私的良スレ書庫
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元スレ美希「ミュウツー……?」

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ミュウツー「……」
ミュウツー(ついに、この日がやってきた……)
ミュウツー(行くぞ、黒井崇男……!)
……
美希「……ねぇ、ハ……じゃなくて、プロデューサー」
ミュウツー「?」
美希「あのときミキが言ったこと、覚えてる?
黒井社長がハニーのこと連れ戻しにきたとき……」
『……覚えてる。ミキは、こう言ってくれたんだ』
プロデューサーはプロデューサーで、ミキ達はアイドルだよ。
だから、ケンカなんてしないで……アイドルとして、そのオジサンに勝てばいいって思うな
美希「……今日が、そのときだよ。ミキ達は、
プロデューサーが育てたアイドルとして、黒井社長に勝つからね」
美希「だからプロデューサーは、ミキ達のことを信じてて……!」
ミュウツー「……」コクン
春香「……あーあ、すっかりふたりの世界に入っちゃって」
真「あはは……ドンマイ、春香」
春香「えへへ……、ありがと。真はいつだって私の味方でいてくれるね……」チラッ
真「そりゃあそうだよ! だってボク達、なか──え、ちょ、春香、なんか顔近くない? あれ?」
……
カツ、カツ……
ミュウツー「……!」ピクッ
ミュウツー(この感じ……!)
美希「……プロデューサー」
『ミキ……お前にもわかるのか?』
美希「うーん、よくわかんないけど……
プロデューサーと似たような空気の人が、いま、近くにいるよね?」
『……ああ。おそらくこいつが……私のきょうだい』
ミュウツー(この世界に、たったひとりだけ残された……私の、弟……!)
ミュウツー(……正直に言って、半信半疑だった)
ミュウツー(黒井崇男が言っていたこと……すなわち、
奴が目指していた最強のアイドルが完成したことは真っ赤な嘘で、
私をこの場におびき寄せるための罠だと……そういう可能性も考えていた)
ミュウツー(しかし……!)
???「……」
カツ、カツ……!
ミュウツー(……私にはわかる! この気配は、私と同じだ……!)
ミュウツー(全能『ミュウ』の遺伝子を引き継いだ存在……、
それが今、私達の目の前に──……!)
???「……よお」
ミュウツー「……!!」
冬馬「……会いたかったぜ、ミュウツー……!」
ミュウツー(……その声を聞いただけで、わかた)
ミュウツー(こいつは、私とは……、存在のレベルが違う)
冬馬「ふーん……」ジロジロ
ミュウツー「……」
冬馬「随分ひどい姿にされちゃって……かわいそうに」
ミュウツー(私に出来て、こいつに出来ないことはない……。
その気になれば、この建物を一瞬で廃墟にすることも、こいつには出来るだろう……)
冬馬「……天ヶ瀬冬馬」
ミュウツー「みゅー……」
冬馬「それが、『今の俺』の名前ってことになってる。……ま、今日はよろしくな」
ミュウツー「……、」
冬馬「……なぁ、ミュウツー」
ミュウツー「……?」
ポンッ
冬馬「……しっかりしろよ」ヒソヒソ
ミュウツー(……え?)
冬馬「お前はプロデューサーなんだろ?
アイドルの前でそんな情けない顔してていいのかよ」
冬馬「大丈夫だ、お前が心配することは何も起きねぇ。だから……」
『……お前、一体、なにを──』
美希「ちょっとちょっとちょっとどいてぇー!!」ズカズカ
ドーンッ!
ミュウツー「っ!」
冬馬「どわっ!? な、なんだよお前!」
美希「ミキの名前は星井美希! チャラチャラロン毛の冬馬ぁー!」ビシッ
冬馬「はぁ!?」
美希「君はゼッタイゼッタイぜぇーったい! ミキが、倒してみせるのー!!!」
ミュウツー「……」
冬馬「……」
美希「フフン……決まったの……!」
冬馬「……、く、くく……あーははは!」
美希「な、なに!? 何がおかしいの!?」
冬馬「い、いや……なぁミュウツー、これ、お前の女?」
美希「そーだよ!」
ミュウツー「!?」
冬馬「アーッハッハ! そっか、そうかそうか……
うん、なんていうかさ、お前……良い趣味してるよ、マジで」
ミュウツー(何が起きているのかさっぱりわからない……)
冬馬「はぁ!?」
美希「君はゼッタイゼッタイぜぇーったい! ミキが、倒してみせるのー!!!」
ミュウツー「……」
冬馬「……」
美希「フフン……決まったの……!」
冬馬「……、く、くく……あーははは!」
美希「な、なに!? 何がおかしいの!?」
冬馬「い、いや……なぁミュウツー、これ、お前の女?」
美希「そーだよ!」
ミュウツー「!?」
冬馬「アーッハッハ! そっか、そうかそうか……
うん、なんていうかさ、お前……良い趣味してるよ、マジで」
ミュウツー(何が起きているのかさっぱりわからない……)
冬馬「……まぁ、なんだ」
冬馬「今日は、とびっきりの舞台を楽しもうぜ。じゃあな!」
テクテク……
美希「……行っちゃった」
美希「なーんか、軽そ~な人だったね。ほんとに弟?
プロデューサーとは大違いなの」
ミュウツー「……」
『……ミキ』
美希「え、なーに?」
『……いや』
ミュウツー(……そうか、そういうことか)
『……あんな奴のことなど気にしなくていい。
ミキ達は、ミキ達らしく……いつも通り、楽しんで行こう!』
美希「うんっ!」
~オーディション本番~
審査員「……合格枠は一枠。皆さん、全力を出し切ってください」
アイドル達「「はいっ!」」
審査員「それでは! ただいまより、オーディションを開始いたします!
まずは、エントリナンバー1番……」
……
冬馬「……なぁ」
美希「……なーに? オーデ前なんだから、話しかけないで」
冬馬「そう言うなって。俺にとってはさ、これは余興なんだ」
美希「ヨキョー?」
冬馬「そう、お遊びさ。でも、手を抜くつもりもねぇ」
冬馬「だから今のうちに言っておくが……お前達は一位にはなれない。
なんせ、一位は俺だからな」
美希「……ふーん」
>>216
美希の首が折れちゃいそうで怖いな
美希の首が折れちゃいそうで怖いな
冬馬「ん? ちょうはつだと思ってんのか?」
美希「……別に、なんとも思ってないの」ピリピリ
春香(……あれ? 私達……)
真(完全に蚊帳の外だ……一応美希の隣に座ってるんだけどね)
春香(仕方ないね)
真(うん、しかたない……)
冬馬「まぁとにかくそんなことだからよ、お前達は、二位を目指せ」
美希「意味わかんない。二位じゃ意味ないでしょ?」
冬馬「それが、意味を持つこともあるんだよ」
美希「はぁ?」
スタッフ「天ヶ瀬さーん! お願いしまーす!」
冬馬「はい! 今行きます! ……じゃあ、行って来るぜ」
美希「いー、っだ! もう帰ってくんなー!」
美希「……別に、なんとも思ってないの」ピリピリ
春香(……あれ? 私達……)
真(完全に蚊帳の外だ……一応美希の隣に座ってるんだけどね)
春香(仕方ないね)
真(うん、しかたない……)
冬馬「まぁとにかくそんなことだからよ、お前達は、二位を目指せ」
美希「意味わかんない。二位じゃ意味ないでしょ?」
冬馬「それが、意味を持つこともあるんだよ」
美希「はぁ?」
スタッフ「天ヶ瀬さーん! お願いしまーす!」
冬馬「はい! 今行きます! ……じゃあ、行って来るぜ」
美希「いー、っだ! もう帰ってくんなー!」
──────
────
──
スタッフ「えー、では次……ナムコエンジェルさん、お願いします」
「「はいっ!」」
美希(……冬馬はあんなこと言ってたけど、
二位なんて、ホントにありえないってカンジ)
美希(だって、一組しか合格できないんだよ?
だったら、一位を狙うしかないの)
……♪
美希(……ハニー、見ててね)
美希(ミキ、ガンバるから……!)
そして……オーディション終了後
美希「……」
春香「……」
真「……」
ミュウツー「……」
『あ、あの……』
美希「……いだったの……」
『え?』
美希「二位だったの……!!!」ズーン
美希「え? え、え? うそ!? だ、だって、そういう感じだったでしょ!?」
真「み、美希! 落ち着いて!」
美希「二位!? あれだけ引っ張って、二位!?」
美希「なんなのなの!? なんなのなのー!」
春香「なんなのなのってなのが多すぎなのだよ」
美希「春香はどうしてそうなっちゃったの!?」
春香「なんの話!?」
美希「わかんないぃ~! うああああーん!!!」
ミュウツー(……ナムコエンジェルは、二位だった。
合格枠はひとつだったため、彼女達はオーディションで敗退したということになる)
ミュウツー(そして、一位は当然──……)
冬馬「おー、荒れてんなぁ」
美希「がるるるるるる……!」
冬馬「うわっ! な、なんだよ、噛み付くなって!」
冬馬「……ま、わかってたんだけどさ。
俺はお前と違って『みらいよち』は出来ないが、これくらいは」
ミュウツー「……」
『私だって、「みらいよち」など、とっくの昔に忘れてしまったよ』
冬馬「ははっ、未来はわからないほうが面白ぇしな!」
美希「……ねぇふたりとも、何言ってるの?」
冬馬「へへ、さぁーな」
……
スタッフ「……天ヶ瀬さん! そろそろ本番です、スタンバイお願いします!」
冬馬「はいっ!」
ミュウツー「……、」
『……冬馬』
冬馬「あん?」
『……頑張れよ』
冬馬「……おう! これまでの借りを全部返してやる! 楽勝、だぜ!」
俺はお前と違って『みらいよち』は出来ないが、これくらいは」
ミュウツー「……」
『私だって、「みらいよち」など、とっくの昔に忘れてしまったよ』
冬馬「ははっ、未来はわからないほうが面白ぇしな!」
美希「……ねぇふたりとも、何言ってるの?」
冬馬「へへ、さぁーな」
……
スタッフ「……天ヶ瀬さん! そろそろ本番です、スタンバイお願いします!」
冬馬「はいっ!」
ミュウツー「……、」
『……冬馬』
冬馬「あん?」
『……頑張れよ』
冬馬「……おう! これまでの借りを全部返してやる! 楽勝、だぜ!」
美希「は、ハニー! なな、なんであんなやつのために頑張れなんて言うの!?」
ミュウツー「……、」
美希「や、やっぱり……弟だから?」
『……違うよ』
美希「え、ちがう?」
ミュウツー「……」
『そう、違うんだ──……』
──────
────
──
『……ミキ、よく見ておくんだ』
美希「え?」
……
冬馬『……テレビの前のみんな、はじめまして! 俺、天ヶ瀬冬馬って言います!』
……
黒井「……」イライラ
黒井(ええい、なんだ!? 一体なんだと言うんだ!?)
黒井(……なぜミュウツーは、未だに捕まっていない!?!?
なぜ奴は、自分の使命を果たさず、ノコノコとテレビ出演などしているんだ!?)
……
冬馬『ま、色々と言いたいことはあるんだけど──……まず最初に、これを言っておくぜ!』
美希「え?」
……
冬馬『……テレビの前のみんな、はじめまして! 俺、天ヶ瀬冬馬って言います!』
……
黒井「……」イライラ
黒井(ええい、なんだ!? 一体なんだと言うんだ!?)
黒井(……なぜミュウツーは、未だに捕まっていない!?!?
なぜ奴は、自分の使命を果たさず、ノコノコとテレビ出演などしているんだ!?)
……
冬馬『ま、色々と言いたいことはあるんだけど──……まず最初に、これを言っておくぜ!』
冬馬『それは──……今日で俺は、アイドルを引退するってこと!』
黒井「……は?」
冬馬『へへっ、おーい、黒井のおっさん! どこにいるんだ?
俺の声、聞こえてるんだろ? 見えてるんだろ? 最っ高にイラついてるんだろ?』
冬馬『はは……なぁ、出て来いよォ?』ギロッ
黒井「っ!」ビクッ
黒井(わからない……わからないわからないわからない!!
一体何が起こっている!? し、しかし……)
黒井(今の奴の目……尋常じゃなかった……! あれは、本当に人間か……!?)
黒井(アイツは、ミュウの遺伝子など引き継いでいるわけがない、ただの人間だろう!!?!?)
美希「ハニー……見ておくんだって、なにを?」
ミュウツー「……」
黒井「と、とにかく、逃げなくては……!」タッ
ヴンッ
冬馬「──逃がさねえぜ」
黒井「っ!? て、テレポート……だと……!?」
『……あれはな、私の弟でも、ただの人間でもないんだ』
『私とは存在のレベルからして違う、特別なポケモン……!』
冬馬「なァ……今まで、よくも好き勝手やってくれたな」
冬馬「人間ごときが、『私』の子供達を、何匹も何匹も何匹も……!」
黒井「ひっ……!」
冬馬「……さぁ」
ミュウツー(あれは……)
冬馬「復讐、しようか」
ミュウツー(……『ミュウ』だ……!)
プロデューサーがミューツーで
そのお母さんがミュウで
ミュウの正体があまとうで
あまとうは黒井につくられて
あれ?
そのお母さんがミュウで
ミュウの正体があまとうで
あまとうは黒井につくられて
あれ?
──────
────
──
冬馬「……ま、種あかししちまうとさ、そういうわけ」
冬馬「ポケモンの特別な技に、『へんしん』っていうのがある。
それを使うと、一目見た相手の姿かたちを完全にコピーし、自分のものにするんだ」
美希「……」
冬馬「それを使えるポケモンは、今のところ二種類しか確認されていない。
まぁ、例外もあるが……自力で覚えるのは、メタモンっつーへにょへにょしたポケモンと……」
美希「……ミュウ?」
冬馬「そう、つまりこの俺だ」
冬馬「……元々、今回のオーディションは、
ミュウツーの考えていたとおり、罠だったんだよ」
冬馬「弟が生まれたという嘘情報におびき寄せられたミュウツー……
そりゃもう動揺しまくりで隙だらけのはず。そこを、
天ヶ瀬冬馬がこのボールを使って捕まえる手はずだったんだ」
スッ
ミュウツー「……、」
『……マスターボールか』
冬馬「これは劣化コピーだけどな」
冬馬「でも、『どんなポケモンに対しても絶対に当たり、捕まえる』という性質は持っている。
……さすがにこのボールまで量産できるとは思わなかったぜ」
……
冬馬「……オリジナルのマスターボールは、この俺(ミュウ)を封じ込めていたものだ。
このボールの中からいくら暴れても、その衝撃はすべて吸収されちまう……
だから俺には、これまで外に出る術が無かった」
冬馬「しかし、そこに現れたんだよ、ヒーローが!」
美希「ヒーロー?」
冬馬「ああ! 天ヶ瀬冬馬(本物)さ!」
冬馬「天ヶ瀬冬馬(本物)は、黒井社長に色々とあることないこと吹き込まれて、
ミュウツーを捕まえるという作戦に対して最初は賛成だった」
冬馬「でもよ……まぁ、これが笑っちまうんだけど……」
~回想~
冬馬(本物)「ポケモン……にわかには信じられねぇが、とにかく765プロは許せない奴ららしいな」
ガタガタッ
冬馬(本物)「ん? なんだこのボール……」
ミュウ『みゅ~……』
冬馬(本物)「……か、かわいい……! これがポケモンってやつか!
ちょ、ちょっとなでなでするくらい、いいよな……」パカッ
~回想おわり~
冬馬「そうして外に脱出した俺は、冬馬(本物)にテレパシーで語りかけまくった。
まぁそしたら案の定、冬馬は黒井社長のことが大嫌いになったってわけさ」
冬馬「それで、冬馬に協力してもらって……っていっても『へんしん』の許可をもらっただけだが、
そんなこんなで今回の作戦を実行することになったってわけ。
俺(ミュウ)が冬馬に化け、黒井社長に一泡吹かせてやろうってな!」
美希(ちょっと頭痛くなってきたの……)
ミュウツーを捕まえるという作戦に対して最初は賛成だった」
冬馬「でもよ……まぁ、これが笑っちまうんだけど……」
~回想~
冬馬(本物)「ポケモン……にわかには信じられねぇが、とにかく765プロは許せない奴ららしいな」
ガタガタッ
冬馬(本物)「ん? なんだこのボール……」
ミュウ『みゅ~……』
冬馬(本物)「……か、かわいい……! これがポケモンってやつか!
ちょ、ちょっとなでなでするくらい、いいよな……」パカッ
~回想おわり~
冬馬「そうして外に脱出した俺は、冬馬(本物)にテレパシーで語りかけまくった。
まぁそしたら案の定、冬馬は黒井社長のことが大嫌いになったってわけさ」
冬馬「それで、冬馬に協力してもらって……っていっても『へんしん』の許可をもらっただけだが、
そんなこんなで今回の作戦を実行することになったってわけ。
俺(ミュウ)が冬馬に化け、黒井社長に一泡吹かせてやろうってな!」
美希(ちょっと頭痛くなってきたの……)
美希「えーっと……なんでミュウは、全部知ってたの?」
冬馬「黒井社長が毎日俺のボールに向かって進捗状況を報告してきてたから」
美希「……なんでわざわざ、へんしんしたの?
外に出れたなら、そのまま黒井社長をやっつけちゃえばよかったのに」
冬馬「だってそっちのほうが、黒井社長のマヌケな姿が見れそうじゃねぇか」
美希「……こういう?」
黒井「」ブクブクブク
冬馬「そうそう」
美希「い、生きてるんだよね、これ?」
冬馬「生きてるぜ、一応。俺の気が済むまで眠りが覚めることはないけどな」
ミュウツー「……」
冬馬「……ま、それも、俺が殺してないだけで、
他の誰かがこれから殺す可能性はあるけど」
冬馬「どうする、ミュウツー?」
ミュウツー「……、」
ミュウツー「……」フルフル
『……やめておくよ。今の私は、化け物ではなくて、プロデューサーだから』
冬馬「……そっか」
美希「……」
冬馬「……んじゃ、俺は行くわ」
美希「えっ!? ど、どこに!?」
冬馬「さぁ……適当に、ああそうだ、せっかく外に出れたことだし、
久しぶりに南アメリカにでも行ってみようかな」
冬馬「……あ、ちなみに、オーディション関係者のこの数時間の記憶も全部消しといたから、
再収録は後日、二位のお前らが行うことになると思うぜ。
一位の天ヶ瀬冬馬はこれから、行方不明になっちまうからさ、繰り上げ合格だ。じゃ……」
美希「ま、待ってよ!」
冬馬「んだよ……」
美希「ひ、久しぶりに会えたんだよ!? ハニーは、ミュウの子供なんでしょ!?
それなのに、そんなにあっさりばいばいしちゃっていいの!?」
冬馬「……」
ミュウツー「……」
冬馬「……ハニーってのが、お前のニックネームか」
ミュウツー「……」
『……私の、誇りだ』
冬馬「そりゃなによりだ。俺がお前にやったもんなんて、何ひとつねーからな」
美希「……」
冬馬「……なぁ、星井美希」
美希「え?」
冬馬「俺達ポケモンは、あくまでポケモンなんだ。
人間みたいにぺちゃくちゃお喋りする必要なんてねーんだよ」
冬馬「ましてや俺達は、エスパータイプ。一目見た瞬間に、お互いの全てがわかる。
……親子なら、なおさらな」
美希「……親子?」
冬馬「そうだ」
美希「……そっか」
冬馬「……それじゃ、あんまり長引かせてもアレだし、俺はもう行くぜ」
ミュウツー「……」コクン
冬馬「じゃーな、ミュウツー……」
冬馬「……いや、ハニー」
──ヴンッ
美希「……行っちゃった」
ミュウツー「……」
美希「……ねぇ、ハニー」
ミュウツー「……?」
美希「親子、だってさ……ミュウ、そう言ってたよね。えへへ……」
『どうしてミキが嬉しくなるんだ?』
美希「さぁ、ミキにもわかりませーん!」
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