私的良スレ書庫
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元スレほむら「結局残ったのは巴マミのソウルジェムとまどかの抜け殻だけだった」
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間違えた。
これ、即興で加筆しようと投稿欄にコピペして止めたやつだ。
↓こっちが正。
これ、即興で加筆しようと投稿欄にコピペして止めたやつだ。
↓こっちが正。
バリアが砕けるのと巴マミが「ティロ・フィナーレ」と叫ぶのはほぼ同時だった。
捕縛されたマスコットの口から、彼女を何回も葬ったアレが顔を出す。
マミ「!?」
ほむら(速い!?)
前回に見たよりも何倍も速くそいつは巴マミの頭を飲み込んだ。
その高速化は孵化時にほむらがそばにいた影響だったのかもしれない。
とっさに時間停止をしたが、巴マミの首はヤツの凶悪な牙にがっちりと挟まれてしまっていた。
ほむら「くっ……」
時を止めたまま、魔女の顎をこじ開け、なんとかマミの身体を救出した。
ほむら「はあっ、はあっ……、どうしてあなたはいつもこうなの?」
言っても仕方がないことなのに、思わず口をついていた。
このまま時間を動かせば彼女の頚動脈から血が噴き出すであろう。
魔法少女はこのくらいでは死なないが、
『それ』を知らない彼女は恐怖して自ら心を壊してしまうかもしれない。
なるべく彼女が動揺しないように皮一枚で繋がった首に布を巻いて繋ぎとめ、
止血してるように見せかけた。今はこれが精一杯だ。
そしてそのまま彼女を離れたところに横たえ、魔女に爆弾を設置して時を動かす。
やはり再生が異常に速くなっている。
これでは油断していなくても巴マミは瞬殺だったであろう。
しかし時を止めることが基本戦略のほむらにはあまり関係がなかった。
別の時間軸でもそうしたように、淡々と魔女を始末した。
さやか「マミさん!」
まどか「マミさんっ!!」
結界が消えて周りはもとの病院の敷地に戻っていた。
ほむら「動かさないで。出血が酷くなってしまうから」
とはいっても、もう辺りは血の海という程の酷い有様だった。
まどか「マミさん、死なないで! マミさん!」
さやか「マミさん! マミさん!」
マミ(痛い……痛い!、死にたくないよう……)
巴マミの声(テレパシー)が聞こえてきた。
まどか「ねえ助けてよ、ほむらちゃん。マミさんを助けて!」
ほむら「静かにして。大丈夫だから」
まどかをなだめながら変身を解き、横たわるマミのそばにしゃがんで、
自分のソウルジェムを髪飾りになっているマミのソウルジェムに近づけた。
ほむら(巴マミ、落ち着きなさい。ソウルジェムが無事ならあなたは死なないわ)
テレパシーでそう呼びかけた。
マミ(誰!? 暁美さんなの!? 助けて! 身体の感覚がないの!
私死にたくない! 死にたくないのよ!)
ほむら(魔法で身体を修復するのよ。私も手伝うから落ち着いて)
何回か落ち着くように話しかけ、
やがて彼女の魔力が身体の修復に向かうのが確認できた。
そして傷が致命的ではない程度に修復出来た段階で、巴マミに変身を解くように促した。
医者「た、大変だ!」
窓からこちらを覗いた病院のスタッフが叫んでいる。
まどかたちが泣き叫んでいるのが聞こえたのだ。
傷は残っているがあとは病院に任せてよいだろう。
直後、十人近い白衣を着た人達が出てきて仰々しく巴マミを院内に運び込んでいった。
まどか「マミさん……」
ほむらは震えるまどかの肩を抱いていた。
ほむら「目に焼き付けておきなさい。これが魔法少女になるってことよ」
さかや「……」
美樹さやかはストレッチャーで運ばれる彼女を唖然と見送っていた。
結局、巴マミは通り魔に刺されたことになった。
ほむらもまどかやさやかと一緒に警察から事情聴取を受けたが、
犯人は巴マミだけを刺して逃亡し、一瞬のことで三人は犯人の顔はおろか、
何が起きたかさえ判らなかった、ということで話は終わっていた。
怪我の方も肉体的には決して楽観できるものではなく、
失血死寸前、奇跡的に助かったというのが医者の見解だった。
ここまでです。
続きはまた今日の夕方以降に。
Q.ストレッチャーって何?
A.ググれ。
続きはまた今日の夕方以降に。
Q.ストレッチャーって何?
A.ググれ。
Q.「先に警告しておいて欲しかった」って思うような展開はある?
A.あってもTV本編(~10話)程度です。
もう少ししたら投下始めます。
翌日の昼休み、
まどかとさやかが屋上に上がっていったのでほむらもそれに同行した。
まどかとさやかの二人は真ん中のベンチに座り、
ほむらはその近くでフェンスに寄りかかってそれを見ていた。
二人の前にはQBがいる。
さやか「……転校生、なにか言いたそうだけど」
ほむら「別に」
昨日のことで思い知ったのなら別に言うべき言葉はない。
まどか「……ほむらちゃんは平気だったの? 死ぬかもしれないんだよ?」
ほむら「平気じゃないわ。でも仕方が無いこと」
まどか「仕方が無いの?」
ほむら「そうよ。一つの願い事と引き換えに受け入れた、
それが魔法少女になったものの運命だもの」
まどか「わたし、マミさんが、もしかしたら一歩間違ってたら死んでたのかもしれないって思ったら……」
さやか「まどか……」
まどか「マミさんがあんなことになったからって、『やっぱりやめる』なんてずるいって判ってるよ。
でもいつか自分もああなるって考えたら……怖くて……」
泣き崩れるまどかを美樹さやかは抱きとめるようにして支えていた。
QB「……キミ達の考えは判ったよ。とても残念だけどね」
まどか「ごめんね。QB……」
QB「仕方が無いよ。ボクも無理強いは出来ないからね。
でももし気が変わって契約する気になったら言ってくれ。
ボクの方は何時だって準備が出来てるからね」
まどか「うん」
QB「それじゃ、ここまでだね。
ボクは他の願い事を必要としてる子を探しに行くことにするよ」
ほむら「……」
巴マミの入院先の病室。
一日たった今も巴マミは意識を回復していなかった。
さやか「じゃあ、あたしちょっと行ってくるから」
まどか「上条君のお見舞いだよね」
さやか「う、うん……」
巴マミの病室から出て行く美樹さやかの後姿ははいつもの覇気が感じられなかった。
よほどショックだったのであろう。それはまどかも同じだ。
まどか「ほむらちゃんは冷静なんだね」
昨日は泣き明かしたのだろうか、まどかの目が腫れぼったい。
ほむら「薄情なだけよ」
まどか「そんなことないよ。マミさんを助けてくれたよ。
ほむらちゃんは何回も警告してくれてたよね?
なのにわたし全然判ってなくてマミさんに格好いいとか憧れてるとか、
そんなことばっかり言って浮かれてて」
ほむら「巴マミが油断したのはあなただけのせいじゃないわ。
それにあの魔女と彼女の戦い方の相性も悪かったのよ」
油断していたにしてもそれは事実だった。
まどか「だからあまり自分を責めないで」
まどか「うん……」
昨日のことがショックだった人間はもう一人いる。
まどかを家まで送ってからほむらは病院に戻ってきた。
面会時間は過ぎていたのでほむらは巴マミの病室に忍び込んだ。
ほむら(巴マミ)
マミ(……)
本当に昏睡していると遠くからでは反応しない可能性があったので、
ここまでやってきたのだが、
ほむら(聞こえているんでしょ?)
マミ(……なにか用?)
やはり、意識はあった。
ほむら(単刀直入に言うわ。まどかを魔女退治に付きあわせるのはもう止めて)
マミ(わざわざそれを言いにきたの?)
ほむら(そうよ)
マミ(私が力不足だってこと?)
ほむら(今回思い知ったでしょう?
一般人を結界の中に連れて行くこと自体がナンセンスだってことも)
マミ(そ、そうね……)
マミ(でもあなた本当にあの子達を魔法少女にしたくないだけなのね)
ほむら(そう言ったわ)
マミ(わかったわ。魔女狩り体験コースは中止する)
ほむら(素直で助かるわ)
用事はそれだけである。
巴マミはその気になれば魔法で傷の残りを修復して明日にでも退院できる筈だが、
まだ退院する気がないように思えた。
ほむら(まどかたちに顔あわせづらくていつまでも意識不明の振りしてても、
私は別に何かいうつもりはないから)
マミ(!)
ほむら(それじゃ)
そう言って出て行こうとしたほむらの背を呼び止める声がした。
マミ(ま、待って!)
テレパシーだが。
ほむら(なあに?)
マミ(あなたにはお見通しなのね……)
ほむら(何のことかしら?)
マミ(その、ごめんなさい)
ほむら(それは何に対しての言葉かしら?)
マミ(今まで先輩風吹かせてあなたに色々失礼なことを言ったわ)
ほむら(別に良いわ)
マミ(あなたの方が全然上だったのに。実力も経験も。傲慢だったことを反省してるのよ)
ほむら(大げさよ。今回のことは相性の問題もあったし、誰でも油断することはあるわ)
『反省する』とかちょっと気持ち悪かったのでそう答えておいたのだが、
マミ(その、お願いがあるんだけど……)
その巴マミらしからぬ甘えたような口調にほむらは『いやな予感』がした。
ほむら(なに、かしら?)
マミ(私と魔女退治、一緒にしてくれないかな?)
ほむら(……さよなら)
ほむらはその場を去ろうとしたが、
マミ「ま、待って! 判ってるのよ。一緒にいてあなたにメリットは無いって。
でもお願いっ!」
ベッドから起き上がったマミに服を掴まれた。
もう完治していたようだ。
ほむら「……なんなの?」
マミ「迷惑だって判ってる。でもあなたしかいないのよ」
彼女は懇願するように潤んだ目で上目遣いにほむらを見つめていた。
ほむら(なにこの巴マミ……)
マミ「怖いのよ……怖いの……ぐすっ」
どうやら、彼女は心は壊れなかったものの、
魔法少女としてのプライドは折れてしまったようだ。
一瞬、前回からこの時間軸に持ち込んだ巴マミのソウルジェムの影響か?
とも思ったが、考えてみれば彼女は元々メンタルが弱かった。
マミ「判ってたはずなのに、いつかあんなことになるかも知れないって。
もう後戻りできないのに、戦い続けるしかないのに……」
不本意だし慰めの言葉なんて持たないほむらだが、
彼女が落ち着くまで話の聞き役を務めざるを得なかった。
マミ「もう一人はいやなの……」
ほむら(はぁ……)
本当に不本意ではあるのだが、
ほむら「あなたはまだ動揺してるのよ。
しばらく魔女退治を休んで時間を置いてよく考えてみたらいいわ」
マミ「え……」
ほむら「その上でまだあなたにその気があるのならそのとき考えるわ」
マミ「その間、私の代わりに魔女退治してくれる?」
ほむら「……見つけたら狩るわよ」
マミ「よかった」
変な約束をしてしまった。
だがグリフシードを集めることも必要だし、
もとよりまどかのいるこの街で狩るものが居ないまま魔女を放置するつもりは無かった。
数日後。
あれだけ出血しておいてこんなに早く治るなんて普通の人間ならありえない事なのだが、
『治してしまった』ものは仕方が無い。
医師が首をかしげつつ綿密な検査を行ったが、結局『問題なし』ってことで巴マミは退院し、
自宅療養となったそうだ。
退院の知らせはまどかが受けたのだが、知らせのあった日の放課後、
ほむらとまどか、そして美樹さやかは早速、退院祝いと称して巴マミの部屋に集合した。
巴マミは病院へ見舞いに行った時はずっと(医者さえ騙して)昏睡した振りをしていたので、
まどかたちと話をするのは、あの魔女狩り以来始めてである。
マミ「魔女狩り体験コースは中止よ。怖い思いさせてしまってごめんなさいね。
あと、心配もかけてしまって。本当に私、何やってるのかしら……」
巴マミのメンタルは後輩相手に『良きお姉さん』を演じるくらいには回復していた。
まどか「いえ……、でも治って本当に良かったです」
マミ「さやかさんも、憧れてた先輩がこんなでごめんなさい申し訳ないわ」
さやか「いえ、そんなことないです。
危険を顧みず戦うマミさんは格好いいです!
私の中でマミさんはいつでも格好いい正義の味方ですよ!」
マミ「ありがとう。嬉しいわ。でも本当に今回のことで自分の力不足を思い知ったわ」
さやか「そんなことないです。早く回復して復活してくださいね」
マミ「ええ、そのつもりよ。前よりも強くならなくちゃね」
さやか「そうですよ。マミさんは試練を乗り越えて進化するんです!」
まどか「あはは……」
マミ「それで、私の休業中は魔女退治をほむらさんにお任せすることにしたのだけど、
もう聞いてたかしら?」
いつのまにか呼び名が名前になっている。それだけ気を許したということだろうか?
とりあえずまどかは魔法少女になることを諦めたと言った。
退院祝いの間中まどかは元気が無かったのだが、それはこのせいだった。
ちなみに美樹さやかは『保留』である。
まどか「あの、これからも、お友達でいていいですか?」
マミ「もちろんよ。いつでも遊びに来てね」
さやか「はい。マミさんのファンは絶対止めませんから!」
マミ「ありがとう」
そしてマミの部屋からの帰り道で。
まどか「ほむらちゃん。マミさんのことお願いね」
ほむら「それはあなたが気にすることではないわ」
まどか「でも、わたし、マミさんにもほむらちゃんにも会えなくなっちゃうなんて嫌だよ」
ほむら「……今回は運がよかっただけ。魔法少女の最期なんてあっけないものよ」
まどか「そんなこと言わないでよ。どうしてほむらちゃんはそんなに冷たいの?」
ほむら「そうね。ずっと見てきたからかしら」
まどか「見てきたって何を?」
ほむら「魔法少女の運命を」
今日はここまで。
この先はちょっと推敲したくなったので、
明日の夕方以降の投下になります。
この先はちょっと推敲したくなったので、
明日の夕方以降の投下になります。
ほむほむ…
いくら自分を殺そうとしたとはいえ、元は仲間でまどかの次に世話になった人なんだから、少しはマミさんを気に掛けてやっても…
いくら自分を殺そうとしたとはいえ、元は仲間でまどかの次に世話になった人なんだから、少しはマミさんを気に掛けてやっても…
マミさんはやはりいい子だった
まどかの抜け殻が絡んでくるのを今か今かと待ってる
まどかの抜け殻が絡んでくるのを今か今かと待ってる
今のほむほむの原動力になってるであろう約束をした周回のマミさんが発狂したから仕方ないなww
Q.さっきのQ&Aの答えで、
『あってもTV本編(~10話)程度』ってちっとも安心できないんですけど。
A.はい。容赦しません。
死の運命から救ったものの大怪我させてしまったことは、
結果的にまどかの魔法少女への憧れを絶つ結果となり、巴マミには悪いが幸いな結果となった。
それに彼女の生存はこれからの展開に大きな意味をもつだろう。
それから数日ほむらには、まどかの周辺を警戒しつつ、
巴マミのテリトリーで魔女狩りをする毎日が続いたが、そんなある日のこと。
一つ魔女を片付けて、グリフシードを拾おうと屈んだときのことだ。
ほむら「……」
杏子「おいおい、無視してくれちゃって。気付いてんだろ?」
ほむら「何の用かしら?」
彼女は近くの別のエリアの魔法少女だ。
杏子「マミのやつが下手うって隠居してるって聞いたからさ。様子を見に来たのさ」
ほむら「それは殊勝なことで」
杏子「すましてんじゃねえよ。おまえこの隙にマミの縄張り掠め取ろうって魂胆だろ?」
ほむら「その言葉はそのままあなたにお返しするわ」
そういえばそろそろ佐倉杏子が現れるタイミングだった。
現時点で美樹さやかが魔法少女になっていないこの時間軸では、
ほむらが相手をすることになるようだ。
杏子「判ってんなら、やりあうしかないよな?」
槍を構え、相手はすでに臨戦体制だった。
ほむらは時を停止して杏子の背後に立った。
ほむら「不要な争いはしたくないのだけど?」
杏子「!? てめぇ!」
再び停止して間合いの外に移動する。
ほむら「巴マミは死んだわけじゃないのよ? 私は彼女がいない間の中継ぎにすぎないわ」
杏子「はん、てめぇはそんなタマじゃねだろう? イレギュラーさんよぉ?」
ほむら「あら、誰に聞いたのかしら?」
杏子「言えないね!」
おそらくQBであろう。
多節棍と化した杏子の槍の先端がほむら目がけて飛んできた。
みたび時を止め、今度は彼女の正面、至近距離に立った。
ほむら「できれば手荒な真似はしたくないのだけど……」
そういって彼女の胸のソウルジェムを握り、顔を寄せ、
ほむら「……佐倉杏子」
彼女の名前を言った。
杏子「うぇ……」
反応できなかった彼女は妙なうめき声を上げ、槍を取り落とした。
別に何もしていない。脅しただけだ。
また時を止め、間合いの外へ。というか面倒になった。
このまま帰ってしまおう。
結局彼女の視界の外に移動してから時間停止を戻した。
翌日、学校へ向かう途中。
杏子(おい、暁美ほむら)
佐倉杏子がテレパシーで話しかけてきた。
場所は……意外と近くに居た。
すぐ近くの路地裏からだ。
おそらく話すだけでなく直接手を出す気でいるのだろう。
ほむら(私の名前を知ってたのね)
杏子(お互い様だろ)
ほむら(自己紹介が省けて良かったわね)
杏子(あいかわらずすましてやがる)
ほむら(何の用かしら? 私はあなたと違って暇じゃないのよ)
杏子(うるせえ、てめぇ、アタシと勝負しろ!)
ほむら(まだ懲りてなかったの?)
杏子(途中で逃げやがったくせに何いってんだ!)
ほむら(勝ち負けなんで別にどうでもいいのだけど。魔女を狩りたいのならどうぞ。
私は学校に行ってるからその間なら誰も邪魔しないわ)
杏子(その上から目線が気に入らねぇんだよ! 今ここでやりあったっていいんだぜ?)
このように面倒くさい女なのだ。
彼女は。
赤毛の腰まで届くポニーテールに黒いリボン、きつめな印象を受ける鋭い目付きと八重歯が特徴の魔法少女。
佐倉杏子は巴マミとは違ったタイプのベテランの魔法少女である。
性格はほむらに言わせると……。
ほむら(……わかったわ)
杏子(そうこなくちゃ)
ほむら(あなたが馬鹿だってことよ)
杏子「なんだと!」
ほむらは振り返って言った。
ほむら「場所をかえましょ」
杏子「うわっ、てめっ、気付いてたのか!?」
ほむら「やっぱり馬鹿だわ……」
彼女はテレパシー会話の途中で路地から出てきてしまっていた。
一度負かさなきゃわかってくれないと判断したんだな、ほむほむ
最近使い魔どかが空気だ……
最近使い魔どかが空気だ……
ここが通学路であることを考えれば、想定された事態であるが、
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「まどか……」
鹿目まどかは、ほむらの傍で立ち止まって不安そうな表情で言った。
まどか「その人だれ? ケンカは良くないよ?」
杏子「なんだこいつ」
ほむら「あなたには関係ないわ。行きましょ」
まどか「ねえ、どこ行くの?学校始まっちゃうよ」
ほむら「まどか、私は遅刻するわ。先生に言っておいてもらえるかしら」
まどか「え、で、でも……ケンカしに行くんでしょ? 勝負とか言ってたし。だめだよ。
ちゃんと話し合って仲良くしないと」
杏子「って、てめえなんでテレパシーで話してたこと知ってるんだ?
まさかお前も魔法少女なのか?」
まどか「え? テレパシーだったの? ほむらちゃん、もしかしてこの子、魔法少女なの?」
ほむら「そうよ。それより何で話が聞こえたの?」
まどか「え、えっと多分マミさんが……」
巴マミが魔法でなにかしてたのか? あの女は余計なことばかりする。
ほむら「……この子はもう関係ないのよ」
杏子「まあ魔法少女じゃないってんなら手は出さないけどさ」
まどか「ねえ、どうして? なんで同じ魔法少女なのにケンカするの?」
ほむら「あなたにはもう関係ないでしょう?」
まどか「関係あるよ。ほむらちゃんは友達なんだよ?」
ああもう、どうしてこうも首を突っ込んでくるのか。
杏子「魔法少女に人間の友達ね。マミもずいぶん変なヤツだったけどアンタも相当だな」
ほむら「……面倒だわ」
そういいながら、
ほむらは魔法少女に変身するためにソウルジェムを具現化させた。
時を止めて佐倉杏子と共に別の場所に移動するつもりだったのだ。
油断してた。
本当にどうかしてた。
まどか「ほむらちゃん、ごめん!」
ほむら「あ! ちょっ!」
まどかにソウルジェムを奪われるなんて。
ほむらはまどかを追おうとしたが、
杏子「待ちな。アンタの相手はアタシだろ?」
いつの間にか接近してた杏子が首に腕を回してきた。
ほむら「やっ、離して……! まどかも返して!」
まどか「だめだよ! ケンカ止めるまで返さない!」
ほむら「待って! それは……!!」
やられた――。
魔法で強化してたとはいえ、単純な腕力では佐倉杏子に勝てない。
杏子「あー、行っちまったな」
ほむら「まどか! 戻って……!」
60m、70m、80m……。
ほむらはまどかが走り去っていくのを見ながら、
妙に冷静にその距離を目測しつつ、徐々に意識が遠ざかるのを感じていた……。
杏子「なんてな、ソウルジェムがなきゃ変身できないよな。なに、ちょっとした仕返しさ。
ちゃんと全力で勝負しなきゃ面白くないし――っておい!
どうしたん――……」
>杏子「なんてな、ソウルジェムがなきゃ変身できないよな。なに、ちょっとした仕返しさ。
ちゃんと全力で勝負しなきゃ面白くないし――っておい!
どうしたん――……」
なんだかんだでやっぱりあんこちゃんまじ天使
ちゃんと全力で勝負しなきゃ面白くないし――っておい!
どうしたん――……」
なんだかんだでやっぱりあんこちゃんまじ天使
この先の加筆部分が書き上がってないので、
一旦ここで切ります。
推敲しつつ投下してると色々直したくなって大変です。
一旦ここで切ります。
推敲しつつ投下してると色々直したくなって大変です。
最初、適当にあしらわれて「こ、殺す!」とか思ってたけど、
友達にソウルジェムを奪われる間抜けっぷり見て「なんだ、たいしたこと無いじゃん」と認識を改めて、からかってやろうと思ったあんこちゃん。
友達にソウルジェムを奪われる間抜けっぷり見て「なんだ、たいしたこと無いじゃん」と認識を改めて、からかってやろうと思ったあんこちゃん。
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