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    元スレ妹「お兄ちゃん……お願いだから部屋から出てきて……」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - しずかちゃん + - 土御門 + - + - 幼なじみ + - 未完 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 :

    ほっしゅ

    303 = 268 :

    304 = 284 :

    >>295
    不覚にもワロタw

    305 = 284 :

    >>304
    なんか盛大に安価ミスった
    >>295じゃなくて>>298

    307 = 268 :

    309 = 269 :

    保守ありがとうございます
    書きます

    310 :

    311 :

    現時点でのイメージ、隔離された感覚

    >>1がんばれ!

    312 :

    >>311
    いいねぇ

    313 :

    まだやってんのかw
    頑張れww

    314 = 269 :

    すみません、もう少し用事が

    315 :

    久方ぶりにスレスト大流行らしいからさげほ

    317 = 269 :

    「…男友」

    男友「ん?」

    「私、どうすれば良いのかなぁ…」

    男友「……。」

    男友「…分かんね」

    「…ん」

    父親の事は、よく知らない

    それでも、妹さんや男の態度から察すると、あまり、良い父親ではないのかもしれなかった

    それがまた、男にのしかかるように、なにかを積み立て

    同時に、なにかを急き立てていた

    「……。」

    男友「妹さん…」

    男を見る妹さんの顔も、日に日に不安を宿していく

    そんな姿を見るのが、俺にはとても、辛かった

    321 = 269 :

    男友「…男、欠席?」

    「…うん」

    男友「なんでだ?」

    「……。」

    男友「…女?」

    「……。」

    そんな、矢先


    男友「――え」


    彼らの母親が、亡くなった

    男友「……。」

    「……。」

    高校入試を、二ヶ月前に控えた頃だった

    男友「……。」

    それから男は、しばらく学校に来なかった

    323 = 269 :

    「……。」

    男友「男…」

    「お、おーっす、久し振り」

    男友「お、おう…久し振り」

    「なんだよー、どうかしたか?」

    男友「…あ、いや」

    「物珍しい物でも見るような顔だなー」

    男友「…えっと、その…大丈夫なのか?」

    「ん、大丈夫」

    男友「……。」

    「おいおい、お前のほうが大丈夫そうじゃないぞ」

    男友「…はは、悪い悪い」

    「はは」

    男友「……。」

    324 = 269 :

    「……。」

    男友「…妹さん」

    「あ、友ちゃん」

    男友「久し振りだな」

    「えへへ、そうだねー」

    男友「…あ…なんて言えば良いか分かんないけど…その」

    「え…あ、大丈夫だよ?そんなに気を遣わないでよー」

    男友「あ、おう、ごめん…」

    「このとおり、私は変わらず元気だよッ!」

    男友「…そうみたいだな」

    「心配してくれてありがとうね」

    男友「…ん」


    1ヶ月ぶりに見た彼らは、それでもまだ、変わらなかった

    少なくとも、俺が接している限りでは

    色んなことを受け止めようと頑張っているように、見えたんだ

    325 = 282 :

    帰ってきたら続きキター!!!

    327 = 269 :

    しかし

    そんな彼らを、現実は、救わない

    「……。」

    男友「……。」

    「……。」

    「…しょ、しょうがないよ、男」

    男友「そうだよ、色々、あったんだから」

    「もう一年、頑張ろう?」

    男友「適当なこと言ってくるやつらは気にすんな、事情もなにも考えてねえよ、あいつら」

    「……。」

    それらは決して彼らのせいでは無いのに

    それでも彼らは、一身に背負わなければいけなかった

    「……。」

    「…そうだな、俺、頑張らないといけないんだよな」

    328 :

    今追いついたほす

    329 = 269 :

    「私に出来ることだったら、なんでもするから」

    男友「ああ、そうだよ、男」

    「…おう」

    その時の彼の返事は、掴みどころがなくて

    俺の言葉が届いているのかも、定かではなかったけれど

    「……。」

    「…男」

    男友「……。」

    けれども

    「なあ、男友」

    男友「…ん」

    彼がこの時言った言葉は、今でも強く、覚えている


    「俺、最近…なんで頑張ってるのか、よく分からないんだ」

    330 = 269 :

    そして、男は部屋にこもって勉強を始めた

    俺と女、それと妹さんがそれを見守っていた

    「……。」

    カリカリ

    「……。」

    カリカリ

    男友「……。」

    「……。」

    「……。」

    男友「…じゃ、そろそろ帰るわ」

    「…ん、悪いな、折角遊びに来てくれてるのに」

    男友「気にすんなよ、邪魔しに来てるだけだよ」

    「はは」

    「……。」

    「……。」

    331 :

    頑張れる子なら良い学校に拘らないで自分で頑張ればよかったものを

    332 = 269 :

    男は努力していた

    頑張っていた

    一心不乱に、苦心して

    身を削りながら

    精神をすり減らしながら

    男は、勉強をしていた

    「……。」

    無理をしていることは一目瞭然だったし

    それを見ていることが、とても辛かった

    男友「……。」

    男友「無理するな、気負うなよ、程々にしろ…違う」

    男友「もう、やめちゃえよ…これも、違う…」

    男友「……。」

    俺の言葉は、どれも男に届きそうもなくて

    日に日に追い詰められていく男を、後ろから見ていることしか出来なかった

    333 = 301 :

    映画化

    334 :

    このスレは絶対に落とさせない

    335 = 269 :

    「お父さんがね、お兄ちゃんを責めるの」

    男友「……。」

    「お兄ちゃん、頑張ってるのに…もっともっとって、責めるの」

    男友「…妹さん」

    「…うっ…うっ」

    男友「…妹…さん」

    「お兄ちゃんが…お兄ちゃんがぁ…」

    男友「うん…うん」

    「私、お兄ちゃんが頑張ってるの…見てられないよぉ」

    男友「……。」

    「私、どうすれば良い?どうしたら、お兄ちゃんを助けてあげられる?」

    男友「……。」

    「ねえ…友ちゃん」

    男友「……。」


    そして、妹さんも――

    336 = 269 :

    男友「…側にいてあげよう、男の」

    「……。」

    男友「俺には、それくらいしか…」

    「……。」


    ……。


    「…悔しいよ」

    男友「女…」

    「男ね…最近、笑わないの」

    男友「……。」

    「私、悔しいよ…男の彼女なのに、何もしてあげられてない」

    男友「……。」


    ……。

    337 = 269 :

    「……。」

    カリカリ

    「……。」

    カリカリ

    男友「…男」


    ……。


    「……。」

    男友「…妹さん」

    「……。」

    男友「…妹…さん?」

    「……。」


    ……。

    ああ、そうだ

    このときだったっけ、『彼ら』が変わったのは――

    338 :

    しえんた

    339 = 268 :

    さげ支援

    340 = 269 :

    男友「ちーっす」

    「おっす、男友」

    男友「……。」

    「お?どうした?」

    男友「…休憩中?」

    「ん?」

    男友「今日は勉強してないんだな」

    「まあなー」

    男友「……。」

    「だから、どうしたよ」

    男友「…いや、なにも」

    「…?」

    341 = 334 :

    342 :

    泣けてきた

    344 = 269 :

    その日の男は、憑き物が取れたかのように、穏やかな表情で

    まるで、以前の自分を思い出したかのように笑っていて

    男友「……。」

    それでもひとつ、以前と違ったのは

    「黙るなよ、気持ち悪いなー」


    その目から、光はなくなっていた


    男友「……。」

    ああ

    死んだ魚のような目ってのは、こういうことをいうのかなと

    頭の片隅で考えながら

    男の前で必死に、涙を流すことだけは、我慢した


    この日から彼は、家から出ることが無くなった

    345 :

    第一話を読んでいて誰がこの展開を予想しただろうか

    347 = 269 :

    ご飯とお風呂に行ってきます
    第3話もう少し…

    >>311の元ネタを教えてもらえると嬉しいです
    このSSのテーマそのままなので

    348 = 310 :

    あれ?うpろだだし絵師さんが描いたんじゃないの?

    350 = 282 :


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