私的良スレ書庫
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元スレ久「須賀君、悩みとかない?」 京太郎「はい?」
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京太郎「……染谷先輩」
まこ「うん? いきなり、なんじゃ?」
京太郎「部長がイジメるんですけど、助けて下さい」
まこ「……」
京太郎「……」
まこ「京太郎」
京太郎「はい」
まこ「漫才にわしを巻き込むな」
京太郎「酷いっす」
久「まあ……とりあえず作戦会議再開しましょう」
京太郎「……そうっすね」
久(それにしても、さっきのはちょっとびっくりしたわ……地獄耳、まさにデビルイヤーね)
京太郎(デビルイヤーって……)
久(そのうちアラサーの名を受けて婚期を捨てて戦う筈よ。あれは誰だー、誰だ、誰だって感じで)
京太郎(そういや関係ないですけど、チョップはどうしてパンチ力なんでしょうね……というか、ちょっとディスりすぎなような)
京太郎(今日の部長、畜生成分多めじゃないっすか? いつもはもっと控え目にしてるのに)
久(大丈夫――二番の歌詞で、はじめて知った人の愛によって優しさに目覚めるからディスではないの)
京太郎(その屁理屈通用するんですかね……)
久(ちなみに……チョップがパンチ力なのは、作詞家の人が渡された設定資料をそのまま流用したかららしいわ)
京太郎(なるほど、豆知識披露ありがとうございます)
久(カッターなのに何故岩が砕けるのかは尋ねちゃ駄目よ)
京太郎(キックが破壊力なのも統一性がないっすよね――って何かデビルマン談義になってるし)
久(酔ってるだけだろうし、このまま流して終わらせたいってことなの。察してちょうだい)
京太郎(いや、それもどうかと……)
久々に阿知賀読み返したら気付いた照って麻雀の時殺し屋の目をしてるかわいい
風呂入ったら寒いし眠気が限界なのでセーブで中途半端なとこで申し訳ない
風呂入ったら寒いし眠気が限界なのでセーブで中途半端なとこで申し訳ない
乙
まこさん正論だけどそんなこと言ったらますます影が薄くなっちゃいますよ
まこさん正論だけどそんなこと言ったらますます影が薄くなっちゃいますよ
> 地獄耳、まさにデビルイヤーね
アラチャーが首チョンパされてからすこやんと戦って死んじゃうんですねわかります
アラチャーが首チョンパされてからすこやんと戦って死んじゃうんですねわかります
躍進した挙句、最終回で魔王に負けるENDとか確かにレジェンドはデビルマンだね
京太郎(……)
久(……)
京太郎(……マジどうしましょう、これ?)
久(そうねぇ……須賀君がそげぶする勢いで説教して有耶無耶にするとかどう?)
京太郎(えぇー……俺そういうキャラじゃないんですけど……それに男女平等パンチするのはちょっと……)
久(いや、別にそこまでしろとは言ってないからね?)
京太郎(基本的にワンセットかなと……まあ、そんなのはどうでもいいですけど、他の案とかは?)
久(ふむ……仕方ないわね……)
久(プランΦで行きましょう)
京太郎(プランとか初耳なんですが)
久(今回は私がいくわ。ちなみに須賀君主導ならプラン⊿ね)
京太郎(……何故ギリシア文字なんですか?)
久(当然、ライ―― 京太郎(言わせないって。前に似たやり取りしましたよね、それ)
久(……)
京太郎(……)
久(ま……、とにかくここは任せなさい)
京太郎(うっす。そういうことなら、お願いします)
――作戦会議終了。
竹井久はこほんと一つ咳払いをした。
そして、レバ刺しをつまみにちびちびとビールを啜っている赤土晴絵――一気飲みはやめたらしい――と目を合わせた。
久「赤土さん」
晴絵「ん?」
久「そんなことがあったんですね――」
――悩み等を相談を受ける場合。
手法の一つとして現在の悩みを過去の悩みに置き換えるというものがある。
過去形でのオウム返しを行うことで、今の悩みが過去の事であると相手に自発的に気付かせる会話術。
この過去形での話し方は相手の気持ちを切り替える効果があるのだ。
特に過去の選択での如何等は、どう転ぼうとも後悔を得ることは多々あることだし――。
要するに、酔っぱらいの愚痴は否定せず、共感を与えつつ上手く聞き側に回れ、ということである。
ぽつぽつと言葉を漏らす赤土晴絵。
それに対して時に相槌を打ち同意し、時に意見を述べ会話を誘導していく竹井久。
京太郎(あれだな……やっぱり部長、口が上手いよな)
須賀京太郎は二人の会話を眺めながら、ふとそんな事を思った。
こういう面があるから生徒議会長をやれていたのだろう。
まあ、ここは彼女に任せて肉を焼こう――そう考え、骨付きカルビを網に配置していく。
骨の際が美味いのだこれが。
ちなみに頼んだものは――、
上タン塩カルビハラミ特上骨付きカルビレバ刺しセンマイ刺し特上ハツビビンバクッパわかめサラダ激辛キムチサンチュでサンキューや!
――だった。一息で注文するのがコツだ。どうでもいいだろうけど。
黙々と肉を焼き、取り分け、己の分を食す。
須賀京太郎がそんな動作を何度か繰り返すうち――。
竹井久との会話によって自己解決したのか納得している赤土晴絵。
例えるならUBW編ラストの弓兵の如し。やたらさっぱりとした様子だ。
晴絵「答えは得た。大丈夫、灼。私はこれから頑張っていくから――」
灼「――ハルちゃん」
そんなやり取りもしていた。
さいですか。本人が納得したならいいけど……酔っぱらいって面倒くさい。
そう考え、須賀京太郎は溜め息を零した。
久「みっしょんこんぷりーと……」
そう呟き、お冷を一口飲み、須賀京太郎にVサインを向ける彼女。
得意満面の顔、つまりドヤ顔だ。
京太郎「お疲れ様です……流石っすね部長」
久「でしょ? もっと褒めてくれてもいいのよ?」
京太郎「すぐ調子にのるんですから……」
京太郎「久さんは最高です! とでも言えばいいんですか?」
久「――、――」
竹井久はその言葉にきょとんとした顔を向けた。
いきなりなんなのだろう――彼女の様子を不審に思い、首を傾げる須賀京太郎。
京太郎「……どうかしたんですか?」
久「ん、いえね……確かに言われてみれば、もう引退してるみたいなものだしね……」
久「そういうのもありかな……」
うんうんと一人頷いていた。
京太郎「あの、話が読めないんですけど」
久「んー……」
久「うん、決めた」
久「――須賀君」
久「私のこと以後部長呼び禁止ね。もう、まこに譲ってるみたいなものだし」
京太郎「――はい?」
京太郎「……」
久「……」
京太郎「いや……いつものことですけど唐突っすね」
久「さっき部長呼びじゃなかったじゃない? それでいいわよ?」
京太郎「それでいいと言われても――」
久「もう決定したからね?」
京太郎「えっ? マジで? 冗談とかじゃなくて?」
久「マジよ。そういうわけで、部長呼びしたら反応しないから――」
久「はい、これでこの話題は終了!」
京太郎「いや、いや、いや、ちょっと待ってください。俺の意思は」
久「そこ文句言わない……じゃ、次の悩みにいきましょうか」
京太郎「いや、あのですね……あれ? マジ決定なの? なんかおかしくない?」
久「鷺森さんはどう? 悩みはない?」
灼「ん?」
灼「……、私?」
僅かに思案げな表情を浮かべる彼女。
尚、肉を焼く手が止まることはなかった。流石焼肉奉行である。
赤土晴絵の皿の肉が減るタイミングに合わせ、甲斐甲斐しく新たな肉運んでいる。灼だけに。
灼「ふむ……」
灼「……、敢えて言うなら、服の趣味を部内で誰も理解してくれないとか……」
京太郎「あれっすね……服装の悩み多いような気が……」
久「原作でどうなのこれ?ってのが多いから仕方ないわ。多分」
京太郎「あー、でも、こういうのって回りに理解を求めるのは難しいですよね」
久「個人の趣味ってのがあるしね」
灼「まあ、回りからどう思われてもいいけど……」
鷺森灼は本当にどうでもよさげに、ぼそりと呟いた。
話を合わせてくれただけで、悩みというほどの事ではないようだ。
須賀京太郎はその事に気付き、わざわざ合わせてくれるとは良い人だな……。
素っ気ない見かけによらず、部内で苦労人ポジションなのかもしれない――との感慨を抱いた。
久「鷺森さんって結構ゴーイングマイウェイなのね」
灼「ん」
肉を焼く手を止め、ぴっと人差し指を立てる鷺森灼。
そして、ゆっくりと言葉を紡いだ。
灼「世界は自分を中心に回っている――そう思った方がきっと楽し……」
久「まあ、一理あるわね」
京太郎「限度ってものもあるとは思いますけどね」
灼「ん、一人よがりにはならないよう、気をつければいいと思……」
あ、やっぱり良い人だ。
須賀京太郎は改めて得心した。
鷺森灼はこれでこの話は終わりとばかりに、焦げがついた網を交換し、再び肉を焼く作業に取り掛かっている。
十分に網が熱されたのを確認し、ハラミとハツをバランス良く配置していた。
アカンこれはギャグのテンションじゃない……セーブで
あとレバ刺し単にパロネタの為だけです、ある意味不謹慎ネタで申し訳ない
あとレバ刺し単にパロネタの為だけです、ある意味不謹慎ネタで申し訳ない
乙
レバ刺し……まあ冷静に考えれば食べる方がおかしいんだけどね……
だから仕方ないんだよね……うん……
レバ刺し……まあ冷静に考えれば食べる方がおかしいんだけどね……
だから仕方ないんだよね……うん……
>>713
レバー頼んで焼かずに食えばレバ刺しや!(適当
レバー頼んで焼かずに食えばレバ刺しや!(適当
カンピロバクターが胆汁にもいるってのがわかったから出せないのは当然
処理できるのは専用の施設だけだからな ごく少数だそんなの置いてる所は
処理できるのは専用の施設だけだからな ごく少数だそんなの置いてる所は
久「あら、これで終わりでいいの?」
京太郎「あー、どうなんでしょうね」
須賀京太郎は、ちらりと鷺森灼に視線を送ってみた。
視線に気付いた彼女が、こくりと小さく頷く。
別に構わない、そのような意図だろう。
それならいいのだが……まあ、一段落ついたのなら、先程の宣言(部長呼び禁止)を本気かどうか確認しよう――。
そう考え、彼は竹井久に小声で呼びかけた。
京太郎「部長、さっきの話なんですけど……」
久「……」
見事に黙殺された。
視線すら合わせてくれない。
京太郎「……えーっと、部長?」
久「……」
再度呼びかけてみたが、やはり同じだ。
どうやら先程の宣言を、本気で有言実行しているようだ。
――それならば。
京太郎「あー……竹井先輩」
久「……つーん」
今度は冷たく告げられ、あらぬ方向へ顔を背けられた。
部長呼びをやめたにもかかわらず、これでも駄目らしい。
先刻のやり取りから推測するに、名前呼びをしろということなのだろう。
つーん、って子供か。めんどくさい人だ――。
須賀京太郎はそう思いつつ、竹井久の意向に従うことにした。
彼女がこうと決めたのなら、経験上覆すことは難しいと知っている為だ。
難題を突きつけられた訳でもないことだし。
京太郎「……久さん」
久「ん、何、須賀君?」
澄ました様子で返事がきた。
須賀京太郎は苦笑を零し、頬を掻いた。
京太郎「あー、いや、確認できたのでもう大丈夫っす」
久「呼んでみただけ、ってやつかしら?」
京太郎「本当はわかってるくせに、この人は……まあ、それでいいです」
竹井久はくすりと、悪戯っぽく微笑んだ。
眼差しには、からかうような色が浮かんでいる。
久「あら、そう――じゃあ、悩み相談に戻りましょうか」
京太郎「ですね」
首肯し、松実宥に視線を向けた。
小鉢に移した湯気のたっているクッパを、レンゲでちまちまと口に運んでいる彼女。
あったか~いと、幸せそうな様子で、ぽわぽわした雰囲気を纏っている。
――大変かわいらしい。
久「どう? 貴女は悩みがあったりする?」
向けられた問いに、松実宥の手が止まった。
そして小首を傾げ、焦ったように言葉を漏らした。
宥「あわわ……えっと、その、私?」
久「そうそう――何かあったりしない?」
宥「え、えっとぉ……」
呟き、考え込むように瞼を落とし、ぷるぷると震えている彼女。
その様子に須賀京太郎の頭の螺子が緩んだ。
可憐だ。胸も大きいし。天使なんじゃないだろうか。
そんな頭の沸いた感想を覚えたりしていた。
京太郎「――松実さん」
宥「え、あ、はい?」
松実宥へ真剣な眼差しを向ける。
ついでにきらりと、無意味に歯を光らせていた。
また病気が始まったようだ。
須賀京太郎のその動作に、隣の竹井久が嘆息し、目頭を押さえた。
京太郎「俺――」
会話の途中で、横腹へ唐突に肘が突き刺さった。
跡が残ったり、悶絶はしないよう加減はされたのだろう、さほど強くはないが鋭い衝撃に貫かれ、言葉に詰まる。
須賀京太郎は、はっと我に返った。正常な思考を取り戻したようだ。
そうして肘打ちの主――竹井久に目を向けると、じとっと、半目で睨まれた。
松実宥は、訳がわからないといった様子で、疑問符を浮かべている。
宥「え、えっとぉ、何かなぁ?」
京太郎「アッ、イエ、ナンデモナイデス。スイマセン」
思わず挙動不審な片言になってしまう。
まさか、いきなり口説き文句を告げようとしていた、などと言う訳にはいくまい。
久「……すぐ頭が悪くなるんだから。話の腰が折れちゃったし」
京太郎「返す言葉もないっす……」
降参とばかりに両手を上げた。
久「とにかく――話を戻すけど、松実さん、どう?」
宥「悩み、悩み……んー……あっ」
思い付いたとばかりに、ぽんと両手を合わす松実宥。
一々仕草が可愛らしい。
宥「あのね……妖精さんに攻撃が効かないのことが困るなぁ、って」
いきなり出現した「ようせい」とかいう不思議ワード。
……ぱーどぅん?
そんな感じで、頭の中が疑問符で埋め尽くされた。
久「よう――」
京太郎「――せい?」
宥「そう、妖精だよ」
全くもって訳がわからない。
しかも攻撃って何だ。ダイレクトアタックでもするのだろうか。
脳が理解できず混乱してしまう。
久「ちょっと待って、松実さん」
宥「うん?」
久「ようせいって……何かの比喩表現?」
宥「えっと、妖精は妖精だけど……」
久「……」
京太郎「……」
宥「……」
京太郎「ああ……北斗の拳のキャラとかですか?」
久「あー、もしくはユダ使いの人のことかしら? 空飛ぶ妖星さん?」
宥「ううん、違うよ」
京太郎「じゃあ……何かのゲームとかですか? 女神転生系とか……」
久「そういえば、ポケモンに妖精タイプが追加されたような……それかしら?」
宥「ポケモンは持ってるけど……」
重ねられた二人の問い掛け。
それをふるふると首を横に振り、否定する松実宥。
ちなみに彼女が主に使っているポケモンは、ドラゴンタイプで埋め尽くされていた。
全て自身の愛妹と同じ名を与えていたりしている。
ゲームじゃないのか、一体何なんだ――。
須賀京太郎の混乱が深まった。
宥「英語言うとフェアリー。妖精さんのことだよ」
京太郎・久「「えっ?」」
宥「?」
京太郎「あー、えっとマジで妖精?」
敬語を使うのも忘れ、素で喋ってしまった。
宥「うん……妖精さん」
優しく微笑まれ、頷かれた。
――可愛い。お近づきになりたい。
じゃなくって、妖精存在してるのかよ、この世界。
世界不思議発見すぎるだろ。アンビリーバボーか。
いや、オカルトとかいう不思議パワーがあるから、いてもおかしくはないのかもしれないが。
それともこの女(ひと)、不思議ちゃんなのだろうか――。
そんな混沌とした思考共に、須賀京太郎は驚愕した。
隣に目を向けると――竹井久も絶句している。
どうでもいいけど、空飛ぶ妖星さんも通称フェアリーさんだ。
久「松実さん」
宥「うん?」
久「貴女疲れてるのよ」
宥「ええっ!?」
京太郎「もしくは精神的疾患の一種かもしれません……」
京太郎「治す方法は俺たちがきっと捜しますから――任せて下さい!」
宥「危ない人認定された!?」
宥「うう……本当にいるのに……」
京太郎「いや、流石にそれは……ちなみにどんな妖精なんですか?」
宥「白いマフラーをした冬の間だけいる妖精さんなの――」
彼女は妖精の特徴やらなんやらを説明しだした。
冬季限定で、松実館の近くに出没するらしい。
寒いから大変困る、できれば追い払いたいとのこと。
というか、いきなりクロスさせていいのだろうか。
わりと必死に語っている松実宥を眺めながら。
不思議ちゃんでも可愛いければ許せれるよな。可愛いは正義って言葉もあるし――。
そんな事を考え、須賀京太郎は残っている肉を焼くのであった。
尚、この悩みは流石に解決することはなかった――とだけ。
――また、どうでもいい話だが。
後日、須賀京太郎は、松実宥の言うものとは違う妖精を、発見してしまったり、しなかったり。
危うく凍らされそうになったが、なんとか逃亡には成功したらしい。
天才を自称する馬鹿っぽい青い何かだったとかなんとか。
――後編に続く
あー、何て言うか色々スイマセン……とりあえず、長過ぎてる気がするので次はすっきり纏めようと思いました
宥姉なら凍死しかねない寒さなので寝ますー
宥姉なら凍死しかねない寒さなので寝ますー
え、まさか私のを拾っていただけるとは思わんかった
すっげえ嬉しいです、ありがとうございました
すっげえ嬉しいです、ありがとうございました
乙です。俺は分かったけど中野ネタはニコ動見てないとわからない人はわからないか
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