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    元スレ唯「そこのお兄さんっ!唯とお・ま・ん・こ♪していきませんかっ?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
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    601 = 547 :

    二次創作の利点は簡便な事
    欠点はキャラがずれるとその分嫌がられる事がある事
    けいおんは割りと書きやすいと思う

    602 = 572 :

    私は若干声を上ずらせながら言った

    「おい律!長袖って、確か…」

    「ああ、憂ちゃんを襲った男のうち一人はもう7月だってのに長袖を着ていた。梓がそう言ってたよ
     ちなみにこの写真の奥のほうにな…ほらこれ、見えるか?この白いの。多分これは扇風機の枠だ
     ということは、部屋にクーラーが効きすぎてて少し寒いから長袖を着た、というわけでもないんだよな
     さらに、もっと遡ると……ほらこれ、去年の夏にアップされた写真だけど、やっぱり長袖だ
     多分こいつは、年がら年中長袖を着るってのがポリシーなんじゃないか…?」

    私はただただ驚いていた。うまく言葉が見つけられない

    でも…

    「律!すごいじゃないか!これはもしかすると、もしかするかもしれないぞ…!」

    私は素直に言葉を走らせた

    603 :

    wktkが止まらない、と久し振りに書き込みました

    606 = 572 :

    律は頭をかきながら笑って答えた

    「ははは、まあ、いつまでも役立たずじゃいられないしな…
     でも正直、まだまだ証拠って言えるレベルじゃないと思うんだ。こうやってもっともらしく言ってるから、もっともらしく聞こえるけど」

    何だろう、今夜の律は違う…!

    「同じ中学出身の仲良し3人組がいて、そのうち二人は事件当日に商店街に行ってる
     残る一人は商店街に行っているかはわからないが、犯人グループの一人と特徴が似ている
     …これだけじゃ駄目だ。もっと確かな証拠が要るよ
     それに、もしこの3人が犯人グループのメンバーだとしたら、残る一人を見つけないと…」

    「確かにそうだな…でも、これでまた一つ可能性が広がったよ。ありがとう、律」

    律は頬を赤らめて、しきりに頭をかいていた

    607 = 572 :

    私は律の話を聞いた後、むぎと梓、純ちゃんに、予定を早めて明日集合するよう連絡した

    律の発見により、調べるべき範囲が大きく広がった

    ・犯人グループの全員が梅ヶ峰高の生徒ではないかもしれない、ということ

    ・また、あの3人が犯人だとするならば、残る一人もおそらく『喜多上中学校』の卒業生であろうということ

    私は集まったみんなの前で、昨日の律の話をまとめた

    むぎも、梓も純ちゃんも、少なからず興奮しているようだった

    私はここで後輩二人に一つの役目を与えた

    「この容疑者3人は、二人と同じ2年生だ。だからもしかすると桜高の2年生の中に、この『喜多上中学校』の卒業生がいるかもしれない
    少し探ってみてくれないか。卒業アルバムなんかが借りられればなお良いんだが」

    純ちゃんが即答する

    「わかりました。友達に当たってみます」

    梓も続いて

    「頑張ります!」

    と威勢良く言った

    609 :

    しえん

    611 = 572 :

    梓と純ちゃんが帰った後、、私と律とむぎは唯に接触を試みるために話し合った

    唯の依頼している探偵に情報をリークするためには、その探偵事務所がどこの何という事務所なのかを知らなければならない。それを探るのだ

    もちろんそれが理由だが…本当の理由は…他でもない、唯に会いたかったのだ

    ただ、これが意外と神経をつかう

    唯には、私たちは普通に夏休みを過ごしていると思われていなければならない

    裏で行動していることを気取られてはいけない。違和感・不信感を与えてはまずいのだ

    慎重な話し合いの結果、前もってアポをとらずに会いにいったほうが自然だろう、ということになった

    会いに行った日に、必ず会えねばならない

    しかし、今までの経験から考えると、それは容易でない気がする

    私たちはそこで…むぎに力を借りることを決めた

    612 = 572 :

    むぎの家の子飼いの人間に、唯のことを探らせるのである

    これまでにも、むぎの家に頼ることを、考えないではなかった

    しかし、そうすることは躊躇われて、実行に移せなかった

    私たちがしていることは、犯罪にも繋がるようなことなのだ。もし下手をうってむぎの家に迷惑をかけるわけにはいかない

    それになにより、自分たちの力だけで何とかしたい、という気持ちもあったからだ。唯がそうしているように…

    だが、もう形振り構ってはいられない

    このことを話すと、むぎはにっこり微笑んで

    「大丈夫よ。ただ唯ちゃんを探すだけだもの、おかしなことにはならないわ
     それに信頼できる組織に頼むから、安心して」

    と言った。信頼できる組織とは一体…

    613 = 572 :

    梓と純ちゃんが『喜多上中学校』の卒業生に当たり、むぎの頼んだ組織が唯を探している間、残る私たちは
    パソコンで今までどおりに作業をするということに決めた

    例の容疑者3人がまったくの無関係だったときのことを考えて、ほかの犯人の目星をつけておく必要もあるかもしれない。ゆっくりしてはいられないのだ

    ところが

    むぎに調査を頼んだ次の日の夕方、むぎから電話があった

    「唯ちゃんを見つけたって!例の歓楽街のあたりよ!」

    私はこのとき、むぎの力にもっと早くから頼るべきだったかもしれない、と思った

    それからすぐ、私たち3人は私の部屋に集まった

    唯に会いにいく。今夜だ。むぎの頼んだ組織は唯をぴったりマークしているから、見失うことはないだろう

    あくまで偶然を装って。唯のことが心配だからとりあえず会いに来たら、本当に会えた、ということにして…

    私たちは夜8時ごろ、家を出た

    615 = 572 :

    8時半、私たちは例の繁華街に立っていた。むぎの携帯電話が鳴り、今、唯がどの辺りにいるかの情報が入った

    「『xyz』っていうバーの辺りにいるらしいわ」

    そこならば、以前唯を探していた頃に何度か前を通っているからよくわかった

    律が深呼吸をして

    「準備はいいか?」

    と確認した。私とむぎがうなずく

    唯に会える…期待と不安で心臓が張り裂けそうだ

    10分ほど歩き、そろそろ『xyz』が見えてくる頃…

    「え~?い~じゃん遊んでよ~!サービスするよ~?ケチー!」

    唯が、いた

    616 :

    見てるよー

    618 = 572 :

    「唯!」「唯ちゃん!」「唯ぃ!」

    3人とも全力で駆け出していた

    「!?みんな!?…うえあぁっ!?」

    私たちは唯に抱きついた。3人ともわんわん泣いた。涙の理由はわからなかった

    「みんなぁ~、重い、重いよぉ~」

    唯は困ったような笑顔を浮かべていた


    それから私たちは、以前入った喫茶店に行った

    席に着き、律が頭をかきながら話す

    「いや、な。3人でちょっと出掛けたんだけど…唯は大丈夫かな、って急に心配になってな
     ダメもとで来てみたんだけど…ダメじゃなかった」

    619 :

    唯の裏切りフラグがびんびんですね

    620 = 572 :

    唯が笑って答える。この間とはまた別の制服だ。衣装として何着も持っているのだろうか

    「そっか~私すごくびっくりしたよ~だってみんなが泣きながら突っ込んで来るんだもん」

    それからしばらく話をした

    唯はまだ援助交際を続けているらしく、

    「もうすっかり慣れちゃったよ。この仕事、私に向いてるのかもしれないよ~」

    と悲しいことをあっけらかんと言い放った。こんなの仕事じゃないだろうに…

    また、探偵事務所は新しくしたが、やはり進展はないようだ

    「『虎田探偵所』っていうんだよ。おもしろい名前でしょ。ネットカフェで探して見つけたんだ」

    あっさり探偵事務所の名前がわかってしまった。これで情報を流すことができる

    とりあえずの目的は達した。でもそんなことは、正直どうでもよかった

    今は、とにかく唯といっしょにいたい。話していたい。笑いあっていたい…

    621 = 547 :

    ミスったらリハって事にしてもっかい

    622 :

    ほう

    623 = 572 :

    でも、そうもいかなかった。9時半を回った頃、唯が言った

    「ごめんね、今日はちょっとお得意さんと約束があるから…もう行かないと」

    お得意さんまでいるのか…やっぱりショックだ

    私は立ち上がった唯に、こう聞いた

    「なあ…まだ、あの時と気持ちは変わらないのか?」

    私の問い掛けに、唯は表情を曇らせて、

    「うん…ごめんね。私はやっぱり、あいつらを許せないし、自分の力だけで仇をうちたいと思ってるよ
     これは…こればっかりは、ずっと変わらない気持ちだと思う」

    …そうか。やっぱりな…

    私たちは唯と一緒に店を出た

    唯はやつれた笑顔で

    「じゃーね!また会おうねー!」

    と手を大きく振り、駆けていった

    唯の背中が見えなくなった頃、私は、私たちがまた泣いていることに気付いた

    625 = 572 :

    その後私たちはネットで探偵事務所の名前を調べ、電話番号を控えておいた

    ただし、そこへの連絡はもう少し先にするべきだ、ということになった

    情報に不確定の部分が多すぎる。もう少し煮詰める必要がある

    そのためには、2年生コンビの頑張りを期待しないと…

    3日後の夕方。梓から連絡が入った

    「色々わかったことがあるんです。すぐにみなさんを集めてください!」

    どこか自信の溢れる声だった

    数時間後の私の部屋。純ちゃんが口火を切った

    「ジャズ研の同級生が『喜多上中』の出身だったんで…ほら、これ」

    純ちゃんがカバンから出したのは卒業アルバムだった

    626 = 603 :

    こんだけageてくるとsageの時が怖い・・・

    627 = 565 :

    唯と援助交際したい

    628 :

    でも唯頭が弱そうだから、生でして病気貰ってそう

    629 :

    しえんぬ

    631 :

    私怨

    636 = 572 :

    「おおー!!」

    3年生チームがどよめく

    むぎが両手をあわせて笑う

    「すごい!お手柄よ、純ちゃん!」

    「お褒めいただくのはまだ早いですよ」

    純ちゃんは不敵に笑った

    「その子の家に梓と遊びに行って、いろいろ聞いたんです。というか、まあその子がおしゃべりで…ね?」

    純ちゃんが梓に笑いかける。あずさは苦笑して

    「聞いてもないことぺらぺらしゃべるんだよね…」

    「まったくね…まあ、それはいいか。で、その子に聞いた話で、この間の3人はほぼ特定できました」

    637 = 572 :

    純ちゃんは卒業アルバムを開くと、クラスの集合写真のページを開いた

    「『岡本和也』…これがおそらく『かず』です。で、その隣の『川口純平』が『ぐっさん』
     それからこっちのクラスの…これ、『杉田恭平』が『タキ』です。『すぎ たき ょうへい』で、『タキ』なんでしょうね」

    私は尋ねた

    「確かに名前とニックネームの関係は自然だな。でもそれだけじゃ材料として弱い」

    純ちゃんが語る

    「もちろん、そこも聞いてます。この3人はとても仲がよくて、いつもつるんで遊んでいたそうです
     しかも一緒の高校…そう、『梅ヶ峰』を受験しています。そして何より…この『杉田恭平』…」

    純ちゃんは一呼吸置いて

    「夏でも長袖しか着ていなかったそうです」

    と言った

    638 = 572 :

    「この『杉田』、聞いた話では子供の頃に、腕に大やけどを負ってるらしいんです。それを人に見られるのが嫌で
     いつも長袖を着ていたようですよ」

    律はかなり興奮している

    「うっしゃあー!!間違いない、こいつらがそいつらだ!!」

    しかし、それを制するようにむぎが言う

    「でも、犯人は4人組でしょう?残る一人は…?」

    「…あー……」

    むぎの言葉を聞いて、律は急に萎えたようだ。しかし

    純ちゃんはまだ語るべきことがあるようだ

    639 = 572 :

    「その子に聞いたんです。この3人と特に仲のよかった人はいないのか、って。そしたら
     ええと…こいつです、『三谷晃治』。あの3人とこの『三谷』の4人はすごく仲がよかったそうです
     一部女子の間ではホモなんじゃないかって噂されるくらい…あぁ、失礼しました」

    「この『三谷』って人は『梅ヶ峰高校』の人ではないの?」

    むぎの問に純ちゃんが答える

    「はい、この三谷は進学せずに就職したそうです。どこに就職したかまではわからないけど…」

    「ニクシィには加入してないのかな?」

    「『タキ』たちが友達登録している人を全員調べてみたけど、この三谷に該当するような人はいませんでした
     もしニクシィに加入していれば、絶対に『三谷』も友達登録されてるはずですから。多分『三谷』はニクシィに加入していません」

    私はそれを聞いて少なからず落胆した

    「そうか…容疑者の中学時代の親友ってだけじゃあ証拠として弱すぎるな…今も交流があるかすらわからないし…」

    と、そこで梓が口を開いた

    640 = 572 :

    「まだ話は終わっていないですよ、澪先輩!
     私、見つけたんです、この『三谷』のブログ!」

    「ほ、本当か、梓!?」

    「はい!昨日、手当たり次第に検索ワード入れて検索しまくってたんです。そしたら見つかりました
     パソコン、お借りしますね」

    梓は点けっ放しにしてあったパソコンの前に座り、あるページを開いた

    『コウちゃんの、こうすればいいんだ日記!!』

    というホームページだった。力が抜ける…

    梓が画面をスクロールさせる

    「ほら、見てください。この画像。そこのアルバムの『三谷』と同じ顔です」

    そこには、タンクトップを着てジーパンをはき、ネックレスをした茶髪のやさ男が木刀を構えている写真があった。間違いない、『三谷』だ

    641 = 572 :

    梓がマウスをクリックしページを開いていく

    「それにここ、この写真…先週アップされたものです。『三谷』は海に行ってるんですけど…
     この、『三谷』と一緒に写ってる男、『岡本』と『川口』です。こっちの写真には…ほら、『杉田』ですよ、これ」

    卒業アルバムのページと見比べる。髪は茶髪になっているし、多少雰囲気も変わっているが、間違いない
    『三谷』は今も『岡本』『川口』『杉田』と仲が良いのだ

    梓はさらにページを開く

    「それからもう一つ。…事件があった日の日記です。短いんですけど、こう書いてあります

     『MTCの新エキスパンション「シャドウの夜明け」を大量ゲット。発売日に買えると気分イーぜ!』 」

    律が尋ねる

    「えむてぃーしー?えきすぱんしょん?何だそりゃ」

    「MTCって言うのは『三谷』がハマってるカードゲームで、新エキスパンションというのは新しいシリーズのことです
     ほかの日記でも、『三谷』はこのカードゲームについて色々書いてますね」

    私には梓の真意がまだ読めないでいる

    「それが…どう繋がるんだ?」

    648 :

    >>612

    > むぎの家の子飼いの人間に、唯のことを探らせるのである

    > これまでにも、むぎの家に頼ることを、考えないではなかった

    > しかし、そうすることは躊躇われて、実行に移せなかった

    > 私たちがしていることは、犯罪にも繋がるようなことなのだ。もし下手をうってむぎの家に迷惑をかけるわけにはいかない

    > それになにより、自分たちの力だけで何とかしたい、という気持ちもあったからだ。唯がそうしているように…

    > だが、もう形振り構ってはいられない

    > このことを話すと、むぎはにっこり微笑んで

    「大丈夫よ。ただ唯ちゃんを探すだけだもの、おかしなことにはならないわ
    >  それに信頼できる組織に頼むから、安心して」

    > と言った。信頼できる組織とは一体…業

    649 :

    今更だけどこの>>1読ませるのが上手いよな

    読んでて心が痛むのに続きが気になって仕方ねーわ

    650 = 572 :

    「このブログで『三谷』はこう不満を漏らしています

     『何でこれだけメジャーかつエクセレントかつエンジョイなものがここにしかないかねー
      もっとコンビニとかにも置け!本屋とかにも置け!置け!オーケー!』

    ……正直ムカつきますねこいつ。まあいいや、どうやらこのMTCってカードは、この辺にはあんまり置いてる店がないみたいです
     で、『三谷』がMTCを買える唯一のお店がここ…『ゲームショップ ペルセウス』」

    「『ペルセウス』!?あの商店街にあるゲームショップじゃん!!」

    「はい。つまり『三谷』はあの日、あの商店街にいた可能性が極めて高いんです…!」

    繋がった。確かに繋がった…!

    『かず』『ぐっさん』『タキ』『三谷』は事件当日にあの商店街に、一緒に行っている可能性が高い
    ・憂ちゃんを襲ったのは『梅ヶ峰高校』の生徒で『かず』『ぐっさん』『タキ』は『梅ヶ峰高校』の生徒
    ・憂ちゃんを襲ったうちの一人は7月なのに長袖のシャッを着ていて、『タキ』は一年中長袖を着ている
    『ぐっさん』は商店街で『良いこと』があったらしいが、その『良いこと』が何かを、その日の日記にもその後
    の日記でもまったく明かしていない

    私は叫んだ

    「お手柄だ、純ちゃん!梓!もしかすると、もしかするぞこれは!」


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