元スレ唯「じょうもんせいかつ!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
201 = 1 :
>>200
×・右手→なし
・左手→竹製の弓
○・右手→竹製の弓
・左手→なし
202 = 1 :
律(狩りで私がリーダーシップをとって澪から軽音部の主導権を…)
・右手→石製のハンドアックス(石の部分は20cm×4cm×2cm)
・左手→なし
・頭→なし
・上半身→縄文人の服
・下半身→縄文人の半ズボン
・その他→イグサのポシェット(食料・修理器具・小型石器入り)
小型の投槍
203 = 1 :
紬「ふんふんんふーん♪」
・右手→黒曜石の大型槍
・左手→黒曜石の大型槍
・頭→なし
・上半身→縄文人の服
・下半身→縄文人の半ズボン
・その他→ハンドアックス(律のものと同じ)×2
大型縄文土器のバックパック(蔓をつかって背に背負えるようにしたもの
中身には食料、総量10kg)
たくあん眉毛
204 :
ムギさんパネェ
206 = 1 :
梓(や、やってやれないです…)
・右手→小型の投槍
・左手→なし
・頭→なし
・上半身→縄文人の服
・下半身→縄文人の半ズボン
・その他→いぐさのポシェット(食料・つぶて石入り)
竹製の水筒×2
※つぶて石…投げて対象に打撃を与える石ころ。
207 = 130 :
投槍…ケラックか
208 = 1 :
さっそく原生林奥へと足を踏み入れる一行
律「あっ、いつもの湧き水についたな。
水分補給しとくか。」
澪「水筒は二つしかないし、ここを拠点にするか、
遠くの水場を探すか…」
律「どうにかなるだろ、まー。」
澪「な!?適当すぎるぞお前!!」
澪「はぁ…本当に…
あ、みんな、体を動かして大量に汗をかくかもしれないし、
灰塩を食べて水を十分にとっておけよ。」
唯「おーけい!」
209 = 1 :
こうしてさらに奥へと進む一行。
澪(帰り道をちゃんと覚えておかないと…
でも方向感覚がぜんぜんつかめない…)
律(ぜーんぜん、出て来ねえなあ…)
梓「ムギ先輩、そんなにもって重くないんですか?」
紬「もっと持てるわよー?」
このあと、ほぼ半日、一行は歩き回ることになる。
糞や足跡、イノシシが地面を掘り返したと見られるあとは見つかったが、
イノシシ自体に遭遇することは無かった。
210 = 1 :
一行には、間延びした倦怠感が現れ始めていた。
そのときである!
唯「あっ!あそこっ!」
律「どうした唯?」
唯「なんか、変な動物がいるよ!!」
律「なにっ!?」
律(よし、こっからは声を抑えていくぞ!)
211 = 1 :
律(鳥だよな…少し大きめだ…)
紬(あれは…雉(きじ)よ!)
律(キジか…まあシシ鍋じゃなく焼き鳥にランクダウンしとくか…)
律(よし!目標前方2時の方向のキジ!
フォーメーショーンDだ!)
唯(ふぉーめーしょん?そんなのあったっけ??)
律(こういうのは気分なんだよ気分!それで士気が上がるんだって!!)
212 :
イグサがイクサに見えて、思わずイクササイズしちまった…
213 = 1 :
キジ「アホー」※こんな鳴き方はしません
梓(変な鳴声ですね…それに、狩るのはちょっと可哀想…)
律(梓、変なヒューマニズムに惑わされるな!)
律(澪、後方から援護を頼む。
唯、私とギリギリまで近づいて投槍でしとめるぞ。)
澪(りょ、了解…)
唯(らじゃー!)
紬(ドキドキ)
214 :
律(ギリギリまで近づけ…でも近づきすぎたら感づかれるから、あんまり近づくな…)
唯(え!?ど、どっちなの!?)
律(カンだカン!自分の感性を信じるんだ!)
ジリジリ…
キジ「アホーアホー」
律「いまだ唯!」
唯「応(おう)!」
216 = 214 :
律「はぁぁーー!」
唯「えいっ!!」
キジから8mほどの距離から投槍を投げる!
キジ「アホー」
そして全く命中しない!
律「あ、あり??」
唯「ハズしたぁーー!!」
217 = 214 :
紬(投槍は弓矢よりも狙いがつけられないのね。
あと、飛んでいくスピードでも劣ってる…これじゃ威力も…
鳥、というか素早い動物を狩るには不向きだわ。)
律「くっ…み、みお頼む!」
澪「ああ!」
矢をつがえ、弓を引き絞る澪。
澪(!)
ヒュン!
澪が放った矢はキジのほんの少し側面をかすめて外れる。
澪「くっ…」
キジ「アンタラバカー」
パサパサッツ…パサッ…
キジは優雅に空中へ舞い上がると、唯達の頭上を軽く旋回して
どこかへ飛んでいってしまった。
218 = 214 :
律「くっそ!ああくっそー!!」
地団駄を踏んで悔しがる律。
梓(でも、殺さなくて、ほんとによかった…)
紬「あ、あのねりっちゃん…」
律「あっ!?なんだ!?」グワッ
紬「ヒッ!な、なんでもないわ…」
219 = 214 :
澪「攻撃の連携がぜんぜん取れてないな。
それに武器の選択も間違ってた。」
律「ああ!そう!そうだよな!くそっ…」
唯(りっちゃん荒れてるね…)
紬(アレがはじまっちゃったのかしら?)
それから小一時間周囲を探索したが、いかなる動物にも遭遇することは無かった。
唯たちは協議の上、途中で新しく見つけた湧水の近くまで引き返し、
そこで一晩明かすことに決めたのだった。
220 = 214 :
パッ…パチッ…
闇の中、かがり火がうごめき煌く。
律「…」
律は口数少ないまま、食事をそうそうに切り上げ、
横になって目を瞑る。
唯「クッキーおいしいね♪」モグモグ
梓「はい…」
梓は曖昧に相槌を打つ。
唯は食料として持ってきたどんぐりクッキー(灰塩味)を
大そう気に入っているようだ。
222 = 214 :
澪「ふぅ…」
澪は時々、律の方に視線をやりながら、弓の"つる"の調整をしている。
紬(りっちゃん、それにみんなも…疲れがたまってるのかな…)
紬は、ぼんやりと、皆の方を心配そうに見やる。
始めた頃は、非日常の中に突然入り込んだ日常感覚、が生まれた。
しかし時間が経つにつれ、この二つは溶け合い、
まったく別の、はじめて経験する感覚へと、唯達を晒す。
彼女達も身をもって、それを覚えはじめている。
こうしてまた一日、日が過ぎていった。
223 :
>>218
魚喰っといて殺さなくて良かったなんて
流石梓偽善者汚いな偽善者きたない
224 = 214 :
次の日、目を覚ますと唯たちは竪穴住居へと帰路を取る。
大体一時間半ほどかかるだろうか?
澪がかろうじて方向と目印を覚えていたため、何とか帰りつけそうだ。
律は今日もほとど喋らない。
いや、他の皆も。
唯「ふぁーー…」
紬「眠いの、唯ちゃん?」
唯「んーちょっとねー。」
ドン!!!
唯「!!??」
澪「な、なんだ…!?」
それは突然に訪れる。背後で大きな音がする。
重量のある何かが、何かに衝突したかのような…
226 = 214 :
背後5mほどの木陰に、唯達が追い求めていた動物がいた。
律「いの…シシ!?」
梓(よりによって…皆さんのテンションが最悪なときに…)
イノシシ「フ…フー…」
イノシシは唯達に気付くと体躯を彼女達のほうに向ける。
本来なら臆病な動物のはず。何かに気がたっているのだろうか?
梓「こっち向いて…に、にじり寄って…きます!?」
227 = 214 :
澪「くっ…に、逃げ…」
律「いーや狩る!!」
澪「ば、馬鹿っ!!昨日のキジとは違うんだぞ!?」
イノシシはゆっくり、ゆっくりと、相撲取りのように寄りきり進み、
体躯を前方に屈める。
紬「来るわっ!!」
228 = 214 :
律「澪!怖いなら指くわえてみてろ!!唯、投槍用意!!」
唯「うん!」
イノシシ「フーーーーー!!!」
ドッドッドッ!!!
イノシシが突進し始める。
標的は…梓!
梓「あっ…!?」
律「早いっ!!」
紬「あぶないっ!!」
紬は覆いかぶさるようにして、梓をイノシシから庇う。
ドンッ!!!
イノシシはその横を突進し、そのまま別の大木に衝突する。
229 = 214 :
律「!?」
梓「あ…あ…」
梓「ハッ!ムギ先輩大丈夫ですか!?」
梓は紬のほうに顔を向ける。
紬はすでに、槍を構えて起ち上がっている。
紬「ぜんぜん!」ニコッ!
梓「よかった…!」ジワ
230 = 214 :
律「動かない!?死んだか…」
澪「いや、気を抜くな!!」
律「!」
律「ああ!ゆい、あいつに目掛けて槍を投げるぞ!
澪も頼む!」
唯「うん…!」
澪「ああ!」
231 = 214 :
紬(やっぱり…投槍は弓矢に比べて有効な武器じゃないんだ…)
唯「あずにゃんを睨んでるみたい!!」
梓「ヒッ…」
紬「また来るわ!」
律「澪、距離をとってあたし等の背後から狙え!ムギ、お前の長槍一本貸せ!」
紬「うん!」
紬は律のすぐ目前へ槍を放る。
律はすぐさま片手で掴みあげる。
232 = 214 :
イノシシは再び唯達に向いはじめる。
いや、おそらくは梓に向って、だ。
澪はイノシシの側面に再び矢を射掛ける。
ヒュン!
わき腹に突き刺さりはしたがイノシシは動きを止めず、再び前かがみに。
233 = 214 :
澪「く、頑丈…」
律「あきらめるな!何度も射掛けろ!!」
律「ムギ!イノシシ挟んであたしの反対側にいけ!両側から仕掛ける!
唯は梓を庇いつつ逃げて引き付けろ!」
唯「うん!」
イノシシが突進する。
234 = 214 :
律「やぁぁーー!!!」
律の長槍がイノシシの首の辺りを傷つけ、反動で律は背後に倒れる。
長槍は突き刺さりこそしなかったが、イノシシの動きを止めた。
紬(今!!)
紬は一直線にイノシシに突進する。
紬「はぁぁっ!!!!」
ズっ!ググ…
紬(嫌な…感触…)
紬の長槍はイノシシの下腹深く突き刺さる。
イノシシ「フーーーーーーーーーーー!!!!」
苦しげな声をあげ、打ち倒れるイノシシ。
235 = 214 :
律「や、やたっ!!」
澪「律、ムギ!怪我ないか!?」
律の背後から澪が声をかける。
律「大丈夫だ!」
紬「私も!」
澪は律に近づこうとするが、
その刹那―
237 = 214 :
イノシシはゆっくりと起き上がる。
そして律のほうへ…
最後の力で、律を道連れにしようとするかのように。
律「あっ…」
律とイノシシの距離で今突撃されれば…
律「や、ばっ…」
澪「くっそーー!!!」
ヒュン!
澪はすぐさま弓を引き絞り射掛ける。
が、澪の放った矢は外れてしまった、ように見え…
238 = 214 :
?「…」
ヒュン!
外れたように見えた矢は、なぜかイノシシの眉間から深々と突き立っていた。
ゆっくりと、横臥するように倒れるイノシシ。
律「あ、あぶ、あぶなか…」
澪「りつーーー!!」
239 = 214 :
澪は背後から律を抱きしめる。
澪「よ、よかっだ…よかっだぁーー!!」ヒッヒック…
律「へへっ…////」
紬(心のビデオカメラ起動開始。高画質モードon)ハァハァ
少し離れた木陰
?「たく、世話をやかせてくれるわね…」
240 = 214 :
そして一行は、蔓と木の棒でイノシシを縛り上げると、
梓を除いた四人がかりで背負い、竪穴住居へと帰路についたのだった。
けれど…逆さまに木に括り付けられ、
次第に体温を失っていくイノシシを、横目に見て…
梓「…」
梓(気が落ち着いてみたら、やっぱり、生き物を殺すのって…)
梓(それに、なんだかわからないけれど、このイノシシ、
何かに取り憑かれてるようだった…)
241 = 214 :
-竪穴住居-
律「ただいまー!」
澪「重かった…百キロ近くあるぞコイツ…」
唯「さわちゃん!見てーーーー!!」
さわ子「あー?何よ昼間ッから…ヒック」
梓「またお酒飲んでる…」
242 = 214 :
唯「イノシシつかえまえたよー!」
さわ子「へーやったわね!どらどら…」
さわ子「…」
さわ子(ふむ、コイツは…やっぱりね。)
さわ子「まずまずの大きさね!お昼ごはん食べたら解体しましょうか!」
梓「か、かいたい!?」
さわ子「肉片にしないと食べられないでしょうが…」
梓「う…」
243 = 214 :
-そして解体準備開始-
さわ子「穴を掘って、それに木組みを立てて、
イノシシを吊るす土台を作りましょう。」
唯「はーい!」
さわ子「コイツの重みに耐えれるのを作らないといけないから
太くて頑丈なやつを持ってくるのよ。」
-土台作成中-
245 = 214 :
さわ子「よし、吊るし上げまで完了!」
さわ子「えっとりっちゃんは確か、イノシシの解体を見たことあるって言ってたわね?」
律「うん、田舎のじいちゃんちに行った時に何回かね。」
さわ子「解体プロセスもわかってる?」
律「もち!」
さわ子「じゃ、りっちゃんは補助お願いね。
あんたらの腕じゃ無理だろうから私がメインでやります。」
246 = 214 :
※澪は解体が怖いので竪穴住居に退散しました。
イノシシ狩りに参加しといてなんですが。
律(ずっと気になってたんだけど、
なんで先生はこの手のことに詳しいんだ?)
紬(サバイバル好きの彼氏でも居たのかしら?)
さわ子「んっ!?なんか言った!!??」
律「な、なーにもー…」
紬「言ってないです…」アセアセ
247 = 214 :
梓「…」ガクガク
さわ子「あずさちゃん、怖いなら、
澪ちゃんみたいに竪穴住居に帰ってて良いのよ?」
梓「だ、大丈夫です…」
さわ子「じゃ、はじめますか。
まず、イノシシのお尻の穴に布を入れておきます。」
唯「なんでー?」
律「ウンコで肉が汚れることがあるからなんだってさ。」
唯「ほー。」
248 = 214 :
律「あ、その前に。」
イノシシに向って手を合わせる律。
さわ子「ずいぶんと信心なことじゃない。」
律「じいちゃんに、こうしろって言われてるんだ。」
そして、さわ子と律は石包丁でイノシシの皮を剥いでいく。
249 = 214 :
梓「ぅ…」ガクガク
唯「…」
紬「…」
さわ子(この子たちよく頑張ってるわね…)
さわ子(さて…)
-皮剥ぎ完了-
250 = 214 :
梓「ヒ…ヒ…」ガクガクガク
唯「…」ガクガク
唯と梓は身を寄せ合って震えている。
紬「あんまり脂肪がついてないですね?」
紬はもう慣れたようだ。
さわ子「まあ、そりゃそうよ。夏場だもの。
冬篭り前が一番おいしいんでしょうけど。」
みんなの評価 : ★★
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