私的良スレ書庫
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元スレ怜子「ダメよ恒一くん…私たち家族なのよ…」
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1998年4月25日
~夕方、夜見山病院~
民江「ほんとにねぇ……こっちに来て早々こんな……可哀想にねぇ」
恒一「えっと……ごめんなさい、お婆ちゃん……」
民江「やだねぇ気にするんじゃないよぉ、仕方ないからね?」
恒一「あの……父さんには……?」
民江「まだ伝えてないよ、陽介さん今頃インドかどこかなんでしょう?」
怜子「私から言っとこうか? 携帯の番号知ってるし……」
恒一「いえ、あの……ぼく……自分で連絡、します」
(……病気で心細いからなのかな、この気持ちは)
(怜子さんに父さんと話して欲しくない、僕だけのそばにいて声を聞かせて欲しいなんて)
(前から母親のように思ってたけど、なんだかこれは違う気がする)
~夕方、夜見山病院~
民江「ほんとにねぇ……こっちに来て早々こんな……可哀想にねぇ」
恒一「えっと……ごめんなさい、お婆ちゃん……」
民江「やだねぇ気にするんじゃないよぉ、仕方ないからね?」
恒一「あの……父さんには……?」
民江「まだ伝えてないよ、陽介さん今頃インドかどこかなんでしょう?」
怜子「私から言っとこうか? 携帯の番号知ってるし……」
恒一「いえ、あの……ぼく……自分で連絡、します」
(……病気で心細いからなのかな、この気持ちは)
(怜子さんに父さんと話して欲しくない、僕だけのそばにいて声を聞かせて欲しいなんて)
(前から母親のように思ってたけど、なんだかこれは違う気がする)
怜子「うん分かった、その方がいいね」コクリ
民江「それにしてもねぇ、陽介さんも律儀な人だよねぇ?」
「理律子が死んでもう、こんなに経つのに……」
恒一「……」
怜子「……えっと、カーテン開けるね」
シャ――…
怜子「恒一くん、窓の外見えるかな?」
恒一「……」コクリ
怜子「えっとね、町の真ん中を流れてるのが夜見山川ね」
「その向こうにグラウンド見えないかなあ?」
恒一(怜子さんはいつも優しい、気を利かせて明るく振る舞って……)
(まるでそう、射し込む西日のように柔らかで温かい人)
(ああ、なんだか怜子さんのことを考えてるとポエムがあふれ出してきちゃうよ)
民江「それにしてもねぇ、陽介さんも律儀な人だよねぇ?」
「理律子が死んでもう、こんなに経つのに……」
恒一「……」
怜子「……えっと、カーテン開けるね」
シャ――…
怜子「恒一くん、窓の外見えるかな?」
恒一「……」コクリ
怜子「えっとね、町の真ん中を流れてるのが夜見山川ね」
「その向こうにグラウンド見えないかなあ?」
恒一(怜子さんはいつも優しい、気を利かせて明るく振る舞って……)
(まるでそう、射し込む西日のように柔らかで温かい人)
(ああ、なんだか怜子さんのことを考えてるとポエムがあふれ出してきちゃうよ)
昨日立て逃げされた奴を自分が怜子さんメインで乗っ取ったのに落ちてた
恒一「えっと、はい……アレ、ですね?」
怜子「そう、アレが恒一くんが通う中学校ね」
恒一「……怜子さんも昔、あの中学に通ってたんですか?」
怜子「そうよー?14年も前だけどねー」
恒一「……」
(こんな些細なことなんかで喜ぶとか我ながらどこの乙女だよ)
(気を抜いたら今にも頬が緩んでしまいそうだ、参ったな)
(怜子さんに不審がられないようにしないと……)
「……えっと、お母さんも通ってたんですか?」
怜子「そう、理津子姉さんも夜見北だったよ」
怜子「そう、アレが恒一くんが通う中学校ね」
恒一「……怜子さんも昔、あの中学に通ってたんですか?」
怜子「そうよー?14年も前だけどねー」
恒一「……」
(こんな些細なことなんかで喜ぶとか我ながらどこの乙女だよ)
(気を抜いたら今にも頬が緩んでしまいそうだ、参ったな)
(怜子さんに不審がられないようにしないと……)
「……えっと、お母さんも通ってたんですか?」
怜子「そう、理津子姉さんも夜見北だったよ」
恒一「よみきた……?」
怜子「夜見山北中学校ね」
恒一「ああ……なるほど」
怜子「私立と公立の違いはあると思うけど、その辺は慣れよね」フフ
「恒一くんならすぐ慣れると思うなー?」ニコ
恒一「……だといいんですけど」
(その笑顔の眩しさには慣れることができませんけどね)
怜子「大丈夫よー」クスクス
「退院したら夜見北での心構え教えてあげるからっ」
恒一「はい、よろしくお願いします」
怜子「夜見山北中学校ね」
恒一「ああ……なるほど」
怜子「私立と公立の違いはあると思うけど、その辺は慣れよね」フフ
「恒一くんならすぐ慣れると思うなー?」ニコ
恒一「……だといいんですけど」
(その笑顔の眩しさには慣れることができませんけどね)
怜子「大丈夫よー」クスクス
「退院したら夜見北での心構え教えてあげるからっ」
恒一「はい、よろしくお願いします」
5月5日
~夜中、自宅リビング~
怜子「明日から登校ね、もう体調の方は大丈夫そう?」
恒一「はい、ご心配おかけしました」
怜子「家族なんだからそんな気にしなくていいのよ、もう」
恒一「はは……」ポリポリ
(家族、かあ)
怜子「それで、夜見北での心構えの方は覚えてるかな?」
恒一「はい、クラスの決め事は守ること、それと――」
怜子「公私の別はきっちりつけること、ね」ビシッ
「私は恒一くんのクラスの副担任になるわけだけど、親戚だからって普段どおりに接しちゃダメよ?」
恒一「分かってますよ、ちゃんと教師に対する態度で接させてもらいます」
(怜子さんの教師姿か……やっぱりタイトスカート?うわあ)
(明日が楽しみで今夜は眠れそうにないかもしれないぞ)
~夜中、自宅リビング~
怜子「明日から登校ね、もう体調の方は大丈夫そう?」
恒一「はい、ご心配おかけしました」
怜子「家族なんだからそんな気にしなくていいのよ、もう」
恒一「はは……」ポリポリ
(家族、かあ)
怜子「それで、夜見北での心構えの方は覚えてるかな?」
恒一「はい、クラスの決め事は守ること、それと――」
怜子「公私の別はきっちりつけること、ね」ビシッ
「私は恒一くんのクラスの副担任になるわけだけど、親戚だからって普段どおりに接しちゃダメよ?」
恒一「分かってますよ、ちゃんと教師に対する態度で接させてもらいます」
(怜子さんの教師姿か……やっぱりタイトスカート?うわあ)
(明日が楽しみで今夜は眠れそうにないかもしれないぞ)
5月6日
~早朝、自宅寝室~
レー「オハヨウ!ゲンキダシテ!オハヨウ!」
恒一「……う、もう朝か」ポケー
レー「レーチャンオハヨウ!レーチャンオハヨウ!」バサバサ
恒一「はいはい、おはよう」
レー「レーチャン!レーチャン!」
恒一「……れいちゃん、か」
「いつかそう呼べる日がくるのかな、なんてね」クス
レー「ゲンキダシテ!オハヨウ!」バサバサ
恒一「うん、ありがとう」
~早朝、自宅寝室~
レー「オハヨウ!ゲンキダシテ!オハヨウ!」
恒一「……う、もう朝か」ポケー
レー「レーチャンオハヨウ!レーチャンオハヨウ!」バサバサ
恒一「はいはい、おはよう」
レー「レーチャン!レーチャン!」
恒一「……れいちゃん、か」
「いつかそう呼べる日がくるのかな、なんてね」クス
レー「ゲンキダシテ!オハヨウ!」バサバサ
恒一「うん、ありがとう」
~朝、学校廊下~
――コッコッコッ……
久保寺「とにかくみんなと仲良くしてください」
「もしも何かあれば、私なり副担任の三神先生にでも遠慮なく相談してください」
恒一「よろしくお願いします」ペコリ
怜子「こちらこそよろしくね」ニコッ
恒一「は、はい……」
(スーツ姿の怜子さん……目が合わせられないや、顔赤くなってないと良いんだけど……)
(自己紹介を控えてるのに頭真っ白になりそ――)
怜子「――……大丈夫よ、いつもの恒一くんらしく、ね?」コソッ
恒一「~~!」トクン
(耳打ちだなんて、余計に顔が熱くなってきた……)
(公私の区別つけろって言ったの怜子さんなのに反則だよ……)
――コッコッコッ……
久保寺「とにかくみんなと仲良くしてください」
「もしも何かあれば、私なり副担任の三神先生にでも遠慮なく相談してください」
恒一「よろしくお願いします」ペコリ
怜子「こちらこそよろしくね」ニコッ
恒一「は、はい……」
(スーツ姿の怜子さん……目が合わせられないや、顔赤くなってないと良いんだけど……)
(自己紹介を控えてるのに頭真っ白になりそ――)
怜子「――……大丈夫よ、いつもの恒一くんらしく、ね?」コソッ
恒一「~~!」トクン
(耳打ちだなんて、余計に顔が熱くなってきた……)
(公私の区別つけろって言ったの怜子さんなのに反則だよ……)
~昼休み~
王子「――お父さんが大学教授なんだってね?」
恒一(何とか自己紹介を乗り切れたと思ったら今度は質問攻め、かあ)
王子「それでどこか大学に研究に行ってるって?」
恒一「あれ、なんでそれ知ってるの?」
風見「みんな知ってるよ、久保寺先生が言ってたからね」
恒一「ああ、あのモヤシ……それじゃあ前の中学のことも?」
桜木「大体のコトは知ってますよ、三神先生から聞きましたから」ニコッ
恒一「やだなーそんな詳しく話しちゃうなんて怜子さ、おっと三神先生ってば」
王子「――お父さんが大学教授なんだってね?」
恒一(何とか自己紹介を乗り切れたと思ったら今度は質問攻め、かあ)
王子「それでどこか大学に研究に行ってるって?」
恒一「あれ、なんでそれ知ってるの?」
風見「みんな知ってるよ、久保寺先生が言ってたからね」
恒一「ああ、あのモヤシ……それじゃあ前の中学のことも?」
桜木「大体のコトは知ってますよ、三神先生から聞きましたから」ニコッ
恒一「やだなーそんな詳しく話しちゃうなんて怜子さ、おっと三神先生ってば」
勅使河原「どうせだったら三神センセーが担任だったら良かったのになあ」
望月「うんうん」
恒一「!」ピク
勅使河原「美人だし、キリッとしてるし、なあ!」
望月「うんうんうん!」
恒一「……」
(なるほどこのショタキャラめ……その人懐こい笑顔で怜子さんをたぶらかすつもりか)
綾野「おやおや、こういっちゃんは綺麗なおねーさんはお好みではないのね?」
恒一「そんなわけじゃないじゃないかッ!」ガタッ
綾野「ぴっ!?」ビクッ
桜木「……じゃあ具体的に榊原くんはどういうタイプが好きなんですかぁ?」
恒一「はははカンベンしてよこのメガネ」
王子「そういや、お父さんが外国ってどこに――」
恒一(ああ、早く帰って怜子さんと話したいなあ)
望月「うんうん」
恒一「!」ピク
勅使河原「美人だし、キリッとしてるし、なあ!」
望月「うんうんうん!」
恒一「……」
(なるほどこのショタキャラめ……その人懐こい笑顔で怜子さんをたぶらかすつもりか)
綾野「おやおや、こういっちゃんは綺麗なおねーさんはお好みではないのね?」
恒一「そんなわけじゃないじゃないかッ!」ガタッ
綾野「ぴっ!?」ビクッ
桜木「……じゃあ具体的に榊原くんはどういうタイプが好きなんですかぁ?」
恒一「はははカンベンしてよこのメガネ」
王子「そういや、お父さんが外国ってどこに――」
恒一(ああ、早く帰って怜子さんと話したいなあ)
~夜、自宅リビング~
――ガララッ
怜子「ふぅ、ただいまー」トテトテ
恒一「お帰りなさい怜子さん、いまビール持ってきますね」
怜子「ありがとー、もーホント気が利くなあ恒一くんは」
「あ、悪いんだけどついでに――」
恒一「トマトジュース、ですよね」
怜子「ホント、恒一くんは出来る子だなあ」フフ
――ガララ…シュワー…トクトクトクト…
恒一「お待たせしましたお客様、こちらご注文のレッドアイになります」
怜子「へー恒一くん、なかなか様になってるじゃない」
恒一「ありがとうございます」ハハ
――ガララッ
怜子「ふぅ、ただいまー」トテトテ
恒一「お帰りなさい怜子さん、いまビール持ってきますね」
怜子「ありがとー、もーホント気が利くなあ恒一くんは」
「あ、悪いんだけどついでに――」
恒一「トマトジュース、ですよね」
怜子「ホント、恒一くんは出来る子だなあ」フフ
――ガララ…シュワー…トクトクトクト…
恒一「お待たせしましたお客様、こちらご注文のレッドアイになります」
怜子「へー恒一くん、なかなか様になってるじゃない」
恒一「ありがとうございます」ハハ
この恒一はある意味公私使い分けてんな
怜子さんの前でだけ紳士すぎワロタ
怜子さんの前でだけ紳士すぎワロタ
>>23
別人と思わせる演出だったからもあるんじゃね
別人と思わせる演出だったからもあるんじゃね
怜子「隣座りなよ、学校初日で疲れたでしょう?」
恒一「じゃあお言葉に甘えて……」ストン
怜子「ふふ、どーぞー」
「じゃあ私はさっそく恒一くんの作ってくれたレッドアイを、っと」
「んく……んく……んく……」
――コクッ コクッ コクッ…
恒一(怜子さんの喉が上下してる)
(飲むときの音がなんだか……いやいやいや)ブンブン
(……それにしても首、細いな)
(無造作にまとめた髪から覗くうなじが、すごく白くて色っぽ――)
恒一「じゃあお言葉に甘えて……」ストン
怜子「ふふ、どーぞー」
「じゃあ私はさっそく恒一くんの作ってくれたレッドアイを、っと」
「んく……んく……んく……」
――コクッ コクッ コクッ…
恒一(怜子さんの喉が上下してる)
(飲むときの音がなんだか……いやいやいや)ブンブン
(……それにしても首、細いな)
(無造作にまとめた髪から覗くうなじが、すごく白くて色っぽ――)
怜子「――ねえってば」
恒一「」ハッ
「すみませんなんでしたっけ」ハハ…
怜子「学校疲れたでしょ?って聞いたのよ」
「その様子だとやっぱりお疲れの様子ねー」
恒一「え、ええ、まあ……」ポリポリ
(カクテル飲んでる姿に、主にうなじに見とれてましたなんて言えないよ)ハハハ…
怜子「友達はできたかな?」
恒一「んー……どうでしょうね、まだ知り合い以上友達未満、ってトコでしょうか」
怜子「初日ならそんなものよね、うん、順調そうで安心安心」
恒一「」ハッ
「すみませんなんでしたっけ」ハハ…
怜子「学校疲れたでしょ?って聞いたのよ」
「その様子だとやっぱりお疲れの様子ねー」
恒一「え、ええ、まあ……」ポリポリ
(カクテル飲んでる姿に、主にうなじに見とれてましたなんて言えないよ)ハハハ…
怜子「友達はできたかな?」
恒一「んー……どうでしょうね、まだ知り合い以上友達未満、ってトコでしょうか」
怜子「初日ならそんなものよね、うん、順調そうで安心安心」
>>26辺りだと友達作る気なさそうに見えるぞwww
恒一「あ、ただ……」
怜子「うん?」
恒一「眼帯をした子がいるじゃないですか」
怜子「あ……」
恒一「あの子だけなんかこう、無視、されてるというか……」
「机も1人だけすごくボロボロで」
「体育の授業にも出てなくって、気になって話しかけてみたら『私には近寄らない方が良い』なんて言うんですよ?」
「その、怜子さんが副担任のクラスなのにこんなこと言いたくないんですけど、これってやっぱり……」
怜子「……」
恒一「……怜子、さん?」
(まずいこと訊いちゃったかな……けどイジメだったら止めさせたいし……)
(でも怜子さんに嫌われるのだけはイヤだ、うーん……)
怜子「うん?」
恒一「眼帯をした子がいるじゃないですか」
怜子「あ……」
恒一「あの子だけなんかこう、無視、されてるというか……」
「机も1人だけすごくボロボロで」
「体育の授業にも出てなくって、気になって話しかけてみたら『私には近寄らない方が良い』なんて言うんですよ?」
「その、怜子さんが副担任のクラスなのにこんなこと言いたくないんですけど、これってやっぱり……」
怜子「……」
恒一「……怜子、さん?」
(まずいこと訊いちゃったかな……けどイジメだったら止めさせたいし……)
(でも怜子さんに嫌われるのだけはイヤだ、うーん……)
恒一「あ、あの、すみませんヘンなこと訊い――
怜子「もう、対策係は何をやってるのかしら……」ハァ
恒一「え……?」
怜子「恒一くん、悪いけどちょっとだけ待っててね?」
「今から一応確認の電話を入れてくるから」ガタッ
恒一「え、あの……」
――スタスタ…ガララ…ピシャッ
恒一「何なんだろういったい……それに対策係って、病院でも聞いたような……?」
怜子「もう、対策係は何をやってるのかしら……」ハァ
恒一「え……?」
怜子「恒一くん、悪いけどちょっとだけ待っててね?」
「今から一応確認の電話を入れてくるから」ガタッ
恒一「え、あの……」
――スタスタ…ガララ…ピシャッ
恒一「何なんだろういったい……それに対策係って、病院でも聞いたような……?」
対策係は怜子さんが、怜子さんは対策係が説明してくれるのを期待してたんだろうな…
それで時期を逃したと
それで時期を逃したと
――ガララ
怜子「ごめんね、お待たせ」トテトテ
恒一「いえ、別に構いません……というかなんか問題作っちゃったみたいですみません」アセッ
怜子「ううん恒一くんが悪いんじゃないの、むしろこっちの不手際かな……」ストン
恒一「は、はあ……」
怜子「本来はこの件に関しては教師が首を突っ込むものじゃないんだけど、まさか初日にtきちんと話してないなんて……」
「今対策係の赤沢さんに確認を取ったら、今日中に私の口から伝えた方が良いって話になったから――」
恒一「えっと、さっきからその、対策係って……?」
怜子「ああ、ごめんね分からないわよね……じゃあ順を追って説明するわ」
「あれはそう、今から26年前の話よ――」
怜子「ごめんね、お待たせ」トテトテ
恒一「いえ、別に構いません……というかなんか問題作っちゃったみたいですみません」アセッ
怜子「ううん恒一くんが悪いんじゃないの、むしろこっちの不手際かな……」ストン
恒一「は、はあ……」
怜子「本来はこの件に関しては教師が首を突っ込むものじゃないんだけど、まさか初日にtきちんと話してないなんて……」
「今対策係の赤沢さんに確認を取ったら、今日中に私の口から伝えた方が良いって話になったから――」
恒一「えっと、さっきからその、対策係って……?」
怜子「ああ、ごめんね分からないわよね……じゃあ順を追って説明するわ」
「あれはそう、今から26年前の話よ――」
・
・
・
恒一「そんな、死者がいる教室だなんて……」
怜子「うん、信じられないのもしょうがないと思う」
「私だってこんな話、正直信じたくないもの……」
「でもね、これは迷信とか気のせいとか、そんなんじゃないの」
「だって……だって……」フルフル
恒一「……」
(怜子さんが思いつめた顔でうつむいてる)
(この顔は、嘘をついてる顔じゃない)
(何より怜子さんが嘘をつく理由なんてないじゃないか)
(僕はただ、怜子さんを信じよう)
・
・
恒一「そんな、死者がいる教室だなんて……」
怜子「うん、信じられないのもしょうがないと思う」
「私だってこんな話、正直信じたくないもの……」
「でもね、これは迷信とか気のせいとか、そんなんじゃないの」
「だって……だって……」フルフル
恒一「……」
(怜子さんが思いつめた顔でうつむいてる)
(この顔は、嘘をついてる顔じゃない)
(何より怜子さんが嘘をつく理由なんてないじゃないか)
(僕はただ、怜子さんを信じよう)
後手後手の挙句、いないモノと事情を知らせられてないモノに責任を取らせようとしたりな…
恒一「……怜子さん」ギュ
怜子「あ……恒一くん、手……」
恒一「分かりました、信じますから。信じてますから」
怜子「……ありがとう、それと……ごめんね」
恒一「なぜ謝るんですか?」
怜子「……私は恒一くんに取り返しの付かないことをしてしまっているから……」
「私は……私は……――」
――ギュッ
怜子「」ハッ
恒一「いいんです、いいんですよ」
怜子「恒一くん……」ウル
「……ごめんね……ごめんね……」ポロポロ…
怜子「あ……恒一くん、手……」
恒一「分かりました、信じますから。信じてますから」
怜子「……ありがとう、それと……ごめんね」
恒一「なぜ謝るんですか?」
怜子「……私は恒一くんに取り返しの付かないことをしてしまっているから……」
「私は……私は……――」
――ギュッ
怜子「」ハッ
恒一「いいんです、いいんですよ」
怜子「恒一くん……」ウル
「……ごめんね……ごめんね……」ポロポロ…
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