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    元スレ八幡「と、戸塚―!!」由紀「みーくんの彼氏!?」

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    みんなの評価 : ★★★
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    151 :

    意識はあると思ってんじゃない?自分を追い詰めて心の安定を保ってそうだし

    152 :

    >>148
    むしろ理性が高いからこそでそ
    常人なら「本物が欲しい」なんて思考にすら至らないよ、いい意味でも悪い意味でも

    153 :

    なに言ってんだコイツ

    155 :

    シンデレラとメロス……、配役で意味が大きく変わるな。応援してる

    156 :

    内心シンデレラ役をやりたい胡桃、王子役を断固拒否する八幡、
    しょうがないから胡桃かみーくんが王子役やって、八幡はカボチャの馬車役かな?

    157 :

    八幡が継母役やってゆきのんの声真似したら…
    だめだ、シンデレラ役の目が死んでしまう

    158 :

    探索に毎日のように出てるから食料もバリケード補強増強の資材も手に入るだろうし、
    この二人なら校内の制圧も出来そうだし、学園生活部の未来は明るいな

    159 :

    二本立てか…ゆきの発想なら二つの話を合体させるんじゃなかろうか…?

    160 :

    >>158
    なお、内部から綻ぶ模様

    161 :

    【次の日・夕刻】

    胡桃「たっだいまー!」

    八幡「ただいま」

    悠里「おかえり。待ってたわ」

    美紀「今日も見つかりませんでしたか…」

    八幡「……ああ」

    胡桃「んで、今日は配役を決めるんだよな?」

    悠里「ええ。そこにおいてある抽選箱でクジ引きを行うわ」

    胡桃「クジ引きで決めるのかよ!?」

    悠里「ええ、ゆきちゃんがそうしたいって言うから」

    胡桃「えー…マジかよ由紀…」

    由紀「どの配役になるか分からないこのスリルが良いんだよ!」

    八幡「そんな下らんスリルを求めてるのはお前だけだっつーの」

    由紀「にゃ、にゃにおー!」

    胡桃(……シンデレラ役、やってみたかった)チラッ

    八幡「…? 俺の顔に何か付いてるか?」

    胡桃「い、いや!な、何でもねぇよ!気にすんな!」ドキッ

    胡桃(八幡が王子役なんて絶対やりたくないだろうしな……って!何でアタシは八幡に王子役を望んでるだよ!おかしいだろ!)カァァァ

    八幡(なぜ顔を赤くしてるんですかね)

    由紀「それでは!ジャンケンでクジを引く順番を決めるよー!」

    162 = 1 :

    【抽選結果】

    悠里「それではまず、シンデレラの配役から発表します」

    八幡(俺は二回もジャンケンに負け、余り物を選ばされた。なんとも俺らしい結末だ)

    悠里「私は継母役よ」

    由紀「私は魔法使い!」

    胡桃「……継母の娘役だ」

    美紀「」

    八幡「」

    美紀「わ、私が王子様役です…」

    八幡「」

    由紀「わー!みーくん男装似合いそう!」

    悠里「フフフ、確かに似合いそうね」

    八幡「」

    由紀「八幡くんは何役?」

    八幡「」

    美紀「八幡先輩意外はもう発表したんですし、一つしかじゃないですか」

    由紀「えーっと…あ!もしかしてシンデレラ役!?」

    八幡「」

    悠里「プッ…八幡君が…男の子なのに…ププ…」

    由紀「ぷぷぷー!八幡くんおめでとう!」

    美紀「はぁぁ…よりによって八幡先輩がシンデレラとは…」

    八幡「」

    由紀「でも流石にチューとかは無しね?何かこう…演技がハード過ぎるし」

    由紀「あ、でもみーくんがどうしてチューしたいなら止めないけど」

    胡桃「」ビクッ

    美紀「絶対しません!!!変な事言わないで下さい由紀先輩!!」

    由紀「あわわ!ご、ごみ~ん」

    胡桃「ホッ」

    胡桃「……」

    胡桃(何故だ。王子役を無性にやりたくなってきた…でも抽選での決め事だから交換なんて出来ないよな…)モヤモヤ

    八幡「何デ俺ガ…シンデレラ…」

    163 = 1 :

    美紀「それでは次は、走れメロスの配役ですね」

    悠里「私は邪知暴虐の王・ディオニス役ね」

    胡桃「あたしは二つ配役がある…山賊役と、セリヌの弟子フィロストラトス役だ」

    由紀「私はメロスの妹だよ!」

    美紀「私は…メロス役です」

    八幡「メロスの親友・セリヌことセリヌンティウス役だ」

    由紀「みーくん凄い!二つともメインの役だよ!」

    美紀「くじ運が良いのか…悪いのか…」

    悠里「八幡君と美紀さんは配役に恵まれてるわね」

    八幡「……シンデレラに比べれば、セリヌ役はまだマシか」

    胡桃「……」

    胡桃(メロス役が良かったな…)

    164 = 1 :

    【夜・部室にて】

    八幡「なあ若狭」

    悠里「何?」

    八幡「お前、劇で二つとも悪役だよな。俺と交換しないか?悪役なら俺のほうが性に合う」

    悠里「フフ、お気遣いどうも。でも交換はしないわ」

    悠里「せっかく、ゆきちゃんがクジ引きと提案したのだから、それを無下にするのは良く無いわ」

    八幡「そうか、俺はその提案とやらのせいで主演をやらされるハメになったがな」

    悠里「フフ、良いじゃない。今まで演劇でこんな大役やったことないのでしょ?」

    八幡「はぁぁ…」

    八幡(それにしても、丈槍は本当に愛されてるな)

    八幡(部長は若狭だが、丈槍の意見ひとつに全員が頭を頷く。絶対的な信頼を寄せている)

    八幡(そういう所もアイツに似てるな)

    「ヒッキー!」

    八幡「え」

    「ヒッキー!演劇がんばろうね!」

    八幡「由比ヶ浜…?」

    「さあ!演劇の稽古をはじめよー!」

    八幡「由比ヶ浜…」ツー

    由紀「ふえ?」キョトン

    八幡「あ…」

    由紀「って八幡くん泣いてる!? どど、どうしたの、何か悲しい事あったの?」オロオロ

    八幡「……」グシッ

    八幡「俺がシンデレラ役なんて間違っている」

    由紀「泣くほどイヤなの!?」

    美紀「八幡先輩…また…」

    胡桃「由比ヶ浜…前に八幡が言ってた由紀に似てる奴か」

    悠里(由紀ちゃん程じゃないけど、たまに見えざるものが見えてしまうのね)

    165 = 1 :

    八幡(かくして演劇の稽古が始まった)

    ~~~

    悠里(継母役)「では私たちは舞踏会に行って来るわ。しっかりお留守番してなさい」

    胡桃(義理の姉役)「ドレスが見付からなくて残念だったな!」

    八幡(主演)「……」

    八幡(この惨めな感覚、見覚えが…あれ、もしかしたら俺ってシンデレラ役にふさわしい?)

    ~~~

    由紀(魔法使い)「さあ楽しんで来なさーい!びびでぃ・ばびでぃ・ぶー!」

    八幡「うれしわ。なんとお礼を言っていいのかしら」
    由紀「でも気をつけてね~?夢はいつか覚める物!12時には魔法が解けちゃうから!びびでぃ・ばびでぃ・ぶー!」

    八幡「気をつけるわ」

    美紀「はいカットです!」

    胡桃「なんか八幡って女口調上手いな。気持ち悪いくらい上手い」

    八幡「捜してる部長がガチお嬢様だから。たまにアイツのモノマネをやったりして一人で遊んでた。それと気持ち悪い言うな」

    ~~~

    美紀(王子役)「この僕と踊ってくれないか?」ススッ

    八幡「」

    八幡「ううっ!!」ブブッ

    美紀「きゃっ!」

    八幡(直樹…じゃなくて戸塚が王子役…)ボトボト

    八幡「ぅぅ…くっ…!」ボタボタ

    悠里「カ、カット!八幡君が鼻血を出したわ!」

    由紀「あわわわ!た、大変だ~!」オロオロ

    悠里「ティッシュティッシュ!」ダダッ

    胡桃「またかよ!いい加減にしろスケベ野朗!」

    悠里「ティッシュよ、ほらしっかり」ススッ

    八幡「ぐ…ぐぐ…」ボタタタ

    美紀「もう!八幡先輩のスケベ!」

    ~~~

    八幡「……残念ね。もう12時だわ。帰らないと」

    八幡(ティッシュ詰め込みながらこのシーンをやるのはシュールすぎる)

    美紀「ま、待ってくれ!」

    胡桃(くそ…なんでこんなにモヤモヤするんだ…)

    166 = 1 :

    八幡「次は走れメロスの練習だな」

    胡桃「よーし本番5秒前…3、2、1」

    ~~~

    美紀(主演)「ただいま」

    由紀(メロスの妹)「あ、お兄ちゃん!」

    八幡(丈槍はなんというか、妹役が似合うな)

    美紀「悪いが結婚式を早めるぞ」

    由紀「ええー!!いきなりどうしたのお兄ちゃん!」

    美紀「良いから。ほら早く夫を呼んで来い!」

    「むー…お兄ちゃんのバカ!」

    八幡「っ!?」

    「しょうがないな…待って!小町が直接、旦那に話をつけるから…あ、今の小町的にポイント高い!」

    八幡「……」ガタッ

    胡桃「ん?どうしたセリヌ役…まだお前の出番じゃないぞ」

    八幡「小町…小町…」フラフラ

    美紀「え?」

    由紀「ふぇ?」

    八幡「小町…小町――!!」

    ダキッ

    由紀「ふぇ? ふぇぇぇ!!?///」

    美紀・悠里・胡桃「」

    八幡「小町…やっと会えた…」ギュゥゥ

    由紀「はわわわわわ///」

    八幡「ぅぅ…すまん一人にして…」ボロボロ

    由紀「はわわわ///は、離して八幡くん…!///」

    胡桃「おいこら」ゴンッ

    八幡「痛っ!」

    胡桃「人違いだ、よく見ろ」

    八幡「え…」チラッ

    由紀「~~~///」

    八幡「」

    胡桃「全く…いくら見間違いだからって度が過ぎるぞ!」

    由紀「もう~八幡くんのエッチ!」

    167 = 1 :

    八幡(セリヌンティウス役)「メロス…」

    美紀(主演)「戻ったぞ国王!さあセリヌを解放しろ!」

    悠里(王役)「な、なんと…本当に戻ってきた!」

    胡桃「カット!」

    美紀「何か問題ありましたか?」

    胡桃「アタシは陸上やってたからよくよく分かるんだ。ずっと走ってきたら息を整えるだろ」

    美紀「なるほど!」

    胡桃「んじゃ、もっかいさっきの場面をやり直し!」


    美紀「ぜぇぜぇ…待たせたなセリヌ…」ウワメヅカイ

    八幡「」ブブッ

    八幡(戸塚の顔で、赤面の上目遣いとか反則だろ!!)ドババッ

    美紀「きゃっ!!」

    八幡「うう…くっ…!」ボタタタ

    悠里「由紀ちゃんティッシュ!」

    由紀「あわわわわ、へ、変態だ…じゃなくて大変だー!」

    胡桃「いちいちハレンチなんだよお前は!」

    美紀「いい加減にして下さい先輩!」

    八幡「す、すまん…」ボタタタ

    168 = 1 :

    悠里「今日の稽古はここまでにしましょう」

    胡桃「みんなお疲れ~」

    美紀「本当、疲れました…八幡先輩が変態すぎて」

    八幡「本当にすまないと思ってる」ゾクゾクゾク

    美紀「罵られて鼻の下伸ばしてないで反省してください!」

    由紀「もう、本当だよ!反省してよね八幡くん!」プンスカ

    八幡「あ、丈槍…その、さっきはすまなかった」

    由紀「うん。でもワザとじゃないんだよね?」

    八幡「ああ。その…つい、お前が一瞬、捜している妹に見えてな」

    由紀「あ、あのね」モジモジ

    八幡「ん?」

    由紀「私、実際はそんなに怒ってないというか…」

    八幡「お前は優しいな」

    由紀「えっとね…男の子に抱きつかれたの初めてだけど…」

    由紀「その相手が…八幡くんで良かったな~って…」

    八幡「え」ドキッ

    由紀「他の男の子だと…なんかイヤだったし…」

    由紀「~~///」モジモジ

    美紀「せ、先輩…」

    胡桃「」

    悠里「フフフ、由紀ちゃん顔が真っ赤よ」

    八幡「ご、誤解を招くような発言するんじゃねぇよ…」ドキドキ

    由紀「あぅぅ…///」

    胡桃(な、なんだよ…何でこんなにモヤモヤするんだ…)

    169 = 1 :

    短いけどここまで

    この後はしばらくラブコメパートがラッシュして、その後シリアスパートなので切り良くする為短くしました

    170 :

    乙乙
    女4男1でゾンビがいて精神的に不安定な閉ざされた環境とか
    こんなの高確率でドロドロの修羅場ですやん、八幡が普通に有能だし

    172 :

    チョロゆきか
    にしても、ずっと可愛い女四人に囲まれて処理も出きずにいたら八幡もそりゃ鼻血出すわな

    173 :

    八幡の心も壊れ掛けなのかもしれない

    174 :

    乙乙
    >>170のゾンビが何のことか一瞬わからなかった

    175 :

    八幡少し休め。
    圧倒的ヒロイン力はくじ引きでさえ左右する

    177 :

    補正抜きにしたら奉仕部普通に死んでそう。
    パンデミック発生初期に見つからなかったし。
    サバイバルも避難集団の中でうまくやれそうにないし。

    178 = 173 :

    ガハマさんは葉山グループと生き残ってる可能性も
    雪ノ下家は何だかんだで生き残ってそう
    小町と戸塚と川崎一族は……

    179 :

    おっしゃ更新キタ!!
    いつも楽しんで読ませてもらってますぜ!最近のssじゃ一番のお気に入りです。

    180 :

    葉山は無理っしょ?
    平時ならともかくこの非常時にゾンビじゃなくヒャッハーの餌食になってるわ

    181 :

    ラブコメパトラッシュとか……寝ぼけてるな俺

    182 :

    >>180
    ヒャッハーに輪姦される葉山くん…

    183 :

    葉山って典型的な初期はうまくやれるけど問題発生したら取捨選択ができなくて全部駄目になるリーダーじゃない。

    184 :

    まとめるとは上手だけど、トラブルやアドリブに弱い。表面上は有能に見えるけど、ある意味一番やっかいな無能だよね。
    優柔不断のくせにカリスマはあるって周りを巻き込む無能ってことやし。

    185 :

    八幡はいつか倒れるな、ソンビの真ん中じゃ無ければいいが……

    186 :

    葉山は八幡視点からみたり神視点からみてるからアレに見えるだけでとんでもなく優秀だと思うよ普通に

    187 :

    ヒャッハーが変装した2メートルのババアにも騙されそうなタイプだな葉山ww

    188 :

    くるみちゃん乙女だなぁ、可愛い。やりたい役は王子様系だけどヒッキーだから仕方ないね

    189 :

    日中は独占してるとはいえ少しづつ不満が溜まってるな、日中も色気の欠片も無いし不満も溜まるか

    190 :

    保健体育の授業はよ

    191 :

    【次の日・夕刻での教室前】

    八幡「今日も悪いな」

    胡桃「べ、別に…これぐらい…」ドキッ

    う~~ん…わかんないよ~~

    八幡「ん?」チラッ

    胡桃「どうした…って、由紀がめぐねぇと補習かな」

    八幡(補習って、アイツ勉強とか絶対嫌いだよな。それでも妄想で『補習』を行っているという事は、その目的はめぐめぇとやらと一緒にいたいからだろう)

    胡桃「……」

    胡桃「そういえばお前、国語得意だったよな?」

    八幡「ああ」

    胡桃「たまには教えてやったらどうだ?」

    八幡「めぐねえとやらがいるだろ。妄想だけど」

    胡桃「良いじゃん。二人で教えてやっても」

    八幡「二人って…実質アレは自習のようなもんだろ…」

    あー!八幡くーん!

    胡桃「ほら、呼ばれてるし行って来いよ」

    八幡「……仕方ねぇな」

    ガララ

    わーい、八幡君も先生になったよ!教員仲間が増えて良かったねめぐねぇ!

    教員になった覚えはねぇよ

    胡桃「へへへ、由紀の奴うれしそうだな」

    胡桃「さて戻るか」

    胡桃「……」モヤモヤ

    胡桃(由紀のやつ、昨日は八幡と良い雰囲気だったよな…つーか八幡もいくら見間違いしたからって由紀に抱きつかなくてもいいだろ…)モヤモヤ

    胡桃「……」モヤモヤ

    胡桃(だからなんでモヤモヤしてんだよ!由紀と八幡が仲良くしてるのは良いことじゃねぇか!)

    192 = 1 :

    八幡「いいか、ここはな…」

    由紀「ふむふむ」カキカキ

    由紀「どう?」

    八幡「不正解」

    由紀「あうぅぅ…」

    八幡「問題となってる文章の前後をよく見ろ。それでも自信がでないなら毎日、本でも読め」

    由紀「毎日読書とかそんな殺生な~」

    由紀「疲れたーー…めぐねぇ、休憩しよ?」

    八幡「俺がきて10分しか経ってないぞ」

    由紀「やったー!休憩だー!」

    八幡(無視かよ。つーかエアめぐねぇさん。俺の意思も聞いてください)

    由紀「ほら、めぐねぇに感謝しないと」

    八幡「はいはいどうもあざーっす」

    由紀「……」

    由紀「八幡くんってさ、よく土日にくるみちゃんと人探ししてるけどさ」

    八幡(ああそうか、コイツの脳内では平日は授業を受けて、土日に探索って事になってるのか)

    由紀「えと確か…妹ちゃんとみーくんそっくりさんと…同じ部活の人だっけ?」

    八幡「ああ」

    由紀「何の部活に入ってたの?」

    八幡「奉仕部」

    由紀「ほーしぶぅ?」

    由紀「え、なにめぐねぇ…うん、うん」

    由紀「ああ!ボランティア!」

    由紀「八幡くん凄いな~ボランティアやってたんだ!」

    八幡「少なくともお前…あと佐倉先生が想像してる物とだいぶ違う」

    由紀「ほぇ?」

    八幡「奉仕部っていうのは…」

    193 = 1 :

    ~説明中~

    由紀「ほぇぇ~なんか凄いカッコ良い部活なんだね!」

    八幡「普段は何もしてないけどな」

    由紀「それで何で強制的に入部させられたの?」

    八幡「さっき話した顧問が、俺の書いた作文が気に入らなくて、奉仕部での活動を通して更正してこいって言われ、無理やり入部させられた」

    由紀「作文がダメで入部させられたの!?八幡くんは国語得意なのに」

    八幡「作文の構成と言うより内容を否定された」

    由紀「どんな事を書いたの?」

    八幡「高校生活を振り返ってとのテーマでだな」

    ~教室の前~

    胡桃(確か前に八幡が言ってな…青春とは嘘とか悪とか、そんな作文を書いたって…)ススッ

    胡桃「……」

    胡桃(なんでアタシ、会話を盗み聞きしてんだろ…)モヤモヤ

    194 = 1 :

    八幡「……っという訳で、無理やり入部させられた」

    由紀「物凄い作文の内容だ!?」

    八幡「初めは何度も退部しようと思ってたんだけどな。ズルズルと続けてしまってな」

    由紀「大切な居場所になったんだね」

    八幡「……退部しようなんて考えはなくなったな」

    由紀「……」

    由紀「八幡くんはその…ずっと友達とか大切な人が見付けられなかったんだね」

    八幡「前にも話したが、嫌われやすい性分でな。小中学校の頃には、人と関わり歩み寄る努力もしたが。どうも不器用なのか、いつも引かれり無視されたりしてな」

    八幡「高校に上がる頃には人と関るのを止めた。いや諦めた…ハズだったんだがな」

    八幡「皮肉にも俺は人探しをするハメになった」

    八幡「ま、人から好かれやすそうなお前には無縁の話かもしれんが」

    由紀「……」

    由紀「そんな事ないよ」

    八幡「えっ」

    由紀「私もね、ずいぶん昔に…1人ぼっちだった事があったよ」

    八幡「……?」

    八幡(意外なことを聞いた。いや、それよりも丈槍に少しだけパンデミック以前の記憶が残ってる?)

    由紀「私ってさ、ドジだし、よく変な人って思われやすくて」

    八幡「まあ変わってるわな」

    由紀「だから、いつも浮いてて…イジメられてた訳じゃないけど」

    由紀「あ、でもね。チョーカーつけてる子は優しいんだよ。いまでも仲良しなんだ」

    八幡「チョーカー?恵飛須沢とは別の奴か」

    由紀「うん。見た目怖いけど優しいの」

    195 = 1 :

    八幡(明るくて由比ヶ浜と似てるし、友達も沢山いるとばかり思ってた…まあアイツは周囲に合わせたり溶け込むのが上手いからな)

    八幡(丈槍も意外と空気は読めてるが、それ以上にマイペースで我を通すというか…)

    由紀「だからね、私と八幡くんは一緒だよ」

    八幡「今はボッチじゃないだろお前は」

    由紀「八幡くんもボッチじゃないよ」

    八幡「……」

    由紀「もしさ、もっと早く私と八幡くんが出会えてたら、きっとお友達になれたよ!」

    八幡「た、ただの傷の舐め合いじゃねぇか」

    由紀「それでも良いと思う。だって友達は支えあう物でしょ?私ともっと早く出合ってれば、小学校も中学校も、いっぱい楽しい思い出が作れたよ!」

    八幡「……っ」

    八幡(丈槍は、有り得たかも知れない未来を笑顔で語っている)

    八幡(夕日が彼女を眩しく照らし、その背中に背負っている羽の付いたカバンも視界に入ったせいか…彼女がまるで天使の様に見えた)

    由紀「だからその、高校になってからの出会いで残念だなーって。もっともっと早く八幡くんと出会いたかったかな。そうすれば八幡くんを寂しい思いをさせずに済んだのに」

    八幡「……」ドキッ

    196 = 1 :

    八幡「補習中もカバンを背負ってるような変人とは友達になりたくねぇよ」プイッ

    由紀「にゃ、にゃにおー!」

    八幡「……冗談だ。その、気持ちは嬉しかった」

    由紀「う、うん///」

    八幡(こういう事を考える柄じゃないが)

    八幡(もし実際、丈槍が同じ学校だったらどうなっていただろうか)

    八幡(アイツも平塚先生に呼ばれて奉仕部に入部したのか?)

    八幡(もし入部してたら…彼女はきっと、俺やあの二人とは違う発想で問題を解決してたのだろうか)

    八幡(見かけによらず勘が鋭く、心優しい彼女は、いったいどんな活躍するのか。その振る舞いを見てみたいと素直に思った)

    ~~~

    胡桃「そんな過去があったとはな。もっと早く出会ってれば由紀を陸上部に誘ったのに…」

    胡桃「……」

    胡桃(……って!いつまで盗み聞きしてんだよアタシは!)

    胡桃「……」チラッ

    で、いつまでカバンを背負ってるんだ?

    あ、そうだった!補習中は下ろさないと!

    胡桃「良いな…楽しそうだな…」ボソッ

    悠里「胡桃…?」

    胡桃「ってうわあぁ!?なんだよ驚かすなよ!」

    美紀「何をやってるんですか」

    悠里「そろそろ演劇の稽古を始めるわよ」

    197 = 1 :

    【深夜・部室】

    八幡「はぁぁ…今日も演劇の稽古疲れたな…」

    ガララッ

    美紀「あ、八幡先輩」

    八幡「直樹…じゃなくて戸塚か」

    美紀「逆です!」

    八幡「あ、そうだった悪い」

    美紀「もう!」

    八幡「どうした」

    美紀「寝る前に何か飲もうと思って…先輩は?」

    八幡「寝る前に本を読もうと思って」

    美紀「そうですか、ココア飲みますか?」

    八幡「ああ、悪いな」

    コポポポポ…

    美紀「はい」

    八幡「すまんな」

    美紀「……」

    美紀「先輩ってどんな本を読むんですか?」

    八幡「色々な物を読むけど、まあラノベが多いな」

    美紀「ライトノベルですか…私は一般小説しか読まないからよく分からないな…」

    八幡「そうか。読みたければ貸すが」

    美紀「そうですか。じゃあ折角なのでおススメの作品を…」

    八幡「そうだな。お前は割りと真面目だし…ソードアート・オンラインが良いかな…」

    八幡「あ、恵飛須沢に貸してたんだっけ」

    美紀「胡桃先輩って本読むんですか?」

    八幡「前に俺が読書好きだって話したら、いきなりムキになって『アタシも読書はじめるぜ!』とか言い出してな」

    八幡「漫画は好きだと言ってたし、読めるんじゃねえの?」

    美紀「そうですか…それで他にはないですか?」

    八幡「……」

    八幡(俺の持ってるラノベ作品って、なんでこうラッキースケベとかの要素が多いのばかりなのかね…あとで怒られそうで迂闊に薦められん)ガサゴソ

    八幡(でも直樹…戸塚に罵られるのも悪くない)ニヘラ

    美紀「何で鼻の下を伸ばしてるんですか…」ヒキッ

    198 = 1 :

    八幡「あ、そういえば…」

    美紀「?」

    八幡「これ。読んでくれないか」ペラッ

    美紀「これは…自作の小説?」

    八幡「ああ」

    美紀「えっと、作者は先輩ですか?」

    八幡「……」

    八幡「その作品は腐れ縁の遺作だ」

    美紀「遺作…そうですか」

    八幡「ああ、そういう事だ」

    美紀「……なんか当て字が凄いタイトルですね」

    八幡「託されてな。パンデミックが終わったら、出版社に出してくれと言われたまである」

    美紀「そうですか…では、読ませてもらいます」

    八幡「途中で苦痛に感じたら、返して良いからな」

    美紀「いえ、折角先輩のお知り合いの人からの物ですし。最後まで読ませて頂きます」

    八幡「そうか。そう言って貰えるならアイツも喜ぶだろう」

    美紀「……で、ところで」

    八幡「ん?」

    美紀「なんでさっき鼻の下伸ばしてたんですか?」

    八幡「決してお前におススメできない作品が多いという訳じゃないから、安心してくれ」

    美紀「……はぁぁ。わかりました。それじゃ一番マシな作品を教えてください」

    八幡「なんだよ。結局読みたいのかよ」

    美紀「エッチな先輩がどんな本読むのか気になります」

    八幡「エッチ言うな」ゾクゾクゾク

    199 = 1 :

    ガララッ

    胡桃「あ、やっぱここにいたのか八幡」

    美紀「胡桃先輩」

    胡桃「美紀もいたのか。一巻を読み終えたから、二巻も貸してくれ!」スッ

    八幡「おいおい読むの早いな。ほれ」スッ

    胡桃「へへへ、まあな!早くお前みたいに本とか読める奴になりたいしな!」

    八幡「っという訳だ。一巻を貸してやる。遺作と並行して読んでくれ」スッ

    美紀「どうも。しっかり読ませてもらいます」

    ~5分後~

    胡桃「くかー…zzz」

    八幡「部室に来て5分で寝やがった…」

    美紀「最近、胡桃先輩ずっと夜更かししてましたからね」

    八幡「ゆっくり読めば良いのによ。何をそんなに焦ってるんだか」

    胡桃「えへへ…zzz…お前とピクニック…楽しい…zzz…」ボソッ

    美紀「最近、楽しそうに寝るんですよね」

    八幡「そうなのか?」

    美紀「ええ、前まではよく悪い夢みてうなされてたから」

    美紀「八幡先輩がこの学校に来て少し経った辺りから、胡桃先輩は寝るとご機嫌です」

    八幡「…………たまたまだろ」

    200 = 1 :

    【次の日の夜・部室】

    八幡(日中、夜に格ゲーをやろうと約束された)

    八幡「アイツらはどうした?」ピコピコ

    胡桃「起こしたけど眠いからやらないだってさ」ピコピコ

    八幡「まあ演劇の稽古とかもあったしな。でも俺たちが一番疲れてるハズなんだが」

    胡桃「へへへ、アタシ達は体力があるからな!」

    八幡「……」ピコピコ

    胡桃「……」チラッ

    胡桃「な、なあ」

    八幡「ん?」

    胡桃「へ、変な事聞いて良いか?」

    八幡「なんだよ」

    胡桃「……」

    胡桃「学園生活部で付き合うとしたら誰がいい?」

    八幡「ブッ!」

    胡桃「やっぱり美紀か?」

    八幡「な、なんだよいきなり」

    胡桃「な、なんとなく…」

    八幡「そんなの考えたこともねぇよ」

    胡桃「そ、そっか…じゃあ、可愛いと思う奴とかいるか?美紀意外で」

    八幡「直樹は確定済みかよ…まあ確かに、直樹がメチャクチャ可愛いのは否定できんが。戸塚と瓜二つだし」

    胡桃「だ、だよな…」シュン

    八幡「……でも、その、なんだ」

    胡桃「?」

    八幡「ぜ、全員…ルックス的には良いと思う…ぞ…」カァァ

    胡桃「そ、そうか?あ、あたしとかは」

    八幡「……前に可愛い方に入るって言わなかったか?」プイッ

    胡桃「そ、そそ、そうだったな…えへへ…」カァァ


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