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    元スレ京太郎「俺が三年生?」誓子「えっちなこと……しても、いいよ?」

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    801 = 1 :



    智美「須賀くんだけは!」ガシッ

    京太郎「くそっ、放せって!」


    ゆみ「私が言うのもなんだが、もう少し協力する気はないのか?」

    「ある意味息ぴったりよね」

    美穂子「えっと、仲が良いってことなのかしら?」

    ゆみ「とりあえず捕縛だな」


    802 = 1 :




    「お邪魔しまーす……あれ?」


    京太郎「縄を解け! これじゃなんもできないだろうがっ」

    智美「わはは、簀巻きとはこれいかに」


    「えっと、ぐるぐる巻きであったかい?」

    「あら、いらっしゃい」

    ゆみ「久しぶりだな、ちょうど休憩をとっていたんだ」

    美穂子「あったかいお茶、いります?」

    「わ、お願いします」

    803 = 1 :



    京太郎「あれ、宥? こんな地獄にどうした」

    智美「地獄とかまさにその通りだな、うん」

    「三年生のみんなはここに集まってるって聞いて来たんだよ」

    京太郎「三年生のみんな?」

    「うん、私もちょっとお勉強があるからお邪魔させてもらおうかなって」

    京太郎「いやいや、それはいいんだけど、その口ぶりだとまるで他の学年のやつらも……ってか、なんでここに宥が」

    「クロちゃんたちに着いてきちゃった」

    京太郎「なるほど……久ちゃん」

    「ほら、大人数で予約したら割引になるじゃない」

    京太郎「こないだ優希に行かないって思いっきり言っちゃったんだぞ!?」

    智美「わはは、時には諦めも肝心だぞ」

    京太郎「その姿だと説得力があるな……」


    京太郎「まぁいいや、ゆっくりしてけよ」

    「う、うん」

    「簀巻き姿で言われてもねぇ」

    京太郎「好きでこんな格好してるわけじゃないから!」

    804 = 1 :



    美穂子「お茶、入りましたよ」コト


    ゆみ「さて、そろそろ解放してやるか」シュルシュル

    智美「ゆみちん、信じてた!」

    「ま、十分反省しただろうしね」シュルシュル

    京太郎「ふぅ……」


    「……」ジー

    京太郎「ん?」

    「あ……ま、マフラーでぐるぐる巻きにされたらあったかそうだなんて思ってないよ?」

    京太郎「……」


    京太郎(つまり思ってたってことか)


    805 = 1 :




    京太郎「お待たせ」

    「終わった? じゃ、戻ろっか」

    京太郎「おう」


    京太郎(まさかトイレにまで監視がつくとはなぁ)


    「みんなでお勉強、楽しいね」

    京太郎「そ、そうか? そういえば、受験勉強してるってわけじゃないんだよな?」

    「うん、お父さんのお手伝いするのに、色々資格とかあったほうがいいかなって」

    京太郎「そっか、旅館手伝うんだもんな」

    「京太郎くんは手伝ってくれる?」

    京太郎「そいつは……まだなんとも言えないな」

    「ごめんね、困らせちゃったかな」

    京太郎「それよりも目の前の勉強に困ってるんですけど……」

    「うーん、私にもお手伝いできれば良かったんだけど」

    京太郎「まぁ、みんなが同じ勉強してるわけじゃないしな」

    806 = 1 :



    京太郎(久ちゃんは俺の監視、加治木は受験勉強を進めつつ蒲原の監視、そんで蒲原は試験の結果如何では卒業が危ぶまれているらしい)

    京太郎(みほっちゃんは完全にサポート要員。お茶やら何やらを提供してくれている)


    京太郎「早く風呂入りて-な」

    「またお背中流す? あったかいと思うよ」

    京太郎「いや、あれは……うん」

    「クロちゃんも一緒に、ね?」

    京太郎「いやいや、他の奴らもいるんだぞ?」

    「ダメかなぁ?」

    京太郎「そんなこと言ってるとマフラー取っちゃうぞ」ヒョイ

    「ああっ、寒いぃ……!」ブルブル

    京太郎「返して欲しかったら……って、これじゃいじめっ子みたいだな」

    「いじめるの?」

    京太郎「いじめない。ほら」シュル

    「ふふ……あったかぁい」ギュッ

    京太郎「……俺の手も巻き込まれてるんだけど」

    「あったかいよ?」

    京太郎「手が暖かいと心が冷たいらしいけどな」

    「じゃあそれ、あてにならないね」

    京太郎「そろそろ戻ろうぜ」

    「もうちょっと、このままがいいなぁ」

    京太郎「はいはい、また今度な」スポッ

    「もぉ、京太郎くんの意地悪っ」


    807 = 1 :




    「おっもちもーちもち――っと、こっちだったっけ?」

    「京太郎くんたちはお勉強してるみたいだけど、ちょっと顔見るだけなら邪魔にならないよね?」

    「えへへ……ほんの少しだけお話できたらなぁ」

    「きっと休憩時間はあるよね……その時に」

    「よぉし、頑張るよっ」


    京太郎『早く風呂入りて-な』

    『またお背中流す? あったかいと思うよ』


    「お姉ちゃんと京太郎くん? 二人とも、一緒だったんだ」

    「でも、今なら声かけても問題ないよね?」


    京太郎『いじめない。ほら』シュル

    『ふふ……あったかぁい』ギュッ


    「……えっと、うん」

    「ちょっと、タイミング悪かったかな?」


    808 = 1 :




    京太郎「――ん?」

    「寒い? えっと、手つなぐ?」

    京太郎「いや、誰かに見られてた気がして」

    「京太郎くんのファンかな?」

    京太郎「んなもんいるかどうか」

    「じゃあ、ストーカーさん?」

    京太郎「んなわけ……って、それは思い当たらないわけでもないけど」


    京太郎(けど、池田や東横って感じはしないんだよな)


    京太郎「ま、多分気のせいだろ」

    「ふふ、人気者だもんね」

    京太郎「顔が広まってるのはたしかだろうけどな」


    809 = 1 :




    京太郎「ん~、やっと休憩か」

    「お茶いる?」ポヨン

    美穂子「お茶菓子もありますよ」ポヨン

    京太郎「おぉ……」


    京太郎(左右のおもちでサンドイッチ……)

    京太郎(悪くない、悪くないぞ!)


    「鼻の下伸ばしてると休憩が蒸発するわよ」

    京太郎「そんなご無体な!」

    美穂子「頑張っているんだから少しくらい……」

    「だから、甘やかすとキリがなくなるの」

    美穂子「さっきから思っていたけれど、厳しすぎるわ」

    「こんなのでへこたれるほどやわじゃないから」

    810 = 1 :



    ゆみ「子供の教育方針で言い争う夫婦みたいじゃないか」

    京太郎「勘弁してくれ……」


    智美「うー、あー」


    京太郎「ところで、あそこでゾンビ化してるあいつはいいのか?」

    ゆみ「そうだな……気付にちょっと連れ出すか」


    ゆみ「蒲原、行くぞ」グイグイ

    智美「うあー……」ズルズル


    京太郎「引きずられていったな」

    「うぅん……」ウトウト

    京太郎「眠いのか?」

    「ちょっとね……今朝は早起きだったから」

    京太郎「たしかどこかに毛布あったよな……ちょっと待ってろ」

    811 = 1 :



    京太郎「ほら」パサッ

    「わぁ、ありがとう」

    京太郎「そんでストーブも」ポチッ

    「あったか~い」

    京太郎「こんなもんか?」

    「……」ジー

    京太郎「これ以上、ストーブの追加は難しいからな」

    「抱き枕、ほしいなぁ」

    京太郎「抱き枕? さすがにそれはないな」

    「……京太郎くんは?」

    京太郎「はい?」

    「抱き枕」

    京太郎「……俺に抱き枕になれと?」

    「ダメかなぁ? あったかそうなんだけど」

    812 = 1 :



    京太郎(すごく、良い提案だと、思います!)

    京太郎(いや待て落ち着け、ここで欲望に身を任せたらどうなる?)


    美穂子「前から言おうと思っていたけど、ちょっと遠慮したほうがいいと思うわ」

    「そっちはこの前、遠慮なしに色々してたみたいだけど」


    京太郎(あの二人の矛先がこっちに向いてしまうか……)

    京太郎(……仕方ない)


    京太郎「……また今度な」

    「そっか、残念」

    京太郎「俺はちょっと外の空気吸ってくるよ」

    「竹井さんたちに言わなくていいの?」

    京太郎「そんなことしたら、また監視が付いちゃうだろ」


    813 = 1 :




    京太郎「あぁ、娑婆の空気が美味い……」

    京太郎「さて、向こうに顔出すのもありだけど……ん?」


    佳織「えっと、こっちであってるかな?」


    京太郎「ふーむ、蒲原たちに会いに来たのかね」

    京太郎「普通に声かけても面白くないし……よし」

    京太郎「佳織さんやー」ボソッ


    佳織「うん? ……あれ、誰もいないや」

    佳織「気のせい、かな?」トントン

    佳織「はい? ……やっぱり誰もいない」

    佳織「もしかして……幽霊?」ブルッ


    京太郎「――わっ」

    佳織「ひゃああっ!!」ビクン


    京太郎「はは、悪い。ちょっと驚かせた――あらら」

    佳織「う~ん……」フラッ

    京太郎「――っと、やりすぎたな、うん」


    814 = 1 :




    京太郎「もしもーし」ペチペチ

    佳織「ん……」スゥスゥ

    京太郎「起きない……このままにしておくわけにはいかないよなぁ」

    佳織「ん、んん……」タユン

    京太郎「……」ゴクッ


    京太郎(いいか、これはあくまで安全な場所へ運ぶためだ)

    京太郎(邪な気持ちなんてないよ? いや、本当に)


    京太郎「おいしょっと……軽いな」

    佳織「んぅ……智美ちゃん、ダメだってばぁ」ムニャムニャ

    京太郎「はは、かわいい寝言だな」

    佳織「――っ」

    京太郎「さて、とりあえず俺らのとこにつれてくか」


    京太郎(まぁ、黙って抜け出したこともこれでうやむやになるだろ)

    京太郎(背中の感触は運び賃として受け取っておこう)


    815 = 1 :




    佳織「んぅ……智美ちゃん、ダメだってばぁ」ムニャムニャ


    佳織(……あれ、夢?)

    佳織(私、寝てたんだ……)

    佳織(なんだろう、揺れてる)

    佳織(それに大きくて安心する……だれかの背中?)


    京太郎「はは、かわいい寝言だな」


    佳織(え、今の声って……)


    佳織「――っ」


    佳織(な、なんで私、須賀くんにおぶわれて……!?)

    佳織(それに寝言も……は、恥ずかしいぃ)カァァ

    佳織(……もう寝たふりでやり過ごそうかな)

    佳織(離れるの、ちょっともったいない気もするし)ギュッ


    智美「わはは、人さらいかー?」

    816 = 1 :



    京太郎「お、復活したのか」

    ゆみ「これで勉強の続きができるな」

    京太郎「鬼か」

    智美「悪魔っ」

    ゆみ「抗議はテストの度に泣きつかなくなってから言うといい」

    智美「ぐぬぬ……」

    ゆみ「ところで、なにやら妙なことになっているようだが」

    智美「誘拐の現場に遭遇だな」


    佳織(寝たふり寝たふり、私は寝てる私は寝てる……)


    京太郎「誘拐じゃないっての。倒れたのをほっとくわけにはいかないだろ」

    ゆみ「倒れた? 大丈夫なのか?」

    京太郎「いや、なんというか……うん」

    智美「わはは、強引に迫って気絶させちゃったとか?」

    817 = 1 :



    佳織(ご、強引に……)


    京太郎『暴れんな、暴れんなよ……前からお前のことが好きだったんだよ』


    佳織(……そういうのもいいかも)


    京太郎「ちげーよ。……ちょっと驚かせようとしたら気絶しちゃったんだよ」

    ゆみ「君はなにをやってるんだ……」ハァ

    智美「うんうん、わかるわかる」

    京太郎「お前に同意されるのはなんか複雑だな……でもまぁ、反応が可愛いからさ」

    佳織「――っ」


    佳織(か、かわいいって……)カァァ


    ゆみ「はぁ……本当にしょうがないやつだな」

    智美「まぁまぁ、それよりも」

    京太郎「なんだよ」


    智美「かおりん、起きてるぞ?」

    818 = 1 :



    ゆみ「なんだって?」

    京太郎「はぁ?」

    佳織「えっ」


    佳織「……あっ」

    京太郎「ホントに起きてたのか」

    智美「わはは、伊達に長い付き合いじゃないってことだなー」

    ゆみ「妹尾、大丈夫か?」

    京太郎「そうだな、俺のせいだけど気を失ってたわけだし」

    佳織「え、あ……うぅ~」アタフタ


    佳織「お、お構いなくっ」タタッ


    智美「おぉ、あの逃げ足はまさにスーパーかおりん」

    京太郎「しかし寝たふりか……気絶したのが恥ずかしかったのかな」

    ゆみ「さて、な……コメントは控えておこうか」


    819 = 1 :




    「今は休憩時間だって聞いたし、大丈夫だよね?」

    「さっきは……お姉ちゃん、あれじゃまるで……」

    「ううん、きっと気のせいなのです」

    「気を取り直して……あれ?」


    京太郎『もしもーし』ペチペチ

    佳織『ん……』スゥスゥ


    「京太郎くんと、鶴賀の二大巨頭と名高い妹尾さん?」

    「介抱してるみたいだけど……あ、手伝わなきゃっ」

    「京太郎くん――」


    京太郎『はは、かわいい――』


    「……」

    「そう、だよね」

    「だって妹尾さん、かわいくておもちだし……」

    「私なんかじゃ……」

    「……戻ろ。今はちょっと、無理だよ……」


    820 = 1 :




    「ふーん、それでそんな暗い顔してるわけ」

    「うん……」

    「そんなの気にしてたらキリないと思うんだけど……」

    「やっぱりおもちな人には敵わないんだよ……」

    「それだったら宥姉がさっさとたらしこんじゃいそうなもんだけど」

    「そういえば、今日はお姉ちゃんも京太郎くんに……」

    「げっ、マズいとこつついちゃった」

    「そういえば、憧ちゃんのこともかわいいって」

    「ふきゅっ!? そ、それはどうでもいいからっ!」


    「憧、玄さん」

    桃子「なに話してるっすか?」


    「の、和?」

    桃子「私もいるっすよ」

    「ああ、それはわかってるから」


    (この話題に和って絶対ヤバイでしょっ)

    821 = 1 :



    「……」ズーン


    (大好物がぶら下がってるのに食いつく気も起きないほど落ち込んでるし……)

    (……あーもう!)


    「ちょっと二人に相談したいことがあるんだけど……」

    「相談ですか?」

    桃子「なんすかね?」

    「ちょっとここじゃあれだから、場所移してもいい?」

    「別に構いませんが――」

    「じゃ、あっちに行きますか」グイッ

    「もう、引っ張らなくてもちゃんと聞きますから」

    桃子「うーん、これが頼られる喜びっすか」


    (灼さん、あと任せた……!)パチッ

    822 = 1 :



    「……」


    (なんだかとても面倒なものを押し付けられた気が……)


    「……ついに憧ちゃんからも見捨てられちゃった」

    「……はぁ、玄」

    「なにかな?」

    「とりあえず当たって砕けてこればいいと思……」

    「く、砕けたくはないよ」

    「とにかく、一度話してきて」グイグイ

    「ちょっ、押さないでよぉ」

    「もし何もせずに戻ってきたら……」

    「も、戻ってきたら?」ゴクッ


    「玄が秘蔵してる写真集を燃やす」

    「行ってくるよ!」


    823 = 1 :




    「――なんて言って出てきたけど……やっぱり怖いよ」

    「このままじゃなんにも変わらないっていうのはわかってるんだけど……」

    「……ううん、前に進まなきゃ」

    「待つ身だけでいるのは、やめたんだもん」

    「それに、憧ちゃんと灼ちゃんも手伝ってくれてるんだから」

    「よぉし、頑張るよっ」


    824 = 1 :




    「うぅ~、と、トイレっ」

    京太郎「しょうがねぇな、ほらこっちだ」

    「べ、別に迷ってなんかなかったもん」

    京太郎「はいはい」



    「先輩、一服しませんか? 飲み物、持ってきました」

    京太郎「お、悪いな」

    「いえ、やっと二人きりになれましたし」



    優希「どーん!」

    京太郎「犬か! いきなり飛びついてきてんじゃねーよ!」

    優希「タコスを所望する!」

    京太郎「自分で調達してこい!」



    「あ、あれ? なんだか全然一人にならないよ……」

    「ううん、きっとチャンスはあるはずだから……!」


    825 = 1 :




    桃子「……」ソロー

    京太郎「……ていっ」ペシッ

    桃子「あいたっ、また気づかれちゃったっすねぇ」

    京太郎「俺がお前を見失うわけないだろ(オカルト的な意味で)」

    桃子「んぐっ!?」



    「お疲れー」

    京太郎「おう、なんなら代理出席してくれ」

    「それもう、マジックでどうにかなる範囲超えてるよ?」

    京太郎「俺も女装するから……!」

    「へぇ、メイドに転職するんだ。透華に伝えとくね」

    京太郎「いや、あの……冗談です、はい」



    華菜「ここで会ったが百年目!」

    京太郎「なんだ、懲りないやつだな」

    華菜「これでも、喰らえぇっ!!」スッ

    京太郎「……ポッキー?」

    華菜「その、ハロウィンの時に妹たちが世話になったみたいだし」

    京太郎「案外律儀だな、お前」

    華菜「案外は余計だし!」


    826 = 1 :




    「うぅ、隙が全くないよ……」

    「いつになったら一人になるのかな……」



    穏乃「あ、京太郎ー!」

    京太郎「お前はいつも元気いっぱいだな」

    穏乃「えへへ、それだけが取り柄だからねっ」

    京太郎「まぁ、お前みたいなやつは嫌いじゃないよ」グリグリ

    穏乃「わー♪ やめてよー」



    「穏乃ちゃんまで……」

    「そうだよね、京太郎くん人気者だもん」

    「やっぱり、私なんて……」


    827 = 1 :




    京太郎「――ん?」

    穏乃「どしたの?」

    京太郎「いや、やっと尻尾が見えたなって」

    穏乃「……私は生えてないよ?」ペラッ

    京太郎「めくんなめくんな」

    穏乃「どして?」

    京太郎「年頃の女の子がそういうことしちゃいけません」

    穏乃「なんかお父さんみたいだね」

    京太郎「そこまで老け込んでないと信じたいな……」


    京太郎「じゃ、俺はちょっと野暮用あるから」

    穏乃「山登り?」

    京太郎「なんでそうなるんだよ……ちょっと一度も顔出さないやつのとこにいくだけだ」

    穏乃「そっか、なんかよくわかんないけど頑張ってね」

    京太郎「頑張るような事態にならなきゃいいけどな」


    828 = 1 :




    「はぁ……私って意気地なしだなぁ」

    「ただ話せばいいだけなのに……」

    「これじゃ、告白するなんて――」


    京太郎「こんなとこでなにしてんだ?」


    「ふぇ?」

    京太郎「さっきから隠れてこっち見てただろ。おもちマイスターからストーカーに鞍替えか?」

    「あ、あうぅ……」


    (聞かれちゃった? 告白するって聞かれちゃった!?)


    京太郎「おい、大丈夫か?」ポン

    「ひゃっ」ビクッ

    京太郎「うおっ」

    「い、今はダメなのです」

    京太郎「はぁ?」

    「とにかくっ」


    「今はダメだよぉっ!」ダッ


    京太郎「……逃げやがった」


    829 = 1 :




    京太郎「待てこらっ」

    「ど、どうして追ってくるのっ」

    京太郎「お前が逃げるからだろうがっ」

    「それは京太郎くんが追ってくるからだってばぁ!」

    京太郎「とりあえず止まれ!」

    「や、やだっ」

    京太郎「じゃあ……捕まえるからな!」

    「え――きゃっ」


    京太郎「……ふぅ、手間取らせやがって」ガシッ

    「は、はなしてよぉ……」

    京太郎「離さない」

    「うぅ……なんで、私なんてほっといてくれればいいのに……」

    京太郎「あんなチラチラ覗かれてたら気になるだろうが。それに――」


    京太郎「お前が暗い顔してると、心配で調子狂うだろ」

    830 = 1 :



    「心配、してくれてたの?」

    京太郎「するに決まってるだろ。他人同士じゃないんだからさ」

    「……他人同士じゃないなら、なんなのかな」

    京太郎「なんなのって、それは――」

    「京太郎くんは、私のことどう思ってるの……?」

    京太郎「あらためて聞かれると、返答に困るな」

    「私は……好き」


    「――京太郎くんのことが、好きなのですっ」


    (い、言えたっ、というか言っちゃった!)ドキドキ

    (京太郎くんは……)チラッ


    京太郎「あー……」


    (……迷惑、だったのかな?)

    (そうだよね、私なんかが告白したって……)ジワッ

    831 = 1 :



    「え、なにあれ、告白?」

    「こんなとこで告るとか半端ねぇな」

    「てかあれ、前にテレビに出てた須賀ってやつじゃね?」

    「女の子の方もなんか見覚えが……」


    京太郎(こいつ、人前だって気づいてんのか?)

    京太郎(おかげで恥ずかしさが倍増してんですけどっ)


    京太郎「おい、玄」ユサユサ

    「ご、ごめん……いきなり困らせちゃったよね。私なんかがあんなこと言って……」

    京太郎「またその顔か……あーもう、いいからこっち来い!」グイッ

    「あっ」


    832 = 1 :




    京太郎「ここらへんなら……よし、人はいない」

    「あの、京太郎くん?」

    京太郎「お前、周り見えてなかったろ」

    「まわり?」

    京太郎「さっきの俺たち、大勢の人に見られてたぞ」

    「え……」


    (じゃあ私、人前であんなことを……)カァァ


    京太郎「玄」

    「え、あ……なにかな?」

    京太郎「さっきのことだけど」

    「さっきの……い、いいよ! 私なんかが告白しても迷惑だと思うし……」

    833 = 1 :



    (それに、答えを聞くのが怖いよ……)

    (なかったことにはできない、よね)


    京太郎「迷惑なわけあるか、嬉しいに決まってるだろ」

    「へ?」

    京太郎「まあ、時と場合は考えて欲しかったけどな」

    「い、いやじゃないの? 迷惑じゃないの?」

    京太郎「だから、そう言ってるだろ」

    「ふぇ……」ペタン


    (よ、良かったぁ……)

    834 = 1 :



    京太郎「でも、正直に言うと返事はすぐにはできないと思う」

    「……やっぱり、おもち?」

    京太郎「は?」

    「わたしにおもちが足りないから……」

    京太郎「いや、それは別に――」

    「じゃあ私のおっぱい、揉んでくれる?」」

    京太郎「って、なんでそうなる!」

    「だって、京太郎くんの好みの女の子になりたいよ……」


    「ダメ?」

    京太郎「さすがにそれは……」

    「……ダメ?」

    京太郎「いや、だから」

    「……」ジワッ

    京太郎「……」


    京太郎「わかった、ちょっとだけだぞ」

    「う、うん……ふつつかものですが」


    835 = 1 :




    京太郎「……どうだ?」モミモミ

    「わ、わかんない……でも、ちょっとくすぐったいかも」


    京太郎(てかどうすりゃいいんだよっ)

    京太郎(こちとら初心者だぞ!)


    「んっ、ふ……」


    京太郎(くそ、なんかエロい声出しやがって……)ギュッ


    「んんっ」ピクン


    京太郎「悪い、痛かったか?」

    「ううん、でもちょっとピリってして……気持ちよかった、かも」

    京太郎「そ、そうか……」


    京太郎「……」モミモミ

    「ん、はぅ……」

    京太郎「……」モミモミ

    「んううっ」

    京太郎「……」モミモミ

    「やっ、そこっ……」

    836 = 1 :



    京太郎(……なんだこれ)

    京太郎(俺はなにをしてるんだっけ?)

    京太郎(これじゃまるで……あれじゃないか)

    京太郎(てか、先端が硬くなってる……)キュッ


    「~~~~~~っ!」ビクンビクン


    「……はぁ、はぁ」

    京太郎「だ、大丈夫か?」

    「うん……ね、京太郎くん――んっ」チュッ


    「もっと、して……?」


    837 = 1 :




    「……」ポー


    穏乃「玄さん、なんかぼーっとしてるね」

    晴絵「心ここにあらずって感じだねー」


    「灼さん、あれ」

    「とりあえず、なにかはあったみたいだね」


    「えへへ……」ニヤニヤ


    「にやけてる……」

    「気持ち悪……」


    838 = 1 :




    京太郎「……」ワキワキ

    「手の運動?」

    京太郎「いや、胸もみ――んんっ、胸部マッサージのイメージトレーニングだ」

    「マッサージ? 気持ちよさそう……ね、お願いしてもいいかな?」

    京太郎「いや、これはおいそれと出せない奥義なんだ」

    「なんかすごそうだね」

    京太郎「ああ、大変なことになったよ……」

    「クロちゃんにしたの?」

    京太郎「ああ、それがあんなこといなるなんて……って、なんでそれを!?」

    「だって、京太郎くんからすっごくクロちゃんの匂いするよ?」

    京太郎「え……」

    「こんなに匂い付くって、ぴったりくっついてたってことだよね?」

    京太郎「いや、それは、まぁ……」


    (そっか、クロちゃん……よかったね)

    (でも、私も……)


    「ね、京太郎くん」

    京太郎「な、なんだ?」

    「もし、今度そのマッサージしたくなったら、私にしてもいいから」

    京太郎「はい?」

    「ふふ、それじゃ、部屋に戻るね」

    京太郎「ああ、おやすみ」


    839 = 1 :




    「……」

    「あ、お姉ちゃん!」

    「クロちゃん……」

    「私言えたっ、京太郎くんに好きって!」

    「うん、よかったね……」

    「お姉ちゃん達のおかげだよ!」ギュッ

    「……」


    (やっぱり、クロちゃんからも……)


    「お姉ちゃん?」

    「ううん、大丈夫」

    「ならいいんだけど」

    「クロちゃん、ごめんね」

    「そんな、謝ることなんて全然ないよ」

    「だって……」


    (今日の私、クロちゃんのことまったく考えてなかったから……)


    「えいっ」ギュッ

    「わっ」

    「ふふ、あったかぁい」

    「うんうん、お姉ちゃんのおもちはやっぱりいいものなのです」

    「あとで一緒にお風呂入ろうね」

    「もちろんだよ!」



    840 = 1 :

    というわけで終了
    いやぁ、思ったより時間かかったなぁ

    これから風呂に入るので、そのあとで安価取ります

    841 :

    了解

    843 :

    ペロ……これはスヤスヤフラグ!!

    845 :

    寝てないよ!

    というわけで安価取りたいんですけど、人いますかね?

    847 :

    はい

    848 :

    はい

    850 :

    いるのよー


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