元スレ唯「そこのお兄さんっ!唯とお・ま・ん・こ♪していきませんかっ?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
101 = 37 :
「唯は、唯は何て言ってた!?」
律が信代に詰め寄る。信代はその迫力に気圧されたようだ
「ご、ごめん…話、してないんだ…声、かけてないから…」
律が立ち上がって益々詰め寄る。イスがガタン、と倒れた
「はあ!?何だよそれ!?わかんねえ!クラスメイトだろ!?心配じゃねえのかよ!!」
「りっちゃん!落着いて!最後まで話を聞いて!」
むぎが律を抑える。おびえる梓。純ちゃんは俯いて何か考えているように見えた
むぎのおかげか、律は平静を取り戻したようだ。信代に「ごめん」と詫びると、イスを起こして腰掛けた
信代も少しおびえているようだった。律に「うん、大丈夫…」と声をかけると、小さく深呼吸をした
「私もね、声、かけようと思ったよ。でも…私には…無理だった…」
「無理って…何でだよ?」
信代は言うのを躊躇っているようだった。しばしの沈黙の後、意を決したように言い放った
「唯……知らないおじさんとラブホテル街に入っていったから…」
104 = 98 :
わー
106 :
てす
108 = 37 :
「ラブ…ホテル…」
「…それって…まさか」
「うん…多分、援助交際だと思う」
律がイスから立ち上がる。机に置いた両手が震えている
むぎは口元に両手を当てて固まっている
梓はぽろぽろ涙をこぼしている
純ちゃんは…やっぱり何か考えてるようだった
私は体中の力が抜けてしまって、しばらく声も出せなかった
長い長い沈黙のを破ったのは純ちゃんだった
「あの…そのおじさんってどんな感じの人でした?それにどんな風にしてその…ラブホテル街に入っていきましたか?」
信代はあごに手を当てて、少しの間記憶を反芻した後、説明をし出した
「普通のサラリーマンだったと思う。年は…50歳以上には見えた。髪の毛が薄くて、太ってた」
「……唯先輩のお父さんでは、確実にないわけですね」
「それから、唯は男の人の腕に、こう、抱きつく感じ?で…ちょっとふらふらしながら歩いてたよ
後は…わからない。私が持ってる情報は、これで全部だと思う。ごめんね」
いい終えて信代は、冷めた紅茶を飲み干した
109 :
泣けてきた
110 = 98 :
盛り上がってまいりました…
111 = 37 :
「いえ、ありがとうございます。助かりました」
純ちゃんがお礼を言った。間髪入れずに今度はむぎが懇願した
「信代ちゃん、唯ちゃんを見かけた場所、教えてもらえないかしら」
「それは構わないけど・・・まさか」
「身勝手かもしれないけど、それ以上は聞かないで。お願い」
私はこんなに力強い瞳をしたむぎを初めて見た
信代は手帳を1ページ破くと住所を書き付け、むぎに渡した
むぎはそれを受け取りながら
「ありがとう。…それから、もう一つお願いがあるの。信代ちゃんが見たこと…他の誰にも言わないで貰いたいの」
と、さらに懇願した。純ちゃんも
「私からもお願いします。先生にも、まだ言わないで欲しいんです…責任は、すべて私たちが取りますから」
むぎと純ちゃんが頭を下げた。私も「頼む!」と言って頭を下げる
信代は目を瞬かせながら、私たちを見ていた。そうして
「……わかった。誰にも言わないよ、約束する。ただし…絶対に無茶はしないこと。わかった?」
と言って、微笑んだ
114 = 37 :
信代が帰ってから、しばらくの間は沈黙が続いていた
むぎが淹れなおしてくれた紅茶を飲みながら、私は唯のことを考えていた
憂ちゃんが自殺したことは、きっと私たちには想像できないほどショックだったんだろう
でも、それと援助交際(まだ、そう確定したわけではないが)とはどう繋がるのだろうか
自暴自棄になってしまったのか
寂しさを埋めるために、男性を求めたのか
それとも何か、別の目的があるのだろうか
わからない。所詮は机上の空論だ。唯の本当の気持ちなど、想像したってわかるはずがない
……そうだ。わかるはずがないんだ、私たちは唯ではないのだから
唯の気持ちがわかるのは、唯以外にはいないのだ
ならば…!
「行こう、唯に会いに」
私は、そう言って顔を上げた
115 :
期待さげ
116 :
ドキドキワクワクしつつ胸が痛む
117 = 51 :
路地裏ティータイム
118 = 36 :
こいつらもう18歳なのか・・・
119 = 37 :
私たちはその日の夜から、信代が唯を見たという辺りを中心に捜索を始めることにした
話し合い、細かな取り決めなどを決める
もともと治安はいい(はず)の街ではあるが、憂ちゃんのこともある。行動は慎重を要する
まず唯の家を訪ねて、様子をうかがう。唯が不在のようであれば、捜索にうつることにする
常にひとかたまりになって動き、お互いの姿を見失わぬよう気を配る
純ちゃんや梓を捜索のメンバーに入れるのは躊躇われたが、純ちゃんは参加を強く希望した
梓はたっぷりと考えたのち、「やります!やらせてください!」ときっぱり言い放った。もう、泣いてはいなかった
防犯のために防犯ブザーとスタンガンを、催涙スプレーを各自ふところに忍ばせる。全てむぎに用意してもらったものだ
信代が唯を見たのは夜10時前だというから、とりあえず捜索時間は8時半~10時とした
すべてが決まった。私たちは8時に集合することにして、解散した
薄暗くなりつつある道を歩きながら私は、ここのところ消えることなく体中を覆っている嫌な予感が、はっきり強くなるのを感じた
120 = 37 :
8時少し前、適当な言い訳をして家を出た。途中で律と合流し、唯の家の近くへ向かう
歩きながら律が言った
「唯が見つかったら…どうする…?」
「どう…したらいいんだろうな」
「慰めるか、叱りつけるか、笑いかけるか…」
「そんなことしても…」
「ああ、意味はないよな…」
私たちは何をするために唯を探すのだろう
わからない。わからないけど…それでも、今のままでいいはずは、ない
集合場所には、もう3人が揃っていた。むぎに防犯グッズを手渡され、使い方を簡単に説明してもらう
「やっぱり、唯先輩は家にいないみたいです。お家の人…お父さんでしたけど、何だか目がうつろでした」
梓。つらそうな表情だ
「そうか。…わかった。それじゃあ行こうか、唯を探しに…!」
律が、力強く言った
121 = 82 :
しえん
123 = 37 :
しかし、捜索初日、二日目、三日目と、手応えはまるでなかった
捜索を始めて4日目、一学期の終業式が終わった
結局、憂ちゃんが自殺してから、唯は一度も学校に来ないままだった
この間、さわ子先生も、何度も唯の家に行ったらしかったが、進展はしなかったと聞いた
先生も、ずいぶんやせてしまったような気がする
私は先生に対して罪悪感を感じながらも、何も教えなかった
さわ子先生、ごめんなさい
124 = 37 :
その日の放課後、私たちは部室に集まった
もう随分長いこと楽器を合わせていないからし、気分転換にもなるから、と律が提案したのだ
それぞれに楽器を構える。律のスティックがリズムを刻む
私のベースの旋律
律のドラムの力強い音
むぎのキーボードの流れるようなメロディ
梓のギターの繊細なピッキング
そして、唯のギターの音…は…
駄目だ、こんなの、こんなの私たちじゃない!こんなのバンドなんかじゃない…!
弦が押さえられない。指が上手く動かない
私は…泣きながら、座り込んでしまった
軽音部の部室には、四人のすすり泣く声だけがこだましていた
125 :
スレタイに繋がるのか…
126 = 82 :
もうあんなポップな曲はできないな
ドゥームメタルでもやろうぜ
ドロッとしたやつ
しえん
127 = 73 :
今更だが何故憂ちゃん殺した
128 :
>>127
大体いつも殺す側だからたまにはいいんじゃね?
129 :
ナイス携帯小説
130 = 37 :
いよいよ夏休みに入った。受験生の夏は地獄というが、これほどのつらさを味わうとは予想も出来なかった
陽のあるうちは参考書に向かい、月の出てよりは唯を探す
そんな夏休みが一週間ほど過ぎた頃…
ついにその日が、小さな希望と大きな絶望に彩られたその日がやってきた
時刻は9時を少しまわったところ
むせるような高温多湿に肌をじっとりべたつかせながら、私たちは夜の街を歩いていた
夏休みに入ったこともあってか、こんな時間帯でも、明らかに高校生か中学生の姿が散見される
「何だか不良少女ばっかって感じですね」
梓の軽口に、
「私たちだって傍目には変わらないぞ」
と私は答えた
その時…私の耳に、聞きなれたあの、甘ったるいような声が飛び込んできた
「そこのお兄さんっ!唯とお・ま・ん・こ♪していきませんかっ?」
131 = 82 :
ふむ・・・
しえん
132 :
ついに繋がったか
134 = 116 :
すごい先が気になってしょうがないな
135 :
俺10時にねるけどいい?
137 :
なんてスレ見つけてもうたんや…
139 = 37 :
全員が足を止めた。声のした方向に目を遣る
そこには確かに、制服姿の唯がいた
ただし、桜高のそれとはまるで違う、どこの学校のものかわからない制服を着た唯が
「ゆ…い…」
唯は、道を行く男性に手当たり次第に声をかけていた
「ねぇ、おじさん!女子高生と…お・ま・ん・こ!したくないですかぁ~?」
「お兄さ~ん、2時間3万円でどお~?サービスするよ~?」
「何でもしていいよ~?生でも、中出しでももちろんおっけ~!お金は…その分もらうけど…」
何だ、これは
一体何なんだ、これ
友達が、目の前で、男に色目を使って身体を売っている
唯が、優しくて、純粋で、妹思いのあの唯が…
「唯!!!!」
私は思わず、大声で叫んでしまった
唯の体がびくりと痙攣し、ゆっくりとこっちを振り向いた
「澪…ちゃん……み…んな……」
140 = 77 :
うぅぅそぉだぁぁぁああぁあああぁぁぁああ
141 :
唯…
142 :
けいおん百合糞SSよりだったら何倍も面白い
支援
143 = 73 :
最近シリアス少ないよね
145 = 141 :
>>144
唯をお金でなんて許されない
唯には幸せになってほしい
146 = 37 :
次の瞬間。唯は一目散に駆け出した。逃げる!?
「唯!待てっ、唯!」
私たちも慌てて追いかける。しかし、結構な距離がある。人も多い。見失えばもうアウトだろう
「唯!唯っ!」
ところが
「うあっ!?」
後ろざまに、唯が転んだ。客引きをしていると思しき黒人にぶつかったのだ
あぁ、やっぱり…唯だ
もう到底逃げ切れないと悟ったのだろう。唯は立ち上がり、黒人に「あいむそーりー」などと詫びている
「唯…とうとう見つけたぞ…唯!」
律が叫ぶ。目に涙が浮かんでいる
「唯先輩……」
梓はもう泣いていた
「えへへ…みんな……久しぶりだね」
そう言って唯は頭をかいた
147 = 82 :
>>145
でも、ドラッグとか男とか覚えたら一番嵌りそう・・・
実は退廃人生が他の誰よりも想像しやすい(´д`; )
148 = 141 :
>>147
それだけ唯は純粋なんだよ!
染めたら許さない…
149 :
犯人探してるのかな
150 :
>>149
こういうやつがいるから今のvipはうんぬんかんぬん
みんなの評価 : ★★★
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