のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,062,863人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報

    元スレ八幡「と、戸塚―!!」由紀「みーくんの彼氏!?」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 俺ガイル + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    401 = 1 :

    (回想)

    胡桃「どんな活動してきたんだ?聞かせてくれよ」

    八幡「やだ」

    胡桃「聞かせてくれよ!」ズイッ

    八幡「断る」

    胡桃「頼むよ!」

    八幡「……はぁぁ、わーったよ。どこから話そうか」

    ~~~

    胡桃「あったま来た。相模って奴、もし生きてたら怒鳴る。そして、お前の中学時代の同級生はブッ飛ばしてやる」ピキピキ

    八幡「おい止めろ」

    ~~~

    胡桃「嘘の告白なんかあっちゃだめだ。そりゃ切れるわ」

    胡桃「でも…お前を詳しく知ってりゃ、その場で怒鳴って終わってたけどな」

    八幡「その場で…ね。まあその後も簡単には行かなかったんだがな」

    ~~~

    胡桃「へー…部員を取り戻す為に、例のぶりっ子を強引に生徒会長に…」

    八幡「でもあん時はよく空回りしててだな…」

    (回想終了)

    402 = 1 :

    胡桃「誰よりも口が堅そうなのに、アタシに奉仕部での活動を打ち明けてくれたのは…少しはアタシを信用してくれたからだろ?」

    八幡「ただの気の迷いだ。普段は関係者以外には絶対に語らん」

    胡桃「八幡の奉仕部での活動は常人じゃ考えられない発想ばかりだった。理解できない事ばかりだ」

    胡桃「でも話を聞いていて、いくつか確かな事が分かった」

    胡桃「コイツは常に人のためを思って行動してる事だ。自分じゃ自己満足って言葉で片付けてるけどな」

    胡桃「だからさっきアタシに言った言葉すら、本当は本心じゃないって信じられる」

    胡桃「……それに八幡を見ろよ。みっともなく泣いてるじゃん」

    八幡「……」フイッ

    胡桃「人一倍優しい八幡だから、ある意味、あんな暴言を吐けたんじゃねぇか」

    全員「……」

    胡桃「ただ八幡は頭良いからな。もしかしたら『先輩の穴埋め』と言う点…悔しいが、多少は当たってるのかもしれない」

    胡桃「でも『だれでも良い』なんて思ってない。これは本当だ」

    胡桃「だからお前に見せてやるよ!アタシの本気を!覚悟を!」ススッ

    胡桃「お前が他所では嫌われ者だろうと…そんなものは関係ない」スッ

    全員「!?」

    八幡「」

    八幡「おい止めろ。何故ひざまずいてる。俺に忠誠のポーズなんか決めるな」

    胡桃「メロスの演劇でアタシは、盗賊役兼任でセリヌの弟子役をやってる」

    胡桃「多分、嫌われ事なんてないアタシだが盗賊みたいに嫌われても構わん」

    胡桃「セリヌの弟子の様に、お前に忠義を掲げても良い」

    胡桃「お前の為なら!世界中の人間を敵に回しても構わない!!学園生活部の部員以外な!」

    八幡「……」

    胡桃「……」ツーッ

    胡桃「だから…側にいさせてくれ…」ボロボロ

    403 = 1 :

    胡桃「皆にもお願いがある!!」クルッ

    胡桃「……」ススッ

    由紀「ちょ、くるみちゃん!?」

    美紀「土下座なんて止めてください!」

    胡桃「……」

    胡桃「アタシと一緒に!!この学校を退学してくれ!!」

    悠里「!!?」

    胡桃「頼む!!付いてきてくれ!!」

    悠里「アナタ…自分で何を言ってるのか分かって…」

    胡桃「八幡!!」

    八幡「……」

    胡桃「由紀の事は任せろ。絶対…絶対に負担をかけさせたりやしない」

    胡桃「だから…皆でこの学校を退学する」

    胡桃「いつか…色んな問題が解決したら、その時にまた高校に通おう!」

    胡桃「アタシの一生のお願いを、ワガママを、頼む聞いてくれ!」

    美紀「胡桃先輩…」

    美紀(圭は言ってた…ただ生きてればそれで良いのかって…)

    美紀「胡桃先輩!私も一緒に退学を…」

    悠里「いや…」ガクガク

    美紀「あ…」

    悠里「いや、怖い…お外は…怖い…」ガクガク

    胡桃「りーさんのことも!アタシと八幡で守るから!」

    404 = 1 :

    悠里「怖い…怖いわ…遠足ならまだしも…当ても無く長期間の放浪なんて…耐えられない…」ボロボロ

    胡桃「だから!アタシと八幡で…!」

    八幡「やめろ恵飛須沢」

    八幡「若狭が怯えてる。そして泣いてるじゃねぇか」

    悠里「ぅぅ…怖い…」ボロボロ

    八幡「お前の提案は受け入れられない」

    胡桃「……そんな。いや、いやだ!」ガクガク

    胡桃「いやだ…そんなの…悲しいじゃねぇか…!」ボロボロ

    八幡「……お前はこの学校に残れ。いつか『卒業』するまで。学園生活部を守ってろ」

    八幡「俺は俺で本来、別に守らなきゃいけない奴らがいるから」

    胡桃「イヤだ…ぅぅ…どっちも選べない…」ボロボロ

    胡桃「頼むみんな…アタシのワガママ、意見に賛成してくれ…」ボロボロ

    胡桃「八幡と離れるのだけはイヤだ…」ボロボロ

    美紀「私は…どうすれば…」

    八幡「……」

    由紀「みんな、悲しむ必要ないよ」

    悠里・美紀「え…」

    胡桃「由紀…?」

    八幡「……?」

    由紀「私がみんなに、夢を与えるから」

    405 = 1 :

    由紀「夢はいつか覚めるって…演劇の時にも私、言ったよね?」

    八幡「……それがどうした」

    由紀「……」ガサゴソ

    由紀「これ」

    八幡「それは…」

    胡桃「アタシと八幡がコンビニで拾った…風船…」

    美紀「由紀先輩、まさかそれを使って…」

    胡桃「風船…屋上で前やった…」

    悠里「由紀ちゃん…」ボロボロ

    由紀「お外が地獄と、怖いとか、ちょっとみんな大げさすぎだよ!」

    由紀「でも、そんなに皆が苦しむなら…」

    由紀「八幡くん地獄に行っちゃうなら、胡桃ちゃんが八幡君と一緒にいたいなら、りーさんが怯えるなら、みーくんが迷うなら…」

    由紀「私がみんなに!夢も!希望も与える!」

    由紀「何度でも!何回でも!私はみんなの夢を叶える!」

    美紀「由紀先輩…」グスッ

    八幡「……」

    由紀「八幡君。私がアナタの夢を叶えます」

    由紀「呪文を唱えてあげる…びびでばびでぶー!」

    406 = 1 :

    今日はここまで
    後半戦だけど次回の投下分でも、まだまだ終わりません

    407 :

    乙です!
    後半戦か

    408 :

    乙乙
    由紀はほんとジョーカーだな

    409 :

    いつも面白い作品感謝。

    今回のラスト、由紀がまどかとダブって見えた。まどマギ全然関係ない作品なのに…。
    続き超楽しみにしてる。

    410 :


    おもしろい

    412 :

    乙でございます

    414 :

    >>1
    いつも最高に面白い、ありがとう

    415 = 384 :

    いまさらだが平塚先生の言ってたゲームってメタルギア2か?

    417 :

    乙乙
    後半戦って校外なの?

    あとどうでもいいけどびびでばびでぶー!がぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~に見えた

    418 :

    な?乙だけじゃ味気ないっしょ?

    419 :

    馬鹿ばっかり
    SSなんだから乙だけでいいじゃん

    421 :

    >後半戦って校外なの?

    めぐねえ「え、私の活躍は…?」
    太郎丸「僕のスタイリッシュアクションシーンも無しなの?」
    初期感染者用治療薬「ワイ、重要アイテム。忘れ去られる」

    422 = 419 :

    めぐねえ「え、私の活躍は…?」
    太郎丸「僕のスタイリッシュアクションシーンも無しなの?」
    初期感染者用治療薬「ワイ、重要アイテム。忘れ去られる」

    うわー…ここ最近で1番臭いわ

    423 :

    臭いのにわざわざ触れるとかドMかな?

    424 :

    雑談用の撒き餌だと思うよ

    425 :

    フィクションにマジレス(笑)…禁書のそれはダメだろミコトちゃんと同レベルっすわ、いやそんなんどうでもいいし
    おもしろけりゃ別にいいだろ、か・く・うの世界、人物なんだから(笑)

    426 :

    雑談うるさい
    どうでもいいから黙ってくれ

    427 :

    無理です(真顔

    428 :

    最初は面白かったのにどんどん面白くなくなってる。ヒロインが全員がチョロすぎるでしょ。いくら男が一人しかいないからって雑にやり過ぎ。平塚先生のところとか臭すぎだし、よくあるような展開でつまらないし。ダメダメだわ

    430 :

    その子、色んなスレで満遍なく噛み付いてるIDだから
    諦めたほうがいい

    431 = 428 :

    最初は面白かったのにどんどん面白くなくなってる。ヒロインが全員がチョロすぎるでしょ。いくら男が一人しかいないからって雑にやり過ぎ。平塚先生のところとか臭すぎだし、よくあるような展開でつまらないし。ダメダメだわ

    432 :

    さて、続きはいつかな

    433 :

    今日の夜ってtwitterで言ってたよ

    434 :

    >>431
    ほんこれ
    がっこうぐらし好きからしたら、原作レイプもいいとこ
    俺ガイル単体なら好きにやればいいと思うが、クロスするなら、まずその御都合ハーレム主義なラノベ脳を治してから書けって話
    片方の作品、馬鹿にしすぎでしょ

    435 :

    最初からこの展開を予想できない奴がいるとは

    436 :

    >>434
    フィクションにマジレス(笑)…禁書のそれはダメだろミコトちゃんと同レベルっすわ、いやそんなんどうでもいいし
    おもしろけりゃ別にいいだろ、か・く・うの世界、人物なんだから(笑)

    437 :

    twitterはやってないけど出来たので投下します

    >>415
    うん

    438 = 1 :

    >>396(訂正)

    【演劇終了後・部室】

    八幡「……」

    悠里「みんな、お疲れ様」ニコッ

    美紀「今日も疲れました」

    由紀「でも楽しかったよね!」

    美紀「ええ」ニコッ

    八幡「……」

    胡桃「シャワー浴び終えたら、その後はゲーム大会しようぜ!」

    由紀「良いね、やろうやろう!」

    美紀「体力が有り余ってますね」

    悠里「ゲームしても良いけど、夜更かしはダメよ」

    胡桃「分かってるよ…ん?」

    八幡「……」

    胡桃「八幡、どうしたんだ」

    八幡「……」

    美紀「どうしたんです?そんな悲しそうな表情で」

    由紀「八幡くん…?」

    悠里「具合が悪いの?」

    八幡「……」ガソゴソ

    バンッ

    美紀・由紀・悠里「それは……」

    胡桃「巡ヶ丘の地図…」

    八幡「……」ススッ

    キュッキュッ

    胡桃「あっ……」ビクッ

    胡桃(マーカーペンで…線を引いた…)ズキン

    八幡「……」

    八幡「ココまでだ」

    439 = 1 :

    >>405からの続きです

    440 = 1 :

    由紀「さあみんな!また風船を飛ばそう!」

    胡桃「……風船の存在、すっかり忘れてたぜ」グシッ

    美紀「はい…」グシッ

    悠里「ええ、その前にお手紙を書かないとね」グシッ

    八幡「……丈槍の提案を受け入れる。それじゃさっそく作るか」

    美紀「え、今からですか!?もう夜中ですよ」

    胡桃「まあ善は急げだしな。いまから手紙を書いた方が良いな!」

    八幡「……」

    八幡「お前達は前回、風船を何回飛ばしたんだ?」

    悠里「え?」

    美紀「何回って…勿論、一回ですが」

    八幡「そうか。なら今回は1日3回飛ばすぞ」

    美紀「さ、3回!?」

    悠里「そんなに余りは無いのだけれど…」

    八幡「昼間に外に行ってゴム風船を大量に入手してくる」

    胡桃「その手があったか!よし、アタシも付き合うぜ」

    八幡「早朝に外に出るから寝坊すんなよ」

    胡桃「ああ。それで…お前に頼みがある」

    八幡「?」

    胡桃「風船を入手したらハトを捕獲したいから、手伝ってくれ」

    悠里「また伝書鳩やるの?」

    胡桃「勿論!」

    由紀「アルノー鳩錦二世の仲間が増えるね!」

    441 = 1 :

    由紀「う~ん」

    悠里「どうしたの?」

    由紀「今回は手紙じゃなくて、広告にしよう!」

    悠里「広告?」

    由紀「うん!文化祭を開く事を知ってもらうために!」

    胡桃「なるほど」

    美紀「たしかに、なんで学園祭なんかやってるのか不思議でなりませんからね」

    由紀「もちろん、学園生活部からのメッセージも書いてもらうからね!」

    悠里「広告だけでなく、手紙としても役立つわね」

    八幡「まあメッセージを残すのは賛成なんだが…これは何だ?」

    由紀「ん?それは学園生活部の全員の似顔絵!私が書いたんだ!」

    八幡「……」

    由紀「どうしたの?」

    八幡「お前、絵ヘッタクソだな」

    胡桃「わかる」

    由紀「にゃ、にゃにおー!」

    美紀「でも雰囲気というか、全員の特徴を捉えてますよね」

    胡桃「たしかに。特に八幡のこの目つきの悪さ、やさぐれ感は伝わってるな」

    悠里「ふふふ。みんなニコニコしてるのに、一人だけちょっとグレてるわね」

    八幡「人相が良くなくて悪かったな」

    442 = 1 :

    由紀「巡ヶ丘学院高等学校・文化祭…○月×日開催…っと」カキカキ

    由紀「出来た!完成~!」

    胡桃「んじゃ、後は一人一人がコメントを残すだけだな」

    美紀「チラシの裏面に書きましょう」

    ~~~~

    美紀「書き終えました」

    悠里「さあ、最後は八幡くんよ」

    八幡「……」スッ

    胡桃「言い残しが無いように、ビッチシ書けよ!」

    八幡「……」カキカキ

    『3日間待ってやる』by比企谷八幡

    全員「!?」

    胡桃「それだけで良いのかよ!?」

    美紀「いくらなんでも短すぎじゃ…」

    八幡「その広告に書かれてる特徴的な似顔絵で、俺が巡ヶ丘高校で暮らしてるのは充分伝わるハズだ」

    悠里「ふふふ、しかし見れば見るほど、本当に浮いてるわね」

    胡桃「はは、八幡以外はほのぼのしてるのにな」

    八幡「アイツらならこの絵を見て、一発で俺だと理解するはずだ」

    443 = 1 :

    【早朝4時】

    八幡「ようやく光が見えた」

    由紀「ね、眠いよぉ…」

    美紀「何も夜明けじゃなくても…」

    八幡「眠いのは俺もだ。耐えろ」

    悠里「それじゃ準備はいい?」

    胡桃「いくぞ!せーの!」

    由紀「待って!」

    全員「?」

    由紀「合図を出します。みんな私の言葉に続いてください」

    八幡「おい。まさかアレを言うのか」

    胡桃「まあ…言霊みたいなもんだな」

    悠里「フフフ。良いんじゃない?せっかく飛ばすんだしムードは大事にしないと」

    八幡「言霊…か」

    由紀「それではいきまーーす」

    由紀「魔法の呪文、不思議な言葉!」

    由紀「びびでばびでぶー!」パッ

    悠里・美紀・胡桃・八幡「ビビディバビディブー」パッ

    由紀「わぁぁぁ…!」

    悠里「あの時は昼間だったけれど、夜明けと共に飛ばすのも悪くないわね」

    美紀「ええ」

    胡桃「メッセージ、届くといいな」

    八幡「ああ」

    八幡(まだ夜明けで辺りは暗い。それでも太陽の光に向かって風船は飛んでいく)

    八幡(世の中は絶望に満ちている。それでも太陽に向かい解き放たれたこの風船と広告に、希望を託す事にした)

    八幡(タイムリミットは3日間)

    444 = 1 :

    【午前中・繁華街】

    胡桃「だいぶ手に入れたな」

    八幡「これだけ風船を入手すれば充分だろ」

    胡桃「そうだな。これだけの数の風船を膨らましたら、さすがにヘリウムガスも底を尽きるかもな」

    八幡「よし、あとは学校に戻ってお前の鳩確保を手伝えば良いんだな?」

    胡桃「ああ。ちょっと苦労するが頼む」

    八幡「おう」

    胡桃「……」

    胡桃「なあ」

    八幡「ん?」

    胡桃「タイムリミットは3日までしか待てないのか?」

    八幡「風船を飛ばし続け、3日経っても来なけりゃ一定範囲内にはいないって事になるだろ」

    胡桃「せめて2週間待っても良いんじゃ」

    八幡「ダメだ。そんなに待っても意味なんて無い」

    八幡「……それにそんなに待ってたら。学校を去るのに躊躇してしまう」

    胡桃「……」

    胡桃「あのさ」

    八幡「ん?」

    胡桃「昨日は殴ってゴメン」

    八幡「……」

    八幡「殴られるような発言した俺に原因がある。お前が謝る必要は無い」

    胡桃「で、でもよ」

    八幡「それに殴られた所は肩だ。腹パンとか顔面じゃないし問題ない」

    胡桃「あ、アザとか残ってないか?」

    八幡「あの程度のパンチで残るわけないだろ。いくらお前が強いからって、俺はそこまで柔じゃない」

    胡桃「でも痛がってたし」

    八幡「まあ痛かったのは否定できんが」

    胡桃「ごめん」ウルウル

    八幡「え、いやだから、な、泣くなよ」

    胡桃「でも……」ボロボロ

    八幡「俺はお前を心を傷つけた。お前は俺にパンチした。それでもう話は終わりだ」

    八幡「……俺も悪かった。この間は言い過ぎた」

    445 = 1 :

    【学校に帰った後・屋上】

    八幡「しかし、よくこんな方法思いついたな」クイッ

    胡桃「へへへ、凄いだろ」クイッ

    ハト達「ポォォォ!」

    胡桃「よし、二匹ゲットだぜ」

    ガチャッ

    由紀「二人とも!おまたせ!」

    胡桃「お、来たか!」

    美紀「チラシの印刷は完了しました」

    悠里「風船も沢山膨らませたわ。膨らませた風船は教室にあるから」

    八幡「教室と屋上を往復するようだな」

    悠里「そうね」

    ~~~~

    由紀「それでは本日第二回目の風船飛ばしを始めまーす!」

    胡桃「さあ行ってこい。アルノー鳩錦3世!4世!」

    アルノー鳩錦3世・4世「ポポ、クルッポ」

    由紀「魔法の呪文、不思議な言葉!」

    由紀「びびでばびでぶー!」パッ

    悠里・美紀・胡桃・八幡「ビビディバビディブー」パッ

    アルノー鳩錦3世・4世「ポォォ~」バサバサッ

    446 = 1 :

    【昼間・部室】

    八幡「……」ボーッ

    由紀「八幡君が昼間に部室にいるって珍しいよね」

    美紀「この時間帯はいつも外にいますからね」

    胡桃「こんな晴天の日に部室にいるのもなんか懐かしいな…で、八幡。もう探索は良いのか?」

    八幡「一通り見回ったしな。すれ違いにならんよう俺はここに留まる。風船も沢山持ってきたしな」

    八幡「やれる事は全てやった。あとは風船を飛ばし続け、3日後までにアイツらが来るかどうかだ」

    胡桃「3日後までに…そうか」ズキッ

    由紀「ふぁぁ…眠いよ…」

    美紀「そういえば寝てませんね私達」

    悠里「夕方まで寝室で仮眠でもしましょう」

    八幡「昼寝なんて久しぶりだな。ずっと前は当たり前の様にしてたのにな」

    447 = 1 :

    【夕方】

    八幡(仮眠から目覚めた俺達は、アルノー鳩錦一族を増やした後、風船とアルノー達を解き放つ)

    由紀「びびでばびでぶー!」パッ

    悠里・美紀・胡桃・八幡「ビビディバビディブー」パッ

    八幡「……」

    悠里「夕日がキレイね」

    美紀「そうですね」

    胡桃「んで由紀、なんで演劇に使う魔女の格好してるんだ?」

    由紀「えへへへ。私ね、結構気に入ってるんだこの格好」クルクル

    八幡「急に踊りだしやがった。つーかさっきから何を隠し持ってる?」

    由紀「ふっふっふっ。じゃじゃーん!」

    八幡「それは拡声器と魔法のスティック…」

    由紀「さあ!屋上から、夢と希望を届けます。スーッ…」

    由紀「さらかどぅら~めちかぶら~びびでばびでぶー。歌え踊れ楽しく、びびでばびでぶー!」クルクル

    由紀「すべてこの世は~嫌なことな~ど、さらり捨てて朗らか~に、びびでばびでぶー!」クルクル

    由紀「さあみんなも一緒に!2番を歌おう!」

    悠里「ふふふ、由紀ちゃんったら」

    美紀「本当、先輩は無邪気ですね」

    八幡「おいおい、マジで歌うのかよ…」

    胡桃「よーし二番だな!由紀に続け!」

    全員「サラカドゥラ~メチカブラ~ビビディバビディブー。さあさみんな元気に、ビビディバビディブー」

    八幡(俺は喧騒な空気やノリは大っ嫌いだ)

    八幡(……だがこんな賑やか青春も悪くない。コイツらとなら)

    全員「すべてこの世は~嫌なことな~ど、さらり捨てて朗らか~に」

    由紀「びびでばびでぶー!」クルクル

    448 = 1 :

    八幡(チラシ付きの風船とアルノー鳩錦一族を解き放ち、そして屋上で歌い続ける時間は、あっと言う間に過ぎて行った)

    【3日目の夕方】

    由紀「歌え踊れ陽気に、びびでばびでぶー!」クルクル

    アルノー鳩錦12世~14世「ポォォッ」バサバサッ

    胡桃「これで風船ストックもゼロ。アルノー鳩錦一族も全羽解放した」

    八幡「……これで完全にやれる事は全部やり尽くした」

    美紀「後は願うばかりですね…」

    悠里「さあ、夕食の準備をしましょう」

    八幡「……ああ」

    八幡「……」

    悠里「胡桃、行くわよ」

    胡桃「ああ、先に行っててくれ」

    美紀「私もしばらく部室に行きます」

    悠里「そう、それじゃ待ってるわね」

    ガチャッ

    胡桃「……」

    美紀「圭も…来ないかな…」

    胡桃「タイムリミットまで約6時間って所かな」

    胡桃「圭はまだ望みはあるかもしれんが…八幡の知り合いはどうなるんだろ…」

    美紀「……こうも音沙汰がないと不安ですよね」

    胡桃「なあ美紀」

    美紀「はい、なんでしょう?」

    胡桃「パンデミックなんて無ければ良かったなんて考えた事あるか?」

    美紀「それは皆考えてるんじゃないですか?」

    449 = 1 :

    胡桃「だよな。うんアタシも」

    胡桃「あの時、パンデミックなんて起こらなければ…先輩だって生きていたし、色んな人が生きていられた」

    胡桃「でも…美紀や由紀との出会いは無かった事になる」

    美紀「……で、でも学校は一緒だから」

    胡桃「そうだな。由紀や美紀とは何らかの過程で出会ってたかも知れない。アタシとりーさんは知り合いだったし…圭もいれば5人でいられたかも知れない」

    胡桃「それでも、八幡との出会いだけは…」

    美紀「……っ」

    胡桃「……」

    美紀「で、でも!もしかしたら将来出会ってたかも知れないじゃないですか!何らかの形で!」

    胡桃「運が良ければな」

    胡桃「でも高校で出会うことは無かったろ。絶対」

    美紀「……」

    胡桃「パンデミックなんか起こらなきゃ良い。夢なら覚めてほしいって思う。時間が巻き戻せるなら戻したい」

    胡桃「でもお前や八幡との出会いを無かった事にもしたくない」

    美紀「……気持ちは分かりますが、そんな事を言ったらキリがないですよ」

    美紀「らしくないですよ」

    胡桃「……この間さ、不本意とはいえ八幡が、あたし達を突き放す為に言ったあの言葉が脳裏に残っててな」

    ――誰でも良かったんだろ?

    胡桃「……」

    美紀「まだ例の先輩の事、未練が残ってるんですか?」

    胡桃「……先輩に対する想いはもう清算はついてる。悔やんだって先輩が生き返る訳じゃないし」

    胡桃「でも…複雑だ。上手くいえないけど」

    胡桃「未練は無いけど…何ていうかこう…」

    胡桃「……」

    胡桃「あっ!!で、でででも!べ、べべべ別に今は八幡の事が好きとか!そんな意味で言ってる訳じゃないからな!」

    美紀「……今さら意地を張ったってもう遅いですよ?」

    胡桃「ど、どどど、どういう意味だよ!」カァァァ

    美紀「もうとっくに気付いてますよ。由紀先輩ですら。八幡先輩本人は知りませんが」

    胡桃「~~~っ///」カァァァ

    美紀「それで、もし八幡先輩が出て行く事になったら、どうするんですか?」

    胡桃「……分からない。アタシはどうすれば良いのか」

    450 = 1 :

    【深夜・部室】

    カチッ…カチッ…

    八幡(机の上には、目覚まし時計が置かれている)

    カチッ…カチッ…

    由紀「……」

    悠里「……」

    美紀「……」

    胡桃「……」

    カチッ…カチッ…


    八幡(時計の針は、あと1分で12時となる)

    カチッ…カチッ…

    八幡「……」

    由紀・悠里・美紀・胡桃「……」

    オハヨー、ネボケ、アサダゾー!

    全員「……」

    オハヨー、ネボケ、アサダゾー!
    オハヨー、ネボケ、アサダゾー!

    八幡(やかましく憎たらしい音声が、部室充に、そして脳内に残酷に響く)

    胡桃「……」プルプル

    美紀「ぅ…ぅぅ…」グスッ

    由紀「……」グスッ

    悠里「ぅぅ…」ボロボロ


    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS+一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 俺ガイル + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について