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    元スレキャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - とある + - とある魔術の禁書目録 + - まゆり + - イギリス + - キャーリサ + - 上条 + - 上条当麻 + - 科学者 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    451 :

    >>449
    来た! これで勝つる!

    キャーリサ様ペロペロ

    452 :

    はああああああんキャーリサ様あああああああああああ
    ワタクシをいたぶってくださいましいいいいいいいいいい

    453 :

    戻ったかッッ

    454 :

    戻ったか…

    455 :

    俺得スレ再開っと…

    456 :

    「戻ったかッ!」

    457 :

    戻ったかぺろぺろもふもふくんかくんか

    458 :

    戻ったかッーー>>1!!

    459 :

    戻ったかッ!

    >>1喜多ー!

    460 :

    痛剣携えて学園都市に襲撃にくる団長はまだか!

    461 :

    >>1 来た!これでキャーリサちゅっちゅできる!

    463 :

    こんばんは。
    それでは今日も投下していきたいと思います

    464 = 463 :

    ―――英国 バッキンガム宮殿


    神裂「ア、アックアにキャーリサ王女の迎えを頼んだ……ですか」

    騎士団長「ああ。私は今も待機命令が出ている。が、キャーリサ様はカーテナの破片を持っておられるからな。
          まともに打ち合える者と言えば、貴女か奴くらいのものだ」

    神裂「それは分かりますが……手荒なことになるのでは」

    騎士団長「キャーリサ様が無意味に抵抗しない限りは大丈夫だろう」

    神裂「彼女ならするのでは……」

    騎士団長「……かも知れないな」

    神裂「はぁ……」

    騎士団長「まったく。キャーリサ様も何も逃げ出すことは無いと思うのだが」

    ??「仕方あるまい。急に『あんな事』を言った私も悪かったのだ」

    神裂「じ、女王陛下!」

    騎士団長「エリザード様。先程も申し上げましたが、あの男を差し向けたので明日にはキャーリサ様もお戻りになられるかと」

    エリザード「放っておけばいいものを。と言いたいところだが、事情が変わった。
           早急に連れ戻す必要があるのだ」

    騎士団長「何か事件にでも巻き込まれては困……ちょっと待って下さい。今何と?」

    エリザード「『例の件』が少々早まることになった。急いて連れ戻させろ」

    騎士団長「それはしかし…………いえ、了解しました」

    神裂「しかし、何故王女が家出など……。 親子喧嘩でもされたのですか?」

    エリザード「ん? ああ、実はな――――」

    465 = 463 :

    ―――学園都市 とある高校 正門前


    ワイワイワイ… ガヤガヤガヤ…

    上条「ふう。今日も楽しい学校が終わりましたよっと」

    上条(……あれ、今日はキャーリサの奴来てないのか。いつも大体この辺りにいるのに)

    上条(あ、けど今日はお土産物色するとか言ってたな。それが長引いてんのかな)

    土御門「よーうカミやん。お疲れだにゃー。あれからキャーリサとはどうだ?」

    上条「土御門か」

    土御門「御挨拶だな。ねーちんからキャーリサが家出してるって今朝聞いたぜい。
         カミやんと随分深い仲になってるって言っといたにゃー。ざまあみろ」

    上条「? んなこと神裂に言ってどうすんだよ」

    土御門「深い仲ってとこ否定しねぇとは、恐ろしいにゃー」

    パタパタパタパタッ!

    上条「……ん?」

    「上条さーんっ!」 タッタッタッ

    土御門「五和だにゃー」

    「あ、ど、どうも……」 ペコッ

    上条「どうしたんだそんなに慌てて」

    466 = 463 :

    土御門「カミやん迎えに来たとか?
         オラァッ! カミやんぶっ殺してやるぜいっ!!」 ゲシッ

    上条「いてっ! なんでだよ!」

    土御門「ムシャクシャしてやった。反省はしてない。カミやんが悪い」

    上条「ひでぇな……で、何か用か?」

    「あ、あの……。キャーリサ様がどこにいらっしゃるかご存じ無いですか?」

    上条「キャーリサなら土産買いに行くとか言って朝一緒に出ただろ」

    「はい……あの、上条さんが学校に行っている間、私がキャーリサ様から目を離さないようにと
        女教皇様から指示を受けたんですけど……いないんです」

    上条「いない? キャーリサが?」

    「はい……」

    土御門「その辺ほっつき歩いてんじゃないかにゃー。
         元々結構奔放なお姫様ですたい。腹でも空いたら帰ってくるぜい」

    上条「だな。買い物に時間かかってんだろ。この前だってセブンスミストで目輝かせながら大人買いしてたぞ」

    「で、でももう5時前ですよ……? あれから8時間以上経ってるのに……」

    467 = 463 :


    上条「言われてみりゃ確かに長いな」

    「何かあったんじゃないでしょうか……」

    土御門「まあ確かに可能性はあるな。カミやんは初対面からタメ口だったらしいから全く気にして無いだろうけど、
         あの女は元々こんなとこウロウロしてる訳がねぇ超VIPなんだぜい。
         誘拐すりゃいくらでも使い道がある訳だしにゃー」

    「そ、それで、実は上条さんにも話しておこうと思ってたんですけど……」

    上条「ん?」

    「どうも学園都市内に魔術師が入り込んでいるみたいなんです」

    上条「何!?」

    土御門「それは本当か五和」

    「ええ……最初は私の気の所為かと思ったんですけど、一応女教皇様にもお伝えしたら王室派と騎士派の方たちにも相談してみるとのことで……正体はまだつかめていません」

    土御門「お姫様の家出騒動なんて清教派には関係無ぇことだが、誘拐とかになると面倒なことになるぜい」

    上条「じゃあもしかして、キャーリサはその魔術師に攫われたんじゃないか!?」

    土御門「有り得るな。どうするカミやん?」

    上条「キャーリサはカーテナの破片を持ってるんだ。そう簡単にどうこう出来る奴じゃねぇはずだ。
        まだ間に合うかもしれない!」

    468 :

    えっ
    義弟と契りを結んどるじゃなイカ

    469 = 463 :


    土御門「カミやん携帯で連絡とれないのか?」

    上条「あ、そ、そうだな! 電話してみる!」 ピッ

    土御門「英国王室第二王女の番号が入ってるとは……恐れいるぜい」

    「確かに……。それより繋がればいいんですが……」

    上条「キャーリサ…………」

    prrrrrrrrrrrrrrr……!prrrrrrrrrrrrrrrr……!

    上条「クソッ、駄目か……」

    prrrrrrrピッ!

    キャーリサ『おー! どーしたとーま。私の声が聴きたくなったの? ふふっ、帰ったらいくらでも囁いてやるぞ』

    上条「……え?」

    「ど、どうしたんですか!?」

    土御門「落ちつけカミやん。まずは居場所を確認するんだぜい。犯人が近くにいるかどうかもな」

    キャーリサ『何を呆けた声を出しているの? あー、分かったの。お前私が待っていなかったから拗ねてるんだな。 
           可愛い奴め。いーぞいーぞ、今から迎えに行ってやるの。ちょっと待』

    上条「キャーリサ! 大丈夫か!? 今どこにいるんだ!」

    471 = 463 :


    ―――学園都市 第七学区 自然運動公園前


    土御門「ここだにゃー」

    上条「この公園のどこかにキャーリサがいるはずだ」

    土御門「あそこに地図があるな」

    上条「……駄目だ、かなり広いぞ」

    「それに小さくても林のような場所もあります。そう簡単には見つからないかもしれませんね……」

    上条「手分けして探すか」

    土御門「待てカミやん。まずはあの高台へ行こう。あそこなら公園全てが見渡せる。開けた場所にいないか、先にそれを確認した方がいい」

    上条「よし、行こう」

    「キャーリサ様……どうか無事でいてください……」

    472 = 463 :

    ―――高台


    上条「よし、ここが高台だな」

    土御門「キャーリサは外人だし金髪でよく目立つ。多少遠目でも分かるはずだにゃー」

    「屋外でじっとしているとも思えませんが……」

    土御門「魔術的な手段で隠れているなら、外の方が都合が良い場合もあるぜい。
         まずは居場所を探り当てないとな」 スッ…

    上条「お、おい土御門! まさかお前魔術を使う気じゃ!」

    土御門「大丈夫だって。オレは案外死なねぇからな。それにカミやん、事は一刻を争うんだぜい」

    「土御門さん……」

    上条「すまねぇ……」

    土御門「何、オレがやるのが一番手っ取り早いってだけのことだぜい。気にすんなよ」

    上条「ああ……」

    キャーリサ「ほう、これが東洋の魔術か。珍しーな。どうやって使うの?」

    土御門「ああ。まずはこの紙を……ん?」

    上条「え」

    「あ」

    474 = 463 :


    キャーリサ「――――!」

    「か、上条……さん?」

    土御門「おいおい、お姫様だぜい……」

    上条「お前、俺達がどんだけ心配したと思ってんだよ!」

    キャーリサ「お……お前……わ、私に手をあげたの……?」 プルプル

    上条「俺の勝手な勘違いだったかもしれねぇけど、土御門はそれで死ぬかもしれねぇ魔術を使うとこだったんだぞ!」

    キャーリサ「そ、そんなこと私は知らないし……」

    上条「下らねぇ真似すんな。人の不安煽って楽しいかよ?
        お前に何かあったらどうしようって、みんな心配してたんだぞ!」

    キャーリサ「…………」

    土御門「ま、まぁまぁカミやん。無事だったんだからいいじゃねぇか。
         お姫様の気まぐれに付き合ってやるのも小市民の役目って奴だぜい」

    上条「…………」

    土御門「おお……カミやんが珍しく怒ってるにゃー……」

    「そ、そうですよ上条さん。こうして何事も無かったわけですし……」

    475 = 463 :

    上条「そういう問題じゃねぇだろ……何か言うこと無いのか?」

    キャーリサ「…………すまなかったの……」

    上条「分かればいいんだ。帰るぞ」

    キャーリサ「とーま……」 スッ

    上条「ん?」

    キャーリサ「私のこと……嫌いになったの……?」

    上条「え……い、いやそういうわけじゃないけど」

    キャーリサ「そ、そーか……ならいいの」

    上条「お、おう……」

    土御門「にゃー。痴話げんかはクソ腹立つから二人だけでやっといてくれにゃー。
         それより、お姫様は誰かと一緒だったんじゃないのか?」

    「確かに……結局、何されてたんですか?」

    キャーリサ「うん? ……あー、奴ならそこにいるの」

    「え?」

    土御門「……っ!」

    上条「なっ……!」

    アックア「英国以来であるな、上条当麻。貴様とは何かと縁があるようだ……」

    477 = 463 :

    上条「っ!」 ビクッ

    アックア「ふ……そうであるな」 フッ…

    土御門「お姫様、アレをあんまり挑発しないで欲しいにゃー……」

    「勝てたのなんて女教皇様達や上条さんの力があった上で、ほんとにギリッギリですし……」

    上条「キャーリサさん……お願いだからその辺にしといてください……」

    アックア「だが事実である」

    キャーリサ「くっ、はは、冗談だ傭兵。
           ご苦労であった。私の子供じみた我儘を察してくれて感謝するし」

    アックア「…………あくまで保留である。私の立ち入る問題では無いようであるからな」

    キャーリサ「ありがたいが、つれないことを言うの。お前は私の義弟になるかも知れない男だし」

    アックア「……何の話であるか」

    キャーリサ「んー? ふふ、帰りにヴィリアンに会って行くと良いの。あいつの熱っぽい目を見れば分かるぞ」

    アックア「つまらぬ話である…………失せろ」

    キャーリサ「くっくくくっ、怒るな怒るな。私ではなくお前の旧き友の仕業だしね。
           安心しろ、あの男と喧嘩するときは私はお前を援護してやるからな。二人であの余裕の面をボッコボコにしてやるとしよー」

    アックア「……」

    478 = 463 :


    上条「何の話だ?」

    キャーリサ「聞いて驚け、ヴィリアンはウィリアムが」

    アックア「……」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

    キャーリサ「……む、これ以上はやめておくの。奴にも限度というものはあるらしいし」

    上条「あ、い、いやそうじゃなくて……キャーリサの問題って?
        バンドがどうとかの親子喧嘩じゃないのか?」

    キャーリサ「……」

    上条「キャーリサ?」

    キャーリサ「じき話すの。……そーだな、明日。お前が一日私に付き合ってくれたら、夜にでも話してやろー。
           ……それでお別れだ」

    上条「え……」

    キャーリサ「そんな顔をするな。今生の別れではないの。一度城に戻ってケジメをつけねばならないしね」

    上条「それってどういう……」

    キャーリサ「今は聴くなとーま……。もうー少しだけ、私に淡い幻想を見せていて欲しーの」

    479 = 463 :

    上条「……?」 チラッ

    アックア「…………」

    上条「分かった、明日だな」

    キャーリサ「うん。お前達も手間をかけたな。食事でも奢ってやろー。何でも良いぞ」

    土御門「マジですか。 肉がいいにゃー」

    「い、いいんでしょうか……?」

    キャーリサ「うむ、来い来い。ウィリアム、お前もどーだ?」

    アックア「私は遠慮するのである。科学の街の食事は口に合わん」

    キャーリサ「意外と繊細なのところがあるの。 まーいい。では焼肉屋というのに行ってみたいの!」

    土御門「任せてくれにゃーお姫様、超美味い店があるんですたい」

    キャーリサ「そーか、では案内せよ」

    土御門「ここぞとばかりに食ってやるぜいっ! ひゃっほう!」

    上条「なあ、アックア」 ヒソヒソ

    アックア「……何であるか」

    480 = 463 :

    上条「キャーリサの家出の原因って……」

    アックア「貴様が何を聞かされているのかは知らんが、私から話すことでは無いのである。
          明日真実を知ることになるならば、時を待て。早さが解決することでも無い」

    上条「……そうだな。キャーリサを見ててくれてありがとな」

    アックア「私は彼女を無事英国へ送り届けることを頼まれた。
          そこに護衛が含まれていただけのことである」

    キャーリサ「おーいとーま。早くせよ。私よりその男の方がいいのかー? それはちょっとショックだし」

    上条「今行くよ! じゃあな、アックア」

    アックア「……ああ」

    キャーリサ「まったく、王女を待たせるとは従僕失格だし」

    上条「ごめんごめん。焼肉かぁ……一体いつぶりだろう……」 ホロリ…

    キャーリサ「泣くほどのことか。お前の食生活ってどんなのだったの……」

    土御門「聴くも涙語るも涙だにゃー。隣で暮らしてるオレがいたたまれなくなるくらいの極貧ぶりですたい」

    「言ってもらえればいつでも上条さんのためにご飯くらい……ブツブツ」

    アックア「…………」

    481 = 463 :

    ―――学園都市 上条宅


    上条「はー……食ったー……こんなに肉食ったの学園都市に来て以来初めてかも」 ゴロン

    キャーリサ「とーま、だらしがないぞ」 ゴロン

    上条「キャーリサだって」

    キャーリサ「ここはいかんな。誰も見てないと思うとつい怠けてしまうの。
           宮殿内だとこーはいかんし」

    上条「耳が痛いです」

    キャーリサ「単純に羨ましいだけだし。こーしてお前と横に並んで寝転がっているだけでも、私には得難い経験なの」

    上条「ふーん……あ、今思い出したけど。朝何か言いかけてなかったか?
        ほら、五和達が来る前」

    キャーリサ「んー……? ああ……」

    上条「話の途中だったからな、何だっけ? 確か女王様達に紹介がどうとか……?」

    キャーリサ「……いや、あれはあの時の気の迷いだし。気にするな」

    上条「そうか? まあキャーリサがそう言うならいいんだけど」

    キャーリサ「うむ」

    482 = 463 :

    上条「…………」

    キャーリサ「…………」

    上条「……キャーリサ」 スッ

    キャーリサ「……んっ」 チュッ

    チュッ……チュプッ……

    上条「……っ」

    キャーリサ「んぅ…………ずるいし」

    上条「……何がだよ」

    キャーリサ「色々すっ飛ばし過ぎだと言ってるの……」

    上条「……好きだ、キャーリサ」

    キャーリサ「――――っ」

    上条「……こ、こういうことだよな……」

    キャーリサ「……こんな時だけ察しがいいの……」 ギュッ

    上条「だ、駄目か……?」

    キャーリサ「お前惚れっぽいのか……?
           正直好きになるのが速すぎる気がするの。
           ……少し心配になるし」

    上条「自分でもビックリしてるよ。……まあでも上条さん経験が色々と足りてないので、キャーリサの度重なる誘惑にコロッといかれちゃってるとこはあるけどな」

    483 = 463 :

    キャーリサ「ふふっ……何だそれは」

    上条「笑うなよ。正直な気持ちだろ」

    キャーリサ「そーか。嬉しーの」

    上条「……」

    キャーリサ「返事が欲しーか?」

    上条「いや……その……」

    キャーリサ「答えてやるかどうかは明日のお前の頑張り次第、と言ったところか。
           ……もっとも、もう答えは決まっているけど」

    上条「…………」

    キャーリサ「だがそれまではお預けだし。
           ふふっ、とーま。私を手に入れてみせろ。お前の持つあらん限りの策を弄して」

    上条「が、がんばりますよ」

    キャーリサ「無論私もそのつもりだし」

    上条「えっ……」

    キャーリサ「……私は王女だし、欲しいものは手に入れよーと思えばある程度のことまでは不可能ではない。
           だがな……困ったことに、いつも私の欲しいものは、簡単には手に届かぬものなの」

    484 = 463 :

    上条「……イギリスのことか……?」

    キャーリサ「やはり鈍感だな、お前は……」

    上条「面目ないです……」

    キャーリサ「……お前が欲しーぞ、とーま。私の数少ない欲望だし。
           だが私は偉大なる英国第二王女。私のものになってくれなどと頼むつもりは毛頭無いの。
           とーま……」

    上条「あ、ああ……」

    キャーリサ「私のものにしてくれと、お前に懇願させてやりたかったの」

    上条「キャーリサがそうしろってんなら俺は……」

    キャーリサ「やめよとーま。お前との戦いをそー簡単に終わらせたくは無いの。
           これが終われば私は……」

    上条「キャーリサ……お前何か隠してるのか?」

    キャーリサ「隠している」

    上条「や、やけにあっさりなんですね」

    キャーリサ「嘘をついてお前に殴られた。だからもうお前に嘘はつかないし」

    上条「あ、ご、ごめんな。痛かったよな……」

    キャーリサ「許さん。許さないしとーま。私を二度も殴ったのはお前と母上だけだ。
           …………許さないの」 クスッ

    上条「も、申し訳ありませんでした。上条さんどう責任をとればいいやら……」

    485 = 463 :

    キャーリサ「……ふふっ、お前はずるいな、とーま」

    上条「え……?」

    キャーリサ「すまんが、今は話せん」

    上条「そっか……」

    キャーリサ「悪く思わないで欲しーの。話せばこの幻想は終わり、魔法の解けたシンデレラはただの惨めな娘となる。
           お前はガラスの靴も無く、私を救い上げることが出来るのか?」

    上条「意味が分からねぇよ……」

    キャーリサ「そーそー都合良く、王子様は迎えになど来てはくれんということだ。
           故に私は自らの力でそこから脱しようとしたの。もっとも、そんなことをしても何も変わらなかったと、今日知ったのだが。
           ……つまらん話をしているの。安心しろ、この話の結末は、誰も不幸にはならない」

    上条「……お前もだよな?」

    キャーリサ「そーだ。とーま……私を朝まで抱き締めよ。
           優しい幻想は幻想のまま、英国へと持ち帰りたいし」

    上条「あ……ああ……分かった」 ギュッ

    キャーリサ「男に抱き締められるなんて……生まれて初めてだし」 グッ

    上条(思ったよりずっと華奢だな……年上だし何か偉そうだから大きく見えてたけど……ただの女の子と変わらないじゃないか……。 
        考えてみりゃ当たり前か……。キャーリサ、お前、何隠してるんだよ……こんなに震えてるくせに……)

    486 = 463 :

    キャーリサ「一回りも年下の少年に体を預けるとはな……妙な気分だし」

    上条「上条さんは何度も言うように年上のお姉さんが好きなのでむしろ御褒美ですよ」

    キャーリサ「年上年上言うな。少し凹む」

    上条「言い出しっぺはお前だろ」

    キャーリサ「はははっ、そーだな。とーま、明日はどこへ行こう」

    上条「ん……そうだなぁ……」

    キャーリサ「どこへでも行くぞ、お前となら。特別なことなど無くて良い。
           ただ私が生涯忘れ得ぬよーな、そんな一日にして欲しーの」

    上条「分かった」

    キャーリサ「……良い返事だし。このまま寝たいところだが、シャワーくらい浴びんとな。
           焼肉くさいし」

    上条「だな……よいしょ……ん? おい、離してくれなきゃ起き上がれねーよ」

    キャーリサ「……もう少しだけ」

    上条「……まあいいか」

    キャーリサ「ふふっ……温かいぞ、とーま。こんな時はその……何だ。柄にも無く言ってしまうな……使い古された言葉だ」

    上条「何を?」

    キャーリサ「このまま時が止まれば良いのに」

    上条「――――!」

    キャーリサ「……時を止めてくれ、とーま。お前なら出来る……」

    上条「上条さんは無能力者なので……ごめんな」

    キャーリサ「そーではない。簡単なことだ。……むしろお前にしか出来ん」

    上条「えーっと……どうすりゃいい?」

    キャーリサ「こーするんだ……」 スッ

    上条「えっ……――――」




    487 = 463 :

    今日はここまでの予定でしたが、折角なのでちょっと番外編も投下しときます

    488 :

    もしかしてこの話が終わる日は近い?

    489 = 463 :

    番外編

    【焼肉】

    ワイワイワイ…ガヤガヤガヤ… ジュージュー…

    土御門「美味そうだぜい! ハラミいただきっ!」 ヒョイパクッ

    「上条さん、そろそろこちらが焼けますよ」

    上条「お、ありがとな。五和も焼いてばっかいないで食えよ。ほら」 ヒョイッ

    「あ、ありがとうございます……。上条さんと間接キス……」 ボソボソ

    キャーリサ「…………」

    上条「あん? どうしたんだキャーリサ。俺の顔に何か着いてる?」

    キャーリサ「あー着いているぞ、いやらしくて許しがたいものだ。
           まーそれよりとーま。食べさせてやるの。あーん」

    上条「い、いーよそんな……」

    キャーリサ「遠慮するな。ほれほれ」 グイッ

    上条「あっづー!! それ熱い!! ぎゃぁぁぁああああああ!!!!」

    キャーリサ「ふんっ」 パクッ

    土御門「はははっ。あーあ、カミやん死ねばいいのににゃー」

    上条「お前まで何怒ってんだよ」

    490 = 463 :

    土御門「分かって無いとこが超腹立つぜい。こっちのホルモンいただきっ!」 パクッ

    キャーリサ「こら土御門。それは私がとーまのために育てていたの!」

    土御門「もぐもぐ。もう食っちまったにゃー。焼肉ってのは戦争なんだぜい」

    キャーリサ「ほほー……」 ピクッ

    上条「バカっ、キャーリサ煽るようなこと……!」

    キャーリサ「よかろー。受けて立つの。ほら、これを食べろ土御門?」 ポィッ

    土御門「? ありがたくいただくぜい」 パクッモグモグ

    キャーリサ「今だ! とーま、こいつを食え! 私の育てた特上カルビだしっ!」

    上条「お、サンキュー」 パクッ

    土御門「むぐっ、しまった! そいつを狙ってたのに!」 

    キャーリサ「ふっ、箸を伸ばしても遅いわ。貴様が今食べたのは安い上ミノ。噛んで飲み込むには少しばかり時間がかかるし」

    土御門「甘いぜい! こんなもん無理矢理飲み込めば……」

    キャーリサ「今だし! そのお冷にトラップを仕掛けるのっ! こいつを食らえっ!」

    土御門「むぐっ! ……か、辛ぁぁああ!!! テメェ今何突っ込みやがったぁああ!!!」

    キャーリサ「豆板醤だし。さー、とーま。こっちの特上ロースが焼けたの。安い肉は土御門に任せてお前は」

    491 = 463 :


    「上条さん、サラダ入れましょうか?」

    上条「お、悪いな。さすが五和、気が利くな」

    「えへへ、慣れてますから。はいどうぞ」

    上条「何だか盛り付けまで女の子っぽいぞ。五和に入れてもらったっと思うと余計に美味しそうに見えるなー」

    「そ、そんなそんな! でも嬉しいです。あ、網焦げてますね。すみませーん、網変えてくださーい」

    上条「出来る子だ……一家に一人欲しい逸材だな」

    「いえいえそんな。ふふっ、でも嬉しいです」

    キャーリサ「……」

    「あ、グラス空ですね。何か飲みます? 」

    上条「んー? ウーロン茶で。五和も食えよ。上条さん焼くから」

    「いえ、いいんです。焼きながら食べてますし、そんなにたくさん食べる方じゃないので」

    上条「そーか? あ、キャーリサ、お前は何か飲み物」

    キャーリサ「ツーン」 プィッ

    上条「は?」

    キャーリサ「ツーン」 プィッ

    「も、もしや拗ねておられるのでは……」 ヒソヒソ

    492 = 468 :

    ひでえw

    493 = 463 :

    上条「な、何で……?」 ヒソヒソ

    「そ、それはその……私と上条さんが恋人のように見えたからですよ」

    上条「えっ!?」

    キャーリサ「おい五和! いくら何でも盛りすぎだし! せーぜー仲の良い友人程度だし!」

    「チッ……ほ、ほらキャーリサ様も。お食事が進んでいませんよ。この焦げたハラミでもいかがですか?
        発がん性物質も含まれてるお得な一品ですよー」

    キャーリサ「いらん! 私はとーまが食べさせてくれなきゃ食べないの!」

    上条「おい、どういうことだそれ」

    キャーリサ「あーん」

    上条「えー……」

    キャーリサ「あーんっ!!」

    上条「わ、分かったよ……ほら」

    キャーリサ「むぐっ……むぐむぐ……うん、美味い」

    上条「お前もっといいもん普段から食ってるだろ」

    キャーリサ「違うし。……お前が食べさせてくれるからだし……」

    494 = 463 :

    上条「うっ……そ、そうですか……」

    キャーリサ「うむ……」

    土御門「あー……オレらのこと忘れてるんじゃないかにゃー……」

    「キャーリサ様の攻めは苛烈過ぎます……すぐ持ってかれちゃいました……」

    土御門「五和もあれくらい積極的にいかないとにゃー。ま、オレはねーちん派だから手助けはしないぜい」

    「わ、私には無理ですよあれは……たぶん女教皇様にも」

    土御門「いやいや、案外……お?」

    ワイワイ… スタスタスタ…

    上条「ん?」

    禁書「あ」

    結標「あら、また会ったわね」

    土御門「おー、結標ー」

    結標「げっ……何で」

    土御門「げっ、とは御挨拶だにゃー」

    小萌「上条ちゃんもここでお食事なのですか? ここ結構高いのですよー」

    上条「いえいえ小萌先生。今日はキャー……ゲフンゲフン、キャサリンという強い味方がいるから大丈夫ですっ!」

    495 = 463 :

    キャーリサ「財布のような扱いはやめよ。腹立たしーぞ」

    上条「滅相も無い。土下座しないと奢らないと言うなら上条さん何のためらいもなくしますよ」

    禁書「とーうーまー! もしかして私がいないのを良い事に毎日こんな美味しいもの食べてるんじゃないのかな!?」

    上条「そ、そんな訳ないだろ! なあキャ、キャサリン!」

    キャーリサ「うん。こんなものより余程美味いものを食べさせてもらっているし」

    禁書「ずるいんだよ! 小萌がいない時私はあわきの今一つなご飯で我慢してるっていうのに!
        ぶっちゃけ料理の本見ながら私が作った料理の方が美味しかったんだよ!」

    小萌「確かにそうでした」

    結標「ちょっと。微妙に凹むんですけど」

    キャーリサ「何を言う。お前はずっと食べて来たんだろー?」

    禁書「ふぇ?」

    キャーリサ「私が毎日食べているのはこいつの手料理だ。見てくれは大したことないが……愛が詰まっているし」

    「なっ!」

    小萌「ふぇっ!」

    上条「っ!?」

    496 :

    上条さん[ピーーー]
    俺と代われ
    俺が上条さんだ

    497 :

    五和の性格悪くね?

    498 = 488 :

    >>496
    そげぶ

    499 = 463 :

    禁書「と・う・まぁあああああああ!!!!!!!?????????
        愛情ってどういうこと!? 私の時にはきっとたぶんそんなの入れてくれてなかったよね!?
        やっぱり私がいないときキャーリサとイチャイチャしてるの!? ちょっと詳しく説明してもらいたいかも!!」

    上条「誤解だって! 愛情ってどうやって入れるんですかー!? つか名前! 名前言ってる!」

    小萌「あの上条ちゃん、今キャー」

    上条「あああああああああああああ!!!!!!!!!! 久しぶりにインデックスに会えて嬉しいなぁああ!!! 
        よーし一緒に食おうぜぇええええ!!!!!」

    禁書「え? そ、そう……? そこまで言うなら一緒に食べてあげてもいいんだよ!」

    キャーリサ「うむ。一人二人増えよーが構わないの。運がいーなお前達。今日は私の奢りだし」

    禁書「な、なんだか見た事の無いお肉がテーブルにズラリと並んでいるんだよ!
        これは一体何なのかな!?」

    上条「ああ、上条さんも初めて見るんだ。知ってるかインデックス?
        これ……霜降りって言うんだぜ?」

    土御門「哀しくなってくるにゃー……」

    「上条さんほんと苦労されてるんですね……」

    キャーリサ「? 普通こーではないの? やけに赤味の肉がスーパーで売っているなと思ってはいたが……」

    上条「そしてインデックス。このお人が今から俺達に霜降り牛を食べさせてくれる神様だ。
        多少腹の立つ言動もあるが基本的に神様だ」

    禁書「ありがとうなんだよキャーリサ!! 私、キャーリサの家の子になりたいんだよ!」

    上条「だから名前……もういいか……」

    500 = 463 :


    キャーリサ「別に毎日肉は出てこないし」

    禁書「イギリスの王室なら、きっと古今東西ありとあらゆる美食が味わえると思うんだよ!
        キャーリサ、一ヶ月くらい泊めて欲しいんだよ!」 キラキラキラキラ

    キャーリサ「何を想像しているか知らんが王室とは言え決して贅の限りを尽くしているわけではないぞ……」

    土御門「ってかもうイギリス王室とか言っちまってるにゃー……」

    小萌「……????」

    上条「良かった……半信半疑のままみたいだ」

    「普通信じないですよね……英国の王女様が学園都市で焼肉食べてるなんて」

    結標「どうでもいいけど隣の席座っていいの?」

    キャーリサ「おー座れ座れ。こーいう食事は人数が多い方が楽しいだろー」

    小萌「キャサリンちゃん。先生も半分出させてもらうのです! ここは大人のお姉さんに甘えるといいのです!」

    キャーリサ「大人……の?」

    土御門「そこは深く突っ込んではいけないにゃー」

    キャーリサ「そーか。別に気にすることはないぞ」

    小萌「いえいえ! 大人ですからっ!」 ドンッ

    キャーリサ「そ、そーなの……?」

    結標「気にしないで。貴女に張り合ってるだけだから」

    キャーリサ「?」

    「ではお肉を追加しましょうか」

    キャーリサ「そーだな。とーま、その間私達は先ほどの続きをするの」


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