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元スレ咲「麻雀なんか無くなってしまえばいいんだあああああ!!!」
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俺はこういうのを待ってたんだ!
これからはsakiSSの時代だ!
これからはsakiSSの時代だ!
加治木が食器を洗い終わると、加治木の携帯が鳴った。
加治木「はい、もしもし」
「ああ、ゆみ?ごめんね帰れなくて」
加治木「……いや、いいよ別に」
桃子(お母さんっすかね)
「冷蔵庫のケーキ食べといてね、置いとくと傷むから」
加治木「うん」
「じゃあ、今日も帰り遅くなるから」
加治木「…うん」
そこで電話は切られた。
桃子(誕生日おめでとう、くらい言ってあげればいいのに)
加治木も同じことを思ったようで、
顔に浮かぶ寂しさが一段と増していた。
加治木「はい、もしもし」
「ああ、ゆみ?ごめんね帰れなくて」
加治木「……いや、いいよ別に」
桃子(お母さんっすかね)
「冷蔵庫のケーキ食べといてね、置いとくと傷むから」
加治木「うん」
「じゃあ、今日も帰り遅くなるから」
加治木「…うん」
そこで電話は切られた。
桃子(誕生日おめでとう、くらい言ってあげればいいのに)
加治木も同じことを思ったようで、
顔に浮かぶ寂しさが一段と増していた。
加治木は部屋に戻った。
そしてベッドに倒れこみ、枕元の写真立てを手に取った。
桃子(……?)
桃子が写真を覗き込むと、それは加治木と桃子が2人で出かけた時に撮った写真だった。
桃子(か、加治木先輩……!)
加治木「モモ」
桃子「は、はいいっ!!」
いきなり名前を呼ばれて桃子は驚いたが、
どうやら加治木の独りごとだったようだ。
加治木はずっと写真を見つめていた。
桃子(先輩………)
桃子「先輩、誕生日おめでとうございます」
しかし、その声は当然ながら加治木には届かなかった。
桃子(先輩……っ)
そしてベッドに倒れこみ、枕元の写真立てを手に取った。
桃子(……?)
桃子が写真を覗き込むと、それは加治木と桃子が2人で出かけた時に撮った写真だった。
桃子(か、加治木先輩……!)
加治木「モモ」
桃子「は、はいいっ!!」
いきなり名前を呼ばれて桃子は驚いたが、
どうやら加治木の独りごとだったようだ。
加治木はずっと写真を見つめていた。
桃子(先輩………)
桃子「先輩、誕生日おめでとうございます」
しかし、その声は当然ながら加治木には届かなかった。
桃子(先輩……っ)
加治木は切ない表情を浮かべたまま、
写真を元の場所に戻した。
桃子(ううっ、ごめんなさい先輩……お誕生日も祝えないなんて……後輩失格っすよ……)
加治木は寝転がったまま携帯を取り出し、
なにか操作したあと耳にあてた。
どこかに電話をかけるようだった。
すると、桃子の携帯が鳴った。
桃子(うわっ!)
桃子の着信音は加治木には聞こえていないようだった。
桃子(そっか、携帯を使えば良かったんだ!!)
急いで携帯を取り出し、通話ボタンを押そうとする桃子。
桃子(あれ?)
しかし、桃子の指は無情にも通話ボタンをすりぬけてしまった。
写真を元の場所に戻した。
桃子(ううっ、ごめんなさい先輩……お誕生日も祝えないなんて……後輩失格っすよ……)
加治木は寝転がったまま携帯を取り出し、
なにか操作したあと耳にあてた。
どこかに電話をかけるようだった。
すると、桃子の携帯が鳴った。
桃子(うわっ!)
桃子の着信音は加治木には聞こえていないようだった。
桃子(そっか、携帯を使えば良かったんだ!!)
急いで携帯を取り出し、通話ボタンを押そうとする桃子。
桃子(あれ?)
しかし、桃子の指は無情にも通話ボタンをすりぬけてしまった。
>>355
風越のデブだろうが
風越のデブだろうが
桃子が押すの無理なら
携帯は持てるんだから通話部分になにか物や、角に押し付ければ・・・・
何でもないです
もしもーし
携帯は持てるんだから通話部分になにか物や、角に押し付ければ・・・・
何でもないです
もしもーし
和「言っていいことと悪いことがありますよ>>362さん」
>しかし、桃子の指は無情にも通話ボタンをすりぬけてしまった。
うわああああああああああ
うわああああああああああ
桃子(うそ!なんで、なんで……)
自問を繰り返したが、答えは分かりきっていた。
自分の存在を認識されないように、である。
押すの無理なら携帯は持てるんだから通話部分になにか物や、角に押し付ければ……
とも考えたが結果は同じことだろう。
桃子はどうやっても加治木と会話することはできないのだ。
桃子(いやだ……なんで、なんでこんな……!!)
もう2度と、加治木と笑い合うことも、麻雀を打つことも、
一緒に食事をすることも、触れ合うこともできない。
桃子(いやだっ、もっともっと……一緒にいたい……!!)
人との関わりを避けてきた桃子が、初めて心の底から仲良くなりたいと思った相手。
その加治木ゆみと、もう2度と。
桃子(先輩……先輩……!!!)
桃子は絶望に打ちひしがれた。
桃子(こんな……こんなことになるくらいなら………!!!)
桃子「ステルス能力なんか無くなってしまえばいいんだあああああ!!!」
自問を繰り返したが、答えは分かりきっていた。
自分の存在を認識されないように、である。
押すの無理なら携帯は持てるんだから通話部分になにか物や、角に押し付ければ……
とも考えたが結果は同じことだろう。
桃子はどうやっても加治木と会話することはできないのだ。
桃子(いやだ……なんで、なんでこんな……!!)
もう2度と、加治木と笑い合うことも、麻雀を打つことも、
一緒に食事をすることも、触れ合うこともできない。
桃子(いやだっ、もっともっと……一緒にいたい……!!)
人との関わりを避けてきた桃子が、初めて心の底から仲良くなりたいと思った相手。
その加治木ゆみと、もう2度と。
桃子(先輩……先輩……!!!)
桃子は絶望に打ちひしがれた。
桃子(こんな……こんなことになるくらいなら………!!!)
桃子「ステルス能力なんか無くなってしまえばいいんだあああああ!!!」
この書き手やるなw
意見を取り入れてくれるなんてwww
嬉しすぎるぜw
意見を取り入れてくれるなんてwww
嬉しすぎるぜw
>>373が見えない
そう叫んでみたところで何かが変わるわけでもなかった。
桃子「うっ……ううっ……ぐすっ……」
加治木「はぁ」
加治木は電話を切り、溜息をついて起き上がった。
そしてクローゼットから着替えを取り出して、部屋から出ていった。
どうやら風呂に入りにいくようだ。
桃子(……)
桃子は部屋に残ることにした。
どうやって加治木に自分の存在をアピールするか、
アピールが通じなくともせめて「誕生日おめでとう」くらいは伝える方法を模索するためだった。
桃子(メールは……)
両親には送れるようだったが、加治木ほか部活のメンバーには送れなかった。
桃子(じゃあ、書き置きは)
ペンと紙を手に取ることは出来たが、文字は残せなかった。
桃子「うっ……ううっ……ぐすっ……」
加治木「はぁ」
加治木は電話を切り、溜息をついて起き上がった。
そしてクローゼットから着替えを取り出して、部屋から出ていった。
どうやら風呂に入りにいくようだ。
桃子(……)
桃子は部屋に残ることにした。
どうやって加治木に自分の存在をアピールするか、
アピールが通じなくともせめて「誕生日おめでとう」くらいは伝える方法を模索するためだった。
桃子(メールは……)
両親には送れるようだったが、加治木ほか部活のメンバーには送れなかった。
桃子(じゃあ、書き置きは)
ペンと紙を手に取ることは出来たが、文字は残せなかった。
桃子(そうだっ)
自分の部屋に用意してある、加治木への誕生日プレゼント。
あれを持ってきて、この部屋に置いておこう……。
成功するかは分からなかった。
賭けだった。
しかし、他に方法も思いつかなかった。
だが桃子は加治木から離れることに不安を抱いていた。
桃子の中からも加治木という存在が消えてしまうような気がしたのだ。
自宅まで帰っている途中で、加治木のことが分からなくなるかもしれない……。
桃子(いや……でも……やるしかないっす……!)
桃子は加治木の部屋から飛び出し、階段を駆け下り、
玄関横に止めてあった自転車にまたがった。
桃子(待っていてください、先輩……!)
自分の部屋に用意してある、加治木への誕生日プレゼント。
あれを持ってきて、この部屋に置いておこう……。
成功するかは分からなかった。
賭けだった。
しかし、他に方法も思いつかなかった。
だが桃子は加治木から離れることに不安を抱いていた。
桃子の中からも加治木という存在が消えてしまうような気がしたのだ。
自宅まで帰っている途中で、加治木のことが分からなくなるかもしれない……。
桃子(いや……でも……やるしかないっす……!)
桃子は加治木の部屋から飛び出し、階段を駆け下り、
玄関横に止めてあった自転車にまたがった。
桃子(待っていてください、先輩……!)
桃子は夜道を自転車で爆走した。
桃子(加治木先輩、加治木先輩、加治木先輩………!!!)
加治木の存在を忘れないように、何度も何度も加治木のことを想った。
1年の教室に乗り込んできて、桃子を見つけ出してくれたこと。
はじめて一緒に麻雀を打ったときのこと。
はじめて休日に2人きりで出かけたこと。
県予選大会で、ともに鶴賀のために戦ったこと。
しかし、それらの思い出もだんだん薄れていってしまった。
桃子(先輩……先輩……!!)
桃子は自宅に着いた。
こんな遅くに帰って、親に怒られるかもしれない……と思ったが、
今はそんなことを考えている時ではなかった。
桃子はドアを開けようとしたが、
指がドアをすりぬけてしまった。
桃子(……あれっ?)
桃子(加治木先輩、加治木先輩、加治木先輩………!!!)
加治木の存在を忘れないように、何度も何度も加治木のことを想った。
1年の教室に乗り込んできて、桃子を見つけ出してくれたこと。
はじめて一緒に麻雀を打ったときのこと。
はじめて休日に2人きりで出かけたこと。
県予選大会で、ともに鶴賀のために戦ったこと。
しかし、それらの思い出もだんだん薄れていってしまった。
桃子(先輩……先輩……!!)
桃子は自宅に着いた。
こんな遅くに帰って、親に怒られるかもしれない……と思ったが、
今はそんなことを考えている時ではなかった。
桃子はドアを開けようとしたが、
指がドアをすりぬけてしまった。
桃子(……あれっ?)
桃子(うそ)
桃子のことを認識できないのは、部活メンバーだけだったはずだ。
ドアを動かせなくなったということは、すなわち家族にも桃子の存在を認識できなくなったということだ。
桃子(うそ、うそ……そんな!)
桃子はパニックに陥ったが、すぐにやるべきことを思い出し、
ドアをすり抜けて自分の部屋へと駆け上がった。
桃子(はあ、はあ……)
勉強机の上に、それは置いてあった。
加治木への誕生日プレゼント。
少ない小遣いをためて買った、金色のネックレス。
これに触れられなければ、すべてが無駄になる。
桃子は包装紙に包まれたプレゼントに手を伸ばした。
桃子のことを認識できないのは、部活メンバーだけだったはずだ。
ドアを動かせなくなったということは、すなわち家族にも桃子の存在を認識できなくなったということだ。
桃子(うそ、うそ……そんな!)
桃子はパニックに陥ったが、すぐにやるべきことを思い出し、
ドアをすり抜けて自分の部屋へと駆け上がった。
桃子(はあ、はあ……)
勉強机の上に、それは置いてあった。
加治木への誕生日プレゼント。
少ない小遣いをためて買った、金色のネックレス。
これに触れられなければ、すべてが無駄になる。
桃子は包装紙に包まれたプレゼントに手を伸ばした。
桃子のてのひらに包装紙の感触が伝わった。
桃子(やった!)
しかし、そこで気がついた。
桃子の体が透けているのだ。
桃子(えっ……)
まさか、……という思いが頭をよぎる。
桃子(他人から認識されなくなるだけじゃなく、本当に、物理的に消滅してしまうの?)
桃子は恐ろしくなった。
だがすぐにその恐怖心を振り払い、プレゼントを手に取って再び駆け出す。
桃子は壁もドアもすりぬけて外に出て、
かごにプレゼントを入れ、
自転車を全力でこぎはじめる。
桃子(先輩……私はもうすぐ消えちゃうかもしれません)
加治木のもとへ、一直線に。
桃子(でも……これだけは……伝えますから!)
桃子(やった!)
しかし、そこで気がついた。
桃子の体が透けているのだ。
桃子(えっ……)
まさか、……という思いが頭をよぎる。
桃子(他人から認識されなくなるだけじゃなく、本当に、物理的に消滅してしまうの?)
桃子は恐ろしくなった。
だがすぐにその恐怖心を振り払い、プレゼントを手に取って再び駆け出す。
桃子は壁もドアもすりぬけて外に出て、
かごにプレゼントを入れ、
自転車を全力でこぎはじめる。
桃子(先輩……私はもうすぐ消えちゃうかもしれません)
加治木のもとへ、一直線に。
桃子(でも……これだけは……伝えますから!)
加治木の家に着いたのは20分後のことだった。
門灯に照らされた桃子の体は、また一段と透けていた。
桃子(先輩……!)
疲れ切った脚を無理やり動かし、桃子は加治木のもとへと向かう。
ドアをすり抜け、階段を昇る。
そうしているうちにも、桃子の体は少しずつ透けていく。
よろめきながら、加治木の部屋に入る桃子。
加治木は本を読みながら、ドライヤーで髪を乾かしていた。
桃子(先輩……)
桃子は手にしているプレゼントを、そっと勉強机の上に置いた。
加治木は気付いていないようだった。
桃子(やっぱり……だめなの……?)
桃子の体はさらに透けていった。
自分でも、どこまでが自分自身なのか分からなくなっているほどだった。
門灯に照らされた桃子の体は、また一段と透けていた。
桃子(先輩……!)
疲れ切った脚を無理やり動かし、桃子は加治木のもとへと向かう。
ドアをすり抜け、階段を昇る。
そうしているうちにも、桃子の体は少しずつ透けていく。
よろめきながら、加治木の部屋に入る桃子。
加治木は本を読みながら、ドライヤーで髪を乾かしていた。
桃子(先輩……)
桃子は手にしているプレゼントを、そっと勉強机の上に置いた。
加治木は気付いていないようだった。
桃子(やっぱり……だめなの……?)
桃子の体はさらに透けていった。
自分でも、どこまでが自分自身なのか分からなくなっているほどだった。
桃子(先輩……先輩……)
桃子(私のこと…まだ覚えてますか、先輩……)
桃子(先輩、私……先輩に伝えたいことがあったんです……)
桃子(私の言葉はもう届かないけど……)
桃子(せめて……)
桃子(せん…ぱ……)
加治木「ん?」
加治木はなにかが聞こえたような気がして、顔を上げた。
しかし、そこには何もなかった。
加治木「……」
桃子(私のこと…まだ覚えてますか、先輩……)
桃子(先輩、私……先輩に伝えたいことがあったんです……)
桃子(私の言葉はもう届かないけど……)
桃子(せめて……)
桃子(せん…ぱ……)
加治木「ん?」
加治木はなにかが聞こえたような気がして、顔を上げた。
しかし、そこには何もなかった。
加治木「……」
んん…のSSとシチュ同じなのにこうも違うとそれはそれで文才を感じるな…
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