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元スレ上条「バイトでもしようかな……」
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――――――
第一八学区、霧ヶ丘女学院付近。
浜面「暇だ……」
麦野に待機と言われここで待機してる浜面と上条。
今頃麦野たちは、100メートルほど先には素粒子工学研究所の中で、
強襲する『スクール』の迎撃を行っているだろう。
まあ『アイテム』には超能力者(レベル5)の麦野、
残りのメンバーで大能力者(レベル4)の滝壺と絹旗、
爆発物のスペシャリストのフレンダ、という少数精鋭組織である。
そうそう負けることはないだろと浜面は思っていた。
そんな浜面にとってはどうでもいいことから違う事に思考がシフトし、口を開いた。
浜面「なあ上条。なんでこんなバイト始めたんだ?」
上条「うっ、上条さんにもいろいろと事情があるんですよ」
浜面「レベル0でもそれなりの奨学金は貰えるだろうに……いったい何に金使ってんだ?」
上条「……食費」
浜面「どんだけ食うんだよおまえ!」
上条「違う! 俺じゃねえ。全部インデックスのやつが……あ」
浜面「いんでっくす……? テメェ、もしかして家に外国の女の子を入れてるとかいう、
素敵イベントに巻き込まれてんじゃねえよな?」
上条「……」
浜面「なぜそこで目をそむける。オイこっち見ろよ!! そして否定しろよ!!」
上条「……」
浜面「チクショウっ! リア充爆発しろっ!!!」
ドカーン!!!!
二人「「!?」」
浜面が叫んだ瞬間、研究所がすさまじい爆発を起こした。
上条が冷や汗を垂らしながら、
上条「……あいつらってどういうやつらなの?」
浜面「ああ、あいつら全員化け物だぜ。麦野にいたっては超能力者(レベル5)、しかも第四位ときたもんだ」
上条「へえ、超能力者(レベル5)か、御坂と同じか……」
そんな会話を一気にとぎらせた事態がおこった。
ガシャン!!!
という音がしたと思ったら一台のステーションワゴンが、
ものすごいスピードで通りすぎて行くのが視界に入った。
浜面と上条はポカンとしていると、
次に片手で滝壺の首根っこを掴んでいる麦野が走ってこっちにやってきた。
麦野「浜面!! 早く車を発進させろ! あのワゴンを追うぞ」
そういって麦野は勢いよく車内に飛び乗る。
浜面は麦野に急かされアクセルを踏もうとする。
上条「ちょっと待て! 残りの二人がいないぞ!」
麦野「あいつらはあの程度じゃ死なない。今はあのステーションワゴンが先!」
上条「ふざけんな!! 仲間見捨てんかよ!?」
麦野「うっさいわねえ。ならアンタが捜しに行って後から合流しなさいよ!」
上条「……わかった。浜面、先に行っててくれ。必ず連れ戻して来るからな」
浜面「死ぬなよ。上条」
麦野「浜面ァ、早く追いなさいよー」
浜面「分かったからそう急かすんじゃねえよ」
上条がボックスカーから降りると、即座にそのボックスカーが発進し、
彼の視界からすぐに消え去った。
上条「さてと……まずはあそこから探すか」
上条の視線の先には、半壊した素粒子工学研究所の建物があった。
――――――
――――――
フレンダは路地裏にいた。
先ほどの戦いで『アイテム』のほかのメンバーとバラバラになってしまった。
麦野や滝壺とはぐれてしまい、
さらに、さっきまで一緒にいた絹旗も、
絹旗「ここは二手に超分かれましょう!」
とか言って、どこかに行ってしまった。
今、フレンダは一人である。
現在フレンダは『スクール』の追手に追われている。
追手といっても所詮下部組織のザコ共なのでフレンダの敵ではなかったが、
フレンダ「ハア、ハア。そろそろ残弾が尽きそうな訳よ」
フレンダの耳にはいまだに複数の足音が聞こえる。
おそらく『スクール』のヤツらだろう。
フレンダの主武器は『爆弾』である。
本来フレンダは、地形を利用して、罠を仕掛け、待ち構えて戦う戦法を得意としている。
複雑に入り組んだ地形に、的確に大量の爆弾を仕掛けて、
徐々に相手を追い詰めていく戦法である。
『スクール』と粒子工学研究所で戦ったときに、武器をほとんど使ってしまい、
今、手持ちにある武器は驚くほどに少ない。
しかも、今は逃走中なのであらかじめ仕掛けている爆弾もない。
なので、総合的に今フレンダは絶望的な状況と言えるだろう。
フレンダ(今、銃火器持ちと出会ったら絶望的なのよね)
最初に言ったようにフレンダは路地裏にいる。
学園都市の路地裏はとても入り組んでいる。
さらに路地裏なのでとても狭い。
もし、いくら無能力者(レベル0)の下部組織の敵に出会って、
さらに、そいつらがマシンガンのような火器を持っていたら、
場所が狭いので、銃の扱いがうまい下手関係なく速攻ハチの巣にされてしまう。
フレンダ「足音。せいぜい2~3人ぐらい……」
フレンダは路地の十字路付近にあるレストランのゴミ箱に『ぬいぐるみ』を置く。
もちらんただの『ぬいぐるみ』ではない。中に爆弾入りの特製の『ぬいぐるみ』である。
こういう場所ではいかに早く敵を殺すかである。
十字路にいかにもな男たちが2人現れた。
フレンダはそいつらを確認した瞬間、手元のスイッチを押した。
ドカン!!
という音と共にその男たちは吹き飛び、ただの肉塊となった。
フレンダ「いっちょ上がりってわけよ!」
フレンダはもう足音が聞こえなくなったのを確認し、路地裏から出た。
そこには小さな公園があった。
フレンダ「いったんここで、休憩するかな」
この公園は子供一人とおらず、ブランコが風でギコギコ揺れていた。
見回してみると自動販売機が目に入った。
フレンダは自動販売機に小銭を入れる。
フレンダ「げ、この自販機まともな飲み物ないじゃない!」
学園都市にある飲み物は、実験品として出されているものがある。
なので、いろいろと奇妙な飲み物がコンビニや自動販売機に並んでたりする。
フレンダが小銭を入れた自動販売機はすべて実験品という奇妙なものだった。
フレンダ「何でこの町は変な飲み物ばかりあるのよ――!」
ふとフレンダが、公園の入り口に人がいるのが見えた。
「よお。テメェはたしか、『アイテム』の中にいた外人の……たしかフレンダってやつでいいんだよな?」
フレンダはゾッと寒気がした。
フレンダ「垣根……帝督……!!」
垣根「ちょっと、教えて欲しいことがあるんだけどいいか?」
フレンダは一番のはずれを引いてしまったようだ。
超能力者(レベル5)という、化け物を。
――――――
――――――
上条は町の中を走り回った。
『アイテム』のメンバーである絹旗とフレンダを探すためにだ。
さっき素粒子工学研究所にいたのだが、
その中はいかにもな怪しい人たちがたくさんいた。
研究所の後片付けみたいなことをしていたようだ。
ただ片付けをしているだけの人ならいいのだが、
その人たちは、背中に銃火器を背負っていた。
おそらく『スクール』ってところの下っ端だろう。
飛び出していけば必ず自分は殺される、ということが直感的にわかった。
後片づけをしているということは二人はそこにいない確率が高い。
なので上条は今、研究所周辺の町を探しまわっている。
上条(チクショウ! 一体どこに行きやがった!)
今は昼過ぎぐらいの時間で、しかも今日は休日なので、
町には休日を楽しんでいる学生で溢れている。
その中で特定の人物を探すのは困難なことである。
「ねえ。何やってんのよアンタ?」
上条「!? 何だ御坂か……」
美琴「何だって何よ、何なんだって!」
御坂美琴。
肩まである茶色い髪で、上条より7センチほど背丈の低い少女。
ベージュ色のブレザーに紺系チェック柄のプリーツスカートをはいている。
休日なのに制服を着こんでいるのは、校則で義務付けられているからである。
彼女は常盤台中学の生徒で、学園都市第三位の超能力者(レベル5)であり、、
『超電磁砲(レールガン)』の異名を持つ高位能力者である。
上条「悪い御坂、俺今急いでんだ」
美琴「だから何やってんの、って聞いてるんじゃない?」
上条「人捜してんだよ」
美琴「こんな休日にご苦労なこったねえ」
上条「そうだ。御坂、ニットのワンピース着た小さい女の子か、
帽子かぶった、金髪の外国人の女の子見てないか?」
美琴「……」
上条「あれ? 御坂さん、何をそんなに怒っていられるのでせうか?」
美琴「また女か!? またなのかァああああ!?」
美琴の額から電撃の槍が飛びかかってくる。
あれ一つで10億ボルトという、即死レベルの危険物である。
上条「ギャー!! 何を言っておられるのですか!? 御坂さーん!!」
上条は必死にその場から全速力で離脱する。
上条「不幸だァああああ!!!」
今日もいつも通りのやりとりである。
美琴(あ~。またやっちゃった~、もう!!)
美琴は溜め息を吐いて、消えていった上条の方を見る。
美琴「……あのこと……聞けなかったな」
後悔しても、上条はもう目の前にはいない。
――――――
――――――
フレンダはうずくまっていた。
垣根がおこなった正体不明の攻撃により。
垣根「いい加減教えてくれよ。お前ら『アイテム』の情報をよお」
フレンダ(ハア、ハア。結局、勝てるわけないって訳よ)
フレンダの周りには、武器にしているドアなどを焼き切るツールや、
内部に爆弾を仕込んでいるぬいぐるみが散乱している。
フレンダ(あいつは、超能力者(レベル5)の麦野でも勝てなかった超能力者(レベル5)。
麦野でも勝てなかったヤツに、私が勝てる訳がない)
垣根は溜め息を吐き、めんどくさそうにこう言った。
垣根「強情だな。もう一発攻撃食らっとくか?」
はっきり言って。
フレンダは、垣根がどういう風に攻撃してきているのかわからなかった。
視えない打撃。それを食らってフレンダの体は痣だらけだった。
フレンダ「がっ――ッ!?」
フレンダは大量の血を地面に吐き出した。
蓄積してゆくダメージにもうフレンダに限界が近かった。
垣根「いいから、教えてくれよ。そしたら、見逃してやるから」
フレンダ(も、もう無理。教えてしまおうか。結局、自分の命が惜しい訳よ)
フレンダはかすれた声で、垣根にこう言った。
フレンダ「わ、わかった。は、話すから……」
垣根「ったく。やっとか。手間かけさせんなよ。」
情報をバラすことにより自分は助かるだろう。
しかしバラすことにより、フレンダは『アイテム』におそらく居られなくなる。
最悪、自分を殺すため麦野(リーダー)が地の果てまで追ってくるだろう。
しかし、フレンダはとにかく今自分の命が惜しかったのだ。
フレンダが『アイテム』の情報について口を開きかける。
だが、その口から情報が吐かれることはなかった。
とある少年の叫び声が邪魔をして。
「やめろ!! フレンダ!!!」
自分の命が惜しくなって、
明らかに裏切ろうとしていたフレンダに。
『ヒーロー』が駆け付けた。
――――――
――――――
上条は激怒していた。
あきらかに戦力差があるのに、
自分の目的のために、一方的に攻撃する超能力者(レベル5)に対して。
上条「テメェ。フレンダから離れろよ」
垣根「ああ? 何だテメェ? こいつの仲間か?」
垣根はアリでも見ているような目でそう言った。
垣根「こっちは取引が成立してんだよ。ジャマすんじゃねえよ、ザコが!!」
フレンダ「上条!! 逃げ―――」
フレンダが上条に言葉を伝える前に、垣根が腕を振るう。
ゴウン!!
という音の発生源が、空気を切りながら上条に向かっていく。
上条は防御するために右手を構えた。
バギン!!
という音が、周りに響き渡った。
その音と共に垣根の放った何かが消え去った。
垣根「はあ?」
垣根の目が大きく見開く。
超能力者(レベル5)である垣根にも、
その状況については理解できなかったようだ。
それはフレンダも同じだった。
フレンダ(えっ? 何をやったの!? たしかあのときは無能力者(レベル0)って言ってたのに……)
上条の右手には、『幻想殺し(イマジンブレイカ―)』というチカラが宿っている。
どんな能力でも異能ならば、右手で触れればあらゆるものを打ち消す。
ちなみに、上条が不幸なのは右手が幸運や神のご加護などを打ち消すからである。
上条「大丈夫か!? フレンダ!!」
上条は驚いている垣根を無視してフレンダのもとへ駆け寄った。
フレンダ「上条。なんでこんなところに!?」
上条「お前を探しに来たんだよ」
麦野はこういう命令はしない。
つまり、上条は独断で自分を探しに来たのだと、フレンダは勝手に予想した。
フレンダ「助けに来てくれたのはありがたいんだけど、今すぐ逃げた方が良い訳よ」
上条「はあ? なんで!?」
フレンダ「あいつは超能力者(レベル5)。しかも麦野より上の、第二位。
無能力者(レベル0)の上条じゃあ、歯が立たない訳よ!!」
確かに助けに来てくれたのはうれしい。
しかしフレンダには耐えられなかった。
自分なんかのために目の前にいる少年を殺してしまうかもしれないから。
上条「……うるせえよ。」
フレンダ「!?」
上条「俺がてめえを守ってやるって言ってんだよ。だったらおとなしく守られてろよ!!」
初めだった。そんなセリフを言われたことが。
フレンダは、『暗部』に落ちて長い。
自分のことは自分でやる。他人のことなど考えるな。
そういう状況の中生活してきたフレンダにとって、こういうセリフを言われるなど思わなかった。
垣根「かっこいーじゃねえか。俺が悪者で、お前がヒーローか……」
垣根は笑いながらそう言った。
垣根「ガキの頃あこがれたなー。弱いものを守る、正義のヒーロー。それが今としちゃあ……ムカつくなあテメェ!!」
垣根の右腕が、真横に振るわれる。
それと同時に見えない衝撃波が上条に向かって飛んでいく。
それを上条は身構えて、
上条「じゃまだッ!!」
右手で薙ぎ払う。
さっきまで音を鳴らしながら進んでいた衝撃波は、ただの空気へと戻される。
上条は垣根に向かって走り出す。
垣根との距離が詰る。
垣根は「チィッ!」と舌打ちをした。
垣根の周りに何かが渦巻いた気がする。
次の瞬間、
ゴァ!!
と上条の目の前の地面に正体不明の爆発が起こる。
上条「ぐぅッ!?」
上条は吹き飛ばされそうになりながらも、その爆発の中心と思われる場所を右手で触れる。
爆発は収まり、上条を邪魔していたものは消え去る。
垣根(……どうなってやがる。俺の『未元物質(ダークマター)』が機能してねえのか?)
上条「うォおおおおおおお!!」
距離は2メートル弱。一歩で拳が届く距離。
上条は右手を引き、垣根の顔面に狙いをつける。
垣根(俺の『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』に何か起こっているのか?)
拳が振るわれる。
しかし、その拳は当たらなかった。
垣根が一歩後ろにステップして、上条のパンチを回避したからである。
垣根「気に入らねえ展開だな!!」
垣根は今、上空10メートルくらいに滞空している。
どういう原理かわからないが、とりあえず垣根は空にいる。
垣根「いったんここは、退かせもらうぜ!」
上条「テメェ!! 待ちやがれホスト野郎ッ!!」
垣根「安心しな。あとで絶対テメェを殺してやるからよ」
そう言って、垣根はどこかに消え去った。
残っていたのは、一本の白い羽根だった。
上条が右手で触れると、それは元々何もなかったかのように消え去った。
上条「あれが第二位……か」
フレンダ「上条……」
上条「無事か? フレンダ」
倒れているフレンダがいる方向に顔を向ける上条。
そして、その場所へ速足で駆けつける。
フレンダ「まあ、立てないほどじゃないって訳……ごほっ、ごほっ!!」
やはり垣根からの攻撃によるダメージが蓄積して、
限界を迎えているので立つのも難しい身体となっている。
上条「全然大丈夫じゃねえじゃねえか」
そう言って上条はフレンダ目の前に行き、背を向けてその場で屈んだ。
上条「乗れよ」
フレンダ「へっ!?」
思わず声が裏返る。
いきなり上条がおこなった、よくわからない行動のために。
上条「おぶってやるから、乗れよ」
フレンダ「いやいやいやいやいや! いいってそこまでひどくは」
上条「嘘つけって。いいから乗れって」
ここで断り続けても、おそらく上条は絶対あきらめないであろう。
そんなやりとりを続けて日が暮れたら困るので、
フレンダ「……ここは、お言葉に甘えるって訳よ」
あきれめて上条の言うことを聞くことにする。
頬を赤らめながら、フレンダは全体重を上条の大きな背中に任せる。
ラスボスはていとくんかな?
上条さんの活躍でフレンダと絹旗がおまたビショビショになるかと思うと胸が熱くなるな
上条さんの活躍でフレンダと絹旗がおまたビショビショになるかと思うと胸が熱くなるな
上条「……よっと。じゃ、病院にでも行きますか」
フレンダ「いや、病院じゃなくて、『アイテム』の隠れ家に連れて行ってほしいんだけど」
上条「いや、お前怪我してんじゃん」
上条は意外そうな顔をしている。
どうやら上条の中にはなぜか、ケガをする→病院へGO、という考え方になっているようだ。
まあ常識的に考えてそれが普通なのだが、ここではそんな常識は通用しない。
フレンダ「この程度でどうこう言えるほど『暗部』は甘くないって訳よ」
上条「ふーん。本当にいいのか?」
フレンダ「しつこい男は嫌われるって訳よ!!」
そういうもんなのか、と上条は思い、
『アイテム』の隠れ家に向かって足を踏み出す。
と思ったが、
上条「そういや絹旗の事すっかり忘れてた」
ふと思い出した中学生くらいの少女。
見た目からしてフレンダより一人にするのが危険な気がする。
フレンダ「絹旗なら多分大丈夫じゃないかな?」
上条「そ、そうか。ならいいんだが……」
おそらく長い付き合いであろうフレンダがそう言うのからいいのだろう。
そう思う上条は再び足を踏み出そうとしたが、
上条「そういや、隠れ家ってどこだ? 俺知らねえんだけど」
フレンダ「…………」
フレンダはうんざりした顔でこう思った。
こいつ浜面より使えねえかも、と
――――――
――――――
垣根(おかしい?)
垣根は目の前にあるディスプレイに映っているデータを見てそう思う。
ここは『スクール』の隠れ家である。
現在、垣根は自分の『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』の検査を終えた後だ。
先の上条当麻との戦闘で、自分の攻撃がことごとく消え去っていくという事態が起こった。
自分の能力の不発が『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』が狂っていると垣根は推測し
そう思って検査を行ったのだ。
しかし、
その検査用の装置のディスプレイには『異常なし』と出ている。
垣根(いったいどうなってんだ? ムカつくぜ、あのクソ野郎)
などと心の中で文句を言っていると背後から少女の声が聞こえた。
「検査は終わったの?」
ウザくない上条さんは上条さんではない気がする
フレンダ救済SSかな?
フレンダ救済SSかな?
垣根は振り返る。
そこには、派手なドレスを着た一四歳くらいの少女が缶コーヒー片手につっ立っていた。
彼女は『スクール』のメンバーで、『心理定規(メジャーハート)』という能力を持つ大能力者(レベル4)である。
垣根「ああ。でもおかしいんだよな。異常が全く見られねえ……」
心理定規「単純にあなたの演算ミスじゃないの?」
垣根はムッっとして、
垣根「殺すぞ」
こう一言だけ放った。
心理定規「ところで、『ピンセット』を使った解析は進んでるの?」
と垣根の言葉を流して別の話題に転換する。
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