元スレ唯「ういー、おかわりー」セイバー「私にもお願いします」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
1 :
――平沢宅――
憂「……」
唯「おーいしーい」パクパク
セイバー「ユイ、ご飯粒がついていますよ」モキュモキュ
憂「?」
セイバー「どうしました? ウイ」
憂「え? あ、はい」
唯「変な憂-」
憂「変なのはこの状況でしょ……」
セイバー「このハンバーグは、非常に美味だ。素晴らしいです」
憂「この金髪の人、誰?」
2 :
少し気になる
3 = 1 :
セイバー「え?」
唯「ん?」
憂「いやだから、この背筋ピンって張ってる女の人は誰なのって聞いてるの」
唯「いやだなー憂ったら。……あれ?」
唯「だれ!?」
セイバー「……あ」
セイバー「失礼しました。自己紹介がまだでしたね。私の名前はセイバー。
契約に基づいて参上いたしました」
憂「意味がわからないです」
セイバー「おや、聖杯戦争のために召喚されたのではないのですか?」
唯「せーはい?」
セイバー「この世全ての願望を叶えると言われている、聖なる杯のことです。
もしかして、知らないのですか?」
憂「おとぎ話ですよね。それって」
セイバー「困ったな……」
憂(うわぁ。変な人だったぁ)
4 = 1 :
セイバー「まず整理しましょう」
憂「はい」
セイバー「ユイ、ウイ。それで、あなたたちの名前はあってますね?」
唯「うん」
セイバー「それで、私を呼びだしたのは誰ですか?」
唯「私じゃないよー」
憂「召喚とか、そういうのは信じてないんで」
セイバー「あれ?」
セイバー「聖杯戦争を知らない。私を召喚した覚えもない。それじゃあ――」
唯「ねえ、憂」ひそひそ
憂「ん?」
唯「変な人だよ。この人」ひそひそ
憂「お姉ちゃんが気付くってことは相当だよね。警察呼ぼうか」
5 = 1 :
セイバー「ちょっと待ってください」
憂「なんですか? もう110押しちゃったんですけど」
セイバー「危ないですよ」
憂「あなたがね」
セイバー「いえ、警官だとか私の障害になる人間がです」
唯「?」
憂「あ、警察ですか? はい、私の家に変な――」ビュオン!
電話「こっぱーん!」
憂「!?」
セイバー「風王鉄槌(ストライク・エア)」
唯「あわわわわわ」
セイバー「……ものすごい魔力の消費を感じた」
憂「えー……」
6 = 1 :
――そうして――
セイバー「それでは話しあいましょう」
憂「不本意この上ないんですけどね」
セイバー「今のこの事態に納得なんてものは不純物です」
唯「正座、つらい」
セイバー「それではまず、私がどうしてここにいて、むしゃむしゃと食事を
していたかについて話し合いたいと思います」
憂「お姉ちゃん、知ってる?」
唯「うーん。なんか、お昼寝してて起きたら、もういたんだよ。えーっと」
セイバー「セイバーとお呼びください」
唯「セイバーちゃんが隣で寝てて、一緒にご飯食べようって」
憂「一つ解消されたね。とりあえず、お姉ちゃんの隣で寝てたセイバーさん
は悪ってことまでわかったよ」
セイバー「それはないです。私だって、いきなりユイの顔がすぐ側にあったの
には驚いたんですから」
7 = 1 :
唯「そういえば、なんで私の名前知ってるの?」
セイバー「わかりません。ただ、頭の中に浮かんだんです」
憂(不審者? まさか、レズストーカー? 女のくせに女の子が好きとか、キ
モっ)
唯「へえー」モゾモゾ
憂(お姉ちゃん、正座辛いのかな。かーわいいー!)
セイバー「それはそうと私は悪ではありません。むしろ正義です」
憂「正義って、人の家の電話吹き飛ばしておいて……」
唯「すごい手品だよね」
セイバー「ああ、あれは私の能力というか、武器というか、そういうものです」
憂「武器?」
セイバー「はい。……しかし、今の話の中で宝具の話は不要でしょう」
唯「宝具?」
セイバー「必要がないので、宝具の説明はしません。とにかく、今は私が
ここにいる理由と原因を突き止めなければなりません」
8 :
スレタイで吹いた
9 = 1 :
憂「うーん……。お姉ちゃん、覚えないよね」
唯「ないよー」
セイバー「ふう……。それじゃあ仕方ないですね。食事の続きといきましょう」
憂「ちょ! ちょっと待ってください!」
セイバー「なんですか? せっかくの食事が冷めてしまうじゃありませんか」
憂「なに普通にご飯食べようとしてるんですか!?」
セイバー「そこに料理があるからです」
憂「……」
セイバー「私が前回現世に来た時は、食事をする必要がなかったのです
が、今は魔力が死活問題なのです。故に、食事をとっておく必要があり――」
憂「魔力ってなんですか!」
セイバー「私の命です。それでは、再びいただきます」
唯「……」
セイバー「ユイも食事を再開するべきです。明日も学校なのでしょう?」モキュモキュ
10 = 1 :
――食事終わって――
セイバー「……」
テレビ「ちゃうねん。これはな、もっと深いもんやねん。わかるか? 上地」
テレビ「はい。僕も松坂の球を受けてた時、そう思ってました」
流し「ざー」
憂「……」かちゃかちゃ
テレビ「ホントに、素敵やん?」
唯「ごろごろー」
セイバー「ユイの髪は、綺麗ですね」
唯「ありがとー。でも、セイバーちゃんの髪のほうが綺麗だよー」
セイバー「私には、髪を気遣う時間なんてありませんでした」
唯「それでその髪って、反則だよー」
憂(お姉ちゃん、セイバーさんになじんでる……?)
11 :
応援してるぞ
12 = 1 :
セイバー「ウイ、お茶をいただきたいのですが」トコトコ
憂「ちょっと待っててください。もう少しで洗い物終わりますから」
セイバー「わかりました」
憂「……」
セイバー「ユイ、ここにアイスクリームが!」
唯「アイス! あーいーすー!!」
憂「しまった!」
セイバー「ちょうど二人分あります。分けて食べましょう。そういうことです
ので、お茶はいりません」
唯「わーい」
憂(あれは……お姉ちゃんと食べる筈だった数量限定アイス! 徹夜で
並んで買ったのに……!)ギリッ
セイバー「美味しいですね」
唯「ねー」
13 = 2 :
紫煙
14 = 1 :
唯「セイバーちゃんって、変わった名前だよね」
セイバー「これは、クラスですから」
唯「?」
セイバー「……あだ名みたいなものですよ」
唯「へえー。ホントの名前はなんていうの?」
セイバー「答えられないのです」
唯「ふぇ?」
セイバー「私がここにいるということは、この街で聖杯戦争が行われる
ということに相違ない。そうすると、あなたたち二人のいずれかが私の
マスターだ。……だからこそ、教えられないのです」
唯「なんだか難しいけど、セイバーちゃんにも事情ってもんがあるんだね!」
セイバー「はい。申し訳ありません」
唯「いいよいいよ。セイバーっていうあだ名も可愛いもん!」
憂(やっぱり、お姉ちゃんの感性ってたまにわからないよ)
16 :
続けて!!
でも憂さんが英霊な気がしてきた。
17 = 1 :
お風呂「ピピピピ! お風呂が、わきました!」
セイバー「!?」
憂「お風呂沸いたみたいだから、お姉ちゃん、入ってきて」
唯「はーい。セイバーちゃんも一緒に入ろう!」
セイバー「……その必要がどこに」
唯「セイバーちゃん歓迎ってことで!」
憂「え!?」
セイバー「しかしユイ――」
唯「うちのお風呂はおっきいんだから! いこいこー!」
憂「おねえちゃーん!」
セイバー「なんて強引な……。でも、女性のマスターは初めてですからね。
こういうのも、悪くない」
唯「決まりー!」
セイバー(アイリスフィールとは、一緒に入浴なんてしなかったから)
19 = 1 :
――お風呂――
唯「セイバーちゃん! 肌きれー!」
セイバー「唯の身体も、少女のもので美しい」
唯「セイバーちゃんが言うと、それが厭味に聞こえるよー」
セイバー「そうでしょうか。私の体は、少女のものでは……」
唯「えい!」ざばっ!
セイバー「うわ!」
唯「私が頭洗ったげるね!」
セイバー「……お願いします」
唯「お願いされます!」ゴシゴシ
セイバー(気持ちいい。こんなに気が休まる日を体験したのは、いつ振り
だろうか)
唯「おかゆいところありませんかー」
セイバー「いいえ。ユイは、すごく上手です」
20 :
これは期待せざるおえない
21 = 1 :
唯「ホントに、綺麗な金髪だよね。ムギちゃんみたい」
セイバー「ムギ? それは敵ですか?」
唯「いやいや私、学校の軽音部に入ってて、そのお友達」
セイバー「軽音部、というとユイは楽器を弾くのですか?」
唯「そうだよー。ギターボーカルやってるんだよ。結構上手なんだから!」
セイバー「フフ。そうですか」
唯「信じてない?」
セイバー「信じてますよ。この手は、ギターの練習を頑張ってる手だ。毎日
鍛錬しているのですね」
唯「な、なんだか恥ずかしいなぁ」
セイバー「恥じることはありません。胸を張って、誇りに思うべきです」
唯「えへへー。ありがとね」
唯「おっけ。……それじゃあ、湯船浸かろうか」
セイバー「はい」
22 = 1 :
唯「あったかー」
セイバー「そうですね」
唯「……ていっ」ほよっ
セイバー「な、なにをするのです! 無礼者!」
唯「あべし!」
ドア「ニコ」
憂「お姉ちゃん!」
唯「大丈夫だよー」
憂「そう? よかったー」
ドア「ニコ」
セイバー「……ウイが待機してるのですか」
唯「なんでだろうね」
セイバー「それはそうと、なぜいきなり胸を触るのですか!」
唯「柔らかそうだったから」
セイバー「……貴女は、柔らかいものだったらなんでも触るのですか?」
23 = 8 :
特定した瞬間ry
24 = 1 :
唯「そこまでじゃないよー」
セイバー「まったく……」
唯「でも、セイバーちゃんの胸、ちっさいねー」
セイバー「小さくて結構、私は武人です。無駄に大きな胸など不要です」
唯「あずにゃんほどじゃないけど、りっちゃんくらいかな?」
セイバー「その人たちも、軽音部の部員なのですか?」
唯「うん! みんな可愛いんだから!」
セイバー「そうですか。一度会ってみたいものです」
唯「澪ちゃんを見ても、やきもちやかないでねー」
セイバー「なるほど。そのミオという子は、敵なのですね?」
唯「なんで!? 澪ちゃんはスタイルがすごくいいから、セイバーちゃん
が――」
セイバー「……」
唯「な、なんかごめんなさい」
セイバー「はい。わかればいいのです」
25 = 1 :
セイバー「……」
唯「?」
セイバー「そろそろあがりましょう。ウイも入りたいでしょうし」
唯「うん。わかった」ざばぁ
セイバー「……」
唯「ふう、良いお湯だったー」
セイバー「やはり……」
唯「え?」
セイバー「すいませんがユイ。どうやら、私はもう一度お湯に浸からなければ
ならないようです」
?「……」
セイバー「姿を現しなさい。英霊が出刃亀とは情けない」
ランサー「バレちまったか。気配遮断は不得手だな」
セイバー「……やりますか?」
ランサー「無論だ」
26 = 1 :
唯「?」
セイバー「ここでは被害が出る。場所を変えましょう」
ランサー「そのお嬢ちゃんが、おまえのマスターじゃないのかい? 『セイ
バー』よ」
セイバー「なぜ、私のクラスを知っている?」
ランサー「!」
ランサー「ほう」
ランサー「それはどうでもいい。兎角、俺たちの間に言葉は無用だ」
セイバー「私の提案は?」
ランサー「飲んだ。しばし待ってやるから、服を着替えて死に場所を選べ」
セイバー「感謝しますが、待つ必要はない――!」
ランサー「そういえばそうだったな。場所は?」
セイバー「付いてきなさい!」
ランサー「おうよ!」
唯「……あれ?」
27 = 1 :
――公園――
ランサー「これはまた、半端な場所を選んだもんだ」
セイバー「青い甲冑に赤い槍。聞くまでもなく、ランサーのクラスか」
ランサー「ご明察の通りだ。セイバーよ」
セイバー「やはり、聖杯戦争か」
ランサー「腑抜け。俺たちがここにいるということは、そうに決まってるだろう」
セイバー「……その通りだ。いくぞ!」
ランサー「きやがれ!」
?「……」
28 = 1 :
――平沢宅――
唯「……あれ、なんだったんだろ?」
憂「セイバーさんは?」
唯「どっか飛んで行っちゃった。青い服着た男の人と」
憂「?」
唯「私にもよくわからないの。でも、なんだか不安なんだ」
憂「お姉ちゃん?」
唯「セイバーちゃん、私と話すときは違う。すごく、怖かったの」
憂「……大丈夫だよ。状況はわからないけど、きっとセイバーさんは帰って
くるよ」
唯「……うん」
憂「もう寝ちゃお。朝起きたら、セイバーさん帰ってきてるからね」
唯「そうする。おやすみ、憂」
憂「うん。おやすみなさい」
29 :
死怨
30 = 1 :
――公園――
セイバー「やはり槍のサーヴァント。間合いを取りにくい」
ランサー「あいも変わらず武器を隠しやがって――。戦いにくいったらねえ」
セイバー「!?」
ランサー「気付いたか? 当然だ。お前はセイバーなんだからな」
セイバー「この局面で宝具!?」
ランサー「生憎、このままだとやられちまうんでね。さっさと使わせてもらう」
セイバー「……ならば」
セイバー(駄目だ。今、私の宝具は使えない――)
セイバー(魔力が、あまりにも足りなさすぎる)
ランサー「受けろ――!」
ランサー「刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)!!」
セイバー「!?」
ランサー「……とったな」にやり
31 = 20 :
セイバー「槍がっ・・・太くなった!?」
32 = 1 :
?「いやいや」
セイバー「ぐっ……」
ランサー「避けた!? 否、掠めただけか!」
セイバー「私には幸運が、味方してくれたようだ。因果律の逆転とは、さす
がはアイルランドの光の皇子だ」
ランサー「チィ!」
セイバー「これで、お前の正体は分かったぞ。クーフーリン」
?「……」
セイバー「しかし、私に返しの刃は――」
ランサー「やめだ」
セイバー「!?」
ランサー「自慢の、っていうか切り札で止めさせなかったんだ。俺の負けと
言ってもいい。だが、実際は俺のほうが優位にいる。セイバーよ。この勝負
は預けたぜ」
セイバー「な、情けをかけるというのか?」
ランサー「そうは言ってない。見たところ、おまえは事情を知らないみたい
だからな。今は倒さないというよりも、倒せない」ヒュン
33 = 1 :
セイバー「……」
セイバー「戻ろう。ユイとウイが心配している」
セイバー「事情……」
セイバー「私の知らないところで、聖杯戦争はどうなっている?」
セイバー「……わからない」
セイバー「とにかく、今は怪我の治療を……」
セイバー「霊体にもなれない」
セイバー「私は、出来そこないのサーヴァントだ」
セイバー「ユイ、ウイ……」
セイバー「大丈夫。帰るくらいはできる」
セイバー「そうだ。大丈……夫」
34 = 1 :
――次の日――
唯「ん……」
唯「セイバーちゃん?」
セイバー「は、はい?」
唯「うわ!」
セイバー「大声を、出さないでください」
唯「顔色、悪いよ? どうしたの?」
セイバー「問題ありません。少し、傷を負っただけですから」
唯「……見せて」
セイバー「?」
唯「セイバーちゃんの怪我、見せて」
セイバー「ですが――」
唯「いいから」ガバッ
セイバー「!?」
35 :
セイバーは知らないけど面白くなりそうかな
36 = 1 :
唯「ひどい傷……。病院に――」
セイバー「昨日も見たでしょう? 私は普通の人間じゃない。病院に連れて
いったところで無駄です」
唯「それじゃあ、どうすれば……」
セイバー「眠って、魔力を全て回復に回します。そうすれば、ある程度は回復
するでしょう」
唯「……」
唯「セイバーちゃん」
セイバー「?」
唯「なんで、我慢するの?」グスっ
セイバー「ユイ?」
唯「こんなに酷いのに、痛くないみたいな顔しないでよ。私、耐えられないよ」
セイバー「……痛みなんて、とうに慣れました」
唯「慣れたって痛いものは痛いよ! セイバーちゃん……」
セイバー「……」
37 :
>>35
え?
38 :
この組み合わせは斬新
39 :
英霊としてかつて一世を風靡したROCK STARを召喚してだな……
40 :
いままでなかったの?
41 = 1 :
セイバー「痛いですよ」
唯「うん……」
セイバー「今まで、そんなことを言ってきたマスターはいませんでした」
セイバー「私を道具のように扱い、私自身もそれでよかった」
セイバー「――ああ。でも」
セイバー「こんなにも、温かいのですね。人間というものは」
セイバー「貴女は、世界で一番優しい人だ。私のような存在に、気を使う」
唯「そんなことないよ」
セイバー「いいえ。だからこそ、私は話しておかなければなりません」
セイバー「私という存在を」
セイバー「聖杯戦争というものを」
42 = 1 :
少し席をはずす
43 = 37 :
そろそろ士郎が遊びにくるのか・・・。
聖杯戦争に関わる→唯たち殺害される
これをどう回避するか・・・
44 = 40 :
俺の凛をだせば神SS
45 :
ランサー「俺にはゲイ・ボルグには第三の能力があるんだよ!教えてやるぜ・・・」
「13kmや」
46 :
アーチャーが英雄エミヤでなく英雄ヒラサワなのかどうかソレが問題だ
47 = 1 :
ただいま
48 = 1 :
…
唯「……そう、なんだ」
セイバー「これが、聖杯戦争です」
唯「7人の魔術師とサーヴァントの殺し合い……」
セイバー「その中の一人が私であり、昨日の男です」
唯「私が、マスターなの?」
セイバー「わかりません。少なくとも、ランサーにはマスターがいるのでしょ
う」
唯「どうして?」
セイバー「必殺の一撃。宝具を用いてきました。あれを放つということは、
魔力に余裕がある何よりの証拠」
唯「セイバーちゃんは?」
セイバー「魔力がありません。だから、宝具を使うこともできない」
唯「それって……」
セイバー「はい。私には切り札がありません。そのうえ、傷を負っても治り
ません」
49 = 1 :
唯「……」
セイバー「聖杯戦争始まって以来でしょうね。マスター不在のセイバーのクラ
スは」
唯「……セイバーちゃん」
セイバー「?」
唯「契約って、今からでもできる?」
セイバー「ユイ……?」
唯「セイバーちゃんが、こんなにつらそうなんだもん。私が力になりたい」
セイバー「そ、そんなつもりは――!」
唯「無理しないで。セイバーちゃんにも、叶えたい願いがあるんでしょう?」
セイバー「……はい。なんとしても、私は聖杯を手に入れなくてはならない」
唯「だったら!」
セイバー「それとこれとは話が違う! 私は、あなたたちに傷ついてほしく
ない」
唯「……だったら、なおさらだよ」
50 = 1 :
唯「セイバーちゃんが、私たちを守ってよ」
セイバー「あなたたちを、私が?」
唯「私を守るために、私はセイバーちゃんを守る!」
セイバー「ユ、ユイ」
唯「いいでしょ?」
唯「いいって言うまで、ここを動かないから」
セイバー「……困った人だ」
唯「……」
セイバー「痛みを、伴います」
唯「分かってる」
セイバー「命を、落すやもしれない」
唯「知ってる」
セイバー「それでも、なお?」
唯「セイバーちゃんが苦しむよりはいい」
セイバー「――承知しました。マスター」
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