元スレ京介「桐乃…お前は昔は素直でいい子だったのよな…」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×4
1 :
桐乃「はぁ?」
京介「昔は…そう…いっつもお兄ちゃんお兄ちゃんってくっついてきて…可愛げのある奴だったのに…」ホロリ
桐乃「は、はぁっ!?何意味分かんないこと言ってんの!?ちょーキモいんですけどっ!」
京介「桐乃ぉ…どうしてこうなっちまったんだ…」
桐乃「ば、ばっかじゃないの!?」
桐乃「っていうか、今のあたしが可愛くないみたいな言い方すんなっ!」
京介「…」ピラッ
桐乃「…なによ…その紙切れ…」
京介「これはな…昔…俺の誕生日にお前が俺にくれた手紙だよ…覚えてないのか…?俺、悲しいぞ…」
桐乃「…全く記憶に無いんですけどー」ジトーッ
京介「…読んじゃうわ…『だいすきなおにいちゃんへ』…くぅっ!可愛いなぁ…昔のお前…」
桐乃「!?ちょっ…か、返せっ…」
京介「『おとなになったらわたしはおにいちゃんのおよめさんになるね。やさしくてかっこいいおにいちゃんがだいすきだよ。きりの。』…へへっ…やべぇ超可愛いわぁ…」ホッコリ
桐乃「わーっ!わーっ!!」カアァッ
2 :
ふむ
3 :
つづけたまえ
4 :
竹達ボイスの脳内再生のしやすさは異常
5 :
おとんならわかる
兄貴だとキモい
6 :
構わない、続けたまえ
7 :
スレタイのせいで鳥海ボイスで再生された
8 = 1 :
桐乃「か、返せっ!返せっ!!」アセッ
京介「ぜってー渡さねえっ!」
桐乃「うっさい!返せったら返せぇっ!」
京介「うるせぇ!もう一回音読すっぞ、コラ!『だいすきなおにいちゃ…』」
桐乃「~~~っ!わかった!わかったからやめてよっ…ばかぁっ…!」カアァッ
京介「ん、分かればいいんだ分かれば」
桐乃「うぅ…くそぅ…」
京介「…ほら、これ見てみろ」
桐乃「なによぅ…」
京介「アルバム」
桐乃「!?」
9 = 1 :
京介「いいか…?これとかさ…お前俺に抱き付いてんじゃん」
桐乃「あ…ぁ…」カァッ
京介「うはっ…これとかもうヤバい…俺のほっぺにキスしてんぞ」
桐乃「~~~っ!!」カアァッ
桐乃「ふ、ふざけんなっ!そっ、それも捨てろぉっ!」ジタバタ
京介「やだねっ!最近寝る前にこれ見て癒されてんだよ!馬鹿野郎っ!」
桐乃「は、はぁっ!?キモっ!変態っ!ってか馬鹿はあんたでしょ!?」
京介「うるせぇっ!写メ撮って黒猫に送んぞ!?」
桐乃「っ!?だ、だめっ…!…や、やめてよっ…うぅっ…」カアァッ
10 :
京介は巻をおうごとに狂ってきている気がする
11 :
朝を起きるとベットに妹が寝てました、どうする?
→ 蹴り飛ばす
って選択しちゃう京介のが好きだな
12 :
続けたまえよ
13 :
つづけろください
14 :
続きはまだなのかっ
15 :
これ読みてニヤニヤしながら寝るから、早く続きくれ
16 :
ちょーキモいんですけどっ!
はやく書けなさい
17 :
妹の水着写真待ちうけにするお兄様ならこれくらい余裕ですね
19 :
こういう関係なら許す
21 :
ブラコンシスコン
22 :
>>11
はげど
23 = 14 :
ほ
24 = 17 :
今の京介が妹ゲーやったらすごい気持ち悪いことになりそうだな
25 :
おまえらのおススメの俺妹SS教えろ下さい
偽8巻の人のは読んだ
26 = 22 :
ほ
28 :
受験戦争から解放され、早めの春休みが幕を開けた二月の下旬。
緩みきった気分を締め直そうと部屋の模様替えをしていた折に、それは見つかった。
「うわっ、懐かしいなオイ」
タンスの奥の方で眠っていたそれ――派手な柄の玩具箱――を引きずり出す。
ガキの頃は、これに玩具やカードを詰め込んで持ち歩いたもんだ。
とっくの昔に処分されたとばかり思っていたが、運良くこいつだけ、お袋の目から逃れたらしい。
29 :
まあとりあえず続けな
30 :
スレタイで建宮さん何してんすかと思った
31 = 28 :
さてと、作業は一時中断して、追憶に耽るとしますかね。
ついつい脇道に逸れちまうのは、模様替えのお約束だよな……と箱の留め具に手をかけたそのとき、
「朝からゴソゴソ何してんの?」
桐乃がひょこっと顔を出した。
起き抜けなのか、長い髪はくしゃくしゃで、眠そうに目を擦っている。
「わり、起こしちまったか?」
「ううん、ちょうど目が覚めたトコ……」
桐乃は覚束ない足取りで部屋を横断し、ぽすっと俺のベッドに腰掛けた。
そしてグルリと辺りを見渡し、
「ふぅん……部屋の片付けなんかしてたんだ」
微かに不機嫌オーラを漂わせて、そう言った。
さっきの言葉は嘘で、本当は物音がうるさくて目を覚ましたのかもしれねえな。
32 = 28 :
それか、単純に寝起きで機嫌が悪いだけか。
なぜか居座る様子の桐乃に、俺は発掘品を見せてやることにした。
「そういや、タンスの中を整理してる最中に、珍しいモンが見つかったんだ」
玩具箱を手渡す。
が、色好い反応は梨の礫、桐乃は眉をひそめて、
「何これ?」
「俺がガキの頃に、いつも持ち歩いてた玩具箱だよ。見覚えねえか?」
「忘れた」
と桐乃はあっさり否定し、
「てゆーか、あんたって、そういうのいつまでも捨てられない性格だったんだ?」
見下すような半眼でこっちを見てくる。
べ、別にいいじゃねーか!たまに童心に還れるアイテム残しといてもさぁ!
もっとも、当時の俺が何を思って、この玩具箱を残しておいたのかは、俺自身、よく分かんねーんだけどな……。
33 :
全力支援
34 = 28 :
小馬鹿にして部屋を去って行くかと思いきや、桐乃は俺のベッドにうつぶせになり、
「さっさと開ければ?」
なんだかんだ言って興味はあるのな、お前。
俺は溜息を一つ、改めて玩具箱の留め具に手をかけた。
錆びた金属同士が擦れる音が響き、上蓋が持ち上がる。
果たして箱の中に保存されていたのは、
十年近く前に流行ったカードや玩具でもなく――色取り取りの紙束だった。
「なんだこりゃ……」
俺は何気なくそのうちの一片を取り上げ、
「ダ、ダメッ!絶対読んじゃダメッ!」
猫のような敏捷さで飛びかかってきた桐乃に、紙片を奪い取られてしまった。
こいつのこの慌てようは何だ?尋常じゃねえぞ。
35 = 28 :
「読んじゃダメってことは、その紙には、何か書いてあるのか?」
「ど、どーでもいいじゃん!とにかく、この箱もあたしが預かるからっ……!」
おっと、そうはいかねえ。
玩具箱に伸びた手を払いのけ、がっちりと脇に抱え込む。
「こいつは俺の物だ。お前にどうこうする権利はねえよ」
その一枚はくれてやる。
が、この箱の中には、少なく見積もっても数十枚の紙片が残されている。
後で一枚一枚ゆっくりと検めてやるさ。
「………じゃない」
ん、今なんて言った?
桐乃は右手の紙片を握りつぶし、肩を戦慄かせながら叫んだ。
「その中に入ってるのは、兄貴の物じゃないっ!全部……全部あたしの物なのっ!」
36 :
わななかす、って初めて知った
37 :
続けなさい
38 :
>>35
お前は出来る子
40 = 28 :
間髪入れず、桐乃の手が箱に伸び、もの凄い力で引っ張ってくる。
おいおい、陸上部で鍛えてるのは脚力だけじゃなかったのかよ。
それかアレか、火事場の馬鹿力的な何かが発動してるのか?
が、年下の妹に綱引きで負けるほど、俺はひ弱な兄貴でもねえ。
「ワケわかんねーこと言ってんじゃねえ!
なんでお前のモンが、俺の玩具箱の中に入って、しかも俺のタンスの奥に仕舞われてんだよ!」
「うるさいっ!離せ、このバカ兄貴っ!」
突き出された右足を、同じく右足で辛くもガードする。
躊躇なく股間を狙ってくるあたりに、桐乃の本気度がうかがえる。
罵倒と足蹴りを浴びながらの引っ張り合いがしばらく続き、
果たして先に折れたのは、俺でも、ましてや桐乃でもなく――箱の掛け金だった。
バキン、と嫌な音が鳴り、上蓋がはじけ飛ぶ。
「あっ」
と俺と桐乃の声が重なり、次の瞬間には、箱の中に入っていた大量の紙片が、ひらひらと部屋中に舞っていた。
42 :
>が、年下の妹に綱引きで負けるほど、俺はひ弱な兄貴でもねえ。
年下の妹
年下の妹
年下の妹
43 :
>>42
年下「である」ってことだろ
読解力つけような
44 :
>>42
指摘するほどおかしいと思わないんだが
45 :
>>42
年下の女である妹って意味だろばか
46 :
47 :
>>42
ドヤ顔で書き込んだの?
48 :
>>42
夏真っ盛りですね
49 = 36 :
>>42
これはひどい
50 = 28 :
必死の形相で舞い散る紙を追う桐乃を余所に、
俺は妙に醒めた頭を働かせ、箱の底に残っていた紙片を手に取った。
どれどれ……。
『だいすきなおにいちゃんへ』
一瞬、脳裏を過ぎったのは『おにいちゃん』って誰のことだ、というなんとも間抜けた思考だった。
理解が追いついて、目眩がしたね。
お兄ちゃんって、俺のことじゃねーか!
しかも俺のことを兄貴呼ばわりできるヤツは、世界中で一人だけ、
今まさに目の前で、烈火のごとく怒り狂っている俺の妹、桐乃だけだ。
「……見た?」
「お、おう」
「……………」
「……なあ、これ全部……その……お前から俺に……」
スン、と洟を啜る音が、俺の言葉を遮った。
ちょ、なんでお前が泣きそうになってんの!?
みんなの評価 : ★★★×4
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