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    元スレP「おはようございます、星井さん」 美希「……ハニー?」

    SS+覧 / PC版 /
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    1 :

    P「『ハニー』は駄目ですよ。星井さんも前みたいにプロデューサーと呼んでください」

    美希「ハニーからかってるの? 全然おもしろくないの」

    P「真面目に仕事をしようと思ってるんです。星井さんも出来る限りお願いしますね」

    美希「やなの。そんなハニーはハニーじゃないの」

    P「今日はグラビア撮影と夕方からはスタジオでレッスンです。撮影はタクシーで向かってください」

    美希「ミキ、ハニーが送ってくれなきゃやなの。それに、いつもみたいに『美希』って呼んで?」

    P「今日は高槻さんと真美さんに付き添いますので、済みませんが一人でお願いします」

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1334510301(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)

    2 = 1 :

    春香「おはようございまーす!」

    P「おはようございます」

    春香「……?」

    P「天海さんは今日はイベントですね。夕方は星井さんたちと一緒にレッスンです」

    春香「天海さん?」

    美希「ミキもなの。星井さんって呼ぶの……」

    春香「な、何で?」

    美希「ねぇハニー、どうして今日は上の名前で呼ぶの?」

    P「練習です」

    春香「………………」

    美希「………………」

    3 = 1 :

    春香「意味わかりませんよ!? 何の練習ですか!?」

    P「営業で皆さんの話をしていて、苗字が咄嗟に出てこない場合がありまして」

    春香「苗字が?」

    P「いつも名前で呼んでいるので、つい普段通りに名前を出してしまう場合もありました。それは良くないと思ったんです」

    春香「それは……まぁ、確かにそうですけど、私たちの苗字くらいちゃんと覚えてください!」

    P「済みません。反省してます」

    美希「ねぇ、じゃあ言葉遣いは?」

    P「私も普段から言葉遣いに気を付けないと、いざという時に丁寧な言葉が出なくて相手に失礼ですから」

    美希(ハニーが私って言うとかっこ良いの)

    P「それに、出演先でもプロデューサーがアイドルに丁寧に対応していると印象が良いでしょう?」

    春香「うーん、一理あるかもしれませんけど……」

    4 = 1 :

    春香「それは他のアイドルの皆にもですか?」

    P「もちろんです。そうでないと練習になりませんから」

    春香「いつまで……ですか?」

    P「特に期限は決めていませんが、私としてはずっとこのままでも良いかと思っています」

    春香「……それって仕事の時だけですよね? プライベートの時まで天海さんなんて嫌ですよ?」

    P「変な言い方ですが、基本的にアイドルの皆さんとは仕事上のお付き合いですから、期限を決めなければずっと天海さんです」

    春香「……え?」

    美希「ね、ねぇハニー? ミキのこと、ずっと星井さんなんて呼ばないよね? ね?」

    P「この口調で慣れてしまえば、ずっと星井さんです」

    5 = 1 :

    美希「そんなの駄目なの!! 慣れちゃ絶対駄目なのハニー!!」

    P「ハニーは駄目ですよ。とりあえず、しばらくはこれでいきますのでご協力をお願いします」

    美希「うぅ……星井さんなんてやなの。ねぇハニー、二人きりの時はせめて『美希』って……」

    P「呼びません」

    美希「じゃあ星井なんてやめてやるの!!」

    春香「み、美希、どうやってやめるの?」

    美希「家を捨ててミキは『美希』だけでこれからいくの!! そうすればハニーは『美希』って呼ぶしかなくなるのっ!!」

    春香(苗字が『美』で名前が『希』になるのかなぁ? そうなると『美』さんって呼ばれそう……)

    6 = 1 :

    やよい「おはようございまーすっ!」

    春香「おはよう、やよい」

    やよい「んぅ? 春香さん元気ないですかぁ?」

    春香「あはは、ちょっとね……」

    春香(きっとやよいにも……)

    P「おはようございます、高槻さん」

    やよい「………………」

    美希「やよい固まったの」

    春香「やっぱり……」

    7 :

    ミテルヨ
    出来ればもうちょい区切りのいい位置まで進めて欲しかった
    期待していいかわかんないんだぜ

    8 :

    面白いよ
    期待している

    9 :

    個人的にツボだ
    期待してるよー

    10 :

    いいねえ
    美希を幸せにしないとダメだぞ!

    11 = 1 :

    美希「やよいー? やーよーいー?」

    やよい「……はっ。あれ? 私どうしたんですか?」

    春香「えっと、それは……」

    P「大丈夫ですか? 高槻さん?」

    やよい「たか……つき……さん? あの、プロデューサー?」

    P「はい」

    やよい「どうして……千早さんみたいに私を呼ぶんですか? 昨日までは『やよい』って呼んでくれてたのに……」

    春香「やっぱり私たちと同じ疑問だよね」

    美希「当たり前なの」

    12 = 1 :

    P「呼び方は皆さんの苗字が咄嗟に出る様に、言葉遣いは仕事で必要なきちんとした言葉遣いを練習しようと思いまして」

    やよい「練習、ですかー……」

    P「そうです。協力してくれますか?」

    やよい「いつまで、ですか?」

    P「特に決めていませんが、とりあえず最低一週間は続けようかと思っています」

    やよい「一週間……」

    P「高槻さんも協力をお願いしますね?」

    やよい「……はい。わかりましたー」

    美希「あんな嫌そうなやよい初めて見たの」

    春香「うん……」

    13 = 1 :

    真美「今日の兄ちゃんつまんない」

    美希「真美はまだ良い方なの。苗字で呼ばれるのはキツイの」

    真美「真美さんなんてたにんぎょーぎじゃん! 真美と兄ちゃんは深いふかーいあまーい関係なのに!」

    美希「そんなの許した覚えはないの。ハニーはミキだけのものだからそんな関係は駄目なの」

    真美「んっふっふー、嫉妬は見苦しいぞミキミキー?」

    美希「それ以上言ったら雪歩にスコップ借りて穴掘って埋めてやるの」

    真美「きゃーこわーい! にーちゃーん、ミキミキがいじめるよー」

    P「星井さん、そろそろ時間ですから準備してください」

    美希「ハニーが送ってくれなきゃやなの」

    P「今日は無理です。時間も無いので早くしてください」

    美希「ハニー冷たいの」

    14 = 1 :

    雪歩「はぅぅ……」

    「雪歩おはよう……どうしたの?」

    雪歩「真ちゃん……おはよう。あの、今日、プロデューサーが……」

    「プロデューサー? プロデューサーが何か言ったの?」

    雪歩「わ、私のことを萩原さんって……」

    「え?」

    雪歩「練習って言ってたけど……うぅ……ぐすっ」

    「ちょっと!? 雪歩泣かないでよ。あのさ、全然話が見えないんだけど……」

    雪歩「穴掘って埋まりたいよぉ……」

    「だめだって事務所に穴掘っちゃ! あぁもう雪歩!!」

    15 = 1 :

    「ちゃんと苗字を覚える練習?」

    雪歩「う、うん……そう言ってたよ」

    「意味あるのかなぁそんなの。ボクたちの名前を覚えてないってことじゃないか。酷いなぁプロデューサー」

    雪歩「でも、下の名前で呼んでもらえるって、やっぱり嬉しいし」

    「まぁ、確かにそうだけどさ」

    雪歩「真ちゃんは、プロデューサーに菊地さんって呼ばれたら、どう?」

    「………………」

    雪歩「ま、真ちゃん顔が怖いよぉ……夜叉みたいだよぉ……」

    「……雪歩、冗談でも傷付くからそんな例え止めてよ」

    雪歩「ほ、本当だよ? 嘘じゃないよ?」

    「うぅ……今のでボクも泣きそう……」

    16 :

    かわいいなあもぉ!

    17 :

    面白いから期待してる
    できれば続いてくれ

    18 :

    P「高槻さん、真美さん、そろそろ行きますよ?」

    やよい「あ……はい」

    真美「ねぇにーちゃーん。真美さんなんて止めてよー。くすぐったいよぅ」

    P「私も少し違和感があります。私の為と思ってしばらくは付き合ってください」

    真美「車の中くらいは普通に話してよね?」

    P「いえ、このままですよ」

    真美「ぶーぶー! 兄ちゃんのこと嫌いになっちゃうよ?」

    P「ははっ、今まで嫌いじゃなかったんですか?」

    真美「は? ち、違うよそんなんじゃないから! 兄ちゃん、勘違いする男は、き、嫌われちゃうんだよ?」

    P「そうですね、気を付けます」

    やよい「………………」

    19 = 1 :

    -スタジオ-

    真美「じゃあちょっくら行って来るねー!」

    P「はい、行ってらっしゃい」

    やよい「……プロデューサー」

    P「どうした……じゃなかった、どうしました、高槻さん?」

    やよい「あ、あの……」

    P「……?」

    やよい「練習中にごめんなさい! 一回だけ、今まで通り話してもらえないですか!?」

    P「え、あ……」

    やよい「お願いします、プロデューサー!」

    P「……あ、あぁ、良いよ、やよい」

    やよい「あ……」

    20 = 1 :

    P「やよい?」

    やよい「あ……いえ、やっぱり名前で呼んでもらえるって、嬉しいなぁって」

    P「高槻さんはそうなんですね」

    やよい「うぅー、プロデューサー意地悪です……」

    P「あはは、やよいが可愛いこと言うから、今はちょっと意地悪したくなったんだよ」

    やよい「そんなのだめですー……泣いちゃいますよ?」

    P「それは困るなぁ」

    やよい「練習しても良いですけど、私が普通にって言ったら、普通に話してくれますかぁ?」

    P「うーん、俺としてはきちんと言える様になるまでは練習したいんだけど」

    やよい「だめ……ですかぁ?」

    P「う……」

    21 = 1 :

    やよい「プロデューサー……」

    P(だ、大丈夫だ……こういう時はあの人が言っていた……)

    P「……やよい、ほら、右手を上げて」

    やよい「あ……」

    P「ハイタッチ。ほら」

    やよい「……はい! ハイターッチ!!」

    P「こういうこともいつも通り出来るから、少しだけ、練習させてくれな?」

    やよい「はい。ちょっと寂しいですけど、我慢しますぅ」

    P「それじゃあ……今日も頑張りましょう」

    やよい「はい! 頑張りますぅ!!」

    22 :

    やよいは天使

    24 :

    実は事情がありそうだな

    期待

    26 :

    「おぉ? プロデューサー、はいさーい! テレビ局で会うなんて奇遇だなぁ」

    P「あぁ、我那覇さん、撮影お疲れ様です」

    「何だその呼び方? まるで千早みたいだな?」

    P「きちんとした呼び方を練習してるんですよ」

    「その馬鹿丁寧な話し方もか?」

    P「えぇ、そうです」

    「……プロデューサーがそんな喋り方だと気持ち悪いな」

    P「酷いですね。自分が出来ないからってそんな風に言わないでくださいよ」

    「はぁ!? そ、そんなことないさー!」

    P(あの人の言う通り、本当に反応してきたな……)

    27 = 1 :

    P「我那覇さんも出来るんですか?」

    「出来るに決まってるさー! え、えっと……ぷ、プロデューサー、さん?」

    P「……ぶふっ」

    「な、何で笑うんだよ!?」

    P「いえ……続けてください……くくっ」

    「うぅー、わ、笑うなんて、酷いさ……じゃなくて、酷い……です……」

    P「んん? 何ですかぁ?」

    「うぅぅ……むかつく顔さー」

    P「完璧なんじゃないですか? んん? 違うんですかぁ?」

    「その口調でその顔は本当に腹が立ってくるな……」

    28 = 1 :

    P「そうそう。業務連絡ですが、夕方からはダンススタジオでレッスンですからね?」

    「急に話題が変わったな。昨日聞いたから知ってるさー」

    P「我那覇さんは今日の撮影は終わりですよね? 高槻さんと真美さんが収録中なんですが、それが終わったら一緒に戻りますか」

    「どれくらい掛かりそうだ? あんまり遅ければ先にスタジオに行って踊りたいんだけど」

    P「まぁ、一時間といったところですか」

    「じゃあやっぱり先に戻って自主練してるさー。真でも誘うかな」

    P「まこ……じゃなかった。菊地さんは萩原さんとラジオ収録に行ってますからいないはずですよ?」

    「ありゃ? そうかぁ……春香とか美希も仕事中なのか?」

    P「二人ともそれぞれの仕事に出てますよ。戻るのは夕方です」

    「うーん、貴音も今日は夕方から来るって言ってたし……スタジオ行っても自分一人かぁ」

    P(あれ、千早は……どうだったかな?)

    29 :

    続きはよ

    30 = 1 :

    ‐765プロ事務所-

    伊織「もうっ! なんなのよあの番組ディレクター! 伊織ちゃんに対する口の利き方じゃなかったわ!!」

    律子「伊織、あんたも少しは反省しなさいよ?」

    伊織「何よ! ちょっとちくっと言ってやっただけじゃない! 律子だってあんな間延びした収録にイライラしてたんでしょう?」

    律子「大人の事情ってもんがあるんでしょ、きっと」

    伊織「ふん! あんたも未成年のくせにわかったふうなのね?」

    律子「いおりー、いい加減にしなさい!」

    亜美「おぅおぅ、いおりんまだまだイラついてますなー」

    あずさ「だいぶ時間も押しちゃったものね。無理もないと思うわぁ」

    亜美「レッスンまで休憩出来ると思ったのにぃ。あんまり時間ないね」

    31 = 1 :

    P「おかえりなさい、皆さん。大変だったみたいですね?」

    あずさ「ただいま戻りました……うふふ、大変なのは伊織ちゃんと律子さんですよ」

    亜美「兄ちゃん聞いてよ。亜美たちは全然気にしてないけど、ディレクターがちょっと嫌味っぽくてさぁ。それでいおりんが、ね?」

    あずさ「えぇ……最初は我慢してくれていたんですけど、だんだん収録時間にも影響してきてしまって……」

    伊織「あんなふざけた態度取る人間の作る番組なんて出たくないわ。そんな仕事取ってこないでよね?」

    律子「今はとにかくテレビに出ることが重要なのよ。伊織がイラつくのも確かにわかるけど、少しくらいは我慢して。良いわね?」

    伊織「ふん。ほんと、イライラするわ……プロデューサーでもいじめようかしら?」

    律子「八つ当たりしないのっ。まったく子供なんだから……」

    P「お疲れ様です。少しくらいなら、話せますよ?」

    律子「あ、プロデューサ……んん?」

    32 :

    素晴らしい

    33 = 1 :

    P「どうしました?」

    律子「……なんですか、その話し方?」

    P「あ、やっぱり不自然ですか?」

    律子「うーん……いいえ、いつもと違うから不思議な感じがするなぁって」

    亜美「なになにー? なにが不思議なの?」

    律子「それって私に対してだけ、ですか?」

    P「いえ、全員にですよ。きちんとした感じを練習しようと思いまして」

    亜美「ねー律っちゃん、なにが不思議なのー? 教えてよー?」

    律子「じゃあ亜美、プロデューサーと話してみて?」

    亜美「兄ちゃんと? 兄ちゃんが不思議なの?」

    34 = 1 :

    P「私は別に不思議じゃないですよ」

    伊織「………………」

    亜美「あれぇ? 兄ちゃん喋り方変えたの? いつもと違うね」

    P「えぇ、丁寧な話し方を身に着けようと思いまして。しばらく練習するつもりです」

    亜美「ふーん」

    あずさ「あら、そんな練習しなくても、プロデューサーさんはいつも丁寧ですよ?」

    P「三浦さんにはいつもそうでしたけど、他の皆さんには違いましたから」

    あずさ「……今、私、耳がおかしくなったかしら……プロデューサーさん、私のことなんと呼びました?」

    P「三浦さん、です」

    あずさ「………………」

    亜美「暖かい笑顔が……凍った!! カッキーーーン!!」

    35 = 1 :

    律子「咄嗟に苗字が出てこないって……ちゃんと覚えてくださいよ。プロデューサーなんですから」

    P「ですから、それをきちんと正そうと思って」

    亜美「ねーねー兄ちゃん、亜美の苗字は覚えてる?」

    P「えぇ、双海さんです」

    亜美「ピンポーン! 大正解!」

    律子「当たり前です! 覚えていて当然なんです!」

    P「いやぁ、覚えてはいるんですよ。でも普段は下の名前で呼んでいるので、反射的に出てこなくて」

    亜美「正解した兄ちゃんには……この竜宮小町ステッカーを進呈しようぞぉ」

    P「これ……ほとんど残って無いですね」

    亜美「だって色んなトコに貼ってんだもん。ケータイとか……ほら!」

    あずさ「あら? この待ち受け、プロデューサーさん?」

    亜美「わ!? ち、違う違う! これ真美のケータイからもらったやつだから!! 亜美が撮った写真じゃないかんね!?」

    あずさ「うふふ……じゃあ私ももらおうかしら? いい横顔ねぇ」

    36 :

    伊織「ね、ねぇ?」

    P「はい、どうしました?」

    伊織「ちょっと来なさいよ? こっちよ」

    P(な、何だ……?)

    律子「何? どこ行くの?」

    伊織「あ、あんたはここにいなさい! 着いて来るんじゃないわよ!?」

    律子「あんまり時間無いんだから早くしなさいよー?」

    亜美「ぶー、じゃあ今からあずさお姉ちゃんのケータイに送るからね」

    あずさ「うふふ。亜美ちゃん優しいのね」

    亜美「真美にはナイショにしてよね!? 勝手にケータイ見たってバレちゃうから!」

    律子「亜美ー、あんたも何してんのよ。人のケータイ勝手に見るもんじゃないわよ?」

    37 = 1 :

    P「水瀬さん? どうかしました?」

    伊織「……くっ、急にそんな風に呼ばれると変な感じね」

    P「そうですか? それで……」

    伊織「やよい、よ」

    P「はい?」

    伊織「やよいにもそんな話し方してないでしょうね? ええ?」

    P「いたたたたた!? 伊織! ヒールで踏むな!!」

    伊織「どうなのよ? 早く答えないと足に穴が開くわよ?」

    P「ちょっとマジで!! 痛みで答えとかいたたたたた体重掛けんな!!」

    伊織「ほら、早く」

    P「痛い痛い!! あーもう!!」

    伊織「あっ! きゃっ!? ちょ、ちょっと!! 下ろしなさいよ!?」

    P「あー、痛い……ほんとに足に穴が開きそうだ……」

    38 = 1 :

    伊織「早く下ろしなさいよ!? 猫みたいに持つんじゃないわよ!!」

    亜美「あー!! いおりんが抱っこされてる!?」

    伊織「ひっ! こ、来ないで……ちょっと!! ケータイ向けないで!!」

    あずさ「あらあら、伊織ちゃん楽しそうねぇ」

    亜美「ほんとだねー。はいパシャッっと」

    伊織「あ、亜美ー!! あんたもさっさと下ろしなさいよ!? このっ!!」

    P「いてっ!? ゲホッ!!」

    P(あの体勢から蹴りとか……どんだけ能力高いんだよ……)

    伊織「ふ、ふん! いい気味だわ。亜美は後で始末するとして、さっきの質問に答えなさいよ」

    P「ゴホッ、始末はするなよ……」

    伊織「いいから答えなさいっての!!」

    P「いてっ。わかったから蹴るなって」

    39 = 1 :

    伊織「で?」

    P「あ、あぁ、やよいにもさっきの話し方だったよ。高槻さんって呼んだし」

    伊織「……あんた、今度はしゃがみなさい? 顔面にぶち込んであげるから」

    P「それは勘弁してくれ……」

    伊織「あの子泣いてなかったかしら? 泣かせてたら一生許さないわ」

    P「いや、泣いてはなかったよ」

    伊織「………………」

    P「本当だって。本人に訊いてみろよ?」

    伊織「やよいが正直に『泣きました』なんて言うはずないでしょ? そのくらいボンクラのあんただってわかってるはずよ?」

    P「まぁ……確かに。でも本当に大丈夫だよ。ハイタッチもしたし」

    伊織「あらそうなの?」

    P「呼び方と言葉遣いが違うだけで、他はいつもと変わらないから」

    40 = 1 :

    伊織「そう……ならいいわ。でも気を付けることね?」

    P「あぁ、やよいには……ごほん、高槻さんには十分気を付けますよ」

    伊織「……ムカつくわね、その口調」

    P「しばらくは我慢してください。私も危機感を持ってるんですから」

    伊織「はぁ? 一体なんのこと?」

    P「いえいえ、なんでもありませんよ。水瀬さんの気にすることではありません」

    伊織「……何よ」

    伊織(呼び方と言葉遣いが違うだけ……? 態度もいつもと違うわよ、バカ!)

    P「そろそろレッスンですから準備してください」

    伊織「……ふん、わかってるわよ! 行くわよ、あずさ!」

    亜美「あれ? いおりーん、亜美は?」

    伊織「ケータイ出せば許してあげるわ。さっきのあれ、誰にも送ってないでしょうね?」

    亜美「もう真美に送ったよ?」

    伊織「……とりあえず出しなさいよ。沈めてあげるから」

    41 = 1 :

    本日は閉店します。

    おやすみなさい。

    42 :

    面白い

    43 :

    おつ

    44 :

    ヤキモキするいおりんキャワワ

    45 = 44 :

    ageちゃったゴメン

    46 :

    とても面白いと思いましたまる
    続き待ってるぞ

    47 :

    面白いな

    48 :

    -ダンススタジオ-

    春香「やぁっと休憩だぁ……ちかれたー」

    雪歩「はぁ……」

    春香「雪歩、今日体調悪い?」

    雪歩「あ、ううん。全然! 何ともないよ!?」

    「まだ引き摺ってる? まったく雪歩は……」

    雪歩「うぅぅ……」

    春香「もしかして、プロデューサーさん?」

    「うーん、苗字で呼ばれたのがショックだったらしいけど」

    雪歩「だって……いつもは『雪歩』って呼んでくれるのにぃ……」

    伊織「まったく軟弱ね。あんなやつのこと考えるだけ損よ?」

    雪歩「でも……」

    「伊織も水瀬さんって呼ばれたの?」

    伊織「そうね。まぁ、私は皆と違ってまったく気にしてないわ。むしろいつもそう呼ぶべきよね、馴れ馴れしいのよ」

    49 = 1 :

    春香「真は?」

    「ううん。ボクは今日プロデューサーと会ってないから」

    春香「そっか……正直、会わない方がいいかもね」

    伊織「言えてるわ。真は意外と傷付きやすいし」

    「意外とって、どういう意味さ?」

    伊織「人は見かけによらないのよね……にひひっ」

    春香「真って怖がりだしね」

    「ぼ、ボクはそんなことで傷付いたりなんてしないよ!? ちょっと寂しくなるかもしれないけど……」

    春香「それが傷付くってことじゃないかなぁ?」

    「……伊織だけじゃなくて、春香もさっきからちくちく言ってくるのはどうしてさ?」

    春香「えぇ? わ、私別にちくちくなんて……」

    伊織「大方、プロデューサーに名前で呼んでもらえなくて機嫌悪いとか?」

    春香「ち、違うよぉ、そそんなこと……」


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