元スレ男「ずっと前から好きでした!」 後輩「……誰?」
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301 = 1 :
男「ずるいよ。自分だけ安心するなんて」
後輩「先輩、開けてもいいですか?」
男「……ねえ、僕の話聞いてる?」
後輩「ああ、話していたのですか? ただ、ブヒブヒ鳴いているのかと」
男「はあ……。開けていいよ。たいしたものじゃないけど」
後輩「これは……」
男「後輩の趣味には合わないかもしれないけど……」
後輩「……なるほど、そういうことですか」
男「えっ……?」
後輩「どうでしょう。似合ってますか?」
男「う、うん。とっても似合ってるよ……」
後輩「ありがとうございます。ずっと肌身離さず身につけますね」
男「あのさ、なにが『そういうこと」なの?」
後輩「ブレスレットをプレゼントする意味を御存じですか?」
男「……ごめん、わからない」
後輩「『貴方を独占したい』という意味があるそうですよ」
男「なっ……!」
後輩「ありがとうございます。また、私だけ安心させてもらいました」
302 = 1 :
後輩「先輩はなんと強欲なのでしょう」
男「悪かったね……」
後輩「まったくです。これ以上、先輩に独占されてしまっては、まともに日常生活が送れません」
男「そんなに!?」
後輩「ええ。既に授業に集中できなくなるなど、支障が出始めているのです。これ以上は本当に危険です。私が私でなくなってしまいます」
後輩「……ですが、こんな素敵なブレスレットを頂いたわけですし、ほんの少しくらい独占させてあげましょう」
後輩「どうぞ、私を思う存分抱きしめてください」
303 = 1 :
男「だ、ダメだよ!」
後輩「なぜですか? 独占したいのでしょう?」
男「肉体的にじゃなくて、精神的にだよ!?」
後輩「これ以上、私の心に入り込む余地などありませんよ。残されているのは肉体だけです」
男「で、でも……」
後輩「そうやって躊躇していると、他の男性に私の身体を奪われてしまうかもしれませんよ?」
男「後輩がそんなことしないって信じてるもん!」
後輩「馬鹿ですね。確かに、誰も、私の心を侵すことはできないでしょう。ですが、力任せに私を肉体を犯すことは誰にだって可能なのですよ」
男「!」
後輩「他の男性によって滅茶苦茶にされてもいいのですか?」
男「ダメ! 絶対ダメ!」ギュウ
後輩「ええ。そうならないように、私を守ってくださいね」ナデナデ
304 = 1 :
後輩「ここまで言わないと、抱きしめることができないなんて、先輩は本当に根性なしですね」
男「ご主人様を抱きしめるなんて、畏れ多くて」
後輩「そんな軽口を叩いていると、引き剥がしますよ」
男「……後輩のこと、大切にしたいんだ」
後輩「わかってないですね。他の人に滅茶苦茶にされるくらいなら、先輩にされたほうがマシなのですよ」
男「そんなこと言っていいの? 後で後悔しない?」
後輩「私を後悔させないように頑張ってください」
305 = 1 :
後輩「はい。終わりです」
男「えー。もう終わりなの?」
後輩「これだけ抱きしめても、まだ物足りないとは……。本当に先輩は強欲です」
男「うん。もうそれでいいからさ、あと少しだけ抱きしめさせて」
後輩「ダメです。あと一秒でも抱きしめられたら、私の自我が崩壊してしまいます」
男「いいじゃん。たまに崩壊してるんだし」ギュ
後輩「ど、どういう意味ですか!?」バッ
306 = 1 :
男「まあ、いいか。安心できたし」
後輩「私の質問に答えてください!」
男「後輩はいつも可愛いけど、物凄く可愛くなる瞬間があるよね、って話」
後輩「絶対に違いますよね!?」
男「それよりさ、こんな時間だけど大丈夫? 門限に間に合う?」
後輩「……今日は大丈夫なのです」
男「あ、そうか。今日はいいのか……」
307 = 1 :
男「じゃあ、どこかでご飯でも食べる?」
後輩「私はいいですけど、先輩は平気なのですか?」
男「うん。僕には門限ないしね」
後輩「そうですか。では行きましょう」スッ
男「えっ……?」
後輩「抱きしめさせてあげることはできませんが、手を繋ぐくらいならいいでしょう。それとも、手では不服ですか?」
男「ううん。手を繋げるだけでも充分だよ」ギュ
後輩「……先輩」
男「なに?」
後輩「私が必ず幸せにしてあげますからね」
308 = 1 :
・
・
・
???(……誰だ、あの子と手を繋いで歩いている奴は)
???(俺の宝物を汚しやがって。許さねえ、絶対許さねえぞ)
???(ぶっ殺してやる……!)
309 = 1 :
今日はここまで。
今年も宜しくお願い致します。
311 :
ヤバイ展開はやめてくれよ
312 :
兄貴やろなぁ……
314 :
久々にこの板で当たりを見つけてしまった
315 :
>>311
後輩姉「わたしの邪魔をするものは全て排除だよー?」
316 :
>>315
余計にヤバイがな
317 :
これはホモだな
318 :
幼馴染み(ストーカー)の可能性も
319 :
>>317
男友「……誰だ、あの子(男)と手を繋いで歩いている奴は」
男友「俺の宝物を汚しやがって。許さねえ、絶対許さねえぞ」
男友「ぶっ殺してやる……!」
こうですか? わかりません!
321 :
>>320
ら、来週までにはなんとかしますから……(震え声)
323 :
今日がタイムリミットだからな
324 :
で?来週とやらも今日までだがいつになるのか
325 :
休み時間 3年生教室
後輩姉「さっきから、熱心になに読んでるの?」
男友「お、お前には関係ないだろ!」
後輩姉「わたしだけ、仲間外れなんて酷いよ……」
男「いや、俺を仲間にいれんなよ。前の席に座ってるってだけだろ」
後輩姉「男くんは関係ないの?」
男「ああ。教室でエロ本読むような奴なんて知らないね」
男友「読んでねえし!」
後輩姉「友くん、溜まってるんだね……」
男友「だから、違うっての!」
326 = 1 :
男友「お前らって奴は……!」
男「友は変態だからね。勘違いしても仕方ないね」
後輩姉「だね! ド変態だもんね!」
男友「はあ……。俺はただ、これを読んでるだけだよ」
後輩姉「……バイト情報誌?」
男「なにお前、バイトすんの?」
男友「悪いかよ!?」
男「悪くはないけど、お前のコミュ力じゃ、バイト先の女の子と親密になるなんて無理だと思うぞ」
男友「べ、別にそんなこと考えてねえし!」
327 = 1 :
後輩姉「どんなバイトがいいとか希望はあるの?」
男友「コンビニがいいかな」
男「やめとけ。お前、客が女だったら、まともに接客できないだろ」
男友「で、できるし!」
男「じゃあ、姉を客だと思って接客してみろよ」
男友「いらっしゃいませ。温めますか?」
後輩姉「普通にできるじゃん」
男友「だろ? 男は俺を馬鹿にしすぎ」
男「ちゃんと、目を合わせて話せ」
男友「……いらしゃいましゅ。あたためらすか……?」
男「はい。不合格」
328 = 1 :
放課後 帰り道
後輩「友先輩がバイトですか」
男「実際にやるのかわかんないけどね。まだ、バイト先も決まってないし」
後輩「少なくとも、コンビニで働くのは避けたほうがいいでしょう」
男「だよね。あいつには忠告したんだよ。お前には接客業は向いてない、って」
後輩「その通りです。友先輩に接客された人は非常に不快な思いをされるでしょうから。もし、私が客で、友先輩にお釣りを手渡しされたら、触れられたところを除菌しますよ。それどころか、友先輩
が触った可能性があるその店の商品なんて、購入しようとも思いませんね」
男「あれ、僕が考えていた理由と全然違う……」
329 = 1 :
男「それにしても、なんで友は、突然バイトする気になったんだろう? 今まで、バイトには興味なさそうだったのに」
後輩「3年生のこの時期にバイトを始めるわけですから、よほどの事情があるのでしょう」
男「親がリストラになったとか?」
後輩「それも考えられる要因ではありますね。ただ、親御さんが無職になったというのであれば、もっとお金を稼げるバイトを選ぶのではないでしょうか?」
男「あー。それもそうか」
後輩「私の推理では、女性関係かと」
男「あいつなら美人局に騙されてもおかしくないか……」
後輩「そうではなく、好きな人ができた、あるいは物好きな女性とお付き合いを始めたのでは?」
男「と、友に限ってそんなことあるわけないよ!」
後輩「美人局に騙されている確率のほうが低いと思いますよ」
330 :
待ってたよ!
331 = 1 :
後輩「おそらく友先輩は、想いを寄せている女性にプレゼントを贈るために、お金を稼ごうとしているのですよ」
男「そうかなあ……?」
後輩「ええ。間違いありませんよ」
男「どうしてそう思うの?」
後輩「私も同じ理由でバイトをしていたからです。ただ、私の場合は、友先輩と違って、相手から一方的に想いを寄せられているわけですが」
男「へっ……?」
後輩「本当は別れ間際に渡すつもりだったのですが、まあいいでしょう」」
後輩「どうぞ、受け取ってください。たいしたものではありませんけど」
332 = 1 :
男「これは……?」
後輩「プレゼントですよ。綺麗にラッピングされた箱を見ても、これがなんなのか悟ることができないほどの馬鹿なのですか?」
男「いや、それくらいはわかるけど……今日って、何かの記念日だっけ?」
後輩「交際記念日でも、誕生日でもありません」
男「……ごめん。どうして、プレゼントを貰えるのかわからないや」
後輩「なぜですか? 特別な日にプレゼントを贈るのは当然のことでしょう」
男「でも、記念日じゃないって……」
後輩「ええ。ですが、今日が特別な日であることに違いないでしょう? 私が隣にいるのですから」
男「……それもそうだね」
333 = 1 :
後輩「納得していただけましたか?」
男「……うん。後輩の言う通りだよ。ありがたく、頂戴いたします」
後輩「なんですか、急に畏まって」
男「ちゃんとしたほうがいいかなって。……じゃあ、早速、開けさせてもらうね」
男「こ、この時計は……!」
後輩「以前、先輩が見ていたものですよ」
334 = 1 :
男「こ、こんな高価な物をどうやって買ったのさ!?」
後輩「バイトしたのです。この二か月間、土日を全て捧げました」
男「なんで、そこまで……」
後輩「先輩には非常に価値のあるものをもらっていますから、そのお礼です」
男「僕がいうのもなんだけど、そのブレスレットは安物だよ!?」
後輩「そういうことではありません」
335 = 1 :
後輩「いいから、受け取ってください。私の二か月間を無駄にしたいのですか?」
男「……ありがとう」
後輩「面倒な人ですね。素直に受け取ればいいのに」
男「どうかな……?」
後輩「とてもいいと思いますよ。その時計が」
男「……この時計が似合う男になります」
後輩「ええ。精進してください」
336 = 1 :
後輩「さて、先輩。時計を贈る意味をご存知ですか?」
男「……それもわからない」
後輩「まったく。本当に先輩は無知ですね。いいですか。時計を贈るというのは……」
後輩「『貴方の時間を束縛したい』という意味があるそうですよ」
男「なっ……」カァァ
後輩「まあ、私の場合は、『束縛したい』という願望ではなく、『束縛します』と宣告しているわけですけど」
337 = 1 :
後輩「そういうことですので、今週の土曜日からは、休日も私と共に過ごしていただきます」
男「いいんですか!?」
後輩「ええ。今まではバイトの為に会うことを控えていただけですから」
男「つ、遂にこの時がきたのか……! 任せて! 僕が完璧にエスコートするよ!」
後輩「結構です。先輩にエスコートされる筋合いはありません」
男「そんなこと言わないでさ、今回は僕に任せてよ!」
後輩「……わかりました。先輩にお任せします」
男「ありがと! さあ、これから忙しくなるぞー!」
後輩「あの……」
男「どうしたの? どこか行きたいところでもある?」
後輩「いえ、私はどこでも構いません。……そうではなく、たかが休日に会うだけなのですから、もう少し力を抜いてはどうかと。先輩は変に空回りするので」
男「大丈夫だって! 最高のデートにするからさ!」
後輩「……本当に大丈夫なのでしょうか」
338 = 1 :
今日はここまで
339 :
きたー!いいぞいいぞ
340 :
来週までに宣言はなんだったのか
341 :
いい
343 :
まだか
344 :
>>340
申し訳ない……。書いていたものを全て没にした結果、期日を過ぎてしまった。
>>343
今しばらくお待ちください。
346 :
全裸待機
349 :
今月中にはなんとか……
350 :
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