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    元スレ男「よりによって最後の村に生まれてしまった」

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    101 = 22 :

    しえん

    102 :

    見てるぞ

    103 = 1 :

    美剣士「最初からこんな巨大な門がやすやすと開いては、神殿の威厳も何もあったものではないだろう?」

    「確かに」

    美剣士「ここを訪れる者達に、まずこの巨大な開かず門を印象づける。そして回り道で門を開かせる事によって、入場の際にカタルシスを与えるというわけだ」

    妖精(人はそれを演出と呼ぶわね)

    104 = 1 :

    「そうなのかー! さすがだな、美剣士! ぜんぜんわからなかったよ!」

    妖精(さすがは賢さ1ね)

    美剣士「ふっ…褒める程の事ではないさ。 ニカッ」

    「ニコッ」

    妖精(うぜっ)

    105 = 1 :

    妖精「んでもって更に言うと。その門が開く仕掛けは、その燭台の上に石像が降ってきて炎が消えるだけのごく粗末なものよ」

    (いい加減このネタバレ、何とかならないかな…)

    妖精「そんでもって、そこのヘナチョコ野郎についてきてもらったのはただそれだけのためよ」

    「えっ」

    美剣士「えっ」

    106 = 1 :

    美剣士「お、おい妖精…? 何を言っている…?」

    妖精「呪文ってのは、便利なものなんだけれどね。無い呪文っていうのは、どうしようも無いの」

    「妖精さん…? 一体何を言ってるんだ…? 何の話をしているんだっ!?」

    妖精「土属性系統には、地面を揺らすシェイクから、石礫を巻き上げるブラスト…そして大地震を起こすクエイクまであるけれど」

    (ゴクッ…!)

    妖精「石像を作り出す呪文なんて、無いから」

    美剣士「!!!」

    107 = 1 :

    妖精「>じゅもん! “パラライ”!」

    美剣士「うわあああああああっ!? か、体が動かないッ…!」 バリバリ

    「テニーっ!? な、何をするだぁーッ!?」

    妖精「うるさいわね。黙って見てなさい。 >じゅもん! “フロート”!」

    美剣士「うおぁっ!」

    「美剣士の体が、宙に!?」

    妖精「本来は罠を避けたり、遠くの足場に移動するための呪文なんだけれどね。こういう使い方もできるわね」

    108 = 1 :

    妖精「そお?れ、あっちよ」

    美剣士「うわあああああっ!? あ、あつぃーッ!」

    「け、剣士を燭台にっ!? ま、まさか妖精さん…」

    妖精「>じゅもん! さて…美剣士。冥土の土産に教えておいてあげるわ。あんたの石化耐性は…ゼロよ」

    美剣士「やめてくれー! そっ、それだけはやめてくれえええええ!!」

    妖精「“ ロ ッ ク ユ ー ”」

    「美剣士ィィイイイイイ!!!!」

    109 = 1 :

    ドスン!!!

    「あ…あ…」

    剣士は石になった…

    「う…う…、うああああああああああァアーーーーーーッ!!!!!!!」

    ゴゴゴゴゴゴ…

    神殿の巨大な扉が、開いていく…

    110 = 1 :

    妖精「さーて、開いた開いた。これでかなりのショートカットになったわね。行くわよ」

    「何で…何でだよ! どうしてなんだよ!?」

    妖精「あ?」

    「どうして美剣士がッ! あんな、駄洒落みたいな呪文で石にされて…扉を開く犠牲にならなきゃいけなかったんだよぉっ!!!」

    妖精「あまったれるんじゃないわよっ!」

    ベシッ

    「ぐぉがっ!?」

    111 = 1 :

    妖精「こんなところでクヨクヨして、せっかく美剣士がショートカットしてくれた時間を無駄にする気!?」

    「なっ…何を言っているんだ…!?」

    妖精「こんな事をしている間にも…世界には、魔王の手によって苦しめられている人々が…いるのよっ…!」

    「!」

    妖精「歴代勇者達が次々と倒れてしまって…魔王の時代は長く続きすぎた。その間酷い目にあっている人たちが、いるのよっ!!」

    (涙…!? 妖精さん…まさか、これまでの凶行はそこまで考えての事だったのか…!?)

    112 = 1 :

    「…悪かったよ、妖精さん…」

    妖精「男…」

    「俺…もう、クヨクヨしないよ。行こう。一刻も早く、世界を…救うんだッ…!」

    妖精「…ふっ、全く…いい面構えになったじゃない…」

    「美剣士…」

    美剣士「」

    「綺麗な顔しやがって…お前、役立たず何かじゃなかったぜ…! お前は、俺の…最高の、仲間だったっ…! うう?っ…!」 ボロボロ…

    113 = 1 :

    妖精「美剣士へのお別れは済んだわね…? さあ、彼の屍を乗り越えて…行くわよ…!」

    「くうぅ?っ…! う、うおおおおぉおおおっ!!」

    タッタッタッタッタッタッ…!



    勇者は 一つの悲しみを乗り越えて 業火の吹き荒れる火の神殿の扉を 開いた…



    妖精(賢さ1は御しやすくて楽だわぁ)

    美剣士(もうだめだ)

    114 = 1 :

    ―火の神殿 内部―

    「妖精さんっ! 俺は…俺はどうすればいいんだっ!」

    妖精「神殿の中にさえ入ってしまえば…後は、オーブの守り人を倒すだけよ!」

    「守り人ぉーっ! どこだぁーっ!? 美剣士のカタキだぁーっ、出てこいーっ!!」

    男は混乱している!

    妖精(さすがの私もこれには苦笑い)

    115 = 1 :

    獅子人「はいはい何ですか、もう。暑苦しいなあ…」

    「貴様かぁっ、オーブの守り人はっ!!!」

    獅子人(これまた面倒臭そうな勇者が来たなあ)

    妖精「やっほー」

    獅子人「また妖精さんですか。あんたの顔も見飽きましたよ」

    妖精「こっちもね」

    116 = 1 :

    「知っているのか、妖精さん!?」

    妖精「そりゃあもう何十回と倒したボスだもの。勇者ロストの度に再配置されるんだから、面倒ったらないわ」

    獅子人「こっちとしてももう、いちいち起こさんで欲しいんですけどね。最近はもう魔王様や、他の二神からも連絡が無いし。あの人ら、ちゃんとお役目果たしてるんですかね」

    「他の二神…だと…!?」

    妖精「ああ、言ってなかったっけ。四柱の祭壇に捧げる為のオーブは、魔王直属の三闘神が守っているのよ」

    「こんな奴がまだ、あと二体もいるっていうのか…!?」

    獅子人(何なんですかこのテンションは)

    117 = 1 :

    妖精「まあ、その辺はおいおい説明してあげるから。さっさとこいつ倒しちゃって」

    「! そうだな! 覚悟しろ、このライオンマン!」

    獅子人「ええー…やるんですか? どうせまたあのハメくさい戦法使う気なんでしょ? もう…」

    * モンスターがあらわれた! *

    炎の闘神、ファイアライオンがあらわれた!

    獅子人「がおー」

    「くっ、すさまじい熱気だ…!」

    妖精「こいつは別名、“唯一王”…かなりの物理攻撃力を誇っているわ」

    118 = 1 :

    「何だって…!?」

    妖精「今のアンタが一発でも喰らえば、一瞬で体が消し飛ぶでしょうね…」

    「くっ…!」

    妖精「でも物理攻撃はしてこないっていうね。何のためのステータスなんだか」

    「なーんだ」

    獅子人「あーっもー、本当に性格悪いですねーあんたはー! はよコマンド入力してくださいよー!」

    119 = 1 :

    「美剣士…無念に散っていったお前の想い、俺が引き継ぐぜぇええええっ!!!」

    バアーッ!!!

    妖精「…! あれは…勇者の特性、“人の心の光”!」

    獅子人「何ですかソレは」

    妖精「ほら、終盤になってくると突然、主人公が“俺の体をみんなに貸すぞ”とか言って、故人の力が宿ったりするじゃない」

    獅子人「ああ」

    妖精「つまり…今あの男には、美剣士のパワーがやどりつつあるのよ…!」

    獅子人「何かさっきから盛り上がってますけど、その美剣士って誰なんですか」

    120 = 1 :

    「うおおおおおおおっ!!!!」

    勇者は、あの美剣士が唯一得意としていた剣技…

    “かえんぎり” を、受け継いだ…!

    (やった…やったよ、美剣士…! 俺、ついに特技を覚えたんだ…!)

    美剣士(男… 男よ…)

    (!? 美剣士の声が、聞こえる…!?)

    121 = 1 :

    「美剣士!? そこにいるのか、美剣士!?」

    妖精(うわ゛っ…見えちゃいけないモノ見始めたよ、こいつ…)

    獅子人(さっきから置いていかれてるなあ…) ポリポリ

    美剣士(男… よくやったじゃないか…)

    「美剣士っ!」

    美剣士(もうお前は一人前だ…最期に、一つ。たった一つだけ、俺の遺言だと思って…聞いてくれ…)

    「…!?」

    122 = 1 :

    美剣士(火属性の敵に…火属性の攻撃は、効果が無いんだぜ…?) ニカッ

    「び、美剣士っ…」 ニコッ

    美剣士(もう、お別れだ…じゃあ、世界を変えてくれよ。お前は満足か、こんな世界で…俺は…嫌だね…)

    「美剣士? どこだ、返事をしてくれよ…美剣士…美剣士ぃーっ!!!」

    美剣士の魂は、遠くへ旅立っていった…

    123 = 1 :

    獅子人「あー、終わりました?」

    「ギロッ」

    獅子人(だから、何でこっちにヘイトが向くかなあ…)

    妖精「♪?」

    獅子人(どうせこの人が、何かしたんだろうなあ…)

    「炎の闘神よ…俺はひとつ、大切な事を美剣士から教わったんだ」

    獅子人「はいはい、何ですかー?」

    124 = 1 :

    「特技が火炎斬りしかなくて…火属性の敵と相対した時は…! 力に任せて、物理で殴ればいいッ!」

    妖精「そうだね。こいつも弱点土属性だしね」

    獅子人「だからー! せめてアナライズでも何でもかけて見破ってくださいよー、そういうのはー!」

    「いくぞっ! 炎の闘神よっ! >たたかう」

    獅子人「はいはい、やっとですね。…で、どうせ妖精さんは…」

    妖精「>じゅもん ”シャッター”」

    獅子人「これだよ(笑)」

    125 = 1 :

    ―ターン 1―

    妖精「暖と冷を司る大気のうんたん。うんたんうんたん。"シャッター”」

    味方パーティーはこのターン、火炎と冷氷の攻撃を受けない!

    獅子人「はい詰んだー」

    男の攻撃!

    「うおおおおおおっ!!!」 ザシュッ!

    獅子人「いたいー」

    獅子人に124のダメージ!

    126 = 1 :

    「これが、俺と美剣士の怒りだッ!」

    獅子人「はいはい…」

    「どうした!? 次はお前のターンだぞ!?」

    獅子人「はいはい。フレアドライブー」

    獅子人の攻撃… 火属性最強技! "フレアドライブ”!
    風の障壁が、攻撃を防いだ!

    「そんなものは、効かんッ!」

    獅子人(もうこんな茶番、これっきりにしてほしいですわ…)

    127 = 1 :

    ―ターン 9―

    獅子人「アトミックー フーレアー」

    獅子人の攻撃… 冥獄の炎が、全てを灰燼に帰す! "アトミックフレア”!
    風の障壁が、攻撃を防いだ!

    「これで、最後だーッ!!!」

    男の攻撃! クリティカルヒット! 獅子人に312のダメージ!

    獅子人「あだっ。あー、HPが0ですね。じゃあおやすみなさいですわ。もう起こさないでくださいね」

    獅子人を倒した!

    128 = 1 :

    獅子人はアイテムを落とした。 ”赤い瞳のオーブ”を手に入れた!

    「やった…俺、やったよ美剣士っ…!」

    妖精「はいはい。じゃあ、美剣士を元に戻して次の大陸に行くわよ」

    「えっ」

    129 = 1 :

    「元に…戻す…?」

    妖精「うん」

    「どうやって?」

    妖精「石化解除の呪文で」

    「えっ? さっきの、人の心の光がどうたらってのは? えっ?」

    妖精「勝手に幻覚でも見たんじゃないの」

    「」

    130 = 22 :

    しえん

    131 = 1 :

    ―火の神殿 入り口―

    「何で最初に言ってくれなかったん」

    妖精「何か面白かったから」

    「ていうか何ですぐ解除しないで石にしてほっといたん」

    妖精「帰る時困るじゃない」

    「冷静に考えたら獅子人さんってすごくかわいそうじゃなかったん」

    妖精「知った事か」

    132 = 1 :

    「はああ…まあ、いいや。それなら犠牲になった美剣士はどこにもいなかったって事だろ?それは今日一番のグッドニュースだ…って、あれ…?」

    妖精「え…? 門が、閉まってる…?」

    「おい… どういう事なんだよ、おい…!?」

    妖精(! あー、やっべ…もしかして…)

    133 = 1 :

    妖精(>じゅもん "ディテクト”…) ボソッ

    妖精はディテクトを唱えた! 美剣士の状態が、表示されます。(妖精の脳内に)

    美剣士 LV―
    HP0 MP0
    じょうたい:LOST

    134 = 1 :

    妖精(ああ、そうか。あいつは灰化耐性も消失耐性もゼロなんだった。そりゃ石像にして放っておいたら、死亡→灰→ロストにもなるわね。やっちゃったぜ
    ☆)

    「お、おい、妖精さん…? どういう事なんだよ、これ…!」

    妖精(…)

    妖精「えっ、えっとね。! そう! 美剣士にはあらかじめ、遅効性の石化解除呪文をかけておいたの!」

    「あ…?」

    135 = 1 :

    妖精「それで、石化が解けても神殿の中には入れないから、歩いてアイロニアまで帰ったのよ☆」

    「あ…?」

    妖精(く…さ、さすがにまずったか…!?)

    「…妖精さん。妖精さんは、いったい俺にいくつ嘘をつく気なんだ…?」

    妖精(まずい…! いくらこいつが馬鹿でも…!!)

    136 = 1 :

    「それなら何で、テレポートを使わずにわざわざここまで来たんだ…?」

    妖精(ちっ…男の癖に…! こうなったらもう、魅了呪文で…)

    「すぐに美剣士に会えると思ってたのに…意味の無い嘘をつくのはやめてくれよなー、もう」

    妖精「は…はっ?」

    「アイロニアの街にいるんだよな? それなら早くテレポート使ってくれよ」

    妖精(こ…こいつ…!)

    137 = 1 :

    妖精「い、いや。アイロニアにはもう戻らないわ」

    「えっ」

    妖精「言いにくいけど、あいつはこれからの戦いにはついていけない。だから美剣士との旅はここまでなのよ。ねっ、ねっ?」

    「…」

    妖精(ゴクッ…)

    「そうなのかー… 残念だな」

    妖精(こ、これが賢さ1の思考能力… あ、あなどれない!)

    138 = 1 :

    「じゃあ、次はどこに行くんだ?」

    妖精「えっ? あ、ええ。次は水の神殿に向かうわ。その前に、火の集落でイベントを進行させないといけないの」

    「よし、わかったぜ。火の集落にはどうやって行けばいい?」

    妖精「まずはテレポートで西の海岸に戻るわ。そこから少し北に歩けば、すぐよ」

    「よーし、やるぜー!」

    妖精(… いくら何でも、おかしい… この男、最初はここまでのバカじゃなかった筈…)

    139 = 1 :

    妖精(一体何が…)

    「あ、そういえば獅子人に勝ってレベルが上がってたな! 早速体力に全振りだぜー」

    妖精(! そうかッ…! おそらく、生来のバカさ加減に加えて、賢さを無視したステータス振りをさせているせいで…)

    妖精「脳細胞が、筋肉に変革しているんだわっ!」

    「うわっ!?」

    140 = 1 :

    「何だよ、いきなり大声出すなよなー」

    妖精「へっ、あっいや何でもない! 何でもないから!」

    「変な妖精さんだな…じゃあ、早速テレポートで飛んでくれよ」

    妖精「ええ。まかせて!」

    (何か、いつもと調子違うな…)

    141 = 1 :

    妖精(これは、最後の勇者にして最大の発見をしたわ…ここまで御し易ければ、ますます以ってあたしの思惑も…!)

    「何ニヤニヤしてるんだよ…」

    妖精「何でもないったら! じゃあ、飛ぶわよ。 "テレポート”!」

    ドンッ

    ―火の大陸 西の浅瀬―

    妖精「ふうっ」

    「相変わらず妖精さんの呪文はすごいな…よし、行こう!」

    142 = 1 :

    ―森の奥深く 火の集落―

    「何だよ、あのテント…」

    妖精「火の集落の人々は、ああいう家に住んでんの」

    「こんな原始人みたいな生活をしている奴らがまだいたんだな。HAHAHA!」

    妖精(田舎者はすぐこれだ…)

    143 = 1 :

    ―火の集落 族長のテント―

    「ハハハハ、妖精さん! 一体この小汚いテントに何があるっていうんだい?」

    屈強な「動くな」

    「へっ」

    屈強な「何者だ」

    屈強な「何者だ」

    屈強な「何者だ」

    「」

    144 = 1 :

    「ゆ、勇者です」

    屈強な「あぁん!?」

    「もうだめだ」

    族長「みんな、待ちな。…お前、勇者だって?」

    「えっあっはい一応そうです」

    族長「…本当なら、勇者の証を見せてみな。嘘だったならば、掟に従いお前を殺す」

    「妖精さーん」

    妖精「ただのイベントだから。はよ出せ」

    145 = 1 :

    「何か見せれば助かるんですか!? やったー!」

    妖精「見せるものを間違えたら、そこの屈強な男共に槍で後ろから刺されるけどね」

    「助からないじゃないですかー! やだー!」

    族長「あんのかい? ないのかい?」

    「っ…しかし、さすがに俺でもそれ位はわかる! >どうぐ "赤い瞳のオーブ”だろ!?」

    妖精「あっ」

    「えっ」

    族長「…」

    屈強な「…」 ススッ

    「」

    146 = 1 :

    「ああ、そうか…死んだら母さんに会えるんだったよな。母さんの固定セリフ、変わってるかな…?
      いいさ、たまには死んでみたって。それも勇者の醍醐味だもんな。はは。はははははは!」

    族長「みんな、部屋から出ていっておくれ。あたしやこのお方と、大切な話がある」

    屈強な「はっ、族長」 ゾロゾロ

    「えっ」

    妖精「そのオーブ以外考えられないでしょ、常識的に考えて」

    「」

    147 = 1 :

    族長「さて…勇者よ。お主が来る事は予知でわかっておった」

    「えっ?」

    族長「お主は三つの瞳を集めて、魔王の根城に乗り込む気じゃな」

    「あっはい、そうです」

    妖精「それ固定セリフだから、いちいち返事しなくていいわよ」

    「えっ」

    148 = 1 :

    族長「次は、この地より遥か西…水の都ウォーティスへと向かい、水の神殿に挑むが良い」

    「あっはいそれは聞きました」

    族長「そして無事、青の瞳のオーブを手にしたならば…今度は北の、風の谷ウインダを目指すのだ」

    「風の谷かあ」

    妖精(…)

    149 = 1 :

    妖精「じゃあ、男。あたしはもうこの話、聞き飽きてるから。外で待ってるわよ」

    「ん?ああ」

    妖精「そうそう。その話の最後に特技を一つ教えてもらえるから、楽しみにしてるといいわ」

    「!」 ガタッ

    族長「勇者よ…お主にはこれから、これまでよりも更に厳しい、幾多もの戦いの運命が待ち受けておる…」

    (自宅近くでの戦いより厳しい戦いが想像できない)

    族長「だが、決して挫けるでないぞ。我々は信じておる。お主が魔王を倒し、そしてその先にある…この世界を歪めているものをも、断ち切ってくれると」

    (?)

    族長「い、いや…少し喋りすぎたようじゃ」。今のは忘れてくれ

    (何だろう…? 魔王を倒したら、もう一人魔王がいたりするのかな…?)

    150 = 1 :

    族長「こほん。では最後に、お主に一族秘伝の剣技を授けよう」

    「!」 ガタッ

    族長「火の戦士達に伝わりし、悪しき魂を持つもの達を滅ぼし灰にする剣技…」 バッ

    (! 族長が、剣を構えた…!)

    族長「それが、このッ!」 ブンッ!

    族長「"かえんぎり” だッ!」

    「」


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