元スレ響「貴音!?」たかね「めんような!」
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401 = 1 :
美希「でも…… たかね、特になんの用事もないでしょ……?」
たかね「いいえ! わたくしのすけじゅーるは、いっぱいなのですよ!」
美希「…… ええー、そうなのぉ……? たとえば、どんな……?」
たかね「はるかにおかしをもらったり、ゆきほのおちゃをいただいたり、あみやまみとげーむをするなど、だいじな……」
美希「…… くう…… すぴー」ギュー
たかね「じ、じぶんからきいておいて、そのたいどはなんなのです!?」
たかね(いまは、かんぜんにかかえられていますが…… みきのちからが、ぬけるのをまてば!)キッ
402 = 1 :
やよい「真さーん、すみません、そこのタオルケットとってもらっていいですかー?」ヒソヒソ
真「えっと…… ああ、これだね、はい」ヒソヒソ
やよい「ありがとうございます。 ……んしょ、っと」ファサ
美希「…… あふぅ……」
たかね「むにゃ……」
やよい「美希さんがたかねちゃん抱えて一緒に寝てるの、もうすっかりおなじみですねー」
真「ホントにね。まあ、二人とも幸せそうだし、いいんじゃないかな?」
小鳥「美希ちゃん、今日の予定はもうないはずだから、そっとしておいてあげましょう」●REC
403 = 1 :
【おくめんもない】
たかね「ひびき、わたくし、とてもよいことをきいたのです」
響「えっ、なになに?」
たかね「ふふふ…… ききたいですか」
響「うん、知りたいな、早く教えてよ」
たかね「きいて、おどろくなかれ…… じつは……!」
響「実は……?」ゴクリ
たかね「えきまえのでぱあとで、ほっかいどうぶっさんてんがあるそうなのです!」
響「あ、そうなの」
たかね「しかもそこで、げんていの、ほっかいどうのらぁめんがしょくせると!!」
響「そうか、そりゃよかったなー。さ、帰ろうか」
たかね「なっ! そこは、『たかねはいいこだから、ごほうびにつれていってあげるぞ』でしょう!?」
響「ごほうびを自分から要求する時点でたぶん、いい子じゃないよね」
たかね「なんと!」
404 = 1 :
【シースルー】
たかね「おうちのえれべーたあと、なにかちがうのですか?」
響「乗ってみたらすぐにわかるさー。あっ、ちょうど着いたよ」
チーン
たかね「! すごいですっ、ひびき!! かべからおそとがみえます!」
響「でしょ? ほかのお客さんもいるんだから、あんまり騒がないでね」
たかね「うごきはじめました! おお、ぐんぐんと……!」
響「はいはい、そんなに張り付いてたらほっぺの跡がついちゃうぞ」
たかね「…… あの、ひびき…… まだ、うえにあがるのですか……?」
響「そりゃそうだよ、催事場ってだいたい一番上のフロアだから」
響「そろそろ着くよー。 ……たかね、自分にしがみついてたらお外が見えなくない?」
たかね「け、け、けっこうです、もう、じゅうにぶんにみたので、いりません」ブルブル
405 :
可愛いなぁもう
406 = 1 :
【函館札幌旭川】
響「早く決めちゃいなよ、たかね」
たかね「しお…… いえ、やはりみそ…… ああ、しかし、しょうゆもすてがたく……!」
響「もう店員さん呼ぶぞー?」
たかね「まってください! ひびき…… このかっとう、ひびきもわかるでしょう!?」
響「いやごめん、全然」
たかね「なにゆえです!?」
響「自分、こういうとき、悩まないでぱっと決めちゃう方だからさ」
たかね「ああ…… しょせん、ひびきには、このすうこうななやみは、りかいできませんか……」
響「よーし、たかね、帰りもさっきのエレベーターに乗ろうなー」
たかね「いやです! それだけはいやでございます!!」ガクガク
407 = 1 :
【らんぐどしゃ】
たかね「あちちっ…… のうこうで…… あひゅ、たいへんに、びみで、あちっ!」ズズ
響「無理にしゃべらなくていいから、落ち着いて食べなよ」ズズズ
たかね「このかんどう! くちにせずには、あちっ、いられな、あちち」
響「味噌ラーメンって、ただでさえ熱いんだからさ…… 少し冷めるの待てば?」
たかね「…… ひびきのしおらぁめんも、まこと、おいしそうですね」ジーッ
響「うん、すごくいい味。あっさりしてるんだけど、深みがあるっていうか」ズズ
たかね「ひびき。みそらぁめんがほどよくさめるまで、わたくし、てもちぶさたです」
響「だろうね。おとなしく待ってるんだよ」
たかね「…… そのしおらぁめん、こがらなひびきには、おおすぎませんか?」ダラダラ
響「よだれふいて、素直にくださいって言えたら、ちゃんと分けてあげるぞ」ズズ
408 = 1 :
【新井式廻轉抽籤器】
響「じゃあ、これでお願いします」
店員「かしこまりました」
たかね「ごちそうさまです! たいへんに、びみでした!」
店員「あら…… ふふっ、ありがとうございました。はい、お嬢ちゃん、抽選券をどうぞ」
たかね「おや、これは?」
響「…… へえ、今、キャンペーンで福引やってるんだってさ」
たかね「ふくびき?」
たかね「すると、きんいろがでたら、おにくのせっとがいただけるのですねっ!?」
響「当たれば、ね。何分の一の確率かもわかんないけど」
たかね「わたくしが! わたくしがあててみせます!」
響「はいはい…… すみませーん、抽選2回分、お願いしまーす」
409 = 1 :
係員「いらっしゃいませー。おっ、お嬢ちゃんが引くの?」
たかね「はい! きんいろで、おにくがもらえるとききました!」
係員「そうだよ、まだ1等は出てないから頑張って当ててね」
たかね「では…… まいります!」メラメラ
係員「おおー、いい気合の入り具合だ。じゃあ、張り切ってどうぞ!」
たかね「…… とおおーっ!!」
ガラガラガラガラ
たかね「しろ…… しろがふたつ! これは、なにがいただけるのですか!?」
響「そこに張ってあるでしょ。見事に残念賞だぞ」
たかね「なんと!?」ガーン
係員「んー、惜しかったね。さっきの気合に免じて、1個おまけしといてあげよう」
410 = 1 :
【ロゴbyダリ】
たかね「……」ズーン
響「元気出しなって、たかね。あんなの、まず当たらないんだから」
たかね「おにく…… おにくが……」ウルウル
響「それより、さっき残念賞でもらったもの、なんだか知ってる?」
たかね「…… いえ。もちろん、わかりません」
響「だよね? チュッパチャプスって言って、要は棒のついた飴なんだけど」
たかね「あめ…… ということは、つまり、おかしですか?」パァ
響「そうそう。さっき三本もらったからさ、帰ったら一緒に食べようよ」
たかね「では、わたくしがもらったのですから、わたくしがふたつでひびきがひとつですね!」
響「あはは、しょうがないなあ、それでいいよ」
411 = 1 :
【ことしもやってくる】
たかね「しかし、よるだというのに、まちなかは、ひるのようにあかるいですね」
響「時期が時期だからなー。もうすぐクリスマスだもん」
たかね「その、くりすます、というのは、なにかくるしいぎょうじなのでしょう?」
響「え? 違うよ、お祭りみたいなものだぞ。苦しいって、なんで?」
たかね「せんじつことりじょうが、ひどく、にがにがしげなかおでいっておりましたので」
響「あ、ああー…… たかね、今後ピヨ子にその話題振るのはやめとこうね」
たかね「では、くりすますとはなんなのですか?」
響「簡単に言えば、昔の有名な人の誕生日なんだ。みんなでそれをお祝いするんだよ」
たかね「ふむ。ならば、ことりじょうは、そのひとにうらみでもあるのですね」
響「絶対違うからね!? 間違ってもピヨ子に言っちゃダメだぞ!」
412 = 1 :
響「色々あって今では、大事な人に贈り物をあげる日、ってことになってるのさー」
たかね「おくりもの、ですか?」
響「誕生日のお祝いだったのが、家族とか親しい人とかに贈り物するように変わった感じかな」
たかね「ふむ、なるほど」
響「最近じゃまた違ってきて、大事な人と二人で過ごす、ってのが一般的だしね」
たかね「となると、ことりじょうはなぜ、あれほどにがにがしいようすだったのでしょう?」
響「え、ええと…… まだ、誰と一緒に過ごすか決まってない…… とか……、じゃないかな?」
響(ごめんピヨ子! ……なんで謝ってるのか自分もよくわかんないけど、とにかくごめん!)
413 = 1 :
たかね「たしかに、いっしょにだれもいないのは、さびしいでしょうね……」
響「…… ま、そういう意味じゃ、自分もピヨ子と大差ないんだけどなー」
たかね「そうですか? ひびきは、さびしくないはずですよ?」
響「えー、どうしてさ?」
たかね「だって、わたくしが、となりにいるからです。ふふっ」ギュッ
響「…… ああ、うん、そっか。うん、おかげで、さびしくなんかないぞ!」ギュ
414 = 1 :
本日の投下は、これでおしまいです。
415 :
ひびたかわっほい!
416 :
ほう
417 :
癒されますね。それにしても小鳥さんはなぜモテないのか
かなり優良物件だと思うんだけどな…変態な部分を抜けば
418 :
>>414
イッチのID、数字4桁あるのがそこそこ珍しい上
投下時刻の揃い方がきれい
419 :
【透明キャンパス】
たかね「さむいので…… わたくし、おふとんからでるのをだんこ、きょひします」
響「もー、そんなこと言ってー。どうせ起きなきゃいけないんだからさ」
たかね「いいえ! いざとなれば、おふとんとしんじゅうするしょぞん!」キリッ
響(…… どうせいつもどおり、ご飯できるころには出てくるだろうけど…… そうだ!)
響「ふーん、そうかぁ。じゃあ自分、お絵かきでもしよっかなー」スタスタ
たかね「…… おえかき? こんなあさから……?」
響「おおー、指だけでどんどん描けて楽しいぞー!」キュキュッ
たかね「ゆ、ゆびだけで…… おえかき……?」
響「まだスペースいっぱいあるなー、よーし、自分だけで使い切っちゃおーっと」キュキュキュ
たかね「…… ひびき、わたくしも、おえかきしたいです!」ムク
響「じゃあ、早くおいでー。ちゃんとあったかい格好するんだよ?」
響(……結露が役に立つのって、こんなときくらいだなぁ)
420 = 1 :
響「どーだっ! 我那覇響作、題して『いぬ美とたかね』!」
たかね「ほほう…… これは、なかなかのりきさくですね」
響「カンペキだから、絵だってすらすら描けるのさー。たかねもいぬ美も毎日見てるし」
たかね「しかし、このわたくしにはいっぽ、およばないようです」フフン
響「そういえばたかねの描いたの見てなかったな、どれどれ?」
たかね「どうですか。わたくしのうでまえに、こえもでないようですね、ひびき?」
響「こっ…… これは!?」
たかね「これこそは、だいして」
響「すごいぞ、アメーバ上手に描けたな! え、たかね、見たことあるの?」
たかね「あめえば!?」
421 = 1 :
【明】
たかね「おや…… ひびき、あそこにみえるのは、おつきさまですか?」
響「そうだよ。時期によって、朝とか昼とかでも見えるのさー」
たかね「なぜですか? ひるはおひさまが、おつきさまはよるに、でるものでしょう?」
響「えーっと、それはね……」
響(地球の自転と月の公転が、なんて話してもわかんないだろうしなぁ……)
響「…… きっと、お日様が一人ぼっちに見えたから、お月様が遊びにきてあげたんだよ」
たかね「ふふ、すると、あかるいようで、おひさまはさびしがりなのですね」
響「でも案外、お月様が、一人じゃ寂しいからって会いにきたのかも」
たかね「む、りょうほうとも、ありそうです…… ひびきは、どちらだとおもいますか?」
響「なんとなく、お月様が寂しがってそうな気がするぞ。たかねはどう思う?」
たかね「ならばわたくしは、おひさまがさびしがり、というほうをとります!」
422 = 1 :
【1520mm】
『…… お立ちのお客様は、吊り革や手すりなどにおつかまりください……』
ガタンゴトン
たかね「どうしてでんしゃのなかには、わっかがぶらさがっているのですか?」
響「立ってるお客さんがあれを持って、体を支えるためだよ」
たかね「いったい、どのようなてざわりなのでしょう……」
響「いやぁ、別に、そんないいものでもないと思うけど」
たかね「わたくし、とどかないので、きになります。ひびきは、もったことがあるのですね」
響「えっ…… え、ああ、も、もちろんだぞ、自分はたかねと違ってちゃーんと手が届くからな!」
たかね「どのようなかんじなのです? つるつるしているのですか? やわらかいのですか?」
響「その、えっと、……まったりとして、それでいてしつこくないっていうか」
たかね「ひびき、どうしたのですか、めがおよいでいます」
423 = 1 :
【修行】
たかね「ことりじょう、あまっているかみはありませんか?」
小鳥「紙? たかねちゃん、なにか書くの?」
たかね「はい、わたくし、おえかきをしたいのです」
小鳥「なるほど、それなら大きめで真っ白のがいいわね。ちょっと待ってて」
小鳥「お待たせー。これ全部コピーのし損じだから、どれだけいっぱい使っても大丈夫よ」ドサ
たかね「こんなに! ありがとうございます、ことりじょう」
小鳥「どういたしまして。すてきな絵が描けたら、わたしにも見せてね」
たかね「ええ、もちろんです。にどとひびきに、あめえばなどとはいわせません……!」ゴゴゴゴ
小鳥「アメーバ?」
424 = 1 :
たかね「ちなみに、ことりじょうは、おえかきはすきですか?」
小鳥「わたし? そうね、うん、嫌いじゃないわ」
たかね「よろしければ、いっしょにおえかきはいかがでしょう」
小鳥「じゃあ…… こっちの作業もちょうどひと段落したし、ちょっとだけ」
小鳥「よーし、完成っと。たかねちゃんと響ちゃん描いてみたわ、どう?」
たかね「わたくしもできました! だいして、『みそらぁめんとわたく ……!?」
小鳥「……たかねちゃん? ごめんなさい、イマイチだったかしら」
たかね「ことりじょう…… いえ、ししょうとよばせてください!!」
小鳥「ええ!?」
425 = 1 :
【秋月律子の場合】
律子「うーん……」カタカタカタ
律子「……」ペラ カリカリ
律子「…… あー…… なんか、どうにもしっくり来ない……!」
小鳥「だいぶお疲れみたいですね。律子さん、ちょっと息抜きとかしてみたらどうですか?」
律子「ありがとうございます。企画書、もう一息なんですよ」
小鳥「根を詰めすぎないでくださいね。それじゃあわたし、ちょっと買い物へ行ってきます」
律子「わかりました。お気をつけて、小鳥さん」
426 = 1 :
律子(ううーん…… もう一息、なんて言ってはみたけど、どうにも……)
たかね「……」ジーッ
律子(……ぐだぐだ考えてたって始まらないわね。やるしかないんだから)
たかね「あの、りつこじょう?」
律子「…… あー、たかね? ごめん、今ちょっと手が離せないの、もう少ししたら――」
たかね「これをどうぞ」
律子「え、これ…… 私にくれるの? あ、ありがと」
427 = 1 :
たかね「それは、ちゅぱちゅ…… ちゅっぱ、ちゅぱっち……」
律子「ああうん、チュッパチャプスね?」
たかね「はい、そういうなまえのあめで、あまくてびみなのです」
律子「たかね、自分で食べたらいいじゃない。これ、おやつ用に持ってきたんでしょう?」
たかね「あまいものをたべると、げんきがでるといいます、りつこじょう」
律子「!」
たかね「おつかれのように、みえたので…… ごめいわくでしたか?」
律子「……いいえ、助かったわ。じゃあこれ、ありがたくもらうわね」
たかね「はいっ!」
428 = 1 :
ガチャ
あずさ「戻りました~」
亜美「ただいまー…… って、あああああーっ!?」
たかね「ひゃっ!?」ビクゥ
律子「ちょっ…… なにごふぉ!? ほうかひはの!?」
亜美「あ、あずさお姉ちゃん! 律っちゃんが、律っちゃんがグレちゃったぁーっ!!」
律子「……は?」
あずさ「えっ? 亜美ちゃん、何を言っ…… ……!?」
律子「?」
あずさ「…… あのぉ、律子さん、それ…… たばこ……、ですか……?」
律子「え?」
429 = 1 :
律子「たふぁこ……? ……あ、あっ、ふぇ、ひが…… ええい!」
チュポン
律子「ほ、ほらっ違いますって! ねっ!? これ飴です飴の棒! チュッパチャプス!」
あずさ「あ、ああ…… なぁんだ! もう、びっくりしちゃいましたよ」
亜美「…… だ・と・し・て・も、さぁ?」
律子「こ、今度はなによ?」
亜美「律っちゃんともあろうお方がさー、お仕事中にチュッパチャプス舐めたりしていいのかなー?」ニヤニヤ
律子「え……、これは、その、だって!」
あずさ「うふふ、しかたないですよね~? 甘いものがほしいときって、ありますよね」ニコニコ
律子「あ、あずささんまでっ!?」
430 = 1 :
たかね「ふふ、すっふぁりげんひになっふぁようでしゅね、りふこじょお」ペロペロ
律子「……おかげさまでね。とりあえずそれ、私からお礼、ってことで」
たかね「ひかひ、こんふぁにおおひな、ぼうふひのあめを、いたふぁいてよいのでふか?」ペロペロ
律子「食べながら言う台詞じゃないわよね、それ」
たかね「む…… たひふぁに……」ペロペロ
律子「ま、たまにはそういうのもいいでしょ。危ないから、歩きながら舐めるのは絶対ダメよ?」
たかね「ふぁい!」ペロペロ
小鳥(……律子さん、ペロペロキャンディなんて、どこで見つけてきたのかしら) ●REC
431 = 1 :
【商標登録済】
たかね「ひびき、れいのものをだしてください」
響「例の…… ああ、あれか。ふふ、あれなら掃除機と違って怖くないもんね?」
たかね「こ、こわいのではありません! おそうじのこうりつがよいだけです!」
響「まあ確かに、夜にあんまり掃除機使うわけにもいかないもんなー……」ゴソゴソ
たかね「おともせず、てがるにつかえますし…… それに、わたくしがたのしいです!」
響「最後のがメインの理由だよね、知ってるぞー」
響「じゃあ、これ。よろしくね」
たかね「はい! わたくしがこの"ころころ"で、おへやじゅう、ぴかぴかにしてみせます!」
432 = 1 :
たかね「むむ…… やはり、るすのあいだにみなが、けやはねをちらかしていますね」コロコロ
たかね「やわらかで、あまりながくないこのけは、ねこきちどののもの」コロコロ
たかね「こちらにはこまかい、わたのようなものが…… おうすけどのの、はねでしょう」コロコロ
たかね「これは…… うさえどのか、ぶたたどの、はたまた、ももじろうどのの……?」コロコロ
たかね「む。この、ながくてなみうった、しろいけは…… いぬみどののものですね」コロコロ
響「なに言ってるのさ。どう見てもそれ、たかねの髪の毛だぞ」
たかね「なんと!?」
433 = 1 :
【弟子入り志願】
たかね「そういえば、ひびき。わたくし、ひびきにおそわりたいことがあるのです」
響「自分に? へえ、いったい何?」
たかね「あみもののつくりかたを、おしえてください」
響「編み物? ……セーターとかマフラーとか、そういう編み物?」
たかね「はい、そのあみものです」
響「教えるのは全然かまわないけど…… なんで?」
たかね「…… わたくしも、ゆくゆくは、まふらーやぼうしをつくれるようになりたいのです」
響「ふーん? まあ、なんにでも興味もつのはいいことだぞ!」
434 = 1 :
響「たかね、最初はなにを作ってみたいの?」
たかね「はじめてあむのに、おすすめはなんでしょうか」
響「定番は…… やっぱりマフラーかな。セーターとか帽子とかは、立体的で難しいからね」
たかね「それならば、まふらーにします!」
響「よし、じゃあ…… 毛糸はこのへんの番手がいいかな」
たかね「お、おお……!? おもっていたより、ずいぶんふといのですね」
響「最初はこれくらいがいいよ。あんまり細いと、完成まで時間がかかっちゃうのさー」
たかね「ふむ…… まるで、おうどんのようです」
響「言われてみれば、確かに。しかし、たとえがうどんって、ぶれないなホントに」
435 = 1 :
【What kind of color】
響「あ、そうだ、色はどうする?」
たかね「いろ?」
響「そう、毛糸の色。これ次第で、けっこうできあがりの印象が違うぞ」
たかね「どんないろでも、あるのですか?」
響「だいたい揃ってるよ。こないだ自分が使ったのに似た、臙脂っぽいのとかはどう?」
たかね「…… あの、ひびき、あおいけいとはありませんか」
響「青? なくはないけど…… でも、たかねには臙脂色、よく似合うと思うけどなー」
たかね「わたくしも、たまには"いめちぇん"をしてみたいのです」
響「んー、じゃ、これなんかどうかな? 明るめの青、ライトブルーって感じだけど」
436 = 1 :
【前途多難】
響「それじゃまず、作り目ってものの作り方から説明するね」
たかね「つくりめ、ですか」
響「編み物の、土台になる部分っていえばいいかな。これを作って、そこから編み始めるの」
たかね「なるほど。よろしくおねがいします」
響「じゃあ最初は、編みたいマフラーの幅の3倍ぶんくらい、毛糸玉から糸を引き出すぞー」
たかね「このはしっこを、ひっぱればよいのですね?」
響「端っこ? ……ちょっと待った、たかね、玉の外じゃなくて、内側から――」
たかね「えいっ」ズルッ
コロコロコロ
たかね「おや? たまが、ころがってしまい…… はっ!?」
ねこ吉「ニャッ」 ダッ
たかね「なっ、わ、わたくしのけいとになにをするのです!?」
響「ねこ吉っ!? なんてお約束な…… じゃなくて! こらーっ!」
437 = 1 :
【冷気と熱が両方そなわり】
たかね「わたくし、おもうのですが……」
響「んんー? なあにー?」クター
たかね「こたつは、にんげんのかんがえた、もっともいだいなはつめいではないでしょうか……」トローン
響「冬場はそう思うよねー…… そうだ、ちょうどいいから、別の偉大な発明も足そう」
たかね「? ……なぜ、このさむいのに、れいとうこをあけるのです?」
響「寒いからこそ、ってね。はい」
たかね「これは…… いったい? こおっているのですか?」
響「アイスクリームだぞ。たかねの言ったとおり、凍ってるお菓子」
たかね「おかし! ……とはいえ、こおっているのでは、たべられませんね」
響「それが食べられるんだなー。それ、開けてみて」
438 = 1 :
たかね「しかし…… ひびき、これはいかにもつめたそうです」
響「冷たくなきゃアイスはおいしくないぞ。こたつに入ってるんだから、寒くないでしょ?」
たかね「それはたしかに、そうですが……」
響「ん、それじゃあまず、自分のぶん一口あげるよ。大丈夫、すごくおいしいから」
たかね「ふむ、そういうことなら」
響「はい、あーん」
たかね「…… あーん」 パク
たかね「!! つ、つめた…… あま! おおお!?」
響「ね、おいしいでしょ」
たかね「あまくて、おくちで、とけて…… ああ、なくなってしまいました!?」
響「どう? もっと食べたくなった?」
たかね「ひ、ひびき、わたくしのぶんは、どうやってあけたらよいのですかっ!」ワタワタ
響「ふふ、焦らなくてもアイスは逃げないぞー。ほら貸して、開けてあげるから」
439 = 1 :
たかね「ああ…… なんという……! つめたくて、あまくて、とろけて……!」パクパク
響「これもすごい発明だと思うんだよね。凍ってるのに、こんなにおいしいなんてさ」パク
たかね「ええ、ええ、まことに」パク
キーンッ
たかね「!?」
響「たかね、どうかしたの?」パク
たかね「い、いたあぁぁぁっ!? あ、あたまが、きーんとなって……!!」
響「…… あー、冷たいもの食べるとそうなる人、いるらしいね」
たかね「ひびきは…… ひびきは、いたくならないのですか!?」
響「うん。自分はそれ、経験ないんだ」パク
たかね「そんな、めんような…… っ! ふこうへいです!! ああ、いたた……!」
440 = 1 :
本日の投下は、これでおしまいです。
442 :
乙
コタツでアイスって美味しいよね
443 :
おつおつ
445 :
【Catch!】
響「……うん、たぶん、ただの風邪だとは思うんだ」
響「熱が出てるくらいで、あとはちょっと咳をしたりとか」
響「とりあえず、家にあった風邪薬は飲んだから、少しはマシになったと思う」
響「うーん、もっとひどくなるようなら考えるけど…… でも、ほら、保険とかさ……」
響「えっ? ああ、学校の方は大丈夫だぞ、もう連絡入れといたから」
響「ごめんプロデューサー、迷惑かけて。みんなにもよろしく伝えといてね。うん、それじゃ」
ピッ
響「さてと、お待たせ。たかね、気分はどう?」
たかね「…… ゆうべよりは、けほ、だいぶ…… らくです」
446 = 1 :
【くーるだうん】
響「うん、お薬、きいたみたいだね。熱はまだあるけど、ちゃんと下がってるよ」
たかね「そうですか…… じぶんでは、よく、わかりません」
響「だよね。あんまり気にしなくていいぞ」
たかね「はい……」
響「とはいえ、まだ冷やしといたほうがよさそうだな…… 冷えピタ、交換しとこう」
たかね「おでこの、これですか?」
響「そう、貼ってるやつ。今ついてるぶん、ぬるくなっちゃったでしょ?」
たかね「そうですね…… もう、ひんやりはしません」
響「ん、よし。じゃ、新しいのと替えようね」
たかね「こころえました…… ただ、あの、ひびき?」
響「なあに?」
たかね「ゆっくり、おねがいします。きゅうに…… ひやっとすると、どきっとしますゆえ……」
447 = 1 :
【ただでは寝ない】
たかね「…… おねがいが、あるのです、ひびき」
響「なぁに、たかね。なんでも聞くよ」
たかね「わたくし…… らぁめんが、とてもすきです」
響「うん、知ってるぞ…… ラーメン食べたい? 作ってこようか?」
たかね「もし…… もし、わたくしの、やまいがなおったら……」
響「たかね……」
たかね「そのときは…… かっぷめんを、まいにちたべてもよいという、やくそくを……」
響「ちょっと待って、ホントに熱あるんだよね?」
たかね「……げんちをとりそこねましたか」
響「!?」
448 = 1 :
【見舞い客ズ】
響「なにか食べられそうなもの用意してくるよ。自分、見えるとこにいるから、大丈夫だよね?」
たかね「はい…… もちろんです。わたくし、もう、ごさいですから……」
響「そうだったなー、えらいぞたかね。眠かったら、気にしないで寝ちゃっていいからね」ナデナデ
たかね「…… おや、いぬみどの、ねこきちどの。わざわざ、きてくれたのですか」
たかね「はむぞうどのに、しまおどの…… うさえどの、ぶたたどのまで」
たかね「ふふ、おうすけどのと、ももじろうどのが、そろってとぶのは、はじめてみました……」
たかね「へ、へびかどの、わにこどの…… おきもちは、まこと、こころから、うれしいのです」
たかね「ただ…… あの、ごはんのおすそわけは、あの、ほんとうに、けっこうですので、ひぃ」
449 = 1 :
【ド定番】
響「昔から、風邪をひいたときにはこれって決まってるんだぞ」
たかね「……だれが、きめたの…… ですか?」
響「さあ…… ふふ、そう言われてるだけで、ほんとは誰でもないんだろうね」
たかね「ひびき…… それは、なんですか」
響「食べたときのお楽しみ。きついだろうけど、何かおなかに入れたほうがいいからさ」
たかね「…… いちり、ありますね。では……」
響「ああ、いいよ、食べさせてあげる。ちょっとだけ体起こすよ?」
たかね「はい…… おねがいします」
響「ん、しょっと…… よし。じゃあ、はい、あーん」
たかね「あーん……」
450 = 1 :
たかね「…… ひんやりして、ここちよいです」ムグムグ
響「よかった。これなら熱があるときでも、すっと食べられるからね」
たかね「これは、おりんごですね?」
響「そう、すりおろしたりんご。蜂蜜と、ちょっとだけショウガも足してるの」
たかね「おいしいです…… まだ、ありますか?」
響「たかねならきっとそう言うと思って、たくさんすっといたよ。はい、あーん」
たかね「……あーん」
響「自分もひどい風邪のときは、あんまーに食べさせてもらってたさー。懐かしいなー」
たかね「んむ…… たいへん、びみです。もうすこし、ください、ひびき」
響「しっかり食べて、早くよくなるんだぞ。ほら、あーん」
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