元スレほむら「もういやだわまどかなんてどうでもい」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×4
251 = 212 :
杏子「邪魔だっ!!」
槍を引きのばし、多節根を展開する。
あかいろさん「……!?」
引き延ばした多節根は使い魔の体にぐるぐると巻きつき、その動きを止めた。
杏子「どいてろぉっ!!」
手に持っていた部分を大きく横に凪いで、使い魔を放り投げる。
杏子「っ!? 魔女はどこに……!」
いつの間にか、魔女が姿を消していた。代わりに、黒い使い魔が光を放っていた。
杏子「な、何を……っ!?」
少しの迷いが、命取りだった。
黒い使い魔は飛びあがり、どこから出したのか大砲をあたし目掛けて放ってきた。
杏子「ぐっ……があああああぁぁぁぁっ!!?」
252 = 212 :
砲撃をモロに食らい、結界の壁まで一気に吹き飛ばされる。
杏子「ぐぅっ……くそっ……」
今の攻撃。覚えがあった。
マミが使っていたはずだ。確か、名前は……。
杏子「ティロ・フィナーレ……っ!!」
手に持った槍を支えにして、立ち上がる。
目の前に佇む黒い使い魔に視線をやると、その体の中からちっこい奴が飛び出て来た。
……魔女だ。
キャンデロロ「アハハハハ!ウフフフフフフ!」
ふわふわと浮かびながら、嫌な笑い声を響かせていた。
杏子(なんだってんだ……っ!)
この魔女は、あまりにもマミを連想させすぎる。
あたしに似た、赤い槍兵の使い魔。
大砲による砲撃。
そして何より、先程の使い魔たちとの茶会の光景。
253 = 244 :
あかん、あんこがオフィっちまう
254 = 226 :
杏子の魔女は出てないの?
255 :
もうハッピーなエンドは望めないんだね…
もうこうなったらみんな魔女になって魔女どうし仲良くするしかないじゃない
256 = 212 :
杏子(ちっ……分がわりぃ。一時撤退しかねぇか……っ!)
実際の戦いの分も悪いが、それ以上に。
冷静に思考を巡らせたかった。
何が起こっているのか?マミはどうしたのか?
杏子(すまねぇ、マミ……!)
魔女の後方に倒れ込んでいるマミを一瞥し、あたしは撤退を決め込んだ。
キャンデロロ「アハハハハハ!」
しかし、それは叶わなかった。
ここまでやって来た時の道のりが、消え失せていたのだ。
杏子「………ハン。にがさねぇってか?そんなとこまでマミそっくりたぁな……!」
覚悟を決めるしかない、か。
出来る限り、体の傷を癒す。先程吹き飛ばした赤い使い魔も、いつの間にか復活していた。
杏子「いいぜ、来いよ……!」
槍を構え、臨戦態勢を整える。
258 :
ファントムガノンみたいなオフィーリアがそうだったね
まどポ持ってないけど
259 :
まだまどか様がいるからあきらるな
260 :
オフィーリアって聞くと漣が思い浮かぶわけでして
262 = 212 :
杏子「はぁっ、はぁっ……!」
あれから、どれくらいの時間が経過したのだろうか。
魔女本体にも、何回か攻撃を当てることは出来ていた。
しかし、それ以上に。二体の使い魔が、あたしを妨害してくるのだ。
杏子「くそっ……!」
胸元のソウルジェムを確認する。魔法の使いすぎで、かなり濁っていた。
杏子(ははっ……予備としていくつかグリーフシードを持ってくりゃあよかったな……)
今更そんなことを悔いても遅かった。
杏子「ならっ!」
槍を地面に突き刺し、壁を作る。
これで、あいつらはあたしに近づけねぇはずだ。
あたしの思惑通り、奴らは壁の隙間からこちらを見ているだけだった。
杏子(これで、少しは休めるな……)
QB「誰が戦っているのかと思ったら、キミだったのか、杏子」
杏子「っ!?」
後方から、声が聞こえて来た。
QB「やあ」
杏子「ンだよ……キュゥべえか……」
263 = 226 :
ぐぐったら出てきましたサンクス
ゲームは持ってないしアニメもあんまりちゃんと見てないからわからんかった
264 :
ならなんでいるんだよ
265 = 212 :
QB「強いだろう、あの魔女は?」
杏子「ああ……強いのもそうだけど、なんてーのかな。戦いにくい。
その理由までは、言わない。あたしはこいつのこと、信用してねぇんだ。
QB「戦いにくい?何故だい?」
杏子「おめーにゃ関係ねぇよ」
QB「あの魔女が、マミと似た攻撃をしてくるからかい?」
杏子「……………。どういうことだ」
こいつ……何を知ってやがるってんだ?
266 :
QBの精神的な攻撃!
267 = 232 :
もしここにエンジェル隊がいたら
269 :
キュゥべえ一匹得の様相を呈してきた。
270 :
べえさんオフィーリアまで誕生させる気か・・・
271 = 247 :
ここでほむほむが颯爽と登場!!
みたいな熱い展開が期待出来そうにない………
272 = 232 :
これって全インキュベーターの消滅を願えば一人の犠牲でトゥルーエンドじゃね?
273 = 244 :
だってほむほむは既にリリってるし・・・
274 = 212 :
QB「どういうも何もないさ。見ていたらわからないかい?」
杏子「………」
わからないわけない。
QB「何故そうなのか、気にならないかい?」
杏子「……やめろ」
QB「キミも、魔法少女の真実は知らなかったよね?」
杏子「やめろって言ってんのが聞こえねぇのか」
QB「この機会に、教えてあげるよ。あの魔女は―――」
杏子「うるせぇっっ!!!」
饒舌にしゃべるキュゥべえを、槍で貫く。
杏子(ああ、そうだよ、わかってるさ!!この状況で、わかんねぇわけねぇだろうがっ!!)
ようやく、全てのピースが繋がった。
あの魔女は………―――マミ、そのものだ。
275 :
>>242
これなに?
276 = 232 :
君の亡骸よ
277 = 212 :
杏子(ははっ……今更じゃねぇかよ)
あたしには、希望なんてもう何も残っちゃいない。
今のあたしの人生は、高すぎる買い物の釣銭を稼ぐ為だけの人生だ。
杏子「………」
魔女とあたしを隔てていた壁を、取っ払う。
しかし、魔女も使い魔も、あたしに攻撃を仕掛けて来る気配はなかった。
キャンデロロ「………」
あかいろさん「……」
くろいろさん「……」
あたしの出方を窺っているようだった。
杏子「おいマミ……お前、こんな姿になってよかったのかよ……?」
キャンデロロ「………」
杏子「お前、正義の魔法少女じゃなかったのかよ……」
キャンデロロ「………」
杏子「はは、あたしの言葉もわかんねぇのかよ……参ったな……」
魔女の横を通り抜け、マミの亡骸に近づく。
杏子「………」
ゆっくりと、安らかに眠っているように見えた。
278 = 212 :
杏子「あたしがいなくなって、また一人ぼっちで、寂しかったのか、マミ?」
キャンデロロ「………」
杏子「寂しかったんだろうな……だからこそ、そんな使い魔を生み出したんだろ?」
キャンデロロ「………」
杏子「もう一人の方はなんだ?あたしの後に出て来た魔法少女を写してんのか?」
くろいろさん「……」
高すぎる買い物の釣銭……もう、十分かな。
杏子「悪かったな、マミ……一人ぼっちにして」
キャンデロロ「………」
魔女結界が、微かにうごめいた。
杏子「……?」
キャンデロロ「………」
魔女が、道を開いた。
その向こう。無くなっていたはずの道のりが、再び姿を現していた。
杏子「なんだ?逃げろって言いてぇのか?」
キャンデロロ「………」
杏子「はんっ……お人よしなのは相変わらずだな」
279 = 232 :
キスしたら目覚めるざます
280 = 270 :
こういう展開もいいね
281 = 269 :
>>272
その後のグリーフシードの処理は?
などなど結局バットエンドだよなぁ~
282 = 212 :
再び魔女の横を通り抜け、結界中枢から出る。
キャンデロロ「………ウフフフ。アハハハハハ」
あかいろさん「……」
くろいろさん「……」
あたしが出て行ったのを確認したのか。中枢への道を閉ざしながら、魔女はまた使い魔と一緒に茶会を開くようだった。
杏子(………)
とりあえずは、この結界から出よう。
態勢を立て直して、再度戦いを挑んでやるよ、マミ。
後ろ髪を引かれる思いをしながら。あたしはマミの元から再び逃げ出した。
283 = 232 :
>>281
うまく願えばいいと思う
例えばその時点の消滅じゃなく、歴史からの完全消滅
となると今消えるのではなく『存在しなかった世界』に作り変えないと因果律の崩壊で世界が滅ぶ
もしこの願いで世界が保っていられるなら、世界にはいあいあふたぐんなマキナがいるはずだから
そうなれば『願いを無効化してインキュベーターを存続させるか、魔法のない世界にするしか道がない』
ここで更に賭けに勝てば完全に魔法の存在しなかった世界になるのだが
当然人類は魔法によって進化してきた設定なので、辻褄を合わせるために歴史が大きく変化してしまう
最悪人類が消滅するかも知れないが、それもまた美徳
何をもってトゥルーかなんて知ったこっちゃない、とりあえず人類がいない世界は俺にとってハピネスエンド
284 = 212 :
夜の公園。ねぐらのホテルに帰る気にもならなかったあたしは、ベンチに座って空を見上げていた。
杏子(……なんだかなぁ)
見滝原に来た時は、こんなことになるとは思っていなかった。
ただ、魔女を倒してグリーフシードを手に入れるつもりだっただけなのに。
そして、マミとも……仲直り出来たらな、なんて考えてたはずだったのに。
杏子(………そいや、もう一体の魔女の気配は……)
いつの間にか、もう一体の魔女の気配は消え失せていた。
どこかへ消えたのか?
杏子(……まぁ、いいか。あたしにゃ関係ねーし……)
結局その日は、公園のベンチで一夜を明かした。
285 = 232 :
さあ続けるのだ……
287 = 244 :
>>283
長ぇしうるせぇよ
288 :
ほむらちゃん
289 = 232 :
じゃああたしを追い出したら?くすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくす
290 = 212 :
~美樹さやか~
恭介のお見舞いには、結局行かなかった。
CDを持って行っても恭介を苦しめるだけだ。
なら、もう。あとは、あたしに出来ることはなにもない。
さやか(………はぁ)
深夜の公園に辿りつく。家には、友達の家に泊まるとだけ連絡を入れていた。
今日は、本当に色々なことがあった。
魔法少女の事も知った。恭介の腕がもう治らないと言うことも、知った。
それは、ほむらの言うとおりマミさんに頼めばなんとかなるかもしれないけれど。
QB「やあ、さやか」
さやか「………キュゥべえ」
QB「こんな夜中にどうしたんだい?」
さやか「……別に」
あたしが魔法少女になれば……今すぐにでも恭介を救うことは出来る。らしい。
でも、それは……ほむらに止められているし。
QB「キミに教えておかなければならないことがあるんだ」
さやか「……なにさ」
291 = 159 :
さやかちゃん…
292 = 270 :
らめえええええええええ
293 = 229 :
さて、さやかちゃんは魔法少女を選ぶのか?
294 = 212 :
QB「巴マミが、魔女となった」
さやか「…………………。え?」
今、なんて……?マミさんが、魔女に……?
QB「それだけじゃない。暁美ほむら。彼女もまた、魔女となってしまったよ」
さやか「う、そ……?」
つい数時間前に会っていた二人が……魔女になった?
QB「これで、キミの想い人の腕を治すことは叶わなくなってしまったわけだ」
さやか「………うそ、でしょ?」
QB「僕は嘘はつかないよ。そんなことをしても、僕にはなんのメリットもないからね」
さやか「………そんな……」
QB「でも、ひとつだけ、まだ希望は残されているよ、さやか」
嘘だ。うそだうそだうそだうそだうそだ。
QB「キミが魔法少女になれば、今すぐにでもキミの想い人の手は治るだろう」
さやか「で、でもそれは………」
295 :
これじゃオクタちゃんも確定してしまう
296 = 232 :
まどか以外魔女化は面白そう
297 :
くすくすほしゅ
298 = 212 :
ほむらから聞いたこと。
あたしの幸せは、魔法少女の先にはない。
QB「よく考えるんだ、さやか。キミの幸せとは、一体なんだい?」
さやか「あたしの、幸せは……」
あたしの幸せ。ほむらはああ言っていたけれど。あたしの幸せは、一体なんなの?
QB「彼の腕が治れば、キミはそれだけで幸せなんじゃないのかい?」
さやか「………」
混乱してくる。そりゃ、恭介の手が治ればあたしは嬉しいけど。
でも、でもそれは。
さやか「あたし、は……」
QB「素直になるんだ、さやか。キミの幸せは……?」
299 = 270 :
やっぱべえさん悪魔
300 = 229 :
なんて仕事熱心なQBなんだ!
みんなの評価 : ★★★×4
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