元スレ唯「サイレンが鳴ってる・・・」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
351 = 26 :
──
それからも色々調べてみたけれど……結局有力な情報は得られなかった。
それから時間はあっという間に過ぎて行き……桜ヶ丘の立ち入り禁止が解かれたのは、事件発生から1ヶ月後のことだった。
とは言ってもまだ住めると言うレベルにはほど遠く、ただの一時的な帰宅が許されただけだ。
和「地震があったにしてはあんまり変わってないな……」
1ヶ月振りに見た自分の家。勿論……誰もいなかった。
352 = 312 :
キングクリムゾンとは…
353 = 27 :
生存者シュンカイに話を聞くしかあるまい。
354 = 26 :
唯の家にも行ってみた。本当は盗難防止の為に自分以外の家には入ってはいけないのだけれど……見つかっても幼なじみだと言えば疑われはしないだろう。
やっぱり二人はいなかった。写真やアルバムなどを見つけ出してはどうしてこんなことになったのかと悲痛に嘆くしかなかった。
階段を上がり、右の部屋に入る。
和「唯の部屋……懐かしいわね」
部屋の片隅に置かれてあるギターの埃をはらうと大事にギターケースの中に収納する。
和「全く……世話が焼けるわね……ほんと」
あんなに……大切にしていたギターを置いて……どこに行ったのよ……唯。
355 :
憂がいきなり私ナントカとか言い出したのが最高に意味わからんしそれ聞いて普通に驚く唯もわけわからん
からくりサーカスのしろがねみたいに他人(羽生田サイド)の知識情報をなんらかの形で共有してるってこと?
356 = 26 :
和「このまま置いといたら唯が帰って来る前にボロボロになっちゃうわね……」
ギターケースを肩に背負う。
和「これは私がちゃんと預かっておくから。ちゃんと取りに来るのよ、唯」
そう言い残し私は平沢家を出た。
──
その後も澪の家や律の家何かに言ってみたけれど……やっぱり誰にも会うことは出来なかった。ムギの家は交通機関がストップしてる中では時間的に行けそうにない為断念することにした。
和「そろそろ帰ろうかしら……時間もないし」
生徒会の人達と良く行った大手スーパーを横切り、交番を通った時だった。
ジリリリ……ジリリリ……
和「えっ……」
電話が……鳴ってる
357 = 217 :
ぎー太…
358 :
ここにつながるのか
359 = 44 :
!?
361 = 177 :
やべぇwktk
362 = 73 :
でも誰も出んわってオチはやめろよ
363 = 26 :
まだ復旧してない筈の電話が何故か鳴っている。まるで私が通るのを見越していたかのように。
和「……」
交番に中に入るとその音の主、今の時代で型遅れな黒電話の受話器を……ゆっくりと耳元へ持って行く。
もしもし、なんて流暢な返しも忘れ……ただあっちが喋るのを待った。
「悪いな、射殺される前に撲殺したよ」
いきなりそんな物騒な言葉を吐き捨てる相手、しかし私はその声の主を知っていた。
和「もしもし!? その声もしかして律!?」
律「えっ……もしかしてその声……」
あっちも同様に驚いたのかさっきと声色が変わる。
364 = 44 :
和は多聞ポジで頑張ってほしい
365 = 31 :
アーカイブ
【羽生蛇村集団失踪事件奇考】
羽生蛇村の災害時、住人が行方不明になっていた事実や、生存者H・Yが病院で話したと言われる話、そして実物は紛失してしまっているが、外部に残された羽生蛇村の独自信仰や神話から考察される真実…
これは世にオカルトと言われるものになるのだろうが、私は自身の調査結果として書き残しておこうと思う
まず、失踪者はどこに消えたか、ということだが、おそらくは別の…『黄泉の世界』や『天国』と言える場所に導かれたのではないだろうか?
~中略~
つまり、信仰の対象とされる神に対する奉納がなんらかの理由で失敗した結果、多くの住人を巻き込んだ災害を引き起こしたのではないだろうか
そして導かれた場所は、生と死の概念があやふやになっている、H・Yの言う狂気の異界なのではないだろうか?
なぜ彼女は生還出来たのか?
異界にはまだ生存者はいないのか?
まだ不明な点は多いが…私の手にした資料ではここまでの考察、いや、妄想しかできない
願わくば、この奇考が真実ではなく、せめて彼らが安らかに眠っていればと思う
366 = 26 :
「ちっ……追ってきたか!」
パァンッ──
何?! あの音……銃声?
「ッ! 銃持ってるやつもいんのかよ! やっぱりあの魚潰しとくんだったな…」
和「もしもし!? どうなってるの!? 無事なの!?」
銃と云う単語に一気に不安感が高まる。
「悪い、話してる場合じゃないみたいだ」
和「律!!!」
「じゃあな、和」
そう言い残し、電話は切れてしまった。
和「律……」
かけ直すことも出来ず、またかかって来る可能性もあの様子だと薄いだろう。
和「でも……」
これで確信出来た。
律達は消えてなんかいない。生きている……どこかで。
367 = 324 :
H・Yで一瞬誰かわからなかった。
そういやよもだはるみだったな、しほうでんしゅんかいじゃなくて。
368 = 217 :
りっちゃあああん
370 = 283 :
>>367
そう言うとどこかの寺の僧侶みたいだな
371 = 26 :
それから避難所に帰宅し、物事を整理する。
和「律達が生きてるとして……どこにいるのかしら」
ヒントは律が撲殺なんて仄めかす程の治安……銃がどうこうと言うのと掛け合わせると益々危険な場所に身を置いているのがわかる。
和「あ~もうっ! なんでどこにいるのかぐらい言ってくれないのよ! 全く律はいつもいつも……」
三年間全ての書類を忘れに忘れただけのことはある。
和「変わってないわね…ほんと」
律が生きていると言うことは唯や憂、私の両親に弟や妹、他のみんなも生きている可能性は高いだろう。
希望は見えてきた。後はみんながどこへ行ったのか…と言うことだけだ。
372 :
生存者って描いてあるから唯じゃなくてしゅんかいだろ
373 = 60 :
>>367
お前の書き込み見てようやく分かったwwwww
374 = 312 :
新鮮でおもしろい
そういやゲームにはこういう異界を外から見るキャラっていないよね
375 :
>>367
そういえばハルミだったな
しゅんかい殿って言ってるから忘れてたw
376 = 27 :
ハルミチャーン!
ドコー!?
先生……サビシイ……。
377 = 26 :
次の日、私はまた桜ヶ丘に一時帰宅をした。数少ない生存者だからか二度目の帰宅に対してあれこれ言われることもなかった。
今日は昨日行けなかったムギの家に行ってみる。
和「大きいわね……」
唯から合宿した別荘のことやチェーン店を展開しているなどムギの話は聞いていたけれど……まさかこんなにもお嬢様だとはさすがに思わなかった。
和「門から玄関までがこんなに長い家初めて見るわね……」
ようやくたどり着いた入口の扉を開け、中に入る。
378 = 31 :
アーカイブ
【羽生蛇村集団失踪事件奇考作者の末路】
昨日深夜、買い物に出たジャーナリストの○内○雄さんが何者かに刃物で刺された所を発見され、病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました
体内からは毒物が検出され、凶器に毒物を塗り込んでいたものとみられます
警察では計画的な犯行として調査を進める見通しです
379 = 308 :
真鍋和
MNWか
382 = 27 :
>>381
ねえ、どんな気持ち?
383 = 26 :
解放感あふれるエントランスに圧倒されながらも一部屋一部屋回ってみる。
和「あんまりいい趣味じゃないわね……他人の家にづかづか上がり込んで物色なんて」
いくら手がかりを掴むためとはいえさすがに気が退ける。
最後にここを見たら帰ろうと、扉を開けてみた時だった。
和「本……それも凄い数ね」
ムギのお父様かお母様か、それともムギ自身が勉強家だったのか。その本の数は並みの図書館なら凌ぐほどだった。
和「……」
その中の、たった一冊に目が行く。
それを手に取ると、タイトルを読み上げてみる。
和「羽生蛇村異聞……」
384 = 312 :
>>381
望み通り、かな?
385 :
きたこれ!!!!
386 :
>>384
のどかだろ
387 :
唯一生存の晴海殿がH.Y
唯がY.H
これは何を暗示するのか・・・妄想に拍車をかけるな
388 = 28 :
>>376
セリフだけで泣けるから止めろ
389 :
今追いついたんだけど
唯はSDK化したの?
390 = 26 :
内容は、異界に取り込まれた人達が色々な思惑を抱いて繰り広げられる群像劇のようなものだった。
多分羽生蛇村の事件をネタに書いたフィクションだろうけど……何故か無視出来なかった。
和「異界……まさか……そんなわけ……」
もしも、律達もこれと同じような状況にあるとしたら?
和「……非科学的過ぎるわ」
それでも、律からの電話はもうこの可能性しかないと告げてくれた。
和「…………」
パタン。
和「ムギ、ちょっとこれ借りて行くわね」
やっと、やっと繋がった。それは紙よりも薄い可能性だけれど…………もう、これしか考えられない。
唯達は何らかの影響で異界に取り込まれたのだ……。
391 = 28 :
それにしてもこの手のオカルトにはよく使われる電話である
392 = 73 :
空想癖のある和ちゃんもかわゆす
393 :
優良健康日本男児を舐めるなよ・・・
神風見せてやるよ!!!!
394 = 148 :
>>393 一緒にぃ遊びましょうっ!!
395 :
>>393
なーがいくーん
396 = 60 :
>>393
やるじゃない
397 = 26 :
──避難所
和「これでよし……」
準備は整った。後はもう信じるしかない。
自分がたどり着いたこの結論に。
少女「和お姉ちゃん……またどこか行くの?」
和「……ごめんね。お姉ちゃん大切なお友達を助けに行かなきゃいけないの。だからまた今度遊ぼうね」
優しく撫でる、けれど不安な色は消えていない。多分この子も何となくわかっているのかもしれない。私が今からどれだけ危険なことをするのかを。
和「大丈夫。お姉ちゃんは生徒会長なんだから」
少女「生徒会長……?」
和「そう。みんなを守る力が備わってるの。だから心配しないで」
少女「……うん」
398 = 44 :
何をする気だ?
399 = 44 :
>>394->>396
三沢ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
400 = 26 :
ゆっくりと立ち上がり、少女に背を向ける。
和「じゃあ……」
ほんとに何でもないことのように。まるでちょっと散歩に行くような気軽さでこう告げる。
和「じゃあ、私羽生蛇村に行くね」
少女「??」
今はわからないだろう。でももしいつか……覚えていてくれたら。
こんな変なお姉ちゃんが居たなって思い出してね。
それが、私達が確かにここに居た証になるから。
みんなの評価 : ★★
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