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    元スレ響「貴音!?」たかね「めんような!」

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    201 = 1 :






     真美「…… ほんっっとーにごめんっ!!」

     亜美「もー二度とおひめっちにモンハンは見せない! 約束するからっ!」

    たかね「ひっく、えぐ…… し、しんぞうが、どまる、がど、おもっだのですよ!?」グスグス

     真美(そーだった…… お姫ちん、ワニとかヘビとかダメだったもんね……)

     亜美(そーでなくても、ちっちゃい子にはシゲキ強すぎたかなー……)

    たかね「ふたりとも! きいているのですか!?」

     亜美「ひいっ! 聞いてます、きーてますっ!」

     真美「ごめんなさーいっ!」

    202 = 1 :


     亜美「たぶん、これならだいじょぶだと思うんだ」

    たかね「……もう、さきほどのようなばけものは、でてこないのですね?」

     真美「うん、それは保証する! ぜーったい出ないから!」




    たかね「くぬ、こ、この……!」ズイー

     亜美(ま、真美、笑っちゃダメだって……!)

    たかね「こんどは、みぎに、ふぬっ、ぬぬ」グイー

     真美(だって……! お約束すぎるよおひめっち!)

    たかね「あっ! みましたか、いちだい、おいぬき…… ああ!?」

     真美(本人、ぜんぜん気づいてないみたいだけど!)

     亜美(マリカーでカーブするたびめっちゃ左右にかたむいててチョ→かわいい!!)

     小鳥(それこそが正解のチョイスよ、二人とも) ●REC

    203 = 1 :


    【本人談】




      「たかね、事務所でなんかおもしろいこととか、あった?」

    たかね「きょうは、あみとまみといっしょに、げーむであそんだのです」

      「おー、やってみてどうだった?」

    たかね「わたくしのかれいな『どらいびんぐてくにっく』を、ひびきにもみせたかったですね」

      「あはは、そっかぁ、見られなくて残念だったぞー」

    たかね「『まりおかーと』は、たいへんたのしかったです!」

      「うんうん、たくさん遊んでもらってよかったな」

    204 = 1 :


    【ぴぃてぃえすでぃ】

      「あれ、でもマリカーだけ? ほかのゲームはやってないの?」

    たかね「しておりません」

      「そうなんだ。亜美と真美なら、いろいろ遊ばせそうなもんだけど」

    たかね「ほかには、なにもしておりません。ええ、なにも」

      「さてはたかね、よっぽどマリカー気に入ったんだろー。二人に無理言ったんじゃ……」

    たかね「わたくしがみたのは『まりおかーと』だけ、『まりおかーと』はたのしい、わたくしは」ブツブツ

      「……ちょっと、たかね?」

    たかね「しかし、とのがたが、おにくを…… いえ、そのような…… さばくで、りゅうが、ああ」ガクガクガク

      「たかね、たかね!? 大丈夫!? 聞こえてる!?」

    205 = 1 :


    【ブラウン管ならあるいは】

    たかね「ごちそうさまでした。ほんじつのゆうげも、たいへん、おいしかったです」

      「そう言ってもらえると作りがいがあるぞ。自分、お皿洗ってくるから、テレビでも見てて」

    ピッ

    < ワッハハハハハハハ

    たかね「!? ひびき! とつぜん、あんなにたくさんのひとが!」

      「ああ、まだ見たことなかったっけ? これもゲームと似たようなもんさー」

    たかね「『でぃーえす』より、ずいぶんとおおきいですが……」

      「確かにサイズはだいぶ違う…… って、なにやってるの、たかね」

    たかね「…… げーむのときもそうでしたが、めんようなはこですね……」

      「ぷっ…… 後ろのぞきこんだって、誰もいないってば」

    たかね「わたくしも、このはこのなかにはいれるのでしょうか?」

      「うーん、たかねみたいな食いしん坊だと、太すぎて無理かもなー」

    たかね「な…… わ、わたくしへのぶじょくです! とりけしなさい、ひびき!」

    206 = 1 :


    【滑ると案外暑い】

    たかね「…… おお…… なんと、めんようなうごき……」

      「フィギュア中継、気に入ったみたいだね、たかね」

    たかね「このかたはなぜ、あしをあまりうごかさずにうごけるのでしょう?」

      「そこからなのか。それ、下が氷でできてて、その上を滑ってるんだよ」

    たかね「なるほど…… しかし、それにしてはずいぶん、さむそうなかっこうですが」

      「まあね、衣装も演技のうちみたいなもんだからさ」

    たかね「ふむ…… では、ひびきもおでかけのとき、えんぎをしているのですか?」

      「えっ、自分が? なんで?」

    たかね「けさも、おしげもなく、あしをだしていたではありませんか。とてもさむそうでした」

      「うがっ!? いや、あれは制服っていって、そういうんじゃないから!」

    207 = 1 :


    【上下関係】

      「あれっ、たかねは、毛布の上にふとんかぶせるんだ」

    たかね「はい? なにをいっているのですか、あたりまえでしょう」

      「でも羽ぶとんの場合、毛布を上にかけたほうがあったかいらしいよ」

    たかね「はぁー…… ひびき、よいですか? てでふれたとき、あたたかいのは、どちらですか?」

      「いや、それはもちろん毛布だけど、そういう話じゃなくてさ」

    たかね「ふれたとき、あたたかいものを、はだにちかいところでつかう。とうぜんです」

      「だから、感覚的にはそうなんだけど、科学的には……!」

    たかね「やれやれ…… ひびきは、ききわけがないのですね」

      「うがーっ、なんなんだその上から目線!? 納得いかないぞ!」

    208 = 1 :


    【暖かくしてやすみましょう】


    たかね「……」


    たかね「……」ムク




    ガチャ


    たかね「……」ソローリ


      「…… 夜中にようこそ、姫さま」


    たかね「ひあぁ!?」ビクゥ

    209 = 1 :


      「なあに? 一人で寝てるの、さびしくなっちゃった?」ニヤニヤ

    たかね「い、いえ、これは、その…… そうです! わたくし、しらべにきたのです!」

      「んー? なにを?」

    たかね「ねるまえ、ひびきは、もうふをふとんのうえにかける、といいましたね?」

      「うん、言ったぞ」

    たかね「それが、まちがいだと…… つまり、ひびきがさむくてふるえているのを、たしかめにきたのです!」

      「ふーん…… で、たかねの見たところ、どう? 自分、寒そうかな?」

    たかね「…… ええ、さむそうですね。もう、みていられません」

      「そっかー。でも自分は、パジャマでうろついてるたかねがすごく寒そうだと思うなー」

    たかね「それは…… ひびきのきのせいですっ、わたくし、さむくなど」




      「いいからほら、入っておいで。風邪引いちゃうぞ?」
      
    たかね「……しかたありませんね。あくまで、さむくはないのですが、ひびきが、それほどいうのであれば」

    210 = 1 :


      「うんうん、お子様は素直が一番」

    たかね「もう……! また、こどもあつかいをして!」

      「だってホントにお子様だからしょうがないさー。で、試してみて、どう?」

    たかね「どう、とは?」

      「ふとんと毛布の話。今は毛布に直接さわってないわけだけど、寒い?」

    たかね「……、です」

      「ん? なんて?」

    たかね「あたたかいです、といったのです! ひびきのいけず!」

      「へへー、だよね? それにさ、ふたりで一緒にいるから、もっとあったかいんだよ」

    たかね「…… ふふっ。たしかに、それはもっともですね」

      「わかればよし。じゃあ改めて…… たかね、おやすみ」

    たかね「おやすみなさい、ひびき」

    211 = 1 :


    本日の投下は、これでおしまいです。

    212 = 1 :

    前回の投下から少々期間が空いてしまい、申し訳ありません。
    今後も不定期更新が続くと思いますが、どうかよろしくお願い致します。

    213 :

    おつおつ
    相変わらず可愛いなあ

    214 :

    最高です
    鼻血出そうです

    215 :

    おひめっちってたまごっちと似てる

    216 :

    もう貴音はたかねのままの方がいいんじゃないかな?(小鳥さん的に)

    217 :

    あああああああああああああああああああ!!!!!!!!
    あああああああああああ!!!!

    218 :

    誰か鎮静剤を!>>217が暴走している!

    219 :


    【りっか】

    たかね「…… むにゃ…… ひびき、なんですか…… なにが、あったのです……?」

      「ふふふ…… 外の様子見たらそのねぼけまなこもぱっちり開くはずさー、ほらっ!」シャッ

    たかね「ただでさえ、さむいのに…… そとが、なんだと……」




    たかね「……! これは! やねや、このはが、しろくなって!」

      「夜中から降ってたみたいだぞ。さすがに積もってはいないけど」

    たかね「すごい…… すごいです! それに、しろいものが、そらからたくさん!」

      (…… 雪見たこともないってことは、案外南のほうの出身なのかなぁ)

    たかね「はっ…… こうしてはいられません! ひびき、はやく、あさごはんを!」

      「あはは、はいはい、ちょっと待ってね」

    220 = 1 :


    【カウントアップ】

      「…… きょうのてんびん座の運勢、8位かー。微妙なとこだなぁ」

    たかね「はちばんめなら、よいようにおもいますが」

      「でもこれ、全部で12のうちの8番目だからさ」

    たかね「なるほど…… それはたしかに、いまひとつですね」

      「そういえば、たかね、誕生日とか星座とかって覚えてる?」

    たかね「たんじょうび…… せいざ? いえ…… わかりません」

      「じゃあとりあえず、自分が知ってる日だってことにしたらいいよ。1月の21日」

    たかね「いちがつ、にじゅういちにち。そのばあい、『せいざ』はどうなるのです?」

      「ああ、ちょうど次で出てくるぞ」

    たかね「そうでしたか。ほかならぬわたくしのことです、さぞすばらしい――」

    <  『そして今日最も悪い運勢なのは、ごめんなさーい、みずがめ座のあなた!』

    たかね「な…… なんとっ!?」

      「てんびんもみずがめも風の属性だから、だいたい順位近いんだよね」

    221 = 1 :


    【Carmine】

      「雪降ってるくらいだから、うんと暖かくしてかないとなー」

    たかね「きょうもわたくし、ちがうふくを?」

      「もっちろん! ちっちゃくたって女の子なんだから、おしゃれには気を遣わなきゃ!」


    たかね「ところで、かみどめは、いつもおなじものなのですね」


      「あ…… あー、うん。ごめん、それ、イヤだった?」

    たかね「いえ、そんなことは…… ただ、どうしていつも、これなのですか?」

      「…… たかねにはさ、それがいちばん似合うと思うんだ。まあ言っちゃえば、自分の趣味なんだけど」

    たかね「ひびきがえらんでくれたのなら、わたくし、これがいいです!」

      「……ふふ、ありがと。さ、行こっか!」

    222 = 1 :


    【割とレア】

      「……おっ? たかね、ちょっとこれ見てみて」

    たかね「じめんが、どうかしましたか?」

      「もうちょっと近寄るとわかるかな。ほら、白くてきらきらしてるでしょ」

    たかね「…… おお、ほんとうですね。ただのつちでは、ないようですが……」

      「うん、自分もこっちに来るまで見たことなかったんだよね。たかね、これ踏んでごらん」

    たかね「よいのですか?」

      「いいよ、思いっきりぐっと」

    たかね「それでは…… えいっ」

    ザキュッ

    たかね「!?」

    223 = 1 :


      「ふふ、どう? ちょっと面白くない?」

    たかね「あしのしたで、くずれるような…… ひびき、これはいったい、なんですか?」

      「霜柱っていってね、土のなかの水分が凍ってできるんだ」

    たかね「しも、ばしら…… もうすこし、ふんでもよいでしょうか」

      「うん、いいぞ。よーし、自分も久しぶりだし、ちょっと踏んでみようかな!」


    サク ザキュッ

      シャリッ ザクッ 


    たかね「これは…… このかんしょく、なかなか、くせになります」サクッ

      「でしょ?」

    224 = 1 :


      「おっ、まだあった、えい」ザクッ

    たかね「ああ!? そこのかたまり、わたくしがいま、ふもうとおもっていたのですよ!」

      「ふふん、こういうのは早いもの勝ちだぞー」

    たかね「むむ…… ひきょうな! つぎをさがさねば!」




      「…… うがーっ! 電車乗り逃がしたぁーっ!!」

    たかね「あんなにむちゅうでふむからです。ひびきは、こどもなのですね」

      「……『もうすこしだけ』って、さんざん粘りまくったたかねがそれ言うのか、ん?」ギュー

    たかね「い゙っ!? いひゃ、いひゃい……! ひびひ、ひゃめへくだはい!」

    225 = 1 :


    【ピンチキャッチャー】

    たかね「おはようございます」

      「はいさーい! ……って、あれ、ピヨ子ー?」

     高木「おお、二人とも、おはよう。音無君は席を外していてね、今日は私で我慢してくれたまえ」

      「おはようございます! そんな、我慢なんてとんでもないぞ、社長」

    たかね「たかぎどの、おはようございます。どうぞ、よろしくおねがいします」

     高木「うむ、いい返事だ。我那覇君、こちらの小さなレディは引き受けたよ」

      「はーい! それじゃ自分、行ってきまーす!」

    たかね「ひびき、どうぞ、きをつけて」

     高木「しっかり頑張ってきたまえ!」

    226 = 1 :


    【予想通り】

     高木「そろそろお昼だな、音無君。たかね君もいることだし、今日は出前でも取ろうか」

     小鳥「えっ、わたしもいいんですか?」

     高木「もちろんだよ。さて、たかね君、なにか食べたいものはあるかね?」

    たかね「でまえ? でまえとは、なんですか?」

     小鳥「お店に注文して、お料理を配達してもらうことよ」

    たかね「おりょうり…… と、いえば……!」

     高木「このあたりは食堂が多いから、和食でも洋食でも、だいたいのものは――」

    たかね「らぁめん! たかぎどの、『でまえ』にらぁめんはありますでしょうか!?」

     高木「……」

     小鳥「……ぷっ」
     
    たかね「あの……? ふたりとも、なにか……」

     高木「…… ははは! やはりそう来たか、さすがだね!」

     小鳥「社長もわたしも、たかねちゃんならきっとそう言うと思ってただけよ、うふふ」

    227 = 1 :


    【吸引力の変わらない】

    たかね「おぉ…… かっぷめんとは、またちがったおもむきが……」

     高木「…… 本当に大丈夫だろうか。ここの大盛りは、私でも少々持て余す量だが」

     小鳥「まぁ、無理だった場合は社長もわたしもいますし、なんとかなるんじゃないでしょうか」

     高木「いくら健啖家だったとはいえ、あの年齢では……」

     小鳥「さておき社長、まずは、冷めないうちにいただきましょう」

     高木「ふむ…… それもそうか。では、頂きます」

    たかね「いただきます!」




    たかね「ああ…… ゆめのような、じかんでした……」ケプ

     高木「まったくの杞憂だったな」

     小鳥「ですね」 ●REC

    228 = 1 :


    【如月千早の場合】


     千早「……♪ ……♪」


     千早「♪ ……  ♪ ♪」


    たかね「……」ジーッ


     千早(…… や、やりづらい……)




     千早「どうしたの、四じょ…… たかね……、ちゃん。我那覇さんなら、もうすぐ帰ってくると思うけれど」

    たかね「ちはやは、なにをしているのですか?」

    229 = 1 :


     千早「えっ…… 私? これは、譜読みをしているの」

    たかね「ふよみ……」

     千早「ごめんなさい、わかりにくかったわね。つまり、歌を歌うための準備みたいなもの」

    たかね「おうた、ですか」

     千早「そう。音の高さや長さ、声の強さや弱さをしっかりとイメージしながら、楽譜を見て声を乗せるのよ」

    たかね「おとのたかさ、ながさ…… いめーじ…… わたくしにも、できるでしょうか」

     千早「し…… たかね、ちゃんが? ……そうね、じゃあ、一緒にやってみる?」

    たかね「はいっ!」

    230 = 1 :


     千早「そういえば、たかねちゃんは楽譜を見たことはある?」

    たかね「…… じつはわたくし、このおたまじゃくしのようなものは、よめないのです」

     千早(そうだった、四条さんとしての記憶はないって、我那覇さんも言っていたわね……)

     千早「それじゃ、まず、簡単な音階を覚えましょう。私について歌ってみて」

    たかね「は、はいっ、おてやわらかに」

     千早「ふふ、緊張しなくて大丈夫。じゃあ最初は、"ド"の音からね」

    たかね「ど?」

     千早「昔の人が、音に名前をつけたの。それをこのおたまじゃくしで表せるのよ」

    たかね「なんと! おとを、めにみえるようにできるのですね!」

     千早「そうよ。音階を覚えていれば、かんたんな楽譜は読めるようになるわ」

    231 = 1 :






     千早「これで音階は大丈夫ね。…… そうだ、ちょっと待っていてくれる?」

    たかね「はい……? もちろん、かまいませんが」




     千早「……できたわ。これで、たかねちゃんにもこの楽譜が読めるようになったはずよ」

    たかね「! さきほどの、おとのなまえがかいてあります!」

     千早「さっきの音階と合わせたら、頭の中でも音をたどれるでしょう?」

    たかね「はい! このおうたのせんりつが、めにみえるようになりました」

     千早「そう、それが譜読みの第一歩よ。上手に歌うために、とても大切なことなの」

    たかね「わたくしも、いつか、ちはやのようにうたえるようになれるでしょうか?」

     千早「ええ。しじ…… たかねちゃんなら、きっと」

    232 = 1 :


    たかね「ひびき、おかえりなさい」

      「ただいまー! たかね、ちゃんといい子にしてたかー?」




     真美「……いーなー、おひめっち。千早お姉ちゃんのマンツーマンレッスン受けるなんて」

     千早「あら真美、お疲れ様。 ……ちょっと待って、いつから見てたの?」

     真美「ドレミやってたあたりからかな。お姉ちゃん、デレッデレだったよねー」ニヤニヤ

     千早「そ…… そう、かしら? 小さい子相手なら、誰でもあんな感じだと思うけれど」

     真美「そーかなぁ? 見た目はぜーんぜん似てないけど、ホントの姉妹みたいだったってゆーか――」

     千早「……」

     真美「あ…… っ、ご、ごめん千早お姉ちゃん! あのね、真美、そういうつもりじゃ」

     千早「いいの、気にしていないわ。本当よ」


     千早(…… ああ、そうか…… なんだか懐かしいような気がしたのも、勘違いじゃないわけだわ)

    233 = 1 :


    【らーにんぐ】

    たかね「ゆきが、すっかりやんでしまいましたね」

      「いくら冬でも、このへんで一日じゅう降るってことはあんまりないからなー」

    たかね「もっとたくさんふると、つもるのですか?」

      「そうだね。そうなったらたかねの足なんか、完全に埋もれちゃうぞ」

    たかね「しかし、ぜひいちど、みてみたいものです」

      「積もったら積もったでいろいろ大変なんだよ。電車も止まっちゃうかもしれないし」

    たかね「そ、それは、こまります! じむしょにいけないと、でまえもいただけません……」

      「……出前?」

    たかね「はい! きょうはたかぎどのが、でまえのらぁめんをごちそうしてくださいました!」

      「ええっ、ホント!? うわー、今度ちゃんとお礼言いに行かなくっちゃ」

    たかね「かっぷめんも、びみですが…… おみせのらぁめんも、まこと、すばらしくびみで!」トローン

      (…… 味覚えちゃったか。こいつはやっかいだぞ)

    234 = 1 :


    【なめられてる】


    たかね「ひびきがよういしたごはんです、のこさずたべるのですよ?」


    たかね「…… では、ここに、おきますので」


    たかね「ま…… まだです、まだですよ」


    たかね「まだ、といっているではありませんか!?」


    たかね「…… あの、な、なぜ、こちらへ、よって」




      「うーん…… いぬ美のやつ、まだたかねのこと遊び相手だと思ってるな」

    いぬ美「はっはっはっ」ペロペロペロペロ

    たかね「ひびき! み、みていないで、ひゃんっ、たすけ…… ひびきーっ!?」

    235 = 1 :


    【まるっと】

    たかね「おや…… ひびき、ひょっとして、それは『ふよみ』をしているのでは」

      「そうだけど…… あれ、どうしてたかねが譜読みなんて知ってるの?」

    たかね「ふふ、わたくしにかかれば、かんたんなことです」

      「ほほー、さすがだなー」

    たかね「ひびきのために、とくべつに、おとのよみかたをおしえてあげてもよいのですよ?」

      「それはすっごく助かるぞー。じゃあ、どうかお願いします、たかね先生!」

    たかね「そこまでいわれては、しかたありませんね」フフン

      「……ってことはつまり、きょうは千早がかまってくれたんだ?」

    たかね「ふぇっ!? な、なぜわかったのですか?」

      「あ、そういうこと教えてくれそうなのって言ったら千早かなと思ったんだけど、やっぱりか」

    たかね「…… あてずっぽうだったのですか!? ずるい!」

      「それに引っかかっちゃうほうが悪いのさー。さて、じゃ、一緒にやろっか」

    236 = 1 :


    【とっても甘くて、ふわふわの】

    たかね「ひびき。ねるまえに、せんじつの、あまくてあたたかい、ちゃいろいものがのみたいです」

      「あのとき名前教えてあげたよね。なんて言うんだった?」

    たかね「ええと…… ちょこ、ではなく…… ここあ! そう、ここあです!」

      「おっ、ちゃんと覚えてたなー。作ってあげるから、飲んだ後はちゃんと歯磨くんだぞ」




      「はい、できたよー。まだ熱いからちょっと待っててね」

    たかね「ふあぁ…… まことに、あまい、よいかおりです……」

      「で、今日は、仕上げにこれも」

    たかね「!? な、なにをいれようというのです!?」

      「え、これ」

    237 = 1 :


    たかね「いやです! わたくしのぶんには、そのようなまぜもの、やめてください!」

      「そう? じゃ、自分の分にだけ入れよっかな」




    たかね「…… ひびき、そのしろいものは、いったいなんですか?」

      「んー? まぜものは要らないんじゃなかったの?」

    たかね「いらない…… のですが、しじょうのものとして、けんしきをふかめなくてはなりませんので」

      「ふーん…… これはね、マシュマロっていうんだ」

    たかね「ましゅまろ……?」

      「そ、お菓子なんだけどね、ココアに入れるとほら、こんな感じでとろっと溶けるの」

    たかね「お、おかし…… ここあで、とろっと……」ゴクリ

      「甘さが増すし、泡みたいに溶けたマシュマロがふわふわして、すごく美味しいんだぞー」

    238 = 1 :


    たかね「……あ、あの、ひびき」

      「でもなー、まぜものが嫌な子に、無理にすすめるわけにいかないしなー」

    たかね「…… そう、でした…… やめてください、といったのは、わたくしで……」シュン




      「もー、子供なら子供らしく、欲しかったら欲しいってすなおに言えばいいの!」

    ポチャ

    たかね「!」 パァ

      「たかねはマシュマロ、ひとつでいい?」

    たかね「……ひびきのおすすめは、いくつですか?」

      「んー、そうだなぁ…… たかねみたいなお子様には、あまあまで2個くらいいいんじゃない?」

    たかね「むっ! おこさまあつかいはやめてください!」

      「じゃあ、ひとつでいいの?」

    たかね「いいえ、もちろん、ふたつください!」

    239 = 1 :


    本日の投下は、これでおしまいです。

    240 :

    乙!
    ここ最近は夜にこれを読むのが何より楽しみだよ

    242 :

    ニヤニヤが止まらないから困る

    243 :

    >>208
    ここの響かっこいいかわいい
    たかねかわいい

    244 :


    【意外と間違う】

      「きょうの朝ごはんは卵料理にしようと思うんだけど、どう?」

    たかね「たまご! たまごはえいようもありますし、だいすきです!」

      「よーし、決まりだな!」

    たかね「しかし、ひびき、なぜたまごなのですか?」

      「余ってる分を使い切っちゃいたいのさー。たかね、なにが食べたい?」

    たかね「それなら…… わたくし、いりたまごをしょもうします!」

      「炒り卵? オッケー、作ってくるから待っててね」

    たかね「しょうちしました」

    245 = 1 :






      「はーい、お待ちどおさま」

    たかね「……」

      「…… あれっ? たかね、どうかした?」

    たかね「ひびき、これは、なんですか」

      「え、スクランブルエッグだけど」

    たかね「す、すく……? いりたまごはどうしたのです!?」

      「ん? ……え? 炒り卵ってスクランブルエッグじゃないの?」

    たかね「『すくらんぶるえっぐ』はいりたまごなのですか!?」

      「えっ…… あれっ、違うっけ、同じじゃないんだっけ!?」

    246 = 1 :


      「うん、勘違いしたのは自分が悪かったぞ…… とりあえず、冷めないうちに食べよ?」

    たかね「むぅ…… いりたまご……」

      「まぁまぁ、たかね、これもきっと気に入るって。なんたって自分が作ったんだ、おいしいぞー」

    たかね「…… ふむ…… ひびきが、そういうならば…… いただきます」

      「はい、いただきます」

    たかね「……」モグモグ


    たかね「!」


      「…… どう?」

    たかね「ふわふわで、でも、とろとろで……! びみです! まことにびみです!」

      「そっかそっか、よかった! おかわりもあるから、いっぱい食べてね」

    247 = 1 :


    【不純な】

    たかね「さあ、ひびき! ごはんのあとは、ちゃんと、はをみがきましょう!」

      (世のお母さんたちが聞いたら、泣いて喜びそうなこと言ってるけど)

    たかね「では…… いつものはみがきこを、おねがいします」キラキラ

      (動機が明らかにおかしいさー……)

    たかね「ああ、たのしきさんぷんかん…… いえ、もっとながくても、わたくしはかんげいですが」

      「たかね、何度も言うけど、歯磨き粉は食べ物じゃないんだからね?」

    たかね「…… わ、わかっておりますとも」

      「なんで目そらすの」




    たかね「ああ…… おなごひおひゅう、ごじゃいましゅ……」シャコシャコ

      「はいはい、ちゃんとペッてするんだぞ」

    たかね「ふぁい」

    248 = 1 :


    【不意打ち】

    たかね「おべんとう?」

      「うん。たかねのこと預かってもらってる上に、お昼までご馳走になるのは、さすがにね」

    たかね「ひびきが、つくったのですか?」

      「もちろんだぞ。あー、さては自分の料理の腕、信用してないなー?」


    たかね「はて…… なぜです? ひびきのつくるおりょうりは、いつも、なんでも、びみですよ」


      「……!」

    たかね「ひびき? どうしたのですか?」

      「い…… いやっ、な、なんでもないよ! もー、たかねは口がうまいんだから」ワシャワシャ

    たかね「な、なぜみゃくらくもなく、あたまをなでるのですか!? もう!」


      (…… いっきなり貴音とおんなじこと言うなんて、反則さー……)

    249 = 1 :


    【護摩焚き】

    ガタンゴトン

    たかね「ひびき、ひびき。きょうも、えきにつくまで、しりとりをしましょう!」

    乗客1(このちっちゃい子の髪、すごい色だけど綺麗だなぁ)

      「たかねはしりとり好きだなー。よーし、なんでもこいっ」

    乗客2(制服着てるし、どう見てもお母さんじゃないよな…… でも姉妹にも見えない……)

    たかね「わたくしからですね。では…… "けまり"」

    乗客1(けまり…… ああ、蹴鞠…… 蹴鞠!?)

      「り、か。うーんと、じゃあ、"りんご"」

    乗客2(次は…… 普通なら、"ゴリラ" "ごみばこ" あたりだろうけど……)

    たかね「ご…… ご……、"ごまだき"!」

    乗客1(なんだっけ、なんだっけそれ! 『ゆく年くる年』でよく聞く感じの!)

    乗客2(そこ普通に"胡麻"じゃダメだったのかよ!!)

    250 = 1 :


    【まちどおしい】

    たかね「ことりじょう、いまは、なんじでしょうか?」

     小鳥「10時をちょっとすぎたくらいね。どうしたの? なにか見たいテレビとかある?」

    たかね「いえ、すこし、きになっただけです」




    たかね「あの…… ことりじょう。もう、いちじかんほどたちましたか?」

     小鳥「えっ? えーと…… まだ10時半にもなってないわ」

    たかね「そうでしたか…… たびたび、もうしわけありません」

     小鳥「わたしはぜんぜん構わないけど、たかねちゃん、なにか待ってるの?」

    たかね「い、いいえ、ちがいます、なにもないのです」




    たかね「……」ジーッ

     小鳥(……うふふ。響ちゃんお手製のお弁当、よっぽど楽しみなのね) ●REC


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