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    元スレ黒子「……好きにすれば、いいですの」

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    151 :



    「んっ、んうっ……」

     恥毛の根本の、僅か下方。 

     薬の影響か、あるいは身体が順応したせいか――包皮からもう顔を出した陰核に、彼の人差し指と中指、そして薬指が被さるように触れていた。

     そして三本の指も、もちろんただ触れているだけではなかった。

    「んっ、んんっ、んふっ、んっ……」

     寒さに震える時よりもなお細かく、彼の右手が動いている。

     微細な振動が快楽の源泉にダイレクトに伝わり、白井は身悶えることを止められない。

    「んんんっ……んぅんっ……」

     白井がいまこうしているのは、全て美琴のためだ。

     彼女が哀しまないため。

     彼女がこんな男に弄ばれないため。

     彼女が抱いている幻想を護るために。

     美琴への思慕と使命感。

     白井が彼の戯れを許す理由は、それだけのはずである。

     しかし――

    「んんっ……んっ……んんんっ……ぅんっ」

     いま、白井の中で、何かがさざ波立っていた。

     彼の右手が股間で震える度に、ソレは大きくなる。 

     彼の左手が乳房を摩り、その先端を擽る度にソレは輪郭を帯びていく。

    (な、なんですの、これは……!?)

     いつの間にかソレは、心の中で、染みのような黒い点に変化した。

     黒点は、胸と股間に響く感覚を糧にして、徐々に徐々にその面積を広げていく。

     だが白井には、それがなんなのかを深く考えるような余裕はなかった。

    152 = 151 :


    「んんぅっ! んはぁっ! んっ、んっ、んっ、んんんっ!」

     微細な振動が、僅かに強度を増した。

     陰核から生まれる甘美な痺れが腰の奥を突き、背筋を駆け登る。

     触れられる前から解れていた媚肉はもうスライムのように柔らかくなり、陰唇からジワリジワリと滲み出す愛液で、さらに泥のような有様に墜ちていく。

     その上、二週間前と違って意識も理性も削り取られることがない――その程度の薬量なのかあるいは身体が耐性を得たためか――ため、自分を見失うこともできなかった。

    「んむっ、ううんっ、んっ、んんうっ!」

     白井は必死に耐える。

     首を振る。

     歯を食いしばる。

     後ろ手に縛られた両手を握り込む。

     だが白井の努力を嘲笑うかのように、口から漏れる喘ぎも、猿轡が吸い取りきれずに漏れ落ちた唾液も、溢れる蜜液も、その量を増していくばかりだった。

    「んんっ! んふんっ! んふぅんっ!」

     そして忍耐を繰り返す度に、心の黒点が、風船のように膨らんでいく。

    153 = 151 :


     ――もっと欲しい



    「――っ!?」



     不意に耳に声が響く。

     

     ――もっと強く



     ――もっと激しく



    (わ、わたくしはなにを考えているんですの!?)



     ――気持ち良くなりたい



    (そんなことありませんの!)



     ――我慢したくない



    (我慢なんかしていません! こんな、汚らわしいこと……!)



     ――身を任せたい



    (違います! わたくしはそんなことは!)



    「んんんーっ!」

     白井は現実に声をあげ、心の声を打ち消そうとする。

     しかし、

    154 = 151 :


     ――お尻でも感じるような変態になったじゃありませんか



    (あれはそうなれと言われたからですの!)



     ――彼が望んだらなんでもスルんですの? 気持ち良かったからではありませんの?



    (すべてお姉さまを護るためです!)



     ――本当ですの? お尻でシテいる最中、気持ち良くなりたくて前も触っていたのに?



    (それは……そ、そっちで感じるなんか、おかしいから、だから、ですの……)



     ――じゃあなんで、お尻でシテ終わった後に、必ずオナニーしていたんですの?



    (あ、あれは、疼きをなんとかしなければ……)



     ――薬のせいだから、ですの?



    (そう! そうです! あの薬のせいで……) 



     ――嘘ですの



    (嘘じゃありません!)



     ――じゃあなんで、

    155 = 151 :






     ――なんで、彼にされていることを想像して、シテいたんですの?






    156 = 151 :

    「!?」

     胸の奥からの言葉に、白井の表情が凍り付いた。

    (そ、それは……)

     抗弁しようとする。

     しかし、心の声が告げたことは事実だった。

     風紀委員の休憩時間や美琴のいない自室で『拡張』した後。

     媚薬入りローションで高ぶってしまった己を慰める時に想像していたのは、

     

     ベッドに肘と膝をつき、



     尻を高くあげ、



     彼の手で尻たぶ大きく割り開かれ、



     固くなったペニスの先端を、解れた肛門に添えられた、



     ――お尻を犯されるところを、想像していたではありませんの



    (違います!)



     白井は耳に響く己の声に、否定の言葉を投げ付けた。

     首を、外れるかと思うほど強く横に振る。



     ――違いません。だってわたくしは貴女ですのよ?

    157 = 151 :


    (っ!)



     ――全部、知っていますもの。わたくしが、浅ましく快楽を貪っていたことを。お姉さまのためと言いながら、自涜を辞められなかったことを。



    (ち、違うと言ったら違いますの! わたくしは……!)

     ギクリと胸の奥が軋む。

     だが、それをさらに否定するだけの時間を、白井は持ち得なかった。

    「苦しそうだな。もう外してやるよ」

     と、彼が含み笑いを込めて、耳元で囁いた。

    「!?」

     目を見開く白井。

     彼の言葉は、白井が荒い息を繰り返し、喘ぎを疎外されていることを指したものなのだろう。

     しかし当の彼女には、自分との葛藤を見抜かれているようにしか思えなかった。

    (そんな、いまこれを解かれたら……)

     抑えられない。

     声だけではなく、何かが。

    (駄目、駄目、駄目、駄目……)

     しかし彼は、口を猿轡の結び目に近づけると、そのまま紐の端をくわえ、スルリと引き解いてしまった。

     部屋に入ってから今まで、一時間近く拘束されていた発声器官が解放される。

    「ふはっ!」 

     呼吸が正常に戻る――酸素不足のために、麻痺していた感覚が、完全に復活する。

     同時に、彼の人差し指と薬指が、陰核の両脇を、くっ、と押した。

     包皮が左右に引き延ばされ、半ば顔を出していた陰核が、完全に露出する。

     すかさず中指がそれを押さえ付けた。

    158 = 151 :


    「!」

     背筋を電撃が駆け上がる。

    「あっ、」

     白井の身体がビクリと震え、

    「あはぁっ、あっ、あっ、あああっ」

     甘く、溶けるような声が、よだれと共に白井の口から零れた。

     続けて彼の指が、小さく、しかし早く動き出す。

     プルプルと弾かれた陰核が、爆発したような快感を白井に伝達した。

     堪らず、白井の上半身がビクビクと痙攣し、逆に下半身がクネクネと前後し始めた。

    「あっ、あんんっ、ううぅん、ううん!」

     必死に口をつぐみ、動く腰を止めようとする白井。

     だが無駄だ。

     坂を転がり落ち始めたボールは、動かしはじめるよりも強い力でなければ止まらない。

     そして動きはじめる力にすら負けた身体が、今もって応えてくれるはずがないのだ。

    「素直になれって。おまえだってもう、自分でわかってんだろ?」

     そこに滑り込んでくる彼の声。

     白井の中で、黒点が大きくなる。

    「ふぁんっ! ちがっ……ひぅんっ!」

     爪でクリッと刺激され、白井が顔をのけ反らせた。

    159 = 151 :


    「かっ、はっ、あっ……」

     空気を求めて口をパクパクと開閉し、大きく見開いた目で天井を見る。

    「おっと」

     軽く驚きの感情を込めて彼からの攻めが止まった。

     倒れないようにか、彼の左腕が、力の抜けかけた身体をギュッと抱きしめてくる。

    「はーっ、はーっ、はーっ」

     ぐにゃりとなった白井は、後頭を彼の左肩に乗せるようにして大きく息をついた。

     霞みがかった瞳が口の端から漏れた唾液と相俟って、まるで白痴のような表情。

     だが暴風のような快楽にさらされつづけ、それを不意に取り上げられた身体は正直だった。

    「ふぁぁ、うぅんん……」

     秘所から離れた彼の指を求めて、腰が動く。

     グミのように固くなった乳首は、胸に巻き付いている彼の左腕に押し当てられていた。

    「そんなに欲しいのかよ。おまえ、美琴のことなんかもうどうでもいいんじゃねぇのか?」

    「な、何を、言って……わたくしは……お姉さまのために……」

     僅かに理性を取り戻した表情で、白井が彼を見る。

    「せめて腰を止めてからその台詞言えって」

     彼は苦笑まじりに返事をしながら、右手を下に滑らせた。

    「ひぅんっ」

     人差し指が押したのは、この二週間で白井自身が拡張させたすぼまりだ。

     膣口から溢れる白く濁った蜜は、蟻の門渡りを通って肛門にまで達している。

    「まぁ、俺はどっちでもいいけどな」

    「ああっ! だ、だめですっ! やめっ、あっ、あっ、そこはっ、ああっ、い、いやですのっ」

     指が円を描いてすぼまりの外周をグルグルとなぞった。

     十分な潤滑力のある蜜が肛門の皺に染み込んでいく

    160 = 151 :


    「何言ってんだよ。今日、ここにどんなことされるかくらい、覚悟してきたんだろ?」

    「それはっ、でもっ」

    「でもって言われてもなぁ」

     いきなり彼が、ベッドから腰を浮かせ、半ば立ち上がった。

     彼に腰掛ける恰好で、しかも肛門に指を添えられたままの白井も、反射的に脚を伸ばし身体を浮かそうとする。

    「よっと」

    「っ!」

     それを利用して白井を左腕だけで抱え、ベッドに上がる彼。

     そのまま、後ろ手に縛られた彼女を、枕に顔が埋まるような位置に下ろした。

    「――っ」

     俯せ。膝をたてた姿勢。

     後ろ手に縛られている以外は、二週間前と、そして想像の中と同じ恰好。

    「あっ!?」

     肛門に、何かが当たる感触。

     慌てて首だけで彼を見る。

     まだYシャツも脱いでいない彼が、人差し指をすぼまりに当てているのが、わかった。

     彼の左手には、歯磨き粉のような、チューブが握られている。

     それはねじ式の口が外れており、そして肛門に感じる指は、どこか冷たく濡れていて――

    「待っ、あっ!?

     ぐちゅ、と音がたつ。 

    161 = 151 :


    「ああああっ!」

    「おお、入ってく入ってく。すげぇぜ白井。流石は二週間足らずで自己開発しただけあるな」

     感心しているのがわかる彼の声。

     蜜と、媚薬入り軟膏の補助を得た指は、たいした苦労もなく根本までてズブズブと沈んでいく。

    「い、いやっ、だめですのっ! 指、入れないでっ、あっ、あっ、あああっ、だめですっ、動かさないでくださいましっ」

     自分の指とも、器具とも違う、少しゴツゴツした感覚。それが奥を突いたかと思うと、すぐに逆方向に戻っていく。

     いつもと違うのは感触だけではなかった。

     突っ込んでいる側の彼は、白井のペースなど把握していない。

     そして白井が苦痛を訴えない以上、遠慮が入る隙間はないのだ。

    「んっ! んんあっ! あはぁっ! あっ、あっ、あっ!」

     無遠慮な前後運動。

     しかしアナルバイブまで飲み込む白井の肛門は、それを苦もなく喘ぎの元へと変換してしまう。

    「……これなら指増やしても、ぜんぜん大丈夫そうだな」

    「なっ!?」

     一旦抜かれる指。

     広げられていた菊座が、活約筋の作用ですぐにすぼまり、

    「はうっ!?」

     ぐぐっ、と再び押し広げられて、尻が前に逃げる。

     だが彼の左手がその丸い曲線に指を食い込ませて、逃がさない。

    162 = 151 :

    「あっ! がっ! ああっ! あぐっ……!」 

     限界近くまで広げられ、ズブズブと潜り込んでいく感触。

     拘束された両手が握り締められ、背中が反り返っていく。

     無理もなかった。

    「ははっ」彼が笑う。

    「やっぱり三本でも大丈夫だったな」

     人差し指と、中指と、薬指。

     ぐっ、ぐっ、と。段階的に、揃えられた三つ指が白井の排泄器官に埋没していく。

    「っ! っ! っ!」

     完全に息を吐ききった白井は、悲鳴をあげることもできない。

     5回。

     声なき悲鳴をあげて、そこでようやく、挿入が止まった。

     いや、最奥まで到達したのだ。

    「……!」

     ガクリ、と白井が頭を枕に落とした。

     そのまま、肩を大きく揺らして、呼吸を繰り返す。

     ジン、ジン、と後ろの穴から、心臓の鼓動にあわせて何かが背筋を駆け上がってくる。

    163 = 151 :


    (わたくしのお尻、こんなに広がって……)

     荒い息の中、白井は自分が何をされているのか、はっきりとわかった。

     彼女の瞳には酸素不足の陰りはあっても、理性が戻ってきている。あまりの圧迫感で頭から興奮が消え去っていた。

     白井は今まで、指は二本までしか入れたことがなかったし、アナルバイブも、彼女の指三本よりは細かった。

     それに彼に渡された器具でもっとも太いものがアナルバイブだったので、それが入った時点で、拡張は終わりと思っていたのだが。

     幸いにも、自分で拡張した排泄口は、想像よりもずっと頑丈だったらしい。彼の指が三本、根元まで埋まっていても、裂けた様子も、裂ける様子もない。

     そして疲労と圧迫感で動けない白井は、しかし、頭の中は逆にクリアとなっていた。

     なんとなく、どこか他人事に、頭の中に思考が流れていく。

    (こんなの、苦しいですの……)

     呼吸はなんとか出来た。

     しかし圧迫感と異物感は、圧倒的だった。

    (こんなの、恥ずかしいですの……)

     二週間前は理性を失っていた。いまでも、あの時のことはぼんやりとしか覚えていない。

     しかし今は、彼に全てをさらけ出している。しかも、ある意味は秘所よりも隠しておきたい場所に、指まで突きこまれて、だ。

    (こんなの……)

     こくんと、と唾液を飲み込む。

     その拍子に、尻の穴が窄まったのか、ジン、と痺れが響いた。

    (こんなの、おかしいですの……)

     今はまだ、耐えていられる。

     しかしこれから、こんな目に遭い続けるのか。

     二週間前に唇は奪われた。

     今日にも肛門を犯される。

     すぐに口も汚されるだろう。

     そして近い将来、純潔も散らされるに違いない。

     いや、それは。

    164 = 151 :


     すうっ、と空調によって動かされた空気が、白井の尻の割れ目を通っていく。

     彼の目の前に晒している、女の全て。

     拘束され、能力も封じられた今、抵抗することはできない。

    165 = 151 :


     今日、今、これから。

     すべて失くすかもしれないのだ。

    「――っ!」

     唐突に背筋に悪寒が走った。

     いつか起こるだろうと覚悟していたこと。

     しかしそのいつかは、すぐにと同義なのだ。



     イマカラ、犯サレル。



    (いや……)



    (いやですの……)



    (こんなの、いやですの……)



    (わたくし、こんなのは、いやですのよ……)



    (助けて……)



    (誰か……)



    (誰か……助けてくださいまし……)

     しかしこのホテルに白井がいることを知っているのは、誰もいない。

     助けなど、くるわけがない。

     それでも白井は思う。

     自分の敬愛する御坂美琴ならば、もしかしたら、ここに自分がいることに気がついてくれるかもしれない。

     そう、思い切り叫んだら、もしかしたら。

    166 = 151 :


     

     お姉様。



    167 = 151 :


     ――黒子。

    (!)

     その衝動にしたがって叫びかけた白井の脳裏に、美琴の顔が浮かんだ。

     彼のことを話す美琴の笑顔。彼の愚痴を言う美琴のむくれた顔。彼と会話してきた美琴の晴れ晴れとした顔。彼のことで哀しむ美琴の浮かない顔。

    168 = 151 :


     そうだ。

     くじけるな。

     美琴を護る。そのために、決心したではないか。

     たとえ自分がどうなろうとも、美琴さえ、彼の手に落ちなければいいと、そう思ったではないか。

    「っ!」

     白井の目に、力が戻る。

     しかしその瞬間。

    「動かすぞ?」

     彼の声とともに、指が動き出す。

    169 = 151 :


    「うあああっ!?」

     ギリギリまで、指が引き抜かれる。

    「くふあっ……!」

     すぐにまた、根元まで。

    「あああっ!」

     引く。

    「ああああっ!」

     押す。

    「ひぐぅっ!!」

     抜く

    「くあっ!」

     それほど早くない。

     しかし止まらない。

     音がする。

     出入りの度に、グポッ、グポッと、空気と粘液の音が。

    「指とか汚れてない。ほんとにきちんと洗浄してるのな。褒めてやるよ」

    「いやあっ!? 」

    (そんなこと言わないでくださいまし! 思い出させないでくださいまし!)

    「いやってなぁ。褒めたんだから素直に喜べって。それに何かついてたほうが、お前もイヤだろ?」

    「ふざけっ、くあっ、ああんっ!」

    「強情だな……ご褒美にもっと激しくしてやるよ」

     指の出入りが加速する。

    「ああっ! あああっ! ああああっ!」

     白井が枕に顔を押し付けたまま首を振った。

     結んだままのツインテールが、バサバサとシーツを叩く。

     やがて、そんな彼女に変化が起こり始めた。

    170 = 151 :


    「はぁっ! んんっ! うぅんっ!」

     声に、どこか甘い響きが混ざり、

    (は、激しいっ、でもっ、これっ、この感じっ……!)

     腰の奥でムズムズとした感覚が燻る。

    「んうっ! んくっ! あうんっ! んはあっ!」

     肛門を抉られ、腸壁を擦られる。

     そこに生まれているのは、排泄感にも似た感覚。

     それは、彼に命じられ、拡張をしている最中に感じていたもので、

    「あれ? 白井、お前もう感じ始めてるのか? なんか前側から、また白いのが出てきてるぜ?」

    (っ!?)

    「ちがっ! そんなことっ! 違いますのっ! ああっ! くうんっ!」

    「いや流石の俺でも、こんな近くで見てりゃわかるさ。お前のココ、やっぱり濡れてきてる」

    「嘘ですの! わたくし、こんなところで感じたりなんか、あっ、あっ、あっ、あああっ!」

    「感じてないのか? ぜんぜん?」

    「あ、あ、あたり、うあっ、当たり前ですのっ!」

    「ふぅん?」

    「あっ!? あっ! あっ! あーっ! だめですのっ! だめっ! だめっ! だめぇっ!」

     髪を振り乱す白井。

    「……」

     そこで不意に、彼が手の動きを止めた。 

    171 = 151 :


    「はっ――はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」

     ポスリ、と再び、白井は枕に顔を埋めた。

    「……なぁ白井」

     彼が右手をギリギリまで抜いた状態で止め、左手で尻を掴んだまま、言う。

    「もういい加減、認めないか? 大丈夫だって。お前はよく我慢したよ。誰もお前を悪く言わないって。それに言ったろ? 薬のせいだって。そもそも尻の拡張だって俺がお前にやらせたんだ。お前がここで気持ちよくなるのは当たり前なんだよ」

    「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」

    (耳を傾けては駄目ですのよ白井黒子……この男の狙いは『わたくしが快楽を選択する』こと自体なのですから……)

    「……」

    「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

    「……」

    「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

    「……そうかよ」

    「あんっ!?」

     クチュ、と音をたてて、彼が右手を完全に抜いた。

     愛液と腸液と軟膏に塗れ、ぱっくりと開いた肛門が、ゆっくりと、元の形に戻ろうとする。

    (抜いた……? いったい何故……)

     白井が疑問に思うと同時に、今しがた抜かれた彼の右手が、左手とは反対側の尻たぶを、ぐっ、と掴んだ。

     続けて、窄まりかけた肛門に、何か硬いモノが押し当てられる。

    「え……」

     その体勢と、気配。

     白井が首を後ろに向けかけて――

    172 = 151 :




     ズン、と衝撃があった。



    173 :

    ついに待ちわびた瞬間が来たか…

    素晴らしいぞ!

    174 = 151 :

    「ひぐぅっ!?」

     先の三本指より一際太いものが体内に入ってくる官職。

    「おっ? 予想よりもずいぶん楽に入ったな。流石は学園都市暗部特製の媚薬だな。柔軟効果もすげぇ」

     そして、彼の声。その内容。

    「あっ……?」

     一瞬、何が起こったのか理解できない

     いや、何かが肛門に突き込まれたのはわかる。今までのなによりも、太く、長いモノが。

    「しかし、ははっ、こっちもすげぇな。なんか中でぬるぬる絡み付いてくる。普通、こっち側はこんなにならないんだけど」

     尻を掴む彼の両手。

     ふとももの裏に感じる、誰かの脚。

     四つんばい。

     長く、太いもの。

    (まさか……まさか……)

     ガクガク、と白井が身を震わせ始める。

    「わりぃな、白井」と、彼。「我慢できなかったんだ」

    (っ!)

     反射的に後ろを振り返る。

     無許可とかいえ、ここはラブホテル。しかし強姦の撮影に使うことを念頭においているところだ。

     部屋の壁面は、鏡張りになっていた。

     何が起こっているのか、白井は、その両目で見ることになる。

    「い、」

     

    175 = 151 :



    「いやああああああっ!」



     絶望的な声が、室内に響き、防音効果ゆえに、外には一切、漏れなかった。

    177 = 173 :

    乙。

    今日は投下量も多くてよかた

    白井かわいいよ白井

    178 :

    良いねぇ
    悔しいけど感じちゃう///
    って良いねぇ

    179 :

    ふぅ

    180 :

    相変わらず良質やでぇムラムラするわ

    181 :

    ……ふぅ、乙

    182 :

    おつ
    よかったらサークル名を…

    183 :

    ちんちんおっき

    184 :


    「おや、外出か御坂」

    「はい、ちょっと学校まで」

     常盤台中学校学生寮、玄関。

     外出しようとした美琴は寮監に呼び止められて脚を止めた。

     休日の昼下がり。出かける生徒は多いが、それでも美琴は目立つ存在だ。おまけに白井と共に、割と問題行動もある。

     気をつけろ、と寮の玄関を出る者たちに告げる寮監が、ふと呼び止めてしまうのも自然なことだ。

     とはいえ呼び止めた当人にも美琴にも、後ろ暗い様子はない。

     美琴から見れば寮監は怖い対象でもあるが、生徒に愛情を注いでいるのはわかっている。そして寮監にして見れば、第三位の美琴も、手のかかる娘、の一人なのだから。

    「学校に? 今日は休日だぞ?」

    「そうなんですけど、研究所以外じゃ、学校くらいしか私の訓練場所がないので」

     『超電磁砲』の出力は、そんじょそこらの電撃使いの比ではない。全力を出せば、周辺一帯の停電すら招くほどの大規模なものだ。

     大袈裟と思うなかれ。

     なにしろ前科あり。

     疑いない。

     そんなわけで、彼女が能力の訓練をしようと思えば、電撃使い専用の研究所か、発電所か、『超電磁砲』のための施設を持つ常盤台中学しかないのである。

    185 = 184 :


    「休日に訓練とは熱心で感心なことだが、どうしたんだ急に」

     美琴が努力の人だとは承知しているが、休日には年相応に遊ぶことの方が多かったはずだが。

    「あはは、ちょっと最近、思うところがありまして」

    「ふむ?」

     心配そうな顔を浮かべる寮監。

    「あ、違うんです。えー、と……」

     言っていいかなぁ、と美琴は少し考えてから、

    「黒子が最近、努力してるんですよ。何に、というか、全般的に。だから私も、ちょっと頑張ろうかなって思いまして」

     あのカフェでの衝撃の発言から一週間。

     確かに白井は、いわゆる淑女になろうとしているらしい。

     普段のシャンとした態度は変わりなく、しかし日常での気遣いや、いままで悩まされてきたセクハラ紛いの言動は影を潜めている。

     今日も、風紀委員の非番だと言うのに、何やらマナーの復習にいく、とどこかに出かけていた。

     美琴としては少し無理をしているようにも思えたし、こういう休日に遊びにいけないのは少し寂しい。セクハラ紛いの言動も、なくなればなくなったで物足りないものだ。

     しかし、白井が頑張っているのは素直に尊敬する。

     そしてその原動力が、『御坂美琴が笑顔でいられるように』と言うのだから、嬉しくもあり、気恥ずかしくもあり、

    (私も黒子が笑っていてほしいと思えるような人にならないとね)

     何よりも、自分への刺激となった。

    186 = 184 :


    「ふむ。よい方向への刺激のようだから、詳しくは聞かないこととしよう」

     野暮だからな、という寮監の言葉に美琴は微苦笑。

     休日でもスーツ姿な寮監が、野暮という言葉を使ったのが、どこかミスマッチで可笑しかったのだ。

    「じゃあ失礼します」

    「ああ、気をつけてな」

     頷く寮監に軽く一礼して、門をくぐる。

     外に出て空を見ると、抜けるような晴天だ。

    (……気をつけて、かー)

     第三位の自分が気をつける相手など、それこそ両手で数えるほどしかいない。

     しかしそれは、まだまだ自分より上がいるということ。

    「一方通行に勝てるくらいにはならないと、ね」

     小さく口に出す。

     それは壮大というよりも、無謀なこと。物理現象である電撃は、ベクトル操作に通用しない。

     だが美琴が言う勝つとは、ある意味ではその無謀を指し、ある意味では違う。

    187 = 184 :


     右手ひとつで、一方通行に立ち向かった少年。

     彼が持っていたあの意思を、自分でも体現できるように。そして、今度こそ大切なモノを護れるように。

     そう、せめて、

    (あのカフェの時の黒子みたいな『決意の顔』ができなくちゃ、愛想尽かされるわ)

     目指すは、少年と後輩。

     御坂美琴は軽い足取りで、彼女の目標に踏み出した。

    188 = 184 :


    「あぐっ! ああっ! はうっ!」

     土下座でもするように顔を枕に埋め、尻を高くあげられた白井が、途切れることなく声を上げ続けている。

     涙を流し、辛そうに――痛みのせいではなく――顔を歪める少女の口から漏れるのは、苦鳴にも似た意味なき言葉。

     背後から腰をたたき付けられる度に響くグチッ、グチッ、と言う鈍い水音が、その言葉を艶めいたモノに塗り替えていた。

     彼はワイシャツもズボンも脱いでいない。それがゆえに、屈辱的な声と音は、ダイレクトにその源泉――白井に届いている。

    「ああんっ! あんっ、あっ、ああっ、あはぁっ!」」

     しかし白井はそれを抑えることができない。

     一定の速度を保った腰は、事が早く終わることを予想させず、口は閉じるどころか、後ろから前に通り抜ける快楽を喘ぎとして吐き出すことに終始していた。

     そう、喘ぎだ。

    「うんっ! あっ、あっ、あっ、き、気持ちいっ、あっ、んんっ、なっ、なぜっ、ですのぉ!?」

     意思どおりに動かない唇は、内心にだけにしておきたい言葉を、なぜかよく外に吐く。

     辛うじて言い切ることだけは耐える白井だが、誰が見ても彼女が快楽を得ているのがわかるだろう有様だ。

     呼吸するためか、枕に顎だけを乗せた彼女。

     眉を顰め、涙を流し、喘ぎを止めようと歯を食いしばっている。

     しかし。

    189 = 184 :


    「あっ! くふっ! はぁっ!」

     眉の角度は甘く垂れ、

    「んはぁっ! あっ! あうんっ!」

     涙濡れる頬は紅く、

    「んんんっ!  んあっ! うぅんっ!」

     食いしばったがために篭る力は返って締付けを強くしてしまう。前後する快楽を、より身体に響かせてしまう。

    「んはあっ!」

     彼の両手が、まだ芯の残るやや固めの尻を、それぞれ左右外向きにこね始めた。

     肉は薄くとも、そこは溶けたオンナの身体。

     広げれば、剛直が突きこまれている肛門周辺はより剥き出され、閉じれば肉棒の幹部分を挟むほどには、尻たぶが寄る。

    「くあっ! ああんっ! すごっ……くっ、ちがっ、んんん! ふあっ! ううんっ!」

     中だけではなく、入り口周辺までペニスで擦られた白井の声が、より高くに変化した。

     彼からも、白井自身も見えない太ももの内側。

     しかし秘裂から溢れた白濁の蜜は、高い粘性ゆえに白井に太ももを流れているのを感じさせ、その量ゆえに彼のズボンを濡らして彼にそれを悟らせてしまっていた。

    190 = 184 :


    「ああっ! んんんっ! いやですのっ! わたくしぃっ!」

     彼に何か言われるよりも先に、白井が強く首を振った。

     枕を支点にしているため、それにあわせて尻が左右に揺れているのにも気がついていない。

     いやそれはむしろ無意識か。

     後ろ手に縛られた白井は、そうすることで身体を、乳房をシーツに擦り付け、肛門以外からの快楽を得ようとしているのだ――自分が濡れているのは肛姦ではないと、言いたいがために。

    「あうっ! あんっ! あっ! あっ! んはぁっ」

     白井が膝をつかい、自ずから腰を上下に揺らし、あるいは、彼の動きにあわせて左右に振り始めた。

     重力の助けを得て、お椀形になった乳房。小さく揺れるその硬くとがった先端は、シーツに掠るか掠らないかのところを、行ったり来たりしている。

     乳首への刺激ゆえに濡れている。

     そう言うかのように、白井は積極的に腰を振る。尻を上下に動かす。彼が突きこむのにあわせて後ろに突き出し、抜くにあわせて前に引く。

    「うぅんっ! あっ! あっ! ああんっ! んあああっ!」

     喘ぎも、水音も、尻がズボンにあたる布の音も、どんどん大きくなっていった。

    191 = 184 :


    「……」

     彼はそこまできてもなお、白井に声をかけない。

     揶揄することもなく、許す言葉をかけるでもない。

     挿入から今まで。

     彼は無言のまま、速度を変えないまま、ただ尻をこねる手だけを変化させ、律動を繰り返していた。

     それは彼女に情けをかけているのではない。

     逆だ。

     ここで、白井に無理に何かを言う必要はないからだった。

     今日の白井の精神の変化は、彼にとっては明白かつ、予想通りの反応である。

     白井は強い。

     それは彼女のレベルが高いから、というそんな一面的なものでは、もちろんなかった。

     彼女と同年齢で、彼女ほど聡明で、誇り高く、心の芯に折れないモノを持ち、しかしそれに寄りかからない確たる己を持つ者は、まずいないだろう。

     事実、彼女はこんな目に遭って二週間、それを誰にも悟らせていないのだ。

     御坂美琴と信頼しあう友人で、同室であるにも関わらず、だ。

     それほどの彼女は、だが残念なことに、聡明すぎて、誇り高すぎて、芯が強すぎた。確たる自分を、持ちすぎていた。

    192 = 184 :


     聡明だから、薬の影響で周囲に露見しないよう、自ずから自慰を行う。

     いくら美琴を想って行為しようとしても、実体験は強烈な彼のとの一件だけ。

     そうなれば、それを思い出すのは当たり前だ。よかれわるかれ、それは強い思い出なのだから。

     誇りが高いから、自分の弱さを認めなかった。

     いくら強くあろうとも、彼女はまだ中学生になったばかりなのだ。

     どんなに取り繕うとも、汚される恐怖に、その想像に、その現実に、耐えられるわけがない。

     しかし彼女はそれを認めない。自分は強くあり、美琴を護ることを誇りとし、他の誰も巻き込まないと決めている。

     だから、ただただ強い自分のままで、耐えるしかない。

     芯が強いから、彼に屈服しない。屈服しない以外の選択肢が、存在しない。

     快楽を与えられば抵抗する。羞恥心を煽れば抵抗する。免罪符を与えれば抵抗する。

     肛姦でイカされようとすれば、抵抗する。

     そしていま、腕を縛られ、能力も封じられ、薬で性感を高められた彼女は、抵抗している。

     自分で快楽を得ることで、尻穴でイカされるという事実に、抵抗しようとしている。

     結果的に、自分から尻を擦り付けているという事実に、目を瞑って。

    193 = 184 :


     今日が終わっても、彼女は変わらない。変わることが出来ない。

     薬を与えれば今日のことを思い出して自分を慰める。そして自己嫌悪すると同時に『陵辱の記憶に美琴への想いが負けた』という観念に囚われ、自涜をやめることができないだろう。

     美琴を見れば折れかけた今日の自分を思い出すだろう。次は折れないと決意し、折れかけた自分を恥じて、そして心を磨耗させていくだろう。

     鏡の前では、今日を乗り越えたことに安堵するだろう。尻でイカなかったというだけで、快楽を得たことに違いがないことに、目を向けないまま。

     そして何より、それらのことをすぐに自覚するだろう。確たる己を持つがゆえに。

     なんのことはない。

    194 = 184 :




     白井を追い詰めるのは、白井自身だ。



    195 = 184 :


    「ふあっ! ああんっ! あはっ! あっ、あっ、あっ、はぁんっ!」

     そんな彼の視線に気がつくことなく、白井の声が早くなる。高くなる。

     腰の動きが――彼女の今の意思の中では乳首への刺激が――大きく、強くなる。

     ぐっ、とこね続けていた彼の手が、逆に尻を強く掴んだ。そのまま、白井の動きに逆にあわせ、激しく前後に揺さぶった。

     グポッ、グポッ、と音が響く。乳首が強くシーツに擦れる。

    「ああっ!」

     一気に快感が強くなり、白井が強く首を振った。

     汗を吸った髪がバサバサと、吐息の混じった空気を大きく揺らす。

    「あはあっ! あぅんっ! あ、当たってるますのっ! ああんっ!」

     完全に白濁した愛液が、白井のふとももにも彼のズボンにも触れることなく、珠となって股間から垂れ落ちた。

     強くたたきつけられる腰により、それ以外の蜜が、飛沫となってシーツに散る。

    「ああっ! いやあっ! だめですっ! そんな強くっ、だ、だめですのぉっ!」

     言葉は拒絶。しかし声は甘く蕩け。

    「あっ! ああんっ! はぁっ! もうっ! もうっ! あっ! ああああっ!」

     両足の指先が、くっ、と力を入れて曲がる。

     汗の浮いた白い背中が、ぐぐっ、と仰け反った。

     そこに、彼が一際強く腰を突きこんだ。

    196 = 184 :


    「はうっ!?」

     白井が大きく目を見開き、ヒクヒクと震えた肛門が、根元まで突きこまれたペニスを、ぎゅう、と締付ける。

     その瞬間。

     

     ドクン、と白井の中で、大きな拍動が響いた。



     熱いものが直腸の奥に叩きつけられる。

     同時に彼が唐突に白井に覆いかぶさり、いままで尻を掴んでいた両手で、乳首を、きゅう、と抓り上げた。

    「!」

     胸から響く、痺れるような快感。

    (あっ――)

     白井の中で、ギリギリまで高まっていた性感が、爆発した。

    「ああっ! ああああっ! イ、イクっ、イキますのぉっ! ああっ! イクっ!」

     手を縛る布を千切れんばかりに動かし、絶頂する白井。

     視界が真っ白に染まり、甘く痺れる電撃が、全身を駆け巡る。

    197 = 184 :


    「っ! っ! っ! っ!」 

     グリグリと尻を押し付け、膝でシーツを蹴るように、何度も何度も痙攣した。 

     背を覆う彼を押しのけるように限界まで身を反らし、身体を震わせる。

    「っ!」

     そして彼の歯を食いしばる音が一度だけ響き、身体の中で震える剛直が、最後の一滴までを吐き出したのと、時を同じくして。

    「あっ――あぁ、あっ、あ……ぁ……あぁ……」」

     白い意識の極みに達していた少女が、ようやく降りてきて、がくり、とベッドに身を沈めた。

    「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ……」

     目を閉じ、肩で息をする白井。ピクン、ピクン、と肩が震えている。

     意識があるのか定かではない状態の彼女の口元。

     そこには、この部屋に入ってきたときとは考えられないような、蕩けた笑みが、確かに浮かんでいた。

    199 :

    おつっす
    自然と息子に手がのびるぜ


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