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    元スレ黒子「……好きにすれば、いいですの」

    SS+覧 / PC版 /
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    タグ : - 美琴 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 = 49 :

    「……」

     一瞬だけ迷ってから、ゆっくりとスカートを下ろしていく。

     能力を使って、転移はさせない。

     風紀委員には、AIMを探査する機械も存在した。

     こんなところで、学園都市でも珍しい転移能力の痕跡を残したくはない。

     美琴にこのことが露見する可能性は、極力排する。

     このトイレに転移することなく、変装してまで歩いてくるのも、すべてはそのためだ。

     スカートの下端が床に接触する前に、白井は順々に脚を上げて、スカートの輪から抜け出ていく。

    「……」

     腕の中で皺がよらない程度に畳み、個室に入って右手側にある、手荷物置き場に置いた。次に、能力のために極々薄くしている、シルクの下着に指をかける。

     指を動かすと、下着の布が肌から浮き上がり、するり、と滑るように降りていく。

     指が太もも半ばを過ぎたこと、あたかも抵抗を示すように閉じあわされた両の脚のその根元――股間部分を覆うクロッチが、肌から離れた。

    「っ」

     ぐっ、と目を閉じ、先ほどと同じように、下着から脚を抜く。

     すべての布を失った股間。そこに僅かに存在する茂みが、脱いだ拍子の空気の流れに晒され、微かだが動いた。

    52 = 49 :

    「……」

     手の中にある、頼りない感触の下着。それを、覚悟を決めるように、やや強くスカートの上に置く。

     それから白井は、ブラウスの胸ポケットに入れていた、棒状の、いわゆる『口紅のような』携帯電話を、その下着の上に、上部先端が自分を向くようにして、設置する。

     そう、それは設置だ。

     彼女の携帯電話は、その先端部分で、動画を撮影するのだから。

     口紅を使うときのように、くるっ、と本体を捻る。これで、撮影が始まったはずだ。

     映っている。録画されている。

     髪を解き、薄手のブラウスを着て、膝半ばまでの靴下に、茶色のパンプス。

     それなのに。

     スカートも下着もなく。

     白い太ももと、薄い丸みを帯びた尻を丸出しにした、自分の姿が。

     トイレの個室の中とはいえ、ある種の倒錯を持つだろう光景。

    「っ」

     白井の奥歯が、再び鳴る。それから、一度大きく、深呼吸。

    「では、は、始めますの。よく、見て、くださいまし……」

     二回目の動画を送信した後、必ず言うように注文された言葉を、憎憎しげに紡ぎながら。

     細い指が、スリムエネマのチューブ部分に、かかった。

    54 = 49 :

    しかしここまで書いて、スカトロは苦手なので実際の排泄シーンはキンクリすると思われ。

    で、レスとかで出てることは、まぁ、拾えるのがあれば拾うけど、積極的に組み込んだりはしないので悪しからず。

    あと、前に読んだ印象持ってる人は、この大元になったやつ(大昔に書いた)をどこかで読んだのかも。

    なんかのエロパロスレに落としてそれっきりにしたやつに手を入れた最初の部分作ったし。

    というわけで寝る。

    55 :

    乙~
    なるほど期待

    57 :

    >なんかのエロパロスレに落としてそれっきりにしたやつに手を入れた最初の部分作ったし。

    58 :

    ……ふう

    59 :

    >>56
    お、これこれ。

    確かこれもなんかのスレの乗っ取りしようとして書いたはいいけど、投下より先に落ちちゃったんだよね。
    もうどこに投下したのか忘れてたんだけど、残ってるもんなんだなぁ……懐かしい。

    61 :

    「んっ……んん……ふぅん……」

     白く、清潔感を演出したトイレの個室に、押し殺した喘ぎが響いていた。

     洋式の便座に腰かけた白井。彼女の目の前には、もう空になったスリムエネマと、そこから伸びた細い注入管が垂れ下がっている。

     その力なく揺れる様は、都合4回、排出液が透明になるまで洗浄を行った白井の精神を代わりに現しているかのように頼りない。

    「んんっ……ああっ……はぁ……ぁ……ぁぁ……」

     背を丸め、頭を垂れた彼女の右手は、背中側に回っている。

     その指が行き着く先は尻の割れ目の間――その中心とも言える窄まりだった。

     右手指は濡れ、ぬめぬめと光っている。

     指を通り、手の甲を滑り、内側にやや曲げた手首からぬらりと水洗トイレの中に落ちるのは、拡張用に彼が同梱した媚薬入りのローションだ。

     その潤滑力は、ここ数日で拡げられた白井の「そこ」を、人差し指が通過することに一役買っていた。

     その催淫性は、「そこ」から神経に流れる刺激を、不快から切り離すことに成功していた。

    「んっ……ふあっ……んぅううっ」

     人差し指が上下に動き続け、それに応じて、口から漏れる声があからさまになりはじめる。

     第二関節。

     固いゴムのように締め付ける入口から、その僅か数センチ奥まで。

     指で机をトントンと叩くような一定のリズムで出入りする指から響く感覚は、決して痛みなどではなかった。

    62 = 61 :

    「あうっ、あっ、はあっ、あっ、あっ、あっ」

     白井はその感覚がなんなのか、知っている。

     背筋を駆け上がるその痺れが、自分の中でどういう風に受け止められているのか、わかっている。

     頬が熱い。

     吐息が甘い。

     首筋に浮かぶ汗は、艶という名の色を帯びている。

    (わたくし……わたくし……っ!)

     はぁ、はぁ、と己にも香る温い呼気。視界が、熱で霞みがかり始めた。

     溜まっていっている。

     自分を狂わせる感覚が、確実に、自分の身体へと。

    「んふっ、ふぅっ、んんっ、ふーっ、ふーっ、ふーっ」

     やがて白井の中に蓄積したその感覚は、己の指の制御までを奪いはじめた。

    (だめですのっ、そんなっ、奥にはっ、まだっ)

     指の出入りが早くなり、ローションが肛門と指の間で泡をたてる。

     第二関節までしか出入りしていなかった人差し指が、徐々にその埋没の幅を深めていく。

     指先が円を描き、入口を、そして奥を、くるくると刺激する。

    63 = 61 :

    「んあっ、んんんんっ、ふぅぅぅっ、ふくんんんっ」

     根本まで入り込んだ指が、腸壁をくすぐった。口からあからさまな喘ぎが漏れる。

     予想外に大きく響いた声に、慌てて左腕の袖を噛む白井。

     少しでもその『感覚』を抑えようとするがしかし、それがために篭めた力は、逆に指への締め付けを強めただけだった。

     それはそのまま、肛門への刺激に変換される。

     ジンジンと響く熱にも似た『感覚』が、全身に広がり、熱に浮かされた瞳から、徐々に、徐々に意思の強さが消えていく。

    (ああぁぁ……)

     モジモジと少女の肉付きの薄い腰が、小刻みに動き始めた。

     口元で握り締められていた左手が、何かを求めるように、ゆるく開き、また、閉じる。

    「んんんっ! んんんんっ! んふぅんっ!」 

     二度、三度。

     迷うように左手指がさ迷い、そして、

    (し、しかたないんですの……治めなければ、仕事にならないのですから……)

     口から、袖が離れた。

    64 = 61 :

     代わりに摘みあげたブラウスの襟を噛み締める。

     そうして空いた左手が、そろり、と下方に動いた。

    (これは薬のせい……薬のせいですの……それに、こっちなら……)

     ゆっくりと下げられた左手が、緩く開かれた両膝の間に差し込まれ、

    「んんっ!」

     クチ、と小さな、別の水音が響いた。

    「ふぅんっ!」

     一気に跳ね上がった快楽に白井の身体がビクビクと跳ね、座っている便座がカタカタと揺れる。

    「んむっ、んんっ、んんんっ! んむんっ!」

    (こっちなら、感じたって仕方がないんですの。感じるのが、当たり前なんですから……)

     溢れようとする唾液を、たっぷりと含んだブラウスの襟。

     呼気を吸い込んだ拍子に、じゅるっ、と、唾液が三つ目の水音をたてた。

    67 :

    乙なのよな

    69 :

    上条さんとの絡みを早くっ

    70 :

    スカトロシーンカットはありがたいな
    続きはよ

    73 :

    神SS復活していたのか

    77 :

    「どうしたんですか御坂さん、ぼーっとしちゃって」

    「へっ?」

     涙子に声をかけられ、美琴は、はっ、と顔を戻した。

     夕刻のカフェテラス。

     ストリートに面した屋外テーブルで向かい側に座る涙子が、不思議そうな顔をして美琴を見ていた。

    「え、あ、ごめん。なんでもないの」

     放課後にいつものごとくブラブラしていたところで、こちらも飾利が風紀委員で忙しいらしくてやることなかった涙子と出会い、お互いに暇だから、ということで、前から気になっていたこのカフェに来たのである。

     紅茶やらコーヒーを注文し、なんくれとなく、いわゆるおしゃべりをしていた、その話題の切れ目だった。

    「何かあったんですか? ……もしかして、気になる人が通ったとか?」

     ニヤリ、と笑みを浮かべる涙子。

     公園での一件は忘れていないが、その程度で色恋話を逃す手はない。

     案の定、美琴は即座に「んなっ!?」と顔を赤くした。

    「そ、そんなんじゃなくてっ」

    「またまたー、そんな赤い顔で否定した駄目ですって。で、どの人なんですか? 御坂さんが懸想する人って」

     涙子が背伸びするようにしてストリートを覗き見た。

    「け、懸想……って、違う違う、そうじゃなくって!」

    「えー、じゃあなんなんです?」

     そのまま美琴を見る涙子。

     いい顔である。

     対照的に、美琴はやや気まずそうに視線を逸らすと、

    「いやその……最近、黒子がちょっと」

     と、言った。

    78 = 77 :

    「え、白井さんですか?」

     意外な人物の名前だ。

     美琴が続ける。

    「うん。なんかあの子、最近元気がなくて。さっきそこに風紀委員の腕章つけた娘がいたから、ちょっと」

     もう一度ストリートをちらりと見る美琴の横顔には、僅かな憂いが浮かんでいた。

     さっきはそれを恋患いかと思ったのだが、どうも違う方向だったようだ。

    「そ、そうだったんですか。すみません、茶化したりなんかして」

     ぺこりと頭を下げる涙子。

     美琴がパタパタと手を振った。

    「あ、ううん、私こそごめん。暗い顔なんかしちゃって」

    「……でも、白井さんどんな様子なんですか?」

     それがね、と美琴は前置きしてから、

    「いつもだったら私がシャワー浴びてるときに中に入ろうとしてきたり下着漁ろうとしたり寝ようとしたら先に裸でベッドに入ってたり掛け布団を空間移動させたりそうでなくても不意にヨダレ垂らしながら飛び掛かってくるんだけど」

    「……」

    「最近は全然そんなことないのよ。学校帰りにお店に行っても普通に買い物するだけだし、早くに家に帰ってきても、普通に話とかするだけだし。一体全体どうしちゃったのかしら」

     心配そうにため息をつく美琴。

    79 = 77 :


    「……いえ、世間一般では、いまの方が正常なんだと思いますけど」

     対する涙子は若干引き気味だ。

     今までの言動が言動だったので、見る目が変わると言うほどでもないが…いや、やっぱ駄目だ変わる。

    「本人にもちょっと水を向けてみたんだけど、素直に言う娘じゃないし」

    「あはは、そうかもしれませんね」

    「……やっぱ風紀委員関係かなぁ」

    「んー…初春からは特に何も聞いてないんですけど。最近ちょっと忙しい、とは言ってましたが」

    「確かに疲れてるっぽいんだけど……それにしては変なのよねぇ」

    「…やっぱり、本人に聞くのが一番じゃないですか?」

    「でも、さっきも言ったけど、素直に言う娘じゃ……」

    「いえ、今です」

    「え?」

    「ほら、あそこ」

     涙子が美琴の顔の脇を通すように、ストリートを指差した。

     振り返る。

    「あ、黒子」

     そこには、何か考え事でもしているのか、らしくなくボンヤリとした表情でこちらに歩いて来ている、白井の姿があった。

    80 = 77 :


    「……そうだったんですの。お姉様が、わたくし、お姉様に心配をかけてしまっていたのですね」

     美琴が最近の白井を心配していたこと。

     テーブルにつき、その事実を聞かされた白井は、ゆっくりと俯いた。

     その肩が小さく震え、

    (くるか!?)(きますか!?)

     心配して頂けるなんて黒子感激ですのお姉様ー! とくることを予想して身構える美琴と、注文した飲み物をしっかりと確保する涙子。

     だが、

    「申し訳ありません、お姉様。お気を遣わせてしまったようで。佐天さんも、わたくしは何ともありませんので、お気になさらないでください」

     と、白井は頭を下げた。

    「あ、あれ?」「おおっとぉ!?」

     まさに肩透かし。

     対抗電撃を用意していた美琴の前髪で、バリッと小さな紫電が弾け、勢い余った涙子が、逆にすっ転びかける。

    「ど、どうしたんですのお二人とも」

     顔をあげた白井は、驚いた顔で二人を見る――――驚という感情以外まるで見えない完璧な仕草で。 

    「あんたこそどうしたってのよ!?」

    「そうですよ! どうしちゃったんですか白井さん!?」

    「な、何がですの?!」

    「あんたがあの流れで飛び掛る仕草もなしで、しかも可憐に優雅に頭を下げるなんて考えられないわ! 『心理掌握』辺りになんかされたんじゃないでしょうね!?」

    「白井さんまさか……おのれ魔術師!」

    「……」

     はぁ、と白井がため息をついた。

     さっきよりも俯き、深く、深く、わざとらしいほど。

    81 = 77 :



    「お姉様たちがわたくしのことをどう見ていたか、よぉく理解いたしました」

    「い、いや、だって、ねぇ?」

     同意を求める美琴に、こくこくと頷く涙子。

    「まぁ確かに、少し以前までのわたくしを考えれば、仕方のないことなのかもしれませんが」

    ((自覚あったんだ……))

    「でも最近、ちょっと淑女と言うものを考え直してみることにしましたの」

     白井は言葉を切って、美琴を真正面から見た。

    「……あのようにしていても、お姉様は笑ってくださらない、と思いまして」

     どこか儚さすら匂わせて、微笑む。

    「……」と、美琴。

    「……」と、涙子。

    「…、…」と、白井。

     数秒してから、はぁー、と美琴がため息をついた。

    「……見直したわ、黒子」

    「ええ、正直ちょっといま、ドキドキしちゃいましたもん。あ、そういう意味じゃなくて、ほんとに綺麗で」

    「そ、そうですか?」

    「そうよ! 今までのあんたじゃ考えられない笑顔してたもの!」

    「ですよねぇ。なんだか”決意の表情”って感じでした!」

    「っ!」白井の顔が僅かに強張る。

     しかし美琴と涙子は、彼女たちの胸中に目がいっており、それに気がつかない。

     そして白井がその強張りを完璧に消すより先に、さらに美琴と涙子がその強張りに気がつくより前に。

    「お待たせしました」

     店員が、白井の注文したストレートティーを持ってきた。

    「あ、きたわよ黒子。はい」

    「ぁ――、ありがとうございます、の」

     美琴が受け取り、白井に差し出す。

     ティーカップを受け取ろうとした白井は、

    「……」

     美琴に右手が触れないよう、慎重に受け取った。

     紅茶の水面に立つ波。

     それはきっと、店員に運ばれていたせいで、小さく、震えていた。

    84 :

    緩急を付けろ
    エロSSには、それが必要だ

    というわけでナイス緩!
    乙!

    86 :

    非エロがエロのデュエット!んまぁ~い!

    87 :

    こうやって普段の生活からも堕ちていく描写があるからこそエロが映えるんだよな

    89 :

    「おのれ魔術師!」って『美琴「た、たまには紐パンでも履いてみようかしら」』のネタでいいんかな
    この文字列を見るだけで笑ってしまうww

    90 :

    懸想なんて言葉中学生は使わんだろ

    91 :

    >>90
    俺も思った
    黒子ならともかく中1のレベル0が知ってるとは思えない

    93 :

    難しい言葉を多用するならおかしい気もするが、1つや2つなら普通じゃねぇの?

    94 :

    言葉尻よりも早く書いてくれよ

    95 :

     テレビに、うつ伏せた白井が映っている。

     全裸に、解いた髪。

     波打った長い黒髪と珠のような肌は、水滴を称えて濡れていた。

     画質はよくない。

     どうやら、携帯電話で撮影した動画であるらしい。

     それでも、映っている場所がシャワールームであるということは、はっきりとわかった。

     どこか適当なホテルのシャワールームなのか、少なくとも、常盤台の学園や寮ではなさそうである。

    96 = 95 :

     膝をたて、左手で身体を支えながら、右手を太ももの間に入れている。

     ちょうど、初めて彼の要求に従った時のような、尻を突き上げた姿勢。

     異なるのはそこにいるのが白井一人だと言うことと、その尻の間から垂れた、大きな数珠のような物体だった。

    『はぁ、はぁ、はぁ……』

     数珠のように見えたのは、彼に渡された、俗にアナルビーズと呼ばれる拡張用器具である。

     全長20センチほどの球の連なりは、いまはその半分ほどが、白井の中に埋まり込んでいた。

     いや、その表現は正確ではなかったか。

     なぜなら、いま外に出ている連なりは、端の丸い金具――――取っ手部分を持った右手で、引っ張り出したものなのだから。

    『くっ……うっ……』

     右手はゆっくりと引く動きを続けていた。

     内側に収まった球は、それに応じて外界に姿を現していく。

     ココア色の窄まりが徐々に広がり、白い球体が顔を出した。

     肛門が盛り上がり、球が半ばまで出たところは、則ちもっとも広がっているところ。

     そのタイミングで、白井はほんの僅かだけ右手に力を篭める。

    97 = 95 :

    『あんっ』

     ぴくんと、と頭をあげ、口から息とも声ともつかない音が漏れた。

     同時に、つるん、とゆで卵の殻を剥くように、また一つ球が外にまろびでる。

    『はぁー、はぁー、はぁー』

     負担のかかる体勢に、通常ありえない行為。白井の肩が上下に揺れる。

     床を見る白井の顔に浮かんでいるのは、いままで彼に送信された動画と同じ、嫌悪と屈辱と、それからもうひとつ。

    『こんなところで……なぜ……』

     思わず、という感じで漏れた己の言葉に、はっ、とする白井。

     驚きのような表情は一瞬。すぐにそれは戸惑いに変わり、慌てた様子で左手を、右手とおなじように太ももの間に差し入れた。

    『―――くあんっ』

     左手の着地点は、今だ半分近く連なりが埋まったままの肛門ではなく、取っ手を持つ右手でもなく、じっとりと熱を孕んだ自身の秘裂。

     僅かに開いた陰唇の奥。そこから滲み出ていた蜜を指で集めるようにして、左手指を動かしはじめた。

    『あああっ、あ、あううっ』

     突くべき手がなくなり、床に当たる頬。濡れた髪の一筋が張り付き、口元にかかっていた。

    『あっ、あはっ、あうっ、んあぁぁ!』

     口内にある髪の先端を気にする様子もなく、指の動きは早くなっていく。

     それに応じて白井の口からは、ひっきりなしに喘ぎが漏れた。

     あからさまにも思えるそれは、あたかも自分は自慰によって感じているのだと、示すかのようだった。

    98 = 95 :


    「……」

     そこまで見てから、彼は手元の携帯電話を持ち上げ、二つ折りのそれをパカリと開いた。

     携帯は、テレビとケーブルで結ばれている。保存されている動画をテレビ側に映すためだ。

     ”右手が塞がっている”彼は左手の指先でそれを操作する。

     次の動画が、画面に表示された。

    99 = 95 :

     トイレの個室。

     ブラウスだけを纏い、スカートも、下着も脱いだ状態の白井が、便座に腰掛けている。

    『んっ、んく……んふっ……』

     解いた髪がくすぐるのは、真っ赤に染まった赤い頬。

     潤んだ瞳は、ドアの上着掛けにひっかかって揺れるスリムエネマを見ているようで、見ていない。 

    『だ、駄目ですのぉ……』

     捲り上げたブラウスの端を唇で挟み、顕になった胸は、開いた左手によって交互にまさぐられていた。

     浅い稜線は荒い呼吸に上下し、その頂を指先がクリクリとこねまわす。

     そして緩く開いた両膝の間に差し込まれた白井の右手。

     股間の後ろ側まで潜り込んでいる手は、スムーズに、そしてやや激しく上下を繰り返していた。

    『んっ・・・・・・んぅうっ・・・・・・んんんんっ・・・・・・』

     荒い呼吸と、漏れ出る喘ぎと、粘質の水音が、個室に響いている。

     異なりのは、動きのスムーズさだけではない。

    『んうっ!』

     白井がビクリと震え、便座から腰を浮かせた。

     浮いた尻と便座の隙間から、左手の形が見える。

     揃えられた人差し指と中指。さらにその対面に位置する親指。それらは三本とも、テラテラと濡れている。

     関節の構造上、どちらがどこに入っていたのかは明らかだった。

     そして、その深度も。

    100 = 95 :


     親指は、先端から滑り落ちたような濡れ方だ。むらがあり、垂れていない場所は当然濡れてもいない。

     しかし人差し指と中指は、明らかにその根元までを『濡れた場所』に突っ込んだように、均一に湿っていた。

     いったんは跳ね上がった白井の身体が、重力に引かれて再び便座に落ちる。

     それを同時に、右手が動いていた。

     タイミングを合わせて、ぐっ、と上に向かって突き上げられた右手――――揃えた二本の指が半ばまで尻に埋まるところまでを、携帯のカメラが捉えている。

     そこまで捉えた瞬間、落ちた尻によってその隙間は隠された。

    『ああんっ』

     白井の顎が、かくっ、とあがる。強い刺激に、目が見開かれた。

     右手の高さは変わらない。それは、根元まで埋まったことを意味している。

     右手は動き続ける。

     人差し指と中指が上下する。その動きを土台として、親指が陰核を押しこみ、こねまわす。

     さらにその押す力の反動を、人差し指と中指の動きに――――

    『あっ、あふぅっ あはっ、ああっ、ふあぁっ』

     開かれていた目は、すぐに霧に覆われたように、ぼう、としたものに変わった。

     胸をまさぐる左手の勢いが、強くなる。呼吸が激しくなり、喘ぎが高くなる。

     いまの彼女は、二本の指が窄まりを通り抜けることに苦痛と感じている様子は、まったく見受けられない。

     いまの彼女は、喘ぎがもう個室の外に漏れているということにも、気がつかない。

     いまの彼女は、もうこのトイレでこうすることに手馴れてしまっていることに、気がつけない。


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