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元スレ胡桃「あなたが例え、誰であろうと」

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801 = 1 :

「………では」

京太「ええ。すべてお話します」

京太「胡桃さんにも………皆さんにも、聞いておいてほしい」





京太「これは、『宮守の京太』ではなく、


            長野県―――『清澄高校の須賀京太郎』の話です」














京太郎『さて、準備としてはこんなもんか?』

『うん。いいと思うよ。あとは、みんな集まるのを待つだけだね』

優希『部長たちはいつ来るんだじぇ?』

『先ほど、あと30分前後で到着するとの連絡がありましたが………優希。まだ竹井先輩の事を部長と呼ぶ癖が抜けないんですね』

優希『うぐ………な、なぜか全く治らないんだじぇ………』

『あはは、でもわかるなぁ。現部長の和ちゃんには悪いけど、あの一年ですっかりイメージ固まっちゃってるのかな』

京太郎『あ、俺も未だに部長って呼んじゃうな。去年も去年で、染谷先輩も苦笑いしてたし』

『あの一年が一番せわしなくって、それにいろいろなことがあったからね』

『ふふっ………そうですね。では、そろそろ出迎えの準備に入りましょうか』

『そうだね。部長たち含めて、あの時のみんなで集まって、引退パーティ………言い方はちょっとアレだけど、うん。楽しみだよ』

京太郎『よーし、じゃあ飲み物も用意しておくぜー』













胡桃「………須賀、京太郎―――――それが、京太の――――」

京太「はい。それが、俺の――――記憶を失う前の、名前です」

802 = 1 :

「そっか………えっと」

京太「京太、です」

「………………」

京太「今、ここにいる俺は―――『須賀京太郎』ではなく、『京太』です」

胡桃「………そっか」

胡桃(………嫌だなぁ、私………。今の一言に、安心してる)

豊音「京太君、あの清澄の人達と一緒のところだったんだー………」

「世間は思ったより狭いって言うか………」

トシ「………………ん?」

京太「………でも。わからないことがあるんです」

シロ「わからないこと?」

「それは、どういうことでしょうか」

京太「………上手く、説明できないんですが………俺は、清澄高校の『1年生』の時に、皆さんと咲―――清澄高校のメンバーが試合しているのを、この目で見ました」

「ふんふむ………あら?」

「………あ、れ?」

エイスリン「??ドウイウコト?」

豊音「私………そんなに清澄の人達の事を知ってるわけじゃ、ないけど………












                    清澄高校に、男子部員っていた?」

803 = 1 :

「………わからない。けど、いなかったと思う」

胡桃「私、聞いたんだ。あの清澄の部長が言ってたけど、清澄も私たちと同じ………『5人』ギリギリの部員で、ここまで来たって」

シロ「………男子部員については?」

胡桃「何も言ってなかった」

小蒔「あ、あの。私、聞いたんですけど………」



『せっかくの共学なんだから、せめて男子の部員も欲しかったわねー。いや、今が嫌なわけじゃないのよ?ただ、ねぇ』



小蒔「あの部長さんは、そういってました」

京太「………ですが、俺の記憶には確かにあります」

初美「あなたの記憶を疑うわけじゃないですよー。ただ、そうなると………」

トシ「………それは、ありえないよ」

胡桃「………先生?」

エイスリン「ナンデ?ダッテ、キョータガ………」

トシ「私はね。しばらく前に、こんなものを見つけたんだ」スッ

シロ「………焦げてるけど、これ………校章?」

トシ「初めに京太君の着ていたコートから出てきたものなんだ。これを見た時に、清澄高校の事は思い出したんだよ」

京太「――――――――――――――!?」

胡桃「………っ!!ちょっと待ってください!!なんでそんなことを今まで………!!」

シロ「………っ」

トシ「すまないね。ただ、私だってただ黙ってたわけじゃない。すぐに、清澄高校に連絡を取ったさ」

「………それで」

トシ「そう睨まないでくれ。唯一わかる部分………『京太』という名前が使われている生徒が在籍していないか、もしくは在籍していないか………在校生だけじゃなく、過去二年間の生徒も含めて調査してもらったんだ」

初美「―――何も言わなかったということは、つまり――――」

804 = 1 :

トシ「お察しの通りさ。清澄高校には―――――――



『ええ。やはり、我が校の在校生。それと一応過去二年間の卒業生も含めてなのですが………』

『当校―――清澄高校に、『京太』という名前、もしくはそれが使われている男子生徒は、存在しません』



との、返答だった」

胡桃「………そんな」

京太「………それに、もうひとつ」

シロ「………なにか、あるの?」

京太「俺が一番わからないのは、ここなんです」

豊音「………?」

京太「俺の記憶、その全部を辿っていくと………どうしても、ここだけは説明がつかない」

「………あ」

胡桃「塞、どうし………     あ」

エイスリン「………サッキノ、ハナシ」

シロ「………待って。さっき、京太が少しだけ話してくれた、昔の記憶………」

豊音「………おかしいよ。これ、どういうこと?」

(………やはり、というべきでしょうか。それすらも………『超えてきた』のですね)






京太「俺は――――記憶の、最期の俺は――――――




今から二年後………清澄高校の、三年生だったはずなんです」

805 = 1 :

初美「………え」

「………それって、つまり………」

京太「ええ………そもそもの話、俺の記憶と、今この状況………『時系列』の時点で、つじつまが合わないんです」

胡桃「さっきの話だと………もう、あの部長さんや次鋒の人達は卒業してて」

豊音「清澄の大将………宮永さんたちと、京太君は3年生。それで、部活を引退しての打ち上げの準備中………」

エイスリン「マダ、サキノハナシ!!」

「そうだよ。だって、それは今から二年も後のことにならないといけないわけで………ああ、だんだんこんがらがってきた………」

京太「………続き、いいですか?」

トシ「………ん」

京太「いろいろ話したいことはたくさんあるんですけど………一度、それは割愛します」

京太「先に話さないといけないのは………俺の、思い出した記憶の一番最後………」スッ



京太「この火傷を、負った時の記憶なんです」





『ゲホッ!!ちょっと………!!ここまでもう煙が………!!』

まこ『いかん!!もう廊下の向こうまで火が回っとる!!』

京太郎『先輩方!!こっちにきてください!!ここから出て、真っ直ぐ行けば外にいけます!!』

『須賀君!!他のみんなは!?』

『ケホッ………わ、私はここです!!』

優希『私も………ゲホッ!!いるじぇ………!!なんで、校舎に火が………!!』

『わからないわ………けど、まずは外に出ないと!!火の勢いがどんどん強くなってる!!』

『わかりました………!!!』

まこ『もう向こうの廊下は完全に燃え上がっとる!!口にハンカチか何か当てぇ!!』

『………!!咲さん!!?』

京太郎『え………!?』

『咲!!!咲はどこに行ったの!?』

優希『………!!そういえば、咲ちゃん………お手洗い行くって言って外に………!!』

まこ『お手洗いって………まさか!!』

京太郎『まさか………廊下の向こう………あの火の向こうに………!?』

806 = 1 :

京太「それは、突然の事でした………引退パーティーと銘打って集まって、みんなで楽しんでいるときに………突然、一階から火の手が上がったんです

その勢いは凄まじくて………一気に上階まで立ち上って、燃え移りました

今になって考えてみれば、あの下の階には家庭科部なんかが使う調理室があった………そこから出火したんだと思います

気が付いたときには相当火の勢いが強く………ただ、俺たちのいた場所からは外に出るための道がまだありました

先輩たちとそこに向かおうとしたとき………咲が………宮永咲が、いないことに気が付いたんです

咲の奴は、火に包まれた廊下の向こう側………完全に、火に取り囲まれた場所にいました」




京太郎『咲ぃ!!どこだ、咲!!返事しろぉ!!!』

――――――――ちゃん!!

京太郎『!!』

『京ちゃん!!』

京太郎『咲!!無事か!!』

『ダメ!!こっちに来ちゃダメ!!』

京太郎『何言ってんだ!!今行くから、そこを動くな!!』

『ダメ!!そこ―――か―――ら!!』

京太郎『聞こえねえよ!!いいから、そこを動くんじゃねえ!!絶対に助けてやるから!!』

『逃げてぇ!!京ちゃん!!』

京太郎『見捨てねえ!!見捨てねえぞ!!』

『ダメ!!もう、こっちは………………!!』

京太郎『部長たちは逃げた!!あとはお前だけだ!!今行くから、諦めんなぁ!!』

『ダメ!!そこは―――――――――――』




京太「俺は、多少無理やりではありましたが、先輩たちに先に逃げてもらって、咲のいるであろう方に向かいました

羽織ってたコートで火を防ぐようにして、必死で走って―――その先に、あいつはいた

あいつは、廊下の先………その空き教室に逃げ込んだところで、動けなくなってたんです

多分、火のない方に逃げていったら、その先がすでに火の手に囲まれてて、挟まれてしまったんだと思います

それで、俺はまた火の中を一気に走り抜けて、あいつのいる場所に行こうとして―――

………火の勢いと、気が立ちすぎてて………あいつの必死に叫んでた警告が、聞こえなかった








ガラッ






京太郎『           あ             』

807 = 1 :

体が、宙を舞った

真下から集中的に加熱され続けた廊下が、その高温に耐えられなくなったのだと思う

自分の足元を支えていた物が無くなって、そのまま、自分自身が重力に従って落下する

俺の方からは、炎で見えなかったし、咲の方だけを見てた。けど、今になって思えば

あの時―――咲の方からは、これが見えていたのだろう

俺一人………人間一人分の重量すら支えきれないほどに炭化し、朽ち果てようとするその床の姿が

そのまま、俺の体は―――真下の、一階に落ちる



叩きつけられた背中から、凄まじい熱が伝わる

声をあげる間もなく、顔に凄まじい痛みと衝撃を感じた

焼けた残骸、だったのだろう。それなりに質量のあるそれが、俺の顔を焼き焦がし、痛みとも苦しみともつかない苦痛を俺に叩きつける

焼けた空気が人体を蝕む黒煙と共に喉を焼き、既に叫び声は声になっていない

おかしなことだとは思う―――が。焼けつき、熱が体中を包んでいる中で、頭はやけに冷えていた

冷えた頭は冷静に結論を導き出す

―――――――これは、助からない

その結論を受け入れるのもまた早かった。そもそも、火災の中に消防隊員でもない人間が飛び込むなど、正気の沙汰ではない

それでも―――それでも、だ

一つだけ、受け入れられなかったその事実




俺は   咲を助けられなかった


あいつを  目の前にまで迫って、救えなかった



あいつを――――――――――――死なせてしまう、のか






ふざけるな



そんなこと―――――――できるわけがない



このまま焼かれ、炭に、灰になるのは構わない。それは自身のまいた種で、そんな可能性も考慮しないで飛び込むほどに考えなしでもなかったつもりだ

もちろん――――無念でないはずがない

誰が好き好んで死ぬものか。誰が進んで死にたがるものか

生きたい。もっと、生きていたい

可能性があるのならいくらでも足掻いてやる。それにかみついてやる

だけど、それよりも―――――



あいつを、死なせなんかするものか





「          死ねるか          」

808 = 1 :

声にもなってない、そんな一言―――――――――――

その、執念という執念を押し固めたかのような一言を絞り出した瞬間



俺の意識は途絶え――――――――――――――



薄らと、しかしはっきりと記憶に焼け付いたあの記憶へと


宮守麻雀部のみんなを、地に倒れ伏した俺が見上げている


あの始まりの記憶へと、繋がる

809 = 1 :

胡桃「………………………」

「………じゃあ、京太君は―――――――」

京太「ええ………間違いなく、あの時に死んだはず――――だったんです」

シロ「………けど、現実に京太は生きて、ここにいて」

豊音「それも、事故の直後………長野の、清澄高校の火災の中にいたはずなのに宮守の近くに倒れてて」

エイスリン「ンー………ムズカシイ」

トシ「………さて」

「………」

トシ「私は―――あなたたち永水高校の………いや、霧島神鏡の方々が、その答えを持っているかもしれない………なんて期待してるんだがねぇ」

「………そうですね。ご期待に沿える答えかどうかは、わかりませんが」

京太「………知っているんですね」

小蒔「ええ………前例がないわけでは、ないので」

シロ「………前例?」

「ええ………まあ、その詳細についてはまたの御機会とさせていただきます。重要なのは、その前例となった方と、彼はほぼ間違いなく同じ理由で【此方】に来たということです」

「同じ理由、っていうのは?」

「えっと………まず、それについて説明する前にですね。その前提となることをお話しさせていただかないといけません」

小蒔「そうですね………そうでなければ、始めることができません」

京太「お願いします」

「………そうですね。では、まずは全ての前提となる―――――それこそお伽噺、いえ与太話か妄想かと言われてしまいそうな話ですが、そこからお話ししましょう」












「平行世界、という言葉をご存じですか?」

810 = 1 :

エイスリン「………?」

「………えっと、なんだっけ。シロだか胡桃だかがもってきたアニメのDVDか何かで、そんな単語が………」

シロ「………荒唐無稽、だよね。こんな状況じゃなければ」

胡桃「えっと………なんだっけ。確か、世界は一つじゃなくて、いくつもの流れの違う世界がいくつも存在してる、だっけ?」

「おおよそ、それであっています。言ってしまえば、平行世界というのもある程度認知度のある言葉を選んだだけですので、実際にそういったものなのかは判断できかねますが」

「神隠しの正体とか、いろいろ言われてはいるけど………」

初美「もっと言えば、定義的には『可能性と存在による分岐』なのですよー」

胡桃「………ん?結局、どういうこと?」

京太「………………………………」

「まずは、そういった世界、『似通ってるようで違う世界』が存在しているということだけご理解いただければと」

「単刀直入に申しますと、須賀………いえ。京太さんは、『其方側』からいらっしゃいました」

「………はい?」

シロ「………それって、つまりさ」

「ん」

胡桃「京太は………『別世界の人間』ってこと?」

小蒔「………肯定します」

京太「………世界の壁、とでもいえばいいんですかね。つまり、俺は火災現場からそれを越えてここに来たと」

811 :

「ええ。そこで重要なのが、世界の相違点なのです」

エイスリン「ソーイテン?」

「えっと………この世界と、京太さんがいらっしゃった元の世界。そこに、どういった違いがあるかということです」

「皆さんもお気づきでしょうが、京太さんのお話を聞く限りでは………二つの世界は、とても似通った歴史をたどっています。いえ、ほぼ同一と言ってもいいかもしれませんね」

豊音「インターハイの流れも、全部私たちが知ってるそれと同じだったもんね」

初美「じゃあ、何が違うか。それについては、さきほど答えが出たかと思います」

京太「ええ」

胡桃「………そうだよね。唯一と言っていい、相違点って………」



京太「俺がいない、ってことですよね?」



小蒔「………その、とおりです」

「平行世界とは、可能性の分岐です。例えばいつもの通学路で右に曲がるところをもし左に曲がっていたら、といった小さなものから、織田信長が本能寺で暗殺されなかったら、第二次世界大戦が無かったらといったような大きなものまで存在します」

「極端に言っちゃえば、そもそも人間がいなくて恐竜が滅んでなかったら、なんてこともある」

京太「この世界はつまり、俺の世界から見て『須賀京太郎が存在しなかった世界』ってことですよね」

「ええ。それも、今のこの世界の時間軸ともずれています。未来がその通りになるかまではわかりませんが、あなたがいない世界ということは間違いありません」

トシ「………それは」

小蒔「はい」

トシ「京太君が、この世界に飛ばされた理由と関係があるのかい?」

812 = 1 :

「飛ばされた理由というよりは、何故無限に等しく存在する世界の中で『この世界に飛ばされたのか』ということ」

「………あ。それについては、ちょっとだけ想像ついたかも」

胡桃「うん。ドラえもん、だっけ?なんか、そんなの見た覚えがある」

シロ「タイムパラドックス………だっけ。それと同じこと?」

「ええ………そろそろ、纏めに入りましょうか」

豊音「お願い」

「………姉帯、さん」

豊音「私は、今でも辛いから」

小蒔「………本当に、辛い役目を押し付けてしまって申し訳ありません」

「………では纏めます」





「須賀京太郎さんがこの世界にたどり着いたのは、『須賀京太郎が存在している世界』を選択肢から排除した上で選ばれた、もしくは無作為に放り込まれたのでしょう

同一人物が同じ世界に二人存在する、という矛盾を、世界は許しません

また、そのきっかけになったのは………ここまで来るともはや推測にすぎませんが、先ほど語られた火災現場での最後、『死ぬわけにはいかない』という強い意志でしょう

先ほども申しあげました通り、こういったことには前例が存在します

そう多いケースではないので何とも言えないのですが………同じように、強い意志が、強い未練が、強い後悔が―――――――爆発的な、何かを『求める』感情が、引き金になっている傾向が見られます

須賀京太郎さんは、元いた世界で死に瀕した時、死ぬわけにはいかない―――という爆発的な意思を発しました

そして――――――――扉が開いた、と表現すればいいのでしょうか。平行世界へととばされる………詳細は分かりませんが、その意志以外にも条件や状況を整えてしまった

その結果、同一人物の同時存在のような大きすぎる矛盾を防ぎ、なおかつその当人がその世界に対して大きすぎる異物となることを、世界が避けた結果、この世界に来たのでしょう

平成の太平の世に生まれた人間を、戦国時代が終わらなかった世界等に放り込んだりしたら大変ですから

その結果ですが、貴方はこの世界にたどり着いた

ですが――――最小限にその影響をとどめたとはいえ、その存在がその世界に対しての『異物』であることには変わりはありません




限界が、来ているのです

813 = 1 :

京太「………限界、ですか」

「ええ。平行世界への移動が、世界がとる救済措置なのか、それとも、緊急避難にすぎないのか………それはわかりません」

「ですが、どうやらその当人が元いた世界と違う世界が、他の世界の存在を受け入れていられるのには………例外はあれど、限界があるようなのです」

胡桃「その………限界を」

小蒔「………」




胡桃「その限界を、越えちゃったらどうなるの?」




「………さっきも言った通り、前例があるとはいえ、ケースが少なすぎてはっきりしたことは言えない」

初美「もっと言えば、それを確かめられる状況になってたら、今こうしていられたかすらわからないのですよ」

シロ「………どういうこと」

小蒔「その影響には、大小様々あると思われます。ですが、そのどれもが―――」



「最小のもので、世界による修正の結果の当人の死亡、もしくは消失………大きすぎるものになれば、その世界自体の崩壊といったものもありえます」

814 = 1 :

胡桃「………そん、な」

京太「………………………………」

シロ「………ふざ、けるな」

豊音「………じゃあ、なんで世界は――――京太君を、ここに」

「わからないのです。私たちも、断片的な情報からもっとも確率の高いものを推測しているのに過ぎないので」

初美「それを少しでも、限界まで見定めようと思っていたのですが………もう、その限界は相当近づいているようなのです」

京太「これ以上、俺がここにとどまれば―――何が起きてもおかしくはない、と」

小蒔「………………はい」

「もう少し大丈夫か、などと楽観視していましたが、どうやらもう無駄のようです。おそらく、本年度三が日開けまでが、ギリギリかと」

「だから、貴方はここで選ばないといけない」

胡桃「………………えら、ぶ?」







「この世界を巻き込む覚悟でこの場にとどまるか


                   元の世界に、帰るのかを」






京太「―――――――――――――――!?」

「ちょ、ちょっと待って!!か、帰れるの?帰る手段が、あるの!?」

シロ「………!?」

「ええ。これが、『別の世界に行きたいから頼む』、といったことでしたら無理でしたが」

初美「トンネルの問題なのですよー」

シロ「………トンネル?」

「世界の壁は、本来我々人間がどうこうできる存在ではありません。普通でしたら、どうしようもないんですよ」

初美「ですが、元いた世界に帰りたい――――ということでしたら、無理ではないのです」

「世界の壁を普通に越えようとするならば、その世界への道を作らねばなりません。それは人間の手に余る、神の、世界の所業です。しかし、『元いた世界からこちらに来た』というのであれば別なのです」

シロ「………なるほど。それで、トンネル………」

小蒔「ええ。それでしたら、そもそもこちらに来る時に通ってきた因果、道があるわけです。そこを戻ればいいのですから」

「下手に道を開けて世界を繋げたところで、どこにつながるかなどわかりませんから」

胡桃「そっか………そもそもここに来る時にその道ができてるわけだから、ただ戻ればいいんだ」

「ええ。ですが―――問題も、もちろんあります」

京太「………ええ。大体ですが、理解したつもりです」

胡桃「え」

京太「トンネル………その、通ってきた道を戻るということは、こちらから行って、出る場所は来る時と同じになる。それも、寸分たがわず」

「………ん」

小蒔「大変、申し上げ辛いのですが――――――――」





小蒔「帰れば、あなたはあの火災現場に戻され――――――――間違いなく、その命を失ういことになるでしょう」

815 = 1 :



本日の更新はここまでです
次回、遂に完結編となります


………ええ。長すぎますね、間隔。しかも今気づいたら誤字してやがる………
本当に、申し訳ありません。転職してから時間がなかったという言い訳だけをさせていただきます

さて、便利キャラ、もとい巫女さん軍団が真相に切り込んだところで、あとは真相究明ではなく『選択』となります
その結果どうなるかは、次回になります。                                                    バッドエンド?認めねえよ?

それでは、もうあと少しだけお付き合いいただけると幸いです。次回、またお会いしましょう




【独り言】
胡桃ちゃん………養豚業って、興味ない?

817 :

乙ー
永水のSSにおける便利さ加減よ

818 :

遂に家畜にまで成り下がるのか...

819 :

次ぃ、次が気になるぅ

820 :

この物語に悪者居ないとか言ってたけど、畜生に成り下がったり、京ちゃんや咲ちゃんを燃やそうとするイッチが明らかに悪者なんだよなぁ

821 :

一ヶ月か・・・

822 :

大変遅くなりました
豚さんが言うこと聞いてくれなくて、生傷作りながら毎日ヒャッハーしてる1です

明日、は少しきついのですが、また数日中に更新いたします。大変お待たせしておりますが、お付き合いいただければ幸いです




【独り言】胡桃ちゃんブヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

823 :

あいよ

824 :

ルカ・ブライト「……」ニヤニヤ

825 :

>>1のことだしあと2か月は待つと思ってた
舞ってる

827 :

ご報告いたします

明日、というかもう今日ですね

5月12日の夜、おそらく10時前後・・・だと思うのですが、更新させていただきます

少々お待ちくださいませ

828 :

パンツ脱いだ

829 :

了解

830 :

つまりドニーダーコみたいな話だったのか…

831 :

おのれディケイド
貴様によってまたも世界が破壊されてしまった

832 = 1 :

こんばんわ、豚さんに数年ぶりに体重が50キロ超えた>>1です


若干遅刻しましたが、投下を開始します

833 = 1 :

翌日       宮守高校 麻雀部部室

胡桃「………………」

「………胡桃」

シロ「………………」

(………あれから、一晩が明けた)



『いずれにせよ、もう時間はありません。酷な事とは重々承知しておりますが………それでも、早急にご決断いただかなくてはなりません』



(あの後、一度解散して………先生の話だと、京太君は朝早くから出かけたって聞いた)

(決断したのかどうか、それすらもわからない。けど………)

胡桃「どの道、どうなっても」

「!」

胡桃「京太はもう………ここには、いられないんだよね」

「………」

シロ「あの人達が悪いわけじゃないのは、わかってる………けど」

エイスリン「シロ………」

シロ「恨みもしないし、八つ当たりだってしたくない。けど、それでも………『決断』なんて言っても、どの道京太に選択肢なんてないじゃんか………」

豊音「京太君がここにとどまろうとすれば………その結果、最低でも京太君自身が、最悪の場合は私たちも巻き込んで………だったよね?」

胡桃「うん、そういってた………」

豊音「………ずるいよね」



小蒔『本当に………申し訳、ありません………』



豊音「あんな………罪悪感で死んじゃいそうな顔で言われたら、何も言えるわけないよ………」

834 = 1 :

シロ「………恨みさえさせてくれないなんて………ずるい、よ」

エイスリン「キョータ、ドコニイッタンダロ………」

「わからない。けど………京太君なら、短気は起こさないよ」

胡桃「待とう」

シロ「………胡桃」

胡桃「京太が、自分で選んだことを………自分から、告げてくれるのを」

シロ「………ん」

エイスリン「ソウ、ダネ………」

豊音「………うん」

「………………………」

(まったく………こんないい女たち待たせて、心配させて………)




(早く戻ってこないと、許さないぞコノヤロー)

835 = 1 :

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

喫茶「遠野物語」


店長「………そうか」ムキキッ

京太「ええ………こんな時期に、本当に突然で申し訳ありません………」

店長「構わんさ。詳しくは聞かないが………本当に、大切な決意なんだな?」ミチチチッ

京太「はい」

京太「本当に………なんて言ったらいいのか」

店長「………優秀なバイトを、簡単に手放すほど俺は愚かじゃねえぞ」ムキッ

京太「………え」

店長「ましてや、タコス。俺はまだリベンジできてねえんだ。勝ち逃げなんぞ許さねえからな」ムキキキキッ

836 = 1 :

京太「マスター………?」

店長「いいか、テメエの出してきたこの辞表」ミチチチチチッ

ビリリリリッ

京太「………………!?」



店長「今は受け取らねえ。休職扱いだ馬鹿野郎。さっさと、全部片づけて戻ってこい」ムキィ



京太「………マスター」

店長「わかったか」ムキッ

京太「………はい!」

店長「なら、行って来い。それで、全部終わらせて戻ってきて、その時に全部決めろ」ムキキッ

店長「それで、俺のところなんかより………お嬢ちゃんたちに、しっかり『ただいま』を言ってやれ」ミチチッ

京太「………行ってきます」

店長「ああ、行って来い」ムキムキッ

ガチャッ

店長「………しばらく」ミリリリリッ

店長「カウンター、広くなっちまうな………」ムキィ

837 = 1 :

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

トシ「………こうしてみると、本当に物をもたない子だったんだねぇ」

京太「自分でもびっくりしてます。本当に必要な物だけ揃えたとはいっても、ポケットだけで事足りちゃうんですからね」

トシ「思い返せば、自分自身の欲で何かが欲しいって言ったことが一度もなかったねぇ。自分で必要な物も、バイトで稼いだお金で全部賄って………」

京太「それでも、相当ご迷惑おかけしてしまいましたけどね」

トシ「何が迷惑なものかい………前にも言っただろう?」

京太「………?」


トシ「私はね………あんたを孫の様に、いや………孫だと、思ってるんだよ?」

トシ「孫に頼られることの、何が迷惑なもんかい」


京太「………ありがとうございます」

トシ「帰ってくるんだろ?」

京太「………そのつもりです」

トシ「だったら、その時は………もっと、私を………周りを頼りな」

トシ「あんたは少し、自分で抱え込みすぎてて不安になるよ………だから、必ず………」

京太「………ええ。帰って、きます」

トシ「………」

トシ(………ああ。我ながら、最低だよ)



トシ(この子は………自分が、帰ってこれない事なんて………覚悟、してるのに)

トシ(こんな、言葉を投げつけるなんて………本当に………)

838 = 1 :

トシ「………『向こう』に戻ったら、火の中なんだろう?」

京太「ええ」

トシ「だったら、防火対策くらいしていってもいいんじゃないのかい?」

京太「それも、考えました。ですが………永水の皆さんの話によると、できないんだそうです」

トシ「できない?」

京太「ええ。こちらに来る時に道がもともとできているから帰ること自体はできても………世界間の移動ということ自体が、相当な力技であることには変わりはないとのことで」

京太「『向こう側』に渡る際、できる限りこちら側の物は所持しない方がいい、というか………」

トシ「もし無理に物を持ち込もうとすれば、ということかい?」

京太「ええ。何が起きるかわからないし、最悪、帰るべき場所への座標がずれかねないと」

トシ「………世界はどこまでも、融通が利かない石頭なようだね」

京太「ははっそうですね」

トシ「………火の中から、どうするつもりなんだい」

京太「生きてみせます」

トシ「………?」

839 = 1 :

京太「正直、気休め以外の何物でもないですけど………状況が最悪でも、突然の事態で混乱してる時より、はじめからわかってれば動きも少しは変えられるはずですから」

トシ「それで、なんとか抜け出すっていうことかい」

京太「ええ。そして、駆けつけます」

トシ「………ん?駆け、つける?」

京太「ええ。………だって、俺が『向こう側』に戻るのは、ただ………俺と、この世界のためだけじゃない」





京太「絶対に助けたい奴を、今度こそ………助け出すためなんですから」





トシ「………京太君」

京太「同じ時間に戻れるっていっても………随分、待たせちゃってますからね」



トシ(………なんて、馬鹿な子だろうね)

トシ(火災現場、それも燃え上がってる瓦礫の中から………自分が助かるかどうかすら怪しいっていうのに)

トシ(………まだ、誰かの事を考えてる)

トシ(自分だけで助かる気が、初めからない………なんて)

トシ(なんて、真っ直ぐすぎて―――――――危うくて――――――――

                  カッコいい、男の子だよ)

840 = 1 :

トシ「………だったら、いってきな。その代り、絶対にその子を助けてくるんだよ、ヒーロー」

京太「ヒーローなんて、柄じゃないんですけどね」

トシ「女の子を命がけで助けようとする男の子が、ヒーローじゃなくて何なんだい。その代り、だ」

京太「え?」

トシ「ヒーローの条件、忘れるんじゃないよ」

京太「………条件?」

トシ「ヒーローっていうのは、負けないものなんだろう?」



トシ「あんた自身も、生きて帰ってこなきゃ意味がないんだ。必ず、生き抜くんだよ」



京太「………肝に銘じます」

トシ「あんたは頑固だからねぇ。何十本釘刺しても足りないくらいだよ」

京太「藁人形じゃないんですから………」

トシ「まあ、とにかく………必ず、生きて帰ってきな」

京太「ええ」

トシ「そして、あの子たちに………ちゃんとおかえりを、言ってあげな」

京太「ええ………そして」

トシ「ん?」

841 = 1 :

京太「また、この玄関を開けて………ただいまを、言います」










ガシッ

京太「っ、ちょ、先生!?」

トシ「………無理は、するんじゃないよ………」

京太「………」

トシ「………帰って、おいでね」

京太「………必ず」



京太「この家に、『帰って』きます」

842 = 1 :

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


宮守高校  麻雀部部室




京太「………まだ、皆さん残ってらしたんですね。夜なのに」

シロ「絶対、ここに来るって踏んでたから………待ち伏せ?」

京太「はは、読まれてますね」

「そのくらい、誰だってわかるよ。私だって、ここには寄ったと思うし」

エイスリン「バレバレ!!」

豊音「………その格好」

京太「………はい」

豊音「初めて、ここに来た時の格好をしてるってことは………」

京太「………ええ」





京太「行ってきますを、言いに来ました」

843 = 1 :

「………もう一晩くらい、ここにいたって罰は当たらないだろうにねぇ」

京太「はい………けど、俺はそこまで強くもないですから」

シロ「………………それは?」

京太「これ以上、『もう少し位』『まだもうちょっと』って続けてたら………決心が、鈍ってしまいそうで」

エイスリン「………………………」

エイスリン(耳が、痛いなぁ………)

京太「だから、ここで行ってきます。商店街の皆さんや、先生、マスターには既にごあいさつを済ませましたし………永水の皆さんにも、すでに連絡は取ってありますから」

京太「本当は、ここで当直の方に電話借りて皆さんにご連絡しようと思ったんですけどね」

シロ「ここで、行くの?」

京太「少しだけ、移動します。例のトンネルの例えじゃないですけど、出入口はできるだけ同じ方がいいそうですので」

豊音「つまり、始めて京太君を見つけたあの帰り道の土手っていうこと?」

京太「ええ。その通りで………」












胡桃「京太」

844 = 1 :

京太「………胡桃さん」

「………胡桃」

シロ「………胡桃」



胡桃「ちゃんと、帰ってくるんだよね?」

京太「………ええ」

胡桃「嘘、ついたら許さないから」

京太「………はい」

胡桃「約束」

京太「………………………」

胡桃「大掃除の時の約束。忘れて、ないよね?」

京太「………はい」



京太『真っ先に――――――胡桃さんに会いに来て、『ただいま』を言います』



京太「必ず………果たさせていただきます」

胡桃「………よろしい」

京太「………胡桃さん」

胡桃「あんまり、待たせないでよ」

京太「レディーを待たせるのは、男としてダメですからね」

胡桃「キザな台詞言わない、そこ」

京太「………………」

胡桃「………………」




京太「行ってきます」


胡桃「いってらっしゃい」

シロ「いってらっしゃい」

「いってらっしゃい」

エイスリン「イッテラッシャイ」

豊音「いってらっしゃい」











またね

845 = 1 :

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京太「………寒い中、お待たせしてすみません」

小蒔「いえ。こちらも、儀式の準備は今終わったところです」

「思ってたより、小規模………というか」

初美「力技とはいえ、結局前にも言ったようにトンネルを戻るだけですからねー。やること自体は単純ですから、そこまで複雑なシステムはいらないんですよー」

シロ「………忘れ物、してないよね」

京太「はは、シロさんに言われるとは………」

シロ「………言うようになったじゃん」

京太「成長、させていただきましたから」

シロ「………ばーか」

グイッ

京太「うわっ!?」

シロ「………帰ってきたら、一杯付き合ってもらうから」ボソッ

京太「………はは、お手柔らかにお願いしますよ」

シロ「どうだか」

シロ「………だから、早く帰ってこい」

京太「………必ず」

846 = 1 :

.






エイスリン「キョータ」

京太「はい」

エイスリン「カエッテキタラ・・・ミンナノ、エ、カク」

京太「………絵、ですか」

エイスリン「ワタシ、ズット、ココニハ・・・・イラレナイカラ」

京太「………」

エイスリン「ハヤク、カエッテキテネ」

京太「………はい。急ぎます」

エイスリン「………………」

エイスリン『さよなら、私の初恋』

京太「え?」

エイスリン「ンーン、ナンデモナイ!」

(………エイスリンさん)

847 = 1 :

.





豊音「………京太、くん」

京太「豊音さん」

豊音「………本当に、ごめんね」

京太「………だから言ってるじゃないですか。豊音さんに責任なんて、何一つありません」

京太「こうやって戻るのだって、俺の意志ですから」

豊音「けど!!」

京太「………じゃあ、一つ。お願いしてもいいですか?」

豊音「………え?」

京太「帰ってきたら………豊音さんの村を、案内してください」

豊音「私の、村を?」

京太「ええ。俺だけじゃなくて、みんなで」


京太「姉帯豊音さんの友人です………って、自己紹介させてもらうために」


豊音「………うん」

京太「いいですか?」

豊音「………うん!!うん!!」

豊音「待ってる!!待ってるから!!」

京太「………はい」

848 = 1 :

.






「最後まで、女泣かせなんだからねぇ」

京太「ちょ、なんで………」

「それすら自覚できないような人には教えてあげませーん」

京太「ちょ、そんな」

「まあ、自分で整理してみれば?恥ずかしいポエムで」

京太「うぐっ」

「ごめんって。………どーせ、帰ってきても無傷じゃすまないんでしょ?」

京太「………でしょうね。なんせ、火の中ですから」

「ま、最初のハグと拳骨は胡桃とシロに譲ってあげる」

京太「え?拳骨前提ですか?」

「女の子待たせてどっかいっちゃうんだから、当たり前でしょ?」

京太「………うぐぅ」

「私は、救急箱一式揃えておくからさ」

京太「………え?」

「最初の手当てくらいは、私にやらせなさいね?」

京太「………ええ。是非、お願いします」

「思いっきり沁みる消毒液で目、覚まさせてあげるから」

京太「はは………それは、辛いや」

849 = 1 :

.






胡桃「京太」

京太「はい」

胡桃「挨拶は、もう済ませたから」

京太「………はい」

胡桃「帰ってきたら、また―――あのタコス、お願いね」

京太「はい」

胡桃「ゲーセンも行こう」

京太「はい」

胡桃「カラオケも、またいこう」

京太「ええ」

胡桃「………いつものメニューの作り方、忘れてないでよ」

京太「しっかり、覚えてますよ」

胡桃「麻雀、今度は一緒に打ってもらうから」

京太「手加減してくださいよ」

胡桃「や。ちゃんと、覚えてもらうから」

京太「………わかりました」











胡桃「これは、この一言だけは、忘れないで」





京太「はい」

850 = 1 :

.













胡桃「大好き」













.


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