元スレ八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」凛「ぼーなすとらっく!」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
51 = 1 :
凛「ぶっちゃけ私服のセンスも微妙だし、妹思いもいいけど、過度なシスコンは気持ち悪いかな」
八幡「ぐ……」
凛「その上、女の子にも気が遣えない」
凛は、言葉を止めない。
凛「自分が泥を被って、それで勝手に満足して」
八幡「っ………」
凛「周りにどう思われても、自分をちゃんと持ってて」
八幡「…………」
凛「大切なものを、どんな事をしてでも護って……」
凛は、その瞳を俺へと向ける。
凛「誰よりも、優しくて」
どこまでも真っ直ぐで。
ただ、一心に。
52 = 1 :
凛「ーーーー私は……そんなあなたが、大好きです」
彼女は、そう告げた。
俺は、言葉が出なかった。
ただただ、目を見開いて。
彼女の、微笑む顔を、見つめるのみ。
頭が理解するよりも早く。
胸の奥が、
熱くなっていくのを、感じる。
勝手に、涙腺が緩む。
53 = 1 :
八幡「……っ……お前、この前言ってた約束はどうなったんだよ…」
かろうじて、言葉を絞り出す。
だが、その声は情けない程にか細い。
凛「言ったでしょ? 『今は無理』って」
確かに、彼女は言っていた。
だけど、いやそれって……なんかずるくねぇ?
凛「だから、待っててほしいんだ。私がトップアイドルになるまで」
凛は、何て事の無いように言う。
それがどれだけ大変で、難しい道のりだと分かっていながら。
平然と、言ってのける。
凛「プロデューサーと、私はトップアイドルになるって約束した」
八幡「……ああ」
凛「だからそれが叶ったら……今度は、八幡との約束を叶えたい」
凛の顔を見れば、分かる。
こいつは、本気で言っているんだ。
54 = 1 :
八幡「……まだ、約束なんてしてねぇだろ」
凛「……ふーん。じゃあ、八幡は待っててくれないんだ」
八幡「いや、そうは言ってねぇけど……」
凛「じゃあ、約束ね♪」
そう言って、凛は珍しく無邪気に笑った。
照れたように、それでも、何処か嬉しそうに。
その笑顔を見ていたら、なんかどうでも良くなってしまうのだから、本当にずるい。
凛「……よく、人を好きになるのに理由はいらないって言うけど、私はそうは思わないな」
本当に思いついたように、凛は呟く。
凛「好きになる理由なんて、いくらでもあるよ。むしろ、あり過ぎて困るまであるかな」
八幡「……なんだそりゃ」
凛「プロデュ、……八幡は、違うの?」
そう訪ねられて、俺は思わず押し黙る。
人を好きになる理由、か。
55 = 1 :
八幡「…………」
凛「…?」
八幡「……知るか」
凛「あっ、ちょっと!」
俺は誤摩化すように早足で歩き、凛の横を通り過ぎる。
本当に、痛い所を突く奴だ。
……マジであり過ぎて困るんだから、何も言えねぇよ。くそっ。
その後、二人肩を並べて歩いていく。
だがもう少しで学校だ。生徒に見られる前に、離れた方が良い。
……けどそれでも、出来るだけはこうしていたい。
俺も、凛も。
その気持ちは、確かにお互いに感じ合っていた。
凛「プロデューサーは、ガラスの靴をくれた、って感じはしないかな」
八幡「なんの話だよ。つーか、プロデューサーじゃねぇ」
56 = 1 :
特に意味の無い会話をし。
たまに軽口を叩き合って。
お互い、笑い合う。
凛「なんだろ…………動き易い運動靴……というかむしろ、安全靴をくれた、とか?」
八幡「夢も希望もねーな」
今の俺と凛は、ただの人と人。
アイドルとプロデューサーでもない。
ましてや、友達でも、恋人同士でもない。
凛「……いや、プロデューサーはどっちかっていうと…」
八幡「今度はなんだ?」
凛「ガラスの靴はくれなかったけど…………裸足で、一緒に歩いてくれたって感じかな」
八幡「……なんか、ちょっと納得しちまったのが嫌だな」
57 = 1 :
元々は、プロデューサーとアイドル。
だが、今は俺はただの高校生で、彼女はアイドルのままで。
それでも、そうさせたのは俺自身。
後悔はしていない……が、どこかおかしい。
やはり、俺のアイドルプロデュースはまちがっている。
だからーー
凛「ねぇ、聞いてるプロデューサー?」
八幡「……だから、プロデューサーじゃねぇって」
俺たちの青春ラブコメを、始めよう。
了
60 = 2 :
カシャカシャ
63 = 17 :
お疲れ様でした!
64 :
乙乙
69 = 1 :
というわけで、これにて完結です!
本当に長い間お付き合い頂き、ありがとうございました!!
73 = 21 :
乙!あぁ終わってしまった…
74 :
乙
見たい方向に着地してくれてマジでよかった。
やはり王道は良い物だ。
75 :
乙でした
76 :
良かった!
やっぱりハッピーエンドは最高!
79 :
乙
さあ次はアフター?アナザー?どっちかな
80 = 10 :
>>1
お疲れ様!
81 = 5 :
乙!長い間お疲れ様です!後日談も欲しいよ?
83 :
おつ
84 :
乙でした!
85 = 6 :
スレタイ回収だけじゃなく綺麗にプラスしてくるなんて
86 = 3 :
乙
ぼーなすとらっく編はよ
87 = 7 :
おつ!
最後まで面白かった!
凛ちゃんマジ女神!
88 :
>>1お疲れ様でした。完結おめでとう。
何気に番外編も期待している。
89 :
乙
なんだかんだプロデューサーに戻されるかと思ったらそんなことはなかった
90 :
乙 お疲れ様でした これで眠れます
91 = 9 :
おっつおつ!!!!
最後の最後にリアルタイムで更新待てるとは思ってなかった!!!
もちろん、各キャラの後日譚
92 :
おっつおっつ
まだスレが余ってるなーチラッ
93 = 18 :
乙
リアルで完結見れてよかった
これからはシーズン2が始まるよな?
94 = 10 :
あー、だいぶあまったぞー
これはたいへんだー(チラッ
95 = 17 :
何年か経ってから凛が八幡を迎えに来るのか....胸熱だな
96 :
本当に乙
面白かった。
楽しかった余韻ともう読めない寂しさに襲われてる。
97 :
乙!
とうとう終わってしまったか…
せっかくだから番外編とかも書いていいのよ?
98 :
乙!
掛け値なしにいいSSだった!!
これきっかけにモバマス始めちゃったし!!
99 :
乙
ぼーなすとらっくだから
番外編とかあってもいいんじゃないかな?
100 = 65 :
っていうかせっかく新スレ立てたんだから埋まるまでは書かないと…ねえ?
みんなの評価 : ★★★
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