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元スレ新ジャンル「妹幽霊」
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兄「はぁ、はぁ、はぁ」
妹『ちょっと疲れすぎじゃない……?』
兄「はぁ……はぁ……そっちはどうだ?」
妹『うん、普通に物を手に持つことが出来るようになったよ』
兄「はぁ……はぁ……そうか……早いな」
妹『まだかなり集中しないとダメだけどね。それよりお兄ちゃんの方……』
兄「ちょっと……休む……お前もちょっと寝とけ……」
妹『うん……』
妹『ちょっと疲れすぎじゃない……?』
兄「はぁ……はぁ……そっちはどうだ?」
妹『うん、普通に物を手に持つことが出来るようになったよ』
兄「はぁ……はぁ……そうか……早いな」
妹『まだかなり集中しないとダメだけどね。それよりお兄ちゃんの方……』
兄「ちょっと……休む……お前もちょっと寝とけ……」
妹『うん……』
兄「……おかしいな」
兄「こんなに疲れるくらい走った訳でもないんだが……」
兄「むしろ……帰ってきた後の方が……しんどい気もする」
妹『お兄ちゃん……大丈夫?』
兄「あぁ……お前……それ、どうしたんだ?』
妹『元気になってもらおうと思って、朝食作ったの』
兄「よく出来たな……そこに置いてくれ」
妹『ここ? はい』
兄「……? ん……なんか……楽に……」
妹『何? 食事作ってもらった位で大げさだって』
兄「いや、まぁ……いいや。早速頂くか」
妹『はい、召し上がれ』
兄「こんなに疲れるくらい走った訳でもないんだが……」
兄「むしろ……帰ってきた後の方が……しんどい気もする」
妹『お兄ちゃん……大丈夫?』
兄「あぁ……お前……それ、どうしたんだ?』
妹『元気になってもらおうと思って、朝食作ったの』
兄「よく出来たな……そこに置いてくれ」
妹『ここ? はい』
兄「……? ん……なんか……楽に……」
妹『何? 食事作ってもらった位で大げさだって』
兄「いや、まぁ……いいや。早速頂くか」
妹『はい、召し上がれ』
兄「少々危険だが……試してみるか」
兄「妹よ! 兄は食後の紅茶が怖い!」
妹『び、びっくりしたぁ! もう元気になったの?』
兄「この兄を舐めてもらっては困る。それより紅茶だ」
妹『紅茶なんて淹れたことないよ』
兄「では教えてやろう。食事とお茶はセットだからな」
妹『さっきまで元気なかったのが嘘みたい……ほんとに嘘とか?』
兄「そう、あとは蓋をしてコージーをポットにかぶせて待つだけだ」
妹『コージー? やりすぎ?』
兄「何を言っているお前は。コージーはこれだ」
妹『このドーム状のやつ?』
兄「そうだ。それをかぶせることでポットの温度低下を避ける」
妹『へぇ~』
兄「(色々やらせてみたが、なんともないな。やはり関係ないのか?)」
兄「妹よ! 兄は食後の紅茶が怖い!」
妹『び、びっくりしたぁ! もう元気になったの?』
兄「この兄を舐めてもらっては困る。それより紅茶だ」
妹『紅茶なんて淹れたことないよ』
兄「では教えてやろう。食事とお茶はセットだからな」
妹『さっきまで元気なかったのが嘘みたい……ほんとに嘘とか?』
兄「そう、あとは蓋をしてコージーをポットにかぶせて待つだけだ」
妹『コージー? やりすぎ?』
兄「何を言っているお前は。コージーはこれだ」
妹『このドーム状のやつ?』
兄「そうだ。それをかぶせることでポットの温度低下を避ける」
妹『へぇ~』
兄「(色々やらせてみたが、なんともないな。やはり関係ないのか?)」
>>326のIDがコージーな件
兄「さて、時間だ。カップは温めてあるな?」
妹『うん。2つとも温めたよ』
兄「ではポットから注ぐのだ」
妹『よ……む、ちょっと集中しないとすり抜けちゃいそう……』
兄「(ここで体調が悪くなれば……)』
妹『ふぅ……出来たよ。……お兄ちゃん?』
兄「(なんともない……ということは、ただの偶然だったのか?)」
妹『で・き・た・よ!』
兄「ぬおっ! そ、そうか。ご苦労であった」
妹『も~、いきなり具合悪くなったり、ぼ~っとしたり。今日はなんか変だよ』
兄「何?! 変って言った方が変なんだぞ!」
妹『いや、そういう事じゃなくてさ……まぁいいけど』
妹『うん。2つとも温めたよ』
兄「ではポットから注ぐのだ」
妹『よ……む、ちょっと集中しないとすり抜けちゃいそう……』
兄「(ここで体調が悪くなれば……)』
妹『ふぅ……出来たよ。……お兄ちゃん?』
兄「(なんともない……ということは、ただの偶然だったのか?)」
妹『で・き・た・よ!』
兄「ぬおっ! そ、そうか。ご苦労であった」
妹『も~、いきなり具合悪くなったり、ぼ~っとしたり。今日はなんか変だよ』
兄「何?! 変って言った方が変なんだぞ!」
妹『いや、そういう事じゃなくてさ……まぁいいけど』
兄「(あれから数日色々やらせてみてるが、特に変化はないな)」
兄「(具合が悪くなることもないし……しかし、何か引っかかる)」
兄「妹よ。お前、俺以外に存在を悟られた事はあるか?」
妹『んー、外歩いてると、たまーに『あれ?』って顔される時はあるよ』
兄「ほぅ、気が付く人もいるのか」
妹『気が付いてるっていうか、何となく気になって、って感じ。姿は見えてないみたい』
兄「声はどうだ?」
妹『全然。お兄ちゃんも、耳から聞いてる訳じゃないかもしれないよ』
兄「ん? つまり電話は無理という事か。試してみるか」
妹『もしも~し。聞こえる~』
兄「……何も聞こえないな。音を発していた訳ではないのか、あいつ」
妹『やっぱり無理みたいだね』
兄「そうだな。よし、早速特訓だ! 電話も出来ないとは情けないぞ、妹!」
妹『えぇぇええ?! またそのノリなのぉ?』
兄「(具合が悪くなることもないし……しかし、何か引っかかる)」
兄「妹よ。お前、俺以外に存在を悟られた事はあるか?」
妹『んー、外歩いてると、たまーに『あれ?』って顔される時はあるよ』
兄「ほぅ、気が付く人もいるのか」
妹『気が付いてるっていうか、何となく気になって、って感じ。姿は見えてないみたい』
兄「声はどうだ?」
妹『全然。お兄ちゃんも、耳から聞いてる訳じゃないかもしれないよ』
兄「ん? つまり電話は無理という事か。試してみるか」
妹『もしも~し。聞こえる~』
兄「……何も聞こえないな。音を発していた訳ではないのか、あいつ」
妹『やっぱり無理みたいだね』
兄「そうだな。よし、早速特訓だ! 電話も出来ないとは情けないぞ、妹!」
妹『えぇぇええ?! またそのノリなのぉ?』
妹『えーと、つまり私は、この部屋の中で、ずーっと電話で話しかけていろと?』
兄「そうだ。俺が電話越しにお前の声を聞けたら褒美をやろう」
妹『犬ですか私。まぁいいや。電話できれば便利だしね』
兄「(電話からあいつの声が聞こえて欲しいのか、欲しくないのか)」
兄「(微妙なところだな……。これも"新しい能力"になるからな……)」
兄「(聞こえてなんとも無ければ、それが一番いいな……)」
妹『(お兄ちゃん、最近色々やらせてくるなぁ。料理とか、お茶の淹れ方とか)』
妹『(本気で幽霊の私と暮らそうとしてるとか?)』
妹『(へへへ、よ~し!)』
妹『お兄ちゃん、聞こえる?』
兄「そうだ。俺が電話越しにお前の声を聞けたら褒美をやろう」
妹『犬ですか私。まぁいいや。電話できれば便利だしね』
兄「(電話からあいつの声が聞こえて欲しいのか、欲しくないのか)」
兄「(微妙なところだな……。これも"新しい能力"になるからな……)」
兄「(聞こえてなんとも無ければ、それが一番いいな……)」
妹『(お兄ちゃん、最近色々やらせてくるなぁ。料理とか、お茶の淹れ方とか)』
妹『(本気で幽霊の私と暮らそうとしてるとか?)』
妹『(へへへ、よ~し!)』
妹『お兄ちゃん、聞こえる?』
兄「さっきから何も聞こえないな。やはりいきなりは無理か」
妹『お兄ちゃん、聞こえる?』
兄「! おぉ、聞こえるぞ。いきなり成功とは……くっ……何っ!」
妹『お兄ちゃん? どうしたの? ねぇ!』
兄「……ここ、は?」
妹『お兄ちゃん! 良かった、目が覚めて……』
兄「病室……?」
妹『あの後、お兄ちゃんいきなり倒れちゃって……私、びっくりして……』
兄「お前が……救急車を呼んでくれたんだな?」
妹『うん……。お兄ちゃん以外の人にも、ちゃんと聞こえたみたい』
兄「よく、やったな……。さすが我が妹だ」
妹『あんまり喋らないで、ゆっくり休んで……あっ、看護婦さんが来たよ』
妹『お兄ちゃん、聞こえる?』
兄「! おぉ、聞こえるぞ。いきなり成功とは……くっ……何っ!」
妹『お兄ちゃん? どうしたの? ねぇ!』
兄「……ここ、は?」
妹『お兄ちゃん! 良かった、目が覚めて……』
兄「病室……?」
妹『あの後、お兄ちゃんいきなり倒れちゃって……私、びっくりして……』
兄「お前が……救急車を呼んでくれたんだな?」
妹『うん……。お兄ちゃん以外の人にも、ちゃんと聞こえたみたい』
兄「よく、やったな……。さすが我が妹だ」
妹『あんまり喋らないで、ゆっくり休んで……あっ、看護婦さんが来たよ』
兄「……お医者さん、居なくなったぞ。隠れてないで出て来い」
妹『……うっ……えつ……ふぇ……』
兄「何を泣いているか、情けない」
妹『だって……えっ……お兄ちゃん……』
兄「まぁ流石の俺も、もって3カ月なんていきなり言われたからな、動揺は隠せないが」
妹『もしかして……私が色々力使っちゃったから……私が、お兄ちゃんを……!』
兄「この馬鹿っ!」
妹『ひっ!』
兄「なんて事を考えるお前は。……例えそうだとしても、俺は後悔もしないし、恨みもしない」
妹『で、でも……』
兄「そのおかげで、本来話すことすら出来ないはずの、死んだお前と暮らせたんだからな」
妹『お兄ちゃん……』
兄「ん……少し……休む……誰か来たら……起こしてくれよ……」
妹『お兄ちゃん……絶対、死なないでね! まだこっち来ちゃダメだからね!』
妹『……うっ……えつ……ふぇ……』
兄「何を泣いているか、情けない」
妹『だって……えっ……お兄ちゃん……』
兄「まぁ流石の俺も、もって3カ月なんていきなり言われたからな、動揺は隠せないが」
妹『もしかして……私が色々力使っちゃったから……私が、お兄ちゃんを……!』
兄「この馬鹿っ!」
妹『ひっ!』
兄「なんて事を考えるお前は。……例えそうだとしても、俺は後悔もしないし、恨みもしない」
妹『で、でも……』
兄「そのおかげで、本来話すことすら出来ないはずの、死んだお前と暮らせたんだからな」
妹『お兄ちゃん……』
兄「ん……少し……休む……誰か来たら……起こしてくれよ……」
妹『お兄ちゃん……絶対、死なないでね! まだこっち来ちゃダメだからね!』
>>346
やっぱりか…
やっぱりか…
妹『お兄ちゃん! お兄ちゃん、まだ死なないで!』
兄『うるさいぞ……感情に任せて話したらお医者さんにも声聞こえてしまうぞ』
妹『お兄ちゃん?! え? でもお兄ちゃん意識不明で……』
兄『どうも、お前が、俺が言いたい事を感じ取ってるようだな。お前が話してるのと逆の理屈だ』
妹『ねぇ、死なないで! まだ頑張って!』
兄『……落ち着いて聞け。おそらく、俺はもうだめぽ』
妹『何冗談言ってるのよ! 全然笑えないよ……! そんな事言わないでよ!』
兄『つまらなかったか……ちょっとショックだ。まぁいい。それよりだ』
妹『何?』
兄『お前が死んでから、随分楽しく過ごせた。お前のおかげだ。ありがとう』
妹『過去形で言わないでよ……これからも楽しく暮らそうよ……』
兄『こうやって居るのもそろそろ限界だ……。最後に……家の俺の机の引き出し……』
妹『引き出し? 何かあるの?』
兄『後で……見てくれ……お前に伝えたい事が書いてある……じゃあの』
妹『お兄ちゃん……? お兄ちゃーん!』
兄『うるさいぞ……感情に任せて話したらお医者さんにも声聞こえてしまうぞ』
妹『お兄ちゃん?! え? でもお兄ちゃん意識不明で……』
兄『どうも、お前が、俺が言いたい事を感じ取ってるようだな。お前が話してるのと逆の理屈だ』
妹『ねぇ、死なないで! まだ頑張って!』
兄『……落ち着いて聞け。おそらく、俺はもうだめぽ』
妹『何冗談言ってるのよ! 全然笑えないよ……! そんな事言わないでよ!』
兄『つまらなかったか……ちょっとショックだ。まぁいい。それよりだ』
妹『何?』
兄『お前が死んでから、随分楽しく過ごせた。お前のおかげだ。ありがとう』
妹『過去形で言わないでよ……これからも楽しく暮らそうよ……』
兄『こうやって居るのもそろそろ限界だ……。最後に……家の俺の机の引き出し……』
妹『引き出し? 何かあるの?』
兄『後で……見てくれ……お前に伝えたい事が書いてある……じゃあの』
妹『お兄ちゃん……? お兄ちゃーん!』
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