元スレ唯「そこのお兄さんっ!唯とお・ま・ん・こ♪していきませんかっ?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
801 :
>>1もしかして伊藤ライフとか好き?
802 :
もういつ落ちても不思議ではない
803 :
アンチけいおんの俺は爆笑もの
804 = 736 :
このスレまだあったのかwww
805 :
今北産業
806 :
>>805
この
スレが
落ちそう
807 = 725 :
このSS終われるのかな~どうかな~
813 = 783 :
足しちゃったなwww
814 :
このスレずいぶん前からあるけど何なの?
815 = 717 :
シャワーから上がった私は、冷蔵庫の中にあったお茶のペットボトルをラッパ飲みしてのどを潤した
両手で両頬をパンパンっと叩き、気合を入れる
「さて、と…」
私は部屋に戻り、携帯電話で電話をかけまくった
律、むぎ、梓、純ちゃん…同じ秘密と傷を持つ仲間達だ
律もむぎも、塞ぎ込んでいる様子が電話口からひしひしと伝わってきた
梓は電話に出なかった
純ちゃんは、他の3人よりは、比較的元気を取り戻しているようだった
私は律とむぎに、それから純ちゃんに、私の家に来るようきつく言い含めた
純ちゃんにはさらに、途中で梓の家に行き、無理矢理に引きずってでも連れてくるよう言った
強引だ。独善的だ。一人よがりもいいところだ。だが、それがどうしたというのだ
私の胸には最早、迷いはなかった
816 = 717 :
全員が揃ったのは、それから2時間半ほどたってからだった。時刻にして2時少し前
律もむぎも、純ちゃんも、その表情は一様に暗い
梓にいたっては表情が見えないほどに、背筋を丸めてうつむいている
無理もないことだと思う。私も昨日の夜までは、みんなと同じような状態だったのだから
でも、昨日と今日は、やはり違うのだ
深呼吸をひとつ
「私は唯に、後のことを託された」
全員が顔を上げて、私を見た。梓もだ
私は、昨日見た夢の一部始終をみんなに話して聞かせた
「……そこで、目が覚めたんだ。…どうしたお前たち。私がおかしくなった、とでも思うのか?
確かにたかが夢の話だ。一から十まで私の妄想の産物かもしれないよ
でも、それでも私はやっぱり、唯の魂が私のところに来たんだと思うんだ…
唯の無念を、憂ちゃんの悲しみを、私は晴らしてやりたいと思う
それに何より…私は憂ちゃんと唯を死に追いやったやつを絶対に許せない
あいつらがのうのうと生き続けるなんて、絶対に許せない。まあ、これは完全に個人的な恨みだけどな
だから、私はこれからも、復讐のための活動を…いや、ハッキリ言う。犯人を殺すための活動を続けようと思う
まともな生活には戻れないかもしれない。それも覚悟の上だ
それで、みんなには、私に協力してくれるかどうか、正直な意見を聞かせて欲しい」
817 :
いきなり再開キター!!
818 = 717 :
みんな黙り込んでいる。それはそうだ、無理もないことだろう
夢のお告げで、しかも殺人を決意するなんて…まるで三文ミステリ小説だものな…
「私は協力しますよ、澪先輩」
沈黙を破ったのは純ちゃんだった
「みなさんお忘れかもしれませんが、私のそもそもの目的は憂の仇討ちです
覚悟なら、この中の誰よりも先にしているはずです
もし私以外の全員が復讐を諦めていたとしても、私は決して諦めていなかったと思いますよ
力をお貸しします。だから、私にも力を貸してください、澪先輩」
純ちゃん…
と、今度はむぎが口を開いた
「二つ、条件があります。」
「条件…?」
「私を作戦参謀に任命すること。そして、私の提案には素直に従うこと
これを守ってくれるのなら、私も力を貸すわ
…私にだって、どうしても許せないことはあるんだから…」
「むぎ…わかった。その条件を飲むよ」
「うん!」
819 = 717 :
それから、梓が顔を上げた
「この一週間、ずっと考えていました
私…唯先輩の気持ちがわかりませんでした
いくら大切な、大好きな妹のためとはいえ、殺人を犯そうと思うなんて、絶対におかしいと思っていました
でも、今ならあのときの唯先輩の気持ち…よく、わかるんです
本当に、本当に大好きな人を奪われたときの気持ちは…たぶん、理屈じゃないんでしょうね
…うん、澪先輩、私もやります!このまま泣き寝入りなんて死んでもごめんです!
私も、私のこの手で唯先輩と、憂の仇を討ちます!」
梓…!
あと、答えを出していないのは律だけだ
律は腕を組み、目をつぶってじっと考えているようだった
私は律に声をかけた
「律…私たちに合わせなくていいんだ。律が思う、率直な意見を聞かせて欲しい
律が反対したって、誰も律を責めたりしない。裏切ったなんて思わない
むしろ反対するほうが正しいんだからな。だから、私たちのことは気にしないで…」
「私はさ、すっげームカついてるんだよな!」
私の言葉を遮り、律が言った
820 = 717 :
「律…」
「何で澪の夢にしか唯は出なかったんだよ!私だって唯と話したかったしお別れも言いたかったんだぞ!
部長をさしおいて副部長のところにだけ出るなんて、ま~ったくあのドジっ子は~!
…私のところにも来てくれてれば、澪の代わりに私が発起人になってカッコつけられたのにさ」
「じゃ、じゃあ律…お前も…」
「あったり前じゃんか!考えてたのは梓ばっかじゃないんだぜ?
私だって、この一週間いろんなことを考えたんだ。考えて考えて…
もう全部忘れて今までどおりに生きた方がみんな幸せかもな~何てことも思ったけどな…
やっぱり駄目だ。このままじゃ収まりがつかない!私も、この手で恨みを晴らすぜ、澪!」
「みんな……ありがとう、本当に」
私はタオルで、顔をごしごしとこすった
821 = 794 :
がんばれ
822 = 717 :
「さて、と」
お茶を新しく淹れて一息つくと、律が話し始めた
「でも、結局犯人が誰なのか、ってことははっきりしてないんだよな~」
痛いところを突かれてしまった。だが、いずれ突かれるところではあったろう
夢で見た唯の言葉を信じるにしても、犯人の顔や名前、特徴などは唯の言葉にはなかった
「また地道な捜査に戻るほかないか…」
私のそんな言葉にみんなが落胆の色を見せた、かに思えた。しかし
「犯人はあの4人組で間違いないと思います」
そう言ったのは純ちゃんだった
「何でそう言い切れるんだ?」
という私の問に、純ちゃんは
「私はみなさんよりもほんの少しだけ復帰が早かったんですよ」
と言って、パソコンの前に座った
824 = 717 :
「みなさん、この一週間で『三谷』のブログにアクセスしましたか?」
誰も答えない。それはまあそうだろう、そんな状態ではなかったはずだ
「私も昨日の夜にやっとチェックしたんですけど…これ、あの日の日記です。読みますね
『マジで最悪!!街で変な女にからまれて首しめられたっつーの!!
しかも後ろからおっかけられて足ひねるし!お気ニのネックレス引きちぎられるしよォー!!
もーホントカンベンしろっつの!基地外さんはみんな死んでくださーい(笑)』
…これ、唯先輩ですよ、間違いなく。やっぱり唯先輩、『三谷』が犯人だと見抜いたんですよ」
「本当だ…間違いないな。少なくとも『三谷』は犯人グループの一人だ」
梓が純ちゃんに問う
「でも純、これだけじゃあの『4人組』がとは言い切れないんじゃないの?」
純ちゃんがそれに答える
「まだ続きがあるんだ。こういうブログってね、閲覧者が自由にコメントをつけられるようになってるんだよ
で、このコメント欄を使って、擬似的な会話をすることもできるんだ
芸能人とか有名なブログなんかだと不特定多数のユーザーがたくさん書き込むから、かなり雑然としてわかりづらいけど、
ほぼ固定ユーザーしか訪問しない個人ブログなんかは、必然的にコメント欄も仲間同士でのダベりに使われちゃったりするんだよね」
826 :
東方の同人誌でこんなセリフ見たことあるな
827 :
梓は憂のことどうでも良いと思ってるのか!?
原作を忠実に再現してるね
829 = 817 :
百回殺してもなお殺し足りないな
830 = 717 :
標的は定まった。あとは…実行に移すのみだ
いつ、どこでやるか。それを決めなければならない
むぎが口を開いた
「私は、犯人だけに罰が下されるべきだと思うの。みんなの生活は守りたい。できれば、これからも今まで通りに暮らしていけるようにしたいと思っているの
だから…そのために、私の計画に乗ってもらうわ。いいよね澪ちゃん、そういう条件だったものね?」
私は小さくうなずいた。自分から買って出た作戦参謀だ、確かな策があるのだろう
「まず、出来れば夏休み中に実行に移したほうが都合はいいんだけれど…」
夏休み中…そういえば、夏休みは残り10日ちょっとしかない。自分の中の時間の流れ方がおかしくなっている気がした
律が不安そうに言う
「夏休み中ったって…もうあんまり残ってないぞ?」
「うん…そうなのよね…この、お祭の日に4人まとめて始末できれば都合がいいんだけど…」
「お祭の日って…あと5日しかありませんよ?しかも4人まとめてですか?」
「一人一人別々の日に殺すよりも、同じ日に全員のほうが安全なの。お祭の日ならなお都合がいいわ
でも…今のみんなじゃ到底無理だわ…」
むぎはあごに手を当ててしばらく考えこんだ後、
「みんなの時間を、丸ごと私にちょうだい」
と強い口調で言った
831 :
実行に移す前に唯のおじいちゃんで元刑事が皆殺しにしてくれるんだろ?
832 = 725 :
法で裁けぬ悪を裁く
833 = 794 :
話もハラハラだがいつ落ちてもおかしくないスレにもハラハラする
レスしてると落ちないのか
834 = 777 :
法があんたらを許しても、うちらはあんたらを許さない的な展開だったらいいな
835 :
>>834
お前さっきまでジョーカー見てただろwww
836 :
軽音部が仕事人化するのか
837 = 724 :
もし落ちたら、
もうすぐ話が終わる予定ならある程度書き溜めてから>>1がvipに次スレを立てる
完結までまだ時間かかりそうなら製作に次スレを立てる
でいいんじゃないか
下手に製作行って数十レスで終わるのもあれだし
838 = 717 :
その夜、私たちはむぎの家に集まった
聞きしに勝る豪邸である
律が口をあんぐりと開けて、まるで呆けたように威容を見つめていた
「いらっしゃい。さあ、入って」
むぎの案内で、門をくぐり、庭へと入る
そのまま真っ直ぐ家の玄関に…は向かわなかった
右に折れ、家の周りに沿うように歩いていく
「なあむぎ、どこへ行くんだ?」
むぎは答えなかった
しばらく歩くと、2階建ての、旅館風の大きな建物が目に入った
「あそこよ。うちの離れなんだけど」
「うちよりずっと大きい…」
梓が呟いた
839 = 717 :
むぎは扉に手をかけ、がらがらと開く
そうして私たちのほうを振り返り、言った
「ここに入った以上、4日間は何があろうと、外に出ることは許さないわ
そして、今後…まともな人生を歩めなくなるかもしれない
その覚悟が出来た人だけ、入って頂戴」
扉の奥は漆黒の闇だ。まるで地獄の怪物が口を開けて、憐れな獲物を待っているかのよう…
身体がぶるりと震える
でも、もう後戻りする気はないのだ
私は深呼吸をすると、玄関に足を踏み入れた
律も、梓も、純ちゃんも…それに続いた
「そう…いいのね」
むぎが扉をぴしゃりと閉めた
私たちは真の暗闇に包まれた
「ようこそ、『裏 琴吹』へ…」
むぎの声が、ひどく歪んで聞こえた気がした
840 = 725 :
なにこれ怖い
841 = 717 :
5日後の朝
離れの地下の修錬場に、私たちは車座に座っていた
「みんな、お疲れ様。本当に…よく頑張ってくれたわ」
むぎが感慨深げに呟く
律は笑って、あざの残る手で頭をかいた
「いや~、まったく初めはどうなることかと思ったぜ~」
「本当です。殺す前に殺されるかと思いましたよ」
「ほんとほんと」
梓と純ちゃんも楽しげに答えた。よく見れば身体のあちこちに傷やあざがある
私も、そうなのだろうな
むぎが一つ咳払いをして口を開く
「とはいえ、この4日間の修行は…所詮は付け焼刃に過ぎないわ、酷なことを言うようだけれど
力を過信するのは危険なの。そのことをよく肝に銘じておいて」
みんなの顔に陰りが浮かぶ
むぎはそれを見ると、にこりと笑った
「でも…大丈夫、私たちなら…きっとできるわ」
842 = 767 :
半端内ほどハラハラドキドキだ
843 = 717 :
それから私たちは、最終的な打ち合わせを行い、段取りを確認し、朝食をとった
食後のお茶を飲みながら、むぎが言った
「今から集合の7時までは自由時間とするわ。それぞれ、好きなことをして大丈夫よ
それに顔を見せておきたい人もいるでしょう?…これで最後になるかもしれないから」
私は顔を見せておきたい人、会っておきたい人を思い浮かべた
両親よりも先に、唯の顔が浮かんだ
私は家に戻り、両親に、この4日間の、嘘の思い出を話した
軽音部の合宿に行っていた、ということにしてあったのだ
両親は変わらぬ笑顔で私の話を聞いていた
私は思わず泣きそうになるのを、必死でこらえていた
お父さん、お母さん、あなたたちの娘は…今夜、人を殺します
844 = 777 :
>>835
なにそれ?
846 = 717 :
私は両親とお昼を食べた後、唯の家に行ってみることにした
唯のご両親は…あれからどうなったのだろう
ほどなくして、唯の家に着く
呼び鈴を鳴らすが、反応がない。ドアノブに手をかけて回すと、ドアが開いた
「すみませーん!どなたか、いらっしゃいませんか?
あの、秋山と言います!唯さんの同級生の、秋山澪と言います!」
反応はない。諦めて、帰ろうかとしたその時、人の動く気配がした
「……唯のお友達ですか…。さあ、どうぞ、上がってください」
現れたのは唯のお父さんだった。さらにげっそりとやつれて、あの唯や憂ちゃんのお父さんとはとても思えない姿だった
茶の間に案内されると、そこには唯のお母さんが机にもたれるように座っていた
ゆっくりと顔を上げて、会釈をしてくれる。私はこの人の声を、まだ聞いていないと思う
「さあ、お線香をあげてください。唯も憂もきっと喜びますよ…」
お父さんに誘われて、私は祭壇の前の座布団に腰を降ろす
黒い縁取りの中に、笑顔の唯と憂ちゃんがいた
847 = 720 :
さあ早く書きたまえ
848 :
いやなよかんがする
でも作者は頑張ったと思うよ
849 = 717 :
私はお線香に火をつけ、鈴を叩き、手を合わせた
「もうすぐ…もうすぐだからな。待っていてくれ、唯。憂ちゃん」
私は心の中でそう唱えた
私はそれから、お父さんに許可をもらい、唯の部屋を見せてもらった
雑然としている。唯が家を出てから、誰も手をつけなかったのだろう、あちこちに埃が積もっている
私は目当てのものを見つけて、その前に座った
「久しぶりだな、ギー太」
ギタースタンドに立て掛けられた、唯の相棒
「お前もずっと…寂しかっただろう?
唯はな、もうこの世にはいないんだ。つらいだろうけど、本当のことだ
だから私は、唯の無念を晴らす。みんなで唯の恨みを晴らしてやるんだ
だからギー太、お前も見守っていておくれ、な」
私はそうギー太に語りかけた
850 = 835 :
>>844
さっきまでフジでやってたドラマ
そんな感じのセリフがある
みんなの評価 : ★★★
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