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    元スレ梨花「ここは雛見沢なのです」 岡部「聞いたことがないな」

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    みんなの評価 : ★★★
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    52 = 21 :

    いいゾ~これ!

    53 = 1 :

    梨花「・・・そう、牧瀬を助けるため、自分の体を盾に」

    羽入「あぅぅ、痛い話は嫌なのです」

    梨花「お腹をナイフで・・・その痛み、よく分かるわ。苦しかったでしょ?」

    岡部「こんなものかすり傷だ。紅莉栖に比べれば」

    羽入「好きなのですね。牧瀬のことが」

    岡部「あいつの気持ちは分からんままだがな」

    数十メートル先、展望台から遠くを眺める紅莉栖の背中を見つめ呟いた。


    羽入「あぅあぅ、恋バナは大好きなのですよー♪」

    梨花「ちょっと黙ってなさい」

    岡部「羽入って、梨花の先祖なんだよな?」

    梨花「ええ。嘆かわしい」

    羽入「あぅッ!?」

    54 :

    SSスレに基地外が湧かないなんてさすがクリスマスイブ
    支援

    55 = 21 :

    りかちゃまは牧瀬じゃなくてくりすって呼びそう

    56 :

    >>54
    そのぶん保守や支援に気を使わないといけないけどな…

    57 = 1 :

    梨花「明日の夕方、ここに大石、富竹、入江という男が集まる。その時また来て欲しい」

    岡部「わかった。だが俺らの正体は内緒にしてくれ」

    梨花「ええ、わかってる。今日はどこかに泊まるしかないわね」

    岡部「泊ま・・・あっ」

    財布の中身を確認する。

    岡部「・・・460円で泊まれるホテルはあるか?」

    梨花「ないでしょうね」

    岡部「俺は野宿でも構わんが、紅莉栖はそうもいかない。どうするべきか・・・」

    羽入「あぅあぅ、レディーファースト!かっこいいのですー♪」

    梨花「だから黙ってなさい。そうね、岡部のその電話、使える?」

    岡部「残念ながら不可能だ。昭和に携帯のアンテナなど建っていない」

    梨花「しょうがない、家まで戻るわ。ついてきて」

    58 = 1 :

    紅莉栖「長かったわね。待ちくたびれたわよ」

    岡部「すまない。ひとまず梨花の家に行くぞ」

    紅莉栖「どういう結論が出てそうなったのよ」

    岡部「質問だ。野宿をしたいか?それとも布団で寝たいか?」

    紅莉栖「は?そりゃ後者を選ぶけど」

    岡部「ならば行くぞ。梨花がどこか泊めてくれる場所を探してくれる」

    紅莉栖「ああ、なるほどね」


    梨花「岡部、牧瀬、早く来ないと置いていっちゃうのですよー。にぱー☆」

    岡部「あいつは・・・2重人格なのか?」

    紅莉栖「いや、違うわね。記憶が共有されてるもの」

    岡部「そういうもんなのか」

    59 = 1 :

    沙都子「あら、梨花、羽入さん。お帰りなさいまし。遅かったですわね」

    梨花「ちょっと、知り合いの人に会ってお話をしていたのです」

    沙都子「梨花のお知り合いですの?どのような・・・あっ」

    岡部「あっ」

    紅莉栖「あっ」


    沙都子「さ、先ほどはご迷惑をおかけ致しましたわ!危うく梨花の知り合いの方をトラップに・・・」

    紅莉栖「あ、ええ、大丈夫よ。心配しないで」

    岡部「あの後少年に追いかけられていたが、逃げ切れたのか?」

    沙都子「ヲーッホッホッホッ!この北条沙都子、あんなヘナチョコに捕まるようなヘマはいたしませんわよ!」

    岡部(変な子)

    紅莉栖(変な子)

    梨花(あ、今 変な子 って思ってるわきっと)

    60 = 1 :

    魅音「もしもし園崎です。お、梨花ちゃん、どったの?」

    梨花「実は魅ぃにお願いがあって電話したのです」

    魅音「梨花ちゃんがお願いなんて珍しいね。言ってみ?」

    梨花「今ボクのお友達が遊びに来ているのですが、お泊まりするところが無くて困ってるのです」

    魅音「ふむふむ、なるほど。どんな子?」

    梨花「大学生の二人組なのです」

    魅音「だ、大学生?交友関係広いねぇ」

    梨花「無理ですか?」

    魅音「うーん、おじさんは歓迎するけど、婆っちゃがなんて言うかなー」

    梨花「お願いなのです」

    魅音「むーん、ちょい待ってて、婆っちゃに聞いてみる」

    ・・・・・・

    魅音「その二人と梨花ちゃんで挨拶に来いって言ってる。多分大丈夫っぽいよ」

    梨花「みぃ、本当ですか?ではこれから行くのです」

    61 = 46 :

    ひぐらしメンバーの脳内再生力がパネェ

    63 = 1 :

    岡部「・・・」

    紅莉栖「・・・」

    岡部「ところでこの玄関の門を見てくれ。コイツをどう思う?」

    紅莉栖「すごく・・・大き、って言わせんな」

    魅音「お、いらっしゃーい。このお二人が梨花ちゃんの知り合い?」

    岡部「始めまして、岡部だ」

    紅莉栖「どうも。牧瀬です。よろしくね」

    魅音「ひぇー、本当に大学生だ。・・・ふーむ」

    岡部「な、なんだ、何をジロジロ」

    魅音「・・・うん、多分大丈夫だね。案内するよー」

    梨花「お邪魔しますなのですー」


    紅莉栖「・・・ところでこの家を見てくれ。コイツをどう思う?」

    岡部「すごく・・・大きいです・・・」

    65 = 1 :

    魅音「婆っちゃ、連れてきたよー」

    お魎「入り」

    魅音「よし、じゃ岡部さん一人で」

    岡部「へぇあ!?何故だ!?襖から禍々しいオーラが出ているぞ!」

    魅音「大丈夫大丈夫。あとで皆で入るから」


    岡部「し・・・失礼いたします」

    老婆が一人、背中を向けて座っていた。

    お魎「なんね、一人で挨拶かいね」

    岡部「あ、いや、はい、本日は園崎様の邸宅にお泊め頂きたくてご挨拶に・・・」

    お魎「やれやれ、梨花ちゃまの知り会いやいうからどんな子かと思たら、その声は大人やんね」

    老婆は振り返り、正座で小さく縮こまる岡部の顔を見た。

    お魎「よし、泊まっていき」

    岡部「へ?」

    襖の外では、魅音が口を抑えながら必死に笑いを堪えていた。

    66 = 1 :

    お魎「話す順番を間違うたんね。あんさん、名前は」

    岡部「お、岡部倫太郎と申します」

    お魎「歳は」

    岡部「18になります」

    お魎「気に入った。魅音、入り」

    魅音「よかったね、岡部さん!」

    岡部「え、あ、ああ」

    お魎「なんね、女連れやったんかい。名前は」

    紅莉栖「始めまして、牧瀬と申します。この度はお世話になります」

    お魎「ふん、礼儀はしっかりしよる娘やわ。構わん。あんたも泊まり」

    魅音「岡部さん、絶対婆っちゃのタイプだと思ったんだよねー」

    お魎「なんであんたは本人の前で言うかねこんダラズが」


    梨花(あのお魎が照れてる・・・嫌だ、怖い・・・!)

    67 :

    あんた最高だ

    68 = 1 :

    岡部「・・・同じ・・・」
    紅莉栖「部屋・・・だと・・・?」

    魅音「あれ、嫌なの?私てっきり」

    岡部「ま、まあ俺は吝かではな
    紅莉栖「嫌よ!こんなヤツと一緒の部屋だなんて、何しでかすかわからないもの!」

    梨花「岡部は何をしでかすのですか?」

    魅音「いっしっし、梨花ちゃんにはまだ早いかなー。ちょい待ってて。他の部屋開いてないか聞いてみる」



    魅音「ごめーん、他の部屋、空いてないんだって。我慢して二人で寝てくれだってさ」

    紅莉栖「うぅ・・・泊まらせて貰ってる以上、贅沢は言えないわね」

    岡部「そんなに信用ないか、俺」

    梨花「それじゃボクは帰るのです。また明日なのですー☆」




    魅音「婆っちゃ、いいの?部屋いっぱい空いてるのに」

    お魎「ひっひっひ、いいんね」

    69 = 1 :

    紅莉栖「ふぁーあ、疲れたわね。もう寝よう」

    岡部「ああ、明日は夕方までは自由?時間となる。どうするか」

    紅莉栖「そうね、もっと色々な所見て回ってみましょうか」ズズズ

    岡部「おい、どこまで自分の布団を引っ張っていく気だ」

    紅莉栖「どこって、あんたの対角線上ですが何か」

    岡部「そこまで敬遠されたらさすがの俺もヘコむぞ」

    紅莉栖「・・・わかったわよ。でもこれくらいは離すわよ」

    岡部「・・・好きにしろ」

    紅莉栖「おやすみ」



    お魎「ん、もう寝ちまったんね。つまらん」

    魅音「婆っちゃ・・・」

    70 = 1 :

    紅莉栖「・・・なんで、梨花ちゃんの言うこと、すぐ信用したの?」

    岡部「声だ。あの声は、信用に値する」

    紅莉栖「お前は何を言ってるんだ」

    岡部「お前には分からない。分かるとしたら20年後くらいになるのだろうか」

    紅莉栖「もういい、寝るわ」

    岡部「ぐ・・・そっちから話を出したくせに・・・!」

    紅莉栖「・・・」

    岡部「・・・」

    紅莉栖「・・・」

    岡部「・・・なあ」

    紅莉栖「・・・すー・・・すー・・・」

    岡部「・・・はえぇ・・・!」

    71 = 1 :

    岡部「おい、起きろ」

    紅莉栖「・・・んぁ・・・」

    岡部「もういい時間だぞ」

    紅莉栖「ぅぅ・・・あ、おかべぇ、おあよう・・・って岡部!?」

    岡部「そこまで驚かれる筋合いはないのだが」

    紅莉栖「え、あ、なんだ・・・ああ。泊めてもらったんだっけ。おはよう」

    岡部「お早くないぞ。12時だ」

    紅莉栖「・・・どう考えても寝すぎです本当に(ry」

    岡部「まあ、お互い精神的にも疲れていたのだろう」

    紅莉栖「・・・この世界は、やっぱり夢じゃないのね」

    岡部「ああ、しっかり寝起きしたな」

    72 = 1 :

    岡部「おはようございます」

    お魎「ん、よう寝とったな」

    岡部「ええ、すいません。まさかもうこんな時間とは」

    お魎「魅音がこれ、二人にってな」

    岡部「ん?エンジェル・モート ランチ無料券とな」

    お魎「あんたら、昨日から何も食うとらんでな」

    紅莉栖「そういえばそうね。わたわたしてて忘れてた」

    お魎「そこに魅音の妹の詩音っちゅうのがおってな。見たらすーぐわかる顔しよる」

    岡部「すいません、お言葉に甘えます」

    紅莉栖「すいません、色々と尽くしていただいて」

    お魎「礼なら魅音に言い」

    73 = 21 :

    いいゾ~これ!

    74 = 1 :

    「「「いらっしゃいませー!エンジェル・モートへようこそー!」」」

    岡部「」
    紅莉栖「」

    「ただいま席にご案内いたしまーす!」

    岡部「」
    紅莉栖「」

    詩音「ん?あの人たちって」


    紅莉栖「なんぞこれ・・・!」

    岡部「2010年に帰ってきたのかと思った・・・」


    詩音「はろろーん♪こんにちはー♪」

    岡部「ん?あれ、魅音?」

    詩音「ざんねーん、妹の詩音でーす」

    75 :

    いいよ

    76 = 1 :

    詩音「昨日会ったの覚えてます?」

    岡部「昨日・・・どこかで会ったか?」

    詩音「ほら、道で車呼びとめたじゃないですか。あれに乗ってたんです」

    岡部「ああ、あのヤク、もとい、逞しそうな人の車に」

    詩音「言い直さなくても大丈夫ですよ。本物のヤクザですから」

    岡部「・・・!」

    紅莉栖「あ、それで魅音さんからコレを貰って来たんだけど」

    詩音「あら、うちの無料チケット。ってことは梨花ちゃまの知り合いってあなた達だったんですね」

    岡部「まあ、そういうことになる」

    詩音「てっきり子供だと思ってたけど、梨花ちゃまって交友関係広いんですね」

    岡部「魅音も同じ事を言っていたな」

    詩音「双子ですから♪」

    78 = 1 :

    梨花「あ、岡部と牧瀬。遅いのですよー」

    岡部「すまない。興宮の方で時間をくってしまって」

    紅莉栖「本屋でかたっぱしから雑誌読んでるんだもの」

    大石「古手さん、お知り合いの方ですか」

    梨花「はい、ボクのお友達なのです」

    富竹「こりゃまたずいぶん大きなお友達がいたんだね」


    梨花、恰幅のいい壮年男性、マッチョなタンクトップ、細身の白衣、マッチョなイケメン。

    岡部「昨日3人が集まると言っていたな。4人だったのか」

    梨花「赤坂まで来てくれるなんて思っていなかったのです」

    赤坂「えーと、岡部さんですか。始めまして、警視庁公安部の赤坂衛です」

    岡部「あ、どうも、岡部倫太郎です。大学生です」

    紅莉栖「牧瀬紅莉栖です。大学の研究所で研究員をやっています」

    79 :

    pixivで同じの読んだな
    最後まで完結してるのか?

    80 = 1 :

    大石「興宮署の大石です。見かけない顔ですねぇ」

    梨花「東京のほうから遊びに来ているのです」

    入江「入江です。この雛見沢で診療所をやっています」

    富竹「僕は富竹。フリーのカメラマンさ。あはは!」

    岡部(ああ、やっと親近感の湧くポジションの人が・・・)

    梨花「富竹、岡部には本当の事を話しても大丈夫なのですよ」

    富竹「あはは、そうかい?じゃあ」

    呑気そうに笑っていた目が、真剣な眼差しへと変わる。

    富竹「始めまして岡部くん。富竹ジロウ二等陸尉です。監査役兼連絡員として雛見沢に派遣されています」

    入江「では私も。入江京介二等陸佐です。入江機関という研究所の最高責任者です」

    岡部「」

    入江「岡部君は大学生なんですね。白衣を着ていますが、どういった分野を?」

    岡部「・・・電気です」

    岡部倫太郎。初めて”白衣を脱ぎたい”と感じた瞬間であった。

    81 = 1 :

    入江「そちらの女性が牧瀬さんですね」

    紅莉栖「はい。始めまして」

    入江「突然ですがメイド服には興味ありませんか?その美しい容姿、ぜひメイド服を着用していただきたいのですが」

    紅莉栖(あ、この人生理的に受け付けない)

    梨花「入江、自重しやがれなのです」

    入江「おっとすいません、つい本音が。研究員との事ですが、どういった分野を?」

    紅莉栖「脳科学です」

    入江「脳、科学・・・失礼ですが、どちらの大学の研究所でいらっしゃいますか・・・?」

    紅莉栖「ヴィクトル・コンドリア大学ですが何か」

    入江「ヴィッ・・・!!!」

    数歩後ずさり、慌てて深々と頭を下げた。

    入江「も、申し訳ございません!ご無礼を働いてしまったことをお許しください!」

    紅莉栖「ああ、もういいです。頭上げてください」

    岡部(ダルを見るときと同じ目をしている・・・!)

    82 = 21 :

    いいゾ~これ!

    83 = 1 :

    岡部「4年連続で、人が・・・?」

    大石「えぇ、毎年ね、この時期になると男女二人組が謎の死を遂げたり行方不明になるんですよ」

    煙草に火を点けながら、大石はニヤリと笑った。

    大石「巷じゃ”オヤシロ様の祟り”だなんて言われてます。あなた達も気をつけて下さいよ?」

    梨花「大石、岡部達を驚かさないでください」

    大石「ああ、すいませんねぇ。つい癖で。さて、私達はそろそろお暇しましょうか」

    赤坂「そうですね。私は一度大石さんと署に戻ります」

    富竹「僕も、興宮のホテルに戻ります」

    梨花「じゃあ、今日はこれで解散なのです」


    岡部「毎年、男女が、この時期に・・・」

    入江「牧瀬さん」

    紅莉栖「なんですか」

    入江「・・・ヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所の一員であるあなたに、見て頂きたいものがあるのです」

    84 = 1 :

    岡部「雛見沢症候群、ですか」

    入江「ええ、風土病のようなものです」

    紅莉栖「具体的な発祥例は?」

    入江「幻覚や幻聴、極度の疑心暗鬼や人間不信に陥ります。重度になると理性を失い、リンパ線に異常なまでの掻痒が現れます」

    紅莉栖「疑心暗鬼に人間不信、そして理性を失う・・・」

    岡部「どうやら、穏やかではなさそうだな」

    入江「空気感染が主な感染経路ですので、お二人には一応予防薬を投与いたしましょう。さぁ、ここです」

    岡部「入江診療所・・・失礼ですが、研究所にしては小ぶりですね」

    入江「表向きはただの診療所です。研究所の部分は全て地下となっています」

    紅莉栖「見て頂きたいものとは?」

    入江「・・・地下に重度の感染者が極秘で入院しています」

    紅莉栖「重度?面会に問題は?」

    入江「大丈夫です。現在は薬によって昏睡状態となっています」

    85 = 1 :

    入江「北条悟史くん。ほぼ1年、この状態が続いています」

    紅莉栖「・・・」

    紅莉栖は神妙な面持ちで、四肢を拘束されて昏睡した少年を見つめる。

    岡部「北条・・・沙都子と関係が?」

    入江「おや、沙都子ちゃんをご存知でしたか。彼女のお兄さんです」

    岡部「あのクマのぬいぐるみは?」

    入江「沙都子ちゃんの誕生日プレゼントとして、渡す予定だったそうです」

    岡部「そうですか・・・」

    紅莉栖「彼がL5となった原因は?日常生活で発症するものではないのでしょう?」

    入江「・・・場所を移しましょう。聞こえていないとはいえ、彼の前でこの話はできません」


    ”梨花とはもう1年近く、ここで一緒に暮らしているんですのよ”

    昨日、沙都子は笑顔でそう話していた。

    岡部(・・・強いんだな)

    86 :

    しえん

    87 = 1 :

    岡部「そうですか、沙都子と梨花の両親はもう・・・」

    入江「”オヤシロ様の祟り”の2年目と3年目の事件にあたります」

    紅莉栖「それで悟史くんは重度のストレスを?」

    入江「いいえ、悟史くんと沙都子ちゃんは叔父夫婦に引き取られたのですが・・・」

    岡部「虐待、ですか」

    入江は小さく頷いた。

    紅莉栖「C-PTSDね」

    岡部「C・・・なに?」

    紅莉栖「C-PTSD。複雑性心的外傷後ストレス障害の略よ」

    入江「複雑性というのは初めて耳にしました。それはどういった?」

    紅莉栖「長期間にわたる外傷やストレス等、複数の原因に起因するPTSDのことです」

    入江「ほう、勉強不足でした。やはりアメリカの研究は進んでいらっしゃる」

    紅莉栖(あれ、83年にはまだ無かったっけ・・・?)

    88 = 1 :

    入江「叔父夫婦からの暴力の日々、悟史くんは沙都子ちゃんの事を常にかばっていたようです」

    岡部「それが、発症の原因に?」

    入江「・・・去年の6月、叔母が何者かに撲殺されました。”オヤシロ様の祟り”4年目です」

    岡部「なっ・・・!」

    入江「その数日後に彼はL5を発症、そして、今に至ります」

    紅莉栖「なるほど、一人が死亡、一人が行方不明ってわけ・・・」

    入江「叔母を殺した犯人は後日逮捕され、留置所内で自殺を図りました」

    岡部「で、ですがそれでは・・・」

    入江「今はそれで納得してもらえないでしょうか。お願いします」

    岡部「・・・分かりました」

    紅莉栖「入江先生」

    入江「はい?」

    紅莉栖「私も、一時的にこの研究に携わらせて下さい」

    89 :

    思ったんだけどさ、シュタゲのあのループ終わったら岡部タダのヘタレじゃね?

    90 = 1 :

    入江「それは・・・非常にありがたい申し出なのですが、よろしいのですか?」

    紅莉栖「今の話を聞いて、ただ何もせずに帰ることなんてできません」

    そういうと紅莉栖は、隣に座る岡部の方を向いてフッと微笑んだ。

    紅莉栖「いいでしょ?どうせ特にすることも無いんだし」

    岡部「お前なら絶対そう言うと思っていた。驚きも拒否もしない」

    入江「・・・有難うございます。では、早速ですがお二人は明日からこちらへ来てもらえますか」

    岡部「二人・・・え、俺も?俺はただの大学生なのですが」

    入江「問題ありません。実は、書類整理や事務作業も人手が足りていなくて」

    岡部「だ、だからといって・・・」

    入江「タダでとは言いません。無論お二人には日当をお支払いします。どうですか?」

    岡部「わかりました。俺でよければお手伝いしましょう」

    紅莉栖「言うと思った」

    92 = 1 :

    入江「それではよろしくお願いいたします。お気をつけて」


    岡部「夕食までご馳走になるとはな」

    紅莉栖「・・・また、あのお店とはね。詩音さんはいなかったけど」

    岡部「あの制服、軽犯罪法とかにはひっからないのだろうか?」

    紅莉栖「さあ、でも今よりは寛容だったんじゃないの?」

    岡部「ダルは生まれてくる時代を間違えたな。まあ、明日は早い。今日は早めに寝るとしよう」

    紅莉栖「そうね。忙しくなりそう」

    岡部「その割には若干嬉しそうだな」

    紅莉栖「人の命がかかってるんだもの。そりゃ奮起するわよ」

    岡部「・・・人の命、か。そうだな」

    紅莉栖「あっ・・・」

    岡部「・・・」

    紅莉栖「・・・」

    94 :

    リーディングシュタイナーはどう関わるのやら

    95 :

    紅莉栖マスを退屈しないですみそうだ

    96 = 1 :

    魅音「お、お帰りなさーい。遅かったですねー」

    岡部「ああ、入江先生に会っていてな」

    魅音「監督に?大学の関係で用があったとか?」

    岡部「まあ、そんな所だ」

    紅莉栖「監督?」

    魅音「ああ、少年野球チームの監督もやってるんです。忙しい人だよねー」

    岡部「そうだ魅音、話を聞きたいのだが」

    魅音「何ですか?アッチ系の話をするにはまだ早いですよ~?」

    岡部「せんわ!」

    紅莉栖「悟史、北条悟史くんのことについて教えて欲しいの」

    魅音「・・・監督に、聞いたんですか?」

    岡部「話したくないかも知れないが、俺達は知っておきたいんだ。頼む」

    魅音「・・・わかりました。あとで部屋に行きます」

    98 = 1 :

    魅音「二人は悟史のこと、どこまで聞きました?」

    岡部「沙都子の兄だということ、それと・・・1年前から行方をくらました事くらいか」

    魅音「悟史、元々私達とおなじ学校に通ってたんです」

    紅莉栖「学校?それらしい建物は見当たらなかったわね」

    魅音「生徒が少ないから営林所の一部を借りて学校にしてるんです。合同学級で」

    岡部「では兄弟でおなじ学校に通っていたということか」

    魅音「はい。でもある日を境に、二人とも急に元気がなくなっちゃって」

    岡部(それが叔父夫婦に引き取られた日か)

    魅音「そしたら今度は、沙都子の誕生日プレゼントの為にアルバイトを始めたんです」

    紅莉栖(そんな精神状態でさらにアルバイトなんて・・・)

    魅音「で、沙都子の誕生日の直前、ドロンと姿を消したんです」

    岡部(なるほど。ぬいぐるみを買って帰る途中でL5か。合点がいく)

    魅音「もしかしたら悟史は忍者なんじゃないかーなんて心の中で思っちゃいました。あはは」

    100 :

    SSって面白!


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