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    元スレ黒子「……好きにすれば、いいですの」

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    651 :

    ホムゥ…ホムホムッ!

    652 :

    SS書いてるやつのパソコンってデータ吹っ飛びやすいの?

    653 :

    >>652
    そりゃすごいスピードで文字打ち込んで添削してんだから大変よ

    655 :

    いつまでも

    656 :

    ♪待つわ

    657 :

    まだかよ

    658 :


     抜けるような青空の下、いつもの公園のいつものベンチに、美琴は腰をかけていた。

     座った彼女の隣には、いつもの蹴撃で吐き出されたいつものヤシノミサイダーが汗をかいている。

     缶の数は二つ。両方ともに口は開けられていない。

     いつものようにさっさと飲まず、気温にあてられて温くなるのに任せているのは、何より美琴自身がいつもの彼女からはほど遠い心持ちだからだった。

     真っ赤に染まった顔を伏せ、両手は握って膝の上。肩は力がはいりっぱなしで、前髪には時折紫電が走る。

    (お、落ち着きなさい私。ちょ、ちょっと買い物に行くだけよ? そ、そうよ、黒子たちと一緒にいくのと、全然変わらないんだから)

     この状態の原因は簡単だ。

     今日の午後、上条と買い物に行く。

     その約束のせいである。



    「手紙を書いてみてはいかがでしょうか?」



     事の発端は、一昨日の、白井の発言。

     白井突然帰宅ビリビリ事件から約二週間。

     どうやら本当に淑女化に成功したらしい白井に、そう提案されたのだ。

    659 = 658 :


     カフェで彼女の決意を聞き、上条相手に素直になろうと決めて奮闘していた美琴だったが、何しろ今までが今までで、そして美琴は美琴である。そう易々と上手くいけば苦労はない。

     会っていきなり喧嘩腰になるようなことはなくなったものの、あまりにも鈍い対応しかしない上条に、結局喧嘩(というか美琴が一方的に攻撃する)になってしまう日々。

     対する白井はもう禁断症状も起こさず、かつ、美琴を敬う態度は前以上。しかもあれほど嫌っていた上条にも「二度も体調不良を助けて頂いたのですから悪い方ではないと思いますの」と理解を示す見事な変化ぶり。

     後輩は成長し、自分は成長が見られない。

     そんな風に落ち込んでいた内心を、どうも見抜かれたらしい。

     手紙という提案には当初、この学園都市で何をアナログな、とやや否定的だった美琴であったが、言いたいことだけを言葉にできるし、何より『先に書くので見直しできる』という利点を説明されて考えを変えることにしたのだ。

    (だ、だけどでも、やっぱり……は、恥ずかしい、わよ)

     ポケットの中にある封筒が気になって仕方がない。

     なるほど、確かに文章にするのは有効だった。ぎゃーぎゃー悶えながらも、普段は言えない感謝の気持ちを言葉にすることができたのだから。

     少なくともこの内容を面と向かって言うのは、

    (ぜ、絶対無理……)

     文面には色恋を匂わせる内容は一切入っていない。というか、何度も何度も何度も見直して極力その要素は排除した。

     それでも普段から憎まれ口しか言えない美琴にとっては、照れ臭いやら恥ずかしいやら。手紙を入れる封筒を茶色の業務用封筒にしたのは、せめてもの抵抗と言うか、意地というか、照れ隠しである。

     そんな有様なので、渡すことを想像する以前に、自分のそんな言葉が明確な形でそこにあるというだけで平静ではいられなかった。

     いっそ渡さないという選択肢も散らつかないではなかったし、それはそれで魅力的な考えだったが、

    (黒子にここまでしてもらっといて、渡さないわけにはいかないし)

     流石にそんなことをすれば、白井に顔向けができない。

     彼女がそれくらいで自分に幻滅したり、友人であることを止めたりしないとは思う。

     むしろこれは意地や面子、そして何より、白井に置いていかれたくないという美琴の内面の問題である。

     そもそも、今日これからの買い物の予定だってそうだ。これは美琴が段取りしたのではなく、これまた白井の助力に依るものである。

     手紙を書き終えたあと、今度はそれをどうやって渡すかで二の足を踏みまくっていたところに、どこをどうしたのか上条に渡りをつけてきてくれたのだ。

    660 = 658 :


    (そ、そうよ! あの黒子がここまで気を遣ってくれてんだから! ちょっと買い物行って、で、別れ際に手紙渡すだけなんだから!)

     キリッ、と表情を整えて顔を上げる美琴。

     そうだ。考えてみれば手紙を渡すだけなのだ。

     それも、何度も推敲した言葉を、だ。まともにお礼を言うよりも、ずっと正確で、誤解がない。

    (それにアイツのことだから、絶対この手紙で変な誤解はしない! そう! 私は純粋にお礼を言いたいだけで、それ以外のことなんて、ぜんぜんないんだから!)

    「……」

     脳裏に浮かぶのは、夕日の公園。

     約束は午後から。

     買い物に行き、それから適当にフラフラとして、おそらくこの公園に戻ってくることになるのだろう。

     それから、渡すのだ。ポケットにある、この封筒を。手紙を。

    (……)

     だが、手紙を渡すだけで終わらなければならないことはない。

     手紙を渡して、その上で、何か言うことがあっても、それは美琴の判断によるものである。

     何を、言おうとも。

    「ぜ、ぜんぜん、な、ないんだから。べつに、そんな、アイツに伝えたいこと、なんて……伝えたい、なんて……」

     ゆっくりと俯きながら、膝の上で両手の指をモジモジと擦り合わせる。

     制服上着の裾から覗く腕時計が指し示す時間は、午前9時。

     約束は、午後。

     13時から、である。

    661 = 658 :


     同時刻。

     スキルアウト御用達のホテルの一室。

     水音が響いている。

     何かを舐めているときに起こるであろう、水音が。

    「……ってことは、佐天って娘の方はそれなりに順調なんだな」

    「んっ、ぷあ……はい、大丈夫だと思いますの。この二週間で、7回は成功しておりますし」

     ベッドに腰掛けた全裸の彼の両膝の間で、その股間に顔を埋めていた制服姿の白井が口を離して返事をした。

     頬にかかった髪を掻き揚げ、耳にかけながら彼を見上げながらも、その繊手は起立したペニス――彼女自身の唾液に塗れている――に絡み、ゆるりと上下に動いている。

     手の動きに合わせて、ツインテールが小さく揺れ、指の間から跳ねた唾液とカウパー氏腺液が、常盤台中学校制服の胸元に染みこんでいった。

    「じゃあ明日からは」彼はちらりとベッドのサイドボードに目を向け、そこに置いてあるカプセル型錠剤を見た。「あれを『投与』するんだ。それをまた二週間続けてくれ」

     『投与』。

     あの日。

     心が折れ、そして救われなかった日から二週間。

     白井は、彼の命令で佐天涙子の体内に媚薬を転移させ続けていた。

     涙子が飾利に会いに支部に来るたびに、遅溶解性のカプセルに入った媚薬を、だ。

     流石に毎日ではない。しかし、この二週間で言えば7回ほど。

     おそらく涙子は『投与』された日の夜、とても身体の疼きを抑え切れなかったはずだ。そしてまた、回数を重ねるごとに、自らが貪ることのできる快楽が増大していくことに気がつき、戸惑い、そして――期待しているはずである。

     その心理が、白井には手に取るようにわかる。何しろ、自分が歩んでみた道なのだから。

     明日からはそれがさらに効果の強い薬に代わる。

     佐天涙子はどうなってしまうのか、それは想像に難くない。そしてそれがどういう意味を持つのかも。

     だが――

    「はい、わかりましたの」

     頷く白井。

     その瞳には、一切の迷いがなかった。

     友達で、仲間を裏切っているというのに。

     言われたことをそのまま実行しようとする、純粋な承諾だけしか、そこにはないのである。

    663 = 658 :


    「んふっ」

     れろん、と根本から先端まで舐めあげ、再び口の中に咥え込む。

    「んっ、んんっ、んふっ」

     そして先ほどよりも早い調子で頭を前後させる。

     ぐぷっ、ぐぷっ、という空気の音とじゅるじゅるという水気の音が、白井の唇から何度も響いた。

     口内のペニスが熱さと硬さを増していく。

     添えた左手が感じる彼の身体には、やや力が入っていた。

     絶頂が、近い。

     だから白井はもっと強くしようと――だがそこで、頭に乗せられたままの右手に、ぐっ、と力が入った。

    「ぅんっ!」

     無理やり前後運動を止められ、白井がうめき声を上げる。

     彼はそのまま右手を伸ばし、「んんっ、ぷぁ……」彼女の口からペニスを抜いた。

     その拍子に太い粘性の橋が唇とペニスの間にかかる。

     引いた唾液の糸はすぐに、その中央で己の重みに耐え切れず、切れる。

    「はぁ、はぁ……ど、どうされたんですの? わたくし、何か粗相を……?」

     口元に右手を当て、白井が問うた。

     彼を見る視線には先ほどとは打って変わって、見たものが惨めさを感じるであろうほどの、不安と媚び。

    「……」

     彼はそれに何も応えないまま、つい、と視線を白井の背後――部屋の壁に向けた。

    「ぁ……」

     それだけで、彼の求めているものを理解する白井。

     表情が、ぱっ、と明るくなった。



     そこに手を突け。



     彼はそう言っている。

     決して、自分が何か失敗したわけではないのだ。

     そして、その体勢が今、何を意味しているか。

    664 = 658 :


    「はぁ、はぁ、はぁ」

     白井は立ち上がり彼に背を向け、指示どおり壁に両手をつき、スカートに包まれた尻を突き出した。

     壁に跳ね返って己の鼻に香る吐息は、甘く甘く甘い。

     その甘さにさらに身体が昂ぶるのを感じながら首を巡らし、背後――彼に潤んだ流し目を送る。

     濡れた情欲と、嘲笑いたくなるような媚びと、屈服の悦びを湛えた隷属の視線だ。

     調っていながらも幼さの残る彼女の顔立ちは、頬の赤みと相俟って、異様なほどの淫らさを映し出していた。

    「……」

     彼が立ち上がる。

     引き締まり均整の取れた体駆の中心でそそり立つペニスに、白井の喉がコクンと動いた。

     一歩、二歩、三歩。

     彼の足音が響くごとに白井の中の衝動は、疼きは、強くなっていく。

     無意識に腰が左右に動き、呼吸は、はー、はー、と早く深く変化していった。

     たった二週間。

     あの日から、15日足らずの間。

     その間に与えられた媚薬は、性感と性欲を促進し。

     その間に行われた野外露出や性具をつけての生活は、彼女の常識と理性を覆し、背徳と被虐と屈服の快楽を教え。

     これまでの抑圧からの解放は、彼女に堕落の道を否定させず。

     何より、全てを彼に委ねる安堵と捨てられる恐怖を知った精神は、彼の望みのままでいることを無上の悦びだと、白井に認識させていた。

    (あぁぁ……垂れてますの……わたくし、いやらしいですのぉ……)

     くりん、くりんと尻が小さく円を描く。

     彼の指示で履いた、尻を覆う面積がほとんどない下着は、その布地の少なさゆえに吸水量も応じて少ない。

     貫かれることを想像し、太ももの内側を蜜が垂れていくのがわかった。

     そして彼の両手がスカートの上から尻を掴む。

    「んぅっ」

     ぴくん、と顔をあげる白井。

    「くぅんっ……んっ、んんっ……」

     まだ薄く、しかしオンナの柔らかさの予感を感じさせるそこを乱暴にこねられて、白井は小刻みに身を震わせた。

    665 = 658 :


    「なんだよ白井。期待してたのか?」

     彼の手によって布地がこすりつけられたからか。

     尻の丸みに沿って甘やかな曲線を描くスカートの、その中央付近が、じわりと濡れていた。

     下着がほとんど吸い込んでいないとはいえ、スカートにまで染みるだろう蜜の量は、とても今しがたの愛撫だけとは思えない。

    「あ、は、はい……期待して、いました……」

     はにかみ、頷く白井。その仕草はまるで純情な乙女のよう。

     しかしそこに篭められているのは、爛れた感情のみ。

    「いつからだ?」

     彼はさらに問う。

    「あはぁ」

     白井が甘い屈服の声を上げた。

     曖昧に誤魔化すことも、許されない。

     だから白井は正直に口を開く。

    「ご奉仕している時から、ずっと、疼いておりましたの……」

     言った瞬間、背筋をえもいわれぬ感覚が駆け上がった。

     己の浅ましさをはっきりと自覚させる、それは背徳と被虐の痺れ。

     そして、痺れに反応した膣内がさらに蜜を吐き出していく。

     白濁したものが混じりはじめた液体が、太ももの内側から膝まで伝いおりていった。

    「……」

     彼は声をたてないように笑む。

     そして、ペニスの先端をスカートの向こう側にある、秘裂に位置に向けた。

    「あんっ!?」

     不意に秘裂に固い感触を得て、白井はその白い背中をうねらせた

    「んっ……んっ……んっ……んくっ……」

     分厚いスカート越しにグリグリと押し当てられ、白井が肩を震わせる。

     常盤台中学校指定スカートの、ちょうど股間に押し当てられている部分の染みが拡がっていった。

    666 = 658 :


     名門校で、おそらく、ほんの少し前までは白井の誇りの一部であった制服に、淫らな紋様が刻まれていく――そして白井がその行為から逃げることなく、むしろ積極的に尻を押し付けてくることに、彼の笑みはさらに深くなる。

     そして、

    「あっ!」

     スカートからペニスが離れると入れ替わりに、彼の手がスカートの裾から入り込み、剥き出しの尻たぶを掴んだ。

     払いあげるようにしてスカートを捲くり、白桃のような丸みが顕わにするとともに、腰後ろにある横紐の部分、ちょうどTの字の交点に指をひっかけた。

     真上に引く。

     一度、二度、三度、それ以上に。

    「あっ、あっ、上条さん、んくぅっ、あっ、だ、だめですのっ……」

     くいっ、くいっ、と断続的に下着が食い込み、ニチュ……ニチュ……と水音がなった。

     後ろ側と違い、前側部分は紐というほど細くはない。しかし腰のT字部分が浮き上がるほど引っ張られたら、前側も相応に食い込むというものだ。

    「はみ出てるな」

    「や、やぁっ! そんなところ見ないでくださいましっ!」

     下着が食い込んだところ――秘裂に食い込んだ下着の両脇から濡れた媚肉がはみ出す様に視線が当たるのを感じ、羞恥に頬を染める白井。

     しかし彼の指は止まらない。

     むしろ少女の反応を楽しむように、何度も、強弱をつけて下着を引っ張った。

    「んんんっ、んっ、んはぁっ、あっ、あっ、あっ、ああぁっ」

     白井の吐息の熱があがっていく。

    (ああぁ……すごいですの……気持ちいいですのぉ……アソコも、お尻の穴も……)

     瑞々しく柔らかな唇から、だらしなく涎を零し、快楽に身を浸す白井。

     秘部に食い込み――いや、むしろ秘部が咥えこんだかのごとく埋まった下着は、その前側布地を以って陰核と膣口を、そして元より紐状の後側で十分以上に開発された肛門を、同時に刺激する。

     とろぉり、と布の脇から糸を引いて床に落ちる蜜。すでに白井の身体は男性を迎え入れる準備は整いきっていた。

    (でも、でも、上条さんがわたくしを苛めてくださるのはきっと、)

    「ひゃぅんっ! ああんっ! んくぅっ! あはあっ!」

    (見てください……見てくださいましぃ……わたくしが浅ましく快楽を貪るところを……わたくしのだらしない絶頂の顔を……)

     ビクビクと白井の身体が小刻みに震え始め、目の前が真っ白になっていく。

     絶頂の余震。

    「あっ、あっ、あっ、あっ」

    (イク……イク……イッてしまいますのぉ……!)

     ごぷっ、と陰口が、下着を押しのけるように白濁の蜜を吐き、

    「いくぞ白井」

     だが、そのタイミングをまるで待っていたかのように、彼の指がT字部分を横に引っ張った。

    667 = 658 :


    「えっ、あっ!?」

     媚肉がねじれ、毛色の違う快楽が起こり――

    「ああああああああっ!?」

     辺りはばからぬ大声をあげて仰け反る白井。

     ずらされた下着の紐の、その真横。

     陰唇を割り開いて、胎内を進む 熱く、硬く、太い感触。

     そして尻たぶには、彼の下腹部の感触。根元まで埋まっている。

     しかしそれは即座に動き出す。

     細いウエストをがっちりと両手で押さえられたかと思うと、パン、と音が響いた。

    「んはぁっ!」

     電流のように入った快感に白井が目を見開いた。喘ぎとともに唾液が壁に散る。尻の間からは、蜜が弾けた。

     腰は動き出し、それはどんどん勢いを増していく。

    「あっ、あっ、あっ、ああっ! ああああっ!」

     一突きごとに、嬌声は高く、早く、甘く、熱く。

     いっそ乱暴な動き。

     しかしそれを身に受ける白井の声には一片の苦痛なく、ただ快美感のみ。

    「んんんぅっ! あっ、ああっ! 激しっ、激しいですのっ!」

     二週間の調教の間、数え切れないほど咥え込んだゆえに、白井はもはや交わりの快楽を余すことなく享受することができるように変えられていた。

    「んはぁっ! いいっ! 気持ちいいですっ! ふぁぁっ! んんんああっ!」」

     暴力的と言ってもいい快楽の津波が股間から背筋を駆け上がり、脳の天辺に達してから全身を巡る。

     前後運動はとまらない。

     腰をあわせて拍子をとろうにも、完全に腰を固定された白井には叶わぬ行為。逃れる術なく、細い身体をただくねらせた。

    「っ」

     彼が歯を食いしばる音が、パンパンと肉と肉がぶつかる音と、グチュグチュと粘質の音が鳴る音と、

    「あっ、ひっ、あはぁっ! ぅうんっ! ああっ! あんっ! あぁんっ!」

     白井の喘ぎの影に響く。

    668 = 658 :


    「どうだ白井。気分は、どうだ?」

     荒い息を押さえつけるように彼が問う。

    「んんんっ! 気持ちいいですっ! 気持ちよくてっ、とけてしまうそうですのっ! もっと、もっと激しく黒子を突いてくださいましっ!」

    「はははっ、今のお前、半月前にお姉さまお姉さま言ってたお前からは想像もできないよな。男に突きぬかれて、尻振ってさ」

    「い、言わないでくださいっ、そんなっ、ああっ、前のことっ、ひああっ、もうわたくしはっ、わたくしはっ!」

    「わたくしは、なんだよ?」

    「んあっ、わ、わたくしはもうっ、上条さんのモノですのっ! ああんっ、黒子は今もっ、お姉さまをっ、敬愛、しておりますけれどっ、ああっ、今のわたくしはっ、貴方のモノですのっ! 貴方のためでしたら、なんでもっ、しますのっ!」

    「……本当か?」

    「んっ、んんっ、んぁっ! くぅっ、ああっ、はいっ、はいっ、本当ですのっ! お姉さまをっ、ああんっ、貴方に売ることだってっ! なんだってっ!」

    「じゃあ」

    「ああんっ!?」

     彼は腰の動きを止め、白井の背中に覆い被さった。

     はー、はー、と続く呼吸音の中。

     髪の間から覗く小さな耳に唇を寄せ、囁く。

    「もしも俺以外の誰かに抱かれろって言ったら、どうするんだ?」

    「え……」

    「お前、今から外に出て行って、適当な誰かを誘惑して、抱かれて来い。……そう言ったら、従うんだな?

    「そ、それは……」

     白井の瞳が僅かに泳ぎ、

    「どうするんだよ、白井?」

    「はうっ!」

     再び腰が打ち付けられる。

     先ほどよりも、まだ早く、強く。

    「ふぁぁぁっ! わたくし、わた、くしっ」

    (べ、別の男……!? 上条さん、以外の……!?)

     頭を垂れ、己の脚の付け根がたてるグポグポという音を聞く白井。

    「あっ、あっ、あっ、あっ」

     その胸の内が、

    (見ず知らずの殿方に、犯され――)



     ――路地裏で、スキルアウトの集団に輪姦される、己の姿



    「あっ」

     危険な屈服感に、確実に疼いた。

    670 = 658 :



     その『荷物』が部屋に届いたのは、白井が目を覚まし、腰がたたないまでも、上半身を床から起こしたときだった。

     不意になった、部屋の内線電話。

     電話をとった彼が、頼んでいたルームサービスが来た、と言って全裸のまま部屋を出て行き、そして戻ってきたときに抱えていたのが、その『荷物』だった。

     彼が、どこかに手を回して『準備』させたらしい。

     その『荷物』がなんなのか、白井には一目でわかった。

     それは白井にとって、よく見知った相手だったのだから。


    671 = 658 :


    「んーっ! んーっ!」

     両手首は後ろ手に、両足首は揃えて、それぞれ布で縛られ。

     視覚はアイマスクに、言葉はボールギャクで封じられ。

     両の耳たぶは洗濯バサミのように挟む形のイヤホーンが装着されて、白井にまで聞こえるほどの大音量の『喘ぎ声』――おそらく美琴に似たビデオのものだ――が流されている。

    「んふーっ! むぅぅぅ! んんんっ!」

     そして何より、彼女の頬と、その口元と、両の太もも。

     頬は真っ赤に染まり。

     ボールギャクの穴からは唾液が流れ。

     太ももはせわしなく擦り合わされ。

     薄手のブラウスとチェックのスカートで包んだ幼い体躯をクネクネと動かし続ける、明らかに媚薬を与えられているのだろうその少女の頭には。

     まるで花瓶か何かのように、大量の花飾りが乗っている。

    「初春……」

     己が置かれた状況への混乱と身体の中で渦巻く欲望に身悶える少女――初春飾利を見ながら、白井はぼんやりとその名を読んだ。

     今日はお互いに非番の日。

     確か涙子と予定があわなかったので、一人で買い物に出る、と言っていた記憶がある。

    「んふーっ! んんんーっ! んんんんーっ!」

     荒れ狂う性欲と快楽への渇望に堪えられなくなったのか、飾利が身を捻り、俯せになったかと思うと、ベッドにグリグリと股間を押し付けはじめた。

     しかし、ホテルのグレードとしては不釣り合いなほど上等なベッドは、真上からの圧力を効率的に逃がしてしまう。また、揃えられた両脚ゆえに、その刺激は極めて限定されたものでしかない。

     ただ、スカートが捲れてしまうだけである。

    「んんんっ! んんんんんっ! んんんむむむっ!」

     花飾りの頭をブンブンと振り乱す彼女は、己の境遇まで思考が回っていないようだ。

     まるでまな板の上の鯉のように動く少女をちらりと見てから、彼はその隣に腰を下ろした。

    「確かこの娘も美琴やお前や、あと佐天だっけ? その友達だったよな」

     質問の言葉だが、口調は確認、そして声には確信の色。 

    「は、はい」

     飾利のあまりの暴れ具合に若干驚きながらも、すぐに頷く白井。

     彼は、ふん、と鼻を鳴らすと、白井に向けて己の両膝を開いてみせた。

    672 = 658 :


    「ぁ……」

     愛液と精液に塗れたペニスを向けられて、白井の顔がトロリと解ける。

     先程、荷物を取りにいってしまったためにお預けにされた『後始末』。

     コクンと唾液を飲み込んだ白井が女の子座りのままズリズリと彼に近づき、

    「お掃除、いたしますの」

     股間に顔を埋めた。

    「はむっ、んっ、ちゅるっ、んちゅ……」

     目を閉じ、ペニスに舌を絡めて粘液を舐めとる白井の顔からは、もはや飾利に驚いていた表情はない。

     前後するツインテールの頭に再び右手を置き、彼は隣の転がって未だ股間をベッドに擦り付けようとしている飾利に視線を向けた。

    「白井。俺はこれから美琴と会ってくるからさ」

    「んっ、ふぁい」

     答えながらも、白井の口淫は淀みない。

     当たり前だった。

     彼の指示で、今日の彼と美琴のデートを設えたのだから。

    「お前、俺が帰ってくるまで、この娘を楽しませてやってくれ。ギャグは取ってもいいけど、目隠しやイヤホンは取るなよ? お前がやってるってわからないようにな?」

    「っ」

     一瞬、白井の動きが止まった。

    (わ、わたくしが初春を?)

     自分の手で。

     自分以上に幼く、まだ情欲という言葉はかけらも似合わない彼女を。

    「……」

     わたくしが。

     初春を。

     この手と、舌と、身体で。

     彼女に快楽を与える。

    「っっっ」

     ゾクゾクと、白井の背筋を快感とも畏れとも異なる感覚が貫いた。

     それは白井の中に潜む支配欲。

     白井の瞳と頬が確かに笑みを浮かべる。

    673 = 658 :


     美琴を陥れようとしていることも。

     涙子に『投与』していることも。

     結局、彼の命令で、最後は彼が手を下すものと考えていた。自分がその一部であっても、直接的に、という感覚は、どこか空ろだった。

     しかしこれから行うことは違う。

     彼の命令というところでは同一でも、飾利自身をどうしてしまうかは、白井の裁量にかかっているのだ。

     快楽を与えることも、与えないことも。

     焦らすことも、欲望のままに求めさせることも。

     汚すことも。奪ってしまう、ことも。

    (初春を、わたくしの自由に……)

    「んっ、ぷあ……」

     白井がゆっくりとペニスから口を離し、彼を見上げた。

     そして、まるで犬かなにかがじゃれるように、目の前の『綺麗になった』男性器にほお擦りをしながら、

    「はい、黒子に、お任せてくださいまし」

     と欲望と興奮に塗れた声で、白井は言った。

    674 = 658 :


    「……」

     シャワーを浴び、服を整えてドアノブに手をかける。

     ノブを捻り、ドアを開け、外に一歩踏み出したところで、彼は背後を振り返った。

    「ああんっ! あっ、あっ、あっ、ああっ! す、すごいですっ! ああっ! いいですっ! 気持ちいいですっ! ふああっ! もっと! もっとしてください!」

    「うふふ……可愛いですの、初春……たっぷり愛してあげますから、楽しんでくださいまし……」

     嬌声とともに震える少女と、それに絡む少女。

    「……」

     数時間内に、花飾りの少女はこれまでの生活では想像もしなかった快楽を知ってしまうのだろう。

     数週間後に、花飾りの少女の親友だという少女は、これまでの自分が信じられなくなるほどの欲望に取り付かれるだろう。

     数ヶ月後にはきっと、美琴の3人の友人たちは、今までとは考えられないような、淫らな関係で結ばれているのだろう。

     その中で。

     ただひとり、夢見る少女でありつづける美琴は、どうなるか。

    「……」

     彼が、声もなく笑う。

     彼女たちの友情が、どんな幻想で終わるのかを想像し。

     彼は笑う。

     白井はこんな風に変わった。

     涙子は、いま変えられつつある。

     飾利は、これから変えられる。

     そして。

     美琴は、どんな風に、変わるだろうか。

    「……」

     彼は、音もなく、笑い続ける。



    676 :

    蛇足もなくスッキリ終わって良かったよ
    乙でした~

    678 :

    乙でした。すごかった… 黒子可愛すぎる…
    絵を見たい

    679 :

    乙、エロかったぜ!

    680 :

    乙、次回作はレズ物か

    681 :

    乙!
    ゲス条さんは久々だな
    3人の方も見たかったがそれこそ蛇足になるから諦めるか

    682 :

    そっか、黒子これから輪されちゃうのか
    公衆便女にされちゃうのか
    くうううううう

    683 :

    乙~
    調教モノの堕ちる過程やっぱいいものだ

    684 :

    ふぅ…
    いや、楽しませてもらったよ

    685 :

    それをまわすなんてとんでもない!

    神SS乙でした
    こんなにムラムラしたSSは久しぶりだったぜ
    ねちっこい描写がたまらない




    では次回作もまってます(ボソッ

    686 :

    ここまで調教モノを上手く書けるやつはじめてみたわ

    687 :

    くっそーーー
    美琴で抜こうと期待してたのに!!

    689 :

    乙でした
    これは次回作に期待するしかないですね。わっふるわっふる

    690 :

    ふぅ…




    やるじゃん

    691 :

    >>687
    俺は佐天さんで抜こうとしてた

    692 :

    いちもつ

    11月に始まったのが5月末に終わったのか。長かったけどいい作品だったわ
    改めて乙


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