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    元スレ京太郎「ステルスと」モモ「イーワンっす!」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
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    351 = 1 :



    このままベンチに座っててもカップルの様子を見ることしか出来ないので立ち上がる。
    この場にいるのが嫌になり歩き出そうと一歩踏み出すと、視界の隅に見覚えのある金髪が目に入った。

    京太郎「……あの金髪って、妹尾先輩か?」

    気になってそちら向かってへ歩いていく。
    徐々に近づくにつれてその姿が見えてくる。
    金髪でいて眼鏡をかけていて、それでいて胸のあの膨らみは妹尾先輩しかいない。
    そう確信して声をかけようとしたとき、

    「ねーねーそこの金髪のお姉ちゃん」

    とどこの誰かも分からない相手が妹尾先輩に話し掛けていた。
    出そうとした声を殺して少し遠くでその様子を窺う。
    見たところ話しかけた相手はちょっと年上の男性。


    352 :

    ナンパだと
    これは高3ぐらいもあり得るけど、大学生の可能性もあるか

    353 = 1 :



    京太郎(……いけ好かねぇ)

    第一印象がそれだった。
    遊んでいそうなチャラい男。
    不良といわれてもおかしくない風貌が更に嫌悪感を増幅させる。
    確かに自分も金髪で周りの人からよく不良扱いされるのだが、心は青少年のままのはずだし…。
    よく見ると男が何かを誘っているように見える。
    それを妹尾先輩が何度も首を横に振って断っていた。
    だが、男のほうがしくこく何度も誘っている。

    京太郎(しつこい男は嫌われるってーの……)

    そんなことを思っていると突然、男の顔色が強張った。
    妹尾先輩が何度も断ったのが気に食わなかったのか男は妹尾先輩の腕を掴んだ。
    その光景を見た瞬間、考えるよりも早く体が動いていた。


    354 = 1 :



    佳織「あの…そういうのは困りますので…」

    一人で買い物をしたくてこういう場所に来たのだが、それがいけなかったのか。
    気付いたら年上の男性に話かけられていた。
    何度も一緒に買い物しようとかちょっとそこで休まないかとか言われた。
    行く気はなかったので断っていた。
    それが気に入らなかったのか、男性がいきなり腕を掴んできたのだ。
    必死に抵抗しても女性の力では男性の力には遠く及ばない。
    周りの人も見るだけで誰も助けてくれず。
    もうダメだと思った。
    酷いことをされてしまうんだと思った。
    誰も助けてはくれないのだと。
    それでも助けを求めずには言われなかった。
    こういう時、颯爽と現れて私を救ってくれる王子様がきっといるのではないかと。


    355 = 1 :



    佳織(誰か助けて…)

    心の中でそう願ったその時、

    「姉貴ー!!!」

    聞き覚えのある声が聞こえた。
    いつも部活で聞く男子部員の声を。
    声のしたほうへ向くと金髪の彼がこちらに向かって走っていた。


    356 = 1 :



    京太郎「はぁ…はぁ……やっと見つけた……」

    息を切らしながら傍に寄ってきてくれた。
    呼吸を整えつつ私を男性を見る。

    京太郎「えと…この人、知り合い?」

    私は須賀くんの問いかけに対して横に首を振った。
    私を見る須賀くんはとてもいつも部活で見ている雰囲気とは違った。
    その…なんていえばいいのか…。
    そう、いつもよりカッコよく見えたのだ。


    357 = 352 :

    考えるよりも早く体が動いてたか、男前だのう
    しかし姉貴か

    358 = 1 :



    「チッ」

    男性が掴んでいた手を離す。

    京太郎「…アンタ誰だよ」

    そう言いながら男性を強く睨む。
    わわっ、いつの間にか私は須賀くんに肩を抱かれて引き寄せられていた。

    京太郎「俺の姉に手ぇ出すなら許さないぜ」

    「シスコンかよ気持ち悪ぃ」

    そんな三流の捨て台詞を吐きながら男性は人ごみに逃げていった。
    その姿が見えなくなると須賀くんは私の肩に回していた手を退けた。
    もうちょっとだけやってくれてもよかったのになぁ…なんて思ったり。


    359 = 1 :









    京太郎「ほんとっすみませんっ!」








    360 = 1 :



    須賀くんは頭を下げて謝ってきた。
    なんのことか分からずにポカンとしてしまった。

    京太郎「妹尾先輩の肩を抱いてしまったり、勝手に姉扱いしてしまったり」

    京太郎「ほんとーにすみませんっ!!」

    さっきよりも深々と頭を下げていた。

    佳織「須賀くん?」

    京太郎「はい?」

    佳織「須賀くんは私のことを助けようと思ってやったんだよね?」

    京太郎「まぁ…そうですけど…」

    佳織「だったら謝ることなんてないよ」

    佳織「私のほうこそごめんね?」

    佳織「こんなことに巻き込んじゃったりして」

    京太郎「いえいえ、そんな全然大丈夫っすよ」

    って言いながらニッコリと笑う須賀くんの姿を見て私も笑顔になる。


    361 = 1 :



    京太郎「でも、やっぱりさっきのはちょっとやりすぎたっすね」

    と苦笑いする。
    どうやら何かしてもらわないと彼の気が治まらないらしい。

    佳織「んーそれじゃあ……」

    せっかくこうやって逢ったのだからもう少しだけ一緒に居たい。
    だからちょっとだけワガママになってもいいよね?

    佳織「―――――」

    私の言葉を聞いた京太郎くんは少し驚いていたけど、すぐに笑顔になって二つ返事してくれた。
    ビギナーズラックなんかに頼らなくても絶対惚れさせるからね。
    待っててね、京太郎くん♪



    362 = 1 :


    今日の更新は終わりっす!

    タイトル付けるなら
    『私と幸運と王子様と』
    って感じっす…え? センスない? 知ってr(
    これにてかおりん陥落っす

    来週からちょっと更新できるか分からない状況っす
    パソコンは持っていけるみたいなので持っていって随時書き溜めしていこうと思います
    モモイベ書いてくれるのとかすっげーありがたいっす
    話の本筋に絡めて進行が出来るっす


    京太郎がかおりんのことを姉貴と言った理由は
    『男にかおりんの名前が教えることない』
    『かおりんの特別な誰かになるため』
    の二つをクリアするのが『弟のフリをする』ということだったってことっすよー
    質問あれば答えるのでいつでもどうぞっすよー

    363 = 352 :


    なるほどかおりんの名前を教えないためだったとは
    特別な誰かという条件もクリアしていますし京太郎やりますね

    364 :



    京太郎「はぁ…」

    ため息を吐きながら廊下を歩く。

    京太郎「これ…どうっすかなぁ……」

    手に持っている物を呆れたように眺める。

    京太郎「加治木先輩に渡してくれって…」

    渡されたのはラブレターだった。
    クラスメイトが自分で渡すのは恥ずかしいからって理由で押し付けてきたのだ。

    智美「お、須賀くんじゃないか。どうしたんだこんなところで」

    廊下で蒲原部長に出会った。


    365 = 1 :



    京太郎「加治木先輩、どこに行ったか知ってます?」

    とりあえず聞いてみた。

    智美「ユミちんなら、先生に頼みごとされて体育館の倉庫にいると思うぞー?」

    あっさり教えてくれた。
    もしかすると、この人なんでも知ってるんじゃないのか…。

    智美「なんでもは知らないぞ、知ってるのことだけ」

    と人差し指を口元で立てて言った。

    京太郎「全く似てないのでやめたほうがいいと思いますよ」

    とだけ言って体育館へ歩いていった。


    366 = 1 :



    ゆみ「よし、これで終わりだな」

    先生に頼まれた整理と物品の数の点検が終わった。
    思ったより時間がかかってしまったな…。

    京太郎「加治木先輩」

    後ろから声をかけられた。
    振り返ると我が麻雀部唯一の男子部員である須賀京太郎が立っていた。

    ゆみ「もしかして私を探していたのか?」

    京太郎「じゃなきゃこんなところまで探しに来ないっすよ」

    そう言って倉庫の中に入ってくる。


    367 = 1 :



    ゆみ「だったら電話してくれても良かったのに」

    京太郎「皆がいる前だとこれ渡し難くて…」

    そう言って須賀くんが私に何かを差し出した。
    それが一体なんなのか一瞬分からなかった。

    ゆみ「…手紙か」

    自分の呟く声を聞いてそれの正体を理解することができた。

    京太郎「これ、先輩に渡したくて探してました」

    そっぽを向いて恥ずかしそうに頬をかく。


    368 = 1 :



    これは一体どういうことなのだろうか。
    この手紙を渡したくて私を探していたと彼は言った。
    そして皆がいる前だと渡し難いとも。
    つまりこれはそういう、一般的に言えばラブレターの類なのだろうか。
    あいにくこういったものを書くような人だとは思わない。
    思わないのだが、いざこういうものを本人から貰うとこういうのもありかな、なんて考えてしまう自分もいる。
    彼が私のことを好きでラブレターを書いて、私に渡したくて体育館まで探しに来てくれた。
    自意識過剰かもしれないが、彼に嫌われているという自覚はない。
    好かれている……とは思う。
    部活でも学園内でも会えば挨拶してくれるし…。
    つまりこのまま交際に発展してそれから手を繋いで歩いたり、カップルがやっているようなことを私と彼でするのか…。


    369 = 1 :



    京太郎「あのー…加治木先輩?」

    ゆみ「ひゃい!///」

    申し訳なさそうに彼が私の名前を呼ぶ。
    突然のことで声が裏返ってしまった。
    恥ずかしくなって俯いた。

    京太郎「えっと…受け取ってもらえませんか?」

    ゆみ「その…気持ちは嬉しいんだが……今は大会のことで頭がいっぱいで…今すぐ答えることは出来ないんだ…」

    京太郎「……?」

    ゆみ「だから…大会が終わった後に…もし須賀くんの気持ちが変わらないのなら…答えを出すよ」

    京太郎「えっと…俺の気持ちってなんのことです?」

    心底不思議そうにこちらを見る。


    370 = 1 :



    ゆみ「……ちょっと待ってくれ」

    頭を抱える。

    ゆみ(どう考えたって彼が私のことを好きでラブレターを書いたんだよな…? だったら気持ちはあるんじゃないのか…)

    京太郎「とりあえずこれ開いて読んでください」

    須賀くんが私の手を取って手紙を渡す。
    戸惑いながらその手紙を開いてみる。
    丸っこい文字で『ゆみ先輩のことが大好きです。良かったら私と友達になってください』と書かれていた。
    端っこの方にメールアドレスが記入されていた。
    手紙と須賀くんを交互に見る。


    371 = 1 :



    京太郎「クラスメイトに加治木先輩にこれを渡してくださいって言われて」

    京太郎「部室で渡すと皆に勘違いされそうで嫌だったんで…って加治木先輩?」

    ゆみ「ふふ……そうか……そういうことか」

    京太郎「あー……えっと…なんか…怒ってます?」

    ゆみ「いいや、怒ってないさ」

    乙女心を弄ばれたんだ。
    ちょっとくらい意地悪してもいいよな。


    372 = 1 :



    ゆみ「須賀くんにやってもらおうと思ってたことがあるんだ」ニッコリ

    須賀くんから貰えたラブレターだと思って勘違いしていた私が馬鹿みたいじゃないか。

    京太郎「ちょっ、待ってくださいって」

    ゆみ「さぁ早く部室に行こうか」

    須賀くんの首根っこを掴む。
    今日は須賀くんにどんな課題をやらせてやろうか。
    そんなことを考えながら部室に向かって歩いて行った。


    373 :

    勘違いしたことっていうことはつまり、気があるっていうことですね!(修羅場ワクワク)

    374 = 1 :

    今日は区切り
    かじゅのイベントがかおりんに食われた感が否めないっすねぇ
    まぁその泳げない設定を使う時までの辛抱っす

    来れないと思いましたがなんとかくることが出来たっす
    出来るだけ来るようにしますっす

    最後に嘘予告していくっすよー


    桃子「京太郎くん」

    京太郎「ん?」

    桃子「あの手紙、ゆみ先輩に渡したんっすか?」

    京太郎「あー…うん、まぁ…」

    桃子「京太郎くんも手紙とか貰ったら嬉しいっすか?」

    京太郎「貰ったことないからなぁ…貰ってみないと分からないし」

    桃子「ふーん……そうっすか」

    京太郎「ん? なんかあったのか?」

    桃子「なんでもないっすよ」

    京太郎「……変なモモ」

    桃子(京太郎くんの靴箱に入ってる手紙は全部私が回収しているから貰えるわけないっすけどね!)

    376 :


    モモ怖っww

    377 :

    アマガミの裡沙ちゃんみたい

    378 = 373 :

    告白してきた女には無言で近づいて脅しそう

    379 :

    モモの場合、相手の背後に立ってふと
    「京太郎くんに近づかないで」
    と言えば(ホラー的な)効果抜群

    380 :

    いつの間にかポケットに石を入れられている

    381 :

    病みモモキテる…

    382 :

    時間がありすぎて書き溜めたらいいところまでいけたので投下するっすよ!

    383 = 1 :



    部室にて牌譜整理や雑用をしていたある日。
    蒲原部長と加治木先輩が近づいてきて、

    智美「雀荘に行ってみないか?」

    ゆみ「そろそろ次のステップに進むために須賀くんには色んな人と打ってもらおうと思ってね」

    と言った。
    自分も色んな人と打ちたいと思っていたのそれを二つ返事で承諾した。
    そんなわけで長野にある雀荘の前にいた。


    384 = 1 :



    京太郎「ろーふ・とっぷ?」

    桃子「ルーフ・トップっす」

    1人では不安なのでモモにもついてきてもらった。
    他の人から見たら1人にしか見えないのだろうが、俺にとってはとても心強い味方なのだ。
    店の前で立ち往生していても仕方ないので意を決して扉を開ける。

    「いらっしゃいませー」

    と黄色い声が聞こえた。


    385 = 1 :



    天国か、ここは。
    そう思った。
    なぜなら女性店員が全員メイド服を着ていた。
    そう、メイド服を着ていたのだ。
    これに歓喜しない男がいるのだろうか。
    いや、いないね。

    「一名様ですか?」

    店員さんに声をかけられて我に返る。

    京太郎「あ、いえ」

    桃子「二名っす!!」

    後ろからモモが大きな声を出す。


    386 = 1 :



    店員さんが驚いたような顔をしたがすぐ営業スマイルに戻り先導してくる。

    桃子「むぅ……私だってああいうの着ればメロメロに出来るっす…」

    モモが後ろでぶつぶつ呟いていた。
    声が小さくて聞こえなかった。
    店員さんに案内され、卓の前に座る。

    京太郎「ふぅ…」

    桃子「なんだか落ちつかないっすね…」

    俺もモモもこういうところは初めてなのでソワソワしていた。
    緊張しすぎて店員さんが持ってきてくれた水を一気に飲み干してしまった。


    387 = 1 :



    そんなこんなしていると関係者以外立ち入り禁止と書かれた扉からこちらの卓に向かって2人のメイドさんが歩いてきた。
    1人はピンク髪のとてもおっぱいが大きいメイドさん。
    そしてもう1人はおっぱいが小さいメイドさん。
    とても対称的な二人だった。
    おっぱいの大きいメイドさんはとても凛々しく歩いているのに対し、小さいメイドさんはとても恥ずかしそうに俯きながらこちらに歩いていた。

    「今日はようこそいらっしゃいました」

    卓の前まで来たピンクメイドさんが頭を下げる。

    京太郎(おおっ、おっぱいが揺れて…っていてぇ!)

    ピンクメイドさんのおっぱいに見とれていると爪先をグリグリと踏まれていた。
    踏んだと思われる相手を睨むとモモはツーンとした態度でそっぽを向いてしまった。


    388 = 1 :



    「今日はよろしくおねがいします」

    「……おねがいします」

    メイドさんが揃って頭を下げて、すぐに顔を上げた。

    京太郎「咲……?」

    「京ちゃん…?」

    中学時代に一緒にいた宮永咲と再会した瞬間だった。


    389 = 1 :

    というわけで一旦区切りっす
    次の更新は夜か明日になるっす
    やったね咲ちゃん出番が増えるよ


    そしてまたまた嘘予告

    京太郎「これだっ!」

    「ふふ、京ちゃん、それカンだよ」ゴッ

    京太郎「なんだと…」

    「もう一度カンッ」

    「さらに、カンッ」

    「ツモ!」

    京太郎「あばばば」

    「麻雀って楽しいよね、京ちゃん?」ニコッ

    390 :

    えて

    391 :

    乙でした
    人を壊すって楽しいよね!一緒に楽しもうよ!

    392 = 381 :

    メインヒロインきた!

    393 :



    「いーやーだー」

    ジタバタ暴れる咲を何とか抑え付けて席に座らせる。
    若干涙目になっている。
    お互いに自己紹介を終えて席に着いた。

    「貴方があの京ちゃんでしたか」

    京太郎「ん? 俺のこと知ってるのか?」

    「部室にベッドがあるんですけどそこで咲さんが寝てしまって、その時に何度か寝言でふぁっ」

    原村が言い終わる前に咲が原村の口を手で押さえた。


    394 = 1 :



    「な、なんでもないからねっ!」

    京太郎「お、おう。それはいいんだけど…そろそろ手放してやれって」

    「あ、そうだね」

    そう言って和の口に当てていた手を放す。

    「ごめんね、和ちゃん」

    「いえいえ、大丈夫です」

    ちょっとだけほっこり顔の原村。


    395 = 1 :



    京太郎「というか咲って麻雀出来たんだな」

    「えっと…まぁ……」

    「私の話はどうでもいいからっ」

    「京ちゃんの話を聞かせてよ」

    桃子(あだ名で呼んでるのっていいっすね…)

    京太郎「俺は咲の高校の話を聞きたいんだけどな」

    「それでしたら私が」

    京太郎「やっぱり迷子になってるのか?」

    「そ、そんなわけ」

    「何度もなってますよ。移動教室を間違えたり」

    「     」

    いきなりバラされて絶句する咲。


    396 = 1 :



    京太郎「あーやっぱりかー…お前の方向音痴は筋金入りだな」

    桃子「京太郎くんも何度も迷ったっすよね?」

    京太郎「    」

    そんな他愛もない話を四人でした。
    京太郎の高校生活をモモが、咲の高校生活を和が。
    そして、咲と京太郎の中学の出来事を京太郎と咲が。
    こんなことがあった、あんなことがあった、と皆で思い出話に華を咲かせていた。


    397 = 1 :



    桃子「京太郎くん」

    ふいにモモが突いてきた。

    京太郎「ん?」

    桃子「そろそろ先輩が迎えに来る時間っすけど…」

    京太郎「マジ!?」

    桃子「大マジっす」

    「どうかしたの?」

    京太郎「すまん、部活の先輩がそろそろ迎えに行くからお暇(いとま)しないと」

    「そっか…」

    寂しそうに頭を垂れる。
    なんかお留守番を頼まれた犬みたいだな。


    398 = 1 :



    そんなことを思っていたら、いつの間にか咲の頭に手を乗っけていた。

    京太郎「また会えるから心配すんなって」

    そう言って咲の頭を撫でた。

    「待ってるからね」

    笑顔になった。

    京太郎「おし、帰るか」

    手を退けて立ち上がる。

    桃子「じゃ、またっす」

    モモも立ち上がる。

    咲・「本日はありがとうございました」

    そう言って二人揃ってお辞儀をするのを見てから店内を出た。


    399 = 1 :



    智美「2人ともいい経験になったか?」

    京太郎「あっ」

    桃子「あっ」

    ゆみ「…まさか麻雀してない、なんてことはないよな?」

    京太郎「   」

    桃子「   」

    ゆみ「二人にはたっぷりとお仕置きが必要なようだな…」ニッコリ

    京太郎「いやあああああああああああああああ」

    桃子「いやっすうううううううううううううう」

    智美「やれやれだなー、ワッハッハー」


    蒲原部長の笑い声が辺りに響き渡ったのだった。


    400 = 1 :



    清澄編


    「そう言えばあの二人は麻雀していきませんでしたね」

    「あっ」

    「まさか咲さん、自分の仕事も忘れていたんですか?」

    「え、えへへー」

    「可愛く誤魔化してもダメですよ?」

    「このことは先輩に報告しておきますね」

    「      」

    後日、メイド服で部活に参加する咲の姿があったとかなかったとか……・


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