元スレほむら「もういやだわまどかなんてどうでもい」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×4
452 = 232 :
よし、上条さんを魔法少女にしようか
453 = 297 :
そげぶ
454 = 212 :
杏子「よかったのか?あんな別れ方で」
さやか「………」
あの後。唐突に別れを告げられた恭介は、なにがなんだかわからないと言った様子で。
そんな恭介を置いて、あたしと杏子は病院を後にした。
さやか「いいんだよ。これで」
あたしは、ただ恭介の腕が治ってくれればそれでいい。
後悔は……たくさんあるけど。それでも、なんだか清々しい気分だった。
杏子「……さやかが納得してんなら、あたしは口出しはしねぇけどさ」
さやか「……うん」
杏子「そしたら、次だな」
杏子は、懐からソウルジェムを取りだした。
淡い光を放っている。
さやか「………魔女の気配?」
杏子「ああ……マミの魔女、だ」
さやか「………」
そうか。放っておくわけにも、いかないもんね。
杏子「もう一人……お前の知り合いの、ほむらっつったか?そいつの気配はねぇけど……」
さやか「………とりあえず、マミさんのところにいこっか」
杏子「……そうだな」
455 = 212 :
杏子の後について、マミさんのマンションまでやってくる。
杏子「昨日から、移動してねぇのか……」
さやか「……ここ、に?」
杏子「そうだ。お前も、自分のソウルジェムを見てみろ」
ポケットから、あたしのソウルジェムを取りだす。
あたしのソウルジェムも、杏子同様の反応を示していた。
……いや、それ以上の光?
さやか「ねぇ、杏子……?」
杏子「なんだ?」
さやか「杏子のソウルジェムより……反応、強いような気がするんだけど?」
杏子「昨日、あたしは一度ここに来てマミと戦ってるからな。それからソウルジェムは浄化してねぇから、その時の穢れは取り除けてねぇんだ
多分、そのせいで反応が違うように見えるんだろ」
さやか「………」
なんだか、嫌な予感がした。
さやか「急ごう、杏子!」
杏子「あ、ちょっと待て、さやかっ!」
先に飛びこんだあたしを追うように、杏子も結界に入り込む。
456 :
ほむらちゃん!
457 :
458 = 212 :
魔女結界の中枢に辿りつく。
そこには、黄色い光を放つ小さな何か。赤い姿をした槍を持った何か。
黒い姿をした、腕に盾をつけた何か。
それと……………もう一体。
黒いオーラを纏った、禍々しい『何か』がいた。
さやか「………あの黒いオーラを纏ってるのが、マミさん?」
杏子「…………」
さやか「杏子?」
返答が無いことに不安を覚えたあたしは、杏子の顔を見る。
杏子「………なんだよ、あいつ……」
さやか「え……?」
杏子「昨日来た時はいなかったのに………っ!!」
杏子の視線が捉えているモノ。
それは、黒いオーラを纏った『何か』だった。
460 :
マドカァー
461 = 379 :
やったねマミさん、お友達が増えたよ
463 = 377 :
ホムリリーちゃん古典的魔女可愛い!!!
464 = 212 :
杏子「さやかっ!!行くぞっ!!」
さやか「えっ!?う、うんっ!!」
槍を構えて突撃を仕掛ける杏子の後に続いて、あたしも魔女の前に躍り出る。
キャンデロロ「………ウフフフフ、アハハハハハハ」
あかいろさん「……」
くろいろさん「……」
??「――――」
あたしと杏子の姿を確認した『奴ら』は、それぞれ身構えた。
ただひとつ。黒いオーラの何かだけは、そこから微動だにしない。
杏子「てめぇらはどうでもいいっ!!おい、そこの黒い奴!!!」
??「――――」
杏子「なんだ、お前はっ!?昨日はいなかっただろっ!?」
??「――――」
黒いオーラの何かは、杏子の言葉にも全く反応しない。
杏子「ちっ……おい、聞けさやか」
さやか「な、何?」
465 :
ホムリリーってよく見たらデブってない?
466 = 212 :
杏子「あの黄色いちっこいのが、マミだ。赤い槍使いと、黒い盾持ちの奴は恐らくマミの使い魔」
さやか「え、じゃ、じゃああの黒いオーラの奴は!?」
??「――――」
杏子「なんだかよくわかんねぇけど……マミとは、恐らく全く別物の何かだ!気ぃつけろ、さやか!!何をしてくるかわかんねぇぞっ!!」
さやか「う、うんっ!」
杏子は右から、あたしは左から魔女たちを挟撃しようとする。
黄色い何か……マミさんはその場を動かない。
あたしの方には、赤い槍使いの使い魔が。
杏子の方には、黒の盾持ちの使い魔が。
それぞれ、襲って来た。
さやか「くっ……!」
手に持った剣を、不器用に横一線に薙ぐ。
赤い槍使いの使い魔は、そんなあたしの攻撃を、軽々といなしていた。
あかいろさん「……」
攻撃をいなした直後、その槍をあたしに向けて突きだしてくる。
さやか「っつ……!!!」
なんとか、その攻撃を剣で防ぎきる。
467 = 297 :
468 = 212 :
さやか「こんのぉっ……!」
剣を両手で持ち直し、態勢を整える。
あかいろさん「……」
使い魔は、すぐさま追撃をしてくる。
さやか「くっ……」
その攻撃を、すんでのところで回避。
しかしバランスを崩してしまった為、反撃を加えることは出来なかった。
あかいろさん「……」
さやか「まだまだっ…!」
杏子「がああああああぁぁぁぁぁっっ!!?」
さやか「っ!!?」
杏子の悲鳴が耳を貫いた。その一瞬の隙を突いて。
あかいろさん「……」
使い魔が、槍を主軸に回転し、あたしに渾身の蹴りを放ってくる。
回避は……間に合わなかった。
さやか「ぐぅぅぅううううあああぁぁぁっ…!!」
杏子とあたしは、結界の壁まで吹き飛ばされていた。
469 = 212 :
杏子「ぐぐぅっ……!!」
さやか「はぁっ……うぐっ……!」
脇腹にクリーンヒットしたせいで、しっかりと立ち上がることが出来ない。
杏子は杏子で、槍を支えにしてなんとか立ち上がれていると言った有様だった。
あかいろさん「……」
くろいろさん「……」
キャンデロロ「………アハハ」
魔女とその使い魔は、追撃を仕掛けてこない。
黒いオーラの何かが、そこで初めて動き始めた。
………マミさんに向かって。
さやか「な、にを……っ?」
よろよろと力なく立ち上がりながら、黒いオーラの何かの動きを見る。
そいつは、マミさんの前でその動きを止めた。
??「――――――」
キャンデロロ「アハハハハハ。ウフフフフ」
470 :
黒いのはなんなんだ?
小型のクリームさんじゃないよね?
471 = 465 :
ホムリリーだろ
472 = 212 :
杏子「……おい。まさか。やめろ」
さやか「杏、子……?」
あたしには、あいつが何をしようとしているのかが全く分からないが。
杏子には、何をしようとしているのか、わかっているようだった。
??「――――――――」
キャンデロロ「ウフフフフフフフフフフフ」
杏子「やめろっ……!!」
杏子が動こうとしたところで。赤い使い魔と黒い使い魔が、杏子の両腕を封じていた。
杏子「離せ、てめぇらっ……!!」
くろいろさん「……」
あかいろさん「……」
そいつは、手をマミさんに向けて伸ばしていた。
マミさんは逃げようとしない。
473 = 470 :
ホムリリーよく知らんのだがどういう魔女なんだ
474 = 212 :
そして、マミさんは。
黒い何かに、掴まれた。
杏子「やめろやめろやめろやめろっ……!!」
さやか「………え?」
マミさんを掴んだ黒い何かは。
マミさんを、その体内に取り込んでいた。
さやか「ま、マミ……さん……?」
杏子「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ホムリリー「―――……アハハハ」
黒い何かは。小さな笑い声を放っていた。
475 = 389 :
取り込んだらどうなるんだろ?
476 = 465 :
おっぱい大きくなるんだよ
477 = 465 :
>>473
性質は背徳
478 = 470 :
魔神ブウか
479 = 212 :
結界が、晴れて行く。
マミさんが形成していた、結界が。
それと同時に、杏子の動きを止めていた二体の使い魔も、ゆっくりと消滅して行く。
杏子「てめぇぇぇぇぇえええええええええっっっ!!!!」
動けるようになった杏子は、黒い何かに向かって一直線に突撃していた。
ホムリリー「アハハハ……」
杏子「マミを返せぇぇぇぇええええっ!!」
激情に任せ、槍を大きく横に振り回した。
その攻撃は、そいつに届くことはなかった。
ホムリリー「アハハハハハハハハハ……」
黒い何かは、逃げて行く。
まるで、ここでの目的は果たしたと言わんばかりに。
杏子「待てこのヤロオオオオオオオオオ!!!」
逃げるそいつ目掛けて、槍を投擲する。
それが到達する前に、そいつは姿を消した。
480 = 470 :
もうホムリリーさんの電波っぷりに全然ついていけない
さやかちゃんもたじたじだよ
481 = 229 :
杏子ちゃんのソウルジェムは大丈夫なのだろうか
ストックがあればいいが
482 = 212 :
さやか「………」
あたしは、一部始終を見守ることしか出来ないでいた。
杏子「くそっ……くそぉぉぉぉぉっっ!!」
杏子の咆哮が、主のいない部屋に響き渡る。
さやか「杏子……何が、起きたの……?」
杏子「っ……マミは……あの黒い奴に取り込まれたんだ」
さやか「取り、込んだ?」
一体、なんの目的があって?
杏子「くそっ……せめて、あたしの手で楽にしてやろうと思ってたのに……ちくしょうっ……!!」
変身を解いた杏子は、脱力したかのようにその場に座り込んだ。
杏子の手から、ソウルジェムが転がり出て来る。
結界の中に入る前よりも、更に穢れが溜まっているようだった。
483 = 297 :
パリーン
484 = 212 :
さやか「ちょっと、杏子……」
杏子「………」
そのソウルジェム……そろそろ、ヤバいんじゃない?
そう言おうと思っても、言葉が出てこなかった。
杏子「……悪い、さやか。ちょっと、一人にしてくれ……」
さやか「………」
杏子「………頼む」
さやか「……わかったよ。でも、約束して、杏子」
杏子「………」
さやか「あたしの前から……黙って、いなくならないでよ?」
今のあたしの心の拠り所は、杏子しかいないんだから。
杏子「ああ……わかってる」
さやか「それじゃ……あたし、出てるね」
マミさんのマンションに杏子を一人残して、あたしはその場を後にした。
485 :
オフィっちゃう?オフィっちゃう?
486 = 212 :
~佐倉杏子~
杏子「………」
辺りが、静寂に包まれた。
マミの遺体は……結界と一緒に、消滅しちまったらしい。
杏子(マミ……)
助けることが出来なかった。それだけじゃない。
その魂を、救ってやることすら、出来なかった。
杏子「あの黒い奴……一体、何モンだ……?」
いや、何者だろうと関係ない。
マミを取り込んだあいつは、あたしが必ずこの手で倒す。
絶対に。……絶対にだっ!!
487 = 212 :
QB「やあ、杏子」
杏子「キュゥべえ?」
まただ。なんでこいつは、ひとりで考え事をしている時に限って邪魔をしにくるんだ。
QB「ここにいると言うことは、見たんだね?」
杏子「………何の話だよ」
QB「あのイレギュラーの魔女をさ」
杏子「イレギュラーの魔女……?」
やっぱり、あの黒い奴は魔女だったのか。
まぁ、それ以外には考えられねぇんだけど。
QB「あの魔女の正体。気にならないかい?」
杏子「……知ってんのか、あの魔女がなんなのか」
QB「もちろん。で?知りたいかい?」
杏子「………お前が知ってることを、全部話せ」
あの魔女のことを少しでも知れたら。弱点もわかるかもしれない。
488 = 212 :
QB「さやかから、暁美ほむらの話は聞いているかい?」
杏子「ああ。イレギュラーの魔法少女のことだろ。魔女になっ……―――」
まさか。
QB「……どうやら、僕の口から語るまでもないようだね?」
杏子「あの魔女は……そいつが魔女化した奴だってのか……?」
QB「うん、そうだよ。何を考えているのかはわからないけれど……」
杏子「………っ」
ホントに、なんなんだ。
あたしは、ほんの軽い気持ちで見滝原に来ただけだってーのに。
次から次へと、異常事態が起こりやがる。
QB「あの魔女は強力だ。キミとさやかが二人がかりでも、勝てるかどうかわからないね」
杏子「だったらなんだ?勝ち目がなくったって、あたしはマミの仇を取る為に、あいつと戦う」
そうだ。あいつが何者だろうが、あたしには関係ない。
あたしにとって、あいつは。ただの、マミの仇でしかない。
489 = 456 :
ほむらちゃん
490 = 212 :
QB「そうかい。まぁ、キミ達魔法少女は魔女と戦うことが宿命付けられているからね。僕も止めるつもりはないよ」
杏子「……もうお前に用はねぇ。消えな」
QB「やれやれ、仕方ないな」
キュゥべえの野郎、何しにここに現れやがった?
ただあたしに、情報を与える為に来ただけか?
杏子(……あいつが、そんなことをする奴かよ)
まぁ、キュゥべえのことなんてどうだっていい。
あたしの目的は決まった。
暁美ほむらの魔女。
あたしは、あいつを倒す。
杏子(………今は、とりあえず)
もう少しだけ、この部屋にいよう。
マミとの思い出が詰まった、この部屋に……。
492 :
杏子さんホント散々だな
493 :
まどかって空気になるとなんか暗躍してそうで怖い
契約でまどか消滅、魔女化した身内復活とかありそう
494 = 212 :
~美樹さやか~
杏子をマミさんのマンションに置いて出て来たあたしは、学校へと来ていた。
さやか「………」
もう、あたしも日常に戻ることは出来ないし。
最後に、まどか達と別れを告げるのも、必要だよね。
時刻は、ちょうど帰りのホームルームのところだった。
教室のドアを開ける。
和子「? あれ、美樹さん?」
さやか「お、おはようございます」
なんと言ったらいいのかわからず、朝の挨拶をする。
まどか「さ、さやかちゃん……」
さやか「……」
席に着く。
和子「え、ええっと……美樹さんが来たけれど、帰りのHRももう終わり……なんだけど」
さやか「ああ、あたしのことはお構いなく」
和子「……美樹さんは、後で職員室に来るように。それじゃ、HR終わり!」
495 = 456 :
ほむらちゃん
496 = 212 :
HRが終わると、あたしの近くにはまどかと仁美が来ていた。
まどか「なにがあったの、さやかちゃん?学校に連絡は入ってないって話だし、ほむらちゃんもマミさんも学校には来てないし……」
仁美「何か、事件にでも巻き込まれましたの?」
さやか「……まぁ、色々とね」
こんなあたしを、心配してくれる人たちがいてくれるんだ。
ちょっと、嬉しいかな。
仁美「もう少しさやかさんとお話したいのですが……わたくし、今日もお稽古事があるので、行かなければなりませんの」
さやか「ん、あたしのことは気にしなくっていいよ」
仁美「……明日、ゆっくりとお話しましょう、さやかさん」
さやか「………」
返事は出来ない。だって、今日であたしが学校に来ることは、もうないんだもん。
さやか「……………仁美」
仁美「はい?」
さやか「………恭介のこと、よろしくね」
仁美「え?」
さやか「あたしから言いたいのは、そんだけ。ホラ、急がないと稽古事に遅刻するんじゃないの?」
仁美「………」
仁美は訝しげな顔をしていたが、結局何も言わずに教室を出て行った。
497 = 212 :
まどか「さやかちゃん……?上条くんをよろしく……って……?」
さやか「………」
まどかには、全てを話そう。
それが、あたしの役目だ。
さやか「まどか、時間、ある?」
まどか「え……?」
さやか「ちょっと、話したいことがあるんだ。屋上、行こう?」
まどか「う、うん……」
まどかは戸惑っているようだったが、頷いてくれた。
屋上に出て来る。
さやか「んーっ!風が気持ちいいねぇ!」
この屋上に来るのも、今日で終わりだと思うと名残り惜しかった。
まどか「それで、さやかちゃん。お話って……?」
さやか「………うん」
500 = 212 :
さやか「あたしさ、魔法少女になったんだ」
まどか「えっ!?」
さやか「ホラ、これ」
手のひらに乗っかっているソウルジェムを、まどかに見せる。
まどか「どうして……?」
さやか「まぁ……色々とあって、ね。それも、今から話すよ。全部、ね」
まどか「………」
昨日の夜から今までにあったことを、ひとつずつ話し始める。
ほむらの家を出た後のこと。
公園で、キュゥべえが現れて、そこで契約したこと。
マミさんとほむらが魔女化したこと。
新しい魔法少女が現れたこと。
恭介に別れを告げて来たこと。
明日からは、あたしも学校には出てこないこと。
まどか「……ほ、ほむらちゃん、が……?」
さやか「……うん。その辺りは、キュゥべえが詳しく知ってるかも、ね。キュゥべえ!聞いてるんなら出ておいで!」
QB「………」
白い獣が、姿を現した。
みんなの評価 : ★★★×4
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