元スレ唯「ういー、おかわりー」セイバー「私にもお願いします」

みんなの評価 : ★★
151 = 87 :
――秋山宅――
澪「ママ、もう寝てるみたい」
セイバー「ママ?」
澪「お、おふくろ!」
アーチャー「それはそれでどうかと思うよ」
唯「……セイバーちゃん、それでどうだった?」
セイバー「――最悪のサーヴァントと出会いました」
アーチャー「バーサーカーのクラスね」
澪「バーサーカー?」
アーチャー「狂戦士っていうのかな。とにかく、こと戦闘に関しては私や
セイバーを軽く凌ぐわ」
唯「セイバーちゃんよりも強い……?」
セイバー「普通のバーサーカーならば打倒も出来ます。しかし、狂化させて
いる英霊はあの大英雄、ヘラクレスなのです」
澪「!?」
152 = 87 :
唯「ヘラクレスって、あの?」
アーチャー「ゼウス神の子供で、半神の英雄よ。はっきりいって、これ以上の
英雄は存在しないと言ってもいい」
セイバー「本来、バーサーカーのクラスはレベルの低い英霊を狂化させて、
戦闘力を増します。しかし、ヘラクレスを狂化させたとあれば、これはもう
戦闘に関しては手の着けようがない」
アーチャー「私、セイバー、それとランサーの3騎士でかかれば――或いは
ってくらいね」
澪「集めるか?」
アーチャー「無理ね。私たちはよくても、ランサーにはうまみがない。確実
に勝てるのならいいけど、可能性が出る程度ならランサーは協力しない」
セイバー「おそらく、これ以上味方を増やすのは難しいでしょう」
澪「そうか……。なら、どうすれば」
アーチャー「マスターの暗殺」
セイバー「アーチャー!!」
唯「それは駄目! マスターが誰かは知らないけど、殺すのは――」
153 = 88 :
帰ってきてたか
ヘラクレスが出てくれて嬉しいww
154 = 87 :
アーチャー「甘すぎ。サーヴァントを殺れないのなら、マスターしかないじゃな
い。それともなに? こっちからは殺さないけど、殺されるのはいいわけ?」
唯「違う! 殺すのも、殺されるのもやだ!」
アーチャー「それが甘いって言うの。大人になりなさい」
唯「――子供でいい」
アーチャー「え?」
唯「この状況で、殺したりしなきゃいけないのなら、私は一生大人でいい」
アーチャー「――」
セイバー「ユイは頑固ですよ。一度決めたら、その決心は揺るがない」
澪「アーチャー。バーサーカーを斃す方法を考えよう。マスターを殺すのに
は、私も反対だ」
アーチャー「……もう!」
セイバー「――バーサーカーを倒すのには、宝具が必要です」
唯「宝具って、ランサーの槍みたいな?」
セイバー「ええ。宝具とはサーヴァント固有の奥義。究極の一です」
155 = 87 :
アーチャー「その宝具は英霊を英霊たらしめるシンボルみたいなもの。アイ
ルランドの光の皇子である、クーフーリンは、その赤い魔槍、ゲイ・ボルグ
をシンボルとしている」
セイバー「しかし、その宝具を発動するには真名を明かす必要がある。真名
が明らかになる、ということは弱点を晒すことになります」
澪「それはなんで?」
セイバー「クーフーリンは、生涯イヌを殺すことができませんし、カラドボルグ
に敗北しなければなりません」
唯「あ」
セイバー「わかりましたか? つまり、英霊の真名は、その者の伝説と弱点
を知られてしまうのです」
澪「だから、サーヴァントは真名と宝具を隠すのか」
アーチャー「本当なら、マスターには教えるものなんだけどね」
唯「じゃあ、セイバーちゃんの真名を教えてくれなかったのは――」
セイバー「ユイは魔術について知識が0だ。暗示などで、私の真名を他の
マスターに喋らされてしまう恐れがあったからです」
アーチャー「まあ、私も8割方そんな理由ね。ミオに真名教えないのは」
156 :
>唯「この状況で、殺したりしなきゃいけないのなら、私は一生大人でいい」
どっちェ…
157 = 87 :
澪「そうだったのか」
セイバー「真名とは弱点です。そして、バーサーカーのマスターは敢えてそれ
を私たちに告げた。その意味がわかりますか?」
唯「トンデモない自信があるってこと?」
アーチャー「ヘラクレスじゃあ、弱点もなにもあったもんじゃないけどね」
セイバー「ヘラクレスの弱点を突くことができないのですから、真名を明かし
たところで、こちらには絶望しかありませんからね」
澪「絶望って……どうすればいいんだ!」
アーチャー「とりあえず、バーサーカーは後回しね。サーヴァントが減って、
真名がバレても問題なくなったら、全力で叩きましょう。今はそれしかない」
唯「……うん」
アーチャー「どこかの誰がか甘いから、長期戦になるわよ。今回の聖杯戦
争」
セイバー「――ユイ、気にする必要はありません。貴女は正しい」
唯「うん、ありがと。セイバーちゃん」
158 = 87 :
澪「泊っていかなくて大丈夫か?」
唯「うん。憂が心配するだろうからさ」
セイバー「ええ、ウイは私にとっても大事な人だ」
アーチャー「精々殺されないように気をつけて」
唯「……おやすみなさい。澪ちゃん」
澪「ああ、おやすみ」
ドア「ニコ」
唯「……ふう」
セイバー「どうしました?」
唯「なんか、いきなり色々ありすぎて疲れちゃったよ」
セイバー「ごめんなさい。巻き込んでしまって……」
唯「それはいいんだよ。私から巻き込まれたんだから」
セイバー「ですが――」
唯「セイバーちゃんは聖杯のことを考えてて。私は頑張るからさ」
セイバー「――はい。ありがとうございます」
159 = 87 :
――田井中宅――
律「あー疲れたー」
ベッド「ぼすっ」
律「バーサーカーは家に置いとけないし、あそこに置いとくと勝手に足りない
魔力吸い上げるからなー」
?「――!! ―――!!! ―――!! ■■―――!!!」
律「……と」
律「バーサーカーが動いたか」
律「ったく、狂戦士のマスターは大変だな」
律「サーヴァントが指先一つ動かすだけで、全身に激痛が走って、狂った
ようにのたうち回る」
律「どっちが『狂』戦士かわからないじゃないか」
律「ハハ。まあ、どうでもいいか」
律「――なあ。聡」
160 = 87 :
――次の日の朝――
憂「セイバーさん、今日もお留守番?」
唯「うん。セイバーちゃんって寝るのが仕事みたい」
憂(ニートが増えた……)
和「あ、唯と憂じゃない。おはよう」
唯「和ちゃーん!!」がば
和「よしなさい。朝から暑苦しい」
唯「えへへー」
憂「和ちゃん、今日は生徒会ないの?」
和「ええ。そろそろ引き継ぎだから、あまり忙しくないのよ」
憂「そうなんだー」
唯「和ちゃん、会長さんお疲れ様です!」
和「ありがとう。離れなさい」
唯「ぶー」
161 = 87 :
――3-2――
澪『アーチャー』
アーチャー『なに? 眠いんだけど』
澪『バーサーカーのマスターって、誰なんだ?』
アーチャー『見てないと言っても信じないだろうから、正直に言うよ。教えら
れない』
澪『どうして』
アーチャー『教えるメリットがない。この情報を、他のマスターにタダでやる
意味もない。なんなら交換条件ね』
澪『暗示をかけられてコロっと言われるより、他のマスターやサーヴァントと
情報や戦力の交換で教えるってことか』
アーチャー『その通りよ』
風子「秋山さん、今日、日直だけど日誌お願いね」
澪「うん。わかったよ」
アーチャー『……人が増えてきたな。この話はおしまいだ』
澪『ああ』
162 = 87 :
唯「ういー」
和「朝からだらけないの」ビシッ
唯「あうっ」
姫子「唯と和って、仲良いね。いつからの付き合いなの?」
唯「付き合いっていうのは、恋愛的な意味? それとも――」
和「幼稚園の頃から友達なのよ。それから、しばしば同じクラスになってね」
姫子「へえー。それじゃあ、腐れ縁ってやつ?」
和「そうね。そういうことになっちゃうのかな」
唯「ぶー」ごろごろ
姫子「あ、先生来た」
さわ子「それじゃあ出席とるわよー。秋山さん――」
姫子「……」
唯「あぅー」ごろごろ
姫子(可愛い……)
163 = 87 :
――部活――
紬「――ということで、今日は私の家でパーティーがあるのー」
梓「それに私たちが招待されたんですよね」
律「なにその説明口調」
紬「美味しい料理もたくさん出るみたいよ」
律「行く! 行かせて!!」
唯「私も!」
澪「唯!?」
唯「?」
澪「……いいの?」
唯「ねえ、ムギちゃん。憂も連れてきていい?」
紬「もちろんいいわよ。和ちゃんも招待してあるもの」
梓「でも、パーティ用の服なんて……」
紬「もちろん、私が用意するわ!」
律「変な服用意しないでくれよー」
164 = 87 :
紬「え? 駄目なの?」
律「逆にどうして良いのか」
アーチャー『いいの? ミオ』
澪『大丈夫だろ。お前もいるし』
アーチャー『過度の期待は身を滅ぼすよ』
澪『照れてるの?』
アーチャー『……馬鹿』
唯「楽しみー」
梓(唯先輩のドレス……)
律「梓ー、何想像してんだー?」
梓「な、なんでもないです!!」パカっ
律「いって! このやろー」ぐりぐりー
梓「にゃー!」
唯「りっちゃんとあずにゃんなかよしー」
アーチャー『……ま、いいか。たまにはこういうのも』
165 = 87 :
――琴吹邸――
唯「ふわぁ~」
和「……想像をはるかに超える大きさね」
呼び鈴「じゃららーじゃららあーん」
憂「呼び鈴がオーケストラ!」
セイバー「豪華絢爛ですね」
唯「だねー」
憂和「!?」
セイバー「どうしました? ノドカ、ウイ」
和「だれ!?」
セイバー「私はセイバー。ユイの家にお世話になっている留学生です」
憂「どうして連れてきたの?」ひそひそ
唯「豪華な料理って聞いた途端……」ひそひそ
和「そう。よろしくね、セイバーさん」
憂「適応した!」
166 = 87 :
少し席をはずす。
167 :
わくてか
168 :
ほ
171 :
自演社だと分かると一気に萎えるんだけど
そのバレバレの書き方変える努力をしろよ
172 :
ドア「ニコ」の意味がわからん
173 :
酉がわりなんだろ
175 = 87 :
ただいま
176 = 87 :
紬「いらっしゃい!」トコトコ
セイバー「……」
紬「?」
唯「えと……ムギちゃん?」
紬「綺麗な人……。唯ちゃんのお友達?」
セイバー「はい。私はセイバー。ユイの家でお世話になっている留学生で
す」
紬「そうなんだぁ! いらっしゃい!」
和「セイバーさんって、日本語うまいわよね」
セイバー「祖母が日本贔屓だったもので」
憂(高校生って、なんだかすごい! って、私も高校生か)
唯「ムギちゃん、セイバーちゃんの分の服もある?」
紬「もちろん。セイバーさん綺麗だから、どんな服でも似合うわよ」
セイバー「そのような――」
唯「さあ、行こうじゃないかー」
177 = 168 :
おかえり
178 = 87 :
…
紬「はい、これでおっけーよ」
セイバー「こ、このような動きずらい服装は――」
唯「可愛いー!」ぎゅっ
和「本当ね。やっぱり似合いすぎよ」
澪「お、唯たちも来てたのか――って、え!?」
セイバー「おや、ミオじゃありませんか。こんばんは」
律「澪、知り合い?」
澪「昨日唯の家に行ったときに会ったんだよ。セイバーも来てたのかー」
セイバー「はい。ユイが誘ってくれました。ツムギは本当に素晴らしい人物
です」
紬「照れちゃうわー」
律「……おい、梓」
梓「なんですか?」
律「相変わらず、胸がないな」
梓「むー」
179 = 87 :
律「しょげるなむくれるなよー」
梓「律先輩だって大して変わらないじゃないですか」
律「私はいいんだよ」
梓「どうしてですか?」
律「イケメンだから!」
梓「自分で言いますか。それ」
律「駄目なのか?」
梓「いえ、文句はありますが反論はありませんから」
律「へっへー」
澪『アーチャー』
アーチャー『まさかセイバーも来るなんて、少し驚いたよ』
アーチャー(これで完全にバーサーカーのマスターがセイバーのマスターを
把握したな)
澪「律、ごちゃごちゃ言ってると置いて行かれるぞ」
律「おっと、ごめんごめん」
180 = 87 :
紬「ここがパーティ会場よ。とりあえず、私の側にいてくれれば間違いはない
から」
和「わかったわ。唯と律ははぐれない様にね」
セイバー「ご安心を。ユイは私が監視します」
唯「ぶー」
紬「それじゃあ、開けるね」
扉「ギイイイ」
律「でっかい扉だなあ」
メイド「紬お嬢様!」
紬「この子たちが、私のお友達よ」
メイド「!?」
セイバー「!?」
執事「紬お嬢様とご友人の方ですか――」
セイバー「!?」
執事「!?」
182 = 87 :
アーチャー『なに? この屋敷は人間じゃないのをメイドや執事にしてるわ
け?』
澪『え?』
アーチャー『あのメイドと執事、揃ってサーヴァントよ。キャスターとアサシン
ってところでしょう』
澪「え!?」
律「どうした澪ー」
澪「いや、会場が余りにも大きかったもので、声が出た」
セイバー「……」
メイド(キャスター)「どうぞ、お飲物を」
セイバー「……私は必要ない」
紬「?」
セイバー(ツムギは気が付いていない? この従者がサーヴァントだという
ことに――)
執事(アサシン)「こちらの美しい方に、酒の類は禁止とのことだ」
メイド(キャスター)「そ、そう。紬お嬢様のご友人ですからね」
183 = 87 :
セイバー「……申し訳ないが、話しがある」
紬「?」
セイバー「申し訳ないがツムギ。このお二人は、どうやら私の知り合いのよう
だ」
梓「そうなんですか?」
メイド(キャスター)「……はい。そのようで」
セイバー「……」
アーチャー(キャスターの顔が引きつってる。猫かぶりがそんなに大変?)
執事(アサシン)「どうぞ」
律「りんごジュースうまー」
アーチャー(アサシンの方は、随分と手慣れてる。これは――)
セイバー「ユイ、失礼します」
唯「う、うん」
184 = 87 :
…
セイバー「これは、どういうことです?」
キャスター「別に。話すことでもないわ」
セイバー「……ここで戦いたくはない。ユイの友人を巻き込みたくはない」
アサシン「それはお前次第でもあるのだぞ。セイバー。お前がここでもめ事
を起こすのであれば――こちら側に拒む理由はない」
キャスター「わかった? セイバー。貴女には効いてないかもしれないけど、
この屋敷全体が私の結界みたいなものなのよ?」
セイバー「!?」
キャスター「もちろん、この屋敷全員を殺す。なんていうことは、マスターが
許さなかったけれどね」
セイバー「どういった結界かを問うて、答えるか?」
キャスター「答えるわけないじゃない。一つ安心させてあげるとしたら、今の
時点で、害はないわよ」
アサシン「ここで結界を使用していたとしたら、お前のマスターたちはこの
部屋に入る前に死んでいる」
セイバー「……争う理由は?」
キャスター「今はないわ。精々パーティを楽しみなさい。セイバー」
185 = 87 :
…
セイバー「ただいま帰りました」
唯「おかえり、どうだった?」
セイバー「……」
梓「?」
セイバー「楽しくやっているみたいです。友人として安心しました」
紬「そう? よかったわー」
澪『……アーチャー』
アーチャー『もちろん嘘だよ。しかし、セイバーの表情が明るいところを見る
と、どうやら最悪の状態ではないということね』
律「にくうまー」
アサシン「おやおや、口の周りについていますよ」
律「……」ふきふき
アサシン(この娘から……僅かに魔力の匂いがする。これは一体……)
律「ありがと。お兄さん」
アサシン(女狐に報告しなければならぬか)
186 = 87 :
セイバー「ユイ、あとで話が」ひそひそ
唯「うん」
梓「ゆいせんぱーい!」だきっ
唯「うわ!」
セイバー「アズサ……未成年だというのに、お酒を飲んでますね?」
梓「ゆいせんぱいかわいいー!」
唯「ちょっと待ってあずにゃん! くるしいよー」
梓「離れませんー」
和「梓ちゃんって、実は唯のこと……」
憂「!?」
澪「まさか、な」
紬「タマリマセンワー」
さわ子「まったく、見てるのが私じゃなかったら退学よ退学」
律「うわあああああああああ!! さわちゃんいつから!?」
187 = 87 :
さわ子「いつからって、あなたたちが来る前からよ」
律「気付かなかったー」
さわ子「私はこの場に相応しい女だからよ」
和「さっきからセレブな男を見つけては声かけてる人がなにを……」
さわ子「それは触れないのー!」
セイバー「ユイ、この方は?」
唯「山中さわ子先生。担任で顧問の先生なんだよー」
セイバー「そうですか。サワコ、私はセイバー。ユイの家でお世話になってい
る留学生です」
さわ子「あら綺麗な子。色んな衣装着せたくなるわね」
セイバー「衣装? あなたは衣服を作れるのですか?」
さわ子「自慢じゃないけど、得意な方よ」
律「ジャンルはアレだけどな」
セイバー「……ユイは、良い人たちに囲まれているのですね」
188 = 87 :
唯「……そろそろ帰ろうか。もう11時だもん」
澪「それもそうだな。夜道は危険だから、梓は特に気をつけろよ」
梓「それは私がー、小さいからですかー?」
澪「酔ってるからだ。ふらふらじゃないか」
律「私が送っていくよ。ほら、掴まれ梓」
梓「ゆいせんぱいがいいー」
憂「……」じー
梓「……律先輩でいいです」
律「それじゃあ行くよ。ありがとな、ムギ」
紬「ううん。また明日ね」
セイバー「綺麗な服を貸していただいてありがとうございました。彼女たち
にもよろしく伝えてください」
紬「ええ。斎藤、皆さんを玄関までお見送りして」
斎藤「承知しました」
セイバー「……」
斎藤「後ほど、お話がありますので平沢様とご一緒に裏に来てください」
189 = 87 :
…
唯「セイバーちゃん、どうしたの?」
セイバー「あの執事、只者ではなかった。もしかすると、戦闘になるかもし
れません」
唯「う、うん!」
斎藤「時間を取らせてしまって、申し訳ありません。セイバー様。平沢様」
唯「ムギちゃんの――」
斎藤「執事の斎藤でございます。以後、お見知り置きを」
セイバー「ただの挨拶だけではあるまい。私たちだけを呼び出したというこ
とは、大体察しがつく」
斎藤「さすがは最良のサーヴァント、セイバー。その直感は神が如しと訊き
ますが、まさしくその通りでございます」
キャスター「パーティは終わって、私たちが戦わない理由はなくなったわ」
アサシン「左様。存分に死合おうじゃないか」
セイバー「……ユイ、アーチャーとミオを呼びましょう」
190 = 87 :
唯「わかった」
キャスター「それは出来ないわよ。だって、もうこの屋敷は出られないし入れ
ないもの」
セイバー「先刻の結界か」
キャスター「そうよ。アーチャーがいたことも気がついてたけれど、正体が
知れてる貴女から殺った方が効率いいもの」
セイバー「――なぜ、私の真名を知っている」
キャスター「……さあ。教える理由がないもの」
アサシン「キャスター。ここは拙者が」
キャスター「好きになさい。ただし、やるなら三人で」
アサシン「一対一を許しては?」
斎藤「なりません。勝率は、上がられるだけ上げるべきです」
アサシン「……左様か」
セイバー「……まずいですね」
唯「セイバーちゃん……」
セイバー「もし、私の真名を本当に知っているのなら、宝具を使います。いいですか?」
191 = 87 :
唯「……うん。セイバーちゃんに任せるよ」
セイバー「感謝、します」
アサシン「姓は佐々木、名は小次郎。知っての通り無名の剣士だ」
キャスター「名を名乗る必要はあるの?」
アサシン「名乗ったところでどうということでもあるまい。むしろ、これが
我々武士の習わしだ」
斎藤「キャスター、強化を」
キャスター「――ええ」
セイバー「――来るか!」
アサシン「ああいくさ。不本意ではあるが一対三だ。これをどのようにして
覆す?」
斎藤「私にも目的がありますので、失礼します」
セイバー「――ハアアアアアアアアアアア!!!!」ビュオン
唯「え? 風?」
192 = 87 :
キャスター「セイバーを中心に、突風が吹いてる――」
アサシン「これが、セイバーの宝具か」
セイバー「真名を知っているのならいい。それならそれで、私本来の戦い
方をするまでだ」
唯「セイバーちゃん?」
セイバー「ごめんなさい、ユイ。もしかすると、魔力を使いきってしまうかも
しれません」
唯「……なら、私がおぶって帰るから、平気だよ」
セイバー「ありがとうございます」
アサシン「これは、形勢が変わるやもしれぬぞ」
キャスター「ここは私の陣地なのよ? あの英雄の宝具くらい、受け止められ
る筈」
アサシン「そうは言っても、相手は最強の聖剣だ。無傷では済まんだろう」
セイバー「いきます――」
キャスター「――ごめんなさいね。アルトリア。その光を食らうわけにもいか
ないわ」
セイバー「!?」
193 = 87 :
――ビル屋上――
アーチャー「あちゃー。セイバーったら、宝具使ってる」
澪「仕方ないだろ。私たちが介入できないんだから」
アーチャー「それはそうだけど、これで私にもセイバーの正体分かっちゃった
わ」
澪「誰?」
アーチャー「アーサー王。といえば日本人でも知ってるわよね」
澪「アーサー王って、イングランドの?」
アーチャー「そう。エクスカリバーの人よ」
澪「でも、アーサー王は王様だろ? セイバーは女の子じゃないか」
アーチャー「だから、アーサー王は女の子だったのよ。私だって信じられな
いわ」
澪「性別を偽ってたってことなのか」
アーチャー「そうみたいね。道理で女の子らしいことが苦手なわけよ」
澪「――ランサーやバーサーカーのマスターは見たかな」
アーチャー「わからない。少なくともキャスターたちにはバレてしまった。
セイバーがアーサー王で、エクスカリバーの所有者だということがね」
196 :
かくのの遅すぎ
これだから女は
197 :
さるったんだろ
198 = 196 :
その発想はなかったわすまん
200 :
ういーそっちは残像だよー思い出してふいたwww
みんなの評価 : ★★
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