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    元スレ京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」

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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 京太郎 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    351 :

    アカギのしょぼん好き

    352 = 1 :

    「じゃあ京ちゃ、こほん。ご、ごしゅじんさま。麻雀卓へどうぞ」

    「呼び方くらい好きにしろよ」

    「うん…そうするね」


     ご主人様、の発音が上手くいかない咲は、俺からの助け舟に心底胸をなでおろしたようだった。


    「あれ? そういえば優希は?」

    「優希ちゃんは、厨房で皆のタコス用意してるよ。部長は、新生徒儀会長の選挙の会議で遅れるって」

    「ああ、2月で引継ぎだもんな」


     顔の見えない二人のことを尋ねて、麻雀卓につく。

     学校にあるのと同じタイプの雀卓だ。


    「いそいそ………ごそごそ…………」

    「お待たせしまし…………須賀君、何やってるんです?」

    「いや、ちゃんと整備されてるか気になって……どうした?」


     台の下の方や洗牌をする部分を何気なく見ていたら、咲と和からものすごい気の毒そうな視線をもらった。


    「須賀君………今須賀君はお客さんです。そういうのは気にしなくていいんです」

    「いやでも毎回部活で様子見てるとなんか気になっちゃって。
     この数日通った雀荘で打った時も、始める前に調べたりして、2件ほど調子悪い台直したらお礼言われたんだけど…………」


    「京ちゃん………ごめんね、私たちのせいだね。全部京ちゃんに押し付けてた私たちのせいだね………」

    「おい、何でそんなに沈んでるんだ二人とも」

    「京太郎………」


     雀卓の様子が見える近くの席に座った赤木さんまで、何と言ったらいいか困っているような顔をしていた。

     おい、雀卓の具合がどうか気にするのがそんなに悪いのか。泣くぞ。

    353 = 1 :

    「おーう京たろ………じゃなくていぬ、じゃなくてご主人様、タコスの到着ですじぇ!」

    「おい待てなんで犬って言い直した」


     厨房の方から、タコスを積んだ大皿を優希が運んできた。

     よし決めた今日こいつだけには絶対に負けん。むしろ飛ばしたる。

     とりあえず放課後で小腹は空いているので、タコスはもらうが。


    「さて、今日は京太郎が主賓じゃからの。打ちたい面子はおんしが決めてええぞ」


     全員がタコスを口にし始めたところで、染谷先輩が頼んでいたコーヒーを持ってきてくれた。


    「いただきます。
     そうですね、前は一年組で打ちましたし、染谷先輩も入ってもらえますか?」

    「おう、構わんぞ。まぁ店が混み過ぎてたら無理じゃが」

    「お願いします。そんじゃタコス食い終わったら始めるか。食いながらとかは汚いし」

    「ですね」

    354 = 1 :

     3,4分ほど、皆でタコスをかじりながらこの数日間の近況を報告しあう。


    「そういえば優希、お前タコス自分で作ったのは気に入ってないんだって?」

    「気に入ってないって程じゃないけど………なんだか味気なく感じるんだじぇ」

    「あー、そりゃまぁあれだ。俺の場合ハギヨシさんに教えてもらったからなぁ。
     俺も料理する方じゃないから確かなことは言えないけど、多分あの人そこらの下手な料理人よりよっぽど料理上手いぜ。
     教わった時にとったメモ今度持ってきてやるよ、レシピの」

    「なぬ! よし今すぐとって来い!」

    「人の話を聞け」

    355 = 1 :

    「和、牌譜とるのとか量が多くて困ってるんだって?」

    「ええ、学校の古いPCじゃ対応しているソフトがあんまりいいのがなくて………結局家に帰ってやった方が速いですね」

    「家に自分のパソコンあるの、俺と和だけだっけ?」

    「わしも持っとるっちゃあ持っとるんじゃがのぉ。一応店の備品じゃし、私事に使っていいかびみょうじゃけん」

    「ああそっか。店のパソコン、部活のために使っていいかは微妙ですしね」

    「結果おんしに家に帰ってからもぜーんぶ押し付けちもうたわけじゃ。
     まったくいくら頭を下げても下げ足りんわい」

    「はは………」

    356 = 1 :

    「よし、じゃあ始めるか」

    「ちょ、ちょっと待って」

    「ん?」


     最後の一口を飲み込んだところで配牌を始めると、咲が肩を掴んだ。


    「京ちゃん、私には何も質問ないのかな?」

    「え、いや昨日けっこう話ししたじゃん」

    「そ、そうだけど………」

    「昨日?」


     和が俺の言葉に反応する。

    「昨日はお昼も咲さんは私と話してて、放課後はずっと部活のはずでしたけど………。
     須賀君も授業が終わり次第、すぐに飛び出して行ってしまいましたし、いつ話したんです?」

    「ああ、昨日咲が夜中にうちに来てさ」

    「「「家に?」」」

    「うん?」


     それを聞いた他のみんなが、声を揃えて食いつく。

     何か変なことを言ったかと、コーヒーを飲みながら考える。

    357 = 1 :

    「夜中って、何時ごろだじぇ?」

    「えーっと、俺がターミネーター2見終わってボロボロ泣いてた頃だから、もう11時半すぎてたと思うけど」

    「ちょ、京ちゃ………」


    「夜中の?」
    「日付が変わる頃に?」
    「一人で?」

    「須賀君「京太郎「犬「の家に?」」」


     三人の声がぴったり揃う。優希は許さん。


    「あ……そ、その、買い出しの帰りに近くを寄っから、ちょこーっと話そうかなーって……あはは………」

    「咲さん」

    「は、はい」


     なぜか和相手に敬語になる咲。


    「その言い訳、苦しいです」

    「あぅ………」


     ただでさえ小さいのに、さらに縮こまる咲。何なんだ一体。


    「ま………京太郎、頑張れってことじゃ」

    「? はい」

    「こいつぜってーわかってねーじぇ」

    「ですね」

    「?」


     一気に場が俺を非難するような空気に変わる。

     え、何かしたか俺?

    358 = 1 :

    「ま、ええわ。始めるとしようかの。そんじゃ、白引いた奴が一回休みな。あ、そういや赤木さんは打たんでいいんじゃの?」

    「ああ、俺はいい。京太郎の打牌を見てるだけでな。ゆっくりくつろいでるさ」

    「そうかの」


     染谷先輩が雀卓の上に牌を4枚伏せて掻き混ぜて、それを俺を除く女子四人が1枚ずつ取った。


    「わっ! 私白だよぉ………」


     白を引いてしまった咲が、涙目になってしょげる。


    「まぁ何回戦か打つからええじゃろ。咲が最初休みな」

    「うう………せっかく一緒に打てると思ったのに………」


     そこまで楽しみだったのかと心の中で意外に思いながら、俺は改めて伏せられた4枚の風牌を手にする。

     1回戦開始だ。

    359 = 1 :

    ここまでです。

    東一局を描き終えた辺りまでしか書き溜めがないよ。
    いうてここはもう1局分書けば終わりだからいいけど。

    360 :

    乙乙
    当初は和のような打ち方を目指していた京太郎が流れとか言い出したら和はどう思うかな?

    361 :


    一挙放送で見返したら予想以上に京太郎が喋っててちょっとびっくり

    362 :

    色々言われているけどアニメじゃ何気に京太郎はアニオリシーンもあったりで割と優遇はされてるよ
    あまり他の女の子とかかわると原作クラッシュになりかねんからそうならない程度にって感じだけど

    363 :

    京ちゃんの雑用精神アカギが素で引くレベルかよ……ww

    >>362
    そもそも原作だと個人戦そのものの描写が無いから京ちゃんが個人戦1次予選で負けたとかそこら辺全部アニメ補完だしね。
    なお下手に闘牌描写増えてそこですら上がる描写無い+個人戦での飛び方と後で公式ブログで明言された「男子は地味」発言から、
    むしろアニメ加えた方が京ちゃんの運がヒドいなんてもんじゃなく、むしろマイナスしかないオカルトあると考えた方が自然なレベルに達する模様。

    364 :

     時刻は夕方6時過ぎ………大学帰りの電車の中でのことっ………
     「咲-saki-実写化キャスト発表」………!

     その文面を目にしたスレ主は迷わずリンクをふんだっ………!
     しかし、その画像の数々を眺めた瞬間っ、スレ主に電流走る………!

    「これはない………!」

     てなわけで久しぶりに更新するよ。

    365 :

    待ってました

    366 = 1 :


    東一局  ドラ8m
    親 まこ
    南家 和
    西家 優希
    北家 京太郎

    京太郎 配牌
     12289m 46p 569s 白白北  ツモ:1s


     白が対子になっている以外、特に何もない平凡な手配だ。

     46p か 56s のどっちかが端の数牌ならばチャンタに向かえたかもしれないが、この様子じゃ無理かと諦める。

     役牌ドラ1でいいから早くまとまってくれないかなぁと祈りつつ、1sをツモ切る。

    367 = 1 :

    7巡目


    「リーチだじぇ!」


     優希からリーチ棒が場に出される。

     7巡目リーチを意外に遅かったなと感じるあたり、俺の感覚はマヒしているのかもしれない。


     京太郎手牌
     1234889m    チー:567s ポン:白白白 

     優希と同席する以上、勝つには早上がりしかないと見切りをつけて、白ポンより先に567sのチーをするという、

    下手すれば役無しになる暴挙に出たが、かえってそれが功を奏した。
     
    運よく後から白を鳴くことが出来て、イーシャンテン。


    (萬子なら何引いても大体聴牌だ。せめて安パイ引けますように………!)

    368 = 1 :

     ツモ:7m

    (よりによってそこですかーーーー!!)


     これで14mのどっちかを切れば、一応白8ドラ3の満貫で8m待ち聴牌だが………。


    (中膨のドラ単騎待ちとかどう考えても出るわけねーし………
    あぁ~……心がぴょんぴょん……じゃなくて、あぁ~もう、どうすんのこれ………)


     とりあえず優希の捨て牌を見てから考えることにする。

    369 = 1 :

     優希捨て牌
     9p 1m 7s(京太郎チー) 9m 3p 7m 2s(リーチ宣言牌)


     (3p 7m は、確か3pは速攻でツモぎってたから、つまり3p捨てた時にはもうイーシャンテンだったわけね。

      まぁどっちにしろ俺の手には萬子しか残ってないから、そこらへんは考えなくていいんだけど………。
     
      2-5-8mの筋が一枚も出てないし、もし切れれば1-4m待ちにできるけど、8mは危なくて絶対切れない。
     
      リーチに対して初手ドラ切りとか在り得んわ。
     
      んで、安パイが1mか9mかぁ………)

    370 = 1 :

     仕方なく、1mを素直に捨てて一応8m待ち聴牌に受ける。
     
     9mを落としてもいいが、788mの形で残すと最悪この後フリテンになりかねない。

     俺の後の二人も、9p、9pと二人とも端っこの不要になりそうな安パイから切っていく。

     そして優希の一発目のツモ。

     ツモって来た5mをそのまま捨てる。


     (ドラ通ったんかい!)


     単騎待ちとかの可能性もあるから確かなことは言えないが、少なくとも一番ありそうなドラ筋の5-8mは通る確率が高かったわけだ。

     こんなことなら勝負に行けばよかった。

     そして次の俺のツモ。

    371 = 1 :

     京太郎手牌
     2347889m  チー:567s ポン:白白白  ツモ:1m


    (勝負に行ってれば普通に上がってたよちくしょー!)


     心の中で散々な悲鳴を上げる。

     フリテンの1-4m待ちに戻すわけにもいかない。

     もしかしたら5-8m待ちの線が消えたことで、他二人が浮いた8mの処理をしようと切ってくれる可能性もあるので、そのまま8m待ちのままツモ切る。


    「チー」


     染谷先輩からの発声。

     俺は切った1mを先輩の方へ渡す。

     そして先輩は打4m。

    372 = 1 :

    (123mと234mの食い替え?)


     優希のリーチを流したいなら、喰いタンなど早い手が一番だ。

     鳴くにしても、タンヤオの消える一九字牌を鳴くのはおかしい。


    (まぁ、染谷先輩のことだし、多分染め手だろ。完全に染め手じゃないにしろ、一通みたいな手の内の大部分が同じ色に染まるような手かな)


     そしてその次、和は打南。


    「ポン」


     客風牌をポンする染谷先輩。そして打中。

     これはもう混一色かチャンタのどっちかで確定とみていいだろう。これが役牌ならまだ何か別の色が混じってる可能性が無きにしも非ずだったが。

    373 = 1 :

     和も次はツモって来た北を切り、再び優希のツモ。

     ここでも優希はツモれず、苦い表情でツモ切る。

     再び俺のツモは、6p。


     (優希は3pと9pを切ってるし、準安パイではある。
      
      まさかまたこないだみたいに三暗刻対々和とかじゃないだろうし。
     
      染谷先輩は萬子の混一色かチャンタ。しかも9pを切っている。これは通るだろ)
     
     安心して打6p。


    「ふふっ、それロンじゃ」

    「へ?」


     染谷先輩の手が倒される。

    374 = 1 :

     まこ手牌
     456m 中中中 6p ポン:南南南 チー:123m


    「親の役牌のみ、2000点じゃ」

    「ろ、6p単騎ぃ!?」


     顎があんぐり開くのが自分で分かった。

     染谷先輩の表情からして、これは意図的な待ちだったとわかる。

     にしても、何だこの待ちは。

     6-9p待ちだったが、リーチを早く蹴りたいので高め9pは諦めて6pで早上がりしたとかなのならわかる。

     だがいくらなんでもこれはないだろう。

    375 = 1 :

    「今日は来れなかった久から京太郎によろしくと頼まれたからのぉ。
     
     今日のわしは染め手の多面張&悪待ち使いとしてやらせてもらうぞ」

     ええー………」

     躱しきれる気がしない。

     染谷先輩も相当器用な方だから、部長ほど意地は悪くないが盲点になりそうな待ちをしてきそうだ。

     出鼻をくじかれつつ、俺は渋々点棒を先輩に渡した。

    376 = 1 :

    今日は短いけどここまで。
    こないだ書くのは2局って言ってたけど、諸事情でこの後1本場とさらにもう1局書くよ。

    更新が早くなるように望んでる方は、某国立大で火事でも起きて今期の実験が全部なくなるように祈って、お願いだから。
    しかも今度の近代麻雀の発売日と実験がかぶって夕方まで読めないっていうね。

    377 :

    乙乙
    ワカメの面倒くささが無ければ2000点で済んでよかった場面なんだけど……

    378 :

    ドラマは、動いていればアリっぽく見えるかもしれないから!

    379 :

    9mも7mも通ってるんだから、どっちか切ってればドラ受けのあるシャンポンに出来たよね……

    380 :

    おつやん

    あえて悪い待ちにした弊害で安くなる=なるべく長く京太郎を嬲れるってことですねわかります。

    381 :

    タコスが起家じゃないだと!?

    382 :

    およそ3週間ぶりの投稿じゃ
    とりあえず1局分だけだけどあげるぜよ

    383 = 1 :

     東一局1本場  ドラ4m
    親 まこ
    南家 和
    西家 優希
    北家 京太郎


    京太郎 配牌
     15m 168p 455778s  南北 ツモ:西

    (索子が伸びてくれればいいんだけどな………)


     これが大物手になってくれるとしたら、索子の染め手あたりだろう。
     
     だが字牌と言えど客風牌ばかり持っていても仕方ないので、ツモ切る。

    384 = 1 :

    14巡目


    (うーん、これは・・・)


     東場なのに、優希から上がりの声は上がらず、おとなしい。


    「うぎぎ………じぇえぇ………」


     というより、さっきから憎々しげに自分の捨て牌を見て唸っている。

     優希捨て牌
     1m 9m 8m 5p 6p 9s 4p 中(まこポン) 1p 南 發 4s 6p 3s  
     暗槓:4m(ドラ4) チー:123m ポン:8m (新ドラ:2s)
     

     どうみても途中から萬子の清一色に向かっているのが見え見えなのだが、フリテンではなかろうか。

     1-4、5-8、、6-9の筋は最初の3巡でもうフリテン確定だし、
     仮にツモ上がりに期待していてももう8mと4mは種切れだ。

     これがいわゆるバカチンというやつか。

    385 = 1 :

     ドラ4の暗槓の時はみんなしてぎょっとしたものだが、フリテンとなれば怖くはない。
     
     そんな時俺の手牌は


     京太郎手牌

     11p 13344557788s


     順調に索子が伸びてくれて、七対子聴牌。

     1pの対子が邪魔で、索子の清一色七対子に向かってもいいかもしれないが、
     もうツモが3~4巡程度しかないので、そんなことをしている場合ではない。
     
     というか1sが種切れなのでこの後何かと待ちを換えないといけない。

    386 = 1 :

    「ん、カンじゃ」

     
     そんな中、染谷先輩が引いて来た中を加槓する。


    「んー、引けんか。んで、ドラは………」


     新ドラ:1p


    (やった!)


     邪魔でしかなかった1pに、ドラが乗ってくれた。

     これで張れば、七対子ドラ2でリーチをかければ満貫だ。


    「ドラも乗らんのかい、まったく」


     まこがぼやきながら、嶺上牌の南をツモ切る。

     優希は相変わらずフリテンのツモ切り地獄。

     俺は出来る限りポーカーフェイスを保ちつつ、ツモ山へ手を伸ばした。

    387 = 1 :

     ツモ:6s

     (オッケー、こうなりゃ全ツッパだ!)

    「リーチ!」


     生牌を引けてきたことに歓喜し、リーチ宣言と共に打1s。

     出上りは期待しないが、残り3回のツモで引けることを祈る。

     そして親の染谷先輩。


    「んー………まぁ、ここは冒険してもいいところじゃろ」


     打6s。


    「ロンです!」

    「なぁあ!?」


     バラっと手牌を倒し、手役を述べる。


    「リーチ一発七対子ドラ2! 裏は………乗んないか。でもえっと合計で6翻で」

    「え? 違いませんか?」

    「え?」


     役の合計を確認してるところで、和が遮ってきた。

     もしかして何か間違っていたか? 

     ひょっとして俺までフリテンだったっけかと急いで河を確認する。

    388 = 1 :

    「あ、いえ。フリテンじゃなくて………あ、やっぱり。これ七対子じゃないですね、二盃口です」

    「へ? 二盃口って………」


     たしか一盃口が二つ同時に鳴かないでできている役のことだったよなと思い出して、手牌をよく見る。

     11p 334455 67788s 上がり:6s


    「あ」


     本当だ。見た目が七対子だから自分でもわかっていなかった。


    「だからえっと、リーチ一発平和二盃口ドラ2………倍満ですね」

    「うぐっ!? やってくれるのぉ………でもま、これは捨てられんわ」


     染谷先輩が手牌を倒して、どんな手を張っていたのか見してくれる。

     999p 999s 白白白 1m カン:中中中中
    「ふぁっ!?」
     混老頭 トイトイ 三暗刻 役牌二つの親倍満手。
     これは勝負に行くのもわかる。

    389 = 1 :

    「本当は七対子で申告したらその点しかもらえんのじゃぞー?」

    「す、すいません………」


     染谷先輩が苦笑いしながら16300点を支払う。

     図らずもいきなりトップになってしまった。

    390 = 1 :

    今回はここまで。
    一応もう1局の最後らへんまで書けてるんだけど、それはまた今度。

    ちなみに今回の二盃口は私が実際に上がった手です。

    それとこないださすがに純正じゃないけど九蓮宝燈あがったよ。
    スレ主が死んで打ち切りにならないよう祈っててね。

    391 :


    待ってる

    じ、純正じゃないなら大丈夫やろ

    392 :


    大丈夫大丈夫。俺地和とスーアン単騎あがった日があったけど酔ってスッ転んで骨折しただけだったから

    393 :

    大丈夫だよ、俺とか他3家に連続で純正振り込んだ事あるけどそいつらピンピンしてるから(しろめ

    394 :

    清老頭四暗刻ツモッた友達も元気だから大丈夫

    395 :

    へーきへーき、友達連れて雀荘いって国士から大三元につながったけど生きてるから

    396 :

    さーて、学際も終わったしやってくよー
    終わりは全く見えてこないけど

    397 = 396 :

    すまん、名前変えるの忘れてた。

    398 :

    待ってた

    399 = 1 :


    「ぐぞー……最初の3巡さえなければふつーに清一色ドラ4上がってたじぇ……」

    「いや、その捨て牌でも4mで暗槓せずに頑張って多面張にすればよかったんじゃ………」

    「孤立したドラが4つ来たら槓するだろー! その後くっつく形で2,3m当たるが来るしー!」


     正論を言ったはずなのに噛み付かれる。ひどいけどいつものことだ。

     いったいこいつが「犬の分際で!」の一言で、無条件に俺の意見を突っぱねなくなるのはいつの日か。


    「それじゃあ、私の親ですね」

    「おっし! リード守り切るぞー!」


     およそ30分後、俺はいかにそれが難しいものか身を以って味わっていた。


    「ほいっと、それロンじゃ。12000点」

    「うぐう………また変な待ちかと思ったら普通かよ………」


     最初に倍満を上がれたのは良かったが、その後がまずかった。

     みんなの待ちを躱すだけならまだ何とかなるのだが、どうしてもツモ上がりの速さの勝負となると、皆に軍配があがる。

    400 = 1 :

     しかも点数がおかしい。

     2回だけ和の3900直取りと2600オールがあっただけで、後は皆普通に満貫跳満を普通に上がってくる。

     それだけでも容赦なく削られていくのに、今日の染谷先輩は意地悪だった。

     一時は点棒が2600点まで追い詰められていたものの、そこからこの上がりで3万点以上まで戻してきた。

     宣言通り、染め手の多面張で待ち受けることもあれば、役牌の安手で親を流してくる。

     そして俺から上がるたびに眼鏡をキラーンとさせるのがやけに腹が立つ。

     しかもロンは全部俺から上がるし!


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