私的良スレ書庫
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元スレ咲「麻雀なんか無くなってしまえばいいんだあああああ!!!」
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やがて畑の作物をすべて食いつくした優希と衣は、
山沿いの暗い夜道を行くあてもなく歩いていた。
優希「おまえ、どうして野宿生活してんだ?」
衣「私にはもう、帰る場所がないからな……どこにも……」
優希「そんな悲しいこと言うもんじゃないじぇ」
衣「本当だから仕方ない。おまえにはあるのか?帰る場所」
優希「私にもないじぇ」
衣「そっか……ふぇっ、へくしゅっ!」
優希「どした、寒いのかー?」
衣「ん、ちょっと」
優希「じゃあこれをやるじぇ」
優希は20枚ほどの青い布を取り出した。
衣「これは……?」
優希「スカートだじぇ。今朝拾ったんだじぇ」
山沿いの暗い夜道を行くあてもなく歩いていた。
優希「おまえ、どうして野宿生活してんだ?」
衣「私にはもう、帰る場所がないからな……どこにも……」
優希「そんな悲しいこと言うもんじゃないじぇ」
衣「本当だから仕方ない。おまえにはあるのか?帰る場所」
優希「私にもないじぇ」
衣「そっか……ふぇっ、へくしゅっ!」
優希「どした、寒いのかー?」
衣「ん、ちょっと」
優希「じゃあこれをやるじぇ」
優希は20枚ほどの青い布を取り出した。
衣「これは……?」
優希「スカートだじぇ。今朝拾ったんだじぇ」
衣「なぜスカート……?」
優希「それはわかんないけど、まあとりあえずこれで寒さはしのげるじぇ」
衣「ああ、じゃあ一応もらっておこう。感謝するぞ」
優希「うん。じゃあ、私はあっちの牛小屋の牛を食べてくるから、ここでお別れだじぇ」
衣「そうか、元気でな、キングコング」
優希「おう」
優希は地響きとともに暗闇の中に去っていった。
衣は道路横の山道に入り、スカートにくるまって寝ることにした。
衣(あったかい……)
久々に感じた温もりのおかげで、衣はすぐに寝入ってしまった。
優希「それはわかんないけど、まあとりあえずこれで寒さはしのげるじぇ」
衣「ああ、じゃあ一応もらっておこう。感謝するぞ」
優希「うん。じゃあ、私はあっちの牛小屋の牛を食べてくるから、ここでお別れだじぇ」
衣「そうか、元気でな、キングコング」
優希「おう」
優希は地響きとともに暗闇の中に去っていった。
衣は道路横の山道に入り、スカートにくるまって寝ることにした。
衣(あったかい……)
久々に感じた温もりのおかげで、衣はすぐに寝入ってしまった。
翌日、日が昇るとともに衣は目を覚ました。
衣「ふぁ……朝か……」
また今日も、行くあてもなく彷徨いつづける一日が始まる。
どこへ行けばいいのか、どこに居ればいいのか、衣には分からなかった。
衣(私の帰るべき場所は……どこ?)
ここ数日、そんなことばかり考えていた。
麻雀も失った。住んでいたアパートにも帰れなくなった。お店は潰れた……。
そして、行きつく結論はいつも同じ。
衣(私の居場所なんてどこにもない)
何度も死ぬことを考えた。
かといって死ぬ勇気があるわけでもない。
だから、衣はひたすら彷徨いつづけるしかなかった。
衣(もういやだよ)
衣「ふぁ……朝か……」
また今日も、行くあてもなく彷徨いつづける一日が始まる。
どこへ行けばいいのか、どこに居ればいいのか、衣には分からなかった。
衣(私の帰るべき場所は……どこ?)
ここ数日、そんなことばかり考えていた。
麻雀も失った。住んでいたアパートにも帰れなくなった。お店は潰れた……。
そして、行きつく結論はいつも同じ。
衣(私の居場所なんてどこにもない)
何度も死ぬことを考えた。
かといって死ぬ勇気があるわけでもない。
だから、衣はひたすら彷徨いつづけるしかなかった。
衣(もういやだよ)
衣(はあ)
衣はスカートをまとめて、抱え上げた。
20枚もあると結構重たい。
衣が道路に出ると、一台の黒い車が止まっていた。
このあたりではめったにお目にかかれない、外国の高級車だ。
と、その車の窓ガラスがひらき、
中から見知らぬ男が顔を出した。
男「アマエコロモさん?」
衣「えっ……?な、なんで私の名前……」
男「ふふん、やはりね。あなたのことはちょっと調べさせてもらったんですヨ」
衣(な、な、なんだこいつ。見るからに怪しいし、日本語の発音も何かおかしい)
男「3人の選手を壊して麻雀界から追放され、売春で稼ぐも警察に摘発され、今は放浪の身……
…ああ、別に警察に突き出そうってわけじゃないですヨ。
そんなホームレスみたいな生活をしてる貴方に、居場所を与えてあげようと思ってきたんです」
衣「い……居場所?」
男「そう」
衣はスカートをまとめて、抱え上げた。
20枚もあると結構重たい。
衣が道路に出ると、一台の黒い車が止まっていた。
このあたりではめったにお目にかかれない、外国の高級車だ。
と、その車の窓ガラスがひらき、
中から見知らぬ男が顔を出した。
男「アマエコロモさん?」
衣「えっ……?な、なんで私の名前……」
男「ふふん、やはりね。あなたのことはちょっと調べさせてもらったんですヨ」
衣(な、な、なんだこいつ。見るからに怪しいし、日本語の発音も何かおかしい)
男「3人の選手を壊して麻雀界から追放され、売春で稼ぐも警察に摘発され、今は放浪の身……
…ああ、別に警察に突き出そうってわけじゃないですヨ。
そんなホームレスみたいな生活をしてる貴方に、居場所を与えてあげようと思ってきたんです」
衣「い……居場所?」
男「そう」
衣は一瞬ためらったが、結局その車に乗り込んだ。
このままでは野垂れ死にが関の山だし、もうどうとでもなればいいと思ったのだ。
衣が後部座席に座ると、男は車を発進させた。
衣「なあ、お前は何者なんだ」
男「私?私は中国の湖北省と言うところで薬を作っているものですヨ。
まあそれは表向きの姿で、ほんとはちょっと危ない組織の幹部だったりするんですがね」
衣「ふうん。薬ってどんな薬だ?」
男「ふふん、そうですねえ、コロモさんには胸が大きくなる薬なんてお勧めですかねえ」
衣「バカなことを言うな」
男「ふふん」
衣「ところで、どこへ向かっているんだ」
男「それはまだお教えできませんが、きっと喜んでいただけますヨ。
あ、そうそう、朝ごはん食べます?さっきコンビニで買ってきたんですヨ」
男は助手席に置いてあったコンビニの袋を手渡した。
衣「なんか変な薬とか入れてないだろうな」
男「大丈夫ですヨ」
このままでは野垂れ死にが関の山だし、もうどうとでもなればいいと思ったのだ。
衣が後部座席に座ると、男は車を発進させた。
衣「なあ、お前は何者なんだ」
男「私?私は中国の湖北省と言うところで薬を作っているものですヨ。
まあそれは表向きの姿で、ほんとはちょっと危ない組織の幹部だったりするんですがね」
衣「ふうん。薬ってどんな薬だ?」
男「ふふん、そうですねえ、コロモさんには胸が大きくなる薬なんてお勧めですかねえ」
衣「バカなことを言うな」
男「ふふん」
衣「ところで、どこへ向かっているんだ」
男「それはまだお教えできませんが、きっと喜んでいただけますヨ。
あ、そうそう、朝ごはん食べます?さっきコンビニで買ってきたんですヨ」
男は助手席に置いてあったコンビニの袋を手渡した。
衣「なんか変な薬とか入れてないだろうな」
男「大丈夫ですヨ」
車は何度も細い道を曲がり、薄暗い通りへと入っていった。
そして、ある小さなビルの前で止まった。
男「着きましたヨ」
衣「ここは……?」
男「雀荘です。裏のね」
衣「じゃ、雀荘……!」
男「んふふ、目が輝きだしてきましたね。
じゃあ早速行きましょうか」
衣「うん!早く行こう!」
男がドアを開けると、ジャラジャラと牌を混ぜる音や、牌を打つ音が聞こえてきた。
衣(麻雀……麻雀!!)
男「んふ、気に入っていただけたようですね」
男と衣は雀卓の間を通り、部屋の奥へと進んだ。
麻雀を打っているのはいかにも危なそうな男ばかりであった。
そして、ある小さなビルの前で止まった。
男「着きましたヨ」
衣「ここは……?」
男「雀荘です。裏のね」
衣「じゃ、雀荘……!」
男「んふふ、目が輝きだしてきましたね。
じゃあ早速行きましょうか」
衣「うん!早く行こう!」
男がドアを開けると、ジャラジャラと牌を混ぜる音や、牌を打つ音が聞こえてきた。
衣(麻雀……麻雀!!)
男「んふ、気に入っていただけたようですね」
男と衣は雀卓の間を通り、部屋の奥へと進んだ。
麻雀を打っているのはいかにも危なそうな男ばかりであった。
一番奥には高級そうなスーツを着た老人が、
これまた高級そうな椅子に腰かけてタバコを吸っていた。
男は老人に何事か話しかけた。
中国語のようで、衣にはなにを話しているのかは分からなかった。
10秒ほどで会話は終わり、男は衣のほうに向きなおった。
男「コロモさん、あなたには麻雀の代打ちをしてもらいます」
衣「代打ち…」
男「そうです。相手は我々とモメてる組織でしてね、ちょっと黙らせてやってほしいんですヨ。
コロモさんの実力なら充分勝てる相手です。おねがいします」
衣「ああ、そんなのお安い御用だ」
衣は麻雀を打てるなら、それでよかった。
男「そうですか、そういってくれると助かりますヨ。じゃあ、こちらへ」
男は扉を開け、衣とともに部屋に入った。
そこには雀卓が2つ並んでおり、いかにもマフィアっぽい男たちが席についていた。
しかし、その場にそぐわぬ人間が一人いた。
衣「お、お前……」
加治木「天江?天江か?」
これまた高級そうな椅子に腰かけてタバコを吸っていた。
男は老人に何事か話しかけた。
中国語のようで、衣にはなにを話しているのかは分からなかった。
10秒ほどで会話は終わり、男は衣のほうに向きなおった。
男「コロモさん、あなたには麻雀の代打ちをしてもらいます」
衣「代打ち…」
男「そうです。相手は我々とモメてる組織でしてね、ちょっと黙らせてやってほしいんですヨ。
コロモさんの実力なら充分勝てる相手です。おねがいします」
衣「ああ、そんなのお安い御用だ」
衣は麻雀を打てるなら、それでよかった。
男「そうですか、そういってくれると助かりますヨ。じゃあ、こちらへ」
男は扉を開け、衣とともに部屋に入った。
そこには雀卓が2つ並んでおり、いかにもマフィアっぽい男たちが席についていた。
しかし、その場にそぐわぬ人間が一人いた。
衣「お、お前……」
加治木「天江?天江か?」
いかにもマフィアっぽい…がいかにもマルフォイっぽい…に見えてしまった
衣「どうして、ここに……?」
衣は身構えた。
以前の咲のようなことになるかもしれないと思ったのだ。
しかし加治木は落ち着いていた。
加治木「私も誘われたんだよ、その人に」
衣「え……」
加治木「ここでならあなたが望む麻雀を打てる、と言われてな」
衣「おまえが望む麻雀?」
加治木「ああ、おまえを倒せるような麻雀だ」
衣「なっ……」
加治木「あのときは酷い負け方をしたが、今度やる時は私が勝つからな」
衣「……」
なにか変だ。衣に負けてから精神が壊れて引きこもっていたと聞いたが、
普通の状態に戻っているようだ。
衣は身構えた。
以前の咲のようなことになるかもしれないと思ったのだ。
しかし加治木は落ち着いていた。
加治木「私も誘われたんだよ、その人に」
衣「え……」
加治木「ここでならあなたが望む麻雀を打てる、と言われてな」
衣「おまえが望む麻雀?」
加治木「ああ、おまえを倒せるような麻雀だ」
衣「なっ……」
加治木「あのときは酷い負け方をしたが、今度やる時は私が勝つからな」
衣「……」
なにか変だ。衣に負けてから精神が壊れて引きこもっていたと聞いたが、
普通の状態に戻っているようだ。
衣「お前、私に負けて引きこもってたんじゃないのか?」
加治木「ああ、流石にあの時は精神がおかしくなりそうだった。
でも、私を励ましてくれた人がいたんだ」
衣「励ましてくれた人?」
加治木「ああ……なぜかその人のことは思い出せないが、確かに存在した。
そして、私を暗闇からすくってくれたんだ」
衣「……」
加治木「それで私は、いつまでもこうしているのはよくない……と思って、
医者と一緒にリハビリを受けて、少しずつ回復した」
衣「ふうん……」
加治木「ふふ、人に話しても信じてもらえる話ではないがな。
さあ、席につけ、天江衣。このヤクザどもを叩きつぶすぞ」
衣「……うん!」
加治木「ああ、流石にあの時は精神がおかしくなりそうだった。
でも、私を励ましてくれた人がいたんだ」
衣「励ましてくれた人?」
加治木「ああ……なぜかその人のことは思い出せないが、確かに存在した。
そして、私を暗闇からすくってくれたんだ」
衣「……」
加治木「それで私は、いつまでもこうしているのはよくない……と思って、
医者と一緒にリハビリを受けて、少しずつ回復した」
衣「ふうん……」
加治木「ふふ、人に話しても信じてもらえる話ではないがな。
さあ、席につけ、天江衣。このヤクザどもを叩きつぶすぞ」
衣「……うん!」
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