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元スレ美希「ミュウツー……?」

みんなの評価 : ☆
レスフィルター : (試験中)
黒井「ククク……近頃、妙な姿の生き物が芸能界に身を置いていると聞いて、
このような小さな番組まで足を運んでみたが……」
黒井「どうやら、私の予想通りだったようだな……!」
美希「……おじさん、誰?」
ミュウツー「……っ!」
『星井さんっ! 下がってくださいっ! そいつは──』
黒井「ええい、オジサンではない! この私は、セレブで、エーレガントで!
世界で最も優秀なプロダクション!」
黒井「961プロダクションを率いる、社長の黒井崇男だぞ!」
美希「全然知らないの……あふぅ」
黒井「ぐっ……! クソ、これだから高木のところのアイドルは……!」
ミュウツー「……」
黒井「……よりにもよって、掃き溜めの765プロに飼われているとはな。
これ以上貴様が汚れてしまう前に、帰るぞ」
ミュウツー「……」フルフル
『……お断りだ……!』
黒井「何ィ……?」
このような小さな番組まで足を運んでみたが……」
黒井「どうやら、私の予想通りだったようだな……!」
美希「……おじさん、誰?」
ミュウツー「……っ!」
『星井さんっ! 下がってくださいっ! そいつは──』
黒井「ええい、オジサンではない! この私は、セレブで、エーレガントで!
世界で最も優秀なプロダクション!」
黒井「961プロダクションを率いる、社長の黒井崇男だぞ!」
美希「全然知らないの……あふぅ」
黒井「ぐっ……! クソ、これだから高木のところのアイドルは……!」
ミュウツー「……」
黒井「……よりにもよって、掃き溜めの765プロに飼われているとはな。
これ以上貴様が汚れてしまう前に、帰るぞ」
ミュウツー「……」フルフル
『……お断りだ……!』
黒井「何ィ……?」
ミュウツー「」キッ
ミュウツーの にらみつける!▼
黒井「うっ……なんで貴様がその技を」
『就職活動中に、ホームレスのファイヤーさんに教えてもらったんだ』
黒井「就職活動だと……?」
『……貴様らは、私に嘘をついた。アイドルが力で人々を支配する存在であるとっ!』
黒井「……フン、事実、そのとおりだろう」
黒井「アイドルとは! 圧倒的な力をもって群集の心を支配し! そして──もがもが」
ミュウツー「……」ミュンミュン
『それ以上、口を開くな……!』
黒井(くそっ、ねんりきか……!)
……
美希「ぷ、プロデューサー……」
ミュウツー「……!」ギリギリ
美希(……こ、こわいの。いつもの三倍くらい目つきも悪くなってるし……)
ミュウツーの にらみつける!▼
黒井「うっ……なんで貴様がその技を」
『就職活動中に、ホームレスのファイヤーさんに教えてもらったんだ』
黒井「就職活動だと……?」
『……貴様らは、私に嘘をついた。アイドルが力で人々を支配する存在であるとっ!』
黒井「……フン、事実、そのとおりだろう」
黒井「アイドルとは! 圧倒的な力をもって群集の心を支配し! そして──もがもが」
ミュウツー「……」ミュンミュン
『それ以上、口を開くな……!』
黒井(くそっ、ねんりきか……!)
……
美希「ぷ、プロデューサー……」
ミュウツー「……!」ギリギリ
美希(……こ、こわいの。いつもの三倍くらい目つきも悪くなってるし……)
黒井(……しかし、これを見ても、まだそのようなことが言えるかな?)
スッ……
美希「え? なにそれ、ボール?」
ミュウツー「!!」
──パシィィン!
ミュウツー「みゅーっ!!」ガシッ
『……ミュウ! ミュウ……!』
黒井「……ぷはっ。ぜぇ、ぜぇ……ようやく開放されたか」
黒井(クク、だがミュウツーよ。残念ながら、その中にはお前の親は……)
……
ミュウツー(確か、このボタンを押せば……)
パカッ
ミュウツー(……いない?)
黒井「……フェイクだよ。それは、ただの空のボールだ」
ミュウツー「……っ!」
『貴様ぁ……!』
黒井「お前の母親──ミュウは今でも、我が961プロで管理している」
ミュウツー「……!」スッ
黒井「おっと、ここで私を殺すつもりか? しかしそうすれば、何が起こると思う?」
『なに……?』
黒井「私を殺し、961プロを壊滅させれば、確かにお前は母親を取り戻すことができるだろう。
だがそうなれば、そこにいるアイドルはどうなると思う?」
美希「え……ミキ?」
黒井「どうやら貴様は今、ごっこ遊びをしているようだが……
しかしそれでも、間違いなく、今の貴様の身分は『765プロのプロデューサー』だ」
黒井「そんな貴様が──765プロの者が、それだけ大きな事件を起こしたら、
そこに所属するアイドル達はどうなるかな……?」
ミュウツー「!」
ミュウツー(私が騒ぎを起こしたら、彼女達は……)
黒井「……ああ、そうか! しかしそんなことは関係なかったな!
なにしろ貴様は、人の手によって作られたモンスターなのだから!」
美希「え……?」
『……黙れ……!』
黒井「──人間ではないのだから、人の心などあるわけない!
だから、残されたアイドル達のことなど、気にするわけなかったなァ!」
美希「……!?」
美希(プロデューサーは……人間じゃ、ない……?)
ミュウツー「……ミューッ!!!」
『……黙れと言っている!!!』
ゴゴゴゴ……!
パラ、パラパラ……
スタッフ「……あれ? なんだ、ゆれてる……?」
スタッフ「地震かぁ?」
『確かに私は、人間ではない! ただのポケモン──いや、
貴様らに改造され元の姿も忘れてしまった私は、ポケモンですらないッ!』
美希(ポケモン? なに、それ……)
ミュウツー「……!」
『──しかしそれでも! 私はプロデューサーだっ!』
『彼女達アイドルをトップアイドルへと導く使命を持った、プロデューサーだ!!』
美希「……」
美希(プロデューサー……)
黒井「……それすらも、高木から与えられた使命だろう?」
『違うっ! 私は……!』
黒井「フン……まぁいい」ザッ
『待て! 逃がすか──』
美希「……プロデューサーっ!」
ミュウツー「っ!」
『……星井さん?』
美希「……人間とかポケモンとか、よくわかんないけど……うん、そうだよ」
美希「プロデューサーは、ミキ達のプロデューサーなの」
ミュウツー「……」
美希「だから……もう、やめて」
美希「これ以上、そんなに怒ったプロデューサーなんて、見たくないよ……!」
美希「……プロデューサーはプロデューサーで、ミキ達はアイドルだよ」
美希「だから、ケンカなんてしないで……アイドルとして、そのオジサンに勝てばいいって思うな」
ミュウツー「……」
ミュウツー(星井さん……)
フッ……
スタッフ「……お、ようやく地震が収まったか。最近よくあるなぁ」
……
黒井「……フン。今日のところは、引き上げるとしよう。
貴様の居所がわかっただけでも収穫だ」
黒井「しっかぁし! 私は決して諦めたわけではない!
次こそはミュウツー、貴様を取り戻すぞ! アデュー!」
テクテク……
ミュウツー「……」
美希「……行っちゃった」
美希「プロデューサー……」
『……帰りましょう』
美希「待って! あのね……」
ミュウツー「?」
美希「……ううん、やっぱりなんでもないの」
美希(もう今のプロデューサーは、いつもの目をしてる)
美希(……でも、笑ってもいない。せっかくさっき、あんな風に笑ってくれたのに)
美希(……ポケモンとか、作られたとか
あと、プロデューサーのママのことも言ってたけど……)
美希(それって、どういう意味なのかな……)
──────
────
──
すみません、今更だけど訂正と言うかごめんなさいさせてください
ゴーストタイプの技は格闘にはいまひとつじゃなかったね
ミュウツーも頭が混乱してたってことでここはひとつ
ゴーストタイプの技は格闘にはいまひとつじゃなかったね
ミュウツーも頭が混乱してたってことでここはひとつ
ミュウツー「ソラッソラッソラッ」パンパンパン
美希「らめぇ~つのドリルなんていつ覚えたの///」パンパンパン
美希「らめぇ~つのドリルなんていつ覚えたの///」パンパンパン
~765プロ事務所~
みんな「ただいま戻りましたー」
小鳥「あらみんな、お帰りなさい! お仕事お疲れ様、どうだった?」
真「ばっちりですよ! あ、でも……」
小鳥「でも? 何か問題でもあったの?」
春香「問題というか、気になることというか……
私達の収録が終わったあと何回か大きな地震があって、
スタッフさん達が大慌てしてました」
小鳥「地震? ヘンねぇ、事務所の方は特にそういうこともなかったけど……」
美希「……」
美希(アレのことは、みんなには黙ってたほうがいいよね……)
みんな「ただいま戻りましたー」
小鳥「あらみんな、お帰りなさい! お仕事お疲れ様、どうだった?」
真「ばっちりですよ! あ、でも……」
小鳥「でも? 何か問題でもあったの?」
春香「問題というか、気になることというか……
私達の収録が終わったあと何回か大きな地震があって、
スタッフさん達が大慌てしてました」
小鳥「地震? ヘンねぇ、事務所の方は特にそういうこともなかったけど……」
美希「……」
美希(アレのことは、みんなには黙ってたほうがいいよね……)
ミュウツー「……」
小鳥「プロデューサーさんも、お疲れ様でした。はい、ミックスオレですよ」コトッ
『あ、はい……ありがとうございます』
……
美希「……ねぇ、ふたりとも」
真「どうしたの?」
美希「もし……もしもだよ? もしもの話なんだけど」
春香「なによ、もったいぶっちゃって。何の話?」
美希「……プロデューサーが、人間じゃなかったら……どう思う?」
春香・真「人間じゃない……?」
「……」
春香「……あはっ、あははは!」
真「美希、今更何言ってるの? プロデューサーが人間なわけないじゃないか!」
美希「えっ」
美希「ふ、ふたりとも、知ってたの!?」
真「知ってたというか……見ればわかるだろ?」
春香「普通の人に尻尾は生えてないもんね」
美希「……あ」
美希(確かに、言われてみればそうだったの……)
美希「……じゃ、じゃあ! 春香は、プロデューサーが人間じゃないのをわかってて、
プロデューサーのこと好きになったの!?」
真「ええ!? は、春香、そうだったのかい!?」
春香「ちゅお、ちょちょちょ、なに言ってるのよっ!!?」
……
春香「……こほん。と、とにかく……私がプロデューサーさんをどう思ってるかはともかく!」
春香「恋をするのに、人間かどうかなんて、そんなに大した問題じゃないって私は思うよ。
こうやって、ちゃんと意思疎通が出来るんだからね」
美希「……」
春香「見た目がどうのじゃなくて……大切なのは、心」
美希「こころ……?」
真「知ってたというか……見ればわかるだろ?」
春香「普通の人に尻尾は生えてないもんね」
美希「……あ」
美希(確かに、言われてみればそうだったの……)
美希「……じゃ、じゃあ! 春香は、プロデューサーが人間じゃないのをわかってて、
プロデューサーのこと好きになったの!?」
真「ええ!? は、春香、そうだったのかい!?」
春香「ちゅお、ちょちょちょ、なに言ってるのよっ!!?」
……
春香「……こほん。と、とにかく……私がプロデューサーさんをどう思ってるかはともかく!」
春香「恋をするのに、人間かどうかなんて、そんなに大した問題じゃないって私は思うよ。
こうやって、ちゃんと意思疎通が出来るんだからね」
美希「……」
春香「見た目がどうのじゃなくて……大切なのは、心」
美希「こころ……?」
春香「そうだよ。プロデューサーさんは確かにちょっと変わった見た目をしてるけど、
それでもその胸の中には、私達と同じ、心が宿ってる……でしょ?」
美希「……」
『──人間ではないのだから、人の心などあるわけない!』
美希(あの黒くてヒラヒラしたオジサンは、こんなことを言ってたけど……)
『──しかしそれでも! 私はプロデューサーだっ!
彼女達アイドルをトップアイドルへと導く使命を持った、プロデューサーだ!!』
美希(……プロデューサーには、ちゃんと心がある。
そうじゃなきゃ、あんな風には言ってくれるわけないの)
美希(プロデューサー……)
……
美希「……うん、そうだね」
真「……美希。プロデューサーと何かあったの?」
美希「ううん、なんでもないの!」
美希(……プロデューサーと、ちゃんとゼンブお話しよう。
そうじゃなきゃ……ミキ、スッキリしないもん)
それでもその胸の中には、私達と同じ、心が宿ってる……でしょ?」
美希「……」
『──人間ではないのだから、人の心などあるわけない!』
美希(あの黒くてヒラヒラしたオジサンは、こんなことを言ってたけど……)
『──しかしそれでも! 私はプロデューサーだっ!
彼女達アイドルをトップアイドルへと導く使命を持った、プロデューサーだ!!』
美希(……プロデューサーには、ちゃんと心がある。
そうじゃなきゃ、あんな風には言ってくれるわけないの)
美希(プロデューサー……)
……
美希「……うん、そうだね」
真「……美希。プロデューサーと何かあったの?」
美希「ううん、なんでもないの!」
美希(……プロデューサーと、ちゃんとゼンブお話しよう。
そうじゃなきゃ……ミキ、スッキリしないもん)
──────
────
──
美希「……プロデューサー!」
ミュウツー「?」
『星井さん、まだ事務所に残ってたんですか?
もう天海さん達は家に帰ったようですけど……』
美希「プロデューサーとお話したくて、残ってたんだ。
ねぇ、今からちょっと、話できる?」
ミュウツー「……」
『……はい』
……
ミュウツー「ミュー……」
『……さっきのことですよね』
美希「……うん」
美希「教えて。プロデューサーのこと、ミキに……ゼンブ」
────
──
美希「……プロデューサー!」
ミュウツー「?」
『星井さん、まだ事務所に残ってたんですか?
もう天海さん達は家に帰ったようですけど……』
美希「プロデューサーとお話したくて、残ってたんだ。
ねぇ、今からちょっと、話できる?」
ミュウツー「……」
『……はい』
……
ミュウツー「ミュー……」
『……さっきのことですよね』
美希「……うん」
美希「教えて。プロデューサーのこと、ミキに……ゼンブ」
ミュウツー「……」
『……この世界には、人間でも動物でもない生き物が存在します。
それが私達ポケットモンスター……、略してポケモン』
『人々は彼らポケモンを飼ったり、ときには戦わせたり……
いろいろな関係を築きながら、共に暮らしている……はずでした』
美希「はず……?」
『……でも、そうはならなかった。なぜならこの世界の人々は、
ポケモンの存在を受け入れなかったから。フィクションのものだと決め付けてしまったから』
……
『ポケモンは、人間に求められることで、存在を維持できる……』
『人間が人間として進化する前から存在したとされる、古代ポケモン。
彼らですら、現代の人間が求めたから「その時代にいたことにされた」のです』
美希「……? ……??」
『……簡単に言ってしまえば、人々の想像が、私達ポケモンを生む。
誰かが「こんなポケモンがいたらいいな」と考えたその瞬間に、
世界の時と空間を捻じ曲げ、姿を現すようになる』
『そういう存在なのです』
美希(……ゼンゼン意味わかんないってカンジ)
『……この世界には、人間でも動物でもない生き物が存在します。
それが私達ポケットモンスター……、略してポケモン』
『人々は彼らポケモンを飼ったり、ときには戦わせたり……
いろいろな関係を築きながら、共に暮らしている……はずでした』
美希「はず……?」
『……でも、そうはならなかった。なぜならこの世界の人々は、
ポケモンの存在を受け入れなかったから。フィクションのものだと決め付けてしまったから』
……
『ポケモンは、人間に求められることで、存在を維持できる……』
『人間が人間として進化する前から存在したとされる、古代ポケモン。
彼らですら、現代の人間が求めたから「その時代にいたことにされた」のです』
美希「……? ……??」
『……簡単に言ってしまえば、人々の想像が、私達ポケモンを生む。
誰かが「こんなポケモンがいたらいいな」と考えたその瞬間に、
世界の時と空間を捻じ曲げ、姿を現すようになる』
『そういう存在なのです』
美希(……ゼンゼン意味わかんないってカンジ)
『ポケモンが繁殖する瞬間に立ち会った者は、誰一人としていません。
ある日突然タマゴが落ちている、それだけです』
『なぜならポケモンは、実際には繁殖などしていないから。
人々がポケモンに会いたいと願いながら私達の世界である「草むら」の中に足を踏み入れたとき、
初めてポケモンはこの世界に存在するようになるのです』
美希(頭が痛くなってきたの……)
『そして、そんな不安定な存在であるポケモンを維持するための装置が……これです』
スッ……
美希「それ……あのオジサンが持ってたボール?」
『取っておきました、貴重なものですから。
ポケモンはこの中に入ることで、世界から存在を認められ、
「草むら」以外でも活動が出来るようになります』
美希「……ミキ、今まで、草むらの中でプロデューサーみたいな人を見たことなんてないよ?」
『それはそのはず、星井さんはポケモンの存在を知らなかったのですから。
会いたいと願わない限り、野生のポケモンが存在することはありません。
ちなみに、先ほどから言っている「草むら」というのは厳密には……』
美希「あーもう! メンドーくさいことはなんでもいーの!」
『でも、全部説明するには……』
美希「そういうのはいいから、プロデューサーのことを教えて! これ以上説明されたら、ミキ、寝るよ!?」
ある日突然タマゴが落ちている、それだけです』
『なぜならポケモンは、実際には繁殖などしていないから。
人々がポケモンに会いたいと願いながら私達の世界である「草むら」の中に足を踏み入れたとき、
初めてポケモンはこの世界に存在するようになるのです』
美希(頭が痛くなってきたの……)
『そして、そんな不安定な存在であるポケモンを維持するための装置が……これです』
スッ……
美希「それ……あのオジサンが持ってたボール?」
『取っておきました、貴重なものですから。
ポケモンはこの中に入ることで、世界から存在を認められ、
「草むら」以外でも活動が出来るようになります』
美希「……ミキ、今まで、草むらの中でプロデューサーみたいな人を見たことなんてないよ?」
『それはそのはず、星井さんはポケモンの存在を知らなかったのですから。
会いたいと願わない限り、野生のポケモンが存在することはありません。
ちなみに、先ほどから言っている「草むら」というのは厳密には……』
美希「あーもう! メンドーくさいことはなんでもいーの!」
『でも、全部説明するには……』
美希「そういうのはいいから、プロデューサーのことを教えて! これ以上説明されたら、ミキ、寝るよ!?」
ミュウツー「……」
『……我々ポケモンは、この世界の人々には受け入れられなかった。
しかしだからといって、完全に存在しないわけではないのです』
『お化けや妖怪と呼ばれる怪異として、その存在を信じる者の前に姿を現したりもする。
信じない人の前には姿を見せないだけで、今でもこの世界に現れる可能性を持っている』
『……そして、ある日。そういう、「その存在を強く信じることが出来る人間」の願いによって、
この世界に「ミュウ」が生まれました』
美希「ミュウ?」
『……私の母親です』
美希「……プロデューサーの、ママ」
……
『厳密には、あなた方人間のように直接の血の繋がりがあるわけではなく、
私はただ、その者の願いによって、「ミュウの子供」として世界に産み落とされたのです』
『……その人間は、ミュウがあらゆる可能性を秘めていることを知ると、その子供を求めました。
その願いによってミュウの子供は何匹も生まれ、そして……次々に死んでいきました』
美希「し、死んじゃったって……なんで?」
『……ミュウの子供を改造し、人間に近づけようとしたのです。その実験のせいで……』
美希「……!」
『……我々ポケモンは、この世界の人々には受け入れられなかった。
しかしだからといって、完全に存在しないわけではないのです』
『お化けや妖怪と呼ばれる怪異として、その存在を信じる者の前に姿を現したりもする。
信じない人の前には姿を見せないだけで、今でもこの世界に現れる可能性を持っている』
『……そして、ある日。そういう、「その存在を強く信じることが出来る人間」の願いによって、
この世界に「ミュウ」が生まれました』
美希「ミュウ?」
『……私の母親です』
美希「……プロデューサーの、ママ」
……
『厳密には、あなた方人間のように直接の血の繋がりがあるわけではなく、
私はただ、その者の願いによって、「ミュウの子供」として世界に産み落とされたのです』
『……その人間は、ミュウがあらゆる可能性を秘めていることを知ると、その子供を求めました。
その願いによってミュウの子供は何匹も生まれ、そして……次々に死んでいきました』
美希「し、死んじゃったって……なんで?」
『……ミュウの子供を改造し、人間に近づけようとしたのです。その実験のせいで……』
美希「……!」
『子供を求めたのは、母体であるミュウの代わりが欲しかったから。
もしもミュウに直接実験を施し、その結果としてミュウが死んでしまったとき……、
その者は、再びポケモンが自分の前に姿を現すかどうかわからなかったからです』
美希「……人間にして、どうするつもりだったの?」
『……アイドルにするつもりだったようですね』
美希「えっ」
『ダンス、ボーカル、ビジュアルが全て完璧で、
世界のあらゆる歌を歌い、人間の心を支配する……そういう存在にしたかったようです』
美希「……もっと他に、やりたいことなかったのかな」
……
『……とにかく、そのミュウの子供達のうち、
唯一生き残ったのが、この私……ミュウツー』
『私は運が良かったらしく、度重なる実験の中でも命を落とすことはありませんでした。
しかし、ボールの中からずっときょうだい達が死んでいく様子を見ていた私は、
いつしか人間に対して、強い憎しみを持つようになっていたのです』
『そして、あの日……最終実験のためにボールから開放されたとき、
私は自身を縛るそのボールを破壊し……研究所を抜け出しました』
美希「……そこで、真くんに会ったんだ」
『……はい』
もしもミュウに直接実験を施し、その結果としてミュウが死んでしまったとき……、
その者は、再びポケモンが自分の前に姿を現すかどうかわからなかったからです』
美希「……人間にして、どうするつもりだったの?」
『……アイドルにするつもりだったようですね』
美希「えっ」
『ダンス、ボーカル、ビジュアルが全て完璧で、
世界のあらゆる歌を歌い、人間の心を支配する……そういう存在にしたかったようです』
美希「……もっと他に、やりたいことなかったのかな」
……
『……とにかく、そのミュウの子供達のうち、
唯一生き残ったのが、この私……ミュウツー』
『私は運が良かったらしく、度重なる実験の中でも命を落とすことはありませんでした。
しかし、ボールの中からずっときょうだい達が死んでいく様子を見ていた私は、
いつしか人間に対して、強い憎しみを持つようになっていたのです』
『そして、あの日……最終実験のためにボールから開放されたとき、
私は自身を縛るそのボールを破壊し……研究所を抜け出しました』
美希「……そこで、真くんに会ったんだ」
『……はい』
『……個体値が低いという理由だけで、生まれたその瞬間に処分されるきょうだいもいた。
得体の知れない薬液を注入され、とても形容できない姿にされた挙句、
「失敗だな」の一言でダストボックスに捨てられるきょうだいもいた……!』
美希「……、」
『私は、人間が憎かった……! アイドルが、憎かった!
アイドルという存在さえいなければ、私達が生まれ、苦しめられることもなかった!』
ゴゴゴゴ……!
美希「ぷ、プロデューサー……!」
ミュウツー「……」
『……でも、もう心配ありません。知ってのとおり、真の正義の鉄拳によって、
私の中の「はかいのいでんし」は消滅しました』
『人間が悪いのではない、アイドルが悪いのでもない。
悪いのは、私達にこのような仕打ちをした961プロだけだと、私は理解したのです』
美希「961プロって……え、さっきのオジサン!?」
『……はい。そもそも、ポケモンに会いたいと強く願い、
ミュウをこの世界に存在させるきっかけとなった人間が、黒井崇男だったのですから』
得体の知れない薬液を注入され、とても形容できない姿にされた挙句、
「失敗だな」の一言でダストボックスに捨てられるきょうだいもいた……!』
美希「……、」
『私は、人間が憎かった……! アイドルが、憎かった!
アイドルという存在さえいなければ、私達が生まれ、苦しめられることもなかった!』
ゴゴゴゴ……!
美希「ぷ、プロデューサー……!」
ミュウツー「……」
『……でも、もう心配ありません。知ってのとおり、真の正義の鉄拳によって、
私の中の「はかいのいでんし」は消滅しました』
『人間が悪いのではない、アイドルが悪いのでもない。
悪いのは、私達にこのような仕打ちをした961プロだけだと、私は理解したのです』
美希「961プロって……え、さっきのオジサン!?」
『……はい。そもそも、ポケモンに会いたいと強く願い、
ミュウをこの世界に存在させるきっかけとなった人間が、黒井崇男だったのですから』
黒井「あーあ。どっかに最強のアイドルいないかなあ~」
黒井「もうこの際人間じゃなくてもいいや。整形させてそれっぽく見せればいいよなぁ~」
黒井「……おや?」
ミュウ「みゅぅ~」
黒井「なんだこの生き物……ん? なんだこのボール……いつの間にポケットにこんなものが」
……
『……ざっくりと説明すると、こんな感じだったようです。
元々、黒井崇男は普段から、こういう妄想をしていたようですから……』
美希「そ、そうなんだ……」
『……961プロダクションは、様々な機関にコネクションを持っていました。
彼らの研究によってモンスターボールの構造が明らかになり、
いくつかのボールのコピーが作り出され、私達はその中に閉じ込められました』
『……ボールの中は、とても暗くて、寒い。
本来ならボールの中はポケモンにとって居心地の良い環境であるはずですが、
彼らが作り出したのは結局、劣化コピーに過ぎなかったから……』
美希「……」
……
美希「……それで、プロデューサーのママは今でも、
961プロに捕まっちゃってるんだね」
ミュウツー「……」コクン
『あの、しかし……星井さん。ひとつ聞いても良いですか?』
美希「え? なに?」
『私の話を……信じてもらえるのですか?』
美希「……うん。ミキ、信じるよ」
『……どうして? 星井さんは現代に生きる人間ですから、
こんな話をあっさり受け入れてもらえるとは、さすがに思えないのですが……』
美希「……」
美希「……今の話をしてるとき、プロデューサー、とってもつらそうだった」
……そうだよ。プロデューサーさんは確かにちょっと変わった見た目をしてるけど、
それでもその胸の中には、私達と同じ、心が宿ってる……でしょ?
美希「それってきっと、プロデューサーの中に、心があるからだって思うんだ」
『心……?』
美希「うん。ミキだって、もしお姉ちゃんがそんな目にあったら、すっごくカナしくなるって思う。
えへへ……ほんとはね、ミキ、今ちょっと泣いちゃいそうなんだ」
ミュウツー「……、」
美希「でも、泣かない。ガマンするの。
だってミキは今、泣きにきたんじゃないんだもん」
『……それじゃあ、なんのために?』
美希「……プロデューサーのことを、もっともっといっぱい、知るためだよ」
美希「私はプロデューサーだー! ってさっき言ってくれたとき、
ちょっとカッコよかった。だからミキは、プロデューサーのこと、知りたくなったの」
ミュウツー「……」
美希「……だからミキは、プロデューサーの言うことを信じる。
それに、テキトーなこと言ってるかどうかくらい、プロデューサーの目を見ればわかるから」
……そうだよ。プロデューサーさんは確かにちょっと変わった見た目をしてるけど、
それでもその胸の中には、私達と同じ、心が宿ってる……でしょ?
美希「それってきっと、プロデューサーの中に、心があるからだって思うんだ」
『心……?』
美希「うん。ミキだって、もしお姉ちゃんがそんな目にあったら、すっごくカナしくなるって思う。
えへへ……ほんとはね、ミキ、今ちょっと泣いちゃいそうなんだ」
ミュウツー「……、」
美希「でも、泣かない。ガマンするの。
だってミキは今、泣きにきたんじゃないんだもん」
『……それじゃあ、なんのために?』
美希「……プロデューサーのことを、もっともっといっぱい、知るためだよ」
美希「私はプロデューサーだー! ってさっき言ってくれたとき、
ちょっとカッコよかった。だからミキは、プロデューサーのこと、知りたくなったの」
ミュウツー「……」
美希「……だからミキは、プロデューサーの言うことを信じる。
それに、テキトーなこと言ってるかどうかくらい、プロデューサーの目を見ればわかるから」
ミュウツー(……この私の中に、心……)
ミュウツー(好き勝手に改造され、いつしか自分の本来の姿をも忘れ……
人ともポケモンとも言えなくなった、この私に……)
美希「……ねぇ、プロデューサー!」
『え?』
美希「『トップアイドル』って、そんなにすごいのかな?
あのオジサンがそこまでして欲しがっちゃうくらい?」
『……、確かに、この世界においては、
強い影響力を持った存在であることは確かなようです』
美希「誰でもミキの言うこと聞くようになる?」
『まぁ……言い方は悪いけど、そういう力は持てるでしょうね』
美希「……それじゃあ!」
美希「──それなら、ミキは……、トップアイドルになる」
『え……?』
美希「プロデューサー、前に言ったよね」
『せっかくの人生の若い時間を、そんな風に無為に過ごして、
星井さんはそれでいいんですか?』
美希「……って。これってつまり、目標を持って頑張れってことでしょ?」
ミュウツー「……」コクン
美希「だから、決めたよ。トップアイドルになって、
ミキが何を言っても961プロが逆らえなくなっちゃうくらいエラくなって……」
美希「……それで、プロデューサーのママを、
プロデューサーに会わせてあげる!」
ミュウツー「……!」
美希「……それが、ミキの目標なの。いいでしょ?」
ミュウツー「みゅ……」
『星井さん……』
美希「もう、星井さんじゃなくていいよ。ミキのことは、ミキって呼んで?」
『……ミキ、それでいいんですか?』
美希「うん! 誰かのために、こんなにやる気がメラメラーって出たきたの、
生まれて初めてだったから」
美希「ミキの心は今、とっても熱い。すぐにでも踊りだしたいって言ってる。
早く、もっとすごいアイドルになりたいって、言ってるんだ」
美希「……ミキは、この気持ちを大事にしたい」
ミュウツー「……」
美希「……だから、プロデューサー!」
『え?』
美希「ミキの気持ちが冷めないように、ずっと見守っててね。
それで、これからもプロデュース、よろしくお願いしますなのっ!」
ミュウツー「……!」コクン
『……はい!』
美希「それでそれで、プロデューサー」
ミュウツー「?」
美希「プロデューサーって、真くんのこと、好きなの?」
『え!? ど、どうして!?』
美希「だってプロデューサー、真くんの前だとなーんか、ミキ達とは態度ちがうっていうか……」
『……好きという感情の変化についてはよくわかりませんが、
私が真に対して持っている感情は、どちらかというと……、
忠誠心といったほうがいいかもしれません』
美希「チューセイ?」
『ポケモンとしての本能からでしょうか……強い者には従っておけという』
美希「ああ……そういうことなんだ……」
──────
────
──
それから数週間後……ダンスレッスンスタジオ
美希「ほっ、は……っ!」
クルクル……ッターン!
真「……っ! み、美希!」タンッ
美希「なに!? 真くんっ!」タタンッ
真「もう終わりにしよう! これ以上やると、体壊しちゃうよ!」
美希「ううん、まだまだいけるのー!」
真「えぇ~……!?」
……
真「……くはぁっ! ぜぇ、ぜぇ……」
春香「お疲れ様、真……」
真「うん……」
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