私的良スレ書庫
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元スレ理沙「京太郎!」プンスコ 京太郎「わかりました」
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>照「麻雀を始める理由も強くなりたい理由も人それぞれ。それを他人が貶める権利を持ってない。持ってるのは自分だけ」
なんかグサッときた
やめろよ、自分の夢に難癖つけて諦めたこと思い出すよ・・・
なんかグサッときた
やめろよ、自分の夢に難癖つけて諦めたこと思い出すよ・・・
待たせて済まないが……もうちょっと待ってください!
流れは出来てるんです!文章化するのにてこずってるだけで……
やっぱ闘牌むずいのぅ
太陽昇るまでには投下……したい
>>856
後少しで終わってしまいますが、最後までお楽しみください
待ってるけど無理だけはしないでください
ヤバそうなら明日投下でもいいのよ?
ヤバそうなら明日投下でもいいのよ?
ようやく書けたので投下します
闘牌とかありますが、その他諸々
多少のミスはゆるしてね
担任「須賀、調子はどうだ?」
京太郎「今日も来てくださったんですね」
担任「お前なー……一応顧問なんだぞ」
京太郎「……そうでした」
担任「なんだその間は」
京太郎「冗談ですって。先生が用意してくださったやつ、すっごい役立ちました。ありがとうございます」
担任「ま、他何にも見てやれなかったからな」
京太郎「先生って強いんですか?」
担任「んにゃ、全然。指導力もねぇから廃部ほぼ決まってたんだよ」
京太郎「そりゃそうですね」
担任「……お前以外と毒舌だな」
京太郎「あはは……すみません」
担任「俺のことはどうでもいいんだよ。今日明日とお前の晴れ舞台なんだからよ」
担任「魅せてくれよな」バシ
京太郎「はい!」
京太郎(さて、組み合わせは……最初は知らない人ばっかりだな)
京太郎(男子は人数多いから女子と違って昼までの8戦で落とされる)
京太郎(ここで注目選手と当たらないのはかなり大きい。点数をしっかり稼がないと)
ギィ
京太郎(もう他の人集まってるな)
ドクン ドクン
京太郎(落ち着け……少なくともここにいる人よりもずっと上手い人達と打ってきたんだ)
京太郎(負けるわけには……いかない!)
京太郎「よろしくお願いします!」
京太郎(最初の配牌は……二向聴、これは初っ端から俺の流れなんじゃないか?)
京太郎(周りは……対面が渋い顔してるな、ちょっと遠い感じか)
京太郎(上家も下家もめちゃくちゃいい手って感じの表情じゃないな)
京太郎(ツモは……入ってきてる。三色も狙えるけど……最初にあがって流れを掴んどきたい。次は親番だしな)
京太郎(スピード重視だ)
京太郎「!! リーチ!」
「!? 早い」アワワ
京太郎「それ、ロン! 立直、一発、ドラ1 5200!」
下家「こんなの事故だー」
京太郎(こっから俺の親番だ!)
-----------------------------------------------------------
京太郎「お疲れ様でした」
「おつかれさん」
「お疲れ様でした」
「お疲れ様……事故だ……」
京太郎(上家の人に結構食いつかれたな。確か団体戦に出てなかった高校の人だ。やっぱ知らないからといって侮れないな)
京太郎(ともあれ、まず一勝。次は……)
─────────
──────
───
京太郎「ふぅ……」
京太郎(今のところ四位。この調子で行けば予選は突破出来るな)
京太郎(問題があるとすれば活躍してる人らに当たった時だな)
京太郎(一位と三位の人に当たったけど三位の人は運がいいだけだ。どちらかと言えば五位……一回戦で当たった人のほうが怖い)
京太郎(一位の人はなんかもう凄かったな。暗槓してドラ作って点数爆上げしてきたもんな)
京太郎(恐ろしいほどのドラ麻雀だ)
京太郎(ただ守りは薄い。さっきはやられた……というか他の人が対応しきれなかった感じだった)
京太郎(次当たった時は逆にあのドラを利用してやる)
京太郎(それから二位の人……団体戦を見た感じだと引っ掛けとか上手い感じだったな)
京太郎(しかも警戒してくる人にはしっかりと使い分けてる)
京太郎(一番厄介だ)
京太郎(後は……)
~♪
京太郎「理沙さん?」
理沙 >お昼
京太郎 >まだ食べてません
理沙 >ここ来て!
京太郎「えっと……女子のほうの控え室か」
京太郎「行ってみるか」
京太郎「ここかな?」
コンコン
みさき「はーい」
京太郎「やっほ」
みさき「なんだ京太郎君か。アシの人かと思っちゃった」
理沙「入って!」
京太郎「うい、お邪魔します」
理沙「食べて!」
京太郎「お!美味そう!」
みさき「普通は仕出し弁当なんだけどね……」チラ
理沙「!! た、たまたま!」
みさき「まぁこの量は二人じゃ食べきれないからね」
京太郎「ありがたくいただきます!」
みさき「そういえば調子いいみたいだね」
京太郎「んーでも四位だからなー……予選だから明日がんばりゃいいんだけど」
みさき「今日は落ちないっていう慢心は止めた方がいいんじゃない?」
理沙「京太郎は大丈夫!」
京太郎「ありがとうございます。それと慢心なんか一個もしてないよ。一試合終わるごとに紙にメモしてんだぜ」パラ
みさき「うわ、細か。ていうかこのデータどうしたの?」
京太郎「顧問の先生にもらった。ペンで書き込んでるのが俺が分析したやつ。まぁ分析ってほどのことは書いてないけど」
みさき「ふーん……顧問の先生ちゃんと顧問してるんだね」
京太郎「そりゃな」
理沙「……この子」スッ
京太郎「ん?ああ、今五位の人ですね。単純に上手いんですよ、その人」
理沙「聴牌の時、よく河を見てる」
京太郎「! 癖……ですか」
理沙「」コクリ
京太郎「てか見てたんですね」
理沙「休憩中」
みさき「そういえば見てたね、男子の中継」
京太郎「ありがとうございます、参考になりました」
京太郎「それとお弁当、美味しかったです!」
理沙「よかった」
みさき「じゃあね」
京太郎「それじゃ」
バタン
みさき「……心配なの?」
理沙「……力入りすぎ」
みさき「確かにね」
~♪
理沙 >明日もお弁当作る
京太郎「やったぜ!」
淡「あれ?きょーたろーじゃん!」
京太郎「おー、皆さんお揃いな感じで」
菫「何をやってるんだ?ここは女子の控え室しかないぞ」
京太郎「さっきまで理沙さんにお呼ばれしてたんですよ」
淡「えー、そうなんだ……!」
淡「ね、ね!明日は私達と食べようよ」
京太郎「わり、明日も理沙さんと食べる約束してんだわ」
淡「ぶーぶー」
照「お菓子あるよ?」
京太郎「いやお菓子があるかないかじゃないですから」
照「尭深がお茶も入れてくれる」
京太郎「それも問題じゃないですよ!」
京太郎「そっちの調子はどうですか?」
照「一位」
淡「二位!」ドヤ
菫「三位だ」
尭深「十五位です」
誠子「……十八位」
淡「ま、照と菫と私で明日もぶっちぎっちゃうと思うよ」
菫「慢心はよくないぞ。京太郎はどうなんだ?」
京太郎「四位です」
淡「結構いいとこまでいってんじゃん、京太郎の割りに」
京太郎(うぜぇぇ)
照「明日が本番」
菫「そうだな。私達もどうなるかわからんしな」
京太郎「そうですね。一応そのつもりで予選突破しそうな人は分析してます」
菫「その調子だ」フッ
照「……京ちゃん」
京太郎「なんですか?」
照「いつも通り」
京太郎「頑張ってきますよ」
京太郎「よし……大丈夫……」
京太郎(午前中の感じでいけばいいんだ)
京太郎(河もしっかり見ないと。余裕が無くなってきた時疎かになってた)
京太郎(流れをしっかり掴むことを意識して……)
「取らないのですか?」
京太郎「へあっ!?す、すみません」パシッ
京太郎(北か。配牌次第だけど、とりあえず鳴かない振り込まないことが最優先かな)
─────────
──────
───
京太郎「ロン!門混、ドラ1 8000点です」
「多面張だったのか……」「まくられたー!」
京太郎「ありがとうございました」
-------------------------------------------------
京太郎「ふぅ……とりあえず予選突破」
京太郎「三位だし上出来だな」
『それでは予選一位通過の―――君のインタビューです』
『絶妙なタイミングで暗槓をしかけて点数をあげているようですが…』
『はい、自分は手をつくるのが早いことが得意なので、そこに点数を乗せようとして今のスタイルになりました』
『なるほど、では――――』
京太郎(自信満々だな。今まで積み重ねて完成させたスタイルだからか。……)
担任「よお!凄いじゃないか須賀!」
京太郎「ありがとうございます。結構上手く出来ました」
担任「解説にも注目されてたぞ」
京太郎「マジですか?」
担任「おお。今もそのこと話してんじゃないか?……ほれ」
『今日の個人戦はダークホースが続々と飛び出してきたという印象が強かったですね』
『六位につけた○○君や、四位の××君』
『それからトップ10の中に一年生で唯一入った三位の須賀君といった団体戦には出れなかった選手が上位に食い込んできてる』
『特に須賀君。一年生で三位以内に入るのは西東京予選では十年近く見てない』
『一年生とは思えない見事なオリや相手にアガリ牌を読ませない打ち方が出来るからこそだな』
『えっと……今入ってきた情報によりますと須賀選手は中学では麻雀ではなくハンドボールをやっていたようです』
『……麻雀をずっとやってきたわけじゃないと』
『みたいです』
京太郎「……なんか身バレしてるんですが」
担任「テレビってすげーな。ていうかハンドボールやってたのか」
京太郎「まぁ。一応県予選で決勝までいったので調べたら出てきたんだと思います」
担任「ふーん。まぁ確かにガタイ良いからな。不思議じゃねーわ」
担任「んじゃ、また明日な」
京太郎「はい」
京太郎「……帰るか」
理沙「京太郎!」
京太郎「理沙さん。仕事終わったんですか?」
理沙「」コクリ
理沙「女子のほうが早い」
京太郎「あー、人数的な問題ですか。試合後の解説とか入って丁度男子が帰るぐらいだったんですね」
理沙「そう……食べに行く!」
理沙「お祝い!」
京太郎「いやいや予選突破しただけじゃないですか」
理沙「いいから!」
京太郎「……わかりました」ニコ
理沙「…………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みさき「やっぱり白糸台の三人が飛びぬけてたね」
理沙「」コクリ
「ねぇ、見た?男子の個人戦」
「見た見た!三位の子イケメンだったよねー」
「そうそう!対局中は格好良い感じなのに対局後におじぎしてにこって笑う顔とか可愛い感じだし、なんだろう……そう大型犬っぽい!」
「わかるかも!撫でてあげたくなるよねー。後細マッチョっぽい。中学じゃハンドボールやってたみたいだよ」
「あんた好きだよね、細マッチョ。イケメン且つ可愛い、高身長、麻雀強い、向かうとこ敵無しじゃん」
「私あの子応援するわー」
「私も私も!」
理沙「…………」
みさき「あー、京太郎君モテモテだね。まースペック良さそうだもんね。案外スケベだけど」
理沙「…………」
みさき「気になるの?」
理沙「!? ならない!」
みさき「ふーん……まぁいいや、いこ」
理沙「…………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
理沙「」ブンブンブンブン
京太郎「どうしたんですか?」
理沙「なんでもない!」プンスコ
―――西東京地区 個人戦 本選―――
京太郎(こっからは昨日の予選を勝ち上がった実力者ばかりだ)
京太郎(弱い人なんていない。昨日作ったデータを元に一人一人しっかり対策を考えないと)
京太郎(ただでさえ自分は経験が少ないんだ。こういうところで埋めないと勝てない)
京太郎(一応、全員分メモってる……何人かほとんど書いてなくてデータ不足だけど)
京太郎(もし……このデータ不足の人たちが半荘では強かったら?そういうのはありうる)
京太郎(昨日の最初バカヅキしてた人だって、昨日は最終九位まで落ちてたけど、あの運がフルに使われてたら?)
京太郎(俺は三位から落ちる。一位二位の人は安定してた。今日も変わらないだろう)
京太郎(そう考えたら枠は後一つなんだ……そこに入り込まなければならない)
京太郎(勝たなきゃ全国に行けないんだ……勝つんだ、勝って全国に行くんだ……)
京太郎「よろしくお願いします」
「よろしく」「よろしくー」「よろしくお願いします」
京太郎(北家か。まぁどこでも最初は様子見だけど。自分の親番までは点を取られないように上手く流す)
京太郎(対面が引っ掛けの人だ。注意していかないと……)
京太郎(配牌は……五向聴か、よくないな。まぁ泣き言も言ってられないが)
京太郎(でもこういう時は……入ってくるんだよな。なるたけ早く聴牌にしたい)タン
京太郎(下家の人は確か染める傾向にあったな。索子きったってことは萬子か筒子でいく可能性が高い、警戒だな)
京太郎(上家はデジタル打ちだ。だけどデジタル打ちの相手ははやりさんで慣れた。こっちには絶対負けない)
京太郎(と、俺のツモ番……いいね、入ってきてる。鳴いて仕掛けなくても大丈夫かな)タン
「……あ」
「ツモ。中、門混、チャンタ、一盃口、ドラ3 6000・12000だ。ラッキー」
京太郎(ぐっ!流石にこれは注意したところでなんとか出来ねーよ!!くそっ!!)
─────────
──────
───
京太郎(今のところ一位二回と二位が二回。七位か……一戦目でマイナスだったのがかなり痛い)
京太郎(後六戦……四回……いや五回は一位になりたい)
京太郎(まだ団子状態なんだ、抜け出さないと)
京太郎(それに三位の人以外にはまだ当たってない。後半で当たることを考えると絶対に負けられない)
京太郎(ちゃんとデータを整理してそれから……)
理沙「京太郎!」
京太郎「え……なんですか?」
みさき「さっきから何回も呼んでたよ。大丈夫?」
京太郎「あはは……ごめんなさい」
みさき「……ちょっと気負いすぎじゃない?」
京太郎「そんなことないって、ご馳走様でした」
みさき「ストップ」
京太郎「何?」
みさき「全然食べてないじゃん。しっかり食べないと力でないって」
京太郎「でも……」
みさき「はい、食べる。それとも何?あーんでもして欲しいの?」
京太郎「……理沙さんからなら」
理沙「!? する!!」
京太郎「いや、冗談ですって」
理沙「」ショボン
京太郎「今度こそ本当にご馳走様でした。それじゃ」
みさき「気張りすぎないでね」
理沙「……京太郎!」
ギュ
京太郎「!?」
理沙「」ギュー
みさき「わーぉ……」
京太郎「り、理沙さん……」
理沙「……ん」パッ
理沙「力抜けた。それでいい」ナデナデ
京太郎「ちょ、恥ずかしいですって」
理沙「いってらっしゃい」
京太郎「……いってきます」
バタン
理沙「……京太郎」
京太郎「」スゥーハァー スゥーハァー
京太郎「よし!」バシッ
京太郎(大丈夫だ、いつもの俺だ。焦りすぎるな)
京太郎(いつも通り、いつも通りだ。照さんにも言われたじゃないか)
京太郎(こっからが正念場だ!)キッ
─────────
──────
───
京太郎「お疲れ様でした」
「おつかれ」「お疲れ様でした」「おつかれさまー、今回は事故らなかったー」
京太郎(よっし!今のところ四位で次がラスト)
京太郎(最後が……ぐっ、一位の人と三位の人と同じ卓だ。くそ、どんな振り分け方してんだよ)
京太郎(落ち着け……今一位と二位の人は飛びぬけて得点が高い。この二人を抜かすのはほぼ不可能)
京太郎(だけど三位の人、この人までは後12。最後の試合、俺が一位抜けしたら俺が三位だ!)
京太郎(まず一位の人、この人は暗槓でドラを増やして得点を上げてくるドラ麻雀だ)
京太郎(狙いどころは槓に拘ってくるところ。そこをつければ勝機は見える)
京太郎(それから三位の人。この人はほんとに運が良いだけだからどうしようもない)
京太郎(ただ変な打ち方をするわけじゃない。落ち着いて対処すればいい)
京太郎(もう一人の人は……うん、普通だ。この人を飛ばされて終わられることは阻止しないと)
―――男子個人 最終戦―――
東一局 親:下家 ドラ表示牌:四索
下家(普通) 25000
対面(ドラ爆) 25000
上家(運) 25000
京太郎 25000
京太郎(自分は北か。とにかくドラ爆……対面の人が暗槓を仕掛けてきたらほぼ聴牌してるだろうから警戒だ。言い聞かせろ、集中しろ!)
京太郎(配牌は……四向聴。自分の和了率がそんなによくない手牌だ。一局目ってこともあるし自分のツモの様子みながらだ)
京太郎(他の人の様子は……下家の人が緊張してるな。かなり顔が強張ってる。他二人は少し余裕があるのか)
京太郎(上家は楽しそうだな。予選の時もそうだった)
京太郎(そうだな……俺も楽しまなきゃ)
―――九巡目
京太郎(今のところ動きがないな。自分の手は一向聴まで進められたが……他が動かないなら俺から仕掛けていくか?)
対面「カン!」
京太郎(!? ついに動いた!九筒の暗槓。新ドラは一萬。二萬は河に流れてない……下手したら持たれているかも)
対面「リーチ」
京太郎(さらにツモ切りリーチ……張ってたのか。リーチしてからカンしなかったのは警戒されていたのに気付いていたからなのかどうか……)
京太郎(ひとまず対面の当たり牌を考えなきゃ)
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
│ │ │ │.4 │②│③│③│④│⑥│⑦│⑧│ │ │
│北│北│北│索│筒│筒│筒│筒│筒│筒│筒│中│中│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
京太郎(あまり出してないのは索子か……ドラ周りが出てない……うーん……)
京太郎(自分の手配にある四索……もしかしたらこれやばいかな)
京太郎(さてツモは……二筒が入ってきた!聴牌に出来るけど……駄目だ、流石にこの4索は出せない)
京太郎(安牌の二筒出すしかないな……ああさようなら……)
下家「」 東
対面「」 九萬
上家「」 九萬
京太郎(俺は……東か。そのままだそう)
下家「」 七筒
対面「!! ツモ!」
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ ┌─┐ ┌─┬─┬─┬─┐
│二│二│二│⑥│⑦│⑧│.3 │.3 │.5 │.6 │ │.7 │ │⑨│ │ │⑨│
│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│ │索│ │筒│ │ │筒│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ └─┘ └─┴─┴─┴─┘
京太郎(やっぱりその辺だったか!しかも二萬三枚も持ってやがる!)
対面「裏は……残念。立直、ツモ、ドラ四で3000・6000」
京太郎(上がられた……ここでこいつを調子づかせたら止まらない。次はスピード重視で流す!)
東二局 親:対面 ドラ表示牌:八萬
下家(普通) 19000
対面(ドラ爆) 37000
上家(運) 22000
京太郎 22000
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
│二│三│四│七│②│③│④│⑤│.2 │.3 │.9 │ │ │
│萬│萬│萬│萬│筒│筒│筒│筒│索│索│索│西│西│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
京太郎(二向聴!しかも西と三色が狙える。絶好の手だ)
京太郎(最初のツモは……まぁそうはこないわな。ツモ切りで)
下家「」 西
京太郎「ポン!」
京太郎(よし!自風牌げっちゅ!あとは四索か頭になるやつがきてくれりゃ聴牌だ)
対面「」 發
上家「」 四索
京太郎「チー!」
京太郎(ついてるついてる!んじゃ九萬切ってノベタン待ちで行こうかな)
京太郎(ん?發か……対面が捨ててるけど……もしかしたらそっちで出るかな?)
京太郎(よし、張り替えて、發の単騎だ)
------------------------------------------------------------------
対面「」 發
京太郎「ロン!西 三色 2000です」
対面「くそっ」
京太郎(もしかして聴牌寸前だったか?助かったぜ)
上家「ツモ ツモのみなので500でー」
--------------------------------------------------------------------
上家「ロン 純チャンなので7700の一本場は8000です。キタキタキター!」
下家「ひえー!」
京太郎(今度はこっちが乗り出した。安手でいいから流そう)
--------------------------------------------------------------------
京太郎「チー!」
京太郎(よし張った!タンヤオのみだけどこのさいなんでもいい!)
対面「カン!」
京太郎(こっちも調子良さそうだな。お、今のでドラ一ついた)
対面「それから、リーチ!」
京太郎「通さないぜ、ロン!タンヤオ、ドラ一 二本場は2600」
対面「ぐぅ……っ!」
京太郎(リー棒までついてお得な感じだな)
東四局 親:京太郎 ドラ表示牌:西
下家(普通) 10500
対面(ドラ爆) 30900
上家(運) 31500
京太郎 27100
―――八巡目
京太郎(お、きたきたきた!これは立直せざるをえませんな!)
┌──┐
│七萬│
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┼─┬┴┬─┬─┬─┬─┐
│三│四│五│六│②│②│⑥│⑦│⑧│.3 │.4 │.5 │.6 │
│萬│萬│萬│萬│筒│筒│筒│筒│筒│索│索│索│索│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
京太郎「リーチ!」
京太郎(三面張だし誰も出さなくてもツモるだろ……多分。…………こい!!)
------------------------------------------------------------
京太郎「! ツモ!メンタンピン、ツモ 2600オール!」
京太郎(よし、一位に踊りでた!このままキープしたいけど……下家の人やばそう?)
京太郎(……差し込めたら差し込むか)
『須賀選手からロン。立直、南 で2600。一本場なので2900点のアガリとなります』
『今のは須賀君が差し込んだみたいだ』
『そうなんですか?』
『これで子の満貫は直撃でも受けきれる』
『なるほど』
南一局 親:下家 ドラ表示牌:東
下家(普通) 10800
対面(ドラ爆) 28300
上家(運) 28900
京太郎 32000
京太郎(後2000ほど稼がせたいけど自分の点数も気にしなきゃいけないからな……)
京太郎(さてさて……うわ、四向聴。ここで逃げに走りたくはないけど……ツモ次第だからなんともいえねぇ……)
------------------------------------------------------------------------------
―――十巡目
対面「カン! んで、立直」
『あぁーっと、仕掛けてきた!』
『しかも南 ―――ハネ満確定の手だ』
京太郎(まじかよ……ハネ確ってことは下手したら下家が飛ばされる)
京太郎(奴の当たり牌を考えろ……この形に持ち込んで一番多い待ちは……両面待ちだ。実際東一局でもそうしていた)
京太郎(またそうくるとは限らないが……その線で考えた時、三―六―九筒の筋か、一―四萬、二―五萬、のどれか)
京太郎(下家……三筒二枚と六筒を捨ててる。こういう時下家は抱えない…………くそ!)
京太郎「」六筒
対面「ロン。裏は……乗ってないな。立直、ダブ南、ドラ四 12000だ」
京太郎(……上家とはだいたい8000点、対面とは20000だ。こっから巻き返せるのか……)
京太郎(いや、まだだ!諦めるな!)
京太郎(チャンスは……絶対来る!)
南二局 親:対面 ドラ表示牌:九萬
下家(普通) 10800
対面(ドラ爆) 40300
上家(運) 28900
京太郎 20000
―――三巡目
上家「ポン」
京太郎(中を鳴いた……今ので聴牌か?それともとりあえず役をつけたかっただけか?)
京太郎(次は上家の親番だし速攻はありうる)
京太郎(他の三元牌は……出てないな……俺が發を一枚持ってるけど)
京太郎(うわ、白引いた……一応様子見だ。この二枚は手持ちにしとこう)
下家「」 發
京太郎(おまっ!警戒しろよ!!)
上家「ロン! 小三元!7700です!」
下家「げぇ!?」
京太郎(やべぇ……まじかよ……これで下家は3100。苦しい展開が続くな……)
南三局 親:上家 ドラ表示牌:二筒
下家(普通) 3100
対面(ドラ爆) 40300
上家(運) 36600
京太郎 20000
京太郎(あ゛ーきつい。ツモでも親の満貫で終わる。下家直撃は論外。子はハネツモでぎりぎりセーフか?でも後がもたない)
京太郎(なにより俺も点数稼がなきゃいけないのに……)
京太郎(配牌は……五向聴……きつい、きついよ。自分の場合四向聴より和了率いいけどさ?それでも辛い)
-----------------------------------------------------------------------------
―――四巡目
下家「リーチ」
京太郎(!? きた!!よし、とりあえず自分は安牌だ。流石に振り込んだら逆転出来る気がしねぇ)タン
下家「一発……ならずかぁ」トン
対面「」七筒
下家「!! ロン!リーチ、三色 5200!」
京太郎(5200!? てことは……親っパネで一位!)
京太郎(て、落ち着けー。そうだ親なんだ。そんな手が出来るとは限らないし、連荘狙いでいこう)
京太郎(俺がアガれば終わらないんだ)
京太郎(ここで勝たなきゃ……絶対に勝つんだ。俺は―――)
京太郎(全国に行くんだ!)
南四局 親:京太郎 ドラ表示牌:三筒
下家(普通) 8300
対面(ドラ爆) 35100
上家(運) 36600
京太郎 20000
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
│ │ │ │ │ │ │九│②│③│④│⑤│⑧│⑨│.3 │
│白│白│西│西│北│南│萬│筒│筒│筒│筒│筒│筒│索│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
京太郎(!? 配牌がきてる!これは混一がつくれる。きたら速攻で鳴いて鳴いて手をつくってやる)
京太郎「チー!」
京太郎(よし後は……どっちでもいいけどなんとなく五筒捨てで)
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ ┌─┬─┐ ┌─┬─┐
│ │ │②│②│③│④│⑤│ ┌──┤⑧│⑨│ │ │ ├──┐
│白│白│筒│筒│筒│筒│筒│ │⑦筒│筒│筒│ │西│西│ 西│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ └──┴─┴─┘ └─┴─┴──┘
京太郎(出来れば白が嬉しいけど……)
上家「」 二筒
京太郎「それ、ロン!混一、ドラ一 5800」
京太郎(低いほうだけど仕方ない、いや上出来だと思おう。まだ勝ってないんだから)
南四局一本場 親:京太郎 ドラ表示牌:七索
下家(普通) 8300
対面(ドラ爆) 35100
上家(運) 30800
京太郎 25800
京太郎(南が最初から二枚。鳴くか入ってきたらまず一役だ。連荘できる。チャンスを待つんだ)
-------------------------------------------------------------------------------
―――九巡目
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ ┌─┐ ┌─┬─┐
│ │ │四│四│⑦│⑧│⑨│.7 │.9 │.9 │ │ │ ┌──┤五│六│
│南│南│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│ │南│ │七萬│萬│萬│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ └─┘ └──┴─┴─┘
京太郎(来た。四萬・九索のシャボ待ちか。低いけど仕方無い)
京太郎(流石にドラは出ないだろ)
京太郎(対面もそろそろ手が出来上がる頃だろうしな)
京太郎(……本当に出ないか?思考停止するな)
京太郎(八索は今のところ出てない。出す、もしくは持ってるとしたら誰だ?)
京太郎(……対面、索子をほとんど捨ててない。集めてるのか……もしくは、八索の暗槓……)
京太郎(ありうるのか?一試合に二回もドラをカンするなんて……)
京太郎(……いや、こんな感に頼り切った麻雀で勝てるのか?)
京太郎(……でも、俺は知ってる。オカルトっていうものを知っている)
京太郎(頭の中で囁いてる気がするんだ……僅かな希望を掴めって)
京太郎(俺の中の何かが……)
京太郎(いや……)
京太郎(オカルト、それが俺に伝えてる気がするんだ……)
京太郎(俺は……俺の中のオカルト―ちから―を信じる!)九索
京太郎(さぁ来い!)
下家「」 南
対面「……」カチャ
対面「! カン!」
パタッ
┌─┬─┬─┬─┐
│.8 │ │ │.8 │
│索│ │ │索│
└─┴─┴─┴─┘
京太郎「……信じてたぜ」ニヤッ
対面「!?」ピタ
京太郎「ロン!南、槍槓、ドラ一 5800の一本場は6100!」
『きぃぃまったぁぁぁーーーーーー!!!槍槓という珍しい役でさし、見事に逆転しました!』
『あそこでシャボ待ちをとらずに嵌張待ち、しかもドラ待ちを選ぶとは……お見事』
京太郎「おつかれ……さまでした!」
担任「須賀ァ!!」ダキ!
京太郎「わぷっ!ちょ、先生!」
担任「おま!さっきの試合鳥肌もんだぞ!」
京太郎「はな、離してくだ、さい!」パッ
担任「あはは、すまんすまん。でも、うん、あんな試合見せられて興奮するなって方が無理だ!」
京太郎「まだ結果出てないんですから」
担任「うはは、そうだったな」
『さて、他の卓も全て終了致しました。これより集計結果を発表したいと思います』
担任「お、きたみたいだぞ」
京太郎(頼む……)ギュウ
『それでは結果を表示いたします』
京太郎(頼む、頼む!!)
京太郎(ここまで来たんだ、暫定一位の人も三位の人もまくったんだ!)
―――全国へ
『結果は……』
京太郎(色んな人が応援してくれたんだ、だから俺はここにいるんだ)
京太郎(こんなに全力で願ってるんだ)
京太郎(ここが終わりじゃないんだ!まだ途中なんだ!)
京太郎(だから頼む―――)
―――勝って、全国へ
◇男子個人戦 最終順位
一位 ~~~~ ~~~高校 三年生 +245
二位 ~~~~ ~~~高校 三年生 +221
三位 ~~~~ ~~~高校 二年生 +164
四位 須賀京太郎 ~~~高校 一年生 +162
五位 ~~~~ ~~~高校 三年生 +153
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