私的良スレ書庫
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元スレ怜子「ねぇ恒一くん、生理が来ないんだけど…」
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くだらないことを話しながら神社まで歩く。
バスが通れない場所にあるから徒歩だ。
自然界がすごい。林道を通るだけで未知の世界に来た気分になる。
誰もが樹の香りや空気を感じてうれしくなった。
あ生命力に満ち溢れたこの場所は、
まさしく癒しの空間と呼ぶにふさわしい。
修羅とカオスの世界にいた者たちに、生の息吹を与えてくれる。
恒一「なんてすばらしい場所なんだ。悩みなんて吹き飛んじゃうよね」
由美「本当にいい場所ね。やっぱり来てよかったわ」
綾野「人間って最後は自然に帰りたくなるっていうもんね」
鳴「ふぅ。歩くの疲れちゃった。榊原君抱っこして?」
無視して歩き出す榊原以下三人。もう女たちの汚い手に
乗るつもりはなかったのだ。彼らは聖人三人組だ。
バスが通れない場所にあるから徒歩だ。
自然界がすごい。林道を通るだけで未知の世界に来た気分になる。
誰もが樹の香りや空気を感じてうれしくなった。
あ生命力に満ち溢れたこの場所は、
まさしく癒しの空間と呼ぶにふさわしい。
修羅とカオスの世界にいた者たちに、生の息吹を与えてくれる。
恒一「なんてすばらしい場所なんだ。悩みなんて吹き飛んじゃうよね」
由美「本当にいい場所ね。やっぱり来てよかったわ」
綾野「人間って最後は自然に帰りたくなるっていうもんね」
鳴「ふぅ。歩くの疲れちゃった。榊原君抱っこして?」
無視して歩き出す榊原以下三人。もう女たちの汚い手に
乗るつもりはなかったのだ。彼らは聖人三人組だ。
神社は意外に小さかった。しかしどこか歴史を感じさせる佇まいだ。
千曳「さあみんな。榊原君から邪気が消えるよう祈りましょう。
あと怜子君がまともに戻ってくれるようにもね」
赤沢「こんなふざけた理由で神社に来る人もいないでしょうね」
松井「まぁハイキングだと思えばいいんじゃない?
神社の雰囲気ってしぶくて素敵だわぁ」
金木「ハイキングっていうより登山かしら?
道中起伏が激しかったからもう足がパンパンよ」
松井「赤沢さんの胸はどうしてパンパンなの?」
金木「ハチにでも刺されたのかしら?」
赤沢「もともとこういう胸なのよ!! 巨乳で悪かったわね」
風見(うっ。ゆかりの胸を想像したら変な気持ちに……)
千曳「さあみんな。榊原君から邪気が消えるよう祈りましょう。
あと怜子君がまともに戻ってくれるようにもね」
赤沢「こんなふざけた理由で神社に来る人もいないでしょうね」
松井「まぁハイキングだと思えばいいんじゃない?
神社の雰囲気ってしぶくて素敵だわぁ」
金木「ハイキングっていうより登山かしら?
道中起伏が激しかったからもう足がパンパンよ」
松井「赤沢さんの胸はどうしてパンパンなの?」
金木「ハチにでも刺されたのかしら?」
赤沢「もともとこういう胸なのよ!! 巨乳で悪かったわね」
風見(うっ。ゆかりの胸を想像したら変な気持ちに……)
怜子「風見君はまっすぐ立ってお祈りしてくださいね?」
多々良「なんで前かがみになってるんですか?」
風見「言わなくても分かってるくせに聞くなよ!!
百合ップルがくだらない話をしたせいだ!!」
望月「なんて変態なんだろうね。ここは神社なんだよ?
神様の前でテント張って泊まり込みでもするつもり?」
風見「君には言われたくないよ年上好きのくせに!!」
千曳「はいはい。そういう漫才は館に帰ってからやろうか。
実は神様はつまんない漫才は嫌いらしいんだ」
怜子「みんなで手を合わせましょうね。
私と榊原君から邪気を取り払ってくれますように……」
赤沢(……今夜恒一君を襲えますように。婚約できますように)
恒一(……生きて帰れますように。死人が出ませんように)
鳴(……榊原君と結婚できますように。抱っこしてもらえますように)
多々良「なんで前かがみになってるんですか?」
風見「言わなくても分かってるくせに聞くなよ!!
百合ップルがくだらない話をしたせいだ!!」
望月「なんて変態なんだろうね。ここは神社なんだよ?
神様の前でテント張って泊まり込みでもするつもり?」
風見「君には言われたくないよ年上好きのくせに!!」
千曳「はいはい。そういう漫才は館に帰ってからやろうか。
実は神様はつまんない漫才は嫌いらしいんだ」
怜子「みんなで手を合わせましょうね。
私と榊原君から邪気を取り払ってくれますように……」
赤沢(……今夜恒一君を襲えますように。婚約できますように)
恒一(……生きて帰れますように。死人が出ませんように)
鳴(……榊原君と結婚できますように。抱っこしてもらえますように)
ロクでなし集団とは彼らのことを言うのだろう。
生徒で真面目にお参りしてるのは聖人三人組と有田だけだった。
お参りを終えたら宿舎に帰るだけだ。
かなりの田舎なので特によるべき場所はない。
うっそうと茂った木々だけが生徒を見つめていた。
恒一「どうもこの場所は何かありそうだ」
小椋「奇遇ね。あたしも同じことを考えてたのよ」
有田「つねに誰かに監視されてるような怖さがありますね」
綾野「神社の近くに足を踏み入れた瞬間、前に進むのを
ためらったほどだよ。他の皆は気づいてないみたい」
いくえにも重なり合う樹木の間に潜む闇。
その気配は、夜が近づくにつれて大きくなっていった。
生徒で真面目にお参りしてるのは聖人三人組と有田だけだった。
お参りを終えたら宿舎に帰るだけだ。
かなりの田舎なので特によるべき場所はない。
うっそうと茂った木々だけが生徒を見つめていた。
恒一「どうもこの場所は何かありそうだ」
小椋「奇遇ね。あたしも同じことを考えてたのよ」
有田「つねに誰かに監視されてるような怖さがありますね」
綾野「神社の近くに足を踏み入れた瞬間、前に進むのを
ためらったほどだよ。他の皆は気づいてないみたい」
いくえにも重なり合う樹木の間に潜む闇。
その気配は、夜が近づくにつれて大きくなっていった。
館につく。適当に雑談し、あっという間に夕飯の時間だ。
管理人たちが作ってくれた夕食は意外と豪華だった。
洋式なのでテーブルマナーだ。
敦志「榊原君。君は知れば知るほど素晴らしい子みたいだね。
頭も良いらしいし、性格もおだやかだ。
君なら安心して由美を任せられるよ」
恒一「そんな。由美さんは僕にはもったいないくらいですよ」
敦志「ははは。謙虚なとこも気に入ったぞ」
望月「はぁ? 何言ってんですか小椋さんのお兄さん。
このバカの正体を知らないからそんなこと言えるんですよ」
敦志「あっはっは。今度は一変して酷い言われようじゃないか」
勅使河原「おい望月。食事中なんだから押さえろって」
望月「でもお兄さんが勘違いしたら困るじゃないか」
テーブルは敦志と上の三人を加えた四人掛けだった。
鳴は沙苗さんたちと食べてる。
管理人たちが作ってくれた夕食は意外と豪華だった。
洋式なのでテーブルマナーだ。
敦志「榊原君。君は知れば知るほど素晴らしい子みたいだね。
頭も良いらしいし、性格もおだやかだ。
君なら安心して由美を任せられるよ」
恒一「そんな。由美さんは僕にはもったいないくらいですよ」
敦志「ははは。謙虚なとこも気に入ったぞ」
望月「はぁ? 何言ってんですか小椋さんのお兄さん。
このバカの正体を知らないからそんなこと言えるんですよ」
敦志「あっはっは。今度は一変して酷い言われようじゃないか」
勅使河原「おい望月。食事中なんだから押さえろって」
望月「でもお兄さんが勘違いしたら困るじゃないか」
テーブルは敦志と上の三人を加えた四人掛けだった。
鳴は沙苗さんたちと食べてる。
鳴(席が遠くて榊原君にあーんしてもらえない……)
沙苗「どしたの見崎さん?」
鳴「なんでもないです……」ガックリ
沙苗「?」
多々良「その子なら元々根暗ですから気にしないでください」
沙苗「そーなの? うちの弟がよく見崎さんの話するから、
一度顔見てみたかったのよ。ふだんは無口のくせに
見崎さんの話になるとうれしそうなの」
猛「ばっ……何言ってんだ姉貴!!」
遠くの席の猛が反応した。
沙苗「でもあんたが見崎さんに気があるのバレバレじゃない。
恒一君に嫉妬してたんでしょ?」
猛「そんなの知らねえよ。あーもう余計なこと言わないでくれ!!」
沙苗「どしたの見崎さん?」
鳴「なんでもないです……」ガックリ
沙苗「?」
多々良「その子なら元々根暗ですから気にしないでください」
沙苗「そーなの? うちの弟がよく見崎さんの話するから、
一度顔見てみたかったのよ。ふだんは無口のくせに
見崎さんの話になるとうれしそうなの」
猛「ばっ……何言ってんだ姉貴!!」
遠くの席の猛が反応した。
沙苗「でもあんたが見崎さんに気があるのバレバレじゃない。
恒一君に嫉妬してたんでしょ?」
猛「そんなの知らねえよ。あーもう余計なこと言わないでくれ!!」
鳴「へえ。水野君って私のこと気になってたんだ?」
水野「うっ……ば、バカ。そんな嘘信じるな」
中尾「よっ。おめーら付き合っちまえよ」
前島「旅先でカポー成立とか最高じゃねえか」
杉浦「でも見崎さんは榊原君のお気に入りでしょ?」
風見「いかにもその通りだね。旦那としてはどう思う榊原君?」
恒一「ノーコメントで」モグモグ
鳴「ええ!?」ガーン
敦志「さすがモテる男はあしらい方が違うぜ。
俺も見習うようにしよう」
勅使河原(うーむ。はっきりしてるのはいいんだが、
あとで泥沼にならないことを祈るよ)
水野「うっ……ば、バカ。そんな嘘信じるな」
中尾「よっ。おめーら付き合っちまえよ」
前島「旅先でカポー成立とか最高じゃねえか」
杉浦「でも見崎さんは榊原君のお気に入りでしょ?」
風見「いかにもその通りだね。旦那としてはどう思う榊原君?」
恒一「ノーコメントで」モグモグ
鳴「ええ!?」ガーン
敦志「さすがモテる男はあしらい方が違うぜ。
俺も見習うようにしよう」
勅使河原(うーむ。はっきりしてるのはいいんだが、
あとで泥沼にならないことを祈るよ)
小椋「あいつら、あいからずバカやってるわね」
綾野「見崎っちの諦めの悪さも表彰もんだよね」
赤沢「でもその根性だけは見習わないとね」
有田「複雑な人間関係だね」
その後は普通の食事だった。特に誰かが謝罪を要求することもなく、
雷も鳴らなかった。天気は今日一日晴れである。
部屋に戻る恒一。険悪の仲の望月と相部屋だったが、
クラスで決められたことなので我慢する。
望月「はぁはぁ。もうお風呂も入ったし、
あとは怜子さんが来るのを待つだけだよね?」
恒一(はぁぁぁ。僕はもう聖者に転生したんだよ?
そういう下品なのは他の人に任せたいよ。おや?
廊下から誰かの気配を感じるぞ? 隠れよう)
多々良「こんばんわ。今宵は良い夜ですね」
綾野「見崎っちの諦めの悪さも表彰もんだよね」
赤沢「でもその根性だけは見習わないとね」
有田「複雑な人間関係だね」
その後は普通の食事だった。特に誰かが謝罪を要求することもなく、
雷も鳴らなかった。天気は今日一日晴れである。
部屋に戻る恒一。険悪の仲の望月と相部屋だったが、
クラスで決められたことなので我慢する。
望月「はぁはぁ。もうお風呂も入ったし、
あとは怜子さんが来るのを待つだけだよね?」
恒一(はぁぁぁ。僕はもう聖者に転生したんだよ?
そういう下品なのは他の人に任せたいよ。おや?
廊下から誰かの気配を感じるぞ? 隠れよう)
多々良「こんばんわ。今宵は良い夜ですね」
多々良「望月君だけですか。榊原君はいないのですか?」
望月「……」
望月は三秒前に手渡された、くしゃくしゃの紙を
握っていた。内容はこうだ。
『僕の居場所、ばらしたら怜子さんとキスするぞ』
望月は適当に言い訳して帰ってもらうと思ったのだが、
多々良「あなたの顔色を見れば隠し事をしてるのは分かりますよ。
その左手に持ってる紙が関係あるのですね?」
望月「……!!」
多々良「眉が動いたことから図星のようですね。
正直に彼の居場所を教えてください」
修羅と三組はセットなのだと望月は実感させられた。
マックのハッピーセットみたいなものだ。
多々良の脅しに負け、ついに白状してしまう。
望月「……」
望月は三秒前に手渡された、くしゃくしゃの紙を
握っていた。内容はこうだ。
『僕の居場所、ばらしたら怜子さんとキスするぞ』
望月は適当に言い訳して帰ってもらうと思ったのだが、
多々良「あなたの顔色を見れば隠し事をしてるのは分かりますよ。
その左手に持ってる紙が関係あるのですね?」
望月「……!!」
多々良「眉が動いたことから図星のようですね。
正直に彼の居場所を教えてください」
修羅と三組はセットなのだと望月は実感させられた。
マックのハッピーセットみたいなものだ。
多々良の脅しに負け、ついに白状してしまう。
多々良「ベッドの下ですか。なるほど。面白い隠れ場所ですね。
まるで幼い子供のようで可愛らしいです」
恒一(捕まったらやばいぞ)サササッ
忍者のような動きでベッドから出てきた恒一。
一気に両開きの窓を開け、飛び降り自殺者のようなポーズをとる。
恒一「お願いだから来ないでくれ多々良さん。
それ以上近づいたら、ここから飛び降りるからね」
彼の態度を意に介さず、望月から奪った紙を読み上げる多々良。
多々良「どれどれ。ぼくの居場所、ばらしたら怜子さんとキスするぞ」
恒一(自分の読書感想文を家族に読み上げられるくらい恥ずかしい。
望月はもう逃げてしまったし、どうしよう)
多々良「おもしろい手紙ですね?」ニコ
まるで幼い子供のようで可愛らしいです」
恒一(捕まったらやばいぞ)サササッ
忍者のような動きでベッドから出てきた恒一。
一気に両開きの窓を開け、飛び降り自殺者のようなポーズをとる。
恒一「お願いだから来ないでくれ多々良さん。
それ以上近づいたら、ここから飛び降りるからね」
彼の態度を意に介さず、望月から奪った紙を読み上げる多々良。
多々良「どれどれ。ぼくの居場所、ばらしたら怜子さんとキスするぞ」
恒一(自分の読書感想文を家族に読み上げられるくらい恥ずかしい。
望月はもう逃げてしまったし、どうしよう)
多々良「おもしろい手紙ですね?」ニコ
恒一「う……」ビクビク
多々良「ちょっと私の部屋でおしゃべりしませんか?
今なら誰もいなんですよ」
恒一(同じ部屋の人が強制退去させられたのが容易に
想像できるよ。なんて怖い人なんだ)
多々良「聞いてますか榊原君?」
恒一「僕は自由が欲しい」
多々良「浮気する自由ですか?」
恒一「ち、違う。自由恋愛がしたい。
もう拘束されるのは嫌なんだ」
多々良「へえ。愉快な話ですね」スタスタ
距離を詰められる。それだけで心臓を
鷲掴みにされたほどの恐怖を感じるのだった。
多々良「ちょっと私の部屋でおしゃべりしませんか?
今なら誰もいなんですよ」
恒一(同じ部屋の人が強制退去させられたのが容易に
想像できるよ。なんて怖い人なんだ)
多々良「聞いてますか榊原君?」
恒一「僕は自由が欲しい」
多々良「浮気する自由ですか?」
恒一「ち、違う。自由恋愛がしたい。
もう拘束されるのは嫌なんだ」
多々良「へえ。愉快な話ですね」スタスタ
距離を詰められる。それだけで心臓を
鷲掴みにされたほどの恐怖を感じるのだった。
恒一「来ないで!!」ビクビク
多々良「うふふ。そんなに足が震えてるのに
飛び降りなんて大胆なことができますか?」
恒一(だめだ。多々良さんの手が触れたら僕は終わる。
神社でお参りしたのに、どうしてみんなは変わらないんだよ。
僕は無事平穏だけを願ってるのに。生きて家に帰りたいよ)
十五センチ先まで多々良の手が近づいた。
伸ばされたしなやかな指が触れた瞬間、恒一の運命は終わる。
清く正しく美しく。どっかの校則のような学生となるべく
努力しようと思ったのに、それが一瞬で崩される屈辱。
恒一(僕はクズに戻りたくない!!)
多々良「なっ……?」
ついに飛び降りたのだ。ここは三階。
打ち所によっては死んでもおかしくない。
多々良「うふふ。そんなに足が震えてるのに
飛び降りなんて大胆なことができますか?」
恒一(だめだ。多々良さんの手が触れたら僕は終わる。
神社でお参りしたのに、どうしてみんなは変わらないんだよ。
僕は無事平穏だけを願ってるのに。生きて家に帰りたいよ)
十五センチ先まで多々良の手が近づいた。
伸ばされたしなやかな指が触れた瞬間、恒一の運命は終わる。
清く正しく美しく。どっかの校則のような学生となるべく
努力しようと思ったのに、それが一瞬で崩される屈辱。
恒一(僕はクズに戻りたくない!!)
多々良「なっ……?」
ついに飛び降りたのだ。ここは三階。
打ち所によっては死んでもおかしくない。
恒一「うあああああああああああああああ!!
おあああああああああああああああああ!!
ふわああああああああああああああああああああ!!」
スパイダーマン2の主人公を彷彿とさせる叫びを上げて
墜ちていく。この時点で恒一は死を覚悟していた。
生い茂る木の枝に何度もぶつかりながら、芝生に落下して気絶した。
目が覚めると、佐藤さんが介抱してくれてる。膝枕だ。
恒一「君は佐藤さんかい……? 僕は生きてるの?」
佐藤「はい。外を散歩してたら榊原君が降ってきました。
まるでスパイダーウェブ?を使えなくなったクモ男
みたいでしたよ?」
恒一「見てない人には絶対に分からない例えをありがとう。
でも助けてくれたなんてうれしいな」
佐藤「だってアンカ(>>300でしたっけ?)
で選んでくれたじゃないですか」
おあああああああああああああああああ!!
ふわああああああああああああああああああああ!!」
スパイダーマン2の主人公を彷彿とさせる叫びを上げて
墜ちていく。この時点で恒一は死を覚悟していた。
生い茂る木の枝に何度もぶつかりながら、芝生に落下して気絶した。
目が覚めると、佐藤さんが介抱してくれてる。膝枕だ。
恒一「君は佐藤さんかい……? 僕は生きてるの?」
佐藤「はい。外を散歩してたら榊原君が降ってきました。
まるでスパイダーウェブ?を使えなくなったクモ男
みたいでしたよ?」
恒一「見てない人には絶対に分からない例えをありがとう。
でも助けてくれたなんてうれしいな」
佐藤「だってアンカ(>>300でしたっけ?)
で選んでくれたじゃないですか」
恒一「もう少しこのままでもいいかな?
膝の感触が気持ちいや」
佐藤「はい///」
夜の星空は、夜見北で見るのより綺麗だった。
一分くらい星を数えてから起き上がる。
恒一「本当にありがとう佐藤さん。
どうやってお礼したらいいかな?」
佐藤「キスしてほしいですけど、そしたら
多々良さんたちに殺されます。頭撫でてください」
恒一「お安い御用さ。これでいいかな?」ナデナデ
佐藤「///」
まさに修羅場のあとの至福。ここで恒一は見てはいけない者を
見てしまった。三階の窓からこっちを見下ろしてる多々良だった。
視線が合った瞬間、本能的に逃げ出してしまった。
膝の感触が気持ちいや」
佐藤「はい///」
夜の星空は、夜見北で見るのより綺麗だった。
一分くらい星を数えてから起き上がる。
恒一「本当にありがとう佐藤さん。
どうやってお礼したらいいかな?」
佐藤「キスしてほしいですけど、そしたら
多々良さんたちに殺されます。頭撫でてください」
恒一「お安い御用さ。これでいいかな?」ナデナデ
佐藤「///」
まさに修羅場のあとの至福。ここで恒一は見てはいけない者を
見てしまった。三階の窓からこっちを見下ろしてる多々良だった。
視線が合った瞬間、本能的に逃げ出してしまった。
恒一(やばいやばいやばい……殺される殺される……)
一目散に駆けた。外じゃ見つかるだろう思い、
館の内部へ突入。フラフラする頭を押さえながら、
どこへ逃げようかと模索する。厨房前で千曳に会った。
千曳「君、夜のジョギングでもしてるのかい?」
恒一「そんなこと言ってる場合じゃないんですよ。
多々良さんが……多々良さんが僕を追ってるんです。
あの人の僕に対する執着は異常です」
千曳「多々良さんってあの品の良さそうな女の子だよね?
君も罪な男だね。あんな美人さんに好かれるなんて」
恒一「そういう次元の話じゃないんですよ。単刀直入に言うと、
貞操を奪われるんです。身体の自由すら奪われます」
千曳「尋常じゃないね君の妄想は。ドM気質だったとは」
恒一「全部本当の話なんですよ!!」
一目散に駆けた。外じゃ見つかるだろう思い、
館の内部へ突入。フラフラする頭を押さえながら、
どこへ逃げようかと模索する。厨房前で千曳に会った。
千曳「君、夜のジョギングでもしてるのかい?」
恒一「そんなこと言ってる場合じゃないんですよ。
多々良さんが……多々良さんが僕を追ってるんです。
あの人の僕に対する執着は異常です」
千曳「多々良さんってあの品の良さそうな女の子だよね?
君も罪な男だね。あんな美人さんに好かれるなんて」
恒一「そういう次元の話じゃないんですよ。単刀直入に言うと、
貞操を奪われるんです。身体の自由すら奪われます」
千曳「尋常じゃないね君の妄想は。ドM気質だったとは」
恒一「全部本当の話なんですよ!!」
これ以上話を続けたら時間の無駄だった。
恒一は別れも告げずにそのまま走り出す。
男子に話しても嫉妬されるか軽くあしらわれて終わりになると
想像できる。ならば女子の部屋しかないと思い、歩みを進める。
四階まで階段を上がり、適当な部屋を見つけて中に入る。
恒一「いきなり押しかけちゃってごめん。緊急事態だから
僕をかくまってくれないか!! 実は多々良さんに
追われてるんだ!!」
松井「ん……あぁん……」
金木「なあにその声は? ここがいいのかしらぁ?」
松井「あ……はぁん……いいよぉ……」
恒一「」
描写したくないようなシーンが繰り広げられていたため、
静かに扉を閉めた。
恒一は別れも告げずにそのまま走り出す。
男子に話しても嫉妬されるか軽くあしらわれて終わりになると
想像できる。ならば女子の部屋しかないと思い、歩みを進める。
四階まで階段を上がり、適当な部屋を見つけて中に入る。
恒一「いきなり押しかけちゃってごめん。緊急事態だから
僕をかくまってくれないか!! 実は多々良さんに
追われてるんだ!!」
松井「ん……あぁん……」
金木「なあにその声は? ここがいいのかしらぁ?」
松井「あ……はぁん……いいよぉ……」
恒一「」
描写したくないようなシーンが繰り広げられていたため、
静かに扉を閉めた。
気を取り直して隣の部屋に突撃する。
恒一「いきなり押しかけてごめん!!
どうか僕をかくまってください!!」
鳴「あっ榊原君」
恒一(よりによって見崎の部屋か。できれば小椋さんか
綾野さんがよかったんだが、まあレズカポーよりはましか)
鳴「こんな時間から始めたいの?」
恒一「ナニをだよ。って突っ込んだら負けか。
実は多々良さんに追われて人生最大のピンチなんだ。
頼むから、ほとぼりが冷めるまでここにいさせてくれないか?」
鳴「いいよ」
恒一(あっさり認めたな……裏がありそうで怖いや)
恒一「いきなり押しかけてごめん!!
どうか僕をかくまってください!!」
鳴「あっ榊原君」
恒一(よりによって見崎の部屋か。できれば小椋さんか
綾野さんがよかったんだが、まあレズカポーよりはましか)
鳴「こんな時間から始めたいの?」
恒一「ナニをだよ。って突っ込んだら負けか。
実は多々良さんに追われて人生最大のピンチなんだ。
頼むから、ほとぼりが冷めるまでここにいさせてくれないか?」
鳴「いいよ」
恒一(あっさり認めたな……裏がありそうで怖いや)
鳴「走ってのど乾いたでしょ?
今紅茶入れてあげるからね」
恒一「あっ、うん。悪いね」
鳴「~~♪」
鼻歌を歌ってる鳴を初めて見た恒一。
というかどうやって紅茶を淹れるのだろうと
眺めていたら、ペットボトルのミルクティーを渡された。
恒一(確かに寝室にはガスもコンロもないけどさ)
飲もうと思った時、怜子の時の悪夢を思い出す。
恒一(そうか薬か!! 見崎なら仕込んでてもおかしくない!!
あと一歩で口に含むところだったぞ。危ない危ない)
鳴「飲まないの?」ジー
今紅茶入れてあげるからね」
恒一「あっ、うん。悪いね」
鳴「~~♪」
鼻歌を歌ってる鳴を初めて見た恒一。
というかどうやって紅茶を淹れるのだろうと
眺めていたら、ペットボトルのミルクティーを渡された。
恒一(確かに寝室にはガスもコンロもないけどさ)
飲もうと思った時、怜子の時の悪夢を思い出す。
恒一(そうか薬か!! 見崎なら仕込んでてもおかしくない!!
あと一歩で口に含むところだったぞ。危ない危ない)
鳴「飲まないの?」ジー
恒一「まず見崎が飲めばok」
鳴「えっ」
恒一「せっかく用意してくれたのに疑うのは最低だと思う。
けど今の僕にそんな余裕はないんだ。
まずは君が飲んでくれないか?」
鳴「……」オドオド
恒一「なんで飲めないの?」
鳴「それは……その……」オロオロ
恒一「見崎。繰り返すけど僕だってイライラしてるんだよ。
こんな時にふざけるのはいい加減にしてくれ!!」ドン
壁を叩いた恒一。壁越しに隣の部屋から苦情が飛んでくる。
鳴「ご……ごめんなさい。そんなに怒るとは思わなかったの」ポロポロ
鳴「えっ」
恒一「せっかく用意してくれたのに疑うのは最低だと思う。
けど今の僕にそんな余裕はないんだ。
まずは君が飲んでくれないか?」
鳴「……」オドオド
恒一「なんで飲めないの?」
鳴「それは……その……」オロオロ
恒一「見崎。繰り返すけど僕だってイライラしてるんだよ。
こんな時にふざけるのはいい加減にしてくれ!!」ドン
壁を叩いた恒一。壁越しに隣の部屋から苦情が飛んでくる。
鳴「ご……ごめんなさい。そんなに怒るとは思わなかったの」ポロポロ
恒一「泣いて謝るくらいなら最初からやらないでくれ!!
僕だって迷惑してるんだよ!? ただでさえ多々良さんに
追われて死に物狂いで逃げてきてるのに!!」
鳴「……ごめんなさい。もう怒鳴らないで」
恒一「君は謝ることしかできないのか!!
どうしてこんなことしたのか説明してくれ!!」ドン
鳴「……ひぐっ……うぅっ……えぐっ……」ポロポロ
恒一(はっ……?)
ここまできて、ようやく言いすぎたことに気づく恒一。
はたから見れば恒一が責めすぎかもしれないが、彼とて
思春期の中学生だ。感情のコントロールができてない。
もちろんそれは見崎鳴も同様だが。
鳴「お願いします……嫌いにならないでください……」ポロポロ
僕だって迷惑してるんだよ!? ただでさえ多々良さんに
追われて死に物狂いで逃げてきてるのに!!」
鳴「……ごめんなさい。もう怒鳴らないで」
恒一「君は謝ることしかできないのか!!
どうしてこんなことしたのか説明してくれ!!」ドン
鳴「……ひぐっ……うぅっ……えぐっ……」ポロポロ
恒一(はっ……?)
ここまできて、ようやく言いすぎたことに気づく恒一。
はたから見れば恒一が責めすぎかもしれないが、彼とて
思春期の中学生だ。感情のコントロールができてない。
もちろんそれは見崎鳴も同様だが。
鳴「お願いします……嫌いにならないでください……」ポロポロ
鳴の顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになってる。
その姿が心の傷を物語っていた。
彼女の世話をしていた頃を思い出す恒一。
あの時の自分なら何をしてただろうと思い、
恒一「ごめんね見崎。ちょっと言いすぎたよ」
鳴「……ひぐっ……うえええんっ……」
恒一「もう泣き止んでね? 怒鳴って悪かったよ」
鳴「ううっ……ゆるして……くれるの?」
恒一「もちろんだよ。僕はどうかしてたんだ。
嫌なことがあったから、つい見崎に八つ当たりしちゃったんだ」
ハンカチで顔を綺麗にふいてあげた。潤んだ瞳の
上目遣いは、最強の破壊力を持っていた。
その姿が心の傷を物語っていた。
彼女の世話をしていた頃を思い出す恒一。
あの時の自分なら何をしてただろうと思い、
恒一「ごめんね見崎。ちょっと言いすぎたよ」
鳴「……ひぐっ……うえええんっ……」
恒一「もう泣き止んでね? 怒鳴って悪かったよ」
鳴「ううっ……ゆるして……くれるの?」
恒一「もちろんだよ。僕はどうかしてたんだ。
嫌なことがあったから、つい見崎に八つ当たりしちゃったんだ」
ハンカチで顔を綺麗にふいてあげた。潤んだ瞳の
上目遣いは、最強の破壊力を持っていた。
恒一(僕だって男だから抱きしめたい衝動に駆られるさ。
この子は初恋の女の子だからね。でも聖人として
覚醒した以上、余計な手出しはしないからね)
意志の力は強かった。意志の勝利である。
鳴「あれ? もう行っちゃうの?」
恒一「あれだけ怒鳴っちゃったから野次馬が
集まってきてるからね。暴力男として
名前が知られるのは嫌だよ」
鳴「最後に一つだけ言わせて」
恒一「なんだい?」
鳴「実はこの部屋ね、多々良さんと相部屋なの」
恒一「」
この子は初恋の女の子だからね。でも聖人として
覚醒した以上、余計な手出しはしないからね)
意志の力は強かった。意志の勝利である。
鳴「あれ? もう行っちゃうの?」
恒一「あれだけ怒鳴っちゃったから野次馬が
集まってきてるからね。暴力男として
名前が知られるのは嫌だよ」
鳴「最後に一つだけ言わせて」
恒一「なんだい?」
鳴「実はこの部屋ね、多々良さんと相部屋なの」
恒一「」
恒一の背中に冷たいものが流れた。
脳内が一瞬でクールダウンする。
次に脳内に浮かんだ泉に重い石が落とされ、水面が乱れる。
恒一「なんで先に言わなかったんだよ?」
鳴「……え?」
恒一「なんでそういう大事なことを最初に言わないんだよ!!
君はやっぱり僕をバカにしてるだろ!!
多々良さんと相部屋だって知ってたらこんな部屋に
長居しなかったよ!!」
鳴「ひっ……」
恒一「大事なことは最初に言えよ!! 聞いてるのか見崎鳴!!」
鳴「うっ……その……ごめん……なさいっ……」
二度目のマジ切れである。ギャグですむ話じゃなかった。
脳内が一瞬でクールダウンする。
次に脳内に浮かんだ泉に重い石が落とされ、水面が乱れる。
恒一「なんで先に言わなかったんだよ?」
鳴「……え?」
恒一「なんでそういう大事なことを最初に言わないんだよ!!
君はやっぱり僕をバカにしてるだろ!!
多々良さんと相部屋だって知ってたらこんな部屋に
長居しなかったよ!!」
鳴「ひっ……」
恒一「大事なことは最初に言えよ!! 聞いてるのか見崎鳴!!」
鳴「うっ……その……ごめん……なさいっ……」
二度目のマジ切れである。ギャグですむ話じゃなかった。
恒一の水面はマグマのように煮えたぎっていた。
高温は簡単には冷めそうにない。
恒一「いつもいつも君は僕をバカにしてるだろ!?
話をややこしくするのが好きなんだな!?
僕に恨みでもあるのか!?」
鳴「ちがうの……私はもっと榊原君と一緒にいたかったから」ポロポロ
恒一「……!?」
鳴「好きなんです……榊原君のことが好きだから……」
恒一は鳴に手を上げる一歩手前までいっていたが、
突然の告白に静止し、彼女の眼を見つめてしまう。
真っ黒な瞳は奥が深く、様々な感情が入り混じっていた。
恐怖。畏怖。愛情。独占欲。
鳴の感情が波のように流れ込んできたのだった。
高温は簡単には冷めそうにない。
恒一「いつもいつも君は僕をバカにしてるだろ!?
話をややこしくするのが好きなんだな!?
僕に恨みでもあるのか!?」
鳴「ちがうの……私はもっと榊原君と一緒にいたかったから」ポロポロ
恒一「……!?」
鳴「好きなんです……榊原君のことが好きだから……」
恒一は鳴に手を上げる一歩手前までいっていたが、
突然の告白に静止し、彼女の眼を見つめてしまう。
真っ黒な瞳は奥が深く、様々な感情が入り混じっていた。
恐怖。畏怖。愛情。独占欲。
鳴の感情が波のように流れ込んできたのだった。
恒一(僕はなんてことを……?)
後悔しても遅い。どれだけ汚い言葉で鳴を傷つけたことか。
進んでしまった時間は二度と元に戻せない。
一生かかっても忘れることはできないだろう。
鳴「うえっ……ひぐっ……うえええんっ……」ポロポロ
恒一「……」
右手を強く握り、歯を食いしばる。
今さらどの顔で謝罪し、ハンカチを差し出せというのか。
彼女を一人にするべきだと判断し、無言で部屋を出る。
廊下が異世界のように見えた。淡い電球の光が、
永遠と続く通路を照らしてる。
この館は人を狂わせる力がある。そう感じさせた。
後悔しても遅い。どれだけ汚い言葉で鳴を傷つけたことか。
進んでしまった時間は二度と元に戻せない。
一生かかっても忘れることはできないだろう。
鳴「うえっ……ひぐっ……うえええんっ……」ポロポロ
恒一「……」
右手を強く握り、歯を食いしばる。
今さらどの顔で謝罪し、ハンカチを差し出せというのか。
彼女を一人にするべきだと判断し、無言で部屋を出る。
廊下が異世界のように見えた。淡い電球の光が、
永遠と続く通路を照らしてる。
この館は人を狂わせる力がある。そう感じさせた。
恒一「くっ……ううっ……」
陶器が置いてある台座の前で泣き崩れる。
多々良に追われてたからと言い訳するつもりはない。
本当にあと一歩で鳴の頬を殴っていた。
それだけでもよかった。でも罵詈雑言はたくさん並べた。
鳴の鳴き声がいつまでも頭の中に響いてる。
多々良「探しましたよ榊原君。悲しいことでもありましたか?」
恒一「た……たら……さん?」
呂律すら回らぬ自分を情けなく思った。
多々良「まあ、よっぽど酷いことがあったのね?」
自然な動作で抱きしめられた。まるで最初から
こうするのが当たり前だったかのように。
陶器が置いてある台座の前で泣き崩れる。
多々良に追われてたからと言い訳するつもりはない。
本当にあと一歩で鳴の頬を殴っていた。
それだけでもよかった。でも罵詈雑言はたくさん並べた。
鳴の鳴き声がいつまでも頭の中に響いてる。
多々良「探しましたよ榊原君。悲しいことでもありましたか?」
恒一「た……たら……さん?」
呂律すら回らぬ自分を情けなく思った。
多々良「まあ、よっぽど酷いことがあったのね?」
自然な動作で抱きしめられた。まるで最初から
こうするのが当たり前だったかのように。
多々良「気が済むまで泣いていいんですよ?
私なら榊原君の全てを受け止められます」
恒一「……」
根本的な原因は君のせいじゃないかと怒りたくもなった。
なのに怒れないのは、抱きしめられた感触が
あまりにも心地よかったから。
ずっと避けていた女の子の温もりを知ってしまったから。
多々良「落ち着きましたか?」
恒一「うん。ありがとう多々良さん」
多々良「部屋に……入りましょうか?」
恒一「でも見崎が中に……」
多々良「もう出て行きましたよ? 今は無人です」
私なら榊原君の全てを受け止められます」
恒一「……」
根本的な原因は君のせいじゃないかと怒りたくもなった。
なのに怒れないのは、抱きしめられた感触が
あまりにも心地よかったから。
ずっと避けていた女の子の温もりを知ってしまったから。
多々良「落ち着きましたか?」
恒一「うん。ありがとう多々良さん」
多々良「部屋に……入りましょうか?」
恒一「でも見崎が中に……」
多々良「もう出て行きましたよ? 今は無人です」
部屋は確かにだれもいなかった。
時刻は十時過ぎ。
規定で定められた就寝時刻を一時間も過ぎてる。
多々良「榊原君……!!」
恒一「ん……んん……!!」
ベッドの上で座ったまま密着し、唇を押し付けてきた。
恒一より向こうのが積極的だった。
二度目だ。もう止めたほうがいい。
恒一の脳内で鳴る警告を無視せざるを得なかった。
多々良「舌、入れますよ?」
相手はもう大人のキスを求めてくる。
恒一は抵抗する余力がなかったから、
甘んじて受け入れることになった。
時刻は十時過ぎ。
規定で定められた就寝時刻を一時間も過ぎてる。
多々良「榊原君……!!」
恒一「ん……んん……!!」
ベッドの上で座ったまま密着し、唇を押し付けてきた。
恒一より向こうのが積極的だった。
二度目だ。もう止めたほうがいい。
恒一の脳内で鳴る警告を無視せざるを得なかった。
多々良「舌、入れますよ?」
相手はもう大人のキスを求めてくる。
恒一は抵抗する余力がなかったから、
甘んじて受け入れることになった。
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