元スレまどか「それは まぎれもなく コブラだなって」
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301 = 296 :
コブラ「宇宙のエネルギーが減っていく一方、太古の昔のアンタらが見つけたのが少女達を糧にしてそのエネルギーを補っていくという方法。…だったかな」
コブラ「だが、そいつの効率性自体を疑うね。何千年何万年も昔のシステムに頼っていないと宇宙が消滅しちまうってのは、甚だ可笑しな話だ」
コブラ「インキュベーターの目的は、いたいけな少女を殺す事だったのかな。それとも、宇宙を永らえさせる事だったのかな?」
QB「…」
QB「つまり、もっと効率のいいエネルギーの回収方法があるとでもいうのかい」
コブラ「そいつを模索するのもあんたらの目的に含まれる筈だ。何にしても、俺ぁその宇宙の寿命とかいうやつに貢献するつもりは全くないからな」
コブラ「かの女達だってそうだ。アンタらには感情がないから分からないかもしれないがね」
コブラ「同じ種族、同じ志の人間を殺されていい気分のするヤツはいないぜ。そうしないと宇宙が滅びちまうっていうのなら」
コブラ「宇宙なんざ、滅びちまうべきなんじゃないかな」
QB「コブラ。君の意見は宇宙全体の害悪に過ぎないよ」
コブラ「残念だったな。俺はもともと色ぉーんな奴に恨まれてるんだよ」
コブラ「汚いんだよ。やれ宇宙のためだの人類のためだの言って人を食い殺して自分達を正当化する。感情は無いクセに、そこはクリーンに見せたいわけか?」
QB「理解をして欲しいだけさ。人が存在しないと、ボク達も生きていけない。少しは歩み寄らないとね」
コブラ「だから『契約』という形で少女達を騙しているわけだ」
QB「君がそう思うのも自由さ」
コブラ「まぁ、そこは褒めてやるさ。…勝手な奴もいてね、人なんざ平気で食い物や踏み台にするヤツは、俺の世界にもごまんといる。しかしアンタらは、契約後生き延びる術も与えてくれてるのだからな」
コブラ「だから俺は、そいつを最大限活用させてもらうよ」
QB「…」
コブラ「かの女達の未来を、醜い魔女なんかにさせやしない。…とびっきりの美女になってもらわないと、俺が困るんだ。未来に住んでいる俺がね」
そう言ってコブラは立ち上がると、タートル号から出て市街地へと歩いて行った。
302 = 296 :
ほむら「…それじゃあ、明日。教えておいた場所に集まって。そこにワルプルギスの夜が生まれるわ」
さやか「りょーかい。…あはは、なんか、集合って言われるとピクニック行くみたいでなんか緊張感ないけど…」
マミ「…でも、確かにそこで…私達の決戦が始まるのね」
ほむら「ええ。…何度も私が、挑んできた場所だから」
杏子「ま、緊張感なんざ持たなくていいんだよ。万全のコンディションで臨むためにしっかり寝て…しっかり食っておくコトだな」
さやか「アンタはお菓子食って体調万全だから便利だよね…」
杏子「どういう意味だよ」
ほむら「…それじゃあ、明日。…教えておいた時間と、場所で」
マミ「ええ。…頑張りましょうね、暁美さん」
ほむら「…」
ほむらは少しだけ頭を下げると、マミの部屋から出て、雨の降る外へと出て行った。
さやか「なーんかやっぱり実感ないなー。…明日、最強最大の魔女が生まれて…生きるか死ぬかの闘い、なんて」
杏子「生きるか死ぬかの闘いなんざ常日頃からやってるだろ。要するに、いつもと変わらねーんだよ。アタシ達にとっちゃあ、魔女が大きかろうが小さかろうが関係ない」
さやか「…そっか。いつもと変わらない…。そう思ってればいいのか。たまには良い事言うじゃん」
杏子「たまには、が余計なんだよ」
マミ「ふふ、本当にいつも通りで安心ね、2人は」
303 = 296 :
その時、来客を知らせるチャイムが鳴り、ガチャリとドアが開く音。
コブラ「やぁ淑女の皆様、お揃いで」
マミ「あ、コブラさん。…まぁ、どうしたの?それは」
コブラ「手ぶらじゃ何だしね。美人の店員に良いのを見繕って貰ったのさ」
そう言うコブラの手には、花束が一つ握られていた。コブラはコートの雨粒を払って部屋に入ってくると、笑顔でそれをマミに差し出す。
マミ「…この花…。ふふ、有難うコブラさん。それじゃあ飾っておくわね」
さやか「相変わらずキザだねー、コブラさんは。今時の男はそんな事しないよー」
コブラ「ハハ、だろうな。俺のいた時代でもなかなか見かけなかったぜ」
さやか「…さーてーはー…相当場数を踏んでいると見たねッ。…モテたでしょー?」
コブラ「ま、そこそこに」
さやか「うわぁ」
304 = 296 :
コブラ「ところで、ほむらは来なかったのかい。てっきりここにいると思ったんだが」
マミ「あら、彼女が目当てだったの?」
コブラ「とんでもない。マミにも勿論会いたくて来たんだぜ」
マミ「…あの、そういう意味じゃないんだけれど…」
苦笑いをしながら、花を花瓶に移すマミ。
杏子「アイツならさっきまでここに居たぜ。丁度アンタとすれ違いだ」
コブラ「ありゃあ、そいつは残念。タイミングが悪かったな」
さやか「明日のコトもあるしね。ほむらはほむらで、何か準備があるんじゃない?」
コブラ「…成程、ね。それじゃ、ちょいと俺は追いかけてみるとするか」
マミ「え?来たばかりだし、お茶でも飲んで行っても…」
コブラ「そいつぁ有難い。少し後でゆっくり頂きに来るぜ。ちょいとかの女に話があるんだ」
コブラ「それじゃあな。…そうだな、紅茶はダージリンがいいね。美味そうなクッキーもあったら最高だ」
マミ「…クス。はいはい、用意しておくわね」
305 = 296 :
そう言ってすぐにマミの部屋を出ていくコブラ。
呆気にとられた様子でそれを見送るさやかと杏子。
さやか「珍しいね、あの人があんなすぐ帰るなんて」
マミ「何か目的があるとすぐに飛んでいっちゃう性格みたいね。…まだ一か月くらいしか一緒じゃないけれど…分かりやすいのか分かり辛いのか…」
杏子「勝手な奴だな」
さやか「…アンタには言われたくないと思うよ」
マミはガラス製の花瓶にコブラから貰った白い花を綺麗に飾り付けると、テーブルの中央に置いた。
さやか「へーっ、綺麗。…花とかあんまり見ないから分からないけど、いい色してますね。コレ」
杏子「これ、何の花だ?」
マミ「…これはね、ガーベラの花よ」
杏子「ガーベラ?」
マミ「そう。キク科の多年生植物で…花言葉は『希望』。ふふ、本当に色々な事に詳しいのね、コブラさん」
さやか「…やっぱりキザだぁぁ…」
306 = 296 :
大粒の雨が降りしきる中、傘も差さずに一人立ち、何もない空を見上げる少女。
ビル街の中心。開発中で、何も無い草原のような広く拓けた場所。そこには…明日、いや、過去…確かにワルプルギスの夜が存在するのだった。
コブラ「…やっぱりここだったか、ほむら」
ほむら「…何か用かしら?必要な事は伝えた筈だけど」
そのほむらの後ろに着いたコブラ。少女はそちらを見る事なく、冷たいような言葉を放つ。
コブラ「一つ、聞いておきたい事があってね。お邪魔だったかな」
ほむら「…構わないわ。何かしら」
コブラもまた、雨の中傘を差さずに、雨粒を身体に受けている。それでもいつものにやけた表情は崩さずに、葉巻はしっかりと銜えていた。
コブラ「…話さないのかい、まどかには」
ほむら「… … …」
ほむら「ワルプルギスの夜の事を?何故?まどかには関係のない事だわ」
コブラ「おいおい、関係ないはないだろ?かの女にはしっかりと関係がある筈だぜ」
コブラ「あんたがかの女を親友だと思っているように…かの女もまた、あんたを親友だと思っている」
ほむら「…そんなワケないわ」
ほむら(…それは、過去の話。…この時間軸の話では、無い)
307 = 296 :
ほむら「もう一度言うわ。…何故、話さないといけないの。まどかは魔法少女ではない。一緒にいても危険なだけよ」
コブラ「俺達が負ければどこにいたって同じだろ?それに、かの女は関係無いわけじゃない。魔法少女の闘いを何度も見てきている」
ほむら「それだけだわ。…まどかには、魔法少女に関わって欲しくなかった。それなのに…関わってしまった。その事実だけで十分過ぎるほど危険なのに」
コブラ「…まどかが魔法少女になる事が、か」
ほむら「… … …」
コブラ「アンタの行動は、まどかを自分達から遠ざけたいとする一方、守りたいという行動にも見える。以前、ガラス人形と戦った時に言っていたっけな。まどかの悲しむ顔は見たくない、ってさ」
コブラ「ほむら。あんたが時間を繰り返してまで戦う理由は…まどかを守りたいからだ。しかし、まどかを魔法少女にしてはいけない。…そんなルールがお前さんの中にある」
コブラ「そして、まどかは魔法少女としての素質がありすぎる。その力は強大だ。…ワルプルギスの夜を超える魔法少女となり…最悪の魔女へとなってしまう。…違うかい?」
ほむら「… … …」
ほむら「どうして…」
コブラ「仕事柄、探偵の真似事をする事も多くてね。つい考えちまったのさ」
コブラ「当たっちまったようだな」
308 = 296 :
ほむら「… … …」
ほむら「ええ、その通りよ」
ほむら「まどかを魔法少女にするわけには、いかないの。…どんな魔法少女も…いいえ、どんな人間でも…希望は絶望へと変わってしまう」
ほむら「私達と一緒にまどかが戦ってしまっては、いけない。まどかの悲しむ顔を…もう、見たくないの。まどかが魔女に変わるその瞬間を、見たくない。まどかの悲しむ顔なんて、もう見たくない…!!」
コブラ「…」
ほむら「私は…まどかを守る。最初の時間で、最初に出会った、最高の友達を…失いたくない。だから…絶対に、私はワルプルギスの夜に負けられない…!」
コブラ「…なぁ、ほむら。あんたは、『皆で』ワルプルギスの夜を倒すんじゃなかったのかい?」
ほむら「… … …」
コブラ「闘えるだとか、闘えないだとかは関係ない。…要は、自分の意志さ。自分の願いだけが、自分を動かせる。…アンタがまどかを守りたいと言うのなら、まどかの気持ちはどうなるんだ?」
ほむら「…まどかには、私の気持ちなんて…どうだっていいの。私が守ると決めたんだもの。そのための…魔法少女の力。だから…まどかは何もしなくていい」
コブラ「それじゃあかの女の気持ちは無視するのかい」
ほむら「まどかが私に対して、何を思うと言うの。…この時間軸では、まどかには何も伝えていないというのに」
コブラ「…伝えなくても、伝わる事もあるさ。…特にほむら。あんたの行動は、分かりやすいからな」
ほむら「…?…どういう―――」
ほむら「!!!!!!!」
その時、ほむらは初めてコブラの方を振り向いた。
自分の後ろにいるのは、コブラだけだと思っていた。だからこそ、全てを語っていた。…それなのに。
まどか「… … …」
そこには、自分と同じく、雨に濡れるまどかの姿があった。
309 :
ほむら「どう、して…」
まどか「…わたし、ずっと、考えてたんだよ。どうして、ほむらちゃんが…戦っているのか。…前に、マミさんが言ってたから。ほむらちゃんは、グリーフシードを奪うためだけに戦ってるんじゃない、って」
まどか「魔女を倒して…さやかちゃんのソウルジェムも、返してくれた。…ずっと、何でか、分からなかった」
まどか「…だから、聞こうと思ってたの。どうしてほむらちゃんは…」
まどか「わたしを助けてくれようとしているのか。わたしを…魔法少女にさせないようにしてくれているのか」
ほむら「…!!」
まどか「ほむらちゃんは…ずっと、わたしを守ってくれてたんだね。違う時間を、何回も繰り返して…ずっと、ずっと…」
まどか「なんで…?なんでそこまで、わたしの事を…」
ほむら「…っ…!」
まどか「わたしだって…皆の…ううん、ほむらちゃんの力になりたいよっ…。でも、ほむらちゃんはいつも…わたしを魔法少女に近づけないようにしてくれて…それが、わたしを守ってくれている事になっているんだって、今分かった…」
まどか「教えて…どうしてほむらちゃんは、魔法少女に…」
ほむら「関係ないわ」
まどか「…!」コブラ「…」
ほむら「まどか、貴方には関係ない事なの。だから話す必要もな―――」
まどか「関係あるよッ!!!!」
ほむら「…まど、か…?」
310 = 296 :
まどか「ほむらちゃんはわたしを助けてくれる!だからわたしも、ほむらちゃんを助けたい!どうしても…どうしても、力になりたいの!だから…わたしは知りたい!!」
まどか「どうしてほむらちゃんが魔法少女になったのか…どうして、何度もわたしを助けてくれるのか…!話してくれるまで、わたしは此処から離れないッ!」
まどか「わたしは…ほむらちゃんの事ッ―――」
その瞬間、まどかに抱きつくほむら。
涙に震える掠れた声。今までの彼女からは聞いた事のないような弱々しい声。
ほむら「逆、なの…全部、全部、逆っ…!」
まどか「ほむら、ちゃん…?」
ほむら「私を助けてくれて…私を、友達だと言ってくれて、守ってくれたのは…全部っ…まどかなのよっ…!だから私は…貴方を、失うわけには…っ…!!」
ほむら「でも…ッ、でも、貴方は何度も私の前から…っ、ひぐっ、消えて、しまって…!!何度も、何度も消えてしまうのよッ…!!」
ほむら「私の一番大切な友達を、守りたい…!!それだけなのよっ…!!」
まどか「… … …」
降りしきる雨の中、まどかの服を握りしめ、強く抱くほむら。まどかもコブラも初めて聞く、彼女の弱音。
だがまどかは、涙を流しそっと微笑みながら、ほむらの肩をそっと抱く。
コブラ「…(さて、お邪魔虫はこの辺りで消えるとするかぁ)」
コブラは瞳を閉じ、微笑みを浮かべながらその場を後にする。
311 = 296 :
ほむら「まどかを、救う。それが私の魔法少女になった理由。そして今は…たった一つ、私に残った、道しるべ」
ほむら「でも時間を繰り返せば繰り返すほど…貴方と私の距離は遠くなって、ズレていく」
ほむら「それでも私は…まどかを守りたい。だから…ずっと、時間を繰り返してきた」
ほむら「解らなくてもいい。伝わらなくてもいい。私は、貴方を守れれば、それで…」
まどか「解かるよ…ほむらちゃん」
ほむら「…まどか…」
まどか「…初めて、泣いてくれた。初めて、ホントの言葉で話してくれたから。…だから、わたしはほむらちゃんの言葉、解かるよ。…全部」
ほむら「… … …」
まどか「だから…わたしは、ほむらちゃんを助けたいの。お願い…わたしを、魔法少女に…!」
ほむら「…駄目よ」
まどか「… … …」
ほむら「それじゃあ、駄目なの。…貴方を、この闘いの中に巻き込めない。貴方には…ずっと、笑っていて欲しい。私の傍で、ずっと…」
ほむら「だから…それじゃあ、駄目。それじゃあ、私のしてきた事が全て、無駄になってしまう」
ほむら「私に、貴方を守らせて」
312 = 296 :
アナウンス「―――本日午前七時、突発的異常気象による避難指示が発令されました」
アナウンス「見滝原市周辺にお住まいの皆様は、速やかに最寄の避難場所への移動をお願いします。繰り返します―――」
・
マミ「…来るのね、いよいよ…」
ほむら「ええ。…本当にいいの?」
杏子「良くなかったら此処にいねーよ」
さやか「そうそう。…ま、ちょっと怖いけどさ。これも魔法少女のお仕事…ってヤツだよね」
マミ「皆、必ず生きて帰るわ。…だから、行きましょう、暁美さん」
ほむら「… … …ありがとう」
杏子「にしても、アイツ遅いな。どうしたんだ?」
さやか「…まさか…」
マミ「そんな事はないわ、美樹さん。…彼は、きっと来てくれる。今までだってそうだったんだもの。…だから」
その時、上空に聞こえる轟音。異常気象の突風を物ともせず、空中に停止するタートル号。
ほむら「…コブラ…」
コブラ「よう、待たせたな皆」
コブラ「それじゃ行こうぜ。パーティ会場へ…な!」
313 = 296 :
まどか「… … …」
避難場所である学校の体育館から、暴風吹き荒れる外を眺めるまどか。
その手に握りしめられているのは、一本のガーベラの花であった。
まどか「ほむらちゃん…。わたし…」
まどか「…ごめんね…」
314 = 296 :
――― 次回予告 ―――
遂にワルプルギスの夜との決戦だ!まぁー奴さんのデカい事強い事、この上ない!流石の俺でもちょっと骨が折れそうだぜ。
俺とほむら、マミ、さやか、杏子の力をもってしてもなかなか厄介な仕事だ。まぁ、後にも引けない事だし死ぬ気でやってやろうじゃないの!
しかしそんな中、戦いの中に突然現れるまどか。どうやらかの女は何かの決心をして来たらしい!こうなりゃもう怖いもんナシだ。
だが物事そう上手くはいかないねぇ。…大変な事が起きちまうみたいだぜ。
次回のCOBRA×魔法少女まどか☆マギカ。【五人の魔法少女(中篇)】。よろしくゥ!
315 = 296 :
8話終了です!ありがとうございました!
仕事もようやく落ち着きまして、次回からは更新ペースをあげてラストまでいきたいと思います。
しつこいようですが…本当に、いろいろなご支援をいただいて有難うございます。何よりの励みになっております!
こちらも力が入り、良いものを書こうと…努力はしているのですがなかなか難しいものですね…。
でもコブラとまどマギが大好きです!!!
それでは、また逢おう!
316 :
乙ヒューッ!
QBを変にやりこめるような展開じゃなくて良かったぜ
まどかが不穏だと思ったらタイトルが既に五人だったという
318 :
花もらったマミさんに死亡フラグ立ってない?
319 :
まどか契約するのか……
320 :
ちくしょうコレ見てたせいで会社遅れちまった
ラストも近い事だし、フィナーレを予想しつつオフィスで[田島「チ○コ破裂するっ!」]するかな
321 :
乙!
次も楽しみに待ってる
322 :
ヒューッ!乙
どうしてか着々とハッピーエンドに近づいてるというのに悪寒が……
323 :
そしてクリスタルボーイは本当に死んだのか?
324 :
ソウルジェムの身体で復活するだろ
325 :
グリーフシードの身体で復活したらそれはもう凄い事になりそうだな
326 :
ソウルジェムのカラダだったら敏感すぎやしないか?ww
327 :
クリ「特殊ソウルジェムで出来ている俺の身体はワルプルのように堅く、マミさんのおっぱいのように柔らかいのだ」
クリ「ということで今日もこの女でオナニーだ」
さやか「いやああああああああああ!!」
328 :
>>327
クリボーは泣いてる女で[田島「チ○コ破裂するっ!」]は出来るが女を泣かせる[田島「チ○コ破裂するっ!」]は出来ない筈だ!貴様は……貴様は[田島「チ○コ破裂するっ!」]マンではない!
329 :
ワルプルギスのグリーフシードを額に付けたボーイとかはありそう
330 :
>>327
クリボーは泣いてる女で[田島「チ○コ破裂するっ!」]は出来るが、女を泣かせる[田島「チ○コ破裂するっ!」]は出来ないはずだ!
貴様は・・・・・・貴様は[田島「チ○コ破裂するっ!」]マンではない!!
331 :
訂正のつもりが私も間違えるという・・・
[田島「チ○コ破裂するっ!」]!!どうだ!!
332 :
1日で読んでしまった、コブラとまどマギはpixivとかで見たから
内心SSで読んでみたいと思っていた矢先にこれだ、この野郎最高だぜ
334 :
さやかちゃん派のオレはこれからクリボーと戦ってくるわ
335 :
どうも、1です!9話が完成しましたので投下していきます。
いつも応援コメント、本当にありがとうございます!残りあと数話となってしまいましたが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
それでは、よろしくどうぞ!
336 = 296 :
避難場所である、見滝原市体育館。
暴風雨が吹き荒れる外の景色を茫然としたような表情で見つめるまどか。そして、その横にまるで何かを待つように佇むキュウべぇ。
2人の間に、少し前、会話があったせいだろう。ただただその空間には沈黙が流れていた。
それは、魔法少女の本当の姿。希望が絶望に変わるその瞬間と、その意味。インキュベーターはその全てをまどかに話したのだった。
重い沈黙を先に破ったのはまどかだった。
まどか「…騙してたんだね、全部」
QB「君も彼と同じ事を言うんだね、まどか」
まどか「…だって…!皆、一歩間違えたら…死んじゃってたかもしれないんだよ…!?それで、それで…魔女になって、戦うなんて事になったら…!」
QB「それこそ『当たり前』なんだよ、まどか。有史以前からずっと繰り返してきた事実さ。魔法少女は遥か昔から世界中にいたんだ」
QB「そして彼女達は、希望を叶え、ある時は歴史すら動かし」
QB「最後には絶望に身を委ねて散っていく」
まどか「…!」
QB「祈りから始まり、呪いで終わる。それが数多の魔法少女が繰り返してきた歴史のサイクルさ」
337 = 296 :
まどか「… … …」
まどか「ほむらちゃんも…マミさんも、さやかちゃんも、杏子ちゃんも…必ずそうなるって言うの…?」
QB「さっきも言った筈だよ。祈りは必ず、呪いに変わる。だからこそ魔法少女は僕たちインキュベーターに必要なのだから」
まどか「… … …」
まどか「そんな事、ない」
QB「どういう事かな?」
まどか「希望は、絶望に必ず変わるワケじゃない。…ずっと持っていられる希望だって、あるんだよ」
QB「君がそれを作って見せるとでも言うのかい、まどか」
まどか「わたしが…みんなを、助けてみせる…!!」
強い瞳。強い声。
まどかの右手には一本のガーベラの花が握られていた。
338 = 296 :
禍々しい瘴気のような、霧と風が向かい風となって五人に吹いていた。
まるでそこに行くのを拒むかのような向かい風。しかし、五人はその風に向けて歩んでいくのであった。
マミ「…レディさんは、来ないの?」
コブラ「ああ。俺は基本的にかの女を仕事に手伝わせないスタイルなのさ。今回は俺の船の留守番を頼んであるからな」
さやか「そっか…。そもそも宇宙船が壊れちゃ、コブラさんが帰れなくなっちゃうもんね」
コブラ「その意味もあるが、まぁかの女は余程の事があった時の助っ人を頼んであるというわけだ」
杏子「これが『余程の事』じゃなけりゃ、アンタの余程の事はいつ起きるんだよ」
コブラ「そうだなぁ。美女達が軍隊アリみたいに俺に襲い掛かってきた時は、流石に助けてもらおうかな」
さやか「あはは…よくそんな冗談言いながら歩けるね」
コブラはにぃ、と葉巻を銜えた口元を緩ませた。
ほむら「… … …」
マミ・杏子・さやか「…!」
前方からこちらに向かってくるものが多数ある。
それは、まるでサーカスのパレード。
象、木馬、人形…まるで祭りのように賑やかに、それらは五人を通り抜けていくのだった。
339 = 296 :
さやか「使い魔…!?」
さやかはソウルジェムを取り出すが、ほむらがそっと手を出してそれを静止させる。
ほむら「いいえ。少なくともこいつらは私達を攻撃しないわ。…まだ、早い」
コブラ「本体だけを叩けばいいわけだ。目的としては単純でいいね」
ほむら「そうね。…シンプルだからこそ、絶対的でもある。力の差が歴然と出るわ。…私達が、敵う相手か否か」
さやか「… … …」
杏子「…さやか?…震えてるのか」
さやか「…あ、あはは…なんか…ど、どうしても…怖いなぁ。ごめん、情けないの分かってるし、今更だけど…こ、怖くって…どうしようもなくて…」
そう言うさやかの表情は曇り、身体が小さく震えていた。心配をする杏子も、その恐怖心による震えを必死に耐えている。
杏子「… … …」
340 = 296 :
さやか「…バカ、だよね。もうとっくにあたしなんか人間じゃないのに…死ぬのが、怖いなんてさ…。ホント、バカだと思うよ…笑ってくれても…」
杏子「ほら」
さやか「…!」
俯いて震えるさやかの眼前に、杏子の手が差し出された。
杏子「手、握れよ。ちょっとは抑えられるだろ?震え」
さやか「… … …杏子…」
杏子「怖いのは誰だって一緒さ。我慢なんざしなくていい。怖いならアタシの手なんか握らないで逃げてもいいんだ。誰も責めないよ」
杏子「ただ、アンタのバカさ加減じゃ怖くてどうしようもなくても、行こうとするだろ?」
杏子「だから、同じバカ同士、手でも握ってやるよ。少しはマシになるだろ」
さやか「… … …」
さやか「恥ずかしいヤツ」
杏子「うるせーよ」
さやかは微笑みながら、そっと杏子の手を握った。
341 :
五人の中で、前方を躊躇いなく歩く、ほむらとコブラ。そして、それに必死でついていく、マミ。今にも恐怖心で歩みが止まりそうなのは、マミも一緒だった。しかし、前を歩く2人はすたすたと先を進んでいく。
マミ「…2人とも、強いのね…。私なんて、逃げ出したくてたまらないのに…」
ほむら「逃げ出してもいいのよ、巴マミ。…責めるつもりなんて、ないわ」
マミ「…いいえ、行くわ。…でも… … …どうしても…怖くて…」
コブラ「マミ。俺もほむらも、別に強いわけじゃないぜ」
マミ「…え?だって…」
コブラ「俺もほむらも、『未来』を信じているのさ。だからこそ、その未来がくるように突き進んでいける」
マミ「…未来…」
ほむら「… … …」
コブラ「明けない夜なんざない。夜が明けなきゃ、サンタクロースはプレゼントを渡す事すらできない。だから、俺達はしっかり朝を迎えさせてやらないとな」
マミ「…コブラさん…」
コブラ「ついてきな、マミ。魔法少女は、必ず俺が守ってみせる」
342 = 296 :
詢子「どこへ行こうっていうんだ?」
まどか「…!ママ…」
詢子「まどか…あたしに、何か隠してないか?」
まどか「… … …」
詢子「言えない、ってのか」
まどか「…ママ、わたし…」
まどか「友達を助けるために、どうしても今行かなくちゃいけないところがあるの」
詢子「駄目だ。消防署に任せろ。素人が動くな」
まどか「わたしでなきゃ駄目なの」
詢子「… … …」
パァン。
廊下に響くような、乾いた音。
343 = 296 :
詢子「テメェ1人のための命じゃねぇんだ!あのなぁ、そういう勝手やらかして、周りがどれだけ―――」
まどか「分かってる」
詢子「…!」
まどか「私だってママのことパパのこと、大好きだから。どんなに大切にしてもらってるか知ってるから。自分を粗末にしちゃいけないの…よく分かってる」
まどか「だから、違うの」
まどか「みんな大事で、絶対に守らなきゃいけないから。…そのために、わたしに出来る事をしたいの」
詢子「…なら、あたしも連れて行け」
まどか「駄目。ママは…パパやタツヤの傍にいて、二人を安心させてあげて欲しい」
詢子「… … …」
まどか「ママはさ。私がいい子に育ったって、いつか言ってくれたよね。…嘘もつかない、悪い事もしない、って」
まどか「今でも、そう信じてくれる?」
詢子「… … …」
詢子はふぅ、と諦めたように溜息をつき、まどかの両肩を掴んでその目をじっと見つめる。
詢子「…絶対に、下手打ったりしないな?誰かの嘘に踊らさせてねぇな?」
まどか「うん」
まどか「わたしを…皆を助けてくれる、頼もしい人がいるから。だから、安心して。絶対にわたし、無事で帰ってくるよ」
344 = 296 :
――― その少し前。
体育館に避難していたまどかを、同じように廊下で呼びとめた人物がいたのであった。
まどか「…!!コブラ、さん…!」
コブラ「よう、まどか。元気してるか?」
まどか「み、みんなは…!?ワルプルギスの夜に向かって行くんじゃ…」
コブラ「ああ、俺もこれから行くところさ。その前に、まどかに渡す物があってね」
まどか「…渡す、物…?」
コブラはまどかの所まで近づくと、手にもっていた花をまどかの手に握らせた。
まどか「…これ…」
コブラ「昨日みんなには渡したんだけどな、お前さんに渡すのを忘れてた。俺とした事がうっかりしてたぜ」
まどか「… … …」
コブラ「まどか。お前さんは今のままで十分強い。だから、なりたい自分になろうとするな。自分を犠牲にして他人を助けようなんてするな」
コブラ「ただ、自分の信じる道だけを進んでいけばいい。それが、まどかの強さだ」
まどか「…!!」
コブラ「じゃあな。…美人のお袋さんにも、よろしくっ」
コブラはウインクをして微笑むと、体育館の外へと出ていく。
345 = 296 :
まどか(コブラさん、わたし、見つけたよ)
まどか(自分の信じる道、歩いていける道)
まどか(全部、自分で決められたんだよ。もう迷わない。絶対…後悔なんてしない!)
まどか(わたしは…!)
吹き荒れる雨の中。傘もささずに、少女は駆けていく。
自分の信じる道を、ただひたすら。
346 = 296 :
五人は歩みを続けた。
一段と、風を強く感じたその時、ほむらは足を静かに止めて、四人がいる後ろを振り返る。
ほむら「…逃げ出すなら、此処が最後よ。後戻りは出来ないわ」
ほむらは静かに、それを全員に告げた。
マミ「…」
さやか「…」
杏子「…」
しかし、誰一人として踵を返す者はいなかった。俯く者もいなかった。
ただ魔法少女達は前を向き、その先に存在するであろう巨大な敵に強い瞳を向けている。
コブラ「途中下車はいないようだぜ、ほむら」
ほむら「…本当に、いいのね」
マミ「ええ。…答えは、さっきと変わらないわ」
さやか「どうせ何もしなきゃ死んじゃうんだし…私達が、どうにかしなきゃね」
杏子「乗りかかった船だ。最後まで付き合ってやるよ」
ほむら「… … … ありがとう、皆」
コブラ「… 見えてきたぜ、アイツが…どうやらそうみたいだな」
347 = 296 :
ほむら「ええ、間違いないわ。…あれが…」
マミ「ワルプルギスの… 夜…」
コブラ「ここが終点か。それじゃあ皆、派手にやるぜ」
さやか「…うん!」
杏子「行くぜ…!」
魔法少女達はソウルジェムを取り出し、それぞれの戦闘態勢をとる。
コブラは左腕の義手をゆっくり抜き、サイコガンを目標に向けて構えた。
ほむら「…来るわ…!」
5 4 3 2 1 …
348 = 296 :
まどか「はぁっ、はぁ…っ!」
QB「もうすぐ着く筈だよ、まどか」
まどか「ほ、本当に…?まだ、影も形も…!」
まどか「…!」
QB「到着したようだね」
QB「あれが、ワルプルギスの夜」
QB「歴史に語り継がれる、災厄。この世の全てを『戯曲』へと変える、最大級の魔女だよ」
まどか「あ、あ、あ…!」
まどかの眼前に広がる光景。
それは、まさに死闘とも呼べる戦いの光景であった。
349 = 296 :
巨大な歯車には、逆さに吊るした人形のようなドレス。
数多の少女達が笑い声をあげるような声が、あちこちに響くように聞こえる。
それは、まるで城塞。巨大な城が空へ浮かび、笑い声をあげながらそこに佇む。
今までの魔女とは比べものにならない巨大な姿。そして、感じられる禍々しい気迫。魔法少女にとっては、まさにそれは最悪の敵と呼ぶに相応しかった。
さやか「はああああああッ!!!」
杏子「うおおおおおおッ!!!」
さやかと杏子は、剣と槍を構え、ワルプルギスの夜へと続くサーカスのロープを駆けていく。
その横を飛び交う、銃弾や砲撃。
地上からはマミ、ほむら、そしてコブラの砲撃が続いていた。
マミ「…ッ!はッ!やッ!」
ほむら「…!」
マミは魔法で召喚した単発銃を次々と目標に向けて放ち、ほむらも用意したあらん限りの銃火器を次々と放っていく。
巨大な爆発が次々と起こる中、本体へ辿り着いたさやかと杏子は勢いよく跳躍をし、魔力を高め、斬撃を放つ。
一撃。
剣と槍による鋭い一撃を与えると、2人は魔力を使いゆっくりと地上に降りる。
ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!」
350 = 296 :
杏子「マジかよ…効いてねぇ…ッ!」
ほむら「続けて攻撃するわ!加勢して!」
さやか「くっ…!それならもう一度…!」
コブラ「おっと、もうちょっと待ってくれ。俺の番がまだ終わってねぇぜ」
マミ「え…!?」
コブラはサイコガンを上方に向けると、高めた精神エネルギーの全てを放出する。
まるでそれは、巨大な光の大砲。瘴気を切り裂き、真っ直ぐにワルプルギスの夜に向かう。
ズオオオオオ―――――――ッ!!!
ワルプルギスの夜に触れ、それは巨大な爆発を起こした。爆風で見えなくなった相手に向け、コブラは次々とサイコショットを放つ。
コブラ「ショータイムだ!遠慮しないで続けてどんどんいけ、皆!」
ほむら「…!」
杏子「っしゃあ!任せとけ!」
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