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    元スレ響「貴音!?」たかね「めんような!」

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    たかね「わたくし、いただいたおぼえはありません。たべものなのですね? びみなのですか?」

      「そりゃもう。子供ならだいたいみんなカレー大好きだもん」

    たかね「となると、ひびきもすきなのですね」

      「なんかちょっとひっかかる言い方だけど、もちろん自分も好きだよ?」

    たかね「しかし、ひびきやおこさまがこのむおりょうりでは、わたくしのこのみにあうかどうか……」

      「そう? 作ってあげようと思ってたけど、じゃあ止めとこうかな」




    たかね「ごめんなさい、ひびき、しょくしてみたいです、どうか、つくってください」

      「ん、よし。人間、素直なのが一番だぞ」

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    【雲をつかむような】

    たかね「……」ジーッ

    たかね「…… そこですっ!」バッ

    たかね「む、もうすこしで、この、くっ」シュッ

    たかね「あっ…… うう、やはり、かんたんにはいきません……」




      「…… さっきから加湿器の前でなにしてるの、たかね?」

    たかね「あっ、ひびき。わたくし、このけむりをつかもうとしているのですが、なかなか」

      「それ煙じゃないし、そもそもなんでつかめると思ったのさ」

    たかね「はて…… みていなかったのですか? いまも、おしいところだったでしょう?」

      「いやいやいや」

    たかね「さきほどは、てにかすりました。ふふふ、あといっぽです!」

      (……ねこ吉ですら無理だって気がついて、最近やんなくなったのになぁ、これ)

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    【奥から手前へ上から下へ】

      「さて、っと。そしたら、新年を気持ちよく迎えるために、まずは大掃除をするぞー!」

    たかね「こころえました! おそうじですね!」

      「……ん? たかね、大掃除だよ、お・お・そ・う・じ」

    たかね「はい? いまから、おそうじをするのでしょう?」

      「うん、お掃除はお掃除だけど、特に年末にやるのは"大"掃除っていうんだ」

    たかね「…… ええ、ですから、おそうじ、ですね?」

      「うーん、わかんないかなぁ。別に間違いじゃないんだけど、大掃除っていうのは――」

    たかね「いったいなにをいっているのですか、ひびき。だいじょうぶですか?」

      「自分はいつも通りカンペキだよ? どっちかっていうと、たかねの耳の問題かな」

    たかね「よいですか、ひびき。じしんのまちがいをみとめるのには、ゆうきがいりますが」

      「ねえ、なんで自分がおかしいことになってるのさ」

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    【aquascutum】

    たかね「よいしょ、よいしょ……」キュッキュッ

      「おっ、がんばってるなー、たかね」

    たかね「じゃぐちどのにも、ひごろ、おせわになっておりますから」キュキュッ

      「ふふ、いい心がけだね。自分、もうちょっと浴槽のほうやるから、しっかりみがくんだぞー」

    たかね「もちろんです、おまかせを!」

      「ところでそれはいいとして、たかね、ひとつ聞いていい?」

    たかね「おや、なんでしょう。なにかございましたか」




      「あのさ、お掃除するだけなのに、どうしてシャンプーハットかぶってるの?」

    たかね「これはまた、いなことを…… おふろばでかぶるものだといったのは、ひびきですよ?」

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    【なんとかと煙は】

      「こんどは窓拭き! 上半分は自分が拭くから、下半分はたかね、よろしくね」

    たかね「それなのですが、ひびき」

      「なあに?」

    たかね「たまには、やくわりをこうたいすべきだとはおもいませんか?」

      「えっ? でもたかね、背が届かないでしょ」

    たかね「そういうひびきも、うえのほうは、だいにのってふいているでしょう」

      「う…… ま、まあ、それはそうなんだけど」

    たかね「ならば、わたくしがだいにのっても、おなじことでは?」

      「んー、一理あるといえばあるか。じゃあ今日は、上をお願いしようかな」

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    たかね「ひっ、ひびきっ! だいは、まちがいなく、おさえてくれていますね!?」ブルブル

      「だからちゃんと支えてるって。そんなに気になるなら、ほら、こっち見て確認してごらん」

    たかね「このたかさで、したをみろと!? わたくしにしねというのですか!?」

      「大げさだなー。もし仮に落っこちたって、自分がここにいるから受け止めてあげるよ」

    たかね「え、えんぎでもない! そのようなこと、くちにしないでください!!」

      「……ねえ、たかね、やっぱり今からでも自分と交代したほうがいいんじゃない?」

    たかね「はっ、そういえば! わたくし、このたかさから、どうやっておりたらよいのです!?」ガクガク

      「どうしてそのレベルで台にのぼって窓拭き、いけると思ったかなぁ」

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    【頭は下げるのがコツ】

      「じゃ、あっちの廊下の端っこまで、どっちが早く雑巾がけできるか競争だぞっ!」

    たかね「ふふふ。もちろん、わたくしがかつにきまっています」

      「おっ、自信満々だなー」

    たかね「まえにもいいましたが、わたくしの"どらいびんぐてくにっく"はすごいのですよ?」

      「へえー? でも自分も運動神経にはけっこう自信、あるからね」

    たかね「のぞむところです。では、かいしのあいずを」

      「恨みっこなしの一本勝負だぞ。よーし、位置についてぇ…… よーい、どんっ!」


    ダダダッ
    ダッズルッベチンッ


      (……べちんっ?)

    たかね「…… う、ぇ、うぁ、うわあああああん……!」

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      「うん、痛かったね、よしよし…… スタートダッシュはすごかったぞ、うん」ナデナデ

    たかね「う"ぇぇぇぇ"ぇ"ん……」ギュー

      (あれだけ見事に顔面ダイブしちゃうとは、さすがに予想してなかったさー……)

      「ほーら、たかね、こんなときのためのおまじない、してあげるよ」

    たかね「ひっぐ、えぐ、…… おま"、じない?」

      「そう、これですぐよくなるぞ。痛いの痛いの、飛んでけー」

    たかね「…… ……い"っごうに"、どん"でゆぎまぜん"!!」

      「え…… えーと、そこはほら、気の持ちようっていうか、言葉のあやっていうか……」

    たかね「うう"、ぐしゅっ、えほっ…… うえ"、うああぁん」

      「……ちょうどいいや、少し休憩しよ? あまーいココア作ったげるからさ、ね、泣かないの」

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    【cocoa break】

    たかね「……」ズズ

      「どう、おいしい? ちょっと落ち着けた?」

    たかね「…… まだ、おはなが、じんじんします」グスッ

      「勢いつけて思いっきり床にぶつかっちゃったんだもん、仕方ないさー」

    たかね「あのじこさえなければ、わたくしが、かっておりましたのに!」

      「うんうん、きっとそうだったなー。惜しかったよ、たかね」

    たかね「……ほんしんから、いっておりませんね、ひびき」

      「えっ、い、いや、そんなことないぞ」

    たかね「いいえ! わたくし、わかるのです! いまからあらためて、もういちどしょうぶを――」

      「そういえばココアのおかわりあるんだけど、どうする?」

    たかね「…… あ、あまっては、もったいないですね。さめないうちに、くださいませ」ソワソワ

      「はーい。ちょっと待っててねー、ふふふっ」

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    【こな耳べた耳】

      「はい、じゃあたかね、ここに横になって」ポンポン

    たかね「わ…… わたくし、これから、なにをされるのです?」

      「さっきのやりとりで、たかねの耳がちょっと気になってさ。耳そうじ、してあげる」

    たかね「わたくしのおみみと、ひびきのおひざにねるのは、なんのかんけいがあるのですか?」

      「だって横になってくれなきゃ、耳の中が確認できないでしょ」

    たかね「し、しかし、けいけいに、おみみをのぞかれるのは……」

      「だーいじょぶだって、優しくするから。実家でも自分、上手だって評判だったんだぞ?」

    たかね「むむ…… そうまでいうならば、いたしかたありませんね」コロン

      「はいはい、ありがたき幸せです、姫さま」

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      「どれどれ…… おおー、これはこれは……」

    たかね「あ、あまりみないでください、ひびき」

      「だけど、まずは見て確かめなきゃ取れないからね。じゃ、さっそく」

    たかね「ひゃあぁ!?」

      「おっ、と……! ごめん、たかね、痛かった?」

    たかね「いえ、いたいわけでは…… ただ、これは、おみみをこちょこちょされるようで、その……」

      「そっか、痛くないなら大丈夫だよね。続けるよー」

    たかね「ちょっ…… そんな、ひびき、おまちを、ふにゃんっ!」

      「もー、たかね、あんまり変な声出すもんじゃないぞー」

    たかね「だって、くすぐったいのです! わざとやっているのではありませんか!?」

      「まっさかー、そんなことないってー。くっくっく」

    たかね「そ、そのあやしげなわらい、どういうことです!? ひびき! ひびきーっ!?」

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      「よし…… こんなもんかな? はーい、おしまいっと」

    たかね「…… はぁ、はぁ……」グター

      「お疲れさま、たかね。ほら、けっこう取れたぞー」

    たかね「よ、よくも、わたくしをもてあそびましたね、ひびき……」

      「だから違うってばー。自分、ちゃんと真剣にやったんだからね?」

    たかね「つぎは、ひびきがおみみをのぞかれるばんですっ!!」ガバッ

      「えっ」

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    たかね「ほら! ひびき! はやく、わたくしのおひざに!」バシバシ

      「……い、いやあ、自分は遠慮しとこうかな、うん」

    たかね「なぜです? わたくしは、ひびきをしんじ、みを…… みみを、まかせたというのに!」

      「だいたい、たかねのひざに自分の頭は重たすぎるだろうしさ」

    たかね「かんけいございません! それに、わたくしだけそうじしてもらうのでは、ふこうへいです!」

      「気持ちはうれしいけど、自分は耳掃除くらい自分でできるから大丈夫だよ」

    たかね「ひとりではみえないでしょう? わたくしがみたほうが、かくじつにきまっています!」

      (うっ…… たかねのやつ、妙なところで正論を……!)

    たかね「さあ、ひびきっ! かんねんして、わたくしにおみみをみせるのです!!」

      「いや、いらないって…… ちょ、こらっ、耳ひっぱるのはやめ、あでででっ!?」

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    【いんたらぷしょん】

    たかね「ひびき」

      「どしたのー」カリカリ

    たかね「せっかく、あそんであげようとおもったのに、いぬみどのがねているのです」

      「そっかー。ちょっと待っててあげてねー」カリカリカリ




    たかね「ひびき!」

      「んー?」カリカリカリ

    たかね「はむぞうどのが、けーじからぬけだしました!」
     
      「えっ!? もー、またあの子はっ」ガタッ

    たかね「ですので、つかまえて、つれてきました」

    ハム蔵「ジュイィ……」

      「あ、なーんだ…… よかった。ありがと、たかね」

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    たかね「ひびき?」

      「なーにー」カリカリ

    たかね「なぜ、ふゆはさむいのですか」

      「……うえっ!? え、えっと…… そうだ、あれだよ、雪の妖精さんがね」

    たかね「そういうこどもだましは、わたくし、もとめておりません」

      「うがっ!?」




    たかね「ひびきー」

      「ねー、たかね、あのさぁ」カリカリカリ

    たかね「なんでしょう?」

      「さっきから、自分が宿題してるの、わかってやってるよね?」

    たかね「…… は、はて?」

      「はてじゃなくて」

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      「いくら自分がカンペキでもさ、勉強するからには集中したいんだけど」

    たかね「ほんとうにかんぺきなら、そのくらい、きにならないでしょう」

      「うぐっ…… いやでも、そういうことじゃなくてね」

    たかね「わたくし、あえて、ひびきにしれんをあたえているのです」

      「試練? ……宿題の邪魔しにくるのが?」

    たかね「しゅういにまどわされない、つよいこころをえられますよ」

      「なんちゃって、本当はたかね、自分にかまってほしいだけなんでしょー」

    たかね「なっ、ちっ、ちがいます! しっけいな!」

      「ごめんね、今やってるこれ終わったら、たっぷり相手してあげるからさ」

    たかね「ちがう、ともうしております! かってに、きめつけられては――」

      「あと15分…… いや、10分で片付けちゃうぞ。それまで、ねっ?」

    たかね「……じゅっぷん、ですね。おやくそくですよ」

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    【長毛種の宿命】

    いぬ美「はっはっはっはっ」

    たかね「ひいっ!? ちかよらないでください、いぬみどの!」

    いぬ美「くぅーん……」

    たかね「そ、そのようなこえをだしても、だめなものはだめなのです!」




      「あれ、たかね、どうしたの? いぬ美が起きるの、待ってたんじゃなかったっけ」

    たかね「それが…… さきほど、いぬみどのにふれたとき、いたみがはしったのです」

      「えーと、それってなんかこう、ちくっとするって言うか、ばちっ! て来る感じ?」

    たかね「そう、そうです! なにがあったのか、わたくし、わからなくて」

      「まあ、たかねも体格に対する髪の量で言えば、自分とあんまり変わんないもんね……」

    たかね「かみのりょう? どういうことですか?」

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      「そのばちっとするの、静電気って言ってさ。この時期、毛の多いいぬ美とかに近づい…… あ」

    たかね「ひびき? きゅうに、どうし――」

    ねこ吉「ニャーゴ」スリスリ

    バチンッ

    たかね「な"ぁっ!? ……ねこきちどの! ひごろはよりつかないくせに、なぜこんなときだけ!」

    ねこ吉「ゴロニャー」スリスリ

    バチッ

    たかね「あいたっ! な、なにゆえわたくしにすりよるのです!? どうせなら、ひびきに!」

      「…… ねこ吉、たかねがもっと遊んでほしいって言ってるぞー」

    たかね「なんと!? ひびき、や、やめっ」

    ねこ吉「ウナー」スリスリスリ

    たかね「めんようなー!」 バチィッ

    669 = 1 :






    たかね「…… この『ばちばち』は、どうにかならないのですか、ひびき」

      「壁にまめに触ったりすればある程度予防できるけど、完全になくすのは無理かなー」

    たかね「そうなのですか……」

      「それにいぬ美たちに限った話じゃなくて、人どうしでも起きることあるからね、これ」

    たかね「えっ!?」

      「特に、たかねや自分みたいに髪の毛が多いと、ねこ吉とかと条件はあんまり変わんないもん」

    たかね「そ、そんな、こまります!」

      「まあでもそうしょっちゅう起きるわけじゃないし、自分は別に静電気体質じゃないから――」

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    たかね「……」ススッ

      「んー? あれれ、たかね、どこ行くのー?」

    たかね「い……、いえ、べつに、どこ、というわけでは……」

      「どうしたのさー、なんか腰が引けちゃってるぞー」ニヤニヤ

    たかね「そのようなことは…… きっと、ひびきの、きのせいで」

      「ふーん? あ、なんか急に、美希みたいにたかねのことハグしてみたくなってきたぞ、自分」

    たかね「…… はいっ!?」

      「たっかねーっ!」ダッ

    たかね「ひ、ひびき、わかってやっておりますでしょう!?」ダダッ




      「ふふん、つかまえたー。ね、あれだけ逃げ回ってたけど、案外大丈夫でしょ?」ギュ

    たかね「……たしかに、いたいめをみずにすんだので、よしとします」

    671 = 1 :


    【そこに触れたらあとはもう】

      「せっかくお正月迎えるからには、おせちも作らないとね」

    たかね「おせちとは、どんなおりょうりなのです?」

      「うーん、けっこういろんな種類があるから、一言じゃ言えないかなぁ」

    たかね「ほほう」

      「まあ、今回はちっちゃいたかねと自分の二人しかいないし、簡易版って感じでいこっか」

    たかね「む。おまちなさい、ひびき。ちっちゃい、というのはとりけすのです」

      「そこはどう転んでも事実なんだからさ、そろそろ認めなよ、たかね」

    たかね「…… まえまえからおもっておりましたが、ひびきだって、ちいさいではありませんか!」

      「う、うがーっ!? そんなことないよ!」

    たかね「ぷろぢ…… ぷろじゅーさーどのや、あずさのほうが、ひびきよりずっとおおきいです!」

      「うっ、で、でもそれは…… そう! プロデューサーもあずささんも自分より年上だから当然なの!」

    672 = 1 :


    たかね「ですが、とししたのみきや、それにあみも、まみも! ひびきよりおおきいではありませんか!?」

      「う、うるさーい! あんまり身長のこと言うと、もうたかねのおせち作ってあげないからね!?」

    たかね「なんと!? そのようなおうぼう、ゆるされません!」

      「だいたいたかねと自分とで比べたら、たかねの方がずーっとちっちゃいんだし!」

    たかね「とうぜんでしょう? ひびきのほうが、としうえなのですから」

      「ぐっ…… い、いきなり立場変えたりして、たかね、ずるいぞっ!?」

    たかね「これこそ、おとなのよゆうというものです。ひびき、もっとせいちょうしなさい」フフン




      「……へび香! ワニ子も! 今すぐ台所に集合ーっ!」

    たかね「な、ひ、ひびき!? えんぐんなどと、ひきょうです!!」

      「卑怯だっていいもん! 大人には引けない戦いってやつがあるのさー!」

    たかね「まるでだだっこではありませんか! それの、なにがおとなですか!?」

    ギャーギャー

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      「……はあ。さんざんバカみたいに騒いだおかげで、ちょっとは落ち着いたぞ……」ゼーゼー

    たかね「き、きぐう……、ですね、わたくしも、です」ハーハー




      「で、おせちってのはね、お正月に食べる特別なお祝いのお料理なの」

    たかね「なかなか、てがかかりそうですね」

      「なんて言っても、かんたんなものいくつか作るだけで十分それっぽくなるんだよ」

    たかね「あらためて、どのようなものができるのか、おしえてください!」

      「そうだなー…… 黒豆を煮て、伊達巻ときんとん作って、あとは紅白なますくらいあればいいかな?」

    たかね「くろまめ……? だて…… こうはく、なまず?」

      「ごめんごめん、いっぺんに言われちゃわかんないよね。まず、黒豆っていうのはさ……」

    674 = 1 :


    【だぶる・らいすけーき】

    たかね「ところでひびき、それは?」

      「これ? 鏡餅っていって、新年の飾りつけみたいなものだよ」

    たかね「はて…… あたらしいとしのものを、まえのとしからかざるのですか?」

      「自分もよくは知らないんだけど、年が明ける前に出しといていいんだって」

    たかね「それに、かがみ、とはいいますが…… おかおがうつりませんよ」

      「あー、そういえば確かにこれ、なんで鏡って言うんだろうね」




      「お餅…… あっ、お餅といえば……」

    たかね「……」ジリッ

      「あれ、たかね、今度はどうして後ずさるの?」

    たかね「なんというか、まえにもおぼえのある、とてもわるいよかんがするのです」

      「へえー…… どんな?」ズイ

    たかね「ひ、ひびき、わたくしのほっぺに、てを、のばひゅのは、ひゃめっ」

    675 = 1 :


    【細くて長ければいい(急進派)】

    ハム蔵「ジュジュイイ」カラカラカラカラ

    たかね「はむぞうどのは、はしるのがすきなのですね」

    ハム蔵「ジュッ!」カラカラカラ

    たかね「ふふ、きっと、まことときがあいま…… ……この、かおりは?」スンスン




    パタパタ

      「おっ、早速来たなー、たかね。匂いで反応したんでしょ」

    たかね「らぁめんのかおりがいたします!! らぁめんが、わたくしをよんだのです!」

      「テーブルで座って待っててよ。すぐ持っていくから」

    たかね「いそぎましょう! ひびき! のびてしまいます! はやく、はやく!」

      「大丈夫だよ、まだゆで上がっては…… お、ちょうど時間だ」

    676 = 1 :


    たかね「いちねんのおわりのゆうげを、らぁめんでしめくくる…… なんとすばらしい!」

      「ふつうは年越しそばだけど、まあ、麺類には違いないわけだからね」

    たかね「ひびき、あまりおしゃべりしていては、さめてしまいますし、のびてしまいます」ソワソワ

      「ふふ、はいはい、そうでした。じゃ、いただきます!」

    たかね「いただきますっ!!」




    たかね「いまさらですが、としこしそばとはなんですか?」ズズ

      「一年の最後におそばを食べる習慣があるんだよ。いわゆる縁起物ってやつ」ズズッ

    たかね「ほほう。なぜおそばなのですか、ひびき」

      「いろいろ説があるらしいぞ。おそばは切れやすいから、厄を切る意味がある、とかさ」

    たかね「となると、らぁめんではいけないのでは……?」

      「いいのいいの、気持ちの問題だから。ラーメンのこと中華そばとか言ったりするし」

    677 = 1 :


      「それともたかね、ラーメンよりおそば食べたかった?」

    たかね「いいえ! おそばもすきですが、らぁめんのほうが、もっとすきです!」

      「聞くまでもなかったね。で、今日は大晦日だから、ラーメンも特別仕様にしてみたの」

    たかね「とくべつしよう?」

      「……じゃーん! ほらこれ、麺だけ別に追加で買っといたから、替え玉ができるよ」

    たかね「かえだま、というと…… はっ! お、おかわりがあるのですか!?」

      「麺だけだけどね。だから、あんまりスープ飲んじゃわないようにするんだぞ」




    たかね「……! ……!!」ズズズズゾゾゾゾ

      「たかね、麺は逃げないし、自分は替え玉いらないからさ、落ち着いて食べてねー」

    678 = 1 :


    【Bath Tour】

    たかね「きれいになったおふろは、いつもいじょうにここちよいですね……」

      「うん、大掃除がんばったかいがあったぞー」

    たかね「ほんじつの、にごっているこれは、どこのおゆなのです?」

      「えーっとね…… これは熊本の黒川温泉ってところなんだって」

    たかね「くまもと、ですか。そこは、とおいのでしょうか」

      「そうだね、けっこう離れてるよ。九州っていう、ここからかなり南の方にあるの」

    たかね「ひびきのいた『おきなわ』よりも、みなみですか?」

      「ううん、そこまでじゃないさー。沖縄はそれよりももっとずーっと南なんだ」

    679 = 1 :


    たかね「いつか、わたくしもいってみたいものです」

      「お、いいねー、その時は自分がいろんなとこ案内してあげる!」

    たかね「まことですか! たとえば、なにがおすすめですか?」

      「いっぱいあるぞ。まずは首里城でしょ、万座毛もいいし、それに美ら海水族館とか……」




    たかね「あの…… ひびき」

      「そこにね、地元の人しか知らないすっごくきれいな砂浜が…… ん、たかね、どした?」

    たかね「おきなわの、おはなしの、せいか…… あ、あづい、です」 キュウ

      「…… わーっ、ごめん! テンション上がって喋りすぎちゃった、早く上がろう!」

    680 = 1 :


    【源平試合】

    たかね「ひびき、ひびき! すごいですよ、あんなにたくさん、ひとがならんでいます!」

      「おー、ほんとだー。もうこれ、年末恒例のお祭りみたいなもんだしね」

    たかね「このかたがたは、これからなにをするのですか?」

      「踊ったり喋ったりいろいろだけど、メインはやっぱり歌うんだよ。歌合戦、だからさ」

    たかね「それでは、うたがどれだけじょうずか、きそいあうのですね!」

      「うーん…… 建前としては、そういうことのはずなんだけどなー」

    たかね「たてまえ?」

      「たかねは気にしなくていーの、大人の事情ってやつ。ほら、続き見よう」

    681 = 1 :


    たかね「ひびきや、じむしょのみなは、このぶたいにでないのですか?」

      「あはは、出られたらよかったんだけどね。さすがにまだそこまでは難しいさー」

    たかね「なぜですか? まいにち、あんなにうたやおどりをがんばっているのに」

      「んーと…… 今はね、まだちょっとだけ実力不足なの。でもいずれ、みんなで絶対あそこに立ってやるんだ」

    たかね「おお、そのいきです! きっと、ひびきとみななら、だいじょうぶですよ」

      「…… そのときは、貴音…… それともたかねかな、も、一緒に立てるといいなぁ」ボソ

    たかね「? ひびき、なにかいいましたか?」

      「いーや、なんにも? ……おっ、たかねの好きなサバニャン出てきたぞー!」

    たかね「なんとっ! ああ、さばにゃんどの!! きょうもちあいのいろが、さいこうです!」

    682 = 1 :


    【進捗どうですか?】

    たかね「♪ ……♪」アミアミ

      「たかねの編み物姿も、ずいぶん堂に入ってきたね」

    たかね「ええ。わたくしにかかれば、このていどはとうぜんです」アミアミ

      「どれどれ、今どんなふう? ……おー、長さもこれだけあれば、たかねが巻くには十分だぞ」

    たかね「そうですか? せっかくですから、もうすこし、あみます」アミアミ

      「でも、あんまり長すぎると今度は取り回しが悪いかもよ?」

    たかね「ながいほうが、たくさんまけますから、あたたかいにきまっております!」アミアミ

      「まあ確かにそうか。にしても、あんまり根詰めすぎないようにね」

    たかね「はい、そのあたりはわたくし、こころえておりますので、だいじょうぶです」




    たかね「…… くぅー……」コックリ

      「あーもーほら、たかね! せっかく編んだとこによだれ垂れちゃうってばー!」ユサユサ

    683 = 1 :


    【Ring out the old, and ring in the new】

    たかね「……さきほどまでのばんぐみから、きゅうに、しずかになりましたね」

      「この落差がいいのさー。いよいよ年が変わるんだなー、って感じで」

    たかね「このいちねんも、いろいろなことがございました……」

      「あはは、なに言ってるの。うちに来てからまだ一月も経ってないくせに」

    たかね「きもちのもんだい、ですよ、ひびき」

      「えーっ、それはちょっと違うんじゃないかなぁ?」




    たかね「…… それにしても、こんなさむいよるに、おおぜいひとがいるものです」

      「年越しの瞬間を誰かと一緒に迎えたいんだよ、きっと」

    たかね「しかし、それなら、わたくしとひびきのように、おうちにいてもできますよ?」

      「……ふふっ、ほんとだなー。ここなら、こたつもあってぽかぽかだしね?」

    たかね「ええ、それに、おみかんも、ここあもそろっております!」

    684 = 1 :


    【乙未】


      「…… あと10秒、9……」

    たかね「はち、なな、ろく、ご、」

      「4、3、2、1、ゼロ!」


    たかね「…… こほん。あけまして、おめでとうございます、ひびき!」

      「新年明けましておめでとう、たかね。よくこの時間まで起きてたね?」

    たかね「わたくし、もうごさいですから、ねむくなったりしないのです」

      「へーえ? そんなこと言うわりには、紅白の間もけっこう船こいで……」

    < ヴィーッ ヴィーッ

      「おっ? 一気にメール何通も…… あっ、そうか! うっかりしてたぞ!」

    たかね「こんなよなかに、めーるですか。はためいわくな……」

      「今日この日ばっかりはそうでもないんだよ。えーと、これは春香と、亜美も真美も……」

    たかね「なんと!? みなが、めいわくめーるを!?」

      「いやいや、だから、そうじゃなくって」

    685 = 1 :


    < ヴィーッ ヴィー  ヴィーッ

      「わわ、どんどん……! すっかり忘れてた、すぐ返事書かなくっちゃ」

    たかね「きょうは、やけにみじかいあいだに、たくさんおくられてくるのですね」

      「…… そうだ! たかね、ちょっとこっち来てくれる?」

    たかね「はい? しかし、ひびき、わたくしたちはおなじこたつにはいっておりますが」

      「いいからいいから。ほら、早くー」

    たかね「もう、しかたがありませんね…… いったい、なんだというのです?」

      「よし、そしたらここ、自分のひざに座って?」

    たかね「やれやれ。ここでよいのですか」ポス

      「そうそう、いい感じ! あっ、そうだ、あとこれ、頭にのっけてね」

    たかね「はて…… なんですか、このもこもこは」

      「こないだのクリスマスパーティのとき、事務所の飾りつけに使ってたわたの余りだよ」

    たかね「これを、あたまに、というと…… このようなかんじでしょうか?」モフッ

      「おおー、うん、ばっちり!」

    686 = 1 :


      「じゃ、1枚だけ写真撮るよー」

    たかね「またなのですね。みな、なぜそのようにしゃしんがすきなのでしょう……」

      「まーまー、すぐ済むからさ。それに魂抜いたりもしないし? くくっ」

    たかね「そ…… そのはなしは、もうおやめください、ひびき」

    <ピピッ カシャッ




      「で、今のをちょいちょいっと加工して……、こんな感じで! ほらたかね、どう、これ?」

    たかね「…… おおっ!? わたくしが、このように、へんしんして!?」




      「えーっと、そして文面はどうしよう。なんて書こうかな…… ……よし」

      「『遅れてごめん、あけましておめでとう! 今年もたかねと自分のこと、よろしくお願いするぞっ!』」

      「そして、たかねのとこに吹き出しくっつけて…… 『めぇぇんような』、なんちゃって」

      「よーし、できたー! これでみんなに送信っと!」

    687 = 1 :


    【りあくしょんず】


     春香「もー、返信遅いぞー、響ちゃん…… って、なにこれ、たかねちゃんが羊になってるっ! かーわいいー!!」




     千早「写真を撮るのに時間がかかったのかしら? それにしても、め、『めぇぇんような』って…… くっ、くくくっ」




     美希「あふ…… たかね、まだ起きてるんだ…… いくら…… 新年でも、ミキ、もーゲンカイなの…… すぴー」




    やよい「うちの弟たちも、たかねちゃんみたいにおりこうだったらなぁ…… 長介っ、歯はみがいたのー!?」




      「すごい、こんなスマホのスナップでも写真写りいいなあ、たかね! ボクもコツ教えてほしいくらいだよ」




     雪歩「二人とも楽しそう。ああ、わたしも四条さ…… たかねちゃん、お膝に乗せてみたいなぁ、えへへ」

    688 = 1 :



     真美「おおーっ! おひめっちの部屋着姿って初めて見たよ、すっごいレアじゃない!?」

     亜美「ひびきんのプライベート部屋着も実はお宝だってば! まずは画像保存しなきゃだよっ!」




    あずさ「まぁ…… うふふ、かわいい羊さん。響ちゃんが羊飼いさんみたいなものね、ぴったりだわ~♪」




     律子「こんな時間まで夜更かしさせたりして、全く! ……たかね、これ案外デビューとか狙えたりして」




     伊織「へぇ、見たとこ、たかねもすっかり写真に慣れたみたいね。撮ってるのが響だから、かしら?」








     小鳥「1ヒビ2タカ3ヒビタカッ」バターン

    690 = 1 :


    【2 in 1】

      「さ、もうそろそろいい子は寝る時間だぞー」

    たかね「そうですか? わたくし、まだまだおきていられますよ?」

      「そりゃちょこちょこ居眠りしてたからね。でも夜更かししすぎると、明日がつらいよ」

    たかね「はっ、そうでした! あしたはみなと、はつもうでにいくのでした」

      「明日っていうか、もう今日だけどなー。晴れたらいいね」

    たかね「それより、ゆきがふってほしいです! みなと、またゆきがっせんができますゆえ!」

      「あはは、明日はみんな晴れ着で来るだろうから、ちょっと難しいんじゃないかな?」

    691 = 1 :






    たかね「……ひびき。しんねんになったことですから、ていあんがあります」

      「えっ? なあに、急に。改まっちゃって」

    たかね「まいばん、ひびきにふとんをしかせるのはこくであると、わたくし、こころをいためております」

      「ふとん? いや、別にそれくらい大したことでもないけど……」

    たかね「それにわたくし、このべっどというものについても、じゅうぶんけんしきをふかめました」

      「ベッドってそんなに奥深いものだったのかぁ。知らなかったなー」

    たかね「つきましては…… としのかわりめですし、その……、こんご、ねるときは――」

      「ま、続きはちゃんと中で聞くからさ、早く入りなよ。からだ冷えちゃうよ?」

    692 = 1 :


      「ああー、あったかい! やっぱり毛布はお布団の上からかけるに限るさー。ね、たかね」

    たかね「……」

      「そうそう、ごめん、提案があるって話だったね。なあに?」

    たかね「…… もう、いいです」プイ

      「えー、なんで? 聞かせてよ」

    たかね「しりません。ひびきの、いけず」




      「えーと、『今年からは毎晩、響と一緒にベッドで寝ます』、ってことで合ってる?」

    たかね「……いいえ! ちがいます! ねてあげても、かまいませんよ、ですっ!」

      「あははっ、そうか、嬉しいなー! じゃあ毎晩、自分がおうかがい立てなくちゃね」ワシャワシャ

    たかね「で、ですから、わたくしのあたまを、きやすくなでないでくださいませ! もう!」

    693 = 1 :


    本日の投下は、これでおしまいです。

    694 = 689 :

    お別れシーンが見たいような見たくないような

    695 :

    おいおい、今日はクリスマスか?
    一気にこんなに読めるなんて

    696 = 1 :

    おそろしく今更ですが、誤変換の訂正をさせていただきます。

    >>337
    × 自分の完璧な → ○ 自分のカンペキな

    697 = 1 :


    本当に長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした。

    まずは生存報告をすべきではないか、いや本編をそろそろ投下できるだろう…… 
    という目算が甘く、ずるずる引っ張り続けてしまいました。

    更新ペースはともかくとしても(改善に努めます)、
    かならず完結させますので、どうぞ今後ともよろしくお願い致します。

    698 = 695 :

    ギリギリになりそうなら生存報告だけでもいいからしてくれたら嬉しい

    700 :

    久々に覗いたら更新来てた。乙

    …完結か…見たい様な見たくない様な


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