元スレ響「765プロが倒産してもう二年さー……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
1 :
はいさい!自分、我那覇響!よろしくね!
実は自分、アイドルをやるために2年前沖縄から上京してきたんだけど、ガガーン!なんと所属していたアイドル事務所が倒産しちゃったんだ……。
それで、どうしようもなくなった自分は一旦沖縄に戻ろうかと思った。
だけど電柱に貼ってあったペットショップ店員募集の張り紙を見て、即断。動物に囲まれながら楽しく働いていたんだ。
ところがそこのお店が法律に触れる動物を取引していて……。
うぎゃあああ!もうダメだー!って思ったんだけど、元765プロのアイドルの真のおかげでなんとか立ち直れたんだ!
うぅ……また大好きなみんなに会いたいぞー!と思っていたら……
「やよい!牛丼おいしいか!」
「うっうー!すーっごく美味しいですー!」
案外簡単にやよいに出会えた。
3 = 1 :
「お肉なんて久々に食べましたー!かんどーですー!」
「よしよし、やよいはかわいいな。今日は自分の奢りだから、いっぱい食べてくれよ!」
「わーい響さん大好きー!」
やよいの頭をなでなでしてあげると、葉っぱが数枚落ちた。
ホコリも服にいっぱいついていたので、手で軽く払ってやった。
やよいは特盛の牛丼の肉を1枚1枚剥がして、味わうようにゆっくりと噛みしめていた。
おいおい、ご飯粒も1粒ずつ食べるもんだから、量が全然減らないぞ……。
でも、やよいが満面の笑顔で食べているもんだから周りのお客さんも自分たちを見て微笑んでいた。
やよい、本当に会えてよかったぞー!
「本当にありがとうございますー!あやうく餓死するところでしたー!」
4 = 1 :
やよいを見つけたのはついさっきのことだったんだ。
そこに至るまでは深~~いいきさつがあって……
真が買い取った動物たちは、全員、真の家に送られることになった。
いきなり家に何匹もの動物がやってきたら、誰でもビックリするよね……。
当然、真のお父さんは大激怒。真は勘当寸前までいってもう大パニックだったらしいさー……。
それを聞いた自分は、真にもうカッコ悪いトコは見せられない、春香と一緒にまたアイドルをやるんだ
って気持ちでなんとか立ちあがったんだ!
それから真のお父さんと話して、全然関係ないけど真のお父さんって真と顔ソックリだなー、自分のアパートに動物たちを引き取ることにした。
んでんで、これまでの1年間は真が払ったお金をちゃんと返すために朝は新聞配達、昼は牛丼屋、夜は街中で大道芸の毎日!
合間を見つけては新聞やネットや街頭で動物たちの引き取り手を探してたんだ。
もう本当に辛くて毎日へとへとだったんだけど、そんな日々ももうすぐ終わりなんだ……。
うぅ……自分、頑張ったぞ~~。ハム蔵、褒めてくれ~~。
5 :
やよい生きてたか・・・
よかった・・・本当によかった・・・
6 = 1 :
返済額にようやく到達する今月分のお給料を受け取った帰りに、ゴーヤチャンプルーの食材を買って、ふらっと駅に立ち寄ったんだ。
すると、オレンジ色の髪の毛のちっちゃい女の子が道端であおむけに倒れていた。
みんなが素通りする中、自分は、すぐに駆け寄って
「君、大丈夫か?!」
と声をかけて、両手で抱きかかえた。
そしたらなんと……
「うっうー……お腹すきましたー……」
「や、やよい?!」
7 :
どうやって二年間餓死せず生き延びたんだろう
8 :
来たか
支援
9 :
二年ってもうみんなババアじゃねーか
11 = 1 :
それで、今に至るわけさー。
いやーなんだか最近の自分はツイてる気がするぞ!
「やよいももう16歳かぁ……」
相変わらずご飯粒を一粒食べて
「んー、ツユが染み込んでてすーっごくおいしい」
なんて言いながら頬に手を当てて口をもごもごと動かしている。
自分は、牛丼を掻き込みながら横目で様子を伺った。
やよいは2年前とほとんど変わってなかった。
相変わらずツインテールをくたびれた紐でまとめているみたいだ。
それにちょっとだけ痩せたみたいだけど……なにより……
「やよい、成長止まっちゃったのか……」
「はいー。給食で牛乳は飲んでたんですけど、おかしいですねー」
身長が全く伸びてなかった。
ハハ……相変わらずやよいは小動物みたいだ……。
14 :
響が元気になったか
よかったよかった
15 :
あったかいご飯食べられてよかったねぇ(´;ω;`)ブワッ
16 = 8 :
ヤフーで貴音って検索したら候補にあがってて吹いた
17 :
アイマス厨はなぜ紳士なのか…
18 :
やよいをバター犬にする展開はよ
19 = 1 :
「やよひは……ひま何してふんだ?」
牛丼を口に含みながらやよいに話しかけた。
ご飯粒がちょっと飛んじゃったから慌てて口に戻す。
「えーっと……家計が大変なので中学校を卒業したら内職してます」
「ないひょく?」
「お刺身に乗せるタンポポを造ってるんです。あれって意外と形整えるの難しいんですね~」
「……ほっか」
「本当はお弁当屋とかで働きたいんですけれど、家事もしなくちゃならないかなーって」
「……」
「長介がもっとしっかりしてくれればいんですけれど、相変わらず甘えん坊で困っちゃいますねー」
「……」
「あ、でも今もとーっても幸せですよ!」
「……そっか!」
やよいに笑顔を向けて白い歯を見せてやる。
……これはこれでまぁ、いいのか?
20 :
16で成長止まったのか••••••
21 :
ここまでやって最終的に報われなかったらまじで救われない
22 :
待ってた
23 :
響はむしろ縮んだじゃないか
24 = 1 :
「いやー、君はすっごくおいしそうに食べるねー」
「はいー!こんなにおいしい食べ物初めてですー!」
「よーし。内緒で割引券あげるよ」
「本当ですか?!やったー!」
やよいは両手を思いっきり高くあげて喜んだ。
それを見ると、自分沖縄帰らなくてよかった、ってなんだかしみじみ思えたんだ。
「よーし!やよい、紅ショウガスペシャルだー!」
舌をペロリと出して、目の前の四角い容器を勢いよく掴んだ。
備え付けのトングで牛肉が見えなくなるくらいにドンドンと盛っていく。
「うっうー……響さん、そんなに取ったらお金がいっぱいかかっちゃいますよー……」
「ふっふっふ。やよい、紅ショウガはいくら盛りつけてもタダなんだぞ」
口元を不敵にゆがませて、トングをチッチッチと指に見立てて振った。
それを聞いたやよいは、ぽっかりと口を開けていた。やがて
「ほ、本当ですかー?!牛丼屋って凄いですー!毎日紅ショウガ食べに来たいですー!」
と言って、椅子に座りながら跳ねあがった。
「……」
さっきの店長らしき人は、複雑そうな顔でこっちを見ていたけれど、やがて苦笑を浮かべて店の奥へ引っ込んでいった。
25 :
餓死回来たか、もしくはホームレス虐めされて身投げか。
26 = 15 :
前からこの店長は男前だと思ってた
27 = 8 :
このコンビ可愛い
28 :
やよいが生きてて良かった
29 :
やっと来てた
何度スレ見逃ししたか…
30 :
待ってた!楽しみにしてる!
31 = 1 :
「フン、あんなに紅ショウガを盛りつけて……。牛丼のなんたるかが全くわかってねぇな。味覚音痴か?」
「んな……」
背中の方からそんな声が聞こえた。
振り返ると、茶髪のチャラそうな男が箸を持ったままテーブルに肩ひじをついていた。
今、言ったのは多分アイツだ。なんだかヤなヤツだぞ……。
「ひ、響さん、気にせず食べましょー?」
「う……うん……」
じぃっとソイツを睨みつけてる自分を見て、やよいは慌てて言葉をかけて背中をさすった。
そ、そうだ今日はやよいとせっかく久々に会えたんだ。怒っちゃダメだぞ、自分……。
気を取り直して、やよいに笑顔を向ける。
「やよいー!実はな、この牛丼はツユだくなんだ!」
「ツユだくってなんですか?!」
「牛丼屋には隠しメニューがあって、汁を多めにできるんだぞ!」
「はわっ。知らなかった……。響さん、詳しいんですねー!」
「うん、自分、ちょっとした通だからな!……へへっ」
「そのくらい誰でも知ってることだろ……。偉そうにご講釈かよ。バカか」
「な……な……」
牛丼屋に不釣り合いなあの黒いスーツのチャラ男、なんだかすっごいハラたつー!!!
32 :
まさかのあまとうさん?
33 = 1 :
だけど怒らない……怒らないぞ……。
「や、やよい……牛丼おいしいな……」
「響さん、笑顔が強張ってます……」
チャラチャラロン毛はその後は言いたい放題だった。
「ったく、いるんだよな。こういう勘違いが。」
「……」
「ま、貧乏臭いヤツにはそれとなくそんな牛丼もお似合いかもな」
「……」
「大体、木曜日の真昼間から牛丼屋かよ。全く、みじめったらしくて見てられないな」
それで、堪忍袋の尾が、完全に切れた。
テーブルに両手を思いっきり叩きつけて、勢いをつけて立ち上がった。
醤油刺しが一度、宙に浮いて、倒れる。
「ちょっと君、さっきから何なんだよ!」
「はわわっ響さん、喧嘩はダメです!」
「離せやよい!自分、こういうチャラチャラしたヤツはだいっきらいさー!」
裾を掴んで椅子に座らせようとするやよいを振りほどく。
チャラチャラロン毛は相変わらず余裕ぶった態度で、テーブルの座イスにもたれかかった。
「おい、そんなに閣下すんなって」
「君、何者なんだよ!」
「俺か……?俺の名前は天ヶ瀬冬馬。せいぜい覚えておきな」
34 = 32 :
あー、出てきちゃったか
35 = 8 :
まさか出てくるとは思わなかった
36 :
またお前か
何度アイドリング達を鬱展開に突き落とせば気が済むんだ
必ず助けてやれよ
助かるまでやれよ
37 :
やよい生きてたんだな よかったよ・・・
38 = 1 :
「ううぅ!名前なんか聞いてないいい!」
思わず頭をグシャグシャと掻き毟る。
なんだかこの冬馬ってヤツと喋っているとペースを乱されてどうしようもイライラするさー!
「あまりにもマヌケなヤツがいたから、つい口を挟みたくなってな」
そういうと、箸を空っぽになった丼において立ちあがった。
「あばよ。せいぜいそのみっともない紅ショウガ丼でものんびり食べてな ハッハッハ!」
「あ、逃げるなー!」
冬馬とかいうヤツはそのまま高笑いしながら自動ドアを抜けていった。
なんだったんだよー!
「うっうー……」
「あ、やよい。もう食べ終わったのか」
自分が冬馬に気を取られているうちに、いつのまにかやよいの牛丼は空っぽになっていた。
やよいはこちらを不安そうに見つめている。
さっきのヤツ……天ヶ瀬冬馬って言ったっけ?
なんだか、嵐が近いような気がする…。
39 = 32 :
ん、てことは貴音はジュピターと同僚になるのか?
40 :
ハム蔵って寿命ないの?
41 = 1 :
牛丼屋から出ると、そこから駅へと伸びる道がピンク色に所々染まっていた。
「綺麗だなー。やよい!」
「うわぁー、響さん。桜って食べられるんですか?!」
「そ、そういう料理もあるらしいけどさすがにここに散ってるのは無理だと思うぞ……」
「残念ですー……」
やよいはガックリと肩を落とした。
うぅー……やよいがガッカリしてるトコなんて見てられないよー!
……そうだ!
「やよい、確か木曜日はもやし祭りの日だったよな?」
「はい、水曜日はチラシ寿司の日だからプリンを買ってー木曜日はもやし祭りの日ですー!毎日がエブリデイですー!」
やよいは満点の笑顔で飛び上がった。
自分は、しめしめと思いながら手持ちの手提げバックに手をつっこんだ。やよいは首をかしげてそれを覗いている。
そして、勢いよくバックからビニールで密封されたもやしを数パック取りだした。
「じゃじゃーん!丁度もやしを買っていたんだ!しかも野菜入りだぞー!」
「うわぁー!」
やよいは目をキラメキラリと輝かせている。
「やよいはすーっごく可愛いから、コレあげる!」
「はわっ!そんな……今日なんだかごちそうされてばっかりで……」
「いいんだ。自分、やよいに久々に会えてすーごく嬉しかったんだぞ!だからそのお礼!」
「うっうー!ありがとうございますー!」
やよいは両手を後ろに跳ねあげてガルーンと深くお辞儀をした。
それから、今度家へ行く約束をしてやよいと別れた。プロデューサー、自分とやよいはもう心配いらないぞー!
駅前で思いっきり飛びあがったら、みんなにクスクス笑われたけどなんくるないさー!
42 :
相変わらずいい性格してるな>>1…
43 = 5 :
別にやよい好きじゃないけど、やよいが幸せだと俺も幸せだ
アニマスでやよいが泣いた時は俺まで泣きそうになった
44 = 1 :
『ララララ朝だ!ララララ起きよう!』
鶏の形をした目覚まし時計が自分の耳元で鳴り響いた。
「んぁ……」
それを、大体の目途をつけて手のひらでバンバンと叩く。
やがて目覚まし時計に当たって、音楽が止まった。
「ふぁぁぁ~~」
思いっきり欠伸をした後に、胡坐をかいて伸びをした。
う~~、昨日はTシャツとパンツ一丁で寝たから、なんだか肌寒いぞ……。
それから歯を磨いて、その格好のままゴーヤチャンプルーをフライパンで炒めて、食べた。
「んしょっ」
Tシャツを捲りあげると、ノーブラだったから胸が弾みをつけてぷるんっと飛び出た。
うーん、最近働いてばっかりだっから、胸が萎んじゃった気がするさー……。
鏡の前で鼻歌を歌いながら、リボンを口に咥えつつ、ブラジャーのホックをつけて、黒の短パンを腰まで引き上げた。お尻がキュッと引き締まる。
白い薄手のシャツを着て、アクセサリーとピアスをつけて化粧して髪をまとめあげてポニーテールを作ったら……
「みんな、行ってきまーす!」
動物たちに手を振って勢いよくドアを開けた!
45 :
やよい餓死してなかったか
46 :
これってピヨちゃんの続き?
間に何かあった?
47 = 32 :
ピヨちゃんの時の最後が響でやよい登場を匂わせてたから間には何も無いと思うよ
48 :
>>44
縮んでたら大変だから確認が必要だと思うの
49 = 1 :
プロデューサーのお墓の前で座って、手を合わせた。
「プロデューサー、自分、ようやくみんなに会いに行けるぞ」
真に返すお金も、ついに溜まった。
ギッシリと札束が詰まった封筒を手に持つと、1年間分の重みを感じた。自分、やりきったんだって実感できた。
ペットショップの動物も、昨日メールが来て、最後の1匹の貰い手がやっと見つかったんだ。
どんな人かわからないけど今から待ち合わせして、受け渡しに行くんだ。
「プロデューサー、後は完璧な自分に任せて安心して眠ってね……」
それと……自分はプロデューサーの墓から斜め下の小さな墓石へと視線を落とした。
「ハム蔵もね……」
ハム蔵はつい数カ月前に死んだ。ハム蔵がいてくれたから、自分は一人でも頑張れたんだ。
長生きしてくれてありがとう。ハム蔵。
「プロデューサー、ハム蔵。自分のこと、ずっと見てて。絶対だぞ!」
自分は待ち合わせ場所へと、笑顔で走った。
50 :
このスレを見るためだけのために毎日毎日2ch検索欄に765と入力しているのは俺だけでいい
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