私的良スレ書庫
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元スレ咲「麻雀なんか無くなってしまえばいいんだあああああ!!!」
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蒲原「まー、モモちんの場合は居ても居なくてもわかんないけどナ」
加治木「そういう言い方はやめろ。ま、今日は4人での活動かな」
桃子「え?いや、だから私はここにいるっすよ、加治木先輩、おーい」
加治木「妹尾、麻雀卓の用意してくれー」
妹尾「はーい」
桃子「せんぱーい?おーい、せんぱーい」
桃子は加治木の肩を揺さぶろうとした。
が、その手は加治木の体をすりぬけてしまった。
桃子「え……何これ」
蒲原「さてやるか」じゃらじゃら
加治木「ちょっとは強くなったのか、妹尾」じゃらじゃら
妹尾「ど、努力はしてますよ努力は」
桃子「……」
加治木「そういう言い方はやめろ。ま、今日は4人での活動かな」
桃子「え?いや、だから私はここにいるっすよ、加治木先輩、おーい」
加治木「妹尾、麻雀卓の用意してくれー」
妹尾「はーい」
桃子「せんぱーい?おーい、せんぱーい」
桃子は加治木の肩を揺さぶろうとした。
が、その手は加治木の体をすりぬけてしまった。
桃子「え……何これ」
蒲原「さてやるか」じゃらじゃら
加治木「ちょっとは強くなったのか、妹尾」じゃらじゃら
妹尾「ど、努力はしてますよ努力は」
桃子「……」
能力の使い過ぎでステルスのONOFFができなくなってしまったとでもいうのか
桃子は机に触ってみた。
今度はちゃんと触れることができた。
桃子「モノにはさわれるのか」
そしてもう一度、加治木へと手を伸ばした。
しかし、またしてもその手は加治木の体をすり抜けてしまった。
桃子「……」
蒲原や睦月にも触れてみたが、同様だった。
麻雀牌にも触れてみたが、人体と同じようにすり抜けてしまった。
桃子「触れられるものと触れられないものがあるのかな……?」
妹尾「この牌はいらないかなー……」
蒲原「わっはっは、ロン!」
妹尾「あちゃー……」
加治木「はは、手加減してやれよ蒲原」
桃子「……」
今度はちゃんと触れることができた。
桃子「モノにはさわれるのか」
そしてもう一度、加治木へと手を伸ばした。
しかし、またしてもその手は加治木の体をすり抜けてしまった。
桃子「……」
蒲原や睦月にも触れてみたが、同様だった。
麻雀牌にも触れてみたが、人体と同じようにすり抜けてしまった。
桃子「触れられるものと触れられないものがあるのかな……?」
妹尾「この牌はいらないかなー……」
蒲原「わっはっは、ロン!」
妹尾「あちゃー……」
加治木「はは、手加減してやれよ蒲原」
桃子「……」
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∠::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::/ 、廴:::ソノ:::::::/|:::::// モモ?誰それ?わっはっはっ
\::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::ハリ .|:::::∨:/
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\::::::::::::::::::::: ̄ ̄\ \.........メ /::::::::/:::::\
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その日はずっと、桃子抜きで部活は進んだ。
加治木「そろそろ帰るか」
蒲原「もう暗くなっちゃったな」
睦月「桃子さん来ませんでしたね」
加治木「まあ、4人でぶっ続けで麻雀できたんだしいいじゃないか」
桃子(先輩……私がいなくても良いんすか……)
加治木「さ、帰るぞ。忘れ物するなよ」
妹尾「はーい」
桃子「……」
桃子が部屋の中にいるにもかかわらず、電気は消され、ドアの鍵をかけられた。
ドアをすり抜けて外に出られたので、問題はなかったが。
桃子「でも、どうして、こんなことに……?」
加治木「そろそろ帰るか」
蒲原「もう暗くなっちゃったな」
睦月「桃子さん来ませんでしたね」
加治木「まあ、4人でぶっ続けで麻雀できたんだしいいじゃないか」
桃子(先輩……私がいなくても良いんすか……)
加治木「さ、帰るぞ。忘れ物するなよ」
妹尾「はーい」
桃子「……」
桃子が部屋の中にいるにもかかわらず、電気は消され、ドアの鍵をかけられた。
ドアをすり抜けて外に出られたので、問題はなかったが。
桃子「でも、どうして、こんなことに……?」
桃子「ただいま……」
母親「おかえり、桃子」
桃子「……」
母親には視認してもらえるようだった。
母親「どうしたの?」
桃子「な、なんでもない……」
母親「早く晩御飯食べなさい」
桃子「うん……」
母親「おかえり、桃子」
桃子「……」
母親には視認してもらえるようだった。
母親「どうしたの?」
桃子「な、なんでもない……」
母親「早く晩御飯食べなさい」
桃子「うん……」
翌日。
どうやら桃子のことが完全に見えなくなっている、触れられなくなっているのは、
部活のメンバーだけだ、ということが分かってきた。
桃子(朝に立ち寄ったコンビニでは普通に買い物できたし……
先生も出席取ってくれたし、授業中に指名もされた……
じゃあなんで、部活のメンバーだけが……)
放課後、桃子は部室に行った。
ドアを開けようとしたが触れられなかったので、すりぬけて入った。
部室の中には妹尾と蒲原がいた。
やはり桃子には気付いていないようだった。
桃子(この2人、幼馴染なんだっけ)
桃子は長椅子に腰かけ、悪趣味とは思いながらも
2人の会話に耳を傾けた。
たわいない世間話ばかりだったが、
妹尾が桃子の話をしはじめた。
妹尾「今日は桃子さんくるんですかねー」
どうやら桃子のことが完全に見えなくなっている、触れられなくなっているのは、
部活のメンバーだけだ、ということが分かってきた。
桃子(朝に立ち寄ったコンビニでは普通に買い物できたし……
先生も出席取ってくれたし、授業中に指名もされた……
じゃあなんで、部活のメンバーだけが……)
放課後、桃子は部室に行った。
ドアを開けようとしたが触れられなかったので、すりぬけて入った。
部室の中には妹尾と蒲原がいた。
やはり桃子には気付いていないようだった。
桃子(この2人、幼馴染なんだっけ)
桃子は長椅子に腰かけ、悪趣味とは思いながらも
2人の会話に耳を傾けた。
たわいない世間話ばかりだったが、
妹尾が桃子の話をしはじめた。
妹尾「今日は桃子さんくるんですかねー」
蒲原「んー?どうだろな」
妹尾「まあ個人的にはあんまり来てほしくないんですけどね」
蒲原「わっはっは、同感だな」
桃子「えっ……?」
桃子は心臓が縮むような感覚を覚えた。
蒲原「面倒くさいんだよな~モモちんは」
妹尾「いるかいないか分かんないですしね~」
蒲原「そーそー。つーかなんかチョーシ乗ってるよなーあいつ」
妹尾「あ~、麻雀強いの鼻にかけてますよね」
蒲原「わっはっは、あいつの実力なんてたかが知れてるのにな~。
強いのはステルス能力のおかげだろ、っていう」
妹尾「てゆーか卑怯じゃないんですか~?ステルスって~」
蒲原「卑怯も卑怯、大卑怯だな。存在自体が卑怯なんだよあいつは」
桃子「……………!!!!」
妹尾「まあ個人的にはあんまり来てほしくないんですけどね」
蒲原「わっはっは、同感だな」
桃子「えっ……?」
桃子は心臓が縮むような感覚を覚えた。
蒲原「面倒くさいんだよな~モモちんは」
妹尾「いるかいないか分かんないですしね~」
蒲原「そーそー。つーかなんかチョーシ乗ってるよなーあいつ」
妹尾「あ~、麻雀強いの鼻にかけてますよね」
蒲原「わっはっは、あいつの実力なんてたかが知れてるのにな~。
強いのはステルス能力のおかげだろ、っていう」
妹尾「てゆーか卑怯じゃないんですか~?ステルスって~」
蒲原「卑怯も卑怯、大卑怯だな。存在自体が卑怯なんだよあいつは」
桃子「……………!!!!」
桃子は頭に血が昇っていた。
何も考えられなくなっていた。
胃の中でなにかがぐるぐる渦巻いているようだった。
桃子は衝動的に、テーブルの上のハサミを掴もうとした。
しかし、手はあっけなくすりぬけてしまった。
桃子(…くそ、くそっ………!!)
人との交流を避けてきた桃子にとって、
こんなに感情的にさせられたのは、
そしてこんなに人の悪意に晒されたのは初めてのことだった。
桃子「うううううっ……」
桃子は泣いた。
ガチャ
睦月「こんにちはー」
蒲原「おう、こんにちはー」
妹尾「やあ睦月ちゃん」
睦月「あ、佳織、今日の古典の課題なんだけどさ」
睦月が話題を変えたため、桃子への悪口はそこで打ちとめられた。
何も考えられなくなっていた。
胃の中でなにかがぐるぐる渦巻いているようだった。
桃子は衝動的に、テーブルの上のハサミを掴もうとした。
しかし、手はあっけなくすりぬけてしまった。
桃子(…くそ、くそっ………!!)
人との交流を避けてきた桃子にとって、
こんなに感情的にさせられたのは、
そしてこんなに人の悪意に晒されたのは初めてのことだった。
桃子「うううううっ……」
桃子は泣いた。
ガチャ
睦月「こんにちはー」
蒲原「おう、こんにちはー」
妹尾「やあ睦月ちゃん」
睦月「あ、佳織、今日の古典の課題なんだけどさ」
睦月が話題を変えたため、桃子への悪口はそこで打ちとめられた。
モモちゃんなら、今俺の横に居るよ
ステルスしてて、見えないけど
ステルスしてて、見えないけど
しばらくすると加治木もやってきた。
加治木「おっす」
蒲原「おーっす」
桃子「ううっ……ぐすっ……加治木先輩……っ」
加治木「モモは今日も休みか?」
蒲原「そうみたいだな」
桃子「ここにいるっすよぉ……」
しかし桃子の声が加治木に届くことはなかった。
加治木「じゃあ今日も4人で麻雀やるか。妹尾、麻雀卓出してくれ」
妹尾「はーい」
桃子「うう……」
加治木「おっす」
蒲原「おーっす」
桃子「ううっ……ぐすっ……加治木先輩……っ」
加治木「モモは今日も休みか?」
蒲原「そうみたいだな」
桃子「ここにいるっすよぉ……」
しかし桃子の声が加治木に届くことはなかった。
加治木「じゃあ今日も4人で麻雀やるか。妹尾、麻雀卓出してくれ」
妹尾「はーい」
桃子「うう……」
みんな朝まで落とさないでくれ!
あと職人さんがんばってください!
おやすみ
あと職人さんがんばってください!
おやすみ
>>329
永遠に寝てろ
永遠に寝てろ
げっ!モモが……
あんた、していいことと悪いことあるよ
円満な鶴賀が見たいんだよ
しっかりしてくれよ
あんた、していいことと悪いことあるよ
円満な鶴賀が見たいんだよ
しっかりしてくれよ
桃子はずっと4人の麻雀を見ていた。
加治木の顔を見ていられるだけでいい……そう思っていたが、
他人と楽しげに笑い合う加治木を見るのは、少々つらかった。
そして、さっきの蒲原や妹尾の言葉が、頭の中で何度も響いていた。
加治木「ふふ、さらに出来るようになったな、妹尾」じゃらじゃら
妹尾「そ、そんなことないですよぉ~」じゃらじゃら
蒲原「いやいや、褒め言葉は素直に受け取っとくもんだヨ」じゃらじゃら
睦月「確かに佳織は強くなってるしな」じゃらじゃら
妹尾「え、えへへ……」
桃子(なんだよっ……あんたなんかより……私の方がっ……
陰で他人の悪口しか言えないクズのくせに………!!)
そんなふうに考えてみても、ただイライラと悔しさが増すだけだった。
加治木の顔を見ていられるだけでいい……そう思っていたが、
他人と楽しげに笑い合う加治木を見るのは、少々つらかった。
そして、さっきの蒲原や妹尾の言葉が、頭の中で何度も響いていた。
加治木「ふふ、さらに出来るようになったな、妹尾」じゃらじゃら
妹尾「そ、そんなことないですよぉ~」じゃらじゃら
蒲原「いやいや、褒め言葉は素直に受け取っとくもんだヨ」じゃらじゃら
睦月「確かに佳織は強くなってるしな」じゃらじゃら
妹尾「え、えへへ……」
桃子(なんだよっ……あんたなんかより……私の方がっ……
陰で他人の悪口しか言えないクズのくせに………!!)
そんなふうに考えてみても、ただイライラと悔しさが増すだけだった。
暗黒面に堕ちるヨカーン
でも、ヤンデレモモももしかしたら、可愛いかもしれない
でも、ヤンデレモモももしかしたら、可愛いかもしれない
その日も最後まで存在を認識されることはなかった。
部屋の隅でうずくまって、4人を眺めているだけだった。
時折ちょっかいを出してみるが、モノにも人にも触ることはできなかった。
桃子は触れられるものと触れられないものの違いを見出していた。
桃子(牌やはさみを動かせば、他の人には勝手に動いたように見えて驚かれる。
そして私の存在が認識される。だから触れられない。
いすや机は動かそうとしたりしない限り、触れられる……)
その日は6時半ごろに解散となった。
加治木「さーて、帰るぞ」
桃子「……」
桃子はあることを思いついていた。
どうせ見えないのなら、加治木の家までついていこうと思ったのだ。
単なるストーカーのように思われるかもしれないが、
桃子は心のよりどころとして加治木を求めていたのだ。
部屋の隅でうずくまって、4人を眺めているだけだった。
時折ちょっかいを出してみるが、モノにも人にも触ることはできなかった。
桃子は触れられるものと触れられないものの違いを見出していた。
桃子(牌やはさみを動かせば、他の人には勝手に動いたように見えて驚かれる。
そして私の存在が認識される。だから触れられない。
いすや机は動かそうとしたりしない限り、触れられる……)
その日は6時半ごろに解散となった。
加治木「さーて、帰るぞ」
桃子「……」
桃子はあることを思いついていた。
どうせ見えないのなら、加治木の家までついていこうと思ったのだ。
単なるストーカーのように思われるかもしれないが、
桃子は心のよりどころとして加治木を求めていたのだ。
加治木は自宅に到着した。
桃子も一緒だ。
加治木は懐から鍵を取り出してドアを開けた。
家の中は真っ暗だった。
桃子(ご両親は共働きなんすかね)
加治木は廊下や階段の明かりを点けながら、自室へと上がっていった。
加治木「ふぅ」
加治木は勉強机のうえにカバンを下ろし、ベッドに腰かけて一息ついた。
桃子(加治木先輩の部屋、シンプルっすね)
部屋にあるのはベッド、勉強机、クローゼット、CDラジカセ、そして麻雀の本や文芸書が入った本棚のみだった。
女子高生というより独身男性の部屋と言った方がしっくりくる。
加治木「……」
加治木はしばらく宙を眺めていたが、おもむろに立ち上がり、
1階へと降りていった。
桃子も後を追う。
桃子も一緒だ。
加治木は懐から鍵を取り出してドアを開けた。
家の中は真っ暗だった。
桃子(ご両親は共働きなんすかね)
加治木は廊下や階段の明かりを点けながら、自室へと上がっていった。
加治木「ふぅ」
加治木は勉強机のうえにカバンを下ろし、ベッドに腰かけて一息ついた。
桃子(加治木先輩の部屋、シンプルっすね)
部屋にあるのはベッド、勉強机、クローゼット、CDラジカセ、そして麻雀の本や文芸書が入った本棚のみだった。
女子高生というより独身男性の部屋と言った方がしっくりくる。
加治木「……」
加治木はしばらく宙を眺めていたが、おもむろに立ち上がり、
1階へと降りていった。
桃子も後を追う。
加治木は台所に行った。
冷蔵庫からラップが掛けられたお皿を取り出し、
電子レンジで温めた。
加治木「……」
桃子(なんかさびしいっすね)
加治木「……」
加治木はテレビのニュースを見ながら、黙々と食べ続けた。
端から見ている桃子には寂しい光景なのかもしれないが、一人での食事なんてこんなものだろう。
加治木「ふう」
食事を終えた加治木は、冷蔵庫を開けた。
そして、一切れのケーキを取り出した。
桃子(あ)
桃子はようやく思い出した。
桃子(今日は加治木先輩の誕生日だったんだ)
冷蔵庫からラップが掛けられたお皿を取り出し、
電子レンジで温めた。
加治木「……」
桃子(なんかさびしいっすね)
加治木「……」
加治木はテレビのニュースを見ながら、黙々と食べ続けた。
端から見ている桃子には寂しい光景なのかもしれないが、一人での食事なんてこんなものだろう。
加治木「ふう」
食事を終えた加治木は、冷蔵庫を開けた。
そして、一切れのケーキを取り出した。
桃子(あ)
桃子はようやく思い出した。
桃子(今日は加治木先輩の誕生日だったんだ)
桃子(なぜ忘れていたんだろう)
加治木はケーキにフォークを刺した。
その表情は、やはりどこか寂しげであった。
桃子(そうだ、家に先輩への誕生日プレゼントを用意してたんだ……
今から取りに戻れば……でも)
取りに戻っても、加治木が受け取ってくれるかは分からない。
それに。
桃子(それに、いま加治木先輩から離れたら……加治木先輩の存在も忘れてしまうような気がする)
なんとなくだが、確信は持てないが、そんな気がした。
加治木はケーキを食べ終わり、シンクで食器を洗いはじめた。
ベテラン主婦かと思うような慣れた手つきだ。
桃子(ずっと一人だったんすね、先輩も)
加治木だって誕生日くらいは家族と一緒に過ごしたかったに違いない。
無言で食器を洗う加治木の表情は、遠い昔を懐かしむようであった。
加治木はケーキにフォークを刺した。
その表情は、やはりどこか寂しげであった。
桃子(そうだ、家に先輩への誕生日プレゼントを用意してたんだ……
今から取りに戻れば……でも)
取りに戻っても、加治木が受け取ってくれるかは分からない。
それに。
桃子(それに、いま加治木先輩から離れたら……加治木先輩の存在も忘れてしまうような気がする)
なんとなくだが、確信は持てないが、そんな気がした。
加治木はケーキを食べ終わり、シンクで食器を洗いはじめた。
ベテラン主婦かと思うような慣れた手つきだ。
桃子(ずっと一人だったんすね、先輩も)
加治木だって誕生日くらいは家族と一緒に過ごしたかったに違いない。
無言で食器を洗う加治木の表情は、遠い昔を懐かしむようであった。
それにしても話ごとに全くふいんき(←なぜか変換できない)が違うな
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