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元スレ貴音「透明になる飴が送られて来ました…」
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貴音「古の都の皆がわたくしの為にとこの飴を……ふふっ、響も食べてみませんか?」
響「い、いらない…そんな胡散臭い飴なんて舐めたくないぞ」
貴音「そうですか…なら仕方ありませんね。わたくし専用とさせていただきます」
響「うん、貴音に送られて来た物なんだから貴音が使うと良いぞ」
貴音「……」カパッ
響「ううわっ!?その瓶の中くっさいさー!は、早く蓋を閉じてよ貴音ェ…」
貴音「まこと、信じられませんが、この飴を舐めて透明になれるというのなら……」
響「…(貴音、自分で試すつもりだったのか…最低だぞ)」
貴音「それでは……いただきます」
貴音°「……」
響「た、貴音?どこに居るんだぁ?本当に見えなくなったぞ」
貴音°「面妖なっ…半信半疑だったのですがまさか本当に透明になれるとは」
響「貴音?ここに居るのか?声だけ聞こえるぞ」
貴音°「響、わたくしはここに居ますよ…」グイグイ
響「わわあぁ!?びびび、ビックリするから急に肩を触らないでほしいぞ!」
貴音°「なる程、透明になるだけで響には触れられるのですね……面妖なっ!」
響「ゔぅ…声だけ聞こえるとか気持ち悪いさぁ」
ガチャ
春香「おっはよーござっいまっすー!」
つまり今俺の隣に…貴音さんがいる可能性が微粒子レベルで存在する……?
春香「あれ?響ちゃん一人だけなんだ」
響「あっ、おはよう春香」
貴音°「天海春香…わたくしも居ますよ」
春香「え"っ"!?えっ!!し、四条さんの声がどこからともなく聴こえてきたよ!?」
響「……信じられないかもしれないんだけど貴音の奴、透明人間になっちゃったんだ」
貴音°「ふふふっ、今のわたくしに不可能など無いのです」スルスル
春香「ゔぁい!?わ、私のリボンが!リボンがぁあ」
響「すんごい奇妙な光景だぞ。リボンが宙に浮いてる」
春香「ぁ…り、リボン……私の…リボ
貴音°「面妖な…天海春香からリボンを取り上げたのは良いのですが、どんどん顔が青ざめています」
響「た、貴音!早く春香にリボンを返すんだ!!じゃないと春香が死んじゃうぞ」
春香「りひぃぼん……りっ…んぼっ…」
貴音°「塩をかけたなめくじの様に丸まってしまいました……面妖な」
響「貴音ー!間に合わなくなっても知らないぞー!」
春香「……」パクパク
貴音°「今度は干からびてわたくしが取り上げたリボンに手を伸ばしていますね」
響「は、春香が…」
春香「…」ウ"ァイウ"ァイ
響「春香が死んじゃったぞ…」
貴音°「なんと面妖な光景…ふふ」
響「笑ってる場合じゃないぞ」
━春香にリボンを装着して5分━
響「春香、大丈夫か?それともまだ水かけた方が良いのかなぁ」
貴音°「響、お水を持って参りましたよ…ただ、以外に重いのですね」ドタプーン
響「貴音…何もバケツ満杯に水を入れてこなくても」
貴音°「わたくしは春香を救いたいのです…ですからこの様な事で弱音など吐けぬのですよ響」
響「しかしバケツだけ浮いててもきみ悪いぞ。なぁ貴音、元に戻るにはどうすればいいんだ?」
貴音°「ふっふっふぅ…ふっふっふぅ…」
貴音°「あ"っ!」ガッ
パシャン
響「わぁあ!貴音ー!自分にかけても意味ないさー!」
貴音°「……面妖な」
響「面妖なじゃさいさー!ふざけてないでもう一回汲んできてよ」
貴音°「わたくしはふざけてなどいません!何を言うのですか」
春香「四条さんのせいで天国に居るプロデューサーさんにあって来ました」
貴音°「そうですか……しかし、天海春香。プロデューサーは帰って来ないのですよ?夢などみていないでこの時、今を見て前に進むのです」
春香「……そうですね、いくら嘆いていてもプロデューサーさんは帰って来ないんですよね……ゔぅ」
響「なぁ貴音、今何処に居るんだ?自分の肩を掴んでほしいぞ」
貴音°「プロデューサーが…プロデューサーが居なくなって10数年の月日が流れてしまいました」
春香「ゔぅ…今の私達を見たらプロデューサーさんは……プロデューサーさんは笑ってくれるのかなぁ」
響「おーい、貴音ってばぁ!」
貴音°「ですが春香、プロデューサーは天からわたくし達を見守っているのも事実なのです」
春香「し、四条さん…」
貴音°「今宵の月のように、プロデューサーは光り輝いているのです」
春香「四条さあぁん、私っ!私!…天国でプロデューサーさんに会って沢山お話ししました!……プロデューサーさん、そんな私を見て笑ってくれてました…」
響「貴音ー!いま何処に居るんだぁ!?」
貴音°「それなら良いのです。しかし春香、わたくし達が揃ってプロデューサーに会いに行くのはもう少しだけ、先の事になりそうです」
春香「は、はい…み、皆でプロデューサーさんに会いに行くにはまだまだ早いです!」
響「はぁ…貴音の奴、自分の事完全に無視だぞ」
貴音「プロデューサーはわたくし達に色々な事を教え、共に学んできました……プロデューサーはわたくし達より少しだけ早く天へと召されただけなのです」
ガチャ
千早「おはようございます…って、音無さんは居ないのね」
響「あっ、ピヨ彦なら何時もの場所だぞ……あ、ピヨ彦じゃなくてピヨコだった」
千早「朝から酒場に行ってるのね…プロデューサーが死んでから毎日よ……大丈夫なのかしら」
春香「プロデューサーさんは帰って来ないんじゃなくて、向こうで待ってるだけなんですね…」
貴音°「そうですよ、プロデューサーを迎えに行くのしか選択肢しか無い今のわたくし達に出来る事……それは」
春香「トップアイドルになってプロデューサーさんを安心させる事ですね!」
千早「……ねぇ我那覇さん、私も歳をとったのかしら。幻聴が」
響「あぁ、見えないだけでこの事務所には貴音が居るんだ」
千早「透明になる飴…」
響「自分も信じれ無いんだけどな、貴音が消えたから信じるしか無いんだ」
千早「それより我那覇さん、萩原さんを見なかった?」
響「あぁ、雪歩ならプロデューサーの墓場に居る筈さぁ」
千早「またなの?またプロデューサーを掘り起こそうとしてるのね…」
響「雪歩もプロデューサーに依存してた一人だから仕方ないさぁ」
千早「萩原さん…」
~墓場~
ザクザクザク
ザックザクザックザックザクザク
雪歩「はぁはぁ…っはあぁ!あぁあ"!」
ザックザクザクザクザク
雪歩「プロデューサー!プロデューサぁああ"あ"!!」
雪歩「出てきてくださぁい!また私に顔を見せてくださいぃい"!」
ザクザクザクザクザクザクザクザクザク
雪歩「プロデューサぁああ!プロデューサー!!」
ガギイィイイン!!
雪歩「ああ"っ!ま、またこの鉄の格子が邪魔を……スコップじゃ傷一つ付かないんだよね」
響「まぁ骨を入れてる壷を守る為に鉄の格子が雪歩を食い止めるから意味ないんだけどな」
千早「あれって萩原さんが3回程プロデューサーの骨壷を持ち出したから取り付けたのよね」
響「伊織が怒って急遽取り付けたんだ、まぁ……伊織も伊織でマズいんだけど」
千早「水瀬さんも……忘れられないのね、プロデューサーの事を」
響「伊織は伊織でたちが悪いからな、今頃プロデューサーと一緒に朝ごはん食べてるんじゃないのか?」
千早「……プロデューサーと」
伊織「……遅いのよ馬鹿」
P「オハヨウゴザイマス」
伊織「もう、早く私に食べさせなさいよ!」
P「ワカリマシタ、ハイ、アーン」
伊織「は、恥ずかしいって言ってるでしょ!……ちょっとはアンタも恥ずかしがりなさいよ」
P「ガハハハ、スミマセン」
伊織「……」ウズウズ
P「ドウシタノデスカ?オマタガウズイテヤレナイノデスカ」
伊織「し、知ってるなら……来なさいよ」
P「ワカリマシタ、イマカラアナタヲマンゾクサセマス」
響「まさかプロデューサーそっくりのロボットを作るなんてな…ビックリだぞ」
千早「確か制作費12億とか言ってたわね」
響「狂ってるぞ、雪歩と違う意味で」
千早「そう…あれも確か8体目ね、7体の内4体は萩原さんに壊されて」
響「残りの3体は美希と亜美真美が海に投げ捨てたんだよな……皆狂ってるぞ」
千早「仕方ないのよ、それだけプロデューサーが頑張っていたんだから」
響「そう言えば亜美と真美はどうしてるんだ?765プロを辞めてもう6年位だったかな」
千早「今頃医者になってるんじゃないのかしら。ほら、父親が医者でしょ?」
響「なる程、もうあの二人もそんな歳なんだな……時間が経つのは早いさぁ」
千早「我那覇さんもそろそろ30歳になるんじゃないのかしら」
響「千早……今は歳の事を言うのはやめてほしいぞ、悲しくなるから」
千早「ごめんなさい…少し言いすぎたわ」
響「ははっ…ははは、辛かったさぁ…今まで本当辛かったぞ」
千早「我那覇さん…」
響「動物と話せる電波アイドル()動物だけが友達()」
千早「我那覇さん、もう止めて…私が悪かったから」
響「悔しかった…5年前に出したアンパンマンのマーチのカバーでガナハンマンのマーチ」
千早「……ミリオンを達成した曲ね、あのおかげで今が有るのよ」
響「なにが…なにが金と動物だけが友達さーだぞ!!自分あんな歌唄いたく無かったさー!」
千早「我那覇さん、落ち着いて」
響「千早だって変な唄わされただろ!?覚えてないのか!?」
千早「……ちっぱいぱんね」
響「そうさー!千早のコンプレックスを逆手にとってあんな曲世に出されたんだぞ!?」
千早「でも……売れたわ、私が今まで出したどの曲より」
響「た、確か累計72万枚だったっけ…ハーフミリオンいってるぞ」
千早「我那覇さんだって気づいてるんでしょ?私達がやれる仕事……それは」
響「汚れ役…こんなのってないぞ」
千早「現実を受け止めましょう」
響「……」
響「……千早は悔しくないのか?」
千早「悔しく無かったら私の顔が赤くなっていない筈よ?」
響「ご、ごめん…自分、周りが見えなくなっちゃう時があるから」
千早「そうね……ねぇ我那覇さん、少し外に出ない?」
響「でも千早はこれから仕事なんだろ?い、良いのか?」
千早「今日位構わないわ。どうせやらされるのは新人アイドルにパイを投げられるとかなんだし…」
響「また深夜のお笑い番組に出るんだな……そう言えば千早は最近アレだよな、声優の仕事も板についてきてるんだろ?」
千早「えぇ、まさかぷよぷよが35周年も続くとは思わなかったわ…」
響「あ、安藤りんごだったかな?」
千早「今思えば懐かしいわね…ロッチの二人と一緒にCMに出たのも10数年前だなんて……」
響「あのロッチのキモい方、確か3年前に結婚したとかで話題になってたな。世の中何が起こるか分からないぞ」
千早「あの二人、笑いが出る位ぷよぷよ弱かったから何度もCM取り直したのよ?」
響「千早が強すぎるだけさ~、確か8年前の世界大会で優勝したんだっけ」
千早「あんなの何の意味も無かった…別にそれが原因で仕事が増える筈も無いわ」
響「……じゃ、じゃあ行こうよ」
千早「えぇ…」
バタン
違ったら悪いんだけどさ、俺ずっと保守してたんだよ
戻ってくるのずっと待ってたんだ
結局落としちゃったんだけどね
戻ってくるのずっと待ってたんだ
結局落としちゃったんだけどね
~駐車場~
千早「そういえば我那覇さんって免許は取らないの?」
響「自分は単車が有るから良いんだ。ZⅡをぶいぶい言わせてるぞ」
千早「事故だけは起こしちゃダメよ?あなたのその身体は商売道具なんだから」
響「はは……なんくるないさぁ」
千早「もしかして、その左腕」
響「自分、たまに幻覚を見るんだ…プロデューサーが自分の隣に居てさ……それで」
千早「我那覇さん…」
響「あはは…電柱に思い切り突っ込んじゃって…その時半袖だったから」
響「ほら、自分暑がりだから夏場は半袖で単車を乗り回してたろ?」
千早「……まだ使ってたのね」
響「……」
千早「3年前のあの日、あなたもうやらないって私に言わなかったかしら?」
響「自分…弱いから」
千早「決めた、今から我那覇さんのアパートに行く事にする」
響「ち、千早!それだけは勘弁してほしいぞ!!アレが無くなったら自分」
千早「その真っ白な歯も入れ歯が差し歯さんでしょ?」
響「……」
千早「私の車に乗りなさい」
~車内~
千早「ねぇ、あなたいつからまた始めたの?」
響「あはは……忘れちゃった」
千早「我那覇さん、答えて……お願い」
響「……2年前からかな、ちょうど雪歩に会いに行った時に貰ったんだ」
千早「萩原さんも使ってるのね…いや、でないと自我を保てないのかも知れないけれど」
響「自分、断わったんだ!けど雪歩が」
千早「言い訳をして今が変わるなら良いけれど……違うでしょ?」
響「……また使いたくなったんだ」
千早「はぁ…あなたアイドルなのよ?少しは自覚を持って
響「バレて無いから大丈夫だぞ!自分、大◯君みたいなへましないから!」
千早「自分の事を棚に上げるのは止めなさい、見苦しいわよ」
響「ゔぅ…ごめん」
千早「それにあなたが使ってるのは事実なんだから、あなたは自分の行為を恥じなさい」
響「千早、目の前の信号…赤だぞ」
千早「えっ」
ズドンッ!
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