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    元スレ響「貴音!?」たかね「めんような!」

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    【Waning Gibbous / 19.9】

      「お、もう明るいのに…… そっか、そろそろ下弦の月だっけ」

      「夜空の月はもちろんきれいだけど、青空に月っていうのもいいよね」

      「太陽と月がいっしょの空で見えるなんて、よくよく考えたら不思議っていうか」

      「ふつうは対照的だけど、コンビにしたらそれはそれで――」




      「……ん?」

      「下弦の、月……? なんでそんな名前、急に出てきたんだろ」

      「確かに習ったはずだけど、今見えてるあれ、それで合ってるんだっけ……」

      「今度誰かに聞いてみようっと。律子…… それか、あずささんも占いつながりで詳しいかな?」

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    【Last Quarter / 21.8】

      「よしっ、きょうもいい天気。傘はなくても大丈夫そう!」

      「…… それはいいんだけど、この窓一面の結露。これ、なんとかなんないかなぁ」

      「暖房入れる以上は仕方ないけど、なんかすっきりしないぞ」




      「……」スッ


      「…… うひゃっ、つ、つめたっ!?」




      「もう、何やってるんだ、自分…… 窓にお絵かきなんて年でもないのにさ」

    854 = 1 :


    【高槻やよいの場合:2】

    やよい「あっ、真さん! おはようございまーすっ!」

      「おはよっ、やよい。そうだ、いつものあれ、やってくれる?」

    やよい「! わかりましたっ! じゃあ、行きますよー?」

      「よーし、思いっきり頼むよっ」

    やよい「はい! せーのっ、はいたーっ――」

      「いえ……」

    やよい「………… あれっ……?」

      「……っっとぉ!? ちょっとちょっと、やよい、なんで途中でやめちゃうの?」

    やよい「え? …… あ、あっ、ご、ごめんなさい真さん! 大丈夫でしたか!?」

      「うん、思いっきり空振りしただけだよ、あははは……」

    855 = 1 :


    やよい「…… 真さん。ちょっとだけ、ヘンなことお願いしてもいいですか?」

      「変なこと? なーに?」

    やよい「ハイタッチするときに、しゃがんでほしいんです」

      「えっ? ……ん、んん、ええ? ボクがしゃがんだらそれ、ハイタッチにならなくない?」

    やよい「あのっ、一回! 一回だけでいいんですっ、お願いします!」

      「いやまあ、ボクのほうは別になんの苦労もないけどさ」




      「えーと、そしたら……、よっと。こんな感じ?」グッ

    やよい「あっ…… それ、その高さですー! ありがとうございます真さん! 今度こそ、いきますよっ」

      「あはは、やっぱりこれじゃ低すぎて、やよいもちょっとかがみ気味じゃない」


       「「はいたーっち! いえい!」」パンッ

    856 = 1 :


    【Last Quarter / 22.4】


      「うわっ、これ…… ちょっとねこ吉! またオウ助にちょっかい出したな!?」


      「言い訳しない! こんなに羽とか毛とかが散らばってて、自分にばれないとでも思ったの?」


      「ああもう、今からだと掃除機かけるには微妙な時間だぞ…… ん、そうだ!」




      「あったあった、コロコロ。ちゃんとこういう時にも備えてる自分って、やっぱりカン……」

      「…… あれっ、これ、開けてからそんなに経ってないよね?」

      「残りがずいぶん少ないなぁ…… 今までしまいこんでたし、大して使ってないはずなのに」

      「まあ、いいか。次の買い物のとき、買うの忘れないようにしとかなくちゃ」

    857 = 1 :








    858 = 1 :


    【Waning Crescent / 22.8】

      「この時間なら十分間に合うな、よしよし…… ん?」

      「おっ……? キミ、このへんじゃ見かけない子だね。おっはよ!」

      「そんなに緊張しないでよ。ねえねえ、キミはどのへんから来――」

      「…… えっ、ごめん、そうだっけ……? 前にも会ってたっけ? ど忘れかなあ」

      「前のときに、一緒にいた…… ちっこいの? ちっこいの、って…… 子猫とか?」




      「じゃあ、自分はそろそろ学校に行かなくちゃ。呼び止めてごめんねー」

      「あ、待って、そっちはやめといたほうがいいよ。このあたりのボス猫の縄張りが……」

      「それも聞いた……? そっか、ならいいんだ、何度もごめん」

    859 = 1 :


    【秋月律子の場合:2】


     律子「……」カタカタカタカタ


     律子「…… ……ふぅっ。あとは細かいところ詰めたらオッケー、かな」


     律子「よし、もうひと頑張り…… と、その前に……」ゴソゴソ






     亜美「ねーえー、律っちゃーん」

     真美「軍そ…… 律っちゃんどのぉー」

     律子「…… ふぁによ」カタカタカタカタ

    860 = 1 :


     真美「真美たち、ヒマでしょーがないんだけどー…… って」

     亜美「あれれ、なに今の? 律っちゃん、今日カツゼツすっごい悪くない?」

     律子「ひょうろいいわ、これあふぇるから、おとなひくひてなさい」コロン

     真美「えっ? おおっ、キャンディだー!」

     亜美「これ亜美たちがもらっちゃっていいのー? わーい!」

     律子「わたひ…… ん、ん、こほん。私の好みで選んでるから、味の文句は受け付けないわよ」

     亜美「ぜんぜんいーよ! あんがとー律っちゃん!」
     
     真美「…… でもさー、なんか意外ってゆーか、めずらちーね」

     亜美「だよねー、お仕事しながら律っちゃんがお菓子食べてるなんてさー」

     律子「べ、別に、それくらいいいでしょ? 最近、飴舐めてる方がはかどるのよ」

    861 = 1 :


    【星井美希の場合:2】

     律子「……」ペラッ

     小鳥「……」カタカタカタ ターンッ

    ガチャ

     美希「ねえ小鳥、律子…… さん」

     律子「あんた、寝てたんじゃなかったの。どうしたのよ」ペラッ

     小鳥「あら美希ちゃん、何かあった?」カタカタカタカタ

     美希「ミキね、眠れないの」

     律子「ああ、そう」ペラ

     小鳥「へえー、珍し」カタカタカ




     律子「なんっですって!?」ガタタッ

     小鳥「み、美希ちゃんがおかしくなった!」ガタッ

     美希「ちょっ…… な、なんなのなの、二人して」

    862 = 1 :


     律子「美希あんた、熱でもあるんじゃないでしょうね」

     小鳥「だ、大丈夫なの? 病院にはもう行った?」

     美希「ミキのこといったいなんだと思ってるの!? いまいち寝つけないだけなのー!」

     律子「あんたが眠れないなんて異常事態以外のなにものでもないわよ……」

     美希「むー…… あ、ねえねえ小鳥、抱き枕みたいなものってなーい?」

     律子「あのねえ、毎度のことだけど、あんたこそ事務所をなんだと思ってるの?」

     小鳥「うーん、タオルケットくらいしかないわね…… これ、丸めたらかわりにならないかしら」

     律子「小鳥さんも! そんなに甘やかしてやらなくていいんですよ!」

     美希「んー…… もっとあったかくて、もふもふしてて、ぎゅってできるくらいのサイズのがいいな」

     小鳥「ああ、そうなるとちょっと難しいかなぁ……」

     律子「だいたいあんた、今までそんなのなくてもぐーすか寝てたじゃない」

     美希「そのハズ、なんだけど…… なーんか、物足りないの」

    863 = 1 :


    【Waning Crescent / 23.4】


      「…………」カリカリカリ


      「……」カリカリ ペラッ


      「…… ……あ、違った。こっちか」


      「…… ……」カリカリ


      「…………」ペラ カリカリカリ




      「…… ふーっ。でーきたっ!」


      「今日はなんだかいつもより集中できた気がするなー。なんでだろ?」


      「ああ、そっか、誰も邪魔しに来なかったからか! いぬ美、ねこ吉も、ありがとね」

    864 = 1 :








    865 = 1 :


    【Waning Crescent / 24.8】

      「さてと、忘れ物はしてないよね? よし、大丈夫……」

      「……あー! 透明ピアスつけてなかったぞ、危ない危ない」




      「よーし、今度こそばっちり…… って」

      「…… ……? あれ、自分、こんなイヤリング買ったっけ……」

      「記憶にないぞ…… これ、誰かうちに来たときに忘れて帰ったんだったかな?」

      「銀の、三日月かー。デザイン的には…… シンプルだし、伊織か千早あたりが好きそう」

      「でも付けてるの見た記憶はないし、置いてったら自分に聞くだろうし……」

      「うーん。今度事務所で、みんなに確に…… って、うぎゃー! 時間ーっ!!」

    866 = 1 :


    【水瀬伊織の場合:2】

     伊織「…… どう考えても、おかしいわ。いったい誰が……」

    やよい「あれっ、伊織ちゃん? 冷蔵庫になにか探しもの?」

     伊織「えっ?」

    やよい「えーっと、用事が済んだなら、扉は早めに閉めたほうがいいかなー、って」

     伊織「あ…… ああ、そうね、うっかりしてたわ、ごめんなさい」




    やよい「それで、どうしたの? 伊織ちゃん、なにか困ったことでもあったの?」

     伊織「…… 誰にも言わないでくれる?」

    やよい「ええっ、そんな大変なこと……!? う、うん、わかった、わたし、約束する」

     伊織「実は…… オレンジジュースが、減ってるの」

    やよい「えっ?」

     伊織「名前書いたびんに入れて、勝手に飲むな、って注意書きまでしてるのに!」

    867 = 1 :


    やよい「でも、みんな伊織ちゃんがオレンジジュース大事にしてることは知ってるし、そんなこと……」

     伊織「だから悩んでるんじゃないの…… まさか、プロデューサー……?」

    やよい「そんな、それこそありえないよ。プロデューサーは黙ってそんなことしないよ!」

     伊織「わ、わかってるわよ。言ってみただけ」

    やよい「うーん、でもたしかに、どうして少なくなっちゃったんだろう……」

     伊織「……わたしが自分で、無意識に飲んだのかしら」

    やよい「それはちょっと無理があるんじゃないかなぁ、伊織ちゃん」

     伊織「疲れてたりで記憶にない、とか…… あるいは、誰かに分けてあげたのを覚えてないとか」

    やよい「ひょっとして、そういう心あたりがあるの?」

     伊織「ぜんぜん。そうとでも考えないと、この状況に説明がつかないってだけよ」

    868 = 1 :


    【Waning Crescent / 25.5】


      「…… んー。なんか、寒いなぁ」


      「あれ、なあに、ねこ吉。どうしたの?」


      「…… いや、これはこの順番でいいの。毛布を上にかけたほうがあったかいんだよ」


      「なんででも! ふとんの上に毛布ってしたほうが熱が逃げないんだぞ!」




      「そのはず、なのに、どうしても、なんか寒い感じがするぞ……」


      「…… 誰かいっしょにいてくれたら、この寒いの、少しはマシになるのかなぁ」


      「って、うぎゃー!? じ、自分のバカ、なに考えてるんだ!?」


      「ああもう、ねこ吉でいいよ、おいで…… って、どうしてそこで出て行っちゃうのさー!」

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    870 = 1 :


    【Waning Crescent / 25.8】


    <  『そして今日最も悪い運勢なのは、ごめんなさーい、てんびん座のあなた!』


      「うがっ…… 今日の自分、ワースト!?」

      「いやまあ、別に本気で信じてはいないけど、朝からこれだとテンション下がっちゃうぞ……」


    <  『でも大丈夫! そんなてんびん座のツキを回復させるラッキーパーソンは「最近会ってない人」!』


      「最近会ってない友達、かぁ…… うちなーのみんな、元気にしてるかな」

      「でもこれ、ラッキーパーソンって、つまりはその人に会えってことだよね?」

      「しばらくぶりの人にばったり会えるなら、それ自体がラッキーなことなんじゃ……」

      「……ま、どうでもいいか。さっさと準備しなくっちゃ」

    871 = 1 :


    【三浦あずさの場合:2】


    あずさ「…… ふむふむ?」


    あずさ「えーっと、ああ、でも、そうねえ、それなら……」


    あずさ「じゃあ最後は…… さあて。何が出るかしら~、っと!」


    あずさ「…… ……あら? 今度も、まただわ」




     雪歩「あっ、あずささん、タロットですか。いい運勢でした?」

    あずさ「ああ雪歩ちゃん、おかえりなさい。それが、ちょっと変なのよねぇ」

    872 = 1 :


     雪歩「ヘン? そういえばあずささん、すっごく難しい顔してましたね」

    あずさ「ええ。レッスンの時間まで、ちょっと暇つぶし程度のつもりで始めたんだけど……」

     雪歩「…… ま、まさか、すごく悪い結果が出ちゃったとかですかぁ!?」

    あずさ「ううん、そんなことじゃないの。むしろ運勢自体は好調そう♪」

     雪歩「そ、そうですか? よかった…… ほっとしました」

    あずさ「ただ…… さっきから、何度やってもおんなじカードが必ずどこかに出るのよね~」

     雪歩「それって、やっぱり珍しいことなんですか」

    あずさ「そうね、78枚もあるのに毎回、ってなると、ちょっと気になっちゃうかも」

     雪歩「へえ…… ちなみに、よく出るのはどのカードなんですか?」

    あずさ「『月』と『太陽』の2枚。う~ん…… 不思議ねぇ。もう一度、やってみようかしら」

    873 = 1 :


    【Waning Crescent / 26.1】

    ガタンゴトン

      「ぁーっ、くたびれたぞ…… でも、レコーティング、大変だったけどいい感じ!」

      「事務所戻ったら次は即ダンスレッスンだっけ。急がなくちゃね」


       「ねえ、おかーさん、しりとりしたい!」

       「いいわよ、ふふっ、ほんとに好きなのねぇ。じゃあ、――ちゃんからスタートよ」

       「よーし、それじゃあ…… しりとりの"り"!」

       「り、ね? そうね…… さっきいっしょに買った、"りんご"」

       「ご、ご…… うーんと、あっ、あった! "ごみばこ"!」


      「……子供って、なんであんなにしりとりが好きなのかな?」


       「何にしようかしら。"こ"で始まることば、たくさんあるし……」


      「しりとり、かぁ…… 最後に自分が真剣にやったのって、いつだったかなぁ」

    874 = 1 :


    【音無小鳥の場合:2】

     小鳥「…… なんだか、そろそろ降り出しそうですね」

     高木「ん? ああ、確かにね。予報では午後もせいぜい曇りと言っていたはずだが」

     小鳥「にわか雨で済めばいいんですけどね。けっこう冷えてますし」

     高木「まったくだ。音無君は傘の用意はあるのかね?」

     小鳥「わたしより社長、みんなの方が心配なんです。今日はほぼ全員、現場の移動がありますから」

     高木「ああ…… いかん、アイドル諸君のことにまで頭が回っていなかった」

     小鳥「一応、傘のストックはあるので、事務所に寄って帰る子たちのフォローはできると思うんですけど」




     小鳥「…… あー、やっぱり。響ちゃんと真ちゃん、それに伊織ちゃん、今日は直帰だわ」

     高木「ふうむ…… 彼女たちが傘を持っていてくれることを祈りたいものだ」

    875 = 1 :


     小鳥「伊織ちゃんには新堂さんがいらっしゃるので大丈夫でしょう。問題はあとの二人ですね……」

     高木「……音無君は、まるでアイドル諸君の母のような存在だな」

     小鳥「はは? 母…… え、ええっ、急になに言い出すんですか社長!」

     高木「いや、変な含みはないよ。君は本当に、皆のことを娘のように思っているのだな、と、今更感じたまでだ」

     小鳥「そんな、大げさですよ、わたしにできることはしてあげたいな、ってだけです。それに」

     高木「それに?」

     小鳥「一番年下の亜美ちゃん真美ちゃんだって、わたしの娘としてはまだまだ大きすぎますっ!」

     高木「ははは、確かにその通りだね。幼児、せいぜいが幼稚園生くらいなら――」

     小鳥「社長?」ギロッ

     高木「……と、すまない。軽口が過ぎたようだ」

     小鳥「ホントですよ、もうっ」

    876 = 1 :
















    877 = 1 :


    【我那覇響の場合】

      「うひゃーっ、思いっきり降られちゃった…… みんなー、ただいまー!」

      「おー、よしよし、ちょっとだけ待っててね。すぐ着替えないと自分、風邪引いちゃう」




      「さて…… と、みんなお待たせ。はいっ、じゃ、食べていいよーっ!」

      「あとは自分の分だな。ううー、おなかすいた……」

      「でもなー、外すっごく寒かったし、まだ雨はひどいし。買い物に行くの、めんどくさいなぁ……」

      「帰りにスーパーでも寄っとくんだったぞ…… 冷蔵庫になんか残ってないかなー?」

      「……あっ! よかった、卵がまだあった! 今日はこれでなんとかなる!」

      「何つくろっかなー…… お腹空いてるし、ちゃちゃっとできる炒り卵にでもしようっと」

    878 = 1 :



      「2個でいいかな…… いや、今日は豪勢に3ついっちゃおう!」


      「あ、バターも少なくなってる。今度買ってくるの忘れないようにしなきゃ」




      「固まりすぎないように、火を通しすぎないように、外から中に、寄せる感じで……」


      「まだ、ちょっとだけ、やわらかすぎる、かなー? ……ってタイミングですぐお皿にあける!」


      「…… よしよし、いい感じにとろっとろのふわふわさー。ふふふ、我ながらカンペキっ!」


      「生クリームあったらもっとふわっとするんだけどなー、今日は牛乳でがまんだぞ」


      「この前作った時は自分でも最高の出来だったもん、   だってあんなに大喜びして――」

    879 = 1 :



      「……ん? そういえばこの前炒り卵作ったのって、いつだったっけ?」


      「やだなー、こんなことも思い出せないなんて。自分、ボケちゃってるんじゃないか? あはは!」


      「ああ、そうだ! 卵が余ってて、使い切っちゃいたいから卵料理にしよう、って、   に言って」






      「んん……? …… あれ…… うーん……?」

    880 = 1 :






      「なんだろ、これ…… おかしいぞ?」




      「あはは、まいったなぁ…… ホントに、自分、きょうは、どうしちゃったんだろ……」








      「………… なん、で…… なみ…… だ、とま、ら、 な、っ…… ……」




    881 = 1 :






      「そ、うだ…… よ、そう、だ……」




      「そう、だっ、た、…… これ……、炒り卵、じゃ、ない…… スクランブル、エッグ、だ」




      「…… そうだ、自分…… 前にも、おなじ、こと……、炒り卵の、つもりで…… お願いされて、」










      「誰に?」

    882 = 1 :



      「…… ……決まってる…… じゃないか、そんなの、っ」










      「たかね」






      「貴音」






      「貴音!」






      「なんで…… なんで、自分、こんな大事なこと…… 大事な友達のこと、今の今まで!!」

    883 = 1 :














    【いまだにぼくは】

    884 = 1 :


    本日の投下は、これでおしまいです。

    886 :

    ヤバい…響がたかね(貴音)の記憶思い出したところでジーンときて目から汗が出てきた…

    887 :

    乙です
    竹取り物語の翁になった気分だ…

    888 :

    乙です
    切ない…切ない…

    889 :


    【我那覇響の場合:2】

    ガチャッ

       P「おはようございまーす」

    やよい「あっ…… よかった、プロデューサーっ!!」

       P「お、やよい。おは……」

     伊織「あんたやっと着いたのね!? いいからこっち、すぐ来て! お願い、早くっ!!」

       P「うわっ、い、伊織っ!? 待ってくれ、一体どうしたんだ? わけが――」




       「――だからっ! なんで、どうしてみんなわかってくれないんだ!?」

       「落ち着いてよ!! おねがいだから話を聞いてほしいの!!」




       P「な、なんだ!? 誰か喧嘩でもしてるのか?」

    890 = 1 :


      「美希、美希なら覚えてるよね!? プロジェクト・フェアリーは、三人のユニットで!」

     美希「…… やめてよ…… なに、言ってるの? 響とミキは、二人で、ずっといっしょに……」

      「ちがう、違うよっ、美希と、自分と…… それに貴音と! 三人で一緒にやってきたんじゃないか!!」

     美希「ねえ…… さっきからずっと言ってる、その"たかね"って、いったい誰のこと……?」

      「……美希、まで? 美希も、やっぱり、忘れちゃってるの……?」




     春香(あっ…… プロデューサーさん!!)

       P(今来たところなんだ、状況がわからない! 春香、二人に何があったんだ?)

     春香(わたしもわからないんです! わたしが来たときから響ちゃん、ずっとあんなふうで……)

       P(あんな風、って?)

     春香(この事務所にはもう一人、"たかね"ってアイドルが所属してるはずだ、って言い張ってるんです!)

    891 = 1 :


       P「お、おい、響……」

      「プロデューサー……? プロデューサー!! プロデューサーは貴音のこと、思い出せるでしょ!?」

       P「たかね……?」

      「そうっ、貴音! 髪が銀色で、すっごく背が高くて! 自分と一緒に765に入社したアイドルの!!」

       P「…… あのな、響、落ち着いて聞い……」

      「ちょっと不思議な、でも高貴な感じでっ、そう、だから亜美や真美はお姫ちんなんてあだ名を――」




       P「………… すまん、響。嘘はつけない。お前の言ってることが、俺には…… わからない」

      「~~~~~~~~っっ!!」




    ガチャ

     小鳥「おはようござい…… って、あれ? みんな集まって、何かあったんですか?」

    892 = 1 :


      「ピヨ子…… ……あっ、そ、そうだ!! そうだよ、ピヨ子っ!!」

     小鳥「え……? わ、わたし!? わたしが、なに?」

      「ピヨ子はさ、事務所にたかねがいるとき、たっくさんビデオ撮ってたよね!?」

     小鳥「なに、なんの話!? ちょっと落ち着きましょ、響ちゃん、ねっ?」

      「あのビデオカメラ、どこにあるの!? メモリーにきっと映像が残ってるはず! 」

     小鳥「カメラの…… メモリー? それがなにか必要なの?」

     律子「…… いい加減にしなさいよ、響。小鳥さんも困ってるでしょう」

     小鳥「いえ、大丈夫ですよ、律子さん。よくわかりませんけど、響ちゃんの役に立つなら」




     小鳥「ええと、最近だと…… これね。ここ1ヶ月くらいずっと使ってたと思うわ」

      「ほんとにありがとっ、ピヨ子! これがあれば絶対みんなも思い出してくれるぞ!」

    893 = 1 :


      「じゃあ、いい? みんなよく見ててよ……」

     千早「我那覇さん……? その映像で、いったい何が……」

      「あっ、これ、ほらここっ! 朝のミーティングのあとで、プロデューサーと、たか…… ね……」




       P『みんな、ちゃんと確認できたな? それじゃ各自、時間が来るまで――』




     亜美「…… ねえ、これさ…… ずーっとにーちゃんしか写ってないよ、ひびきん……」

     真美「しっ! 黙ってなよ亜美、それがなんか大事なのかもしれないっしょ!?」




      「…… そんな、なんで…… あ、あっ、そうか、たかねが小柄すぎて写せてないんだ!」

     美希「響、あのね――」

      「そっか、そうだ、美希がたかね抱えて寝てるとこだったらもっと見やすいはず!」

    894 = 1 :






     伊織『例によって寝てたのね、美希……』

     美希『ふにゃ…… くぅ……』




     美希「……ミキが、ソファで寝てるだけだよ。その、えっと…… たかねだっけ、その子、どこにいるの?」

      「なん……で、どうして!? あんなにずっと事務所にいたのに、なんでどこにも写ってないの!?」

     小鳥「響ちゃん…… わたし、確かによくビデオまわしてるけど、そのたかねちゃんって子は、一度も……」

      「……ピヨ子! ピヨ子もグルなんだな!?」

     小鳥「えっ?」

      「後から編集してたかねのことだけ消しちゃったんだな!? ピヨ子ならきっとそんなの簡単に!」

     小鳥「きゃっ……!? やめて響ちゃん、待って、わたし、そんなこと全然……!」

      「そうなんでしょ、ねえっ!? そうだって言ってよピヨ子ぉぉ!!」

    895 = 1 :


      「ちょっと響っ!? 小鳥さんに何してるんだよっ! やめ――」

      「放してよ!! こんなのありえない、おかしいよ、自分絶対信じないぞ!」

      「うわっ、この……っ、落ち着いてってば響! プロデューサー、押さえるの手伝ってくださいっ!」

       P「あ…… ああ、すまん!」


      「うがああああっ!! 放して! 二人とも、放せよっ、はなせぇえーっ!!」

       P「響、いったいどうしたっていうんだ、落ち着け、頼むから落ち着いてくれ!」


    あずさ「音無さんっ、大丈夫ですか!? 怪我とか、してないですか」

     雪歩「わ、わたし、救急箱取ってきますっ!」

     小鳥「けほ、っ、げほっ…… わたし、っ、だいじょうぶ、ですから、響ちゃんを……!」




      「うそだ、うそだ、うそだ、こんなの絶対うそだぞ! 映像にも写真にもどこにもたかねがいないなんてうそだ!」

    896 = 1 :






       P「…… 社長。これから響を自宅まで送り届けてきます。すみませんが、その間……」

     高木「わかっている。事務所は私と律子君で取りまとめておくよ。幸い、音無君も大事ないようだ」

       P「申し訳ありません、お手数をおかけします」

     高木「何、気にしないでくれたまえ、いつもキミには苦労をかけているからね。それよりも」

       P「はい?」

     高木「我那覇君を、しっかり支えてあげてほしい。彼女に何があったのか、私にはわからないが……」

       P「……はい。正直なところまだ原因はわからないんですが、全力を尽くします」

     高木「うむ。とはいえ、今日のところはまず、しっかり休ませてあげるべきだろうな」

       P「そう思います。話を聞くにしても、もう少し落ち着いてからがよさそうですね」

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       P「それじゃあ社長、しばらく空けます。後のことをお願いします」

     高木「ああ、引き受けたよ。大変だと思うがキミも、よろしく頼む」

       P「もちろんです。失礼します」

    ガチャ

       P「……! お前たち」

     春香「あのっ、プロデューサーさん! 今から響ちゃんのこと、送っていくんですよね?」

       P「……ああ、そうだ。今日の響は、レッスンとかできる状態じゃなさそうだからな」

     春香「だったらお願いします、わたしにも手伝わせてください!」

       P「春香…… 気持ちはありがたいが、いまの響には……」

     春香「何ができるわけじゃなくても、響ちゃんのそばにいてあげたいんです」

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      「ボクも、一緒に行きます。万が一、またさっきみたいなことになったら危ないですし」

     美希「ミキもついていくの。みんなの中で、響といちばん一緒にいる時間が長いの、ミキだから」

       P「ダメだ…… って言っても来るんだろうな、三人とも」

     春香「はい!」

      「へへっ、もちろんですよ」

     美希「トーゼンなの」

       P「…… 女の子の部屋に俺だけで入るのはマズいだろうし、どうしようかと思ってたとこだ」

     春香「じゃあ!」

       P「今日は三人ともレッスンだけだったな?」

     美希「えーっと、そうだったっけ? でもこの際、そんなのどーでもいいよ」

      「こら、美希、何言ってるのさ。プロデューサー、ボクら三人とも午後からですよ」

       P「……よし、わかった。それまでには戻れるようにしよう」

    899 = 1 :






    ガチャ

     春香「…… おじゃま、しまーす」

     美希「ミキ、響の家族とはだいたい顔見知りだから、ちょっとアイサツしとくね」

     春香「そうなんだ? 助かるよ、そっちはよろしくね。……真、大丈夫?」

      「うん、オッケー。響、歩ける? ゆっくりでいいからね」

      「……」

       P(…… 真、俺も手を貸そうか?)

      (ありがとうございます、ボクひとりで大丈夫ですよ)


     美希「みんな、久しぶりー。ごめんね、今日はちょっとだけお騒がせするの」


     春香「えっと…… 響ちゃん、まず、シャワーでも浴びてきたらどうかな? きっとさっぱりするよ」

      「……」

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     春香「じゃあ、すみませんけどプロデューサーさん、リビングで待っててもらえますか?」

       P「ああ、わかった、そうする。お前たちに来てもらってよかったよ」

     美希「ぜーったい、のぞいたりしちゃダメだからね?」

       P「なっ…… なに言ってるんだバカ! そんなこと、するわけないだろ」

      「あははっ。それまで響の家族のこと、ちょっと見といてあげてください」

       P「そ、そうだな…… 三人とも、よろしく頼む」




       P(…… 響の部屋、か。こんな形で足を踏み入れることになるとは思わなかったよ)

       P(大家族がいる分広めだけど、それ以外はいたって普通だな)


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