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    元スレ穂乃果「最近さ……」

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    151 = 134 :


    ……公園……



    花陽「(……なんで、公園に来てるんだろう花陽。
    悪戯だって分かってるんだから別にこなくていいのに…。


    ……もうすぐ8時。…何かありそうな気配もないし帰ろうかな。)」



    花陽「やっぱり、ただの思い違いでー」


    『 みーーつけた 。 』



    花陽「ぴゃぁっ!?」


    『ははっ、随分可愛い驚き方だね。
    あんな小学生が書いたような手紙信じてここに来ちゃったんだ?
    やっぱり花陽ちゃんは純粋だなあ』


    花陽「……ぁ……あ…」


    『何をそんなに怖がってるの?俺"まだ"なーんにもしてないのに。』


    花陽「あ、あなたが、あの手紙を……?」


    『んー?書いたのは俺じゃないよ。花陽ちゃんの"元"先輩の妹ちゃん。』


    花陽「あなたが、犯人…だったんですね……」


    『そ、よーーく顔を覚えておくといいよ。
    警察に証言できるように、ね。』


    花陽「今の言葉……忘れないでくださいね…絶対、絶対あなたには罪を償ってもらいますから…!」


    『おっ、花陽ちゃん強いねーやる気だねぇ、
    いつももじもじしてダレカタスケテーなんて言ってるかと思ったら』


    花陽「わ、わたしだって、やる時はやるんです…!甘く見ないでくださいっ……
    い、今警察に電話しますから!!そこを動かないでください」


    『そんなお咎めで動かない奴はいないと思うけど……まぁ、いいか。はい、花陽ちゃん。素敵な君にプレゼントだよ。』


    〜♪


    花陽「……にこちゃんから、メール…?……な、なんであなたが、にこちゃんの携帯を」


    『まぁまぁ、まずその画像を見てみてよ』


    花陽「……、」



    花陽「ーーーーーーーー!!!」



    ガシャンッ



    花陽「り、……りん、ちゃ……ん」

    152 = 134 :


    『あははは!!!花陽ちゃんさあ、あの手紙なんかおかしいなって思わなかったの?

    俺ちょっとしくじったなーなんて思ったんだよね。
    ほら、宛先漢字で書いちゃってさ。慌てて本文平仮名でここあちゃんに書いてもらったんだけどさ』


    花陽「…………」


    『君のたいせつな"人"はその写真に写ってる女の子でしょ?』


    花陽「……りん、ちゃん……っ」


    ガッ


    『おぉっ、と!怖いなあ花陽ちゃん。いくらなんでもそんなに睨んで胸ぐら掴まれたらお兄さん縮こまっちゃうよ』


    花陽「ふざけたこと言わないで!!!凛ちゃんをどうしたの!!!!凛ちゃんはどこなの!!!!」


    『はいはい、とりあえず落ち着いて、ね』


    ドサッ


    花陽「きゃっ……!?い、った……」


    『花陽ちゃんがあのミスを不審に思って警察に話したり、今日公園に来なかった時点で君の親友……星空凛ちゃんは、どうなるかわからなかったけど、』


    花陽「っ!」


    『君がちゃーんとここに来てくれたから、チャンスをあげるよ』

    153 = 130 :

    この犯人ゲスだな……

    154 = 134 :


    花陽「ちゃ、んす……凛ちゃんを解放してくれるの!?」


    『うん、もちろん。花陽ちゃんが俺の言う通りにしてくれるならねー』


    花陽「は、花陽はどうなっても、いいです……っ
    だから凛ちゃんを、」


    『本当に?』


    花陽「えっ……」


    『本当に自分がどうなってもいい?』


    花陽「あ……っ」ガタガタ


    『震えてるね。そんなんじゃやっぱ花陽ちゃんには無理かなー。諦めて真姫ちゃんに……』


    花陽「っで、出来ますっ!!!凛ちゃんは、花陽の1番の友達だもんっ……!誰より凛ちゃんのこと大事なんです!!
    だから、花陽が犠牲になります!写真の中の凛ちゃんみたいに手足縛られてガムテープで口を塞がれたっていいです!だから、だから!!!』


    パチパチパチパチ……


    花陽「……っ?」


    『合格だよ花陽ちゃん。いやあ、感動しちゃったなあ。
    やっぱり、花陽ちゃんが適任だね、選んで良かった!』


    花陽「あ、あの……?」


    『花陽ちゃんにやってもらうことはひとつだけだから安心して?』


    花陽「何を、すれば……」

















    『凛ちゃんの心を花陽ちゃんの言葉でズタズタに傷つけてμ’sを辞めさせて?』

    155 :

    うわぁ…

    156 = 130 :

    この犯人……
    ゲスじゃくなくて外道やな
    しかも外道の中の外道だ

    158 = 134 :



    花陽「ーーーーーー」


    『簡単でしょ?ね?』


    花陽「そ、そんな、こと花陽にはできな」


    『あーーできないとか言っちゃう?
    あんなに啖呵切っといてそれかあ、残念だなあ。

    ……じゃあ、星空凛はどうなってもいいんだね?』


    花陽「ーー!!!ちが……!」


    『だって、花陽ちゃんは俺の言ったことが出来そうにないんでしょ?
    じゃあ俺も花陽ちゃんのお願いは聞けないなあ。


    警察に今から電話かける?
    いいよ?ならこっちも今から電話かけて凛ちゃんのところにいる仲間に連絡を取る。

    あぁ、心配しなくていいよ、殺しはしない。
    ただ一生地面を歩けなくなるかもしれないけど、ね』


    花陽「……!」


    『さぁ、もう君が出す答えはひとつじゃないかな?』







    花陽「……っ、そう、したら、凛ちゃんには手を出さないでくれますか……っ?」


    『うん、もちろん。俺約束は守るタイプだし?』



    花陽「わかり、ました……っ」


    『実行する時はちゃんと録音しておいてね、そして明後日の8時にここに来て証拠を見せてよ』


    花陽「あ、明後日……っ!?」


    『来なかった場合も……分かるよね?
    いい報告を待ってるよ、か・よ・ち・ん』



    花陽「ーーーー……」

    159 = 134 :



    とりあえずここまで!
    20時ごろからまたぼちぼち再開します〜!


    この後は凛ちゃんの心を花陽ちゃんが徹底的に打ちのめすのでご注意ください……

    160 :

    >>1がべらべらうるさいのが今のところ最大の欠点だな

    161 = 130 :

    かよちん……
    かわいそうに……

    162 = 150 :

    >>1でもないのにID真っ赤にしてる奴なんなの糞ウザイんだけど

    163 = 134 :



    >>160

    すみません……
    100以上SSが続いたのは初めてだったので少々テンションが上がって話し過ぎてしまいました…

    以後気をつけます
    不快な思いをさせてしまってすみません

    164 :

    おつおつ

    165 = 124 :


    …次の日…



    花陽「(無理、だよ……凛ちゃんに酷いこと言うなんて、μ’sをやめさせるなんて…っ!でも、でもそうしないと凛ちゃんが……)」



    「かーよちん?」


    花陽「ぴゃぁ!」


    「今日一日中ぼーっとしてたよ?どうしたの?」


    花陽「う、ううん、なんでもないよ凛ちゃん」


    「かよちんはー凛の1番の友達なんだから、何かあったらちゃんと言うんだよ?」


    花陽「う、うん……」


    「ほらほら帰るにゃー」


    花陽「(このあったかい手も……今日で最後かもしれない、明日からもう口も聞いてくれないかもしれない……

    でも、花陽は……凛ちゃんをやっぱり助けたい…!)」




    「かーよちん?どうしたにゃ?」


    花陽「う、家に寄っていかない……?話が、あるの」



    166 = 134 :


    ……花陽の家……



    「かよちん、どうしたの話って?」


    花陽「凛ちゃん、」


    「……?」


    花陽「…今から言うことは、"全部本当"のことだからね」


    「?うん!かよちんは嘘つかないもんねーっ
    凛知ってるよ、かよちんは優しいから嘘つけないもん」


    花陽「ふふ……ありがとう、凛ちゃん」


    「うんうん!で、話って?」


    花陽「…………凛ちゃん」


    「もう、なーにー?焦らさないで早く言って…」


    花陽「μ’sを辞めてくれないかな」







    「……え?」

    167 :

    んん?????????

    168 = 134 :


    「か、かよちん?どうしたの、今日エイプリルフールじゃないよ?」


    花陽「最初に言ったでしょ?全部本当のことだよって。
    今まで凛ちゃんと仲良しこよしはもう疲れたの。」


    「ねぇ待ってよかよちん……なんの冗談…?」


    花陽「冗談じゃないって言ってるでしょ!!」


    「っ!?」ビク


    花陽「今までずっと幼なじみだから仲良くしてあげてたけど、もう一緒にいなくてもいいかなあって。

    にゃーにゃー言う子の隣にいても恥ずかしいだけだし」


    「……っ」


    花陽「凛ちゃん、昔からずっと花陽より泣き虫だよね。
    そういうとこ、嫌いだなあ。
    もしかしたらμ’sで1番の泣き虫なんじゃない?」


    「そ、そんなこと……」


    花陽「だいたい、凛ちゃん、アイドル向いてないのになんでμ’s入ったの?」


    「……っ!!そ、それはかよちんが……っ」


    花陽「あー、そうだったね。そういえば、花陽が勇気出なかった時凛ちゃんのこと誘った気がするよ。
    でも、それで本気になっちゃったの?」


    「か、かよ……」


    花陽「まぁ、髪も短くて男の子みたいな凛ちゃんの隣にいると少しは花陽の方が可愛く見えるかなー?と思って誘っただけなんだけどね」

    169 :

    「凛はこっちのかよちんも好きにゃ~」

    170 = 134 :



    「そ、そんなこと、思ってたの……?
    り、凛は、ずっとかよちんのこと、好きで……
    だからずっと一緒にいたくて…

    でも、それがかよちんは嫌、だったの?迷惑だったの?
    凛のこと、ずっとうざいって思ってたの……?」


    花陽「……うん。それに、花陽は真姫ちゃんと2人でいる方が落ち着くんだあ。
    だから、凛ちゃんがちょっと邪魔かなって思ってたの。」


    「凛が、邪魔……?」


    花陽「だって、いつも花陽の隣にいるんだもん。
    真姫ちゃんの前じゃ言えないからずっと困ってたんだよ」


    「で、でも!凛は、μ’sのみんなのこと大好きだし…もちろん、かよちんのことも大好きだから、μ’s辞めたくないよ……

    確かに、凛は髪も短いしみんなみたいに女の子らしくないしスカートも似合わないかもしれないけど、でも、凛はμ’s続けたい…!」


    花陽「…そうなんだ。じゃあ花陽がμ’s辞めるね」


    「えっ……」


    花陽「うん、最初からこうすればよかった。
    そしたら凛ちゃんとも離れられるし、なんで考えつかなかったんだろうね?」


    「だ、だめだよ!かよちんずっとアイドルに憧れてたじゃん!
    せっかく掴んだチャンスなのに自分からやめちゃうなんて……」


    花陽「だって凛ちゃんと同じ空間に居たくないんだもん。
    同じステージで踊るとか歌うとかやだなぁ」


    「かよちん……」


    花陽「(だめ、泣いちゃ……だめ……っ)
    ……っじゃあ、花陽明日μ’s辞めますって穂乃果ちゃんに言いに行くから。

    話はこれだけ。ごめんね?もう帰っていいよ」


    「ま、待って……!」


    花陽「……っ」


    「り、凛が、凛がμ’sやめるよ…」

    171 = 134 :



    花陽「…いいの?」


    「う、うん……かよちんの、言う通りだよ
    髪も短くて女の子らしくない凛なんかアイドル向いてないよね

    誰よりアイドル好きだったかよちんが言うんだもん

    かよちん、ごめんね?
    凛のせいで、いっぱい嫌な思いさせちゃって…

    にゃーって言うの、昔……かよちんは覚えてないかもしれないけど、寒さに凍えてた猫をかよちんと助けた時から癖になっちゃってて…


    ごめんね、恥ずかしかった、よね……
    凛何にも知らなかったよ…おかしいよね、凛かよちんとずっと友達だったのに……

    いつの間にか嫌われちゃってたなんて…」



    花陽「……っ」


    「か、かよちんなら!かよちんなら絶対絶対可愛くて素敵なアイドルになれるよ!!

    だから……応援は、しててもいいかな……」



    花陽「……勝手にしたらいいと思うよ」


    「っ……そ、そうだよね!かよちんはもう凛のこと嫌いだったんだよね!
    ごめんね、かよちん、もうかよちんにはなるべく関わらないようにするから……に、苦手な英語もちゃんとやるし、宿題も、忘れずにやるし、

    にゃーって口癖も、なお、す……し、それ…から…か、髪も、伸ばそうかな…っ…?

    ご、めん……ねっ……く、ひっ……ごめん、ね、
    かよちん…気づかなくて、ごめ……っこんなことで、すぐ、泣いちゃって……ごめ……」



    花陽「……っ、ぅ……っく、も、もう出て行ってくれないかな。いつまでもここに居られると迷惑なの」


    「ーーっ、う、うん、そう……だよね、ごめんね、かよちん、ごめん……また、明日……はないよね、元気でね、かよちん

    今までありがとう……っ」





    バタンッ


    ピッ……

    【録音完了しました】




    花陽「っ……ご、めんね……っごめんね、凛ちゃんっ……!!!ぅあ……うわあああああん!!!!!」

    172 = 134 :




    花陽「凛ちゃんは花陽の一番の友達だよ!!!
    凛ちゃんは可愛いよ!誰より可愛いよ!!

    髪が短くてもっ、スカート似合わないって周りが思ってたとしても、花陽は似合うと思ってた!

    凛ちゃんの口癖の理由だって覚えてたよ!忘れるわけないよ……っ!

    ごめんね!ごめんね凛ちゃん……っ
    花陽が強くないせいで…!

    これからもずっと凛ちゃんと一緒にμ’sやりたかったよぉ……っ」




    〜〜♪



    花陽「……にこ、ちゃん……じゃない…」


    ピッ


    『無事終わったみたいだね。明後日までって言ってたのに、まさか今日やってくれるなんてびっくりだな〜。』


    花陽「…………」


    『今日の8時に。待ってるよ』



    花陽「………………」




    ツー…ツー…



    173 = 134 :


    ……公園……



    ピッ


    『うん、よく録れてる、ありがとう花陽ちゃん♪』


    花陽「これで……凛ちゃんには、何もしないでくれるんですよね……」


    『そうだよ。でも、その前に頑張った花陽ちゃんに免じて特別に種明かししようかな』


    花陽「…………?」


    『この画像を見てごらん』


    花陽「……これ、昨日も」


    『よーく見てみて?』


    花陽「……違う、人…」


    『そう、ショートカットの女の人だけど、星空凛ではない。
    これはね、ただのありふれたアダルトビデオのワンシーンだよ』


    花陽「……それがどうかしたんですか?」


    『そして、これが昨日見せた画像』


    花陽「……っ、凛ちゃん……アダルトビデオの、真似事ですか……っ?そんなことの為に凛ちゃんを、」


    『ストーップ、ストーップ。花陽ちゃん、凛ちゃんの顔のところをよーーーく見てごらん』


    花陽「顔……?……?
    首、がなんか……おかしい…?繋ぎ合わせたような……、…………!!!!」






    『気付いた?これはね、花陽ちゃん。




    "合成"

    ーーいわゆる"コラ画像"、だよ』

    174 = 157 :

    うわぁ………

    175 = 134 :



    花陽「合……成…」


    『つまり君が助けたかった凛ちゃんは、昨日何もされていないんだよ。よかったね、花陽ちゃん』


    花陽「騙したんですか……っ!?こんな、こんな画像まで作って……!

    花陽は……あなたに踊らされていたんですか…っ」



    『俺を犯人だと分かっていたのにも関わらず、何もかもを信じて言う通りに実行した花陽ちゃんが悪いよねえ?

    だめだよ花陽ちゃん。
    世の中には汚い大人がたーーくさんいるんだから。』



    花陽「……ぁ…」


    『凛ちゃんの態度、おかしいと思わなかったの?
    普通昨日何かされてたら"1番の友達"に相談するんじゃないかなあ。

    それがなかったってことは、何にもなかったってことに花陽ちゃんは"1番の友達"なのにどうして気づかなかったの?

    自分のことしか考えてなかったからじゃないの?』


    花陽「ち、違います……っ、わたしは凛ちゃんを助けようと思って……!」


    『その結果、星空凛は"1番の友達"だと思っていた花陽ちゃんに心をズタズタにされ精神を病み、手首を切ることで自殺を図り病院に搬送されたけどね。


    幸い一命はとりとめたみたいだけど、目は虚ろで何も話そうとはしないらしいよ』




    花陽「ーーーーーーーーー」



    『ねぇ、花陽ちゃん、どう?
    なーんの罪もない"1番の友達"を自殺まで追い詰めた気分は?』



    花陽「い、いや……いや……っ、こ、こんな、こんなはずじゃ、わたしは、ただ凛ちゃんを、助けたくて、でもそれが嘘で……っ、たくさん、酷いこと言って傷つけて

    凛ちゃんが、死のうとするまで、追い詰めて……わ、たし、わたし……っ」


    176 = 134 :



    『μ’sのみんなが、凛ちゃんの自殺未遂の原因が花陽ちゃんだって知ったらどう思うかなあ』


    花陽「あ……っ、あ、ぁ……」


    『そしたら、俺のことでも話してあれは全部嘘でした、ごめんなさいって言う?

    そんな人殺し未遂の話、誰が信じてくれるんだろうねぇ』



    花陽「ごめんなさい……ごめんなさい……っ……!!」



    『凛ちゃんが生きててよかったねえ、花陽ちゃん。

    ねぇ、こーんな酷いことを"1番の友達"にしておいて、まだμ’sやってたいって思うの?』



    花陽「思いません……っ!!!凛ちゃんが、こんなことになったのは、花陽のせいだから……っ、責任とってμ’sは辞めます……っぅ……あ……ぐすっ……うあああああああああ!!!!!!!」













    『……退部おめでとう、"元"スクールアイドルμ’sの小泉花陽さん』


    177 :

    そりゃホントに縛られてたら平然と学校になんか来ないよなぁ

    178 :

    でも確かに俺も気付かなかったw

    179 :

    薄々おかしいとは思ってた

    180 = 134 :













    『小泉花陽、星空凛……脱落。

    大切すぎて逆に盲目になってしまったパターンだね。
    ……自殺しようとしたのは予想外だったけど。


    信頼は時として大きな足枷になる。
    ……それは、親子でも然り。




    そろそろあの人が動く頃かな、あははっ』

    181 = 167 :

    流石に気づくだろ、冷静さを失ってるとかいうレベルじゃねぇぞ

    182 :

    次はことりちゃんかな……

    183 = 134 :



    ……少し前の凛Sideのお話……





    「(今日、かよちん元気ない……何かあったのかな…)」


    「かーよちんっ」


    花陽「凛ちゃん!……凛ちゃん……っ」


    「わ!?かよちんどうしたにゃ!……泣いてるの!?」


    花陽「凛ちゃん何もされてないっ!?怪我はない!?」


    「う、うん?よくわかんないけど、凛は元気だよ、ほらっ」ニコ


    花陽「……っ(きっと……凛ちゃん無理してる。昨日あんなことがあったのに、花陽が知らないからって無理して元気に見せてるんだ……)」


    「…?」


    花陽「(ごめんね、凛ちゃん、絶対守るから……)」




    >>165

    184 = 134 :


    >>171の後




    「…………かよちん」



    「(かよちんは、凛の……1番の友達だった……少なくとも凛はそう思ってた。

    でも、今日、かよちんは凛のこと……
    凛はいつの間にあんなに嫌われてたんだろう)」




    「かよちんは、優しいからずっと我慢してたのかな」


    「凛のこの、口癖も……性格、も」



    「凛は、かよちんのこと……大好きなのに……」


    「(あんなに冷たい声で、瞳で……拒絶されたのは初めてだった。

    怒っているわけじゃない、でも冗談でもない。
    本当の本当に、"本当"のこと…


    あんなかよちんを見るのも、初めてで



    ーー凛の全部が否定された気がした)」




    「凛は、こっちのかよちんも……好き…………だよ…」



    「(例えどんなに悪口を言われたって、
    関わりたくないって言われたって。

    それでもそばにいたかった。
    それでも隣で笑っていたかった。


    だって、1番の友達なんだもん。
    凛にとってはすごく大切な人だった。



    でも、凛は邪魔者みたいだから。



    関わらないって言っても、
    1クラスしかないんだから嫌でも顔をあわせる。

    きっと真姫ちゃんだって黙ってない。
    μ’sのみんなだって凛たちが喧嘩したって知ったら……)」



    「どうすれば、いいのかな……。…………、……あ」


    コツン…



    「剃刀……新しくしようとしてたんだっけ」

    185 :

    ……そういうことか

    186 = 134 :


    ーーー花陽「凛ちゃん、この剃刀切れると凄く痛いから気をつけてね?」

    「凛はかよちんみたいにおっちょこちょいじゃないから、間違って切ったりしないにゃー」


    花陽「もう凛ちゃんの意地悪」ーーーー




    「………………」


    ツー……


    「……っ!!!!いっ…!」


    カシャン


    「(指……少し切っただけなのに、こんなに、血が…)」



    「血……」


    「いなく、なればいいのかな」




    「そうだよ……凛がいなくなればいいんだ。
    そしたら、かよちんは凛に関わることもないし、μ’sにずっといれる。

    仲直りを強制されることもない。
    かよちんに迷惑なんてかからない……


    そうだ、そうだよ!なんで凛気付かなかったのかな?
    もっと早くこうすればよかった!あははっ」


    ツー…


    「こんなんじゃ、全然足りない……もっと、もっと血が出ないと……」


    ズブッ、ズブッ



    「ーーーーーーー!いっ、痛い……っ痛い……けどっ……で、でも、これで、これで少しはかよちんの役に……立て……る、……?目の、前が暗……」



    ドサ……



    「(…もし、もしまた生まれ変われたら。


    今度はちゃんと好かれるような…かよちんの1番の友達になれるような、そんな人になりたいな…


    ねぇ……神様、お願い
    凛、いい子になるから。)」




    「花…陽ちゃん……」



    「……だいすき」



    187 = 185 :

    凛ちゃん………

    188 = 134 :


    ……次の日、部室……



    海未「どういうことですか!!!!」



    バンッッ



    穂乃果「……っ」ビクッ


    ことり「海未ちゃん落ち着いて……いくらなんでもテーブルを叩くのは、」


    海未「にこの自主退学に引き続いて、絵里と希が退部!
    凛は自殺未遂で入院、そのせいなのか花陽とも連絡がつきません……っ」


    穂乃果「……なんで、凛ちゃんが……自殺、なんて」


    「何があったのか本当に分からないのよ……花陽とは私も連絡がつかないし、凛は話せる状況じゃないし…

    希とエリーは……わからないけど……」



    穂乃果「絵里ちゃんと、希ちゃんは……」


    海未「穂乃果何か知ってるのですか?」


    穂乃果「……っ、ううん、知らない…」


    海未「穂乃果?」


    穂乃果「(今言って、警察に言われたとして……その警察が希ちゃんの家に行って何もかも聞かれたら……希ちゃんも、自殺、するかもしれない……)


    本当に何も知らないんだ、ごめんね」


    海未「そうですか……」





    ことり「……ねぇ」

    189 :

    飽きてきた

    190 = 134 :



    ことり「もう……みんなで休もう?」


    穂乃果「……ことりちゃん?」


    ことり「私、もう怯えるの嫌だよ。どうにかしてことりたちだけでも助けられる方法を探してー……」



    パンッッ




    海未「……!」


    「ちょ……ちょっと…」


    穂乃果「……が、」


    ことり「ほ、のかちゃ、痛い……よ…」


    穂乃果「…みんなが苦しんでるのに、ことりちゃんは自分のことしか考えられないの……!?」


    ことり「で、でも、このままじゃことりたちも狙われ……」


    穂乃果「いなくなった5人を救おうとは思わないの!?」


    海未「穂乃果、いくらなんでもそれはことりに怒るのは理不尽ですよ!!」


    「そうよ!今は自分の身を守る方に徹したほうがいいわ…!」


    ことり「…………」


    穂乃果「……聞いたよ」


    ことり「…!」


    穂乃果「ことりちゃん、海外で暫く暮らすんでしょ?
    昨日お母さんがことりちゃんのお母さんと話してるの聞いちゃった」


    海未「ほ、本当なのですかことり、」


    ことり「……」コクン


    穂乃果「自分だけ、逃げるんだ」


    ことり「そういうわけじゃ、ないよ……ただ、今の状況を知ったお母さんの知り合いがほとぼりが冷めるまであっちで暮らさないか、って……」



    「……良策かもしれないわね。」


    海未「えぇ、その方が確実に安全ではありますし」


    穂乃果「(……分かってる……ことりちゃんは、悪くない。
    ことりちゃんにこんなこと言って、傷つけることを怖がって希ちゃんのこと誰にも言わない穂乃果もズルい……分かってる……)」



    ことり「ごめんね……穂乃果ちゃん……」



    191 = 134 :


    穂乃果「いつ、いくの……」


    ことり「今週末には……もう…」


    穂乃果「そっか……、…帰ってくるんだよね?」


    ことり「うん……平和に、なったら…」


    穂乃果「……分かった」



    ことり「ありがとう……穂乃果ちゃん」




    ことり「………………」

    192 = 134 :


    …数日前…



    ことり「お母さんっ……」


    理事長「どうしたのことり」


    ことり「やっぱりおかしいよ、にこちゃんの退学申請…!
    医師の診断だっていうけど、あの日はもう夜だったし診断書書いてもらえるところなんかないよ!?

    ねぇ、お母さんなにを隠してるの!?
    どうしてにこちゃんを退学にしたの?!」




    理事長「…………あなたを、守るためよ」


    ことり「まも、る?」


    理事長「……矢澤さんが退学になる前の日、理事長室にある電話がかかってきたわ」






    ……
    ………



    プルルルル

    ガチャ


    理事長「はい、……どなたからですか?えっ、名のならなかった?……分かりました、代わりましょう」



    理事長「お待たせいたしました。音ノ木坂学院ー」



    『こんにちは、理事長先生』



    理事長「……?どなたですか?悪戯ならば切らせていただきますが」


    『南ことり。』


    理事長「……!」


    『あなたのお子さんですよね?』


    理事長「え、えぇ……」


    『最近起こっているスクールアイドルが狙われている事件をご存知ですか?』


    理事長「えぇ、その話題で本校も持ちきりですから」


    『今日から、そちらの高校のスクールアイドル、μ’sのメンバーを1人1人減らさせていただきます』



    理事長「……仰っている意味がよくわかりませんが」


    『では言い方を変えましょう。そちらの高校から9人の生徒が様々な理由で学校に行くことができなくなります』

    193 :

    だから理事長はあんな態度を………

    194 = 134 :


    『μ’s1人1人の心をズタズタに傷つけ、学校生活に支障をきたす程まで精神を崩壊させます』


    理事長「何故、そんなことを……!」


    『明日、1人目の脱落者矢澤にこが退学申請書を出しに来るでしょう。

    もちろん、保証人欄には連名が書いてあります。
    理事長にして頂くことはただひとつ、

    同封されている診断書を元に"学校生活に支障をきたすほどの精神疾患となった矢澤にこ"の診断書を作成してください。』


    理事長「す、するわけないでしょう……!バカバカしい、もう電話は切らせていただきます!」


    『……来週、あなたは家を必ず空けなければ行けない日がありますね?』


    理事長「!」


    『学校の先生方と一泊二日の研修旅行でしたか、いいですねえ』


    理事長「何故それをあなたが知っているのですか…!」


    『……その間、娘さんに何をされても文句は言えませんね』


    理事長「…………」


    『たった1人の愛おしい娘さんを守りたいと思うなら、残り8人の排除作業に協力して頂くことが条件です』


    理事長「……言いたいことはそれだけですか?
    今から警察を呼ばせてもらいますね」


    『えぇ、いいですよ。その方がやり甲斐がある。
    ちょっとそのままきいていて下さいね』


    理事長「……?なにをー…」


    『い、いやああああ!!!!!理事長!!理事長助けてください!!殺さないで!殺さないで……!』


    理事長「や、矢澤さん!?!」

    195 :



    『……聞こえましたか、とーっても可愛い彼女の悲鳴。

    警察を呼んでも構いませんよ。
    ただ、その瞬間手元のナイフでこの子の首を掻き切ります』


    理事長「………っ」


    『さぁ理事長先生。矢澤さんを救うには診断書を偽造するしか方法はない。

    そして、その方法を実行していただけるなら、
    俺はあなたの娘……南ことりさんにだけは絶対に手を出さないと約束しましょう。』


    理事長「絶対、ですね……」


    『えぇ。俺は約束だけはきちんと守りますから』


    理事長「………………引き受けましょう」



    『……今のやりとり、きちんと録音させて頂きました。
    ストライキなどをされた場合は俺の方の約束も帳消しになりますのでご了承ください。


    これで、俺とあなたは共犯です。
    お互い悔いのないように過ごしましょうね、理事長先生』



    プツ……


    ツー……ツー……





    理事長「……っ」ギリ…


    理事長「…………せめて、ことりだけは。」

    196 = 134 :


    ……
    ………



    ことり「嘘……だよね…?お母さん」


    理事長「……」


    ことり「そんな、そんなの、お母さんがにこちゃんを辞めさせたようなものじゃない……!」


    理事長「ならあのまま矢澤が喉を掻き切られるのを電話越しで聞いてればよかったのかしら?」


    ことり「っで、でも!警察に電話とか!いくらでも出来ることはあったでしょ!?

    お母さんは大人でしょ!?
    私達ならまだしも、なんで、なんで大人なお母さんまで犯人の言うことを聞いてるの!!!」


    理事長「……っ」


    ぎゅっ……


    ことり「お、お母さ」


    理事長「間違ったことをしてるのはわかってるわ!!!でも、犯人の言うことを聞いてでもあなたを守りたかった……!

    理事長としてより、母親としての気持ちを優先させた結果なのよ!!」



    ことり「じゃあ、ことりは、みんなが傷ついていくのをただ見てないといけないの……?」



    理事長「……ことり、暫くお母さんの知り合いのところで暮らしなさい」


    ことり「それって……日本じゃないよね…?」


    理事長「えぇ……でも、ここよりは遥かに安全だもの。
    全てが終わったらまた帰って来ればいいわ。

    ね、お願いことり。
    お母さんの言うことをきいて。

    あなたを守りたいの」



    ことり「…………、うん…分かった」

    197 :



    今日はここまで

    198 :

    おつです


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