元スレ八幡「と、戸塚―!!」由紀「みーくんの彼氏!?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
401 = 1 :
(回想)
胡桃「どんな活動してきたんだ?聞かせてくれよ」
八幡「やだ」
胡桃「聞かせてくれよ!」ズイッ
八幡「断る」
胡桃「頼むよ!」
八幡「……はぁぁ、わーったよ。どこから話そうか」
~~~
胡桃「あったま来た。相模って奴、もし生きてたら怒鳴る。そして、お前の中学時代の同級生はブッ飛ばしてやる」ピキピキ
八幡「おい止めろ」
~~~
胡桃「嘘の告白なんかあっちゃだめだ。そりゃ切れるわ」
胡桃「でも…お前を詳しく知ってりゃ、その場で怒鳴って終わってたけどな」
八幡「その場で…ね。まあその後も簡単には行かなかったんだがな」
~~~
胡桃「へー…部員を取り戻す為に、例のぶりっ子を強引に生徒会長に…」
八幡「でもあん時はよく空回りしててだな…」
(回想終了)
402 = 1 :
胡桃「誰よりも口が堅そうなのに、アタシに奉仕部での活動を打ち明けてくれたのは…少しはアタシを信用してくれたからだろ?」
八幡「ただの気の迷いだ。普段は関係者以外には絶対に語らん」
胡桃「八幡の奉仕部での活動は常人じゃ考えられない発想ばかりだった。理解できない事ばかりだ」
胡桃「でも話を聞いていて、いくつか確かな事が分かった」
胡桃「コイツは常に人のためを思って行動してる事だ。自分じゃ自己満足って言葉で片付けてるけどな」
胡桃「だからさっきアタシに言った言葉すら、本当は本心じゃないって信じられる」
胡桃「……それに八幡を見ろよ。みっともなく泣いてるじゃん」
八幡「……」フイッ
胡桃「人一倍優しい八幡だから、ある意味、あんな暴言を吐けたんじゃねぇか」
全員「……」
胡桃「ただ八幡は頭良いからな。もしかしたら『先輩の穴埋め』と言う点…悔しいが、多少は当たってるのかもしれない」
胡桃「でも『だれでも良い』なんて思ってない。これは本当だ」
胡桃「だからお前に見せてやるよ!アタシの本気を!覚悟を!」ススッ
胡桃「お前が他所では嫌われ者だろうと…そんなものは関係ない」スッ
全員「!?」
八幡「」
八幡「おい止めろ。何故ひざまずいてる。俺に忠誠のポーズなんか決めるな」
胡桃「メロスの演劇でアタシは、盗賊役兼任でセリヌの弟子役をやってる」
胡桃「多分、嫌われ事なんてないアタシだが盗賊みたいに嫌われても構わん」
胡桃「セリヌの弟子の様に、お前に忠義を掲げても良い」
胡桃「お前の為なら!世界中の人間を敵に回しても構わない!!学園生活部の部員以外な!」
八幡「……」
胡桃「……」ツーッ
胡桃「だから…側にいさせてくれ…」ボロボロ
403 = 1 :
胡桃「皆にもお願いがある!!」クルッ
胡桃「……」ススッ
由紀「ちょ、くるみちゃん!?」
美紀「土下座なんて止めてください!」
胡桃「……」
胡桃「アタシと一緒に!!この学校を退学してくれ!!」
悠里「!!?」
胡桃「頼む!!付いてきてくれ!!」
悠里「アナタ…自分で何を言ってるのか分かって…」
胡桃「八幡!!」
八幡「……」
胡桃「由紀の事は任せろ。絶対…絶対に負担をかけさせたりやしない」
胡桃「だから…皆でこの学校を退学する」
胡桃「いつか…色んな問題が解決したら、その時にまた高校に通おう!」
胡桃「アタシの一生のお願いを、ワガママを、頼む聞いてくれ!」
美紀「胡桃先輩…」
美紀(圭は言ってた…ただ生きてればそれで良いのかって…)
美紀「胡桃先輩!私も一緒に退学を…」
悠里「いや…」ガクガク
美紀「あ…」
悠里「いや、怖い…お外は…怖い…」ガクガク
胡桃「りーさんのことも!アタシと八幡で守るから!」
404 = 1 :
悠里「怖い…怖いわ…遠足ならまだしも…当ても無く長期間の放浪なんて…耐えられない…」ボロボロ
胡桃「だから!アタシと八幡で…!」
八幡「やめろ恵飛須沢」
八幡「若狭が怯えてる。そして泣いてるじゃねぇか」
悠里「ぅぅ…怖い…」ボロボロ
八幡「お前の提案は受け入れられない」
胡桃「……そんな。いや、いやだ!」ガクガク
胡桃「いやだ…そんなの…悲しいじゃねぇか…!」ボロボロ
八幡「……お前はこの学校に残れ。いつか『卒業』するまで。学園生活部を守ってろ」
八幡「俺は俺で本来、別に守らなきゃいけない奴らがいるから」
胡桃「イヤだ…ぅぅ…どっちも選べない…」ボロボロ
胡桃「頼むみんな…アタシのワガママ、意見に賛成してくれ…」ボロボロ
胡桃「八幡と離れるのだけはイヤだ…」ボロボロ
美紀「私は…どうすれば…」
八幡「……」
由紀「みんな、悲しむ必要ないよ」
悠里・美紀「え…」
胡桃「由紀…?」
八幡「……?」
由紀「私がみんなに、夢を与えるから」
405 = 1 :
由紀「夢はいつか覚めるって…演劇の時にも私、言ったよね?」
八幡「……それがどうした」
由紀「……」ガサゴソ
由紀「これ」
八幡「それは…」
胡桃「アタシと八幡がコンビニで拾った…風船…」
美紀「由紀先輩、まさかそれを使って…」
胡桃「風船…屋上で前やった…」
悠里「由紀ちゃん…」ボロボロ
由紀「お外が地獄と、怖いとか、ちょっとみんな大げさすぎだよ!」
由紀「でも、そんなに皆が苦しむなら…」
由紀「八幡くん地獄に行っちゃうなら、胡桃ちゃんが八幡君と一緒にいたいなら、りーさんが怯えるなら、みーくんが迷うなら…」
由紀「私がみんなに!夢も!希望も与える!」
由紀「何度でも!何回でも!私はみんなの夢を叶える!」
美紀「由紀先輩…」グスッ
八幡「……」
由紀「八幡君。私がアナタの夢を叶えます」
由紀「呪文を唱えてあげる…びびでばびでぶー!」
406 = 1 :
今日はここまで
後半戦だけど次回の投下分でも、まだまだ終わりません
407 :
乙です!
後半戦か
408 :
乙乙
由紀はほんとジョーカーだな
409 :
いつも面白い作品感謝。
今回のラスト、由紀がまどかとダブって見えた。まどマギ全然関係ない作品なのに…。
続き超楽しみにしてる。
410 :
乙
おもしろい
412 :
乙でございます
414 :
>>1乙
いつも最高に面白い、ありがとう
415 = 384 :
いまさらだが平塚先生の言ってたゲームってメタルギア2か?
417 :
乙乙
後半戦って校外なの?
あとどうでもいいけどびびでばびでぶー!がぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~に見えた
418 :
な?乙だけじゃ味気ないっしょ?
419 :
馬鹿ばっかり
SSなんだから乙だけでいいじゃん
421 :
>後半戦って校外なの?
めぐねえ「え、私の活躍は…?」
太郎丸「僕のスタイリッシュアクションシーンも無しなの?」
初期感染者用治療薬「ワイ、重要アイテム。忘れ去られる」
422 = 419 :
めぐねえ「え、私の活躍は…?」
太郎丸「僕のスタイリッシュアクションシーンも無しなの?」
初期感染者用治療薬「ワイ、重要アイテム。忘れ去られる」
うわー…ここ最近で1番臭いわ
423 :
臭いのにわざわざ触れるとかドMかな?
424 :
雑談用の撒き餌だと思うよ
425 :
フィクションにマジレス(笑)…禁書のそれはダメだろミコトちゃんと同レベルっすわ、いやそんなんどうでもいいし
おもしろけりゃ別にいいだろ、か・く・うの世界、人物なんだから(笑)
426 :
雑談うるさい
どうでもいいから黙ってくれ
427 :
無理です(真顔
428 :
最初は面白かったのにどんどん面白くなくなってる。ヒロインが全員がチョロすぎるでしょ。いくら男が一人しかいないからって雑にやり過ぎ。平塚先生のところとか臭すぎだし、よくあるような展開でつまらないし。ダメダメだわ
430 :
その子、色んなスレで満遍なく噛み付いてるIDだから
諦めたほうがいい
431 = 428 :
最初は面白かったのにどんどん面白くなくなってる。ヒロインが全員がチョロすぎるでしょ。いくら男が一人しかいないからって雑にやり過ぎ。平塚先生のところとか臭すぎだし、よくあるような展開でつまらないし。ダメダメだわ
432 :
さて、続きはいつかな
433 :
今日の夜ってtwitterで言ってたよ
434 :
>>431
ほんこれ
がっこうぐらし好きからしたら、原作レイプもいいとこ
俺ガイル単体なら好きにやればいいと思うが、クロスするなら、まずその御都合ハーレム主義なラノベ脳を治してから書けって話
片方の作品、馬鹿にしすぎでしょ
435 :
最初からこの展開を予想できない奴がいるとは
436 :
>>434
フィクションにマジレス(笑)…禁書のそれはダメだろミコトちゃんと同レベルっすわ、いやそんなんどうでもいいし
おもしろけりゃ別にいいだろ、か・く・うの世界、人物なんだから(笑)
437 :
twitterはやってないけど出来たので投下します
>>415
うん
438 = 1 :
>>396(訂正)
【演劇終了後・部室】
八幡「……」
悠里「みんな、お疲れ様」ニコッ
美紀「今日も疲れました」
由紀「でも楽しかったよね!」
美紀「ええ」ニコッ
八幡「……」
胡桃「シャワー浴び終えたら、その後はゲーム大会しようぜ!」
由紀「良いね、やろうやろう!」
美紀「体力が有り余ってますね」
悠里「ゲームしても良いけど、夜更かしはダメよ」
胡桃「分かってるよ…ん?」
八幡「……」
胡桃「八幡、どうしたんだ」
八幡「……」
美紀「どうしたんです?そんな悲しそうな表情で」
由紀「八幡くん…?」
悠里「具合が悪いの?」
八幡「……」ガソゴソ
バンッ
美紀・由紀・悠里「それは……」
胡桃「巡ヶ丘の地図…」
八幡「……」ススッ
キュッキュッ
胡桃「あっ……」ビクッ
胡桃(マーカーペンで…線を引いた…)ズキン
八幡「……」
八幡「ココまでだ」
439 = 1 :
>>405からの続きです
440 = 1 :
由紀「さあみんな!また風船を飛ばそう!」
胡桃「……風船の存在、すっかり忘れてたぜ」グシッ
美紀「はい…」グシッ
悠里「ええ、その前にお手紙を書かないとね」グシッ
八幡「……丈槍の提案を受け入れる。それじゃさっそく作るか」
美紀「え、今からですか!?もう夜中ですよ」
胡桃「まあ善は急げだしな。いまから手紙を書いた方が良いな!」
八幡「……」
八幡「お前達は前回、風船を何回飛ばしたんだ?」
悠里「え?」
美紀「何回って…勿論、一回ですが」
八幡「そうか。なら今回は1日3回飛ばすぞ」
美紀「さ、3回!?」
悠里「そんなに余りは無いのだけれど…」
八幡「昼間に外に行ってゴム風船を大量に入手してくる」
胡桃「その手があったか!よし、アタシも付き合うぜ」
八幡「早朝に外に出るから寝坊すんなよ」
胡桃「ああ。それで…お前に頼みがある」
八幡「?」
胡桃「風船を入手したらハトを捕獲したいから、手伝ってくれ」
悠里「また伝書鳩やるの?」
胡桃「勿論!」
由紀「アルノー鳩錦二世の仲間が増えるね!」
441 = 1 :
由紀「う~ん」
悠里「どうしたの?」
由紀「今回は手紙じゃなくて、広告にしよう!」
悠里「広告?」
由紀「うん!文化祭を開く事を知ってもらうために!」
胡桃「なるほど」
美紀「たしかに、なんで学園祭なんかやってるのか不思議でなりませんからね」
由紀「もちろん、学園生活部からのメッセージも書いてもらうからね!」
悠里「広告だけでなく、手紙としても役立つわね」
八幡「まあメッセージを残すのは賛成なんだが…これは何だ?」
由紀「ん?それは学園生活部の全員の似顔絵!私が書いたんだ!」
八幡「……」
由紀「どうしたの?」
八幡「お前、絵ヘッタクソだな」
胡桃「わかる」
由紀「にゃ、にゃにおー!」
美紀「でも雰囲気というか、全員の特徴を捉えてますよね」
胡桃「たしかに。特に八幡のこの目つきの悪さ、やさぐれ感は伝わってるな」
悠里「ふふふ。みんなニコニコしてるのに、一人だけちょっとグレてるわね」
八幡「人相が良くなくて悪かったな」
442 = 1 :
由紀「巡ヶ丘学院高等学校・文化祭…○月×日開催…っと」カキカキ
由紀「出来た!完成~!」
胡桃「んじゃ、後は一人一人がコメントを残すだけだな」
美紀「チラシの裏面に書きましょう」
~~~~
美紀「書き終えました」
悠里「さあ、最後は八幡くんよ」
八幡「……」スッ
胡桃「言い残しが無いように、ビッチシ書けよ!」
八幡「……」カキカキ
『3日間待ってやる』by比企谷八幡
全員「!?」
胡桃「それだけで良いのかよ!?」
美紀「いくらなんでも短すぎじゃ…」
八幡「その広告に書かれてる特徴的な似顔絵で、俺が巡ヶ丘高校で暮らしてるのは充分伝わるハズだ」
悠里「ふふふ、しかし見れば見るほど、本当に浮いてるわね」
胡桃「はは、八幡以外はほのぼのしてるのにな」
八幡「アイツらならこの絵を見て、一発で俺だと理解するはずだ」
443 = 1 :
【早朝4時】
八幡「ようやく光が見えた」
由紀「ね、眠いよぉ…」
美紀「何も夜明けじゃなくても…」
八幡「眠いのは俺もだ。耐えろ」
悠里「それじゃ準備はいい?」
胡桃「いくぞ!せーの!」
由紀「待って!」
全員「?」
由紀「合図を出します。みんな私の言葉に続いてください」
八幡「おい。まさかアレを言うのか」
胡桃「まあ…言霊みたいなもんだな」
悠里「フフフ。良いんじゃない?せっかく飛ばすんだしムードは大事にしないと」
八幡「言霊…か」
由紀「それではいきまーーす」
由紀「魔法の呪文、不思議な言葉!」
由紀「びびでばびでぶー!」パッ
悠里・美紀・胡桃・八幡「ビビディバビディブー」パッ
由紀「わぁぁぁ…!」
悠里「あの時は昼間だったけれど、夜明けと共に飛ばすのも悪くないわね」
美紀「ええ」
胡桃「メッセージ、届くといいな」
八幡「ああ」
八幡(まだ夜明けで辺りは暗い。それでも太陽の光に向かって風船は飛んでいく)
八幡(世の中は絶望に満ちている。それでも太陽に向かい解き放たれたこの風船と広告に、希望を託す事にした)
八幡(タイムリミットは3日間)
444 = 1 :
【午前中・繁華街】
胡桃「だいぶ手に入れたな」
八幡「これだけ風船を入手すれば充分だろ」
胡桃「そうだな。これだけの数の風船を膨らましたら、さすがにヘリウムガスも底を尽きるかもな」
八幡「よし、あとは学校に戻ってお前の鳩確保を手伝えば良いんだな?」
胡桃「ああ。ちょっと苦労するが頼む」
八幡「おう」
胡桃「……」
胡桃「なあ」
八幡「ん?」
胡桃「タイムリミットは3日までしか待てないのか?」
八幡「風船を飛ばし続け、3日経っても来なけりゃ一定範囲内にはいないって事になるだろ」
胡桃「せめて2週間待っても良いんじゃ」
八幡「ダメだ。そんなに待っても意味なんて無い」
八幡「……それにそんなに待ってたら。学校を去るのに躊躇してしまう」
胡桃「……」
胡桃「あのさ」
八幡「ん?」
胡桃「昨日は殴ってゴメン」
八幡「……」
八幡「殴られるような発言した俺に原因がある。お前が謝る必要は無い」
胡桃「で、でもよ」
八幡「それに殴られた所は肩だ。腹パンとか顔面じゃないし問題ない」
胡桃「あ、アザとか残ってないか?」
八幡「あの程度のパンチで残るわけないだろ。いくらお前が強いからって、俺はそこまで柔じゃない」
胡桃「でも痛がってたし」
八幡「まあ痛かったのは否定できんが」
胡桃「ごめん」ウルウル
八幡「え、いやだから、な、泣くなよ」
胡桃「でも……」ボロボロ
八幡「俺はお前を心を傷つけた。お前は俺にパンチした。それでもう話は終わりだ」
八幡「……俺も悪かった。この間は言い過ぎた」
445 = 1 :
【学校に帰った後・屋上】
八幡「しかし、よくこんな方法思いついたな」クイッ
胡桃「へへへ、凄いだろ」クイッ
ハト達「ポォォォ!」
胡桃「よし、二匹ゲットだぜ」
ガチャッ
由紀「二人とも!おまたせ!」
胡桃「お、来たか!」
美紀「チラシの印刷は完了しました」
悠里「風船も沢山膨らませたわ。膨らませた風船は教室にあるから」
八幡「教室と屋上を往復するようだな」
悠里「そうね」
~~~~
由紀「それでは本日第二回目の風船飛ばしを始めまーす!」
胡桃「さあ行ってこい。アルノー鳩錦3世!4世!」
アルノー鳩錦3世・4世「ポポ、クルッポ」
由紀「魔法の呪文、不思議な言葉!」
由紀「びびでばびでぶー!」パッ
悠里・美紀・胡桃・八幡「ビビディバビディブー」パッ
アルノー鳩錦3世・4世「ポォォ~」バサバサッ
446 = 1 :
【昼間・部室】
八幡「……」ボーッ
由紀「八幡君が昼間に部室にいるって珍しいよね」
美紀「この時間帯はいつも外にいますからね」
胡桃「こんな晴天の日に部室にいるのもなんか懐かしいな…で、八幡。もう探索は良いのか?」
八幡「一通り見回ったしな。すれ違いにならんよう俺はここに留まる。風船も沢山持ってきたしな」
八幡「やれる事は全てやった。あとは風船を飛ばし続け、3日後までにアイツらが来るかどうかだ」
胡桃「3日後までに…そうか」ズキッ
由紀「ふぁぁ…眠いよ…」
美紀「そういえば寝てませんね私達」
悠里「夕方まで寝室で仮眠でもしましょう」
八幡「昼寝なんて久しぶりだな。ずっと前は当たり前の様にしてたのにな」
447 = 1 :
【夕方】
八幡(仮眠から目覚めた俺達は、アルノー鳩錦一族を増やした後、風船とアルノー達を解き放つ)
由紀「びびでばびでぶー!」パッ
悠里・美紀・胡桃・八幡「ビビディバビディブー」パッ
八幡「……」
悠里「夕日がキレイね」
美紀「そうですね」
胡桃「んで由紀、なんで演劇に使う魔女の格好してるんだ?」
由紀「えへへへ。私ね、結構気に入ってるんだこの格好」クルクル
八幡「急に踊りだしやがった。つーかさっきから何を隠し持ってる?」
由紀「ふっふっふっ。じゃじゃーん!」
八幡「それは拡声器と魔法のスティック…」
由紀「さあ!屋上から、夢と希望を届けます。スーッ…」
由紀「さらかどぅら~めちかぶら~びびでばびでぶー。歌え踊れ楽しく、びびでばびでぶー!」クルクル
由紀「すべてこの世は~嫌なことな~ど、さらり捨てて朗らか~に、びびでばびでぶー!」クルクル
由紀「さあみんなも一緒に!2番を歌おう!」
悠里「ふふふ、由紀ちゃんったら」
美紀「本当、先輩は無邪気ですね」
八幡「おいおい、マジで歌うのかよ…」
胡桃「よーし二番だな!由紀に続け!」
全員「サラカドゥラ~メチカブラ~ビビディバビディブー。さあさみんな元気に、ビビディバビディブー」
八幡(俺は喧騒な空気やノリは大っ嫌いだ)
八幡(……だがこんな賑やか青春も悪くない。コイツらとなら)
全員「すべてこの世は~嫌なことな~ど、さらり捨てて朗らか~に」
由紀「びびでばびでぶー!」クルクル
448 = 1 :
八幡(チラシ付きの風船とアルノー鳩錦一族を解き放ち、そして屋上で歌い続ける時間は、あっと言う間に過ぎて行った)
【3日目の夕方】
由紀「歌え踊れ陽気に、びびでばびでぶー!」クルクル
アルノー鳩錦12世~14世「ポォォッ」バサバサッ
胡桃「これで風船ストックもゼロ。アルノー鳩錦一族も全羽解放した」
八幡「……これで完全にやれる事は全部やり尽くした」
美紀「後は願うばかりですね…」
悠里「さあ、夕食の準備をしましょう」
八幡「……ああ」
八幡「……」
悠里「胡桃、行くわよ」
胡桃「ああ、先に行っててくれ」
美紀「私もしばらく部室に行きます」
悠里「そう、それじゃ待ってるわね」
ガチャッ
胡桃「……」
美紀「圭も…来ないかな…」
胡桃「タイムリミットまで約6時間って所かな」
胡桃「圭はまだ望みはあるかもしれんが…八幡の知り合いはどうなるんだろ…」
美紀「……こうも音沙汰がないと不安ですよね」
胡桃「なあ美紀」
美紀「はい、なんでしょう?」
胡桃「パンデミックなんて無ければ良かったなんて考えた事あるか?」
美紀「それは皆考えてるんじゃないですか?」
449 = 1 :
胡桃「だよな。うんアタシも」
胡桃「あの時、パンデミックなんて起こらなければ…先輩だって生きていたし、色んな人が生きていられた」
胡桃「でも…美紀や由紀との出会いは無かった事になる」
美紀「……で、でも学校は一緒だから」
胡桃「そうだな。由紀や美紀とは何らかの過程で出会ってたかも知れない。アタシとりーさんは知り合いだったし…圭もいれば5人でいられたかも知れない」
胡桃「それでも、八幡との出会いだけは…」
美紀「……っ」
胡桃「……」
美紀「で、でも!もしかしたら将来出会ってたかも知れないじゃないですか!何らかの形で!」
胡桃「運が良ければな」
胡桃「でも高校で出会うことは無かったろ。絶対」
美紀「……」
胡桃「パンデミックなんか起こらなきゃ良い。夢なら覚めてほしいって思う。時間が巻き戻せるなら戻したい」
胡桃「でもお前や八幡との出会いを無かった事にもしたくない」
美紀「……気持ちは分かりますが、そんな事を言ったらキリがないですよ」
美紀「らしくないですよ」
胡桃「……この間さ、不本意とはいえ八幡が、あたし達を突き放す為に言ったあの言葉が脳裏に残っててな」
――誰でも良かったんだろ?
胡桃「……」
美紀「まだ例の先輩の事、未練が残ってるんですか?」
胡桃「……先輩に対する想いはもう清算はついてる。悔やんだって先輩が生き返る訳じゃないし」
胡桃「でも…複雑だ。上手くいえないけど」
胡桃「未練は無いけど…何ていうかこう…」
胡桃「……」
胡桃「あっ!!で、でででも!べ、べべべ別に今は八幡の事が好きとか!そんな意味で言ってる訳じゃないからな!」
美紀「……今さら意地を張ったってもう遅いですよ?」
胡桃「ど、どどど、どういう意味だよ!」カァァァ
美紀「もうとっくに気付いてますよ。由紀先輩ですら。八幡先輩本人は知りませんが」
胡桃「~~~っ///」カァァァ
美紀「それで、もし八幡先輩が出て行く事になったら、どうするんですか?」
胡桃「……分からない。アタシはどうすれば良いのか」
450 = 1 :
【深夜・部室】
カチッ…カチッ…
八幡(机の上には、目覚まし時計が置かれている)
カチッ…カチッ…
由紀「……」
悠里「……」
美紀「……」
胡桃「……」
カチッ…カチッ…
八幡(時計の針は、あと1分で12時となる)
カチッ…カチッ…
八幡「……」
由紀・悠里・美紀・胡桃「……」
オハヨー、ネボケ、アサダゾー!
全員「……」
オハヨー、ネボケ、アサダゾー!
オハヨー、ネボケ、アサダゾー!
八幡(やかましく憎たらしい音声が、部室充に、そして脳内に残酷に響く)
胡桃「……」プルプル
美紀「ぅ…ぅぅ…」グスッ
由紀「……」グスッ
悠里「ぅぅ…」ボロボロ
みんなの評価 : ★★★
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