ?」

    P「……本当は、寝てなかったのか?」

    真美「……うん。あのとき……兄ちゃんとあずさお姉ちゃんのお話が聞こえて……」

    真美「ハリウッドがどうの、って言ってて……でも真美、よくわかんなかったから、きっと夢なんだろうなって、思って……!」

    P「……真美……」

    真美「だ、だけどっ……兄ちゃん、ずっとずっと元気なかったから……真美、心配になっちゃって……!」

    真美「このまま兄ちゃんの元気がドンドンなくなって、ライフがゼロになったらどうしようって……」

    真美「ハリウッドって何? 兄ちゃんはいつも元気でいてくれるの? って……」

    真美「……ホントは、お仕事中も、そんなことばっかり考えててぇ……! う、うう……」

    P「……俺は死なないよ。少しの間、離れ離れになるだけさ」

    77 = 1 :


    真美「少しの間ってどんくらい!?」

    P「……一年間だ。一年で、ちゃんと帰ってくるから……」

    真美「長いよっ! 真美、そんなに長い間、兄ちゃんとお別れするのやだぁっ!!」

    P「……」

    真美「行くの、やめようよ~……真美達と、ずっと一緒にいよ……?」

    P「それは……できないんだよ」

    真美「っ! じゃ、じゃあもう……! 真美もハリウッド行くっ!」

    P「おい、何を言って……」

    真美「そうだよっ、真美達も、兄ちゃんと一緒にハリウッドデビューしちゃえばいいんだよっ!」

    P「……」

    真美「んっふっふー! 世界新出すれば、もっともっと、有名になれるもんねっ!」

    P「……真美」

    1 ああ、そうだな……
    2 それはできないよ

    >>80

    85 :

    なんだこの一体感は

    86 = 1 :


    P「……それはできないよ」

    真美「……っ! な、なんで……!」

    P「真美達があっちに行ってしまったら、日本にいるファン達はどうなる?」

    P「そっちもこっちも、両方行ったり来たりするのか?」

    真美「それは……」

    P「……」

    真美「……できるもんっ! んっふっふ~、真美達、今ノリにノってるもんねっ! だからきっとそんなの、ラクショーで……」

    P「……確かに、いまの真美達なら、やろうと思えばできるかもしれないな」

    真美「でしょでしょ!? だから――

    P「でもそれは、俺がイヤなんだよ」

    真美「っ! い、イヤ……? 真美が兄ちゃんのトコ行くの、イヤなの……?」

    P「……そうだ」

    真美「……っ……なんで……なんでそんなこと、言うの……?」

    真美「兄ちゃん、真美のこと……キライになっちゃったの?」

    P「違う! 俺が真美を嫌いになるわけないだろっ! 俺はな……!」

    88 = 1 :


    P「無駄にしてほしくないんだよ……!」

    P「これまで真美達が一生懸命やってきた成果を、俺なんかの為に……!」

    真美「……真美達がこれまでやってきたこと……?」

    P「ああ……真美はさっき、ファンの人達の顔をみんなみんな覚えていたいって……そう言ったよな?」

    真美「うん……」

    P「そんな風に考えられるアイドルになってくれたことを、俺は誇りに思う」

    P「俺はな、真美達こそが……日本で一番、最高なアイドルだって思ってるんだよ」

    真美「……兄ちゃん……」

    P「だからこれからも……、日本にいる、真美達のファンのことを、何よりも大切にして欲しいんだ」

    真美「……兄ちゃんが、いなくても……?」

    P「ああ。真美達なら出来る……俺はそう信じているから」

    真美「……」

    真美「……でも真美、兄ちゃんがいないと……やっぱりさみしいよ……」

    89 = 1 :


    真美「……一年で帰ってきてくれるって言ってもさ……」

    真美「真美は、やっぱり……兄ちゃんと一緒じゃなきゃ、きっとつまんない」

    真美「アイドルも、やめたくなっちゃうかも……なんて」

    P「……」

    真美「……なんで、なんで何も言ってくんないの……?」

    真美「兄ちゃんはいつも、真美のこと、安心させてくれたじゃん……」

    真美「お仕事でやなことあっても、いつも真美のお話聞いてくれて……た、たまに、ぎゅってしてくれたりしてさ……」

    P「……」

    真美「兄ちゃんが一緒じゃなかったら、アイドル活動も、今よりゼンゼンつまんなかったもん!」

    真美「……それなのに、そんな風に、何も言ってくれないと……不安になっちゃうっしょ……?」

    P(俺は、真美に……なんて言ってやればいいんだろう)

    1 やめたくなったら、やめてもいいんだよ
    2 ……
    3 その他

    >>92

    92 = 7 :

    3
    真美はもうちょっと大人だと思ってたんだけどな

    93 = 11 :

    これでどう転ぶのか

    94 = 18 :

    難しいときは他人任せ

    ええ卑怯者ですとも

    95 = 5 :

    悪くないな

    96 = 1 :


    P「……真美はもうちょっと大人だと思ってたんだけどな」

    真美「っ! そ、そんなこと……」

    P「いつも、自分で言ってるじゃないか」

    P「真美はもう、中学生なんだからね、子どもじゃないんだからね……、ってさ」

    真美「……」

    P「やっぱり、真美はまだまだ……お子ちゃまだったのかな?」

    真美「なっ、なんで今そーいうこと言うのっ!?」

    P「だってそうだろ? こんなわがままを言うなんて」

    真美「う、うう……!」

    P「……」

    真美「……もういいもんっ! に、兄ちゃんなんて……兄ちゃんなんてもう……

    真美「……だいっキライだっ!」

    P「……っ……」

    97 :

    だよね、ここで子供だ大人だって言うのはちょっと…

    98 = 10 :

    大人ってのはそういうもんさ

    99 = 66 :

    まあ待て
    ここで終わらす>>1じゃない

    100 = 1 :


    真美「……そーだよ……」

    真美「真美はもう、オトナだもんっ! に、兄ちゃんなんかいなくたって――

    P「そうだっ!」

    真美「っ!」

    P「真美はもう、ただの子どもじゃない……そんなこと、俺が一番よく知ってるんだよ……!」

    真美「……」

    P「初めて会った頃みたいな……わがままばかり言って、ふざけてイタズラばかりしてた真美は、もういない」

    P「……雪歩が泣いているとき、一緒に泣いていてくれた」

    P「不安でしかたなくなっても、我慢することだって出来るようになった……それにっ!」

    真美「……」

    P「それに、何より……ファンの人達を、何より大切に思ってくれる……立派なアイドルになった」

    P「この一年で……真美は見違えるほど、成長していたんだよ……」


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