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    元スレ美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 黒子 + - ディアボロ + - 一方通行 + - 上条 + - 上条当麻 + - 妹達 + - 御坂 + - 御坂美琴 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 :

    やっときたか

    52 :

    いつの間にやら来ていたのか!
    このテーマは本編でもしっかり扱ってほしいよね
    おざなりにしたり無かった事のようにしたりだけは絶対にゴメンだ
    一方通行には「幸せ」ではなく「納得の行く結末」を手に入れてほしい
    一方通行に幸せになる権利は無いのだから、せめて一方通行自身が望む最後をその手で掴みとってほしいものだ

    53 :

    >>1乙です
    電磁通行好きには悪いけど、これ見るとやっぱ電磁通行ありえるわけがないなーと思ったり

    54 :

    これは先の展開が気になる。期待乙


    …幸せになる権利がない人はいないと思うがな。「権利」は
    本人が幸せを望むかどうか、幸せである自分を赦すかどうかは違う話
    被害者やその周囲や世間が幸せになる事を赦す/認める/受け入れるか否かもまた別問題

    55 :

    今週もそろそろか?

    56 :

    >>55
    >>30

    57 :

    こんばんは
    たくさんのレスありがとうございます

    今日の分を投下していきます

    58 = 57 :


    「……ずいぶんとまあ、無茶をしたものだね?」

    自身の診察室で美琴の掌の傷の治療をしながら、冥土帰しは言った。
    その声にはいつもの優しげな響きはなく、どこか冷たいものが混じっている。

    「幸い、停電した病棟は軽症者向けの棟だったし、常に医療機器を繋いでいないと命を保てない患者さんはいなかったから良かったけどね?
     だけど、これがもし重症患者さん向けの病棟だったり、手術中の人がいたら。それが分からない君じゃないだろう」

    美琴は答えず、その視線は床に落とされたまま。

    「もし今度同じことをしたら、患者として以外では君のこの病院への立ち入りを禁止させてもらう。
     妹さんたちや、上条くんへのお見舞いもお断りさせてもらうよ。分かったね?」

    美琴の掌に冥土帰しはしゅるしゅると包帯を巻いて行く。
    その下の怪我は、大分酷い。
    レンガに叩きつけ続けたことで傷口はひどく傷つき、骨にもひびが入っている。

    「頬の方の傷は切り口も綺麗だし、しばらく経てば痕も残らず治るだろう。
     だけど、手の方はもしかしたら傷跡が残るかもしれない。美容整形が必要になるかもしれないね」

    包帯をさすりながら、痕が残ったところでどうなのだ、と美琴は思う。
    そんなことは、今はどうだって良かった。

    59 = 57 :


    憔悴した美琴の様子を見ながら、冥土帰しはどうしたものかとため息をつく。
    一方通行は厄介な置き土産を残して行ってくれたものだ。
    患者に必要なものは何でも用意するのが信条である冥土帰しだが、今回は色々と難しい。

    怪我自体は大した問題ではない。むしろ肉体よりも精神的な問題だ。
    様々な負の感情が複雑に絡み合った過剰ストレスからくる精神の不安定と、それによる過度の自己嫌悪や無力感。
    自傷まで引き起こしているわけで、これは外科医ではなく精神科や心療内科の領域だ。

    彼女がなにを必要としているのか。対応を誤れば、それはこの少女の暴走を招く恐れもある。
    最悪、『乱雑解放』を引き起こす可能性だってある。
    対応には細心の注意が求められるだろう。

    頭の中で美琴のこれからの治療計画を練っていた冥土帰しの耳が、美琴の小さな呟きを拾った。

    「…………あなたが、あいつを治療したんですか?」

    「あいつ、とは一方通行のことかな?」

    ややあって、美琴は小さくうなずく。

    「そうだね、彼は確かにこの僕が治療した」

    「…………どうして?」

    美琴がようやく視線を上げた。
    その冥い眼光は、言外に「どうして見捨てなかったのか」と詰問しているかのよう。
    これは重症だ、と冥土帰しは独りごちる。

    60 = 57 :


    「僕は医者だ。怪我や病気で苦しんでいる『患者』を前に、その人の善悪なんて気にはしない。
     大怪我をした瀕死の凶悪犯がこの病院に飛び込んできたら、僕は彼を十全に治療してから警察に引き渡す。
     例えば刑が執行される寸前の死刑囚が病に苦しんでいれば、僕は万全の体調にしてから彼を十三階段へと送るだろう。
     思考ロジックが一般と比べてズレているのは自覚しているけど、医者とは、僕とはそういう生き物だと解釈してくれると嬉しいね?」

    「…………あいつは、どうして杖なんか」

    「……それは、話せば長くなるんだけどね?」

    冥土帰しはしばらく思案する。
    目の前の少女に、全てを話してしまってもいいのだろうか。

    一方通行が脳に障害を負うことになった理由。
    ミサカネットワークによる彼への演算補助。
    そして、一方通行が今まで行ってきたこと。

    その一つ一つは全て重大な事実であり、美琴の心に打撃を与えはしないだろうか。
    今の不安定な状態の美琴にあまり刺激を与えたくはない。

    だけど、いずれは知ることになるのもまた事実。
    ならば、今回の件がそのきっかけだということなのかもしれない。

    冥土帰しは受話器を取り上げ、内線をかけた。
    ややあって現れたのは、緊張の面持ちの打ち止めと番外個体。

    「……打ち止め? ワースト? なんで二人が」

    「……あ、あのね、お姉様」

    「まずは僕の話を聞いてほしい。
     あくまで僕が知っている部分の話だからね? 足りないところは彼女たちに捕捉してもらおうと思う」

    たどたどしく話し始めようとする打ち止めを冥土帰しが遮る。

    「今から話すいくつかの内容は、君にとってとてもショッキングだろう。
     けれど、逃げずに最後まで聞いて、その上で考えて欲しい。
     それが君にとっても、妹さんたちにとっても、…………彼にとっても、いいと思うからね?」

    ミネラルウォーターのボトルを冷蔵庫から取り出し、冥土帰しは一口煽る。
    そして、彼は信じられないような、信じたくないような内容の話を美琴に聞かせたのだった。

    61 = 57 :


    気付けば、いつの間にか自分の部屋のベッドの中で頭から毛布をかぶり、身を丸めていた。
    いつ、どうやって帰ってきたのかが全く思いだせない。
    冥土帰しや打ち止め、番外個体がどのような話をしたのかも記憶にない。

    否、記憶にないわけではなく、きちんと記憶はしている。
    ただそれを「思い出したくない」のだ。
    それほどまでに、三人の話は衝撃的だった。

    考えたくない。
    思い出したくない。
    記憶から消し去りたい。

    現実と記憶に対する拒絶は、脳を万力で締め付けるような痛みとなって美琴を襲う。
    思わず身を縮めた拍子に、ちゃり、と音がした。

    胸元で音を立てたのは、上条がくれたネックレス。
    何故だか、無性に上条の声が聞きたくなった。
    震える指で携帯電話から呼び出すも、彼の携帯電話には繋がらない。
    携帯電話を使ってはいけない病室にいるのだから当然なのだが、それがとても寂しくて。

    美琴は携帯電話を投げ出し、枕に強く顔を埋めた。
    寝てしまおう。
    意識が無ければ、何も考えなくてもいいから。
    自分の心を一瞬でも埋め尽くしてしまった、醜くて汚い感情に向き合わなくて済むから。

    62 = 57 :


    一方通行は、気付けば、暗闇の中にいた。
    前後も左右も上下もなく、音も光も感じられない。

    言わば深淵、あるいは虚無。
    そんな場所に、一方通行は立っていた。
    否、立っていたと言う表現は適切ではない。
    立っているのか、浮いているのか、それすらもはっきりしない。

    漂う一方通行の肌を、ぺたり、ぺたりと不愉快な感覚が這う。
    まるで濡れた手で触れられているかのような、おぞましい感覚。
    ただし手そのものは見えず、ただ一方通行の肌の上を濡れた感覚がはいずり回っている。

    脊髄に氷水を流し込まれたような、久しく感じたことのない異様な感情が胸の中を満たして行く。
    気持ちが悪い。
    気味が悪い。
    脳の奥がちりちりと本能的なアラートを発している。

    反射的に能力を使おうとした。
    しかし能力は発動しない。

    チョーカーのことを思い出し、スイッチを入れようとした。
    しかし手は動かない。

    思わず声を上げ、逃げ出そうとした。
    しかし足は動かない。

    63 = 57 :



         『……カ…………』 『……………………と、…………』 『……な………………』


    まったくの無音だったはずの空間に、いつしかざわざわと『声』が満ちて行く。
    それは訴えかけているようで、責め立てているようで。


         『………………苦……』 『助……………………』 『…………死』 『……験……』


    いつしか、その肌の上を血まみれの手が撫でてた。
    指が欠けているものもある。妙な形にひしゃげているものもある。
    引きちぎられたように半ばで切断され、赤い肉と白い骨が覗いているものすらある。


         『……痛……』 『…………カの』 『ミサ……』 『…………許さ……』 『苦……』


    それはゆるゆると一方通行の足を、膝を、腹を、手を、腕を、胸を這い、どこであろうと構わず掴もうとする。
    まるで、彼を逃がさないというように。


         『ミサカは』 『この苦し』 『みを忘れ』 『ることは』 『ないだろ』 『うとミサ』


    もう声は明瞭に聞こえてくるようになった。
    間違いない。
    この声は、『妹たち』の怨念、負の想念。

    虚空からにゅうっと影が飛び出してくる。
    血にまみれた土気色をした肌、眼球の代わりに暗黒を湛えた眼窩などの違いはあるものの、間違いなく『妹達』。
    気付けば、一方通行はたくさんの『妹達』に囲まれていた。

    64 = 57 :


    右半身が吹き飛び、白い肋骨と極彩色の"中身"が溢れ出た『妹達』。

    やめろ。

    頭の半分が吹き飛んで片目が飛び出し、灰色の"中身"が覗いている『妹達』。

    もうやめろ。

    体のあちこちが爆ぜ、原形をとどめないほどに奇妙に体がねじくれた『妹達』。

    やめてくれ。

    切断された頸動脈から血を噴き出し、もぎ取られた自分の頭をボールのように抱える『妹達』。

    頼むから。

    万を越える『妹達』は、万を越える死にざまでその場に佇んでいた。
    全員に共通するのは、ただ一方通行を見ていること。
    そして、リレーのように一方通行への恨みつらみを呟いていること。

    その光景はまさに地獄のようで、一方通行は逃げ出してしまいたくなった。
    だが体や手足に絡みついた『妹達』がそれを許さない。
    一方通行の目の前に現れた『妹達』の両手が、一方通行の細い首へとかかる。

         『ミサカは、ミサカたちは絶対にあなたを許さない』

         『ミサカたちだって、外の世界を生きてみたかった。自らの命を謳歌してみたかった』

         『あなたが憎い。あなたが呪わしい。あなたが恨めしい。あなたが厭わしい。あなたが、あなたが、あなたがあなたがあなたがあなたが……』

    ぎりぎりと一方通行の首が絞まって行く。
    ごりり、と軟骨が潰される嫌な感覚がした。
    酸欠にあえぎもがく彼の体に、無数の手が爪を立てて、肉をむしり、骨を折ろうと無理な力をかけて行く。

    鼻が触れ合いかねないほどに一方通行へと顔を近づけた『妹達』は、絶対零度の瘴気のような怨嗟を彼へと叩きつける。


              『たとえ10000回死んだとしても、あなたを許しはしない』


    その声と共に、首にかける力はさらに強まり。
    ごきり、と何かが砕ける嫌な音がした。

    65 = 57 :


    「────────────────────────ッ!?」

    がばっと身を起こせば、そこは見慣れた部屋だった。
    自身の拠点の一つ、暖房器具のない寒い部屋。
    病院から帰宅して、自己嫌悪していたうちに寝てしまったのだろう。

    限界を越えて全力疾走した直後のように息は荒く、全身は嫌な汗でびっしょりだった。
    夢なんかではなく、実際に起きた出来事だった。
    そう言われてもおかしくないほどにリアルな悪夢。

    それを思い出して胸元に酸味がこみ上げ、慌てて洗面所へと駆けこむ。
    胃の中身を全て吐き出して、口元をぬぐいながら鏡を見た。

    酷い顔だ。
    思わず首元を確かめるが、そこには絞められたような指の跡など存在しない。
    一方通行は学園都市の超能力者の頂点に立つ男だ。
    しかし同時に、科学の力では説明できないオカルティックな"何か"の存在も知っている。

    例えば"天使"。
    例えば"魔術"。

    それらを知ってしまえば、案外"幽霊"だの"怨念"だのも、一笑に付して切り捨てるべきではないのかもしれない。

    何かが震える音がして、思わず背筋を凍らせる。
    トラウマじみた夢を見て、神経が過敏になっているのかもしれない。
    今まで、何かに"怯え"たことなんて、数えるほどもなかったのに。

    音の主はサイドボードに投げ出した携帯電話だ。
    サイレントモードにしていた故に着信音はならず、振動がサイドボードに伝わってがらんどうな部屋に響いていたらしい。
    発信者は、土御門元春。

    66 = 57 :


    『……災難だったにゃー』

    開口一番、土御門はそう言った。

    『こっちとしてはかなりハラハラしたぜよ。
     垣根帝督がリタイアした今、お前と超電磁砲は事実上超能力者のトップ2だ。
     その二人がガチで激突したとなっちゃ、暗部組織間抗争の時ほどではないにしろ大惨事になっただろうからにゃー」

    「……何が言いてェ」

    『ちょっとは大人になったにゃー、ってことかな?』

    「切ンぞ」

    『ああっ、ちょっと待て!』

    こっちは色々と頭の中を占める事柄がいくつもあるというのに、バカな金髪のバカな戯言なんて聞いている暇はない。
    何より、今は非常に気分が悪い。人と話したい心境ではないのだ。

    『ふざけたわけじゃなくて、本気で言っているんだぞ。
     昔のお前なら、一も二もなく超電磁砲をぶち殺してただろうからな。
     こっちは海原を食い止めるのに必死だったんだ』

    「……海原の野郎なら、まァそォだろォな」

    あれは確か、『超電磁砲を影ながら守るため』に暗部にいるのだったか。
    彼女も難儀なストーカー野郎に好かれたものだ。

    『砂鉄か何かで超電磁砲の頬を切ったろ?
     お前の同じ部位の皮を剥ぐ、とか言ってるぞ。こいつどうしたらいい?』

    「自分の尻の皮でも剥いでろ、って伝えとけ」

    人の事を言えた義理ではないが、奴もとんでもない猟奇趣味の持ち主だ。

    67 = 57 :


    『……それで、お前はどうするつもりなんだ』

    ガラリと土御門の声色が変わる。

    『冥土帰しや最終信号は馬鹿正直にお前と"妹達"の関係を話したみたいだぞ』

    「あンのカエルにクソガキども、余計なことをしやがって……」

    一方通行はいらだたしげに吐き捨てる。
    これではなんのために彼が絶対悪を演じたのかが分からなくなる。

    そもそもこの問題は一方通行一人が悪者となれば万事解決する話なのだ。
    事実として諸悪の根源は自分であり、それは甘んじて受け入れる覚悟がある。

    土御門が言うように、御坂美琴は今や事実上は学園都市第二位の超能力者だ。
    序列が変わらないのは単に暗部の人間である垣根の死亡が発表されていないだけの事。
    彼の死が発表され、改めて『身体検査』が行われれば彼女の序列は格上げされることだろう。

    そんな彼女の庇護下にあるのなら、そうそう『妹達』に手を出そうと言う輩は現れないだろう。
    御坂美琴『妹達』の世界を守ってくれる。
    彼女の目の届かない闇の中で蠢く陰謀は、自分が潰す。
    光の世界では彼女が、血なまぐさい汚れ仕事は自分が分担すればいい。
    そんな風に考えていたのだ。

    68 = 57 :


    『現実はそう甘くないぞ。
     歪な構造に支えられた関係は、いつか必ず破綻して大爆発を起こす。
     強烈な圧力で押し込められたプレートがいつか砕けて、甚大な被害を伴う大地震が起こるようにな。
     最終信号の為にも、超電磁砲の為にも、そしてお前自身の為にも、歪みを正すことは必要だ』

    「……ハッ。歪ンでるって言うなら、そもそも今まで俺とガキどもがつるンでたこと自体が歪ンでンだよ。
     俺はアイツらを10031回殺した。アイツらは俺に10031回殺された。
     アイツらは被害者であり、遺族だ。そンな奴らに俺が近づいても許されるなンてことそのものが何かの笑えねェ冗談だ。
     超電磁砲が激昂するのも仕方がねェって話だ」

    打ち止めの笑顔が。
    番外個体の差し出した手が。
    その記憶が去来して、胸の奥がちくりと痛む。
    今まではこんな経験、一度としてなかったはずなのに。

    だが、その全てを振り払って、一方通行は突き進む。
    自分が『妹達』への脅威とみなされるのならば、二度と彼女たちの前には現れない。

    彼女たちには温かく守ってくれる人がいる。
    自分はその外側の脅威を排除する。
    それでいい。
    善でも悪でもなく、もう自らの立ち位置にはこだわらないと決めたのだ。
    例え打ち止めのそばでなくとも、彼女たちを守れるのならばそれで構わない。

    69 = 57 :


    『それでいいのか、一方通行。
     お前は、"お前自身の手で最終信号を守りたい"んじゃなかったのか』

    「……それが許されねェって話だろォが」

    その決意は変わっていない。
    けれど、状況がそれを許さない。
    このまま一方通行と居続ければ、御坂美琴と打ち止めの関係に修復不能の関係破綻を生みかねない。
    それはきっと、とてもとても悲しいことだ。

    自分との関係が切れても、御坂美琴との関係が切れても、打ち止めはとても悲しむだろう。
    どちらかを選ばなければいけないと言うのなら、一方通行は自分との関係を打ち切ることを考える。
    例えその事で打ち止めを泣かせたとしても、その方が良いと思うから。
    自分のエゴで、他者との関係を断ち切らせることなんてできないから。

    『……そもそも俺らが口をはさむ問題ではないな。これはお前と、超電磁砲と、そして"妹達"の問題だ。
     お前たちにとって最善の道をゆっくりと考えろ。お前との話はしばらく延期とする』

    一方通行の返事も待たず、土御門は通話を打ち切った。
    通話が切れたことを示す電子音を聞きながら、一方通行はしばらく佇んでいた。



    「クソ野郎が……!」

    土御門はいらだたしげに携帯電話を自室のベッドの上に投げつけた。
    頭の中で考えているのは言うまでもなく、一方通行たちの事。

    「一方通行、それは『逃げ』だぞ」

    一度誰かを守り通すと決めたのなら、何があってもそれを貫き通せ。
    状況が悪いからと他の誰かに託すのは、それはつまり大切な誰かを背負い込む重さから逃げると言うこと。
    それは勇気ではなく欺瞞であり、勇断ではなく臆病なだけだ。

    『背中刺す刃(Fallere825) 』
    ただ一人の守るべき大事な人の為に、世界の二大勢力を両者同時に裏切って見せると決意した男。
    大陰陽師にしてレベル0の無能力者、土御門元春はただ静かに憤っていた。

    70 = 57 :


    12月9日。

    「36.8度……か」

    常盤台中学外部女子寮、208号室。
    二つあるベッドのうち、ドアを開けて左側に位置するベッドの前で、保健医を伴った寮監は体温計片手にうなる。
    横では白井が心配そうな顔をして立っていた。

    「平熱に比べて高いと言えば高いが、熱があると言うほどではないな」

    「……でも、頭が割れそうなくらいに痛くて、もの凄く気持ちが悪いんです」

    ベッドに伏しているのは美琴だ。
    顔色は悪く、熱が無くてもとても調子が悪そうだ。
    女性特有の周期的な体調不良でもないとすると、やはりどこか悪いのかもしれない。
    保健医は美琴の瞳や喉の奥をのぞき込んだり、心音や脈を測ったりしていたが、やがて、

    「強い頭痛や吐き気ということですが、視線の動きやろれつなどに問題はないようですし、急性な脳疾患の心配はないと思います。
     多少体温も上がっているようなので、やはりここ最近急激に冷えたことによる風邪ではないかと。
     インフルエンザの予防接種は受けたのよね?」

    保健医の問いかけに、美琴は弱々しく頷く。
    寮監はしばらく考え込んでいたが、

    「……分かった。学校への欠席の連絡は私がしておこう。
     白井、お前は早く登校しろ。遅刻するぞ」

    「しかし……」

    白井の能力を活かせば、陸上部の生徒が全力疾走するよりも早く学校へ着ける。
    出来る限りギリギリまで、白井は美琴のそばにいたかった。

    「……黒子、私は大丈夫だから。行ってらっしゃい」

    「お姉様……」

    結局美琴に促され、後ろ髪を引かれる思いで部屋を後にした。

    71 = 57 :


    寮監が持ってきてくれた卵粥を食べ、処方された薬を飲んでベッドに横たわる。
    普段授業を受けている平日の午前中に、自室で寝ていると言うのは中々奇妙な感覚だ。
    つい一月前は、ロシアの雪原をかけずり回っていたと言うのに。

    上がった体温で傷口が開くことを懸念して、包帯でぐるぐる巻きの右手は布団の上。
    それを軽く左手で撫でると、鈍い痛みが傷口に響いた。

    体調不良の原因が風邪などではないことは分かっている。
    処理能力の落ちた脳でも、それくらいは自己分析できる。

    一方通行に出会ったことによる、過度のストレス。
    彼によるトラウマの刺激。
    仇を取れなかったという、強い悔恨の念。
    そして──

    「~~くぅッ!?」

    ズキン、とこめかみのあたりが強く痛んだ。
    『それ』を思い出してはいけないという、精神の自己防衛機能によるものか。

    思い出したくない。
    向き合いたくない。

    そんな思いが、不明瞭な脳内を痛みとなって駆け巡る。
    気分の悪さはますます酷くなり、喉の奥に不快な酸味を感じる。
    けれど、

    思い出さなければならない。
    向き合わなければならない。

    自分は妹たちを守ると決めたのだ。
    この程度のことは、乗り越えて見せなければならない。
    例え自分が壊れたとしても、彼女たちを守りきれる強さを持たなければならない。

    それくらいのことをしなければ。

    例え一瞬でも「裏切られた」と感じてしまった自分を許せそうにはないから。

    72 = 57 :


    思考を遮ったのは、ノックの音。
    「入るぞ」という声と共に入ってきたのは、ビニール袋を下げた寮監。

    「体調が悪い時は、常温のほうがいいと聞いてな」

    と、ビニール袋からミネラルウォーターやスポーツドリンクのペットボトルを取りだし、何本かサイドテーブルに置いた。
    美琴はそれを不思議そうに眺める。

    「なんだ、私が差し入れをするのがそんなに珍しいか?」

    「…………いえ」

    「私はお前たちに規律をきちんと守らせるのが仕事だが、同時に保護者の方々から大事な子供たちを預かっている身でもある。
     体調を崩せば看病をしてやるのは当り前だろう? 母上に連絡を入れたが、とても心配をしていたぞ」

    「……これくらいでわざわざ連絡しなくても」

    「そう言うわけにもいかんだろう。保護者の方々はいつでも我が子のことを心配しているのだからな」

    そう言うと、自分用なのか、ビニール袋から缶コーヒーを取り出し煽る。
    袋の中にはフルーツゼリーなどの消化に良さそうなものが色々と入っていた。
    ひょっとして、自分の為にコンビニかどこかで買ってきてくれたのだろうか。
    少しだけ、毛布の中で口元を綻ばせた。

    73 = 57 :


    「……………………何か、悩み事でもあるのか」

    「……え?」

    出し抜けに聞かれ、素っ頓狂な声が出る。

    「昨日お前は深刻な表情で寮へと帰ってきた。夕食もとらず、部屋に引きこもっていたな。
     そして今日の体調不良。何もないと思う方がおかしい」

    「…………」

    「悩みがあるのならば、周囲の大人は有効に使え。
     子供たちの悩みに応えるために、我々は年齢を重ねているのだからな。
     ご両親を始めとして、保健医や学校の教師陣、能力開発の担当官でもいい。
     どこかの誰かに何かをされたのならば、私に遠慮なく言え。
     私が責任を持ってそいつを半年は流動食しか食えない体にしてやろう」

    最後の言葉は寮監なりの冗談なのだろう、少しだけ声のトーンが変わる。
    だが、さしもの寮監と言えども一方通行には叶うまい。

    「……ありがとうございます。けれど、これは私の中の問題だから」

    「そうか」

    少しだけ、寂しそうに寮監は呟いた。

    そう、これは美琴の中の気持ちの問題なのだ。

    一方通行が妹たちを10031回殺したことも。
    そんな彼が打ち止めを守り、凶弾に倒れたことも。
    能力を失った彼の補助を妹たちがしていることも。

    どれも変えられぬ純然たる事実であり、それに対して美琴がどう考えるのか。
    そしてどうレスポンスを返すのか。
    それが問題なのであり、他者に介入する余地はない。
    他者の手に委ねてはいけない。

    「相談したくなったら、いつでも私の所へ来い。問題解決に向けて、真摯に対応しよう」

    「…………はい」

    74 = 57 :


    その夜。

    肉体年齢的にまだ幼い打ち止めは他の姉妹か、あるいは黄泉川ら保護者の誰かと一緒に風呂に入るように言い含められている。
    今日は10032号とともに入浴をした。
    自室で彼女に髪を拭かれながら、打ち止めはうじじじ……とシーツのしわをつまんだり伸ばしたり。

    「まーだ気にしてんのー?」

    向かいのベッドに寝そべってロビーから借りてきた雑誌をぱらぱらめくりながら、パジャマ姿の番外個体は軽い調子で言う。

    「事情を話すことを決めたのはミサカたち。実際に話したのもミサカたち。
     あとはお姉様がどう受け止めるかだよ。あなたがうじうじしててもしょうがないじゃん」

    「だけど……」

    「ほらほら、仮にも上位個体ならどーんと構えてなって」

    「……番外個体は、あまり気にしていなさそうな様子ですね、とミサカは心の中でなんだあの戦力差はちくしょうと思いつつ観察します」

    「まーね、さっきも言ったけど気にしてたところでなるようにしかならないんだし。気を揉んでたってムダムダ。
     それにミサカはミサカの利益になることしか興味ないし、そのために行動するだけ」

    「……あなたの利益とは?」

    「お姉様のただのクローンじゃなく、ワンアンドオンリーになること。
     お姉様はミサカが"成長"するための参考になる指針。
     第一位はミサカが"進化"するための踏み台、ってところかな。
     だから、出来れば二人には出会わずにいて欲しかったんだけどね」

    反目しあう二人の両方に通じるためには、美琴に一方通行との接触を知られないことが必要だった。
    しかしそのことについてはもう話してしまった。
    つまり、今後の方針は白紙に戻ってしまったことを意味する。

    「……これから、どうしようかねぇ」

    75 = 57 :


    「今後のことと言えば、一方通行の代理演算のことはどうするのでしょう、とミサカは疑問に思います」

    「どうするって、どういう意味? ってミサカはミサカは訊ねてみる」

    「決まってるじゃん。お姉様にとって、一方通行は死んでいったミサカ達の憎い憎い怨敵。
     そんな一方通行の代理演算をミサカネットワークが担ってる。
     そのことを話しちゃった以上、お姉様がなにも思わないと思う?」

    『妹達』をさんざん虐殺した一方通行が彼女たちの作るネットワークによって生き永らえているという事実は、美琴にとっては耐えがたいことだろう。
    そのことについてなにもアクションを取らないということは考えにくい。

    「ひょっとしたら、お姉様は一方通行への代理演算を止めるようミサカたちに要求してくるかもしれません、とミサカは推測します」

    「そ、そんな……ッ!?」

    「かもねー。少なくともミサカがお姉様の立場なら、力づくでもそうする」

    「あ、あの人はミサカたちを何度も助けてくれたのに、ってミサカは、ミサカは……ッ!!」

    絶句する打ち止めに、番外個体は諭すように言う。

    「そうだね。第一位は『妹達』を守るために暗部に落とされた。あなたを助けるためにはるばるロシアまで行ったし、
     あなたや第一位を殺そうとしたこのミサカすら助けた。
     その全てがあの人の自己満足に過ぎなくても、それは確かに事実として存在する」

    「だったら……」

    「けれど、お姉様にとってはその全てが『関係ない』ことなんだよ。
     万の罪は十や百を償った程度で清算できやしない。
     清算し終えたところで、死んだミサカたちが生き返るわけでもない。
     故にお姉様は一方通行を許すことはないし、永遠に憎み続ける。
     それもまた、厳然とした事実なんだよ」

    76 = 57 :


    しばらく沈黙が続く。

    「……10032号はさ、どう考えてるのかな?」

    「どう、とはどのような意味でしょう、とミサカは聞き返します」

    沈黙を破ったのは番外個体。
    困惑したように、10032号が首をかしげる。

    「そのままの意味だよ。
     このミサカを除いた正規ナンバーで、第一位と戦ったことのある個体はあなただけ。
     感覚共有ではなく生の感覚で第一位の恐怖を味わったことのある、あなたという個人の意見を聞きたい」

    「…………」

    10032号は番外個体の顔を見、打ち止めの顔を見、しばらく視線を泳がせていたが、

    「……ミサカは」

    ぽつりぽつり、と呟いた。

    「このミサカは、お姉様が望むのならば一方通行の代理演算から離脱したい、と考えています」

    くしゃり、と打ち止めの表情が歪んだ。

    「このミサカは、あの『実験』に対し、思うところはありません。それがミサカの生まれた理由であり、存在意義であったからです。
     けれども、それから解き放たれ、自らの五感を持って世界を感じ、その結果このミサカの中にある精神の働きが生まれたのです。
     それは即ち、『何かを失いたくない』という感情です、とミサカは訴えます」

    上条が死亡したと推定された時、涙を流すことができた正規ナンバーの『妹達』は数少ない。
    その中でもひときわ強い感情の発露をさせた10032号は、何を思ったのか。

    77 = 57 :


    「ミサカは、『失いたくない』のです。それが『怖い』のです。
     あの方を、他の姉妹たちを、冥土帰しを、この居心地の良い病院を、そして何よりもお姉様を、とミサカは声高らかに宣言をします」

    「……それは、あの人を切り棄てるってこと? ってミサカはミサカは訊ねてみる」

    「必要があれば、とミサカは簡潔に答えます」

    「…………」

    打ち止めはいよいよ泣き出しそうな表情で、シーツのしわをいじる。

    「ま、優先順位の問題だよね。
     お姉様と同じくらい、あるいはそれ以上に一方通行が大事だなんて言うミサカは上位個体くらいだろうし。
     これはネットワーク上でどうこうじゃなく、ミサカたちそれぞれ全員が考えなくちゃいけない問題だよ。
     一方通行の演算補助を続けたいミサカはそうすればいい。離脱したければお好きにどうぞ、ってね。
     ……言っておくけど、『上位個体権限』で他のミサカに言うことを聞かせて解決する問題じゃあないからね」

    番外個体の鋭い指摘に、打ち止めはびくっと背を震わせた。

    「だ、だって、ミサカたちが演算補助をしないと、あの人は歩けもしないし言葉も理解できないんだよ……? ってミサカはミサカは呟いてみたり」

    「それが甘い仕打ちに見えるくらいの事はしてきた男だよ?」

    「それでも……ッ!!」

    憤慨する打ち止めの頭を、10032号はぽんぽんと叩いた。

    「そのことを全てひっくるめたうえで、ミサカたちは考え、選択をしなければならないのでしょう、とミサカは上位個体をなだめます」

    「……そうなのかな。
     本当に、お姉様か、あの人か。どちらかを選ばなきゃいけないのかな……。
     そんなの、選べっこないよ……ッ!!」

    78 = 57 :


    打ち止めの苦悶の表情を見つめながら、番外個体は思案する。
    生来小さな子供の苦しむさまを見て心を動かされるようなタチではないが、それでもこの状況は彼女自身にとってもいささか不利益だ。

    (『電撃使い』としての能力の使い方はお姉様に習えばいいとして、問題は一方通行の『暗闇の五月計画』のほうだよね。
     実現性はあまり高くないかもしれないけど、逃す手はない)

    代替不能の存在を目指すために、両者からのスキルの吸収は逃したくない。
    このままであれば、一方通行はやがて『妹達』の前から姿を消してしまうかもしれない。
    それは、彼女にとって大きな損失となる。

    (仕方がない、面倒くさいけど、ここはミサカが動いてやりますか)

    番外個体はぴょんと自らのベッドから飛び降りる。

    「おや、どちらへ?」

    「ちょいと野暮用」

    振り返ることなくひらひらと手を振り、番外個体は病室を後にした。

    79 = 57 :

    今日はここまでです
    今回は余り話が進みませんでした

    この問題は当事者皆でそれぞれの考えを出さないといけないと思うのです
    それではまた次回




    試験?ここからが本当の地獄だ……

    80 :

    >>1乙!

    ドキドキが止まらない

    81 :



    未だ嘗てこれほどまで美琴と一通さんと『妹達』の問題を表現したSSがあっただろうか
    続き超期待してる

    82 :

    おつおつ
    いや、ものすごい進んだでしょう
    舞台の動きだけが物語の進展ではないですから
    ある意味で一番の核心とも言える部分の描写ですし、キャラ達自身が自分の現状を確認するというのは
    今後の身の振り方を改める事を余儀なくされる事ですから

    83 :


    これって両方選ぶことは不可能だと思うわ
    一通の贖罪はどう考えてもただの自己満足だしなぁ
    とにかく、ここまで深く和解の話に切り込んだssを読むのは初めて

    84 = 83 :

    あと追加で
    >>1もしかして試験答案の返却?それは確かに本当の地獄ですよねー......私も今全く同じ境遇orz

    85 :

    10032の言葉を当然と感じながらもゾクッとした。
    番外の打ち止めへの牽制も同じく。
    二人とも、間違ってことは言っていない。

    でも、生き残っていた妹達を血反吐を吐きつつ守ってたのは一方さんなんよ。
    でも、ミサカの地獄を実行したのも一方さんなんよ。

    某所にあった、
    「美琴が上条に夢中な間、ミサカを守ったのは一方通行」(意訳)
    という台詞が心に残ってる。

    86 :

    おーつおーつ!
    うひょう!佳境だねえっ!

    俺は和解ドウノコウノはできないと思ってる
    許さないとこは許さない
    感謝すべき点は感謝する
    認めるべき点は認める

    割りきれるような簡単な問題じゃないしね
    故に二人は微妙な距離を保った平行線、というのが俺の持論

    >>1さんがどーゆーふーにまとめるのか超期待!

    87 = 82 :

    >>85
    それって言い方は悪いが一方通行が勝手にやった事だよね
    自分の意志で自分のエゴで打ち止めを守ろうとしたんだよね
    それってロシアで上条を、残骸の件で妹達を助けようとした美琴と何が違うの?
    助けたという結果が無ければ無意味だって言うの?
    一方さんのはきれいな愛、美琴のは汚い愛っていうことなの?

    88 :

    ヒーロー属性を持ってるとは言え、若干十四歳の少女が背負うには重すぎる問題ですな。
    それだけに登場人物達がどんな成長をしてどんな判断を下すのか、非常に楽しみです。

    前期試験みたいなので七月はもうこれないのかな?
    気長に待っています。

    89 :

    二次SSのせいで勘違いしてる人多いが原作の一方さんは打ち止めと番外個体以外の妹たちとの絡みはほぼない
    一方さんが守ってたのはあくまで打ち止めで、一方さんが妹たちを守ってるって言い方はおかしい
    >「美琴が上条に夢中な間、ミサカを守ったのは一方通行」
    これはさすがにアホすぎる。美琴アンチが煽ってるだけ

    90 :

    ここの打ち止めがあまりにも子供子供してるのが気になるなあ
    上位個体としての打ち止めは一方さんにものすごくドライな考えを持ってそうだけど
    「ミサカの総意として演算補助を打ち切るのなら構わない
    でもこのミサカは喋れも歩けもしない一方通行の傍にずっといる」みたいな
    なんでもかんでも番外個体に代弁させすぎな気がする

    91 = 82 :

    それに学園都市の闇の事情に関して美琴を責めるのもおかしい
    例えば妹達が助けを求めて美琴がそれを無視したとかならその言い分は少し通用するけど
    今の妹達なら美琴を自分たちの裏の事情に関わらせまいとするだろうし
    美琴が妹達の件に関してDNAを提供した自分に責任がある、と考えているのは
    あくまでそれは美琴だからそう思い込んでるだけで、誰かがその事に対して
    当時小さな子供だった美琴に責任を追及するという事はありえない
    その一文って美琴も妹達も打ち止めも一方通行すらもバカにしたくだりだと思うよ

    92 :

    実際に書いてみると分かるけど、打ち止めの口調ってかなり考えるのが難しい
    普通の口調に近いキャラに代弁させたほうが書くときの労力は少ないのかも

    >>1がそう考えてるかは別だが

    93 :

    打ち止めを守ることで他の妹たちも守ることになるって意味じゃ
    一方さんが妹たちを守ってるって言い方に間違いはないな。それだけだけど
    つか禁書キャラって誰かのためにで行動するキャラばっかりなのになんで美琴だけ夢中とかそんな言い方されんだろっていつも思うわ
    美琴が上条さんのためにで行動する理由は原作でもレールガン漫画でも丁寧に書かれてるじゃん

    94 :

    原作5巻読みなおして思ったのだが、一通さんが最終信号助けなければ
    ウィルスによって全妹たちが暴走した事を考えると、一通さんは生き残った
    妹たち全ても間接的に守ったのかな?と

    95 :

    まぁそう熱くなるなよ

    ただ>>85は人気あるといえど、アンチも狂信者も多くて
    よそで口に出すと荒れる元になりそうなSSを話題に出すべきじゃなかった

    96 = 88 :

    一つだけ言えるのは美琴も一方通行も妹達が危機に陥れば自分の事は二の次にして助けに行くだろうよって事だーね。
    それにしても上条さんの空気なこと……。

    97 :

    >>90
    子供特有の無神経さ(缶バッチの件)や
    感情論が鼻につくんだよな
    このSS内のミサカシリーズは美琴の可愛さと
    番外個体のカッコ良さを愛でるものだから仕方ない

    98 = 92 :

    未だ入院中だし仕方がない

    でもそういやそろそろ退院じゃね?
    一端覧祭の時出歩く許可が出た時に、退院時期も言われたような

    99 = 89 :

    >>90
    原作でも打ち止めは子供だよ。一方さん以外がみえてない
    新約1巻じゃロシアで妹達の命の恩人である上条さんや美琴がどうなったとか露ミサカ経由で知ってるはずなのに
    普通に日常に戻ってるし心理描写がなさすぎて何考えてるかわからないところ多すぎる
    >>94
    まぁ「本当は実験を止めてもらいたかった」ってのがそもそも唐突すぎるんだけどね

    100 = 82 :

    >>96
    美琴は守るために死のうとしたし上条さんに止められなきゃ結果はどうあれ今頃死んでただろうけど、
    一方通行に関しては一度も描かれてなくね?
    天井の時も妹達の暴走と死を止めるため、っていうより打ち止めを守るためだったし
    妹達を守りたかったら打ち止め一人を見捨てるはずだ
    妹達にはもう誰一人死んでほしくない、なんてこと考えているはずもないだろうし
    まあ一方通行は打ち止めに対してだけ、だから良いんだけどね


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